戦略的創造研究推進事業は、社会・経済の変革につながるイノベーションを誘起するシステムの一環として、戦略的に重点化した分野における基礎研究を推進し、今後の科学技術の発展や新産業の創出につながる革新的な新技術を創出することを目的としています。
このうち、CRESTは、国が定めた戦略目標達成に向け、JSTが研究領域を定め、研究総括のもと研究提案を公募して選考をおこない、研究者と研究課題を採択し、研究を推進していただきます。平成19年度はCREST全体で35の研究領域、369課題の研究を実施し、研究費の総額は271億円でした。
CRESTがスタートして13年が経過し、これまでに発表された論文数は、国際誌だけで累計で2万9千件以上に達しております。また成果の権利化にも努め、出願特許は国内は3400件を越え、海外も980件にのぼっており(平成19年3月現在。日本版バイドール法適用による研究委託先機関の権利帰属分を含む)、こうしたCRESTの研究成果は、いずれは企業等によって実用化されることが期待されております。
今後も当機構は、戦略的創造研究推進事業を通じ、将来の科学技術に大きなインパクトをもたらし、国際的にも高く評価される研究成果を得て、それらが将来の新産業創出につながるよう努めてまいります。
平成19年度を以て、平成14年度採択課題(18領域113件)、平成15年度採択課題(5領域5件)および、平成16年度採択課題(6領域7件)の研究が終了致しました。このなかには、ナノテクノロジー分野別バーチャルラボとして研究を実施しておりました課題(9領域80件)が含まれております。
この度、これらの課題につきまして、研究の集大成として研究終了報告書を発行させていただくこととなりました。
ここに収録致しました研究成果が、皆様方の今後の諸活動に活かされることができれば幸いです。
平成20年9月 |