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研究分野・研究領域について

SATREPSが課題として取り組んでいる研究分野をご説明します。

1.環境・エネルギー分野

環境・エネルギー分野(低炭素エネルギーを含む) 開発途上国において、課題解決のための研究の実施および開発途上国研究者の能力向上に対するニーズが高く、かつ、共同研究の成果を当該開発途上国はじめ、広く社会に還元する将来構想を有する環境・エネルギー分野の研究課題を募集対象とします。日本からの単なる技術の移転・知識の提供等、共同研究を伴わない課題や、科学技術の発展に寄与しない単なる作業等は、対象外とします。

1)研究領域1「地球規模の環境課題の解決に資する研究」

 人口増、都市への人口集中、生産・消費活動の増大などにより地球規模で直面している環境・エネルギー問題を解決する技術の開発やその成果の普及は、当該国と世界全体にとって非常に重要です。なかでも気候変動に関する緩和や適応については、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書」において、気候変動が水循環・生態系・食料生産・健康等に大きな影響を及ぼすと指摘されており、温室効果ガス排出の削減に向けて各国政府が利用可能な個別部門の政策措置として、エネルギー供給・運輸・建築・産業・廃棄物等の改善が挙げられています。

 将来の気候変動に対応するためには、現在計画・実施されている緩和策だけでは不十分であり、一層の強化が必要です。また、現状から見て、既に長期にわたってほとんどの影響が増大すると予測されており、緩和策だけでは、気候変動の影響に対処することができません。適応策と緩和策を組み合わせることによって、気候変動とこれに伴うリスクを低減することが必要です。

 以上を踏まえて、平成23年度は、開発途上国の社会ニーズに合致し、かつ我が国の科学技術の発展に大きく結び付く地球規模の環境課題の解決に資する研究課題を募集対象とします。研究課題の例を以下に示しますが、これ以外であっても上記の趣旨に合致する課題であれば募集対象となります。特に今年度は我が国において生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催され世界的にも関心が高まっている状況を鑑み、生物多様性に関する優れた研究提案を期待します。また、以下に該当する研究課題であっても、低炭素社会の実現に向けたエネルギーシステムに関する研究課題(バイオマス、廃棄物利用エネルギーを含む)は研究領域2に応募下さい。

  • 気候変動への適応に資する研究
  • 気候変動の緩和に資する研究
  • 安全な水の確保、処理に資する研究
  • 化学物質リスクの安全管理に資する研究
  • 循環型社会の構築に資する研究
  • 生態系・生物多様性の保全・修復(バイオレメディエーションを含む)に資する研究

2)研究領域2「低炭素社会の実現に向けたエネルギーシステムに関する研究」

 平成21年7月に開催されたG8ラクイラ・サミットにおいて、「産業革命前に比べ世界全体の平均気温上昇を2度以内に抑制すること。そのためには2050年までに世界全体で温室効果ガス排出量を50%以下にする必要があること。」を共通認識にすえ、首脳宣言には「2050年までに先進国全体で温室効果ガス80%削減」という長期目標を盛り込みました。我が国においても既に平成20年7月に「低炭素社会づくり行動計画」を策定し、低炭素社会の実現に向けた施策を着実に実施しているところです。

 世界全体の温室効果ガス削減については、先進国のみならず開発途上国の参画も得ながら施策を推進していくことが不可欠です。さらに、低炭素社会の実現に資するエネルギーシステムは、化石エネルギー資源の節減にも結びつき、その技術開発およびその成果の普及を進めていくことが、当該国と世界全体にとって非常に有益です。

 以上を踏まえて、平成23年度は、開発途上国のニーズを踏まえかつ我が国の科学技術の向上と科学技術上の成果が顕著と思われる以下のような研究課題を主な募集対象とします。ただし、下記はあくまでも例でありこれに限られるわけではありません。

  • 自然エネルギーもしくは新エネルギーの利用(バイオマスのエネルギー利用を含む)に関する研究
  • エネルギーの高度利用、省エネルギー、CO2の分離・貯蔵等に関する要素技術、システム化、シミュレーション等の基盤技術の研究
  • 相手国の産業、運輸、民生等に係るエネルギーシステムの最適化・効率化に資する研究

2.生物資源分野

3)研究領域「生物資源の持続可能な生産・利用に資する研究」

生物資源分野 人類はその生存基盤である食料や繊維などを多様な生物資源から得てきました。しかし、世界的な人口増加や気候変動を背景に、砂漠化や耕地への塩類集積、病害虫の蔓延等、生物資源の持続的な生産を脅かす事態が増大しています。G8ムスコカ・サミット等でも、国際的な食料需要の増加、天然資源の不法開発等の問題が指摘されました。このような問題を解決するためには、生物資源の生産・利用・管理に関わる研究開発の加速と得られた研究成果へのアクセスの向上が求められています。生物資源がもたらす恩恵を将来にわたって享受し続けるために、持続可能な生産・利用方策を提示しなければなりません。

 当該研究領域においては、開発途上国において、研究の実施および開発途上国研究者の能力向上に対するニーズが高く、開発途上国と我が国の双方に共通し、両国の連携により一層の発展が期待される生物資源の持続可能な生産・利用に資する研究課題を対象とします。

