支援課題一覧(SORST)

2000年度採択

新しい量子効果スイッチの機能素子化
研究代表者 青野 正和(物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所 アソシエートディレクター)
代表代行 中山 知信(物質・材料研究機構 ナノマテリアル研究所 アソシエートディレクター)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「量子効果等の物理現象」
研究期間 2000~2003
課題概要
これまでの研究で、室温、大気中で駆動する全く新しい原子スケールの “量子効果スイッチ” の開発に成功し、それを組み合わせて論理回路の形成が可能であることを示した。そこで本事業では新しい量子効果スイッチを、まず各種センサーなど、極微弱信号の入出力素子として完成する。次にコンピュータの記憶セル、論理ゲート素子として微細化集積化し将来のシリコン集積デバイスと結合するなど産業化までを視野に入れた研究開発を行う。
終了報告書
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自然免疫システムの分子機構の解明
研究代表者 審良 静男(大阪大学 微生物病研究所 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「生体防御のメカニズム」
研究期間 2000~2002
課題概要
これまでの研究で、世界にさきがけ自然免疫反応に必須の受容体であるTLRファミリーのノックアウトマウスの作製に成功し、各TLRの微生物認識における役割分担を証明した。TLRの発見で自然免疫も重要な働きがあり、自然免疫があってこそ獲得免疫が有効に働くことが明らかになってきた。本研究ではTLRファミリーを中心に、自然免疫系の活性化機構を詳細に解析し、さらには獲得免疫系への橋渡しの分子機構の解明を目指す。これらは、各種免疫疾患の原因解明につながるだけでなく、感染免疫におけるより効果的なワクチンの開発、癌免疫療法、アレルギー疾患の治療に役立つと期待できる。
終了報告書
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遺伝子発現の特異的抑制による神経難病の新しい治療法の開発
研究代表者 金澤 一郎(国立精神・神経センター 総長)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「脳を知る」
研究期間 2000~2005
課題概要
これまでの研究で、ナトリウムイオンチャンネル遺伝子の発現を特異的に抑制することによってこれらのチャンネルの過剰反応を伴う慢性疼痛などの治療が可能であることが推定され、また、CAGリピート病においては、特定遺伝子の発現抑制が根本的治療になることがより鮮明になった。そこで本事業ではRNA化学を応用した全く新しい方法で遺伝子発現を特異的に抑制するという構想のもと、難治性神経疾患の画期的治療法を開発することを目指す。
終了報告書
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中間評価  事後評価
電子波の位相と振幅の微細空間解像手法の応用展開
研究代表者 北澤 宏一(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授)
代表代行 花栗 哲郎(理化学研究所 高木磁性研究室 先任研究員)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「極限環境状態における現象」
研究期間 2000~2003
課題概要
これまでの研究で、1MV干渉型電子顕微鏡と、極低温・超高真空・強磁場中で測定可能な原子位置指定トンネル分光装置を開発した。1MV干渉型電子顕微鏡では分解能の世界記録を樹立した。本事業ではこれら2装置の最高性能をさらに追求し、高温超伝導体の課題として残る臨界電流を高める基本指針を微視的立場から探求する。そのためのアプローチとして、高温超伝導のピン止めのミクロ機構を解明し学問的体系化などを試みる。
終了報告書
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事後評価
高性能バイオプラスチック生産システムの確立
研究代表者 土肥 義治(理化学研究所 理事)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「環境低負荷型の社会システム」
研究期間 2000~2004
課題概要
これまでの研究で、バイオプラスチックを生産する微生物の遺伝子機能解析に成功し、その利用により植物油や糖からポリエステルを生産するプロセスの基盤技術を開発した。本研究では、これら基盤技術を最適化して優れた性能や性質などを持つ高性能ポリエステルを生合成する効率的なプロセスを確立するとともに、菌体内からポリエステルを高純度で安価に回収できるシステムを開発する。これによって、生分解性の高強力繊維や高強力フィルムの作成技術を確立し、生分解性の漁網や農業用フィルムなどの実用化を目指す。
終了報告書
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中間評価  事後評価
オルガネラ形成の遺伝子システムと細胞機能制御
研究代表者 藤木 幸夫(九州大学 大学院理学研究院 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「生命活動のプログラム」
研究期間 2000~2005
課題概要
これまでの研究で、ペルオキシソームの形成に必須な一連のペルオキシン遺伝子の単離、関連病因遺伝子の解明、クローニングを行った。本研究では、クローニングしたペルオキシン遺伝子産物の生化学的機能の解明や、遺伝子発現と細胞機能の発現・制御のメカニズムを解明し、「オルガネラ形成の遺伝子システムと細胞機能制御」の基本原理を導き出すことを目的とする。これにより、タンパク質の細胞内選別輸送、オルガネラ形成、生体膜形成など、現代分子細胞生物学、生化学の命題を解決すると同時に、形態形成・脳中枢神経系の形成と障害のメカニズム解明につながるなど医学領域への貢献も期待される。
終了報告書
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中間評価  事後評価
ルイス酸精密反応剤の開発
研究代表者 山本 尚(シカゴ大学 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「単一分子・原子レベルの反応制御」
研究期間 2000~2005
課題概要
これまでの研究で、ルイス酸触媒の利用等、光学活性体合成のための新手法を開発した。本研究では、このルイス酸触媒の構造を人工的に修飾し、適切な配位子を設計し、金属触媒どうしの会合を抑え、高い反応性を獲得すると同時に、固有の反応場を提供し、様々な反応に選択性と汎用性を同時に与え得る触媒を誕生させる。これによって、さらに進化した反応設計が可能となり、真に実用的で環境と調和した理想的な化学合成法に基づく有用物質の大量生産等が可能な汎用性の高い、常温、常圧、無公害溶媒で進行する完全反応触媒を開発することを目標とする。
終了報告書
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中間評価  事後評価
アポトーシス医療技術の開発に関する研究
研究代表者 池田 穰衛(東海大学 医学部 教授)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「神経遺伝子プロジェクト」
研究期間 2000~2004
課題概要
これまでの研究で、脊髄性筋萎縮症、遺伝性筋萎縮性側索硬化症2型などの原因遺伝子の同定に成功し、これらの遺伝子産物のアポトーシス制御機能の変異が神経疾患に見られる神経細胞の「変性・死」の本態として捉えることが可能になってきた。本事業では、このような視点から、脳・神経に特異的なアポトーシス制御機能分子及びそれらの制御技術を用いた神経難病の根本的な治癒薬および医療技術(ゲノム・分子医療技術)の開発を目指す。パーキンソン病、老人性痴呆症、アルツハイマー病、大脳基底核の変性による運動失調症などの予防、治療への可能性が期待される。出身事業:国際共同研究事業(旧ICORP) 「神経遺伝子プロジェクト」
終了報告書
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中間評価  事後評価
超分子ラジカル結晶における磁気的双安定性
研究代表者 阿波賀 邦夫(名古屋大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「状態と変革」
研究期間 2000~2002
課題概要
これまでの研究で、Mn12核クラスター(以下Mn12)が、ブロッキング温度が異なる2種類の分子から成るモザイク結晶を作りやすいことを見出し、それぞれの構造解析からMn12の分子構造と磁気特性の相関を明らかにする一方、TTTA(有機結晶)の室温磁気双安定性を発見した。Mn12は単分子磁石として関心を集める一方、TTTAの高温相と低温相はEPRにより高感度に識別でできるため、センサー、メモリー、スイッチ等への展開が期待される。本研究では、Mn12やTTTAの超分子化合物を合成し、双安定性や多次元的な相互作用に由来した新規物性の開拓を行う。
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転写因子 Cbfa1 による関節軟骨の再生
研究代表者 小守 壽文(大阪大学 大学院医学系研究科 助手)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「形とはたらき」
研究期間 2000~2002
課題概要
これまでの研究で、転写因子Cbfa1が軟骨細胞の成熟に必須であるとともに、最終的に骨に置き換わる成長軟骨、又は関節軟骨等の永久軟骨のどちらになるかを決定する重要な因子であることを解明した。このCbfa1のシグナル伝達機構や発現量と関節軟骨再生の相関を解明するとともに、実験動物モデルにおいてドミナントネガティブ型Cbfa1を組み込んだアデノウィルスを用い関節軟骨の再生の遺伝子治療を試みる。関節軟骨の再生技術により中高齢年者の生活の質の向上、医療費削減など大きな社会的貢献が期待される。
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腫瘍血管を選択的に破壊する新しい遺伝子治療法の開発
研究代表者 高橋 克仁(大阪府立成人病センター 部長)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「素過程と連携」
研究期間 2000~2002
課題概要
これまでの研究で、提案者が発見し、血管平滑筋の分化マーカーとされるカルポニン遺伝子が平滑筋肉腫や骨肉腫細胞等で発現していることを見出した。また、ヘルペスウイルス変異体の複製開始をカルポニンプロモーターで制御することにより分裂増殖する平滑筋細胞だけを選択的に破壊する新規ウイルスベクターを開発した。このカルポニンプロモーターで制御されるベクターに血管内皮細胞の増殖抑制遺伝子などを同時に組み込むことで、がん治療に利用するための新規ベクターを作製する。この新規ベクターの臨床応用により、腫瘍新生血管だけを選択的に破壊する画期的ながん治療法になることが期待される。
終了報告書
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超高性能並列分散アーキテクチャに関する研究
研究代表者 山﨑 信行(慶應義塾大学 理工学部 専任講師)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「情報と知」
研究期間 2000~2002
課題概要
これまでの研究で、ハードリアルタイム通信とソフトリアルタイム通信の両方を実現する「レスポンシブ・リンク」の提案・設計・実装とマルチスレッド型のリアルタイムプロセッシングコアの設計・実装を行った。そして、それらを融合して通信と処理を共にリアルタイムに行うことが可能なプロセッサ:RNPU(Real-time Networking and Processing Unit)を実現した。これらの成果をもとに、高い演算性能と通信性能の両方を実現する並列分散アーキテクチャの研究開発を行う。さらにそれらを複数個接続した超高性能並列分散コンピューティングシステムの構築の可能性を追及する。スーパーコンピュータ以上の演算性能を安価に実現できるようになるため、科学技術計算からアミューズメントに至るあらゆる分野における技術革新が期待できる。
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2001年度採択

脊椎動物の多能性細胞からの器官・組織形成
研究代表者 浅島 誠(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「生命活動のプログラム」
研究期間 2001~2003
課題概要
これまでの研究で、両生類の未分化細胞を薬剤処理することにより、正常胚のそれとほぼ同じ構造を持つ器官や組織を分化させることに成功した。そこで本事業では、両生類からほ乳類への発展を試み、マウスをターゲットとして未分化細胞から三次元構造を持つ器官や組織を作ることを目指す。
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ナノスケールの触媒および反応場を活用する環境調和型プロセスの開発
