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古沢発生遺伝子プロジェクト
総括責任者 古沢 満
(第一製薬(株)取締役、分子生物研究室長)
研究期間 1987年10月〜1992年9月
 
研究成果の概要
 生物の初期発生過程における形態形成と、生殖細胞の分化を支配する遺伝子の探索および制御機構の解析に重点を置いて研究しました。
 研究では、先ず、超微量のDNA を簡単に増幅・取得する方法、異なった組織・細胞間の微妙なDNA構造の差を認識して単離する方法や、完全なmRNAカタログを作成する為の均一化cDNAライブラリーの作成、正常な機能・性状を持つ不死化細胞株の樹立法等の応用範囲の広い技術を開発しました。
 さらに、これをもとに研究を進め、アフリカツメガエルの初期生殖細胞で発現しているvasa-like遺伝子や、マウスの始原生殖細胞に特異的に発現している新しい転写制御因子遺伝子を発見したり、マウスの脳に特異的にDNA 一次構造変異が起こっていること等を見出しました。
 また、進化についても考察し、新しい不均衡仮説を提唱しました。

成果
マウス始原生殖細胞特異的な転写制御因子遺伝子の発見
 微量な DNA を増幅・取得する RARGIP 法と名付けた新技術を開発し、マウス始原生殖細胞特異的に発現する新しい Zn-finger protein 遺伝子をクローン化した。

マウス均一化cDNA ライブラリーの作製と、その応用
 mRNA 発現量の多寡に拘わらず、マウス発生過程の全遺伝子をほぼ均一に含むcDNA ライブラリーを作製し、更にこれを用いて容易に遺伝子マッピングが行なえることを示した。

微小変化した DNA の検出・単離法の開発と、その応用
 ゲル内競合再会合法(IGCR)と名付けた新技術を開発し、僅か一塩基が異常変化した遺伝子をクローニングすることを可能にし、マウス脳内の DNA 一次構造変異を見出した。

分裂制御可能な正常な不死化細胞株の樹立
 温度感受性の SV40 large T 抗原遺伝子を持ったトランスジェニックマウスを作成し、その組織の細胞培養によって各種の細胞株を容易に得る方法を見出した。

アフリカツメガエル生殖質の単離と特異的遺伝子の発見
 卵から初めて生殖質を単離・精製し、モノクローナル抗体を作製して性質を調べる一方、発生初期ステージの生殖細胞に特異的に発現する vasa-like 遺伝子を発見した。

新しい進化仮説 (Disparity Theiry of Evolution) の提唱
 DNA 複製機構に基づく leading 鎖、lagging 鎖のエラー頻度の差に着目した新仮説を提唱し、更に Disparity モデルに従った新しい Neo-Darwinian algorithm を発表した。

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▲発生の過程と原腸附入

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▲プロジェクトのねらいと波及効果
−未来生物学の基礎と展望−

 
研究成果
一般の方向け
研究成果ビデオ
成果の概要
研究成果集


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