・ |
V-ATPaseの作動機構について、εγc10-14というサブユニット複合体がATPase反応に伴って回転することが明らかになった。 |
・ |
V-ATPaseの膜内在性のVo部分を形成するaサブユニットに、線虫及びマウスで4種のイソフォームが存在することを見出した。また、cサブユニットは線虫では3つの遺伝子が2つのイソフォームをコードしていたが、マウスでは遺伝子は1つであった。 |
・ |
オルガネラ内部酸性化に関与する因子として、酵母のV-ATPaseのプロトンポンプは膜電位によって制御されていることを明らかにし、膜電位とpH差を制御しているK+(Na+)/H+トランスポーターの存在を示した。また、pH調節に重要な役割を持つと考えられるNa+/H+交換輸送体に注目し、酵母の形質膜に存在するNa+/H+交換輸送体の遺伝子をクローン化し、細胞質ドメインの役割を明らかにした。さらに、ラットのNa+/H+交換輸送タンパク質の制御に関わる細胞質ドメインに結合する3種のタンパク質の新規遺伝子を単離した。 |
・ |
松果体のマイクロベシクルにV-ATPaseが存在し、グルタミン酸のベシクル内への濃縮にトランスポーターの駆動力を提供していることを明らかにした。 |
・ |
V-ATPaseの形成する酸性環境は線虫にとって必須であり、各イソフォームはそれぞれ特異的な時期で発現している。 |
・ |
Voのサブユニット・イソフォームの発現パターンを解析し、イソフォームの局在性を示した。 |
・ |
酸性オルガネラの形成因子に関して、酵母の液胞形成にVAM遺伝子群の変異株を見出した。 |
・ |
胃内腔の酸性化に関与する壁細胞のプロトンポンプ(P-ATPase)遺伝子の転写に必要な因子として、DNA結合タンパクであるGATA6を発見した。 |
・ |
マラリア原虫の細胞膜に存在するV-ATPaseが、赤血球の細胞質にプロトンを排出し、酸性化していることを見出した。 |