[情報と未来] 令和元年度 研究開始課題

※本プログラムは、R3(2021)年度で活動を終了しました。
(活動期間: 2016~2021/H28~R3)
所属・役職は、活動終了時点のものです。

牛久 祥孝

多様なデータへのキャプションを自動で生成する技術の創出

研究者
牛久 祥孝

オムロンサイニックエックス(株)
リサーチアドミニストレイティブディビジョン
プリンシパルインベスティゲーター

研究概要

メディア理解の究極形態の一つである画像・動画キャプション生成は、(i)個人への対応、(ii)詳細な表現への対応、(iii)教師キャプションを持たないデータへの対応、(iv)ストーリーの多様性への対応が本質的な要求機能でありながら、未達成の状況にあります。本研究では自然言語処理・画像認識・機械学習などの先端的な知見を統合して要求機能を実現し、あらゆるデータからのキャプション生成を可能にします。

栗田 修平

大規模テキストからの知識獲得と深層学習・意味解析による知識活用

研究者
栗田 修平

理化学研究所
革新知能統合研究センター
特別研究員

研究概要

ニューラルネットワークに常識知を学習させるとともに、学習された知識の活用を目指します。特に、省略解析や意味解析を応用して、Wikipediaなどの外界知識源から、既存のコーパスには存在しない知識を分散表現などの方法でニューラルネットワークモデルに学習させます。これにより、かなり一般的な用途に応用可能な知識があらかじめ備わったニューラルネットワークモデルの作成を目指します。また、自然言語文でシステムに与えられた指示に対し、深層強化学習等により学習を行うことで、新しい知識活用の方法を目指します。

小林 努

プログラムコードの整合性ある自動抽象化による表明強化の支援

研究者
小林 努

情報・システム研究機構
国立情報学研究所
特任研究員

研究概要

プログラムコードにそのコードが満たす条件を付記し、デバッグやテストコード生成に利用する手法が品質向上に効果的である。しかし、十分に強い有用な条件を開発者が記述することは難しく、既存手法が自動で生成する条件も弱いという問題がある。本研究では、プログラムコードを抽象化してコードと整合性のある形式仕様を獲得し、その上で形式仕様の性質を利用した解析を行うことで条件を強化することを目指す。

佐藤 重幸

自動チューニング可能な一般化N体問題解法枠組みの開発

研究者
佐藤 重幸

東京大学
大学院情報理工学系研究科
助教

研究概要

科学技術計算や機械学習では、入力データ全体に対し、一定の規則に従って局所計算を適用する計算パターンがよくある。このような計算は、局所計算を抽象化した並列パターンによって記述することで、プログラムの汎用性や再利用性が高まり、生産性が向上する。そのように高度に抽象的なプログラムについて、問題領域やパターンに特化した効率化技法に基づいて、熟練者の手書き並に効率的な実装を機械的に得ることを目的とする。

塩川 浩昭

Data Skewnessを捉えた超高速・省メモリな大規模データ処理

研究者
塩川 浩昭

筑波大学
計算科学研究センター
准教授

研究概要

ビジネスや医療、スポーツなどの幅広い分野で大規模データ分析技術は成功を収めていますが、高精度な分析結果を手早く獲得するためには、高性能な計算機が必要不可欠です。本研究では超高速かつ省メモリな大規模データ処理技術を開発し、誰しもが手持ちの計算環境で大規模データ処理を行えるような将来を目指します。そのために、本研究はデータの偏りに着眼し、重要なデータのみを抽出することで処理の抜本的な効率化を狙います。

チョ シンキ

視覚に基づく言い換えのセマンティック類型

研究者
チョ シンキ

京都大学
大学院情報学研究科
特定准教授

研究概要

我々が提唱した視覚に基づく言い換え(VGP)は画像内の同じ視覚概念を表す異なるテキスト表現です。今までの研究ではVGP認識を二値分類のタスクとして扱ってきましたため、VGPの様々な現象は研究されていません。本研究ではVGPのセマンティック類型を創出してVGP現象を解明させる上、セマンティック理解が必要となる様々な言語・視覚タスクへのVGPの新しい使い道を切り拓くこと目指します。

平原 秀一

安全な暗号の確立に向けた回路最小化問題の計算困難性の解析

研究者
平原 秀一

情報・システム研究機構
国立情報学研究所
助教

研究概要

計算量理論において中心的な問題の一つである「回路最小化問題」というものに着目する。回路最小化問題はコンピュータのハードウェアを設計するときに自然に現れる基礎的な問題であり、暗号の理論と深い関係があることが近年の研究で明らかになった。しかし、その計算困難性については未だによくわかっていないことが多い。本研究ではその計算困難性を解析することを目標とする。

宮本 崇

衛星リモートセンシングから得られる時空間ビッグデータの機械学習による地震被害の判別

研究者
宮本 崇

山梨大学
大学院総合研究部
准教授

研究概要

大地震時の発生時において、どこでどのような被害が生じたかという被害分布情報は人命救助などのために不可欠なものとなっています。本研究では、地震発生直後に取得されたものを含む多時期の衛星撮影画像群から住宅1棟単位の被害分布を検知する、時空間ビッグデータに対する機械学習手法を構築します。災害データの本質的な不均衡性や平常時に周期的に撮影される時系列性など、データ特性を考慮した最適な機械学習モデルの開発を図ります。

山下 聖悟

水泳プール中の水の流れを3次元計測する技術の開発

研究者
山下 聖悟

(株)エクサウィザーズ
技術統括部
事業部長補佐

研究概要

本研究では、水泳プールにおいて3次元流体計測を実現する技術を開発します。提案技術には、従来手法より広い範囲で計測でき、計測が人体へ与える悪影響が少ないという特徴があります。人の泳動作による水流を計測することで、推進を妨げる抵抗の発生原因や位置等を明らかにできます。本研究では、水泳を専門とする研究者らと共同で研究を行い、人の水中での推進メカニズムの解明や、より効率の良い泳ぎ方の発見などを目指します。

吉田 博則

適材適所システム:広葉樹林業で発生する多様な小径木の家具および建築への応用

研究者
吉田 博則

東京大学
大学院情報理工学系研究科
特任研究員

研究概要

本提案では廃材のような不定形な材料の有効活用を促進するような仕組みを構築し、試験的に枝材を用いた家具や建築要素の設計、製作に取り組みます。実際の枝の3次元モデルを用いる点、枝のような端材の適材適所が特徴です。CNC加工機によって壊れやすい枝にも精密に加工し、狙った形状を実現することで、今まで廃材として捨てられていた素材に付加価値を与えることを目標としています。

劉 麗君

時空間並列計算による高性能マルチスケール解析手法の確立

研究者
劉 麗君

大阪大学
大学院工学研究科
助教

研究概要

材料や構造物の正確な評価や新規技術開発には、高精度な計算手法による特性予測が必要不可欠です。本研究では時間並列計算による長時間シミュレーションと空間連成・並列計算を用いたマルチスケール解析手法の確立を目指します。鉄鋼材料の組成解析や電子デバイスの特性評価などの研究課題を通じて、本シミュレーターの有効性を検証し、幅広く利活用できるシミュレーターの創出にチャレンジします。

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