(1)「バイオアプリケーションに向けた低磁場MRI技術および磁気微粒子イメージング技術の開発」
(研究代表者:豊橋技術科学大学 工学部 環境・生命工学科 田中 三郎 教授、台湾師範大学 光電科技研究所 Horng Herng-Er 教授)
本研究交流は、最新のセンサ技術を応用した超低磁場MRI(核磁気共鳴像)技術とMPI(Magnetic Particle Imaging)技術を組み合わせて、高感度でナノ磁気微粒子のイメージングを目指すものです。
(2)「フッ素添加スズ酸化物の特異ナノ表面構造と心臓疾患検出マーカー固定化によるバイオセンサーの構築」
(研究代表者:東京工業大学応用セラミックス研究所 松下 伸広 准教授、台湾国立清華大学化学工程学系 Lu Shih-Yuan 教授・副学部長)
本研究は、日本と台湾が共同で心筋梗塞のバイオマーカーを高感度・高選択性で検出可能にするバイオセンサの構築を目指すものです。
(3) 「神経細胞の培養と評価用CMOS-MEMS」
(研究代表者:東京大学 生産技術研究所 マイクロナノメカトロニクス国際研究センター 藤田 博之 センター長・教授、台湾国立清華大学 工学部ナノ工学マイクロシステム研究所 Yeh J. Andrew 教授)
本研究は、神経細胞の情報処理機構を解明するため、神経細胞の高効率かつ高精細の時空間的操作を可能とするバイオエレクトロニクス・プラットフォームの構築を目的とする。
(4)「新しい多電極法を用いた海馬の神経回路に対する神経ステロイドの作用の解析」
(研究代表者:東京大学 大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 川戸 佳 教授、中央研究院 生命科学部 分子生物研究所 Chung Bon-chu 教授)
本研究交流は、日本側が新規な多電極を作成して、台湾側が作成する海馬の神経ステロイド合成系をノックアウトしたマウスに適用して、記憶の神経回路に対する神経ステロイドの制御機構の解析を目指すものです。
今回の研究交流課題の募集では16件の応募があり、これらの応募課題を日本側および台湾側の専門家により評価しました。その結果をもとにJSTおよびNSCが協議を行い、研究内容の優位性や交流計画の有効性などの観点から、日本と台湾がともに支援すべきとして合意した4件を支援課題として決定しました。日本側と台湾側ともに、来年1月に支援開始を予定しています。いずれの側でも研究期間は支援開始から3年間の予定です。