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取り組み・成果

最終更新日:平成26年3月31日

漁業・水産加工等

三陸の水産資源を中・四国・九州の消費者にも

オゾン殺菌海水と鮮度保持キットによる鮮魚の鮮度保持システムの開発

オゾン装置

1) オゾン装置
オゾン漏洩が無く安全で、濃度調整が可能なオゾン装置

フィールド試験風景① フィールド試験風景②

2) フィールド試験風景①、②
宮城県で水揚げされた新鮮な鮮魚を用いたフィールド試験風景

鮮度測定キット(イメージ図)

3) 鮮度測定キット(イメージ図)
常温保存が可能な、簡便で迅速にK値が測定できるキット

企業

宮城ヤンマー株式会社(宮城県石巻市)
大興水産株式会社(宮城県石巻市)
旭有機材工業株式会社(宮崎県)

研究機関

東京海洋大学海洋科学技術研究科

研究開発実施期間

平成25年1月〜平成26年3月

研究概要

東京海洋大学が保有している客観的・簡単に・迅速に測定できる鮮度測定キットの技術と宮城ヤンマーが保有している水処理設備技術(ろ過装置〜オゾン海水)を組み合わせ、鮮魚の鮮度を保持すると共に、その鮮度の度合いを流通段階で明らかにするシステムを開発することを目的としています。
本研究では大きく分けて2つの技術課題があります。
①鮮度測定キットが常温で2カ月以上保存可能な試薬の最適化。
②オゾン海水を利用した場合の水処理設備の最適化。
上記課題の解決に向け、石巻市にある大興水産株式会社の工場内にてフィールド試験を推進中です。

期待される効果

鮮度が保持された鮮魚は、鮮魚の商品価値が高まるだけでなく、従来近畿までだった商圏を中・四国・九州まで拡大することができます。また、これまで経験と勘に頼っていた鮮度判定を、客観的・簡単に・迅速に測定できるキットを用いて流通段階で利用することは、鮮度の見える化に留まらず、鮮度判定の後継者育成問題を解決する可能性も秘めています。

これまでの研究開発成果

①鮮度測定キットは常温で2カ月以上保存可能な試薬を調製に成功しました。
水処理設備は水質及びコストの観点から、砂ろ過とオゾン処理装置の組み合わせが最も良いことが分かりました。

マッチングプランナーの声

申請課題の抽出と申請書作成のポイントで、何度もやり取りをし、書き直しては仕上げて行きました。採択後は、課題達成に向け、フィールド試験、各種書類作成、進捗管理でメンバー一員として取り組み、迅速で良いキャッチボールが続いています。
(担当マッチングプランナー 仙台事務所 原田省三)

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