[熱制御] 平成30年度採択課題

高橋 厚史

二次元材料とナノ計測の融合による相変化伝熱の革新

研究代表者
高橋 厚史

九州大学
大学院工学研究院
教授

主たる共同研究者
吾郷 浩樹 九州大学 大学院総合理工学研究院 主幹教授
山口 康隆 大阪大学 大学院工学研究科 准教授
研究概要

二次元材料が具備する原子オーダーの平坦性と構造の自由度を相変化伝熱のために活用します。特に、携帯型電子機器のような制限された空間での放熱性能の大幅な向上を目指して、冷媒の効率的供給と安定した蒸発をもたらす新規デバイスを提案すべく、透過電子顕微鏡による流体観察、ラマン分光法による熱物性計測、分子シミュレーション、二次元材料開発の各技術を融合させて熱物質輸送のナノスケールからの革新に挑みます。

竹内 恒博

異常電子熱伝導度と異常格子熱伝導度の制御

研究代表者
竹内 恒博

豊田工業大学
大学院工学研究科
教授

主たる共同研究者
岡田 佳憲 沖縄科学技術大学院大学 量子物質科学ユニット 准教授
佐藤 和則 大阪大学 大学院工学研究科 准教授
下條 冬樹 熊本大学 大学院先端科学研究部 教授
陳 勇 東北大学 材料科学高等研究所 主任研究者
研究概要

本提案研究では,微細電子構造,低次元性に起因する異常電子熱伝導度と,非調和振動,イオン伝導,総変態に伴う異常格子熱伝導度を精密に解析し,その制御指針を構築することを目指します.さらに,熱伝導度制御指針を活用することで,熱ダイオード,熱流スイッチング素子,熱電変換素子に必要とされる電熱特性を実現した材料を開発します.開発した材料を用いて高機能で,かつ,実用可能な革新的熱電デバイスを創製する計画です.

中村 雅一

分子接合によるナノカーボン系材料の広範囲熱伝導率制御

研究代表者
中村 雅一

奈良先端科学技術大学院大学
先端科学技術研究科
教授

研究概要

カーボンナノチューブをはじめとするナノカーボンの複合材料において、ナノカーボンユニットどうしが接する箇所が熱輸送の鍵となります。そこに有機あるいは有機無機ハイブリッド分子による接合を形成したときのナノスケール熱輸送現象を理解し、制御することによって、高い電気伝導率を保ちつつ、熱伝導率を断熱材に相当する領域からダイヤモンドに相当する領域まで、極めて広い範囲にわたって制御することを目指します。

福島 孝典

分子ダイナミクスを利用した熱マネージメント

研究代表者
福島 孝典

東京工業大学
科学技術創成研究院
教授

主たる共同研究者
中村 恒夫 産業技術総合研究所 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター 研究チーム長
西野 智昭 東京工業大学 理学院 准教授
研究概要

本研究では、これまで未開拓であった「熱輸送」と「分子の運動性」の相関に関する学理を構築し、熱マネージメントのためのシステム設計指針を確立します。これらの知見と、物質の構造や配向をナノ~マクロスケールで精密制御する分子技術を融合し、有機材料をメインプレイヤーとする熱マネージメント材料を創製します。本研究を通じ、フレキシブルな熱ダイオードや熱スイッチ素子などの革新的有機熱デバイスの創出を目指します。

宮内 雄平

ナノ物質科学を基盤とするサーモエキシトニクスの創成

研究代表者
宮内 雄平

京都大学
エネルギー理工学研究所
教授

主たる共同研究者
小鍋 哲 法政大学 生命科学部 教授
田中 丈士 産業技術総合研究所 ナノ材料研究部門 研究グループ長
山本 貴博 東京理科大学 理学部第一部 教授
研究概要

ごく最近、カーボンナノチューブにおいて観測・実証された熱からの励起子(エキシトン)生成現象の物理を解明し、その応用ポテンシャルを明らかにします。同時に、ナノスケールでの熱制御技術を確立することで、太陽光発電のエネルギー変換効率を通常の理論限界を超えて引き上げる超高効率な熱光変換素子の実現をはじめとする、熱励起子現象の利活用に基づく新たな熱光科学技術体系「サーモエキシトニクス」の創出に挑みます。

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