研究代表者 小林 修(東京大学 大学院薬学系研究科 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「単一分子・原子レベルの反応制御」
研究期間 2001~2003
課題概要
これまでの研究で、いくつかの重要な反応系について、マイクロカプセル化による高活性の高分子固定化触媒の開発、界面活性剤を用いた水溶媒中での有機合成反応系の開発等に成功した。そこで本事業では、さまざまな触媒のマイクロカプセル化や界面活性剤との組み合わせ等を試み、ナノスケールの触媒及び反応場を活用した環境負荷の少ない新しい有機合成工業への展開を図る。
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赤外-サブミリ波領域の光子検出器開発と走査型顕微鏡の開拓
研究代表者 小宮山 進(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST)  「量子効果等の物理現象」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、赤外からサブミリ波の3波長における高感度検出器の開発に成功し、この波長領域の電磁波の単一光子検出が可能であることを示した。そこで本事業では、赤外~サブミリ波の広い波長領域において単一光子検出を可能とする検出器を開発し、さらにこの単一光子検出器を用いた走査型遠赤外顕微鏡の開発を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
準周期構造を利用した新物質の創製
研究代表者 蔡 安邦(東北大学 多元物質科学研究所 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST)  「極限環境状態における現象」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、結晶、非晶質に続く第三の物質群である「準結晶」について、新しい準結晶合金の開発、構造、物性等の解析を行い、アルコール分解触媒などの新たな触媒活性のある準結晶系の発見等に成功した。そこで本事業では、さらなる新たな準結晶物質の開発、準結晶の表面解析・修飾、準結晶への元素添加による新たな物性の発現等の研究を行い、新規機能の触媒やエレクトロニクスなど新しい産業への展開を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
ゲノム化学に基づくインテリジェント分子の創製
研究代表者 齋藤 烈(日本大学 工学部 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「単一分子・原子レベルの反応制御」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、ある種の高分子化合物と反応剤を用いることにより、特定のDNAの配列に特異的に化学反応を起こさせてその発現の制御を行いうるという事実が発見された。そこで本事業では、特定遺伝子に特異的に結合してその発現を制御するデバイスの創製を目指し、その応用としての新しいゲノム創薬としての有効性についても検討していく。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
炎症・免疫反応のケモカインと樹状細胞による制御
研究代表者 松島 綱治(東京大学 大学院医学系研究科 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「生体防御のメカニズム」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、ケモカインの生理作用及び細胞における受容体のシグナル伝達機構の解析を行い、ケモカインと樹状細胞が炎症、免疫反応に大きな役割を果たしていることを明らかにした。そこで本事業では、ケモカインと樹状細胞に焦点を当ててその免疫制御反応の分子機構を明らかにするとともに、新しい炎症/免疫制御剤の開発、新規がん治療法開発の基盤作成を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
脳ダイナミックスの分子機構
研究代表者 三品 昌美(東京大学 大学院医学系研究科 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「脳を知る」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、脳内における部位・時期特異的標的遺伝子組み換え法や神経回路特異的分子操作法など、脳の構造と機能の相互作用を司る分子機構の解明を行うための基盤を整備した。そこで本事業では、これらの手法を用いることにより、神経回路網の形成と再編の分子機構を明らかにし、脳の発達や記憶・学習など脳ダイナミックスの基盤解明を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
アイソトポマーによる温暖化気体ソース・シンクの定量的評価
研究代表者 吉田 尚弘(東京工業大学 フロンティア創造共同研究センター 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST)  「環境低負荷型の社会システム」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、アイソトポマー(分子内に同位体を含む分子種の総称)計測法の開発に成功し、環境物質のソース(起源)、特に自然起源について明らかにしてきた。そこで本事業では、これまでの研究で開発した手法を温暖化ガスに適用し、人為ソースの分類・シンク(消滅過程)の模擬実験・ネットワーク観測などにより、地球規模での温暖化ガスの収支評価の高精度化を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
微小管ネットワークの動的制御機構の解析
研究代表者 月田 承一郎(京都大学 医学部 教授)
代表代行 月田 早智子(京都大学 医学部 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「月田細胞軸プロジェクト」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、細胞軸(細胞が自らの中に持っていると思われる普遍的な座標軸)の実体が何であるのか解明を行い、その中で新たな細胞内小器官の発見、細胞内でのタンパク質の動態解析などの成果を上げてきた。そこで本事業では、細胞軸の大きな構成要素と思われる細胞内の微小管ネットワークの動的制御機構の解明を通して、細胞形態形成の分子機構の理解を深めることを目指す
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
1次元分子認識システムを応用した多糖系遺伝子マニピュレーターの創製
研究代表者 新海 征治(九州大学 大学院工学研究院 教授)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「分子転写プロジェクト」
研究期間 2001~2006
課題概要
これまでの研究で、DNAやRNAと相互作用する天然物(糖鎖)を発見した。そこで本事業では、この天然物-核酸の複合体に関する基礎的研究等を通して、低コストなメッセンジャーRNA分離精製システム、新規非ウイルス性遺伝子ベクターの開発などを目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
細胞内ゴルジ体・小胞体の形態異常と病態症状
研究代表者 近藤 久雄(三菱化学生命科学研究所 主任研究員)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「形とはたらき」
研究期間 2001~2004
課題概要
これまでの研究で、細胞内小器官であるゴルジ体の構造がどのように形成され、どのような機能に結びついているのかの研究を行った。そこで本事業では、これら成果を用いてモデル細胞系を構成し、その形態異常の生じるメカニズム、あるいは形態異常による細胞機能異常のメカニズム解明を行い、最終的にはある種の神経変性疾患治療の基礎データ収集を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
タンパク質系レーザー化学を駆使した新規分析システムの構築
研究代表者 坪井 泰之(北海道大学 大学院理学研究科 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「状態と変革」
研究期間 2001~2004
課題概要
これまでの研究で、ある種のタンパク質が高輝度レーザー照射下でも容易に分解せずに、薄膜としてタンパク質を堆積させ、さらに特殊な加工等が可能であることが明らかとなった。そこで本事業では、この手法を用いて生体分子で修飾したマイクロ分析チップやレーザートラップ・ラマン顕微鏡の構築を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
糖鎖を介した細胞分裂・細胞分化制御工学の展開
研究代表者 野村 一也(九州大学 理学研究院 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「素過程と連携」
研究期間 2001~2003
課題概要
これまでの研究で、糖鎖を用いることにより今まで一方向のみに進むと思われていた細胞分化、分裂の方向を逆転させうるという成果を得た。そこで本事業では、このメカニズムをより詳細に解析し、細胞分裂、分化の基本的メカニズムを解明することを目指す。
終了報告書
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事後評価
見まねにより手話や舞踊動作が可能なヒト型ロボット
研究代表者 星野 聖(筑波大学 大学院システム情報工学研究科 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「情報と知」
研究期間 2001~2004
課題概要
これまでの研究で、創作舞踊のように全く新しい順序運動を創発し獲得するために、中枢神経系がどのような評価を行い、運動指令を生成しているかを感性情報処理、計算論的脳科学、ロボティクスの観点から明らかにしてきた。そこで本事業では、その成果を応用して他者の動作の見まねにより手話動作等が可能なヒト型ロボット・システムの開発を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
アミロイド形成の分子機構解明と阻害剤・診断法の開発
研究代表者 三原 久和(東京工業大学 大学院生命理工学研究科 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「形とはたらき」
研究期間 2001~2004
課題概要
これまでの研究で、狂牛病等のアミロイド性疾患の原因であるアミロイド性タンパク質の立体構造変化によるアミロイド繊維形成の分子機構を明らかにし、そのモデル化に成功した。そこで本事業では、この繊維形成機構の詳細を解明し、繊維形成阻害薬の開発、安全な診断法の開発を目指す。
終了報告書
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2002年度採択

遺伝情報制御分子としてのステロイドレセプター
研究代表者 加藤 茂明(東京大学 分子細胞生物学研究所 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「生命活動のプログラム」
研究期間 2002~2004
課題概要
これまでの研究で、核内ステロイドレセプター群の転写制御能の解析を行い、その転写共役因子の機能的・生理的必須性を部分的に解明することができた。 そこで本課題では、「核内レセプターと共役する新規核内因子および複合体の精製、同定」と「核内レセプターおよびその共役因子のレセプター時期・組織特異機能の評価」に焦点を合わせ、レセプター遺伝子発現制御機能の分子メカニズム解明を目指す。
終了報告書
遅発性神経細胞死後の海馬神経細胞の再生
研究代表者 桐野 高明(国立国際医療センター研究所 所長)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を守る」)
研究期間 2002~2006
課題概要
これまでの研究で、海馬CA1領域の神経前駆細胞が再生すること、および、その活性化により構造的・機能的な再生が可能であることを確認した。そこで本課題では、この再生した神経組織の機能や再生のための最適条件等を明らかにすることを目指す。
終了報告書
評価
事後評価
言語の脳機能に基づく言語獲得装置の解明
研究代表者 酒井 邦嘉(東京大学 大学院総合文化研究科 助教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「脳を創る」
研究期間 2002~2003
課題概要
これまでの研究で、文法処理に関わる言語能力の座を特定するとともに、言語解析パラダイムの確立、脳をモデルとした自然言語処理の開発等成果を挙げてきた。 そこで本課題では、言語の脳機能イメージングを行い、言語獲得装置の機能局在と機能分化を明らかにし、脳における普遍文法の計算原理を解明することを目指す。
