研究領域「糖鎖の生物機能の解明と利用技術」中間評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 本研究領域は、糖タンパク質、糖脂質、プロテオグリカンといった生体分子群の有する糖鎖の新たな生物機能を解明し、その利用技術を探索するための研究を対象としている。
 具体的には、脳神経機能、形態形成、分化における糖鎖の役割と制御のメカニズム等の新しい機能の解明や応用の可能性を開拓する研究、糖鎖の改変によるガンの浸潤転移の制御や感染防止、免疫機能制御の手法探索等の診断、治療、予防への応用を指向する研究、あるいは、糖鎖研究に広く用いられることが期待される糖鎖の超微量解析技術、情報伝達のダイナミックな状況を可視化する技術の実現を目指す研究等を進めている。
2.中間評価の概要

2−1.評価対象研究代表者及び研究課題


平成14年度採択研究課題
(1)伊藤 幸成((独)理化学研究所中央研究所 主任研究員)
 糖タンパク質の品質管理における糖鎖機能の解明
(2)神奈木 玲児(愛知県がんセンター研究所分子病態学部 部長)
 癌の進展における細胞接着性機能糖鎖の解明
(3)木曽 真(岐阜大学応用生物科学部 教授)
 感染と共生を制御する糖鎖医薬品の基盤研究
(4)小山 信人(タカラバイオ(株)細胞・遺伝子医療センター DNA機能解析センター 主幹研究員)
 糖鎖構造の制御によるがん及びウイルス疾患の予防法及び治療法の開発
(5)鈴木 康夫(静岡県立大学薬学部 教授)
 ウイルス感染における糖鎖機能の解明と創薬への応用
(6)西原 祥子(創価大学工学部 教授)
 RNAi法による糖鎖機能解明と利用技術の開発
2−2.中間評価会の実施時期
平成17年10月2日  
2−3.評価者
研究総括
谷口 直之 大阪大学大学院医学系研究科 教授

領域アドバイザー
川嵜 敏祐 立命館大学糖鎖工学センター センター長
近藤 規元 小野薬品工業(株)研究本部 取締役 研究本部長
鈴木 明身 (独)理化学研究所フロンティア研究システム生体超分子システム研究グループ グループ長
塚田 裕 (株)エスアールエル八王子ラボ 理事
成松 久 (独)産業技術総合研究所糖鎖工学研究センター 副センター長
若槻 壮市 高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所 教授