EMS領域 チーム再編成前の実施体制

募集・選考・研究領域運営にあたっての研究総括の方針

 低炭素社会の実現を目指しつつ、エネルギーを安定的に確保し供給することは、我が国が将来にわたって持続的に成長し発展していくために欠かせません。また、東日本大震災以降の社会情勢の変化により、再生可能エネルギーの本格的な系統導入は、喫緊の課題となっています。このため、メガソーラーやウインドファームなど発電条件に応じて地域に分散して存在する多様なエネルギー源を、エネルギーの利用形態等に応じて協調的に連動させ、エネルギーの需給を全体として最適制御する分散協調型のエネルギー管理システムの構築が希求されています。
本研究領域では、分散協調型のエネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術を創出し、その成果をエネルギーシステムとして統合し社会実装への道筋をつけることを目指します。生み出される研究成果は、社会が抱えるエネルギー問題を解決し、社会の変革をもたらすインフラの構築に資するものと考えます。このため、科学技術に裏付けられたエネルギーシステムの姿を描きつつ、社会ニーズを的確にとらえた研究を推進していくことが重要です。再生可能エネルギーを大量導入する分散型エネルギーシステムと従来の基幹エネルギーシステムとの調和をどう図るか、災害時も含めたエネルギーシステムの安定性をどう確保するか、導入コストなどの社会的合理性をどう評価するかなどの検討が必要です。また、エネルギーシステムに求められる要件は社会状況に応じて常に変化するため、変化に対応できる普遍的な理論や基盤技術の構築が求められます。このため、本研究領域では、これまでエネルギーシステムの構築に主として携わってきたエネルギー分野等に加え、システム、制御、情報、通信、社会科学など様々な分野の研究者の力を結集し、エネルギー問題の解決に立ち向かっていきます。
このような背景から、本研究領域ではチーム型研究の CREST を設定し、真の異分野連携・融合の実現と優れた研究者の力を社会的課題の解決に向けて最大限発揮していただくため、CREST のもつ仕組みを最大限活用できる領域運営を行います。具体的には、今年度の公募では様々な分野の要素技術を研究開発する小規模チームを募集します(年平均 6,000 万円以下)。研究期間は 2015 年3 月末までの 1.5 年間とします。この 1.5 年の間に我が国の目指すべきエネルギーシステムの姿を研究領域外の研究コミュニティを含めてオープンに議論し、異分野間の相互理解を深める場を設定します。このため、優れた研究を行いつつ分野を越えた議論を徹底的に行える、研究者の頭脳が十分活かせる小規模チーム(例えば、共同研究グループを設定しない研究代表者グループのみの小規模チーム)、若手の研究者の積極的な応募に強く期待します。議論により本研究領域の戦略を共有し、議論を重ねる中でその戦略を進化させ、研究にフィードバックさせていくことを期待しています。
このような取組みを経た上で、2015 年 4 月以降に、2012 年度に採択された 16 チームと今回の公募で採択された研究チームをコアとした異分野融合チームの再編成を行います。1.5 年間の要素研究を進める中で、目指すべきエネルギーシステムの姿をより具体的なイメージとして共有し、分野を越えた相互理解ができる、エネルギー問題解決のための「最強チーム」をここで複数編成します。世界に強烈なインパクトを与える研究を推進し、新しい学理の探究や新しい価値の創造につながっていくことを目指します。また、関連する実証事業との連携も模索していきます。再編後の研究チームはより大きな規模(年平均 6,000 万円超)を想定しており、研究期間は、最長で2020 年 3 月までの 5 年間を予定しています。このため、最強チームへの再編を見越して、2012年度採択チームとどのような協働を想定しているのかについてご提案いただくことを期待しています。

今回も多様で複雑なシステムを構築・運用するための制御技術、最適化技術、数理モデルやシミュレーション技術、エネルギーと情報を双方向かつリアルタイムで処理するための情報通信技術、取得データを高速に処理し分析するためのセンサネットワーク技術やデータマイニング技術、複雑なシステムの構造と機能を分析するネットワーク論や、自然エネルギーを予測するための地球環境計測・予測技術、人間行動を考慮したエネルギー消費予測など、戦略目標(148 ページ)におけるアプローチ 1~4 の研究提案を期待しています。また、これらの要素技術をシステムとして統合するための革新的な理論および基盤技術をシステム科学の研究者らが提案されることを期待します。提案の際は、想定するエネルギーシステムのイメージと提案する技術がシステムの中でどのような役割を担うのか、1.5 年間での達成目標等について記載してください。
このような本研究領域の取組みは従来の CREST の研究体制とは異なりますが、科学技術という武器で社会的課題の解決のために共に立ち向かっていただける、柔軟な思考を持ち気概のある研究者の参加を強く期待しています。