終了報告書
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事後評価
細胞死シグナル伝達分子を標的とした疾患治療薬の開発
研究代表者 辻本 賀英(大阪大学 大学院医学系研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を守る」
研究期間 2002~2007
課題概要
これまでの研究で、ミトコンドリア膜チャネルが細胞死制御破綻に起因する疾患の治療薬の標的分子になり得ることを提示すると同時に、治療薬の候補を示すに至った。 そこで本課題では、細胞死の分子メカニズムをより系統的に解析し、新たな治療薬標的分子の提示や、治療薬候補の有効性解析等を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
シガトキシン類全合成-抗体調製・食中毒予防と神経科学の新展開
研究代表者 平間 正博(東北大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「単一分子・原子レベルの反応制御」
研究期間 2002~2007
課題概要
これまでの研究により、熱帯等で頻発する食中毒の原因物質であるシガトキシン類の一つの全合成に成功した。 そこで本課題では、別種のシガトキシンの全合成、シガトキシンと生体との相互作用の解明、及びシガトキシンに対する高感度抗体の作成による食中毒の予防を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
搬型超伝導ミリ波大気分子測定装置の開発
研究代表者 福井 康雄(名古屋大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「地球変動のメカニズム」
研究期間 2002~2007
課題概要
これまでの研究で、超伝導受信機を搭載した高感度大気ミリ波分子スペクトル観測装置を開発し、世界で初めて南半球中緯度帯におけるオゾン層破壊分子種の時間別、高度別分布を観測することを可能とした。 そこで本課題では、この観測を継続し経年変化等を詳細に測定、解析するとともにシステムの小型化、低電力化を行い、観測拠点のネットワーク形成を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
全球高精度植生バイオマス推定の実用化 -衛星による多方向観測を利用した高精度バイオマス推定の実用化-
研究代表者 本多 嘉明(千葉大学 環境リモートセンシング研究センター 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「地球変動のメカニズム」
研究期間 2002~2007
課題概要
現在までに草本植生のバイオマスを衛星データから正確に把握する手法の開発に成功した。 衛星からの多方向観測手法を利用し、高さ方向の情報を加えたバイオマス推定手法を開発し木本を含む森林植生のバイオマスをこれまで以上に正確に把握する手法を実用化する。これにより過去20年で人類が地球上の植生バイオマス資源をどのように利用してきたか把握できる。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
スループットを最大化する住空間システム
研究代表者 松藤 泰典(北九州市立大学 国際環境工学部 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧CREST) 「環境低負荷型の社会システム」
研究期間 2002~2005
課題概要
これまでの研究で、産業廃棄物等を用いた煉瓦を用いることにより、リサイクル可能でかつ人間や環境に優しい住宅を作成しうることを示すことができた。 そこで本課題では、この煉瓦の事業化の可能性を確認するとともに、この煉瓦を用いた住宅の完成度をさらに上げることを目指す。
終了報告書
評価
事後評価
脳における神経回路形成と細胞移動
研究代表者 村上 富士夫(大阪大学 大学院生命機能研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を知る」
研究期間 2002~2006
課題概要
これまでの研究で、正しい神経回路形成のために必須である「神経細胞の移動」について動態の可視化に成功した。 そこで本課題では、神経回路形成の機構と細胞移動の機構との関係を明らかにし、二つの現象を統合的に理解することを目指す。
終了報告書
評価
事後評価
自己構造・組織創成型過冷金属の応用展開
研究代表者 井上 明久(東北大学 総長)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「井上過冷金属プロジェクト」
研究期間 2002~2007
課題概要
これまでの研究で、金属過冷却液体に関する総合的な研究を実施し、その結果、金属過冷却液体の安定化条件、加工性や相変異等の制御因子に関する知見を得ることができた。 そこで本課題では、これらの成果を基盤として、金属過冷却液体の永久磁石材料、光ディスク材料、軟磁性広幅板材としての応用の可能性を探る。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
電子系の多体量子相関とその光制御機能
研究代表者 五神 真(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「五神共同励起プロジェクト」
研究期間 2002~2006
課題概要
これまでの研究で、レーザー光を巧みにコントロールして幅広い物質系で集団の量子効果を発現させることをめざし、その中で半導体の非線形光学応答における多体相関効果に関する知見を得ることができた。 そこで本課題では、この研究をさらに推し進めることにより、光スイッチや光信号バッファ等への応用の基礎となる物理現象について研究を進める。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
カーボンナノチューブの特異な吸着現象 -水素吸蔵とバイオテクノロジーへの応用-
研究代表者 飯島 澄男(名城大学 理工学部 教授)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「ナノチューブ状物質プロジェクト」
研究期間 2002~2007
課題概要
これまでの研究で、カーボンナノチューブ及びその類似物質の生成機構、製造方法、構造と性質を明らかにし、その中でこれらの物質が電子デバイス、燃料電池、触媒、特定分子の貯蔵等に応用可能であることが明らかになった。 そこで本課題では、これらの性質の中で特に特定分子種の吸着現象に着目し、吸着量の増大とこの現象のバイオテクノロジーへの発展を目指す。
終了報告書
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光受容体フォトトロピン2の機能解析と葉緑体運動
研究代表者 加川 貴俊(筑波大学 生命環境科学研究科 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「素過程と連携」
研究期間 2002~2004
課題概要
これまでの研究で、シロイヌナズナを用いた遺伝学的解析から、逃避反応、集合反応とフォトトロピン1、2との関係を明らかにした。 そこで本課題では、特にフォトトロピン2の機能ドメインの確定を目指すとともに、これら改変遺伝子を導入したシロイヌナズナの形質転換植物を作出することにより、葉緑体光定位運動・光屈折・気孔開口に必要なドメインを明らかにすることを目指す。
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超高速画像分光法による溶液化学反応の研究
研究代表者 鈴木 俊法(理化学研究所 中央研究所 主任研究員)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「状態と変革」
研究期間 2002~2005
課題概要
これまでの研究で、フェムト秒時間分解光電子画像観測法を開発した。 そこで本課題では、この手法を用いて溶液中化学反応における反応物の電子状態変化実時間観測を行い、この手法の溶液化学研究の新しいツールとして使用できるようにする。
終了報告書
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発達脳科学における機能的イメージング
研究代表者 多賀 厳太郎(東京大学 大学院教育学研究科 講師)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「情報と知」
研究期間 2002~2003
課題概要
これまでの研究で、生後2ヶ月の乳児が自然な状態で物を見ているときの視覚野のイメージングに世界で初めて成功した。 そこで本課題では、光トポグラフィーを用いた研究を推進し、発達過程における脳の機能分化と統合のメカニズムを解明することを目指す。
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新開発の高濃度実用加水分解反応の立体制御
研究代表者 徳永 信(北海道大学 触媒化学研究センター 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「形とはたらき」
研究期間 2002~2005
課題概要
これまでの研究で、エステル類やエーテル類の加水分解を高濃度条件下で行いうる新規触媒を見いだした。 そこで本課題では、その新規触媒をさらに改良することにより、加水分解生成物の立体制御が可能な触媒の開発を行い、工業化を目指す。
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均等分裂と還元分裂:染色体分配機構の総合的な解明
研究代表者 渡辺 嘉典(東京大学 分子細胞生物学研究所 教授)
出身事業 戦略的基礎研究推進事業(旧さきがけ) 「素過程と連携」
研究期間 2002~2005
課題概要
これまでの研究で、二つの染色体接着因子Rad21とRec8が、体細胞分裂と減数分裂の染色体分配様式(均等分裂と還元分裂)を規定する上で中心的な役割を果たしていることを明らかにしてきた。 そこで本課題では、コヒーシンと協調して動く動原体構成因子およびその制御因子を分子遺伝学的な手法により新たに見つけその解析を推進することにより、真核生物一般に通用する体細胞分裂と減数分裂の染色体分配機構の統合的な理解を目指す。
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2003年度採択

多置換π電子系分子の開発と応用
研究代表者 高橋 保(北海道大学 触媒化学研究センター 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「分子複合系の構築と機能」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究で、多置換アセン類、多置換ビニレンフェニレン、シクロブテニレンビフェニレンなどの新規多置換π電子系分子の合成、薄膜化技術を開発した。 そこで本課題では、有機機能性材料として応用研究を進め、電子-光変換素子である有機発光素子、光-電子変換素子として太陽電池への応用を図る。
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遺伝子改変細胞キメラ培養による神経回路網形成機構の解明
研究代表者 津本 忠治(理化学研究所 脳科学総合研究センター ユニットリーダー)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を知る(京都)」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究では、神経回路網形成への関与が想定されてきた神経栄養因子に注目し、蛍光蛋白質標識遺伝子ベクターの細胞核内への直接注入法を開発、神経栄養因子が神経活動とともに標的細胞に移行することを発見した。 本課題では、複数の遺伝子改変神経細胞のキメラ培養標本を作製し、神経栄養因子の移行が回路網形成に果たす役割の解明を目指す。
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脳関門排出輸送に基づくアルツハイマー型痴呆症の解明と創薬
研究代表者 寺崎 哲也(東北大学 大学院薬学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を守る」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究で、血液脳関門において脳内の神経伝達物質、その代謝物、尿毒症物質、神経毒性物質、βアミロイド蛋白などの不要代謝物、薬物を循環血液中へ排出する輸送特性を明らかにした。 そこで本課題では、アルツハイマー型痴呆症患者の脳内に蓄積するβアミロイド蛋白の除去機構に焦点を絞り、血液脳関門輸送系の実体を分子レベルで解明し、アルツハイマー型痴呆症の新規治療薬開発の突破口を開くことを目指す。
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太陽光による高効率水分解光触媒系の実現
