ImPACT Program 量子人工脳を量子ネットワークでつなぐ高度知識社会基盤の実現

プログラム概要

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研究開発プログラム構想について

現代社会の様々な分野にあらわれる組合せ最適化問題を高速に解く量子ニューラルネットワークのハードとソフトの技術を開発します。

具体的な適用先は以下の五つの分野を想定しています。

  • 創薬・・・疾患の原因となる標的たんぱく質に安定に結合する化合物を膨大な候補の中から有力な順に少数個同定するリード最適化について。
  • 無線通信・・・ネットワーク全体のスループットを最大にする各ユーザーへの周波数、通信方式の実時間最適割当てについて。
  • 圧縮センシング・・・不十分なデータから情報源のスパース性を利用して元画像を再生するスパース推定の効率的なやり方について。
  • 機械学習・・・文字や画像情報の深層学習を高速に実行するためのボルツマンサンプリングの実装について。
  • 金融分野・・・リスクと利益のトレードオフ関係を実時間で処理する連続量最適化について。

これらの組合せ最適化問題に特化した量子ニューラルネットワークというマシンを現代コンピューターのアクセレレーターとして使うというアークテクチャーを提案しています。具体的には、NP困難問題を解くコヒーレント・イジングマシン。NP完全問題を解くコヒーレント・SATマシン。連続量最適化に特化したコヒーレント・XYマシン。秘匿クラウド計算を実現する暗号化ニューラルネットワークの四つのマシンについて開発を行っています。