JST国際科学技術部 > 最新情報 > 戦略的国際科学技術協力推進事業「日本−米国(ロボティクス)研究交流」における平成20年度募集課題の決定について > 別紙
別紙

平成20年度募集 戦略的国際科学技術協力推進事業
日米研究交流(ロボティクス)採択課題一覧

研究交流課題 日本側
研究代表者
所属・役職 研究交流課題概要
米国側
研究代表者
所属・役職
1

水中での探査救助作業を行う凧型遠隔操作潜水ロボットの開発

Development of New Kite-type ROV for Underwater Search and Rescue Operation

広瀬 茂男 東京工業大学 大学院理工学研究科(工学系) 教授 本研究では、水難救助活動や水中の危険物の探索に有効に使用可能な新しいタイプの遠隔操作型海底探査ロボットの共同開発の遂行を目的としている。具体的には、日本側の有する地上移動ロボットの開発技術と、潜水ロボットAnchor Diver I の開発技術をもとに、米国の研究グループの有する潜水ロボット研究の知識や海洋工学関連の実験施設を利用して、新たに「凧型遠隔操作潜水ロボットAnchor Diver II」の開発を行う。
Rus, Daniela Massachusetts Institute of Technology EECS department Professor
2

持続的な相互作用のためのアーキテクチャ

Studies on Cognitive Architecture for sustainable interactions

菅野 重樹 早稲田大学 理工学術院 教授 本研究は、人間と長期的にコミュニケーションがとれるロボットの実現手法、すなわちそのアーキテクチャを明確化する事を目的としている。具体的には、コミュニケーションメカニズム(要素)を環境や文化に@依存しない普遍的なメカニズムとA依存する適応的なメカニズムに分類し、日本と米国の異なる環境と文化を比較することで、これらメカニズムの認知アーキテクチャーの構造を明らかにしたプロタイプを開発する。その後、日米合同の実証実験による各種改良の後、持続的な相互作用を実現する認知アーキテクチャの提案を行う。本研究においては、日本の得意とする人間型ロボットや動物型ロボットに癒し動作や作業機能を実装するハードウェアを中心とした研究と、米国の得意とするインタフェースのための認知モデル開発などの情報・メディア研究といったソフトウェアを中心とした研究の相乗効果が期待される。
Breazeal, Cynthia Massachusetts Institute of Technology Media Lab Associate Professor
3

災害対応ロボティクス分野における日米国際研究交流

US-Japan Research Collaboration in Disaster Response Robotics

田所 諭 特定非営利活動法人国際レスキューシステム研究機構 会長 本研究は、模擬災害現場での災害対応ロボットの日米共同実験の中で、情報交換や意見交換により、研究と現実とのギャップや課題を明確化する事により、日米の研究者間での協奏的な研究協力を育むとともに,将来の発展の基礎とすることを目的としている。具体的には、共同実験場として世界最大のレスキュー専門家のトレーニング施設であるDisaster Cityにさまざまな研究成果を持ち寄り、模擬災害空間に対して実際に適用し、実証データを収集する。さらには、参加する研究者が持ち寄った様々な技術について、災害対応専門家の協力の下、比較評価、統合などの共同実験を行う。これにより、個々の技術や統合システムに関する科学的かつ実際的なデータと知見を収集し、実災害に適用するための問題点を研究者間で共有する。さらには、現在の災害対応ロボティクス研究の課題分析を行い、新たな災害対応の方法論を検討し共有することにより、本分野を将来にわたってリードしていくための基盤を作成する。
Murphy, Robin Texas A&M University Dept. of Computer Science and Engineering Raytheon Professor