取り組み・成果

最終更新日:平成25年12月27日

放射線測定等

堆肥で農地の除染を・・・

Stevia rebaudiana Bertoni農業資材による除染効果の実証とそのメカニズム探索

第1回栽培実証試験の様子

第1回栽培実証試験の様子

企業

そうま農業協同組合(福島県南相馬市)
株式会社ビーアンドエル(東京都)

研究機関

別府大学食物栄養科学部
九州大学農学研究院

研究開発実施期間

平成25年10月〜平成27年3月

研究概要

そうま農業協同組合の管内は福島第一原発から10〜50Km圏内に位置し、広いエリアで農地の放射性セシウム汚染に見舞われた地区です。線量の高い地区は、農地の表土の剥ぎ取り、その他は反転耕・深耕であり、土壌中のセシウムを拡散させ線量を下げたに過ぎません。作物によっても、セシウムの吸収特性に差異があり、作物全てがセシウムを吸収するわけではありません。田畑には過剰のカリウム肥料とゼオライト粉末を施肥・散布することが推奨されていますが、やがてはカリウム過多となりゼオライトを多量に含む土壌に変質し、将来作物の生育、産物の味に変化を来たす懸念があります。そこで、甘味料として使用されているステビアの残渣、枝などを堆肥化したステビア農業資材にカリウムイオンが多く含まれていることに着目し、これを適用することで、同様の効果が得られるのでは?・・と研究を開始しました。本研究の前に実施した探索研究で、その傾向が見られたので、実証試験を実施することにしました。

期待される効果

本研究では、福島県の主要産物であるブロッコリーを対象に、ステビア資材を堆肥として施肥し、土壌中のセシウム濃度の経時変化、作物中のセシウム濃度推移の両面から検証します。堆肥の施肥であるため、原則的に土壌の劣化を引き起こすことはありません。ステビア堆肥の除染効果が確認できれば、同じ悩みを有する他地区の農業協同組合へも波及する可能性があり、福島県の農業復興に貢献することが期待出来ます。

取り組み・成果