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新超電導および関連機能物質の探索と産業用超電導線材の応用
細野 秀雄 新物質の発見で切り開かれた超電導のフロンティア00-f1 動画:00分43秒 00-02MOVIE 動画:03分35秒 研究者へのホームページ
研究の進捗状況インタビュー
研究者からのメッセージ2010年度 研究内容の紹介2010年度
高いTc を示す物質の条件:LaFeAsOに おいて、広い固溶域を持つH-で置換(電子添加)した材料では、高いTc と低いTc の出現条件を分離できることを見出しました。この結果から、高いTc を示す物質の電子状態を見極め、この指針の基に、より高いTc が実現されると期待しています。
アンモニア合成触媒の開発:肥料だけでなく、水素貯蔵媒体としても注目されているアンモニアを窒素と水素から高効率に合成するため、12CaO・7Al2O3の電子化物を用いた触媒を開発しました。従来の触媒に比較して活性で10倍、活性化エネルギーで半分、しかも水素に被毒しないという優れた特徴を持ちます。

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2008年に発表した鉄ニクタイド超電導体は、銅酸化物以来20年ぶりの高温超電導の新大陸です。この新大陸にはまだ何があるかわかりません。わくわくしながら、世界中で探索が続いています。

新しい超電導物質の発見により、
大きく展開してきた超電導研究

私たちは透明酸化物の半導体をつくる研究を行ってきました。液晶テレビを駆動している現在の半導体よりも一桁高い性能を持つ薄膜トランジスタを、透明アモルファス酸化物半導体という新しい物質を生み出すことで実現しました。また、石灰とアルミナという典型的絶縁体から構成される12CaO・7Al2O3を、透明金属、そして超電導体に転化することに成功しました。さらに、相性が最悪と考えられていた鉄の化合物で高温超電導体を発見しました。
このプロジェクトでは、これらの成果をベースに、新超電導物質とその関連機能物質の探索を行います。具体的には、鉄系をはじめとする超電導物質と、新しい物質機能の探索を展開しています。超電導物質の最大の応用分野は、強い磁場を発生させる電磁石のコイルです。しかし、超電導は強い磁場で壊れてしまいます。鉄系の超電導物質は、磁場に極めて強く、結晶の向きによる特性の差異も小さいことがわかってきました。これらの特性は線材への応用に有利なことから、実際に線材を作製し、その応用の可能性も検討します。


固体化学が主導する宝探し
物質・材料研究の醍醐味は、セレンディピティ(当初に狙っていたものではないが、その過程でそれ以上の宝を見つけること)との出会いです。これまで超電導物質の研究は、物性物理が中心でした。本研究では名うての固体化学者をコアにチームを編成しました。銅酸化物から鉄ニクタイドの超電導の発見まで20年以上を要したように、高温超電導体の新大陸の発見は容易なことではありません。しかし、優れた化学者は、果敢な挑戦の過程で、次のブレークスルー(超電導とは限らない)に繋がる新機能物質を見出すことが得意です。


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