研究代表者 堂免 一成(東京大学 大学院工学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「分子複合系の構築と機能」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究において、遷移金属オキシナイトライド等非酸化物系物質群が可視光を十分に吸収し、水を分解できるポテンシャルを持つ安定な光触媒材料として活用できることを初めて見出した。 そこで本課題では、この新たに見出した物質群をベースに、格子欠陥の少ない新規な光触媒材料の調整法の開発や水素と酸素の効率的生成サイトを構築するための新規な触媒修飾法の開発などを行い、太陽光で効率よく水を分解する光触媒系を構築する。
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アポトーシスと貪食の分子機構とその生理作用
研究代表者 長田 重一(京都大学 大学院医学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「ゲノムの構造と機能」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究で、ある種のサイトカインがアポトーシスを誘導することを見出し、この系の異常が、細胞の異常増殖、がん、自己免疫疾患、組織の破壊などさまざまな疾患へと結びつくことを明らかにした。 そこで本課題ではアポトーシスに続く貪食の分子機構、その生理作用、赤血球やレンズ細胞など無核細胞の生成機構を明らかにすることを目指す。
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キャリア相関を用いた量子コヒーレントシステム
研究代表者 平山 祥郎(東北大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「電子・光子等の機能制御」
研究期間 2003~2007
課題概要
これまでの研究では、半導体ナノ構造の基礎的評価研究を行い、量子計算機構成素子として使用できる可能性を明確にした。 そこで本課題では、この成果をうけ、電気系で制御できる半導体量子コンピュータの元となる素子の作成を目指す。
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ダイオキシン受容体の生体における本来的機能の解明
研究代表者 藤井 義明(筑波大学 先端学際領域研究センター 客員教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「内分泌かく乱物質」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究で、アリルハイドロカーボン受容体(AhR)がダイオキシンによる催奇形性やベンツピレンなどの発癌性に関与していることが証明された。 そこで本課題では、AhRの生殖における役割、免疫、皮膚における役割を解明し、AhRが魚類から哺乳類まで保存されている進化的意義を明らかにすると同時に外来異物に対する生体応答の理解をさらに深化させる。
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ナノフォトニックデバイスとシステムの開発
研究代表者 大津 元一(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「大津局在フォトンプロジェクト」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究では、極微小な光である近接場光の本質を探る理論体系を構築し、ナノメートル寸法の新物質の創製、さらには原子レベルの新物質の創製をめざした。 そこで本課題では、従来研究をより深化させることにより、実際に使用できる光機能素子への応用可能性を探索する。
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システムバイオロジーの基礎的研究
研究代表者 北野 宏明(システムバイオロジー研究機構 会長)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「北野共生システムプロジェクト」
研究期間 2003~2008
課題概要
生命現象は、多くの多様性をもった構成物の巧妙な相互作用から成り立っている。このような系を、単なる複雑系ではなく、各々の要素の「共生系」と捉え、その理解方法の探求を行った。これを、細胞や個体発生のレベルで探求するシステムバイオロジーと、知能・行動レベルでその工学応用・産業展開を目指した共生系知能の二つの方向で研究を行った。その結果、システムバイオロジーという新たな学問分野の勃興に大きな貢献をし、その中でモデル表現言語SBMLやロバストネスに関する一連の理論・実験研究など、幾つかの重要な技術的・理論的枠組みを確立した。これらの成果はこの分野が急速に発展する源となりつつある。共生系知能の分野では、人間型ロボットにおける音環境理解や複数感覚融合などの先端的技術を確立すると共に、ロボットデザインという分野を開拓し、商業化への道筋をつけた。この結果、プロジェクトのスピンアウトとして、ロボット・ベンチャーが2社誕生し順調に成長している。
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一分子観察/操作による細胞膜の動的情報変換システムの解明
研究代表者 楠見 明弘(名古屋大学 理学部 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「楠見膜組織能プロジェクト」
研究期間 2003~2004
課題概要
これまでの研究で、「生きている細胞」中で、1分子毎に、相互作用(一分子蛍光共鳴エネルギー移動)・共局在・運動を調べる方法を開発し、細胞内シグナル系はデジタル式に働くという仮説を得た。 そこで本課題では、ラフト経由の系など細胞膜上でのシグナル変換を取り上げ、この仮説を検証し、シグナル伝達システムに共通する作動原理を明らかにすることを目指す。
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小型魚突然変異体群を用いた脳領域発生の研究
研究代表者 近藤 寿人(大阪大学 大学院生命機能研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「近藤誘導分化プロジェクト」
研究期間 2003~2006
課題概要
脊椎動物における胚発生の機構を明らかにするために、世界ではじめてメダカでの大規模突然変異体作製を実施し、1600の劣勢致死突然変異体の中から300余の胚発生にかかわる突然変異体(特に脳の形成の変異体)を選んだ。 そこで本課題では、特に脳の機能領域形成にかかわる変異体の原因遺伝子を明らかにし、その分子機能を解明することを目指す。
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光を用いた量子情報システムの研究
研究代表者 山本 喜久(スタンフォード大学 応用物理電気工学科 教授)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「量子もつれプロジェクト」
研究期間 2003~2008
課題概要
これまでの研究で、単一量子ドットを用いた単一光子光源を用いた量子暗号伝送実験に成功するなど、量子相関を持った複数の光子や原子を制御する原理と実験技術の基本研究を行った。 そこで本課題では、既存成果を深化させることにより将来の量子情報技術(量子コンピュータ、量子暗号など)に関する中核技術の確立を目指す。
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モルフォジェネティック・アポトーシスによる恒常性維持
研究代表者 安達(山田)卓(神戸大学 大学院自然科学研究科 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「認識と形成」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究で、周辺の正常細胞との相互作用によって異常細胞が認識される仕組と、それに続くアポトーシス(Morphogenetic Apoptosis)を発見した。 そこで本課題では、環境汚染、発癌初期といった条件でのMorphogenetic Apoptosisの作用を明らかにするとともに分子レベルでの反応経路の解明を進める。
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自己組織性三次元フォトニッククリスタルの創生
研究代表者 菊池 裕嗣(九州大学 先導物質化学研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「組織化と機能」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究では、ブルー相と呼ばれる特殊構造状態の液晶の基礎的物性研究を行い、同相の温度安定性、電気応答性を向上させた。 そこで本課題では、この応用として発光や光の伝搬を人工的に制御できる新しい光材料の確立を目指す。
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時間順序の脳内協調表現
研究代表者 北澤 茂(順天堂大学 医学部 教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「協調と制御」
研究期間 2003~2005
課題概要
これまでの研究で、交差した手に加えた刺激について時間順序の錯覚現象が生じることを発見した。 そこで本課題ではこの錯覚現象を手がかりとして、時間順序が脳のどこで、どのように表現されているのかを、ニューロン活動のレベルにいたるまで解明することを目指す。
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パターン照合とテキスト圧縮に基づく高速知識発見技術に関する基盤研究
研究代表者 竹田 正幸(九州大学 大学院システム情報科学研究院 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「情報と知」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究で、非定型データの高速処理において核となるデータ圧縮および高速パターン照合技術を開発した。 そこで本課題では、これらの技術に基づき、膨大な量の非定型データから、そこに埋没した知識を人間にとって有益な情報として出力する知識発見システムを構築する。
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酵素によるプラスチックの化学的再資源化
研究代表者 中島(神戸) 敏明(筑波大学 大学院生命環境科学研究科 助教授)
出身事業 個人研究推進事業(旧さきがけ) 「変換と制御」
研究期間 2003~2005
課題概要
これまでの研究で新しいポリウレタン分解酵素の創成を行ってきた。 そこで本課題では、この酵素融合技術を用いた新規ポリエステル系プラスチック分解酵素の創製と、選択的モノマー化に適した酵素を自然界から選出する。これらを用いて、プラスチック混合物の中から高純度のモノマーを効率よく取り出し、再資源化すことを目指す。
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可塑性シグナルの操作による長期記憶の制御
研究代表者 尾藤 晴彦(東京大学 大学院医学系研究科 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「タイムシグナルと制御」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究で長期記憶に必須な「シナプスへの持続的な新規蛋白質の供給」と「神経シナプスの形態変化」の両事象に関与する分子について単離・固定・解析に成功した。 そこで本課題では、長期記憶の分子機構を一層解明し、長期記憶をウィルスベクターにより遺伝子治療的に改変する手法の確立を目指す。
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ナノメカニカル単一電子素子の創製
研究代表者 真島 豊(東京工業大学 大学院理工学研究科 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「組織化と機能」
研究期間 2003~2006
課題概要
これまでの研究では、固有振動と単一電子現象に関する新しい原理を見出した。 そこで本課題では、新しい原理を基礎にナノメカニカル単一電子素子がテラヘルツ領域の光源および検出器として単素子レベルで機能することを確認する。
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2004年度採択

感覚運動統合理論に基づく「手と脳」の工学的実現
研究代表者 石川 正俊(東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「脳を創る」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、脳が持つ感覚と運動の統合機能に注目して、超高速・高機能ロボットハンドシステムの構築を行い、握る、捕る、打つなどの基本的なタスクにおける高速マニピュレーションを可能とした。 そこで、本課題ではさらなる高速化をすすめ、ロボットの物理的な動作限界を極める超高速マニピュレーションを実現することを目的とする。
