研究領域「脳を知る」事後評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 この研究領域は、脳機能の解明のうち、人間たる所以の根元である脳の働きの理解を目標とする研究を対象とする領域である。具体的には、「脳の発生・分化機構」、「神経回路網の構造、機能と形成機構」、「脳の高次機能(記憶、学習、意識、情動、認識と生体リズムなど)」、「コミュニケーションの脳機能」の解明を目標とする。
2.事後評価の概要
2−1.評価の目的
 研究の実施状況、研究成果、波及効果等を明らかにし、今後の研究成果の展開及び事業の運営の改善に資すること。
2−2.評価対象研究代表者及び研究課題
(1)岡野 栄之(大阪大学 大学院医学系研究科 教授)
脳神経系を構成する細胞の多様性の形成機構
(2)勝木 元也(東京大学 医科学研究所 教授)
遺伝子変換マウスによる脳機能の解明
(3)金澤 一郎(東京大学 大学院医学系研究科 教授)
ヒト脳の単一神経細胞の発現遺伝子
(4)篠田 義一(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授)
感覚から運動への情報変換の分散階層処理神経機構
(5)深田 吉孝(東京大学 大学院理学系研究科 教授)
脳内光受容とサーカディアンリズム
(6)藤田 一郎(大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授)
視覚認識の脳内過程
(7)堀田 凱樹(国立遺伝学研究所 所長)
神経系形成における Glial cells missing 遺伝子の機能
2−3.事後評価会の実施時期
平成13年5月25日
2−4.評価方法
研究課題毎に、評価者が研究者との面談などにより評価を実施した。
2−5.評価項目及び基準
(イ)外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況
(ロ)得られた研究成果の科学技術への貢献
2−6.評価者
研究統括 
大塚 正徳(東京医科歯科大学 名誉教授、日本臓器製薬(株)生物活性科学研究所 顧問)
領域アドバイザー
川合 述史(自治医科大学 名誉教授)
酒田 英夫(日本大学 総合科学研究所 教授)
永津 俊治(藤田保健衛生大学 総合医科学研究所 所長兼教授)
二木 宏明(理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー)
濱  清 (岡崎国立共同研究機構 生理学研究所 名誉教授)