研究領域「環境保全のためのナノ構造制御触媒と新材料の創成」中間評価(課題評価)結果

1.研究領域の概要
 本研究領域は、ナノオーダーで構造・組織等を制御することにより、これまでになく高効率・高選択的にかつ環境負荷を低く化学物質等を合成あるいは処理することが可能な新触媒・新材料・システム、環境負荷の低い新材料等を創製し、環境改善・環境保全に資する研究を対象とする。
 具体的には、環境負荷の高い合成プロセスをナノ構造制御触媒等により低環境負荷型に代替する技術に係わる研究、高効率分離・吸着機能・高立体選択的表面・触媒等の高機能・新機能を有するナノ構造材料等の創製に係わる研究、すなわちグリーンナノケミストリーに加え、排ガス・排水中に含まれる化学物質、環境中に存在する化学物質等を高効率・高選択的に分離・除去、分解、無害化するナノ構造制御触媒の開発に係わる研究、これらを組み込んだシステムの創製に係わる研究、ナノ空間機能を反応場として活用したナノリアクター等の創製を目指す研究、環境負荷の低いナノ制御構造材料に係わる研究等が含まれる。
2.中間評価の概要

2−1.評価対象研究代表者及び研究課題


平成14年度採択研究課題
(1)魚住 泰広(分子科学研究所 教授)
 水中での精密分子変換を実現するナノ遷移金属触媒創成
(2)奥原 敏夫(北海道大学地球環境科学研究院 教授)
 グリーン化学合成のための酸化物クラスター高機能触媒の開拓
(3)黒田 一幸(早稲田大学理工学部 教授)
 高度に制御されたナノ空間材料の創成
(4)辰巳 敬(東京工業大学資源化学研究所 教授)
 機無機複合相の自在変換によるグリーン触媒の創成
(5)田 旺帝(北海道大学触媒化学研究センター 助教授)
 高機能規整酸化物表面創成
(6)辻 康之(北海道大学触媒化学研究センター 教授)
 ナノ制御空間を有する均一系分子触媒の創成
(7)寺岡靖剛(九州大学総合理工学研究院 教授)
 ナノ構造制御ペロブスカイト触媒システムの構築
(8)持田 勲(九州大学産学連携センター 特任教授)
 表面最適化炭素ナノ繊維の新規環境触媒機能
(9)八嶋 建明(宮崎大学フロンティア科学実験総合センター 特任客員研究員)
 ナノ制御置換型金属酸化物触媒による選択酸化反応の制御と応用
平成15年度採択研究課題
(10)山元 公寿(慶応義塾大学理工学部 教授)
 精密自在制御型ナノ触媒の創成
2−2.中間評価会の実施時期
平成17年11月11日及び11月18日  
2−3.評価者
研究総括
御園生 誠 (独)製品評価技術基盤機構 理事長

領域アドバイザー
小野 嘉夫 東京工業大学 名誉教授
川合 真紀 東京大学新領域創成科学研究科 教授
小倉 克之 千葉大学工学部 教授
堂免 一成 東京大学工学研究科 教授
指宿 尭嗣 (社)産業環境管理協会 常務理事
鯉江 泰行 (株)東ソー 企画室長 兼 (財)相模中央化学研究所 事務局長
瀬戸山 亨 (株)三菱化学科学技術研究センター不均一触媒研究所
志賀 昭信 ルモックス技研
村橋 俊一 大阪大学 名誉教授/岡山理科大 客員教授