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ネオシリコンによるナノメカ・情報エレクトロニクス
研究代表者 小田 俊理(東京工業大学 量子ナノエレクトロニクス研究センター 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「電子・光子等の機能制御」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、デジタルプラズマCVD技術により、ナノ結晶シリコン粒径と粒子間隔を制御した新機能材料”ネオシリコン”を開発した。 そこで、本課題ではネオシリコンの集積構造制御とトップダウン型シリコンプロセスとの融合を進めるとともに、エレクトロ&メカニカル量子特性の精密エンジニアリングによる機能制御技術・素子応用技術を更に発展させることで、新たな研究分野「ナノメカ・情報エレクトロニクス」を切り開く。
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VCP蛋白質の機能修飾を介した神経変性疾患の治療戦略の構築
研究代表者 垣塚 彰(京都大学 大学院生命科学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を守る」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究ではポリグルタミンなどの異常蛋白質の蓄積・凝集が神経変性を引き起こしていると仮定し、ポリグルタミンをモデルに用いて神経変性疾患に共通する発症メカニズムの解析を行ってきた。 そこで、本課題では得られた知見に基づき、神経変性疾患の障害部位で共通に見つかるVCP蛋白質の機能異常の実態を解明することで、神経変性疾患に共通する発症原理の解明を目指し、また、治療戦略を構築することを目的とする。
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人工衛星による海洋基礎生産モニタリング
研究代表者 才野 敏郎(海洋研究開発機構 地球環境変動領域 物質循環研究プログラム プログラムディレクター)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「地球変動のメカニズム」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、海中自動昇降式ブイシステムの開発、及び光学的計測による基礎生産測定のためのセンサーとアルゴリズムの開発を行った。 そこで、本課題ではこれらの計測システムを簡便化した実用機を複数展開運用し、得られる検証済み衛星データを利用して、海洋表層での気象・海象変動に対する生物過程の応答のプロセス研究を行う。これに基づき、衛星を利用した海洋の生物過程のモニタリングのための実運用システムを設計する。
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記憶の脳内表現と長期定着のメカニズム
研究代表者 重本 隆一(自然科学研究機構 生理学研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「脳を知る(京都)」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では脳の神経細胞膜上の情報伝達機能分子の局在や動態を電子顕微鏡レベルで定量解析したり、蛍光によりリアルタイムで可視化したりするなどのイメージング手法を確立し、電気生理学的解析と組み合わせて神経伝達調節メカニズムを追求してきた。 そこで、本課題ではこれらの機能分子動態やシナプスなどの脳のハードウェアの変化によって、記憶がどのように脳内で表現され、さらに長期にわたって定着するのか、そのメカニズムの解明に焦点を絞る。
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ハイブリッド天然物をモチーフとする分子多様性
研究代表者 鈴木 啓介(東京工業大学 大学院理工学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「分子複合系の構築と機能」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、ハイブリッド構造を有する生理活性天然有機化合物の高効率構築のため、その基盤となる有機合成反応の開発と新規合成戦略の案出を行ってきた。 そこで、本課題ではそれらの知見を縦横に活用し、分子機能発現に必要な官能基を備えた合成単位同士を自在に結合させ、多彩な複合型有機分子構造群の創製に資する”モジュール型分子構築法”を開拓し、有用な新機能分子の探索研究を行う。
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p53とRB蛋白質によるアポトーシスと細胞老化の制御
研究代表者 田矢 洋一(国立がんセンター研究所 放射線研究部 部長)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「ゲノムの構造と機能」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究で、p53のSer46のリン酸化とアポトーシス、並びにRB蛋白質上のリン酸化部位の使い分けの意義などについて新発見をした。 そこで、本課題ではこれらの研究をさらにすすめ、p53のアポトーシスと細胞老化の誘導機構の解明、また、RB蛋白質のアポトーシス抑制メカニズムの解明を行う。
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非相反デジタル光集積回路の開発と全光ネットワークへの応用
研究代表者 中野 義昭(東京大学 先端科学技術研究センター 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「電子・光子等の機能制御」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究では、原子層単位の組成制御を通じて光能動基本機能ならびに光非線型性を高めた半導体結晶を創製し、これに基づく全光子制御デジタルデバイスや磁気光学非相反光デバイスの開発を行ってきた。 そこで、本課題では全光信号処理に向けた非相反デジタル光集積機能回路の開発にフォーカスして、(1) 要素デジタル光デバイス、非相反導波路の設計・試作、(2) 磁性半導体や強磁性金属の成長・集積プロセス技術開発、(3)これらデバイスのモノリシック集積化技術開発、(4) 光ネットワーク用デジタル光集積機能回路の試作・実証、を中心に研究を進める。
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ゲノムの修復機構を基盤とした癌化・老化の制御
研究代表者 花岡 文雄(学習院大学 理学部 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「ゲノムの構造と機能」
研究期間 2004~2008
課題概要
これまでの研究では、DNAの損傷を治すしくみに欠陥のあるヒト遺伝病の患者細胞を用い、ヌクレオチド除去修復という最も広範な修復機構の分子レベルでの解析の進展、さらに「損傷乗り越え複製」という全く新しいタイプの修復機構の発見という成果が得られた。 そこで、本課題ではこれらの修復系を特に巨大タンパク質複合体の単離・解析に焦点を当て分子レベルで徹底的に解明すると同時に、これらの修復系に働く遺伝子のノックアウトマウスを作成・解析するなどの手段も駆使し、老化やがん化を制御するための手だてを獲得する。
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評価
事後評価
超分子複合系人工光合成型エネルギー変換システムの開発
研究代表者 福住 俊一(大阪大学 大学院工学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「分子複合系の構築と機能」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、光合成の光電荷分離過程について、人工系で初めて天然の電荷分離寿命を凌ぐ分子複合系の開発に成功し、電荷分離寿命の世界記録を次々と更新した。水の酸化還元過程についても人工的に再現できるめどがついた。 そこで、本課題ではこの研究成果を基にさらに高次に組織化された超分子複合系電子移動システムを構築し、それを用いて実際に太陽エネルギーを用いた人工光合成型エネルギー変換を実現することを目的とする。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
植物系分子素材の逐次精密機能制御システム
研究代表者 舩岡 正光(三重大学 生物資源学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「資源循環・エネルギーミニマム型シスムテム技術」
研究期間 2004~2008
課題概要
これまでの研究では、リグニンの精密な機能制御システムを開発すると共に、新しいリグニン系循環型材料の創成に関し検討を行ってきた。 そこで、本課題ではリグニン及び炭水化物両者の同時精密機能制御システム、およびリグニンと糖質の最終構造制御(単純分子への転換)について集中的に検討し、森林を起点とする新しい工業ネットワークのモデルを構築する。
終了報告書
評価
事後評価
高度メディア社会のための発展的協調的学習支援システム
研究代表者 三宅 なほみ(中京大学 情報理工学部 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「高度メディア社会の生活情報技術」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究では、協調的な学習を支援する環境として、一人一人の考え方をノート配置によって外化し相互吟味や編集を可能にしたシステム、またマルチメディア教材を相互に関連付けて構造化するシステム等を構築した。 そこで、本課題では上記のシステムをさらに使いやすく統合し、より汎用性の高い学習実践理論と実効力のある学習環境を提供することを目指す。
終了報告書
評価
事後評価
カイロモルフォロジー:物質界・生物界における分子から分子集合体の構築
研究代表者 黒田 玲子(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「黒田カイロモルフォロジープロジェクト」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、固体における分子の再配列などの新しい現象を見いだし、固体試料のキラリティー測定装置を設計・開発した。また、生物レベルでは巻貝の巻型決定と細胞骨格の関係を明らかにした。 そこで、本課題では巻型決定因子の解明、固体状態でのキラリティーの認識、制御、転写、増幅など新しい固体化学を展開する。 また、開発した測定装置を活用し、研究対象を生体に近い状態での生体物質にも展開し、生命現象の解明に取り組む。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
人工原子・分子の量子スピン情報
研究代表者 樽茶 清悟(東京大学 大学院工学研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「樽茶多体相関場プロジェクト」
研究期間 2004~2004
課題概要
これまで人工原子の研究を行い、パウリ効果や近藤効果などの「スピン相関の物理」を開拓するとともに、スピン制御が量子計算に有用であることを確認した。 そこで、本課題では研究の主体を人工分子に移し、より多彩なスピン相関の世界を探求するとともに、量子情報処理への研究展開を重点化する。
透明酸化物のナノ構造を活用した機能開拓と応用展開
研究代表者 細野 秀雄(東京工業大学 応用セラミックス研究所 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「細野透明電子活性プロジェクト」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究では、室温・空気中で安定なエレクトライド、多結晶シリコン並みの性能を持つ透明トランジスタ、 最高の電気伝導率を持つ透明p型半導体などを実現し、またこれらが結晶構造中に内包されたナノ構造に起因することを明らかにした。 そこで、本課題ではこれらの透明酸化物によるユニークな機能の探索やデバイスの試作等の応用を目指す。
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評価
中間評価  事後評価
液晶ナノシステム
研究代表者 横山 浩(産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 主幹研究員)
代表代行 米谷 慎(産業技術総合研究所 ナノテクノロジー研究部門 グループリーダー)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「横山液晶微界面プロジェクト」
研究期間 2004~2008
課題概要
