ホーム > お知らせ > Optics & Photonics Japan 2015 シンポジウム「高速イメージングの最前線」開催報告
本シンポジウムでは、近年その重要性が高まっている「高速イメージング」をテーマに、世界最先端の研究をリードする4名の研究者による講演が行われました。
初めに、静岡大学電子工学研究所准教授 香川景一郎氏より「指先サイズのシリコンチップでサブナノ秒時間分解イメージングを目指す」と題して、最先端のCMOSイメージセンサー技術と、それを応用した超高速イメージング技術について紹介して頂きました。次に、理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センターユニットリーダー 清末優子氏より「格子光シート顕微鏡による高速3Dライブイメージングと時空間情報の解析」と題して、最先端の蛍光顕微鏡技術の紹介と、それを応用した細胞内ダイナミクスの解析手法について解説して頂きました。京都工芸繊維大学電気電子工学系教授 粟辻安浩氏からは「ホログラフィーを用いた光速度3次元動画像記録」と題して、従来型ホログラフィーとデジタルホログラフィーの原理とその高速現象計測への応用について紹介して頂きました。最後に、理化学研究所生命システム研究センターチームリーダー 岡田康志氏より「ライブセルイメージングのための高速超解像蛍光顕微鏡の開発」と題して、細胞内で起こっている複雑な現象を動画として計測するために顕微鏡に求められる性能と、それを実現する顕微鏡技術について講演して頂きました。いずれの講演も各研究分野における世界第一線の研究に関するものであり、会場が一時満席になるほどの盛況ぶりでした。講演後の質疑応答も活発に行われ、質の高い議論が行われました。
本シンポジウムの主題である高速イメージング技術は、「ImPACTプログラム」の重要な開発技術分野であり、今回のシンポジウム開催により、当技術の重要性が関連分野の研究者に広く認知されるとともに、強い関心を持っていただくことができました。「ImPACTプログラム」では、今回のシンポジウムの講演者たちと協力し、時に切磋琢磨しながら、高速イメージング技術開発を、ますます活性化させていきます。
シンポジウム ポスター