 なお、共同研究の成果を当該開発途上国はじめ、地球的規模での課題解決に向けて社会に還元する将来構想を有する研究課題を対象とし、日本からの単なる技術の移転・知識の提供等、共同研究を伴わない課題や、科学技術の発展に寄与しない単なる作業等は、対象外とします。

 以上を踏まえて、平成23年度の主な募集対象となる研究課題の例を以下に示します。ただし、下記はあくまでも例でありこれに限られるわけではありません。

  • 生物資源の持続的生産に資する育種・栽培技術、水産資源管理、養殖技術・飼養技術に関する研究開発
  • 生物資源の評価・利用技術に関する研究開発(生物多様性の利活用を含む)

注釈:ただし、以下の研究を除きます。

  • 生態系・生物多様性の保全・修復に資する研究(環境・エネルギー分野 研究領域1)
  • バイオマスのエネルギー利用(環境・エネルギー分野 研究領域2)
  • 主として環境・エネルギーの課題解決を直接の目的とする研究(環境・エネルギー分野 研究領域1、2)

3.防災分野

4)研究領域「開発途上国のニーズを踏まえた防災科学技術」

防災分野 開発途上国の災害にはこれまで日本が経験してきたものと共通する面が多いことから、防災分野の先進国である日本には、これまで蓄積してきた知見を応用できる場面が多くあります。一方、日本国内の防災においても、地震・津波の早期警報や気象の高精度な予測等をより一層推進することが望まれており、そのためには、国内での観測データやそれに基づく研究開発だけではなく、研究開発を全地球的な枠組みの中で、総合的・組織的に展開していくことが重要です。
2005年1月の国連防災世界会議においても、以後10年間の世界的防災戦略である「兵庫行動枠組」として、各国での防災への重点的取り組みの必要性や開発途上国への技術的支援等が謳われています。 開発途上国において、研究の実施および開発途上国研究者の能力向上に対するニーズが高く、開発途上国と我が国の双方に共通し、両国の連携により一層の発展が期待される防災科学技術に関する研究課題を対象とします。具体的には地震、津波、火山噴火等の自然災害や人口が稠密な都市部における大規模な火災、化学プラントの事故、地下街の水害等の防災、減災に関する研究を対象とします。

 なお、共同研究の成果を当該開発途上国はじめ、地球的規模での課題解決に向けて社会に還元する将来構想を有する研究課題を対象とし、日本からの単なる技術の移転・知識の提供等、共同研究を伴わない課題や、防災・減災への寄与が一方の国のみに限定される研究は、対象外とします。
以上を踏まえて平成23年度の主な募集対象となる研究課題の例を以下に示します。ただし、下記はあくまでも例でありこれに限られるわけではありません。

  • 地震・火山噴火等の自然現象の観測を通じた災害メカニズムの解明等に関する研究
  • 災害情報を収集・整理し、効果的に提供・利用するための研究開発
  • 地震・津波・洪水等の自然災害に対する被害軽減方策に関する研究開発
  • 都市における大規模災害(水害、火災等)に対する被害軽減方策に関する研究開発

4.感染症分野

5)研究領域「開発途上国のニーズを踏まえた感染症対策研究」

感染分野 HIV/エイズ、マラリア、デング熱、結核、高病原性鳥インフルエンザなど新興・再興感染症は、開発途上国において健康への脅威となるだけでなく、社会・経済開発への重大な阻害要因の一つとなっており、各国間での人と物の往来が頻繁になっている現在においては、開発途上国のみの問題にとどまりません。すなわち、開発途上国の感染症状況の改善への貢献は、直ちに我が国の駐在・旅行者の健康、我が国自体への感染症の侵入を抑制し、ひいては世界全体の保健衛生の向上することにつながります。ゆえに、開発途上国と我が国が協力し、地球的規模で感染症対策研究の取り組みが行われる必要があります。

 このような状況の下で平成23年度は、開発途上国における感染症の状況や、研究者のニーズではなく相手国政府のニーズを踏まえ、開発途上国において研究の実施および開発途上国研究者の能力向上に対するニーズが高く、当該国の研究機関等と感染症の予防・診断・治療等の共同研究を実施することにより、当該国ならびに我が国の保健衛生や科学技術の向上に資する研究課題を募集します。中でも当該国の保健衛生の向上が重要であり、それに貢献する研究成果が期待できる研究課題が求められます。

 なお、共同研究の成果を当該開発途上国はじめ、地球的規模での課題解決に向けて社会還元を目指した活動の将来構想を有する研究課題を対象とし、我が国が保有する技術の単なる移転等、共同研究を伴わない課題や、科学技術の発展に寄与しない単なる作業等は、対象外とします。

 さらに、医薬品開発及び新たな治療法の開発等の構想を含む研究課題については、本事業では治験及び医行為そのものは共同研究の対象としませんので留意ください。詳しくは公募要領「Ⅴ.応募に際しての注意事項 6.その他」に記載の治験、医行為ならびに研究事業実施に関する安全策及び倫理的配慮に対するJICA方針をご確認下さい。
以上を踏まえて平成23年度の主な募集対象となる研究課題の例を以下に示します。ただし、下記はあくまでも例でありこれに限られるわけではありません。

  • 高病原性鳥インフルエンザ/豚インフルエンザなどの人獣共通感染症に関する研究開発
  • HIV/エイズ、マラリア、デング熱、結核等の新興・再興感染症の診断、予防、治療等に関する研究開発
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地球規模課題国際協力室
電話:03-5214-8085

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