これまでの研究では、液晶”微界面”の共通コンセプトのもとに、表面配向マイクロパターンによるメモリー液晶、液晶コロイドの構造形成と制御、液晶性に基づく分子ナノ構造自己組織化と分子ダイナミカルシステムの実現に成果が得られた。 そこで、本課題ではこれらを発展させ、液晶の動的ナノ構造を自在に制御する方法を確立し、新たな機能を発現する液晶材料・デバイスの新機軸を切り開くことを目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
ナノ・マイクロ超分子複合体によるメカノトランスダクション機構の解明
研究代表者 曽我部 正博(名古屋大学 大学院医学系研究科 教授)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「細胞力覚プロジェクト」
研究期間 2004~2009
課題概要
これまでの研究で、高等生物のメカノトランスダクションはSAチャネル単独ではなく、例えばSAチャネルと細胞骨格からなるナノ・マイクロスケールの超分子複合体によって実現されるというキーコンセプトを得るに至った。 そこで、本課題では1)SAチャネル自体の活性化機構をサブナノスケールで解明するとともに、2)SAチャネル/細胞骨格/接着分子の超分子複合体として初めて可能になる、力の方向の感知、すなわち力ベクトル感知機構の解明を目指す。
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中間評価  事後評価
衛星観測・モデル統合によるアジア環境、災害評価システムの構築
研究代表者 安岡 善文(東京大学 生産技術研究所 教授)
出身事業 計算科学技術活用型特定研究開発推進事業(ACT-JST) 「地球・環境」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究では、東大とアジア工科大に設置した衛星データ受信システムをネットワークでつなぎ、そのデータを転送、処理、蓄積、配布するネットワークシステムを構築した。 そこで、本課題ではデータを陸域生態系モデルにネットワークを介して結合し、準実時間で環境・災害のシミュレーションを行うシステムに拡張する。
終了報告書
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事後評価
軟骨に特異的な遺伝子機能による軟骨分化制御の解明
研究代表者 淺原 弘嗣(国立成育医療センター研究所 移植外科部門 部長)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「認識と形成」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究で、生物を形作る軟骨の分化制御に関わるクロマチンの修飾ファクターの同定、機能解析を行った。 そこで、本課題ではこの結果を更に深化させ、遺伝子発現や発生の制御について新たな解釈を試みる。
終了報告書
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事後評価
専用計算機によるホログラフィ動画像システム
研究代表者 伊藤 智義(千葉大学 工学部 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「情報基盤と利用環境」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、ホログラフィによるリアルタイムの3次元動画像システムの開発を目指して試作を行い、高速なホログラフィ専用計算機システムを構築した。 そこで本課題では、開発した既存の専用計算機システムを活用して、実用化を指向した表示システムの構築を試みる。
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事後評価
白色発光透明シリカガラスの創製と機能制御
研究代表者 内野 隆司(神戸大学 理学部 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「秩序と物性」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、ナノサイズシリカガラス微粒子が、1000℃程度というガラス転移温度以下の温度による焼結でも固相反応による緻密化がおこり透明なバルクシリカガラスへと変化すると共に、同試料が紫外光励起により強い白色発光を示すという、新規な現象を発見した。 そこで、本課題では新たに見出した白色発光現象の全貌を実験、理論の両面から解明するとともに、発光効率の最適化、色度の制御等、実用化に向けた材料設計指針を確立したい。
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事後評価
立体構造情報を利用した蛋白質間相互作用様式の予測法の開発
研究代表者 木下 賢吾(東京大学 医科学研究所ヒトゲノム解析センター 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「生体分子の形と機能」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究では、機能未知タンパク質の生化学的な機能を立体構造から推定する手法を開発した。 そこで、本課題ではこの方法を発展させ、タンパク質の生物学的機能の予測を念頭に、タンパク質のどの部分がどのようにタンパク質相互作用に関与するかを、立体構造情報を利用して予測する方法の開発を目指す。
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事後評価
バイオリン鉱石の生産技術開発
研究代表者 黒田 章夫(広島大学 大学院先端物質科学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「変換と制御」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究では、微生物におけるリン酸ポリマーの蓄積機構を分子レベルで解明し、菌体内のリン含有量を飛躍的に増加させる方法を開発した。それをもとに改良した微生物は、天然のリン鉱石に近い含有量でリンを菌体内に蓄積することがわかった。 そこで、本課題では菌体内のリン含有量を更に増加させるとともに、実際に排水からのリンの回収を試みる。これにより、枯渇が予想されるリン資源のリサイクルと環境の富栄養化防止技術の開発を行う。
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ATP駆動型ソフト&ウェット運動素子の開発と応用
研究代表者 グン 剣萍(北海道大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「組織化と機能」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでにホタテ貝筋肉由来のアクチン・ミオシンを自己集合させながら化学架橋を施すことにより、ATPを加えながら相互作用させると滑り運動を示すことを明らかにした。 そこで、本課題ではこの成果を発展させて、ATPで駆動する人工運動素子の創製をめざす。
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事後評価
マウス大脳神経幹細胞の時期依存的シグナル応答機構の解析
研究代表者 後藤 由季子(東京大学 分子細胞生物学研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「タイムシグナルと制御」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、発生初期の大脳における神経系前駆細胞(神経幹細胞)について、発生時期特異的な分化制御因子の存在を示した。 そこで本研究では、従来の研究を進展させる事により、発生における分化タイミングの調節機構を示して大脳の成り立ちに関する理解を深め、将来の再生医療への基盤としての成果を目指す。
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人とロボットの持続的相互作用に関する研究
研究代表者 柴田 崇徳(産業技術総合研究所 知能システム研究部門 主任研究員)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「相互作用と賢さ」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究で、ロボットに対する人の主観的な評価を高める方法論の研究を行ってきた。そこで、本課題では従来より長期的な相互作用を研究することにより、ロボットと相互作用する人の属性と、ロボットから人に与える効果の目的に応じてロボットに与えるべき機能を明らかにする。
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破骨細胞分化シグナルに基づく自己免疫性関節炎の制御
研究代表者 高柳 広(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「生体と制御」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、関節リウマチ等の自己免疫性関節炎における病的な骨吸収を担う破骨細胞の分化シグナルの解析を行い、破骨細胞分化を決定する転写因子等を明らかにした。 そこで、課題では破骨細胞分化を司るシグナル経路の全貌を解明し、骨免疫学と呼ばれる新規研究領域を発展させ、将来的には関節リウマチ等の治療法の開発に結びつけることを目指す。
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半導体をベースとしたスピン機能材料の開発とスピンエレクトロニクスへの展開
研究代表者 田中 雅明(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「光と制御」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、化合物半導体をベースとした磁気光学結晶の作製、加工に成功し、様々な新規物性を観測した。 そこで、本課題ではこの結晶を用いることにより、集積型磁気光学デバイス、スピン依存伝導デバイス等の実用素子への応用の可能性を探る。
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Webサービス・セキュリティ技術
研究代表者 中島 震(国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「機能と構成」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、複数のWebサービスを組み合わせる際に、無応答などの安全性に関わる不具合がないことを自動的に検証する方法、ならびに情報漏洩に関するセキュリティ制御の検証方法などを検討した。 そこで、本課題では、この成果を応用して、Webサービス連携記述にセキュリティレベルを導入した言語仕様を考案し、安全性とセキュリティの双方を自動的に検査・検証するツールの開発をめざす。
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運動と認知の協調制御による汎用的能力獲得の神経機構
研究代表者 本田 学(国立精神・神経センター 神経研究所 部長)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「協調と制御」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、人間特有の思考の基盤となる認知的制御と運動制御とが多くの神経基盤と作動原理を共有し、それらの機能が両者に不可欠であることなどを明らかにした。 そこで、本課題では、この運動と思考の共通制御機構が実際に人間の日常生活の上でどのような意義を持っているかを明らかにしつつ、現代社会の重要課題のひとつである総合的教育システムの確立に向けて、人間の汎用的能力開発を支える神経機構を解明する。
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有機エレメントπ電子系の創製と応用
研究代表者 山口 茂弘(名古屋大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「合成と制御」
研究期間 2004~2007
課題概要
これまでの研究で、アセチレン類の効率的環化反応の開拓を基に、種々の典型元素を導入した高平面性パイ電子系材料の開発に成功した。 そこで、本課題では、これらの新パイ電子系物質群について、応用に向けた更なる構造修飾を図り、有機発光素子や有機トランジスタなどの有機エレクトロニクス分野における基盤材料としての可能性を追求する。
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センサー型転写因子とセンサー型RNaseによる生体防御ネットワークの解明
研究代表者 吉田 秀郎(京都大学 大学院理学研究科 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「情報と細胞機能」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、神経変性疾患の原因となる小胞体ストレスに対する生体防御機構(小胞体ストレス応答)の分子メカニズムを解明した。 そこで、本課題では小胞体ストレス応答の解析過程で発見した全く新規のRNAスプライシング機構を解析するとともに、ゴルジ体に蓄積した異常タンパク質の処理システム(ゴルジ体ストレス応答)を解析することによって、分泌経路で機能している生体防御機構の全体像を明らかにすることを目指す。
