サイエンスアゴラについて About Science Agora

コンセプト

サイエンスアゴラとは、あらゆる人に開かれた科学と社会をつなぐ広場の総称です。サイエンスアゴラは、異なる分野・セクター・年代・国籍を超えた関係者をつなぎ、さまざまな人たちが各地で主体的に推進する活動の広場です。この広場に集まる人たちが多様な価値観を認め合いながら、対話・協働を通じて、これからの「社会とともにある科学」と「科学とともにある社会」の実現を目指します。


サイエンスアゴラに集う活動の要件は以下の5つです。

  • (1)社会とともにあること、社会のためにあること
  • (2)科学技術に関すること
  • (3)自発的であること
  • (4)多様な人とのつながりを大切にすること
  • (5)公開できること

想定される期待

これからのサイエンスアゴラは、従来以上にますます、科学と社会の対話促進のためのプラットフォームとして機能し、多様な関係者が対話・協働し、それらを政策形成や課題解決、知識創造へと結び付ける「共創」を推進します。
サイエンスアゴラでは、「多様な関係者」を「行政」、「科学者」、「事業者」、「メディア」、「市民」の5つのグループに分類しています(図1)。これらの1つのグループが、それぞれ異なる役割を担い、それぞれの立場で社会と科学をつなげることを期待しています(表1)。

サイエンスアゴラに参加する「多様な関係者」

図1 サイエンスアゴラに参加する「多様な関係者」

表1 各企画提供者の参加動機への期待
セクター 想定される参加動機 来場者としての期待
行政
(国、地方自治体など)
  • 科学者、事業者、メディア、市民と対話をしながら、共にこれからの政策をつくりたい
  • 自分たちがどのような仕事をしているかを、科学者、事業者、メディア、市民との対話を通じて理解してもらい、信頼を得たい
  • さまざまな現場の人たちの活動から国内外の状況変化を知り、自分たちの役割を認識したい
  • 科学者、事業者、メディア、市民の活動を見て自分の政策立案、実施に役立つ新しい洞察、共感、仲間を得たい
  • 自分の行政分野での経験を生かした新しいキャリア開発を考えたい
科学者(学協会、研究機関、大学、研究者あるいは個人など)
  • 自分の研究を他分野の科学者に理解してもらい、新しい展開に発展させたい
  • 自分の専門分野に関して、行政、他分野の科学者、事業者、メディア、市民に理解してもらい、応援してほしい
  • 次世代の科学者を育成し、科学の発展に寄与したい
  • 自分の研究分野以外の科学者の取り組みを知りたい(異分野交流)
  • 行政、事業者、メディア、市民の取り組みを知りたい(異業種交流)
  • 自分の新しい研究の方向性について、洞察、共感、仲間を得たい
  • 自分の科学者としての経験を生かした新しいキャリア開発を考えたい
事業者(製造業、流通業、小売業、農林水産業、サービス業、NPO、業界団体など)
  • 自分のビジョンを科学者、行政、メディア、市民に見てもらい、共感と仲間を得たい
  • 自分の事業に関して、行政、科学者、他の事業者、メディア、市民の疑問を知り、それに答えたい
  • 新たな連携先を探したい
  • 行政、科学者、他の事業者、メディア、市民の活動を見て自分のビジネスに役立つ新しい洞察、共感、仲間を得たい
  • 自分のビジネス経験を生かした新しいキャリア開発を考えたい
メディア(報道機関、フリージャーナリスト、インターネット発信者など)
  • 自分たちの社会的な存在価値を具体的に知ってもらいたい
  • 自分たちが新しく開発したメディアツールを使ってもらえるように紹介したい
  • メディアの運営を支えるさまざまな新技術を若い人に知ってもらい、新しい人材を獲得したい
  • 自分たちが作った記事や番組を教材として活用する方法をデモしたい
  • 報道の素材を発掘したい
  • 行政、科学者、事業者、他のメディア、市民の活動を見て自分の仕事に役立つ新しい洞察、共感、仲間を得たい
  • 自分のメディア分野での経験を生かした新しいキャリア開発について考えたい
市民
(一般市民、市民団体、学生、子供など)
  • 自分が行っている活動について、科学者の意見を聴きたい
  • さまざまな人たちが行っている科学に関する活動を知り、自分が関わる活動に生かしたい
  • 若手の育成に貢献したい
  • 行政、科学者、事業者、他のメディア、市民の活動を見て自分に役立つ新しい洞察、共感、仲間を得たい
  • 自分の市民活動の経験を生かした新しいキャリア開発について考えたい

