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【アートな科学013】  〜JSTの研究開発課題の中の美しい1枚をご紹介します〜

くるくるまわる、傾いて見える

無断使用を禁ず 画像の真正面で、中央の丸印に視線を合わせたまま、
顔を近づけたり遠ざけたりしてみてください。

無断使用を禁ず

【解説】

寒い日が続き、イルミネーションが街を彩り始めました。
サンタクロースを楽しみにしつつも、年末年始の準備に忙しい季節です。

リースには、赤と緑が目に鮮やかな、ポインセチアが並んでいます。
画像の真正面で、中央の丸印に視線を合わせたまま、顔を近づけたり遠ざけたりしてみてください。くるくるまわって見えませんか?

年賀状は、なんだか文章が傾いているようです。
でも、文章の最初と最後、枠線からの距離は変わらないので、文字は平行に並んでいるのです。

「錯視」といわれる現象です。実物とは違う見え方をする、「目の錯覚」です。
実際には、脳がだまされているので、「脳の錯覚」とも言えます。

脳は「どこで」「どのように」情報処理を行っているのでしょうか。
最近の研究で、「どこで」はかなり解明されてきました。
「どのように」、つまり、どのようなアルゴリズムで情報処理が行われているかは、わからないことが多くあります。
これらの画像は、特別なアルゴリズムを使って、脳をだまし、錯視を引き起こしています。
発見されたアルゴリズムを使うことで、好きな画像や文字から錯視をつくることができます。

単調になりがちな、クリスマスカードや年賀状に、
受け取った人が何度も見返したくなる、楽しい仕掛けを施してはいかがでしょうか。

研究では、数学的方法で、視覚の仕組み、錯視発生のメカニズム、色知覚などの解明に挑んでいます。

一連の特許はJSTが所有しており、企業にライセンスしています。
バレンタインの季節には、六花亭製菓株式会社から、ハートが回る不思議なデザイン缶に入ったチョコレートが、期間限定でインターネット販売されてきました。


無断使用を禁ず

【JST課題名・研究者名】
戦略的創造研究推進事業 個人型研究(さきがけ)
研究領域「数学と諸分野の協働によるブレークスルーの探索」
研究課題「ウエーブレットフレームを用いた視覚の数理モデル」
研究者:新井 仁之(東京大学大学院数理科学研究科 教授)