事 業 の 概 要


1.事業の趣旨


 計算科学技術的手法の研究開発においては、少数の専門家による革新的な成果が生み出されることが少なくありません。そのため、競争原理を導入して研究開発課題を公募し、革新的な提案を選定することにより優れた人材を確保しつつ、その能力が十分に発揮される環境を整備する必要があります。科学技術振興機構では本事業を通じて、ネットワークにより異なる組織間または異なる分野間で計算科学技術の研究開発と利用について個人と個人が結びつきを強めながら、新しい研究体制の構築を目指します。得られた成果はネットワークを通じて広く公開流通させ、広範囲な分野で応用されることを目指します。
 平成13年度で研究開発課題の新規募集は終了し、研究開発は平成16年度をもって終了します。

 科学技術会議諮問第25号答申「未来を拓く情報科学技術の戦略的な推進方策の在り方について」(平成11年6月2日)
  (
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kagaku/shimon25/index.htm)
 第25号答申の「先導プログラム」の実施のために設定された重点領域
  (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kagaku/90722.htm)


2.事業のしくみ(図1を参照して下さい。)

(1)機構が定めた特定の研究開発分野について、研究開発の提案を募集します。

(2)本事業は、研究者個人でも応募できますが、研究者が複数で応募する場合は、研究開発を代表する者(以下「代表研究者」といいます。)を選定していただき、研究開発を実施することになります。代表研究者は、研究開発実施期間を通じ、研究開発の実施、予算の管理等研究開発全体に責任を持つこととなります。

(3)応募された研究開発提案は、機構が設置した選考委員会(「計算科学技術委員会」といいます。)の選考を受け、機構が研究開発の課題を選定します。

(4)研究開発チームを編成する場合、代表研究者と同一の研究機関に所属する研究者のみならず、外部の研究機関の研究者等が参加する多様な人材で構成されていることを期待します。

(5)課題が選定されますと、機構は、原則として研究開発に携わる研究者(代表研究者及び共同提案者)の所属する研究機関と研究開発契約を締結します。研究機関が国公立大学、国公立大学付属研究所、大学共同利用機関の場合は受託研究契約、研究機関が私立大学、特殊法人、企業等の場合は委託研究契約、研究機関が国公立試験研究機関、公設試験研究機関の場合は共同研究契約、独立行政法人の場合は委託研究契約または共同研究契約、となります。
なお、研究者の所属する研究機関が海外機関の場合、手続き上の理由により契約はいたしませんが、研究協力者として参加していただくことは出来ます。

(6)研究開発課題が選ばれますと、代表研究者と相談の上、研究開発実施の基本となる研究開発計画および初年度の実施計画を決めます。実施計画は毎年度ごとに作成いたします。

(7)研究開発契約が締結された後、研究開発を実施していただきますが、期間は3年を限度とします。

(8)本事業では、研究機関が研究開発に必要な35才以下の若手研究員(ポスドク等)、データ整理等に携わる技術員等の雇用が可能です。

(9)一研究開発課題当たりの研究開発費は、予算化を前提として年間4千万程度を、総額で1.2億程度を想定していますが、研究開発の内容、実施体制、進捗状況等によって変動します。
年度ごとの研究費は、機構が代表研究者と相談した上、研究開発内容、研究開発実施体制、研究開発進捗状況等を考慮して毎年度ごとに額を決定いたします。
研究開発費には、情報機器導入費、雇用する若手研究員等の給与、業務委託費、旅費等が含まれます。なお、その祭研究機関の既存の施設、設備といった環境を活用していただくことを前提といたします。

(10)研究開発の成果としての特許等の工業所有権の扱いは以下の通りです。
@受託研究契約に基づき、国公立大学等の研究者が発明等をした場合は、権利は原則として当該研究機関に帰属します。
A委託研究契約に基づき、私立大学・民間企業等の研究者が発明等をした場合は、当該研究者に帰属します。機構は、当該研究者が当該研究機関に権利を承継する場合は承認します。
B独立行政法人等との共同研究契約に基づき、独立行政法人等の研究者が発明等をした場合は、当該研究機関に帰属します。
C@〜Bにおいて、機構の研究員が共同で発明等をした場合には、当該研究機関と機構、又は当該研究機関と機構と機構の研究員の共有になります。
DCにおいて、機構の持分が発生した場合には、機構は持分に応じて出願・維持・管理に関わる費用を負担します。

(11)研究開発の成果としてのプログラム等の著作権の扱いは、特許等の工業所有権の扱いと同様となります。

(12)本事業に参加する研究者は、国内外に対し、知的所有権の取得.維持.管理に支障がない範囲で成果を発表することができます。こうした機会を通じて、研究開発成果等についての外部の評価を得、これらをその後の研究開発運営に活用していきます。
また、新たな計算科学技術を活用して研究開発を行った成果として、プログラム等が作成された場合は、著作権の共有者と協議し、機構自らあるいは共有者がネットワーク等を通じて無償あるいは有償での案内.流通を考えています。

(13)研究者が研究開発の成果を発表する場合は、代表研究者の了承を得た後、機構に事前に通知するものとし、論文には自己の所属先とともに機構の事業による研究開発の成果であることを明示していただきます。

(14)代表研究者からは、各年度毎に研究開発の進捗状況等の報告書を、研究開発終了時には研究開発終了報告書を機構に提出していただきます。さらに、機構が開催するシンポジウムにおいて研究開発の成果を発表していただきます。また、各年度末及び研究開発終了時に経理報告書を提出していただきます。

(15)機構は、研究開発終了及び必要に応じて研究開発の途中で研究開発課題に関する評価を行います。


図1 事業のしくみ
事業のしくみ

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