海洋生物多様性および生態系の保全・再生に資する基盤技術の創出

1.研究領域の概要

本研究領域では、海洋の生物多様性および生態系を把握するための先進的な計測技術と将来予測に資するモデルの研究開発を行い、これらを保全・再生するために必要な基盤技術を創出することを目的とします。

具体的には、海洋の生物多様性および生態系の研究で現在ボトルネックとなっている、環境を含む生物データの取得技術とその将来予測に注目し、(1)海洋 生物やその周辺環境の広域・連続的なセンシング・モニタリング技術、生物種の定量把握や同定の効率化、および生態系ネットワークの解明等による基盤的な生 物・環境データの集積に資する先進的な技術等の開発、(2)生態系や生物多様性の変動を把握し、生態系の将来予測に貢献する新規モデルの開発、研究を対象 とします。 (1)、(2)いずれの研究においても対象とする生物群集や現象等を明確にする必要があります。また開発ターゲットに即した海洋現場での調査・モニタリン グによる実証が要求されるため、その分野の研究者との共同研究を行うことも必要です。ただし、調査観測やモニタリングのみの研究は対象としません。

従来の海洋研究の壁を乗り越えるため、工学やライフサイエンス等を専門とする幅広い分野の研究者と海洋生物・生態研究者との共同研究を重視します。

このような研究を通して、生物への影響を考慮した海洋資源の持続的な利用や海洋保護区の設定などの海洋環境保全策の提示に貢献することが期待されます。

2.中間評価の概要

2-1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける中間評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2-2.評価対象研究代表者及び研究課題

平成23年度採択研究課題

(1)赤松 友成((独) 水産総合研究センター水産工学研究所 グループ長)

海洋生物の遠隔的種判別技術の開発(127KB)

(2)浦 環(九州工業大学 社会ロボット具現化センター センター長・特任教授)

センチメートル海底地形図と海底モザイク画像を基礎として生物サンプリングをおこなう自律型海中ロボット部隊の創出(142KB)

(3)木暮 一啓(東京大学大気海洋研究所 教授)

超高速遺伝子解析時代の海洋生態系評価手法の創出(114KB)

(4)五條堀 孝(情報システム研究機構国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJ研究センター 特任教授)

Digital DNA chipによる生物多様性評価と環境予測法の開発(122KB)

(5)山中 康裕(北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授)

植物プランクトン群集の多様性に注目したナウキャスト技術開発(121KB)

2-3.中間評価会の実施時期

平成26年11月26日(水)

2-4.評価者

研究総括
小池 勲夫 東京大学 名誉教授
領域アドバイザー
青木 一郎 東京大学 名誉教授
岸 道郎 北海道大学大学院 水産科学研究院 特任教授
黒川 顕 東京工業大学 地球生命研究所 教授
中田 薫 (独)水産総合研究センター 研究推進部 研究主幹
西田 睦 琉球大学 理事・副学長
藤井 輝夫 東京大学 生産技術研究所 教授
松田 裕之 横浜国立大学環境情報研究院 教授
三宅 亮 東京大学大学院工学研究科 教授
安岡 善文 情報・システム研究機構 監事
矢原 徹一 九州大学大学院理学研究院 教授
和田 英太郎 京都大学 名誉教授
外部評価者
該当者なし

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