ヒストンの機能残基とヒストン相互作用因子の発見
研究成果の概要
- ヒストンは染色体を構成する基本的な構造蛋白質であるが、この蛋白質がDNAを鋳型とする反応をどのように制御するのかについては不明な点が多い。本研究グループでは、ヒストンのアミノ酸点変異体を包括的に作製・機能解析し、ヒストンが細胞増殖・RNA転写・クロマチン構造変換などに関わるために必要なアミノ酸を特定化することに成功した(図5-1)。また、ジーンセレクターがヌクレオソーム構造の構築・維持・構造変換に関わる分子機構を明らかにするために、ジーンセレクターと遺伝学的に相互作用するヒストン残基変異とヒストン相互作用因子を探索・同定した(図5-2)。また、ヒストンの1アミノ酸の相違を選択的に認識する薬理化合物を発見することに成功した。
将来への展望、展開可能なシーズ等
- 保存性の高い核蛋白質を標的とした化合物探索の例はこれまでほとんど例がない。本研究で開発した高保存蛋白質を標的として種選択的な作用を与える化合物の発見方法は、抗菌化合物の探索研究において有意義であると考えられる。また、ヒストンのアセチル化修飾は抗がん化合物の作用点であることも踏まえると、人為的にアミノ酸変異を導入した本手法は、今後新薬のリード化合物探索などの応用的研究に新しい分野を切り拓いたものと言える。
特許出願
- 出願2件
| 発明者 |
: 松原和子, 梅原崇史, 堀越正美 |
| 発明の名称 |
:変異酵母細胞と変異型ヒストンH2AおよびH2B、並びにそれらの用途 |
| 出願人 |
: 科学技術振興事業団 |
| 出願番号 |
:特願2001-374806号 |
| 出願年月日 |
:2001年12月7日 |
| 発明者 |
: 梅原崇史, 松原和子, 堀越正美 |
| 発明の名称 |
:ヒストンH3およびH4の1アミノ酸変異タンパク質とその変異細胞、並びにそれらの用途 |
| 出願人 |
: 科学技術振興事業団 |
| 出願番号 |
: 特願2002-96974号 |
| 出願年月日 |
:2002年3月29日 |
報告書他
- なし
〔研究者名〕 松原和子, 梅原崇史, 木村暁
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