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原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡の開発とその応用
中心研究者(故)外村彰 Tonomura Akira
中心研究者代行 長我部 信行 Osakabe Nobuyuki、株式会社日立製作所 中央研究所/所長、研究支援担当機関、独立行政法人科学技術振興機構 00-01MOVIE 動画:00分41秒 00-02MOVIE 動画:03分09秒 研究者へのホームページ
研究の進捗状況インタビュー
研究者からのメッセージ2010年度 研究内容の紹介2010年度
画像 平成24年6月に電子顕微鏡の主要部分の組立を完了しました。電子ビームを放出し、電子銃から検出用カメラまで到達させました。今後、加速電圧の1.2MV化や、収差補正器搭載に向けた各種基本性能の確認作業に取り組んでいきます。

原子レベルで量子状態を見る!世界初の電子顕微鏡開発に挑む

観察対象を透過した電子の波は、観察対象の電磁気的状態や量子状態の影響を受けるため、透過していない電子の波と出会ってできる干渉縞から、観察対象の情報が得られます。原子という極微の世界を見るための電子顕微鏡は、総重量50tもの巨大な装置になります。

電子の波の性質を利用
─ 技術の積み重ねで極限の性能を目指す ─

電子顕微鏡は、電子のビーム(電子線)を用いて物体の拡大像を得る装置です。光を用いる光学顕微鏡に比べ、はるかに微細な対象を観察できます。電子というのは、粒子であると同時に波の性質を持っているという不思議な特徴があります。一般的な電子顕微鏡は、電子の粒子の性質を利用し、観察対象の構造を描き出します。一方、ホログラフィー電子顕微鏡は、電子の波の性質を利用し、二つの波が出会ったときにできる干渉縞から、観察対象の電磁気的状態や量子状態を見ることができます。
これまで数十年、ホログラフィー電子顕微鏡の性能向上に取り組んできましたが、今回は、原子レベルの微細な観察(分解能:0.04nm)の実現に挑みます。原子レベルですので、わずかな振動も、電子線や磁場の乱れもゆるされません。それらを徹底して排除するとともに、ピンボケを取り除く最新技術も導入し、世界初の装置の実現を目指します。


日本の「お家芸」電子顕微鏡技術を次世代に
電子顕微鏡はドイツで発明されましたが、日本も総力を挙げて研究開発を行い、世界をリードするに至りました。しかし、ピンボケを取り除く技術がドイツで開発され、欧米諸国が日本を激しく追い上げています。今回、諸先輩が培ってきた我が国の電子顕微鏡技術を飛躍させ、世界初の性能を実現するとともに、日本のお家芸を次世代に引き継ぎたいと考えています。また、完成した装置を国内外の研究者に利用してもらい、学術・産業の諸問題の解決に貢献することを願っています。


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