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超ヘテロ・ナノ結晶による光-電子新機能デバイスの創製
研究代表者 渡辺 正裕(東京工業大学 大学院総合理工学研究科 助教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「ナノと物性」
研究期間 2004~2006
課題概要
これまでの研究で、シリコン-フッ化物系材料を用いた高品質な超ヘテロ結晶の成長技術を開拓することにより、結晶の均一性や再現性を向上させた結果、室温で高いパフォーマンスを有する共鳴トンネル素子の実現や、量子井戸構造中のサブバンドの制御をはじめて達成した。 そこで、本課題では、この超へテロ構造のユニークな光/電子物性を応用して、シリコンLSIと集積可能なメモリ素子や光増幅・発振/受光デバイスへの応用などを検討する。
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2005年度採択

水を電子源とする人工光合成システムの構築
研究代表者 井上 晴夫(首都大学東京 戦略研究センター 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「資源循環・エネルギーミニマム型シスムテム技術」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、特別の金属錯体への可視光照射により水分子から電子を取ることができることを見出した。高効率の光酸化還元物質変換系の構築に成功し、水分子がどのようにして金属錯体上で活性化されるかの分子機構を主に中間体の直接検出により明らかにした。二酸化炭素が高効率で光還元される反応系も見出した。 本研究課題では、エネルギー的にも物質循環の視点からも理想的な電子源としての水分子に着目し、水を電子源、酸素源とする錯体分子触媒による人工光合成型エネルギー変換、物質変換システムを構築する。
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内在性神経幹細胞活性化による神経再生戦略
研究代表者 岡野 栄之(慶應義塾大学 医学部 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「生物の発生・分化・再生」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、成人脳において神経幹・前駆細胞が存在することを先駆けて示し、成体脳におけるニューロン新生の3つのステップである、①幹細胞の自己複製と活性化、②中間的前駆細胞の増殖とニューロブラストの移動の調節、③新生ニューロンのシナプス形成と成熟の解明を目指してきた。 本研究課題では、上記3つのステップの統合的理解、そのための可視化技術の開発と、遺伝学的・発生工学的研究手法の開発を含めた霊長類モデルの構築による再生医学への応用促進を目指す。
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中間評価  事後評価
性的可塑性の分子メカニズムに関する研究
研究代表者 長濱 嘉孝(自然科学研究機構 基礎生物学研究所 特任教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「内分泌かく乱物質」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、性ステロイドホルモンや内分泌かく乱物質が成熟した雌雄異体魚の性を転換させることから、性的可塑性が発生初期の臨界期に限定されるのではなく、成体の生殖腺や脳でも保持されていることを発見した。また、試験管内での生殖腺の性転換にも世界に先駆け成功した。 本研究課題では、魚類(メダカと性転換魚など)を実験モデルに用いて、成体の生殖腺と脳(性行動)に保持されている性的可塑性の分子的基盤を明らかにすることを目指す。
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中間評価  事後評価
KaiCリン酸化サイクルによる生物時計の計時機構
研究代表者 近藤 孝男(名古屋大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「植物の機能と制御」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、転写も翻訳も停止する条件下でも、シアノバクテリアの時計蛋白質KaiCのリン酸化の概日リズムが持続することを報告し、このKaiCリン酸化サイクルが生物時計(概日時計)の真のペースメーカーであることを明らかにした。これは概日時計が時計遺伝子の転写と翻訳の基づくとする定説を覆す極めてインパクトの大きなものである。 本研究課題では、いかにして3つのKai蛋白質が安定した24時間の振動を発生し、時間を刻むかを分子レベルで解明し、生物時計の謎の最終解答を得ることを目指す。
終了報告書
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中間評価  事後評価
次世代テキストマイニングの技術基盤に関する研究
研究代表者 辻井 潤一(東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「高度メディア社会の生活情報技術」
研究期間 2005~2006
課題概要
これまでの研究では、Webに分散的に蓄積された巨大なテキスト集合を対象に、その効果的な収集、蓄積、検索、提示を行う技術の確立を目指した。 本研究課題では、言語の意味と知識を結びつける理解処理や、ひとつの文の境界線を越える文脈の処理等の技術開発を行うことで、意味と背景知識を統合した次世代のテキストマイニング技術を確立する。
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事後評価
超分子ナノチューブアーキテクトニクスとナノバイオ応用
研究代表者 清水 敏美(産業技術総合研究所 ナノチューブ応用研究センター 副センター長)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST) 「分子複合系の構築と機能」
研究期間 2005~2009
課題概要
これまでの研究では、10~100nm幅をもつ一次元中空シリンダー部をもつ脂質ナノチューブに関して、サイズ制御、形態制御、ナノチューブ1本の機械的物性解明、水相ナノ空間の水特性解明などを達成した。 本研究課題では、脂質ナノチューブの中空シリンダー部が有する特性に着目し、タンパク質などのナノバイオ構造体の包接と一次元組織化、さらにはナノバイオ分析デバイス実現のためのハイブリッドナノチューブ部品の創製を目指す。
終了報告書
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中間評価  事後評価
染色体構造異常を基盤とした疾病遺伝子の単離と解析
研究代表者 新川 詔夫(北海道医療大学 個体差健康科学研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「ゲノムの構造と機能」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、単因子病と染色体転座を合併して発症する疾病を対象に、転座切断点からStotos症候群、Marfan症候群等の疾病遺伝子の単離を行った。 本研究課題では、さらに多くの疾病遺伝子の単離を行い、医療上の貢献のみならず、遺伝子機能を利用した細胞生物学的発見を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
体の極性の起源と対称性が破られる機構
研究代表者 濱田 博司(大阪大学 大学院生命機能研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「生物の発生・分化・再生」
研究期間 2005~2006
課題概要
これまでの研究では、どの時点で左右の対称性が破られるのか、非対称な形態形成はどのように起こるのか、という生物の発生の本質的な問題の解明を目指してきた。 本研究課題では、左右と前後(頭尾)という2つの体軸を題材にして、対称性が破られる機構や、体の極性がどれほど早い時期まで遡る事ができるのかを検証する。
終了報告書
評価
事後評価
発生神経系の情報伝達機構の解明から遺伝性疾患モデル系構築
研究代表者 松本 邦弘(名古屋大学 大学院理学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(CREST)  「生物の発生・分化・再生」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、TAK1カスケードが制御する発生・分化のシグナル伝達経路の解明を行ってきた。更に新規シグナル伝達因子群の発見と機能解析を進める過程で、アルツハイマー病やパーキンソン病等の原因遺伝子も見出した。 本研究課題では、遺伝性疾患原因関連因子に焦点を合わせ、これらの因子群による発生・分化・神経系のシグナル伝達制御機構を明らかにし、遺伝性疾患のモデル系構築を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
分子プログラミングによる電子ナノ空間の創成と応用
研究代表者 相田 卓三(東京大学 大学院工学系研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「相田ナノ空間プロジェクト」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、特異なナノ空間の構築と機能開拓を目的に、デンドリマーやメソポーラスシリカを対象とした研究を精力的に展開する一方で、超分子グラファイトナノチューブなど、独自のモチーフを構築し、ナノマテリアルデザインへの新しい道標を築いてきた。 本研究課題では、これらの知見をさらに発展させ、パイ電子系を中心とした機能分子の自己組織化を利用し、分子配列が空間特異的に制御された新規な電子・磁気・光機能性ソフトマテリアルを開拓する。「分子化学」と「物性物理学」の融合による材料設計に基づき、柔軟性に富み、塗布などによる成形加工が容易で、デバイスのミニチュア化を可能にする次世代の機能性ナノ材料を創成する。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
量子情報システムアーキテクチャ
研究代表者 今井 浩(東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「今井量子計算機構プロジェクト」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、量子情報技術の基となる概念の構築、手法・要素技術の開発に重点を置き、情報科学・計算科学・物理学といった異なるアプローチから、理論研究を行いつつ、量子通信や量子暗号関連の実験も併せて行ってきた。 本研究課題では、理論と実験の有機的結合を源に、量子鍵配送システムについてその長距離化・高速化研究と耐エラー性を高める符号の設計など、量子計算について量子回路の構成・量子学習・量子分散プロトコルの研究開発を行い、基礎的な研究も合わせて将来に繋がる量子情報システムの実現を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
Fiber To The Display のためのフォトニクスポリマー
研究代表者 小池 康博(慶應義塾大学 理工学部 教授)
出身事業 創造科学技術推進事業(旧ERATO) 「小池フォトニクスポリマープロジェクト」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、光の偏波またはフォトンが、さまざまな高分子の鎖(オングストロームのオーダ)やその集合体(数百オングストローム)、高次構造、更に巨大な不均一構造との関わりを有するかを詳細に検討し、その基礎的研究から、光通信などのフォトニクス分野において、ガラスの代用ではなく、新しい光機能をもったフォトニクスポリマーを創製した。 本研究課題では、超低材料分散フォトニクスポリマー、完全ゼロ複屈折フォトニクスポリマーなどを新たに創出し、これら、フォトニクスポリマーが発現する新機能により、新規の高速通信ネットワークやディスプレイ技術に繋がるシステムを構築する。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
カルシウム振動
研究代表者 御子柴 克彦(理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー)
出身事業 国際共同研究事業(旧ICORP) 「カルシウム振動プロジェクト」
研究期間 2005~2010
課題概要
これまでの研究では、IP3レセプターを発見し、その全構造を決定し、さらにIP3レセプターが細胞内のカルシウム振動を引き起こすことを見いだした。 本研究課題では、IP3レセプターの性質を分子・細胞レベルで解析して、IP3レセプターがいかにしてカルシウム振動を引き起こすのかの分子メカニズムを解明する。細胞の機能調節のメカニズムを明らかにし、将来的には病気の治療・予防法の確立を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
