はじめに


は じ め に

「戦略的基礎研究推進事業」は、平成7年度の科学技術基本法制定の流れを受けてスタートいたしました。本事業は、「科学技術創造立国」をめざし、明日の科学技術につながる知的資産の形成を図ることを目的とし、大学や公的試験研究機関などの研究ポテンシャルを活用しつつ、重点化した基礎研究を推進するものです。平成13年3月末現在は、総予算額およそ291億円(平成12年度予算)、18の研究領域で、218の研究テーマが実施されています。
本事業がスタートして既に6年余りが経過し、その間、数多くの研究成果を挙げてまいりました。これまで、国内及び海外で発表された論文数は、累計で数千件にも達しております。また、特許の取得等にも積極的に努めており、戦略事業の成果として、現在出願中のものも含めまして、特許は761件(平成13年3月末現在)あまりにのぼっており、いずれ企業等によって実用化されることを期待しております。
今後も、事業団は、戦略的基礎研究推進事業を通じ、将来の科学技術に大きなインパクトをもたらし、国際的にも高く評価されうる成果を得、将来の新産業創出にもつながるよう努めてまいります。
戦略的基礎研究推進事業の立ち上げの際に採択された、7領域、54件の研究テーマが、平成13年度末をもって、研究期間が終了致しました。
このたび、終了したテーマにつきまして、5年間の研究の集大成として、「終了報告書(概要版)」として発刊させていただくこととなりました。各研究テーマ毎の詳細版につきましては、別にまとめておりますので、そちらをご参照いただきたく存じます。広く皆様方にお読みいただきまして、ここに収録しました研究成果を参考に供していただき、また、幅広くご意見を賜ることができれば幸いに存じます。

平成14年1月

科学技術振興事業団
研究推進部

部長 藤川

 

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