サイエンスアゴラ2016年度活動のためのビジョン・共有課題・テーマ

■ビジョン

サイエンスアゴラの将来あるべき姿を示すものとして、サイエンスアゴラ2015(10周年記念年次総会)より、ビジョンを次のように設定しています。


つくろう、科学とともにある社会

科学は、産業構造や市民生活に大きく影響を及ぼし、政治、経済、産業、芸術、教育などとともに、社会を構成する要素としてますます重要になってきました。一方、気候変動や感染症の危機、資源や食料の持続可能性、経済格差や少子高齢化などの社会問題が顕著になり、さまざまな社会からの要請が科学のあり方に大きく影響するようになりました。
サイエンスアゴラは、「つくろう、科学とともにある社会」をビジョンとして掲げています。「科学は社会のものである」という認識にもとづき、科学者とその関係者は社会の課題に応える科学技術を誠心誠意発展させるよう努め、科学の世界を変えるだけでなく、社会をさまざまな人たちと共につくる存在でありたいという願いが込められています。
サイエンスアゴラは、このビジョンを共有した人々が集まり、行動している人がお互いの活動に関心を持ち、仲間を募り、発展させていく場となることを、さらには行動をおこそうとしている人が具体的に一歩を踏み出す場にもなることを願っております。

■2020年に向けた共有課題案

このビジョンを実現するために、あらゆる人が当面(5年程度を視野に)共有しなければならない課題は、(1) 「科学によって変わる社会」、(2) 「社会によって変わる科学」、(3) 「リスクとの調和」です。これらの課題は、先端科学が社会を大きく変えつつあるという時代への認識だけでなく、社会が科学のかたちを大きく変えつつあるという時代への認識、さらにリスクと利益を調和させられる文化・風土がますます重要になるという時代への認識、この3つの時代認識に立脚しています。


1. 科学によって変わる社会

社会は科学によって変化しつづけています。ICTやバイオテクノロジーなどさまざまな技術の発達が、社会の制度・文化を世界規模で大きく変えつつあります。ときには強い勢いで、ときには静かに、旧習の破壊と新しい文化の創造が進んでいます。科学が社会に与えるインパクトについて、恩恵も脅威も共有し、どのような世界に生きたいかを問い、話し合い、協力を生み出す必要性が今まで以上に高まっています。未来社会への責任ある参加を促す建設的な活動の種をまき、育てましょう。


2. 社会によって変わる科学

科学は社会によって変化します。社会の隅々に浸透した情報ネットワークと地球規模で接続された不確定性の高い社会問題の増加が、科学という営みに与える影響の大きさは計り知れません。また、科学が社会のさまざまな分野に入り込み、そのかたちを変えています。科学の進め方も変わらなければなりません。キーワードは「オープン&フラット」です。従来の特定のコミュニティに閉じた科学的な活動が、もっと広く社会からの参画を得て、皆が一緒に考える活動により、新しい価値を創りだす力はますます大きくなります。領域・コミュニティの境界を超えた挑戦的な活動の種をまき、育てましょう。


3. リスクとの調和

リスクを考え、それを克服する努力こそ、新しい社会をきりひらく原動力です。先端科学が未来社会に大きな影響を及ぼすとき、社会が先端科学の現場を変えていくとき、そこに想定されるリスクと利益が必ず存在します。科学に関わるさまざまな人たちがそれぞれの立場や文脈で協力するために、そこに想定されるリスクと利益をどのように調和させればよいのでしょうか。これに取り組むためには、科学的な思考と豊かな感性が求められます。このような活動の種をまき、育てましょう。


■サイエンスアゴラ2016(年次総会)のテーマ

2016年は、上記認識の下、3つのテーマ (1) 「先端科学が生み出す新しい 医・食・くらし」、(2) 「教育・文化芸術・スポーツと科学との協働」、(3) 「震災復興5年に学ぶこれからの科学の役割」に重点を置きます。私たちの生活の根幹を成している医療、食料、くらしのための科学をはじめ、教育・文化芸術・スポーツに関する科学技術のフロンティア、さらに5年間の震災復興における東北を中心とした取り組みを伝え合い、グローバルな視野で今後の社会を考えます。


1.医・食・くらし(先端科学が生み出す新しい医・食・くらし)

先端的なICTインフラの整備(マイナンバー制度など)は私たちの医療、食、くらしをどのように変えるのでしょうか。ICT基盤の発達により、私たちは全国各地域のつながりや、グローバルなつながりを日常生活においてより強く感じます。今年、私たちの生活の根幹を成す医療、食料、くらしのための科学に関わる新しい取り組みを伝え合い、今後の社会を考えましょう。


2. 教育・文化芸術・スポーツ(教育・文化芸術・スポーツと科学との協働)

2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。これに向けて、社会から科学への期待はますます高まっています。科学は、この期待を受けて、教育、文化芸術、スポーツとの協働により、どのように変革されるのでしょうか。協働の最前線で行われている取り組みを伝え合い、今後の社会を考えましょう。


3. 震災復興5年(震災復興5年に学ぶこれからの科学の役割)

震災復興はまだ終わっていません。5年間の取り組みの中で科学は他の関係者たちとどのような協力や成果を生み出してきたのでしょうか。私たちは震災から何を学び、何を克服し、何を解決できなかったのか、また、私たちに残された課題は何でしょうか。東北を中心とした取り組みを伝え合い、今後の社会を考えましょう。


サイエンスアゴラ2015閉幕セッション(11/15)の議論をふまえて更に検討中

図2 ビジョン、共通課題、2016年のテーマの関係性

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