走査型相互作用分光顕微鏡による表面単一分子の力学・電子物性計測
研究代表者 新井 豊子(金沢大学 理工研究域 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ・ナノテクノロジー分野別バーチャルラボ) 「情報、バイオ、環境とナノテクノロジーの融合による革新的技術の創製」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、探針-試料間電圧を変化させて、表面原子に局在した化学結合を支配する準位を原子レベルの空間分解能で解析する表面局在相互作用分光法を確立し、非接触原子間力顕微鏡と表面局在相互作用分光法の機能を併せ持つ走査型相互作用分光顕微鏡の開発を行った。 本研究課題では、表面局在相互作用分光法を単一分子系へ応用・展開し、電子・光デバイス機能を持つ固体表面上単一分子の構造や、単一分子界面での結合・電子物性などを、原子・分子スケールで解析し、ナノスケール加工技術への応用を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
感染症を制御する特異的免疫レセプターの解明
研究代表者 荒瀬 尚(大阪大学 微生物病研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「生体と制御」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、種々のウィルスが免疫細胞の発現している抑制化レセプターのリガンドを獲得することによる免疫逃避機構を持っていること、また、マラリア原虫が今までに知られていない新たな免疫逃避機構を持っていること等を明らかにした。 本研究課題では、これまでの研究の結果明らかにしてきたマラリア原虫の免疫逃避機構の分子メカニズムの全貌解明、および、マラリア原虫の持つ免疫逃避機構とマラリア感染抵抗性との関係を明らかにすることにより、マラリア感染制御のための新たな標的分子の解明を行う。また、HIVやHCV等の重要な感染症に関しても新たな免疫逃避機構の解明を行い、新規の感染症予防法および治療法の開発を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
思考支援とコミュニケーションのための3次元CG製作・利用技術
研究代表者 五十嵐 健夫(東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「情報基盤と利用環境」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、一般の人が3次元コンピュータグラフィックス(CG)を日常的な知的生産活動の道具として使えるようにすることを目指し、3次元的な表現を簡単に作成・操作するための基礎技術の開発を行ってきた。 本発展研究では、これらの成果を発展・統合させることにより実用的なシステムの構築を進め、3次元CGをより身近な道具にするという長期的な目標の実現を目指す。具体的には、応用を視野に入れて各要素技術の拡張を行うとともに、医療・建築・教育・スポーツ科学といった3次元的な表現を必要としている専門分野においてコミュニケーション支援の手段として使用できるような個別アプリケーションの研究開発を進める。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
人間との相互作用に基づくロボットの認知発達
研究代表者 久保田 直行(首都大学東京 システムデザイン学部 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「相互作用と賢さ」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、パートナーロボットを開発し、模倣に基づくコミュニケーションの形成や、模倣から行動あるいはジェスチャーの獲得機構に関する検討を行った。近年、小学校等では、コミュニケーション能力の発達に関する問題が重視されている。 本研究課題では、人間とロボットとの経時的なコミュニケーションに基づく言語能力発達や認知発達の構成論的な解明を通し、人間との協調を目的としたロボットパートナーに関する学術的な新分野を確立する。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
特異値分解法の革新による情報処理基盤の構築
研究代表者 中村 佳正(京都大学 大学院情報学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「シミュレーション技術の革新と実用化基盤の構築」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、行列の特異値分解において、収束性と数値安定性の保証された大規模行列の特異値分解法I-SVDを確立した。 本研究課題では、より高速な並列型特異値分解ライブラリを開発し、高速・高精度で信頼性の高い特異値分解ライブラリ群を作成することにより、リアルタイムの高精度医療画像処理を含む様々な情報処理・情報検索ソフトウェア開発の環境を整える。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
遺伝暗号翻訳装置の機能的統合および機能的分散の構造的基盤の解明
研究代表者 濡木 理(東京工業大学 大学院生命理工学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「生体分子の形と機能」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、tRNAの成熟(プロセシング、転写後修飾、アミノアシル化)を触媒する酵素群の個々の立体構造およびtRNA前駆体との複合体の立体構造を決定した。 本研究課題では、これらの酵素群が超分子複合体を形成し、統合された一連の機能を効率よく遂行する構造的基盤を解明する。加えて、アミノアシルtRNA合成酵素とその補因子が、恒常的な蛋白質生産を営みながら、機能的に分散して異常細胞のプログラム死・免疫系の活性化・組織の再形成に働く構造的基盤を解明する。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
欠陥誘起ナノドメインによる新規リラクサ強誘電体の開発
研究代表者 野口 祐二(東京大学 先端科学技術研究センター 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「秩序と物性」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、層状構造を持つ遷移金属酸化物を対象として、格子欠陥を電子・原子レベルでの局所構造を考慮して積極的に導入・利用する「欠陥エンジニアリング」により新規な強誘電材料を開拓した。 本研究課題では、三次元構造をもつペロブスカイト型強誘電体に、二次元的な層状欠陥を導入するという従来にない材料設計指針を提案し、新規な次元融合リラクサ強誘電体を開発する。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
超分散マイクロアクティブセンシング
研究代表者 橋本 浩一(東北大学 大学院情報科学研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「協調と制御」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、ゾウリムシ1個体のトラッキング、電気走性モデルの構築、運動制御、状態観測等の、ゾウリムシの運動制御に関する研究を行った。 本研究課題では、これまでに得られた運動制御の知見に基づいて、微生物群を用いて微量物質や微小光を検知できるアクティブセンシングシステムの実現を目指す。
終了報告書
評価
中間評価  事後評価
脊髄小脳変性症の根治的遺伝子治療法の開発
研究代表者 平井 宏和(群馬大学 大学院医学系研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「情報と細胞機能」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究では、小脳の80%近いプルキンエ細胞にレンチウイルスベクターを用いて遺伝子を発現させる方法を開発した。この方法を用いて、発達期の神経細胞にのみ存在する新規蛋白質(CRAG)がポリグルタミンを完全分解することを見いだした。 本研究課題では、本遺伝子導入法を用いたポリグルタミンの分解による脊髄小脳変性症根治を目指す。
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ホウ素耐性生物の育成と利用
研究代表者 藤原 徹(東京大学 生物生産工学研究センター 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「変換と制御」
研究期間 2006~2008
課題概要
これまでの研究では、新たなホウ素輸送体やモリブデン輸送体を同定し、複数のトランスポーターによる植物のホウ素輸送制御機構を分子レベルで明らかにし、モデル植物シロイヌナズナのホウ素栄養特性の改善に成功した。また、ホウ素毒性の分子機構を明らかにすると共に、 高濃度のホウ素に耐性を示す生物(細菌)を複数同定した。 本研究課題では、有用作物のホウ素栄養特性の改善と、ホウ素要求性微生物からのホウ素結合物の同定について研究を行う。ホウ素耐性の分子機構や結合物 を同定することによって、結合物を利用したホウ素の汚染水等からの除去に道を開くことができる。
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中間評価  事後評価
細胞を標的とする送達ペプチド:機能解析と制御
研究代表者 二木 史朗(京都大学 化学研究所 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「合成と制御」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、アルギニンペプチドの取り込みにはマクロピノサイトーシスと呼ばれる特殊なエンドサイトーシスが関与していることや、細胞骨格タンパク質であるアクチンの形態が変化することを見出し、アルギニンペプチドが細胞表層と相互作用することにより、細胞内での情報伝達系を活性化する可能性を見出した。 本研究課題では、様々なアルギニンペプチド類縁体の合成を通してこの効率的輸送を可能とする生理的機序を明らかとするとともに、機序の理解に基づいた合理的かつ効果的な標的細胞への薬物送達系を確立する。
終了報告書
評価
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オートファジーによる細胞内クリアランス機構
研究代表者 水島 昇(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「タイムシグナルと制御」
研究期間 2005~2007
課題概要
これまでの研究では、飢餓や出生によって激しく誘導されるオートファジー(自食作用)が栄養自給システムとして重要であることを示した。一方で、恒常的におこっている低いレベルのオートファジーも細胞内タンパク質の品質管理に貢献している証拠を見いだした。 本研究課題では、原則として非選択的でありながらもオートファジーが細胞内品質管理を担える仕組み、さらに変性疾患や加齢に伴う細胞内異常タンパク質蓄積抑止におけるオートファジーの役割を明らかにすることを目指す。
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評価
中間評価  事後評価
MgO障壁TMR素子の高性能化と次世代MRAMへの応用
研究代表者 湯浅 新治
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「ナノと物性」
研究期間 2005~2006
課題概要
これまでの研究では、画期的な新材料である結晶性の酸化マグネシウム(MgO)をトンネル障壁に用いた新型のTMR素子を開発し、室温で230%という世界最高の磁気抵抗を実現した。 本研究課題では、この新型TMR素子の磁気抵抗の更なる向上のための研究を行い、室温で500%以上の実現を目指す。また、低抵抗のTMR素子を研究し、次世代の超高密度ハードディスク用磁気ヘッドへの応用も目指す。さらに、MgOトンネル障壁を介したコヒーレントなスピン依存トンネルの物理機構を解明する。
魚類精原幹細胞株からの個体の作出
研究代表者 吉崎 悟朗(東京海洋大学 海洋科学部 准教授)
出身事業 戦略的創造研究推進事業(さきがけ) 「認識と形成」
研究期間 2005~2008
課題概要
これまでの研究で、成魚の精巣内に含まれる精原幹細胞は卵にも分化可能であること、すなわち性的可塑性を有する事を明らかにした。 本研究課題では、この性的可塑性を有する魚類精原幹細胞をin vitroで培養する技術を確立し、得られた培養細胞を宿主個体に移植することで、これを卵・精子へと分化させ、最終的には受精を介して個体へと改変する技術の樹立を目指す。
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