研究領域「アレルギー疾患・自己免疫疾患の発症機構と治療技術」中間評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要

 本研究領域は、アレルギー疾患や自己免疫疾患を中心とするヒトの免疫疾患を予防・診断・治療することを目的に、免疫システムを適正に機能させる基盤技術の構築を目指す研究を対象としています。
 アレルギー疾患や自己免疫疾患を中心とする疾患には国民のQOLを低下させるとされるものから重篤な場合は死に至るものまであります。このような疾患についてこれまでに深められてきた分子、細胞、器官・組織といったレベルにおける免疫機構や制御に関する理解を個体レベルの高次調節免疫ネットワークシステムの理解へと発展させ、臨床応用へとつないでいきます。
 具体的な研究課題としては、制御性細胞による免疫調節機構、粘膜免疫系・自己免疫系・獲得免疫系・自然免疫系の構築機構とその制御、自己免疫疾患・アレルギー疾患の発症機構、免疫と感染制御機構、疾患に対する薬剤・ワクチンなどの開発と効果測定、疾患の診断・治療法の確立、などが含まれます。

2.中間評価の概要

2−1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

 戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける中間評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2−2.評価対象研究代表者及び研究課題

平成20年度採択研究課題
(1) 岩倉 洋一郎 (東京大学医科学研究所 システム疾患モデル研究センター センター長・教授)
IL-17ファミリー分子、C型レクチンを標的とした自己免疫・アレルギー疾患の発症機構の解明と治療薬の開発 IL-17ファミリー分子、C型レクチンを標的とした自己免疫・アレルギー疾患の発症機構の解明と治療薬の開発PDF(115KB)
(2) 樗木 俊聡 (東京医科歯科大学難治疾患研究所 教授)
樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服 樹状細胞制御に基づく粘膜免疫疾患の克服PDF(96KB)
(3) 高井 俊行 (東北大学加齢医学研究所 教授)
受容体制御による新しい免疫療法の構築 受容体制御による新しい免疫療法の構築PDF(108KB)
(4) 長田 重一 (京都大学大学院医学研究科 教授)
アポトーシス細胞の貪食・分解とその異常 アポトーシス細胞の貪食・分解とその異常PDF(99KB)
(5) 平野 俊夫 (大阪大学 総長)
臓器特異的自己免疫疾患・炎症疾患の制御機構の理解とその人為的制御 臓器特異的自己免疫疾患・炎症疾患の制御機構の理解とその人為的制御PDF(106KB)
(6) 福井 宣規 (九州大学生体防御医学研究所 教授)
細胞骨格制御シグナルを標的とした免疫難病治療の新戦略 細胞骨格制御シグナルを標的とした免疫難病治療の新戦略PDF(98KB)
(7) 吉村 昭彦 (慶應義塾大学医学部 教授)
細胞内シグナル制御による免疫リプログラミング 細胞内シグナル制御による免疫リプログラミングPDF(107KB)

2−3.中間評価会の実施時期

 平成23年10月26日(水)

2−4.評価者

研究総括
菅村 和夫 宮城県立病院機構 理事長
領域アドバイザー
斉藤 隆 (独)理化学研究所横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター 免疫シグナル研究グループ グループディレクター
坂口 志文 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 主任研究者・教授
佐々木 毅 NTT東日本東北病院 院長
渋谷 和子 筑波大学医学医療系 准教授
高津 聖志 富山県薬事研究所 所長 /
富山大学医学薬学研究部 客員教授
徳久 剛史 千葉大学 理事
能勢 眞人 愛媛大学 名誉教授
花井 陳雄 協和発酵キリン株式会社 取締役・専務執行役員・開発本部長
宮坂 信之 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 教授
外部評価者
谷口 克 (独)理化学研究所横浜研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター センター長