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取り組み・成果

最終更新日:平成26年7月7日

イベント

「特別企画シンポジウム「未来を創る東北の力」―科学技術の英知・絆の成果―」を開催しました

平成26年4月27日 宮城県仙台市

イベント風景 イベント風景 イベント風景 イベント風景
 

【当日の様子(動画)】
基調講演 「科学技術による東日本大震災からの復興」

成果発表【岩手】

応援スピーチ【岩手】

成果発表【宮城】

応援スピーチ【宮城】

成果発表【福島】

応援スピーチ【福島】

パネルディスカッション「東北の力。さらなる未来へ!」
  

 

 4 月27 日、仙台国際センター(宮城県仙台市)にて、科学技術振興機構復興促進プログラム特別企画シンポジウム「未来を創る東北の力」―科学技術の英知・絆の成果―を開催しました。本シンポジウムでは復興促進プログラムを中心に、震災年度以降、JST が行っている復興支援関連事業のさまざまな取り組みや、研究開発の成果を紹介しました。

 岩手大学名誉教授の平山健一氏が「科学技術による東日本大震災からの復興」と題し基調講演を行いました。復旧・復興は道半ばであり、産業では沿岸部の水産・加工の回復が遅れている状況を紹介する一方、青森県八戸から宮城県仙台まで通じる自動車専用の「三陸沿岸道路」の整備が進み、港湾間の連携の機運が高まってきていることを指摘しました。   
 さらに平山氏は農林水産・食品産業の再生に焦点を当て、JST が支援している被災地企業の挑戦とその成果に触れながら、東北が地方再生の世界先行モデルとなるよう、科学技術イノベーションによる丁寧な支援が重要であることを強調しました。

 復興促進プログラム(マッチング促進)の実施課題のうち、岩手、宮城、福島県で行われているそれぞれ1 課題について、これまでの研究開発成果が紹介されました。また、各課題の地元自治体や関係団体から、今後の取り組みへの期待と応援のスピーチが行われました。   
 さらに「東北の力。さらなる未来へ!」と題してパネルディスカッションが行われました。さまざまな立場のパネリストが意見交換し、復興がようやく軌道に乗り始めた沿岸地域を中心に、今後の産学官金連携による継続的支援が必要であることが確認されました。

  

 シンポジウム会場に併設された成果展示会場では、復興促進プログラム(マッチング促進)から57 課題、復興促進プログラム(産学共創)から10 課題、先端計測分析技術・機器開発プログラム(放射線計測領域)から10 課題、その他JST の震災復興に関する取り組みについて、パネルと試作品等の成果物の展示により紹介しました。
 例えば「スラリーアイスを活用した水産物の長期鮮度保持技術の開発」では、開発したスラリーアイス(海水のシャーベット)と従来の氷で保存したドンコ(タラの仲間)の比較展示をしました。三陸の産地そのままの味を保ったまま遠方の大消費地へ届ける流通革命を目指した取り組みです。
 また「配管検査用“小型ロボット”の開発」では、配管を動き回る親指大の小型ロボットを実演、搭載した検査用カメラが配管の様子を映し出しました。水道やガス・石油供給プラントの配管など、災害時の検査に加え、日々のメンテナンス手法としても威力を発揮することが期待されます。   

  

 520名を超える参加者からは、震災復興に向けた産学連携の取り組みに大きな期待が寄せられ、復興促進プログラムへの高い評価と継続を求める声も多数いただきました。


【主なプログラム】   
○基調講演 「科学技術による東日本大震災からの復興」   
          平山健一(岩手大学名誉教授/岩手県東日本震災津波復興委員会委員)   

  

○JST 復興促進プログラムにおける成果事例の発表   
  岩手県「水産・加工業の課題解決に向けた広域連携」(3.3MB)   
  佐藤正一(釜石ヒカリフーズ株式会社 代表取締役)   
  応援スピーチ:野田武則(岩手県沿岸市町村復興期成同盟会会長/釜石市長)   

  

  宮城県「電子ビーム積層造形法による超耐食性合金刃物の開発」(2.5MB)   
  渡辺修一(東洋刃物株式会社 常務取締役製造部長)   
  応援スピーチ:熊谷建一(公益財団法人仙台市産業振興事業団 常務理事)   
  

  福島県「新しい農業による川内村の復興」(4.0MB)    
  兼子まや(株式会社KiMiDoRi 研究員)   
  応援スピーチ:遠藤雄夫(川内村役場 復興対策課 復興係 主査)   

  

○パネルディスカッション「東北の力。さらなる未来へ!」   
  モデレータ:井口泰孝(公益財団法人みやぎ産業振興機構 理事長)   
  パネリスト:赤羽優子(株式会社ティ・ディ・シー 取締役)   
        阿部由紀子(G&Gサイエンス株式会社 代表取締役)   
        岩渕 明(岩手大学 工学部 教授[復興庁復興推進委員会委員])   
        鈴木康夫(宮城大学 地域連携センター 教授)    
  

 ※イベント詳細はこちら⇒「特別企画シンポジウム「未来を創る東北の力」―科学技術の英知・絆の成果―」

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