研究領域「極限環境状態における現象」事後評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 本研究領域では極限環境下における物質についての研究を対象とする。具体的には、超高温、極低温、超高圧、超高磁場、極高真空、微小重力場などの極限状態において特異な物理・化学的現象を示す物質を分子・原子・電子のレベルで解明することなどが含まれる。また、新物質の創製、極限環境の創出技術、実用材料の開発へ道を拓くような先端的研究や特殊環境下における生物の機能についての先端的研究も対象とする。
2.事後評価の概要
2−1.評価の目的
 研究の実施状況、研究成果、波及効果等を明らかにし、今後の研究成果の展開及び事業の運営の改善に資すること。
2−2.評価対象研究代表者及び研究課題
(1)青木 勝敏(物質工学工業技術研究所 首席研究官)
超高圧下における水素結合の量子力学現象の創出と発現
(2)安彦 兼次(東北大学 金属材料研究所 助教授)
超高純度ベースメタルの科学
(3)門脇 和男(筑波大学 物質工学系 教授)
極限環境を用いた超伝導体の臨界状態の解明
(4)北澤 宏一(東京大学 大学院新領域創成科学科 教授
電子波の位相と振幅の微細空間解像
(5)近藤 建一(東京工業大学 応用セラミックス研究所 教授)
衝撃波面形成過程と新化学反応プロセス
(6)高野 幹夫(京都大学 化学研究所 教授)
反強磁性量子スピン梯子化合物の合成と新奇な物性
(7)常深 博(大阪大学 大学院宇宙地球科学研究科 教授)
画素の小さいX線検出用CCDの開発
(8)森 敏(東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授)
極限ストレス土壌における植物の耐性戦略
2−3.事後評価会の実施時期
平成13年4月21日
2−4.評価方法
研究課題毎に資料として研究実施終了報告書を提出させ、評価者が研究者と面談。
2−5.評価項目及び基準
(イ)外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況
(ロ)得られた研究成果の科学技術への貢献
2−6.評価者
研究統括 
山本 明夫 (早稲田大学 客員教授)
領域アドバイザー
浅井 彰二郎((株)日立製作所 コーポレートエクゼクティブ)
鈴木 智雄 (元生命科学研究所 所長、元宇都宮大学 教授)
坂東 尚周 (京都大学 名誉教授、岡山理科大学 教授)
藤田 敏三 (広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授)
前田 弘  (北見工業大学 客員教授)
加茂 睦和 (物質・材料研究機構 理事)