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心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開
岡野 栄之 00-01MOVIE 動画:00分45秒 00-02Play 動画:03分08秒 研究者へのホームページ
研究の進捗状況インタビュー
研究者からのメッセージ2010年度 研究内容の紹介2010年度
発達中のマーモセット脳ではニューロンは決められた目標に向かって規則正しく軸索を投射し、神経回路を構築していきます。従来、組織切片を切って解析していた軸索の投射を、磁気共鳴画像法(MRI)の先進脳画像技術を用いることにより解析することが可能になりました。

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進化の段階が異なる複数の実験動物(げっ歯類のラットなどとよりヒトに近い霊長類のマーモセットなど)を比較して解析を行うことでヒトの心を生み出す脳の神経回路のメカニズムとその構造の解明に挑戦する

脳研究の新しい時代を切り拓く
ヒトの脳の正常な状態や心の問題・病気などを正しく理解するためには、まず脳の構造や機能を解明することが必要です。
ヒトの脳には多くの動物に共通する、進化の過程で得られた機能(記憶・注意・感情など)をつかさどる部分(基底核、視床、脳幹など)と、霊長類だけが独自に発達させた能力(言語や道具の使用など)をつかさどる部分(大脳皮質)があります。前者はこれまでラットなどの遺伝子を操作する実験を経て、解明されてきました。一方、後者は霊長類の行動を心理学的に分析する方法が主で、遺伝子操作による研究成果は乏しく、従来この2つの研究には接点がありませんでした。
最近、世界で初めて霊長類であるマーモセットを用いて、遺伝子改変霊長類の作出に成功しました。これにより霊長類の遺伝子操作実験が大きく進展し、2つの研究が初めて接点を持つようになりました。この研究により、ヒトの脳の機能や構造のさらなる解明が期待されています。


ヒトの心を救う薬を創りたい
遺伝子改変霊長類の作出技術を駆使して、進化の段階が異なる複数の実験動物の比較解析を行い、ヒトの心を生み出す神経回路の作動原理と、その構造を解き明かします。具体的には、言語や道具の使用といった、ヒトなどの一部の霊長類だけが持つ機能のメカニズムを解明することで、統合失調症や自閉症などが起こる原因の究明を目指します。将来的には、研究成果を治療薬の開発につなげ、日本発の技術による精神・神経疾患の治療を可能にするのが目標です。


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