研究領域「マルチスケール・マルチフィジックス現象の統合シミュレーション」事後評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要

 本研究領域は、世界最先端レベルの超高速・大容量計算機環境と精緻なモデル化・統合化によって、複数の現象が相互に影響しあうようなマルチスケール・マルチフィジックス現象の高精度且つ高分解能の解を求めることを研究の対象とする。
 具体的には、地球環境変動、異常気象、およびそれに起因する災害予測、人工物の安全性・健全性の評価、複雑な工業製品の設計・試作、ナノレベルの材料挙動、生体内たんぱく質構造と生体内薬物動態など、支配因子が未知あるいは不確定性を含む現象やスケールが極度に異なる現象等のモデル化の研究、そのようなモデルの統合数値解析手法の研究、モデルや入力データの妥当性・結果の信頼性の評価方法の研究などが含まれる。

2.事後評価の概要

2−1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

 戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける事後評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2−2.評価対象研究代表者及び研究課題

平成18年度採択研究課題
(1) 長岡 正隆 (名古屋大学大学院情報科学研究科 教授)
凝集反応系マルチスケールシミュレーションの研究開発−大規模原子情報の疎視化・再構成技法・疎視的理論の開発− 凝集反応系マルチスケールシミュレーションの研究開発−大規模原子情報の疎視化・再構成技法・疎視的理論の開発−PDF(162KB)
(2) 羽角 博康 (東京大学 大気海洋研究所 准教授)
海洋循環のスケール間相互作用と大規模変動 海洋循環のスケール間相互作用と大規模変動PDF(149KB)
(3) 町田 昌彦 ((独)日本原子力研究開発機構 システム計算科学センター シミュレーション技術開発室 研究主幹(室長))
超伝導新奇応用のためのマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーションの基盤構築 超伝導新奇応用のためのマルチスケール・マルチフィジックスシミュレーションの基盤構築PDF(180KB)
(4) 三上 益弘 ((独)産業技術総合研究所 ナノシステム研究部門 主任研究員)
DDSシミュレータの研究開発 DDSシミュレータの研究開発PDF(186KB)
(5) 諸熊 奎治 (京都大学 福井謙一記念研究センター リサーチリーダー)
複雑分子系の複合分子理論シミュレーション 複雑分子系の複合分子理論シミュレーションPDF(188KB)
(6) 山中 康裕 (北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授)
海洋生態系将来予測のための海洋環境シミュレーション研究 海洋生態系将来予測のための海洋環境シミュレーション研究PDF(239KB)
(7) 山本 量一 (京都大学大学院工学研究科 教授)
ソフトマターの多階層/相互接続シミュレーション ソフトマターの多階層/相互接続シミュレーションPDF(162KB)

2−3.事後評価会の実施時期

 平成23年11月9日(水)

2−4.評価者

研究総括
矢川 元基
東洋大学 計算力学研究センター センター長/教授
領域アドバイザー
戎崎 俊一
(独)理化学研究所 計算宇宙物理研究室 室長
遠藤 守信
信州大学工学部電気電子工学科 教授
岡本 祐幸
名古屋大学大学院理学研究科 教授
佐藤 哲也
兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科 研究科長/教授
萩原 一郎
東京工業大学大学院理工学研究科 教授
久田 俊明
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
平田 文男
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 分子科学研究所 教授
藤谷 徳之助
一般財団法人 日本気象協会 顧問
渡辺 貞
(独)理化学研究所 次世代スーパーコンピュータ開発実施本部 プロジェクトリーダー