【公募における留意事項】
○ 小規模チーム(研究費:年平均 6,000 万円以下、1.5 年間総額で 9,000 万円以下)を募集します。
○ 研究期間は 2015 年 3 月末までとします。1.5 年間の研究を提案してください。
○ 2015 年 4 月以降に再編される最強チームは、研究期間を最長で 2020 年 3 月末までとし、3~5 億円(5 年間総額)規模のチームを含む予定です。
○ 公募で採択された全ての研究チームについて最強チームへの参加を保証するものではありません。2014 年度後半に事後評価を予定しており、評価結果やチーム編成の構想によっては、参加できない場合があります。

平成24年度採択分

電力システムにおける系統・制御通信ネットワークに対する分散型侵入検知手法の構築

研究代表者(所属)

石井 秀明 (東京工業大学大学院総合理工学研究科 准教授)

太陽光発電の予測不確実性を許容する超大規模電力最適配分制御

研究代表者(所属)

井村 順一 (東京工業大学大学院情報理工学研究科 教授)

消費者の受容性を考慮した住宅エネルギー管理システム

研究代表者(所属)

岩船 由美子 (東京大学生産技術研究所 准教授)

洋上風力発電に必要な洋上風況把握と予測方法の開発

研究代表者(所属)

上田 博 (名古屋大学地球水循環研究センター 教授)

エネルギー需給ネットワークにおけるエージェントの戦略的行動を公共利益に統合する最適化メカニズム

研究代表者(所属)

内田 健康 (早稲田大学理工学術院 教授)

事故時運転継続要件を満たしつつ分散協調された系統連系インバータと蓄電池を含む送配電系の構築

研究代表者(所属)

太田 快人 (京都大学大学院情報学研究科 教授)

電力需要の約75%を自然エネルギーによって賄うことを可能とする分散ロバスト最適制御

研究代表者(所属)

大森 浩充 (慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科 教授)

「エネルギーの情報化」に基づく地域ナノグリッドの構築および実証

研究代表者(所属)

加藤 丈和 (京都大学大学院情報学研究科 特定研究員)

マルチエネルギーシステムの動的解析技術

研究代表者(所属)

薄 良彦 (京都大学大学院工学研究科 講師)

車載蓄電池を活用したモデル予測型エネルギー管理システムの設計

研究代表者(所属)

鈴木 達也 (名古屋大学大学院工学研究科 教授)

再生可能エネルギーの大量導入を考慮した電力システムの複雑ネットワーク動力学モデル構築とその最適化理論の創成

研究代表者(所属)

鈴木 秀幸 (東京大学生産技術研究所 准教授)

再生可能エネルギーの調和的活用に貢献する地球科学型支援システムの構築

研究代表者(所属)

中島 孝 (東海大学情報技術センター 教授)

エネルギー貯蔵デバイスの新しい応用方法および負荷側機器の制御手法に必要となる基礎的な理論・モデルの構築

研究代表者(所属)

馬場 旬平 (東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授)

協調エネルギー管理システム実現手法の創出とその汎用的な実証および評価の基盤体系構築

研究代表者(所属)

林 泰弘 (早稲田大学 理工学術院先進理工学部 教授  /先進グリッド技術研究所 所長)

地域統合エネルギーシステム設計に向けたシステム制御理論の構築: グローカル制御の視点

研究代表者(所属)

原 辰次 (東京大学大学院情報理工学系研究科 教授)

ネットワーク構造をもつ大規模システムのディペンダブル制御

研究代表者(所属)

藤崎 泰正 (大阪大学大学院情報科学研究科 教授)

平成25年度採択分

リアルタイムプライシングの設計原理

研究代表者(所属)

東 俊一 (京都大学 大学院情報学研究科 准教授)

スマートグリッドの社会実装化を見据えたエネルギー消費のデマンド・レスポンスの行動経済学的研究

研究代表者(所属)

依田 高典 (京都大学 大学院経済学研究科 教授)

太陽光発電の大量導入における電力需給システムに関する理論的・定量的な経済分析

研究代表者(所属)

大橋 弘 (東京大学 大学院経済学研究科 教授)

分散協調型エネルギー管理システムのためのエネルギー需要シミュレーションモデルの開発

研究代表者(所属)

下田 吉之 (大阪大学 大学院工学研究科 教授)

多数の経済主体が参加する公平かつ合理的な電力ネットワークインフラの最適運用手法

研究代表者(所属)

杉原 英治 (大阪大学 大学院工学研究科 准教授)

パワーデバイスレベルまで考慮した高精度なシミュレーション技術に関する基礎的理論および方法論の構築

研究代表者(所属)

造賀 芳文 (広島大学 大学院工学研究院 准教授)

需要家の行動変容に影響を与える要因に関する基礎的研究

研究代表者(所属)

日高 一義 (東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科 教授)

藤田 政之研究総括による募集説明会を開催しました

-藤田 政之 研究総括による説明の動画-

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