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取り組み・成果

最終更新日:平成25年12月27日

製造

センサー感知により対象に向かっていく害鳥追払いロボット

振り子型アクティブ方式害鳥害獣追払いロボットの研究開発

プロペラ式追払い機構(セキュボール)

プロペラ式追払い機構(セキュボール)

追払いロボットの吊り構造

追払いロボットの吊り構造

サギ撃退の様子

サギ撃退の様子

企業

株式会社チュウリツ(栃木県矢板市)

研究機関

千葉工業大学工学部

研究開発実施期間

平成24年11月〜平成25年6月

研究概要

害鳥害獣による被害は全国で数百億円にのぼると言われ、超音波の発信・ディストレスコール(捕まった時に出す悲鳴)等の発声・光のランダム反射による刺激、等々の手法がとられているが、一時的効果は認められるものの、短期間しか持続できず、現在被害を未然に防ぐ手段に決定打がないのが実状です。
このため、従来方式にはない「対象に向かって追払い動作するセキュリティロボット」を開発しようとするものです。
研究開発にあたっては、追払い対象の位置・方向を検出して狙う対象に到達する時間を予測する方法、脅威を感じる構造物、対象を感知してから短時間(60秒以内)に追払い動作(動作制御を含む)をするロボットシステム、試作開発品による忌避効果の確認実証試験を実施し、追払い効果の可能性評価を行います。

期待される効果

福島県の震災地域の中には立ち入り禁止地区が指定され、未だに住民が農作物の管理のために戻れない場所もあるため、従来までとは違った住環境・自然環境になっており、本開発品の有効性が検証されれば、住生活圏、農地や農作物を守るとともに、釣り堀、稚魚養殖・養魚場などでは害鳥・害獣等を追払う労力を軽減することが期待できます。そして、今回開発したロボットを幅広い範囲で動き回れ、そして忌避効果発揮する仕掛けを兼ね備えたメンテナンスフリーのシステムにバージョンアップできれば、学習認識力が高い害鳥・害獣を追払うことが見込めます。

研究開発成果

開発コンセプトは専門家等の助言を受けたものであり、想定通りの動作によりサギ撃退効果は確認できました。しかし、限定的な追払い範囲(2.5m四方)なために対象動物に悟られてしまいましたが、追払い動作範囲内には侵入せず、アクティブ動作の追払い効果の有効性は検証できました。

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