野地 博行
豊かで安全な社会と新しい
バイオものづくりを実現する人工細胞リアクタ
プログラム・マネージャー
野地 博行 Hiroyuki Noji
  • ビデオ
  • プログラム紹介
  • 最終報告
  • 研究開発プログラムの内容
  • PMの研究開発成果
  • 公式HP
1997年 東京工業大学大学院 博士課程修了(理学博士)
1998年 JST CREST 博士研究員
2000年 JST PREST0 研究員
2001年 東京大学 生産技術研究所 助教授
2005年 大阪大学 産業科学研究所 教授
2010年~ 東京大学 工学研究科 教授
2015年~ ImPACTプログラム・マネージャー
(東大/JST間のクロスアポイントメント、エフォート80%)
【プロフィール】
大型研究プロジェクト代表経験;特定領域、CREST等、実用化研究;ABBOTT社, 凸版印刷,など、企業コンサルティング4社 学術賞;日本学術振興会賞、山崎貞一賞、読売ゴールドメダル等


研究開発プログラムの概要

バイオ産業は巨大な成長が期待される分野だ。しかし現状では、まだ基盤技術の革新が求められている。たとえば農林水産系では簡易で正確な遺伝子検査や、感染体パンデミック防止用の超高感度検出、予防医学系ではガンやアルツハイマーの進行などを検出する疾病マーカーの超高感度検出と定量計測、さらにバイオ系では天然酵素を凌駕するスーパー酵素を迅速に開発する技術や、産業用に白紙から設計した人工細胞を合成する技術が切望されている。本プロジェクトでは、新しいバイオものづくりを実現する人工細胞リアクタで非連続イノベーションを起こす。具体的には分子集積度と目的に応じ、3段階(はかる、つくる、ふやす)で開発を進め、小型・超高感度バイオセンシング装置、高速にバイオマスを処理するスーパー酵素、自己複製が可能な人工細胞によるバイオ技術を創出して社会実装する。

非連続イノベーション

「細胞リアクタ」によるバイオ産業イノベーション

  • 病院だけでしかできない臨床診断→ 感度100万倍の小型臨床診断装置を家庭へ!
  • バイオ分⼦探索の低いスループット→超並列型リアクタによる超高機能分子創出
  • 天然細胞利用による化学的制約→ 増える細胞リアクタによる細胞の完全設計!

PMの挑戦と実現した場合のインパクト

概要・背景

  • 豊かな⻑寿社会実現を支える予防医学実現には、高感度臨床診断システムと新しい医薬品が不可欠
  • 医薬品やバイオエネルギー・バイオリファイナリーで不可欠な高機能バイオ分子スクリーニングではスループットの革新が不可欠
  • バイオ産業全体でも、現存細胞の化学的制約に縛られている

実現したときに産業や社会に与えるインパクトは何か?

  • 「人工細胞リアクタ」で診断の感度は10万倍、超高機能バイオ分の探索効率は1万倍UP!
  • 分裂する人工細胞によって、核酸やアミノ酸そして代謝構造すら自由な人工細胞の設計が可能!

成功へのシナリオと達成目標

成功に導く解決手段(アプローチ)

  • 野蛮なアイデアと緻密な戦略;「超微⼩溶液チャンバ」から「人工細胞リアクタ」へのアイデア拡張と、実現のための緻密な基盤技術と知財の整備
  • 「人工細胞リアクタ」周辺技術のシームレスな実用化プラン
  • 本気のグローバル企業の強力サポート

マネジメント戦略

  • 企業との協働促進、大チャレンジ加速予算措置
  • 技術的課題への集団知の活用
  • 各メンバーに課す明確な目標設定と挑戦への激励

達成目標

  • 目標① 超高感度臨床診断システムのプロトタイプ納品
  • 目標② 機能増強バイオ分子のライセンシング
  • 目標③ 人工細胞の自己増幅確認

リスク

  • 3年でプロトタイプ作成、人工細胞起動という高いハードル
  • 量産型デバイス価格の低減化

PMが作り込んだ研究開発プログラムの全体構成

  • 「はかる」プロジェクト
    デジタル計測技術の特徴を活かして、遺伝子診断、臨床検査などの現場へ実装を目指した開発
  • 「つくる」プロジェクト
    超並列スクリーニング技術と進化分子工学を組み合わせた産業有用酵素の創生、ならびに新規酵素探索
  • 「ふえる」プロジェクト
    人工ゲノム合成、複製、起動技術を確立し、人工細胞技術イノベーションを目指す
  • 基盤技術開発
    プラットフォーム技術支援、デバイス提供で各プロジェクトをサポート

PMのキャスティングによる実施体制

実施体制のポイント

実装化戦略ブレイン:社会実装担当補佐 & 技術担当補佐

  • プロジェクト1:即実用化を目指す本気の企業グループ(実用化に近いステージの研究成果をあげている)
  • プロジェクト2:分子づくりで起業化をめざす産学合同チーム(酵素の進化技術、産業有望な酵素のエキスパート)
  • プロジェクト3:ふえる人工細胞をめざす野心的アカデミア(人工ゲノム合成、複製、起動に必要な技術)
  • 基盤技術開発:各プロジェクトの基盤技術を支える技術的コア(各プロジェクトの技術的負担を減少)

野地 博行PMの実施体制の詳細は公式HPをご覧ください。    公式HPへのリンク

プログラム資料

研究開発プログラム全体計画pdf (944KB) (H27年1月26日更新)