研究領域「代謝調節機構解析に基づく細胞機能制御基盤技術」事後評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要

 本研究領域は、細胞内の代謝変化を統合的あるいは網羅的に解析し、細胞機能の制御メカニズムや恒常性維持のメカニズムを明らかにし、細胞機能を効率的に制御・変換(機能の向上、改変、新規機能の付与など)したり、恒常性の乱れを改善・回復させる細胞制御基盤技術の創出に繋がる研究を対象とした。
 具体的には、1)細胞の代謝産物群の経時的、定量的測定結果をもとに、外部刺激を受けた細胞、病態や発生・分化過程にある細胞など、種々の細胞状態を規定する代謝産物群の同定、それにもとづく細胞状態の分類・評価、細胞状態の転移・変換に繋がる基盤技術の創出、2)既存あるいは個別代謝産物群の動態解析情報に基づく細胞機能のモデリングや細胞状態変化に伴う機能変化予測技術、およびこれらの研究にもとづき特定の代謝経路を特異的に制御する化合物の予測や制御物質の設計、新機能を付与した細胞作製技術、特定代謝経路の特異的修飾技術の開発などの研究が行われた。

2.事後評価の概要

2−1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

 戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける事後評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2−2.評価対象研究代表者及び研究課題

平成17年度採択研究課題
(1) 小田 吉哉 (エーザイ(株)バイオマーカー&パーソナライズドメディスン機能ユニット プレジデント)
定量的メタボロミクスとプロテオミクスの融合 定量的メタボロミクスとプロテオミクスの融合PDF(146KB)
(2) 田口 良 (東京大学大学院医学系研究科 特任教授)
脂質メタボロームのための基盤技術の構築とその適用 脂質メタボロームのための基盤技術の構築とその適用PDF(173KB)
(3) 平尾 敦 (金沢大学がん研究所 教授)
代謝解析による幹細胞制御機構の解明 代謝解析による幹細胞制御機構の解明PDF(154KB)
(4) 柳澤 修一 (東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授)
栄養シグナルによる植物代謝制御の分子基盤 栄養シグナルによる植物代謝制御の分子基盤PDF(126KB)
(5) 柳田 充弘 (京都大学大学院生命科学研究科 特任教授)
染色体分配メタボリズムを支える分子ネットワークの解析 染色体分配メタボリズムを支える分子ネットワークの解析PDF(164KB)
(6) 吉田 稔 ((独)理化学研究所基幹研究所 主任研究員)
タンパク質修飾の動態とネットワークの網羅的解析 タンパク質修飾の動態とネットワークの網羅的解析PDF(158KB)

2−3.事後評価会の実施時期

 平成22年10月22日(金)

2−4.評価者

研究総括
西島 正弘 国立医薬品食品衛生研究所 所長
領域アドバイザー
阿部 啓子 東京大学大学院農学生命科学研究科 特任教授
大隅 良典 東京工業大学統合研究院先進研究機構 特任教授
大野 茂男 横浜市立大学大学院医学研究科 教授
春日 雅人 (独)国立国際医療研究センター 研究所長
篠崎 一雄 (独)理化学研究所植物科学研究センター センター長
高井 義美 神戸大学大学院医学系研究科 研究科長
竹縄 忠臣 神戸大学大学院医学系研究科 教授
田中 啓二 (財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所 所長代行
谷澤 克行 大阪大学産業科学研究所 教授
中村 春木 大阪大学蛋白質研究所 教授
西村 紀 大阪大学蛋白質研究所 特任教授
村松 喬 愛知学院大学心身科学部 教授
外部評価者
該当者なし