HOME > シンポジウム > 『ダイヤモンド電極国際シンポジウム』
最終更新日:2014年4月11日
2014年3月18日(火)本会:9:00~16:44、ポスター発表:16:44~18:00、交流会:18:00~20:00
2014年3月19日(水)本会:9:00~16:15
慶応大学 矢上キャンパス
〒223-8522 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1
CREST「元素戦略」領域の栄長チーム主催にて、「ダイヤモンド電極国際シンポジウム(International Symposium on Diamond Electrochemistry)」を開催しました。近年特にホウ素ドープダイヤモンド電極の電気化学的応用への注目が高まっている中、この基礎と応用に関する研究発表に関して、関連研究者で一堂にて議論できたことは、主催した立場としても、大変有意義でした。
シンポジウムには、12ヶ国より112名もの参加があり、ダイヤモンド電極の「電気化学センサー」「水処理・オゾン発生」「CO2還元」「有機電解合成」のそれぞれの応用に加え、「ダイヤモンド電極の基礎物性」等について、口頭発表22件、ポスター発表34件の発表がありました。どれもホットな話題であって、参加者からも有意義であったという感想を多々いただくことができました。
特に、我々の研究室のホームページで開催案内を掲示した以外には開催案内を公開しなかったにもかかわらず、国内企業より30名以上の参加希望があり、産業界における近年のダイヤモンド電極への期待の大きさを感じるものでもありました。
ポスター発