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金井触媒創薬プロジェクト
研究総括 金井 求
(東京大学大学院薬学系研究科 教授)
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研究成果の概要

 近年の生物科学の進歩により創薬ターゲットの分子機構が解明されてきている一方で、優れた薬理作用が期待できる分子でも複雑な構造を持つために合成コストが高くなり、医薬品の開発候補から除外されてしまうことがあります。分子構造の多様性は本来無限であるにもかかわらず、合成技術の問題から医薬候補になる分子構造は限定されています。 また現在の医薬の中心である低分子医薬は、いくつかの顕著な欠点も明らかになっており、抗体や核酸といったバイオ医薬や、幹細胞を利用した再生医療などの新しい医薬や治療の概念が提唱されはじめています。低分子医薬だけに頼るのではなく新しい医薬や治療の概念を模索していくことが、医療の進歩につながると考えられます。

 本研究領域では、「触媒」をキーワードに2つの方向性により医薬開発に貢献します。第1の方向性としては、複雑な構造を持つ医薬候補物質を短い工程で、かつ地球環境を汚染せずに合成できる革新的触媒を開発し、合成技術の問題で排除されてきた分子も医薬候補物質として利用可能にすることです。これまでの多くの合成法では、反応性の高い官能基がある場合、意図しない反応により触媒の活性が失われることを避けるため、その官能基を保護する手法を取ってきた結果、合成効率が著しく低下していました。本研究領域では、銅や鉄などの汎用金属を用いた遷移金属触媒の活性が極性官能基により失われにくいことに着目し、官能基の保護が不要となる合成法の確立を目指します。
 第2の方向性としては、生体内の酵素機能と置き換えられる人工触媒システムを開発し、細胞内に導入することで、触媒自体が医薬となるという新しい概念を提唱することです。生命活動は触媒の一種である酵素の活性によって支えられています。極めて単純化した表現を用いると、病態とは酵素活性が適正値より低下あるいは亢進しすぎた状態であると言えます。これまでの多くの医薬は、この酵素活性を調節することで薬理作用を発揮してきました。本研究領域では、これまでのように酵素の活性を調節するのではなく、酵素の機能を丸ごと人工触媒システムに置き換えることで治療するという新しい概念を提唱します。

 本研究領域は、複雑な構造を持つ医薬候補物質の合成に利用する触媒や、細胞内に導入可能な人工触媒システムにおいて、主に汎用金属の触媒を利用することを目指すものであり、その研究成果は、戦略目標「レアメタルフリー材料の実用化及び超高保磁力・超高靱性等の新規目的機能を目指した原子配列制御等のナノスケール物質構造制御技術による物質・材料の革新的機能の創出」に資するものと期待されます。

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構成
研究総括
金井 求

研究グループ
触媒
グループリーダ:
 (決定済み)
医療機能
グループリーダ:
 (決定済み)
触媒医療
グループリーダ:
 山次 健三


プロジェクト
ヘッドクォーター
〒113-0033
東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院薬学系研究科 総合研究棟4F


研究総括補佐
 松永 茂樹
研究推進主任
 石神 美和


TEL: 03-5841-4830
FAX: 03-5684-5206
E-mail:
kanai @mol.f.u-tokyo.ac.jp
※メールの際は画像部分を"@"にご変更願います

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