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2018

  • 2018.09.05プレスリリース
    【プレス発表】
    AGCと三菱ケミカルの成果に関する内閣府主催の記者懇談会
    (プレスリリース発表)開催のご報告

2018年9月4日、内閣府記者会見室において第8回ImPACT記者懇談会が開催され、伊藤プログラムの成果として2件のプレス発表をいたしました。
① AGC株式会社:
「耐久性5倍の無補強高性能電解質薄膜を開発~小型・低コスト次世代燃料電池システムの実現に期待~」
② 三菱ケミカル株式会社:
「より薄く高強度なポリプロピレン系多孔質フィルムを開発~電池や分離膜等で省エネ・省資源に貢献~」

発表やデモ実演を通し、また活発な質疑応答により、プログラムの概況、成果の理解に繋がったものと思います。


開会のあいさつに続き、伊藤耕三PMがプログラムの全体概要を説明しました。(写真1)


次に、AGC株式会社から、平井専務のImPACT参画主旨と今回の開発の意義について説明後、立松PLより、燃料電池の電解質膜について、耐久性に影響するタフ化指標を見出し、新しいポリマー設計によりフッ素系薄膜電解質ポリマーを開発し、燃料電池のスタック小型化およびシステム簡素化に貢献する技術開発について説明がありました。
従来品と開発品それぞれのサンプルを実際に触れて確認していただくデモでは、「触ると結構違いがありますね。」とのコメントが寄せられました。(写真2,写真3、写真4)

続いて、三菱ケミカル株式会社の玉田PLより、ポリプロピレン(PP)系多孔質フィルムの空孔径、空孔率、空孔分布などの構造因子を材料設計とプロセス設計に落し込み、空孔構造を精密に制御することにより、リチウムイオンの透過性を維持しながら、フィルム厚みを5マイクロメートルまで薄膜化し、突刺し強度を単位厚み換算で2~3倍まで高め、従来技術では成し得なかった薄膜化と高強度化を両立した技術開発について説明がありました。

デモンストレーションでは、従来品と開発品それぞれのサンプルを実際にに手元で触れて確認していただいたほか、それぞれのサンプルに一定のひずみを与えた状態で横からハサミで切れ込みを入れた時の亀裂の進展速度の違いを示しました。(写真5,写真6,動画1)


【写真1】
伊藤PMの説明
【写真2】
AGC 平井専務の説明
【写真3】
AGC 立松PLの技術説明
【写真4】
従来の薄膜(左)と今回開発した薄膜のサンプル(右)
【写真5】
三菱ケミカル 玉田PLの説明
【写真6】
従来品(右)と開発品のサンプル(左)
【動画1】
デモ(三菱ケミカル)亀裂進展の様子
左の開発品は切り込みを入れた後も亀裂の進展が非常に遅い。
右の従来品では切り込みを入れた瞬間に亀裂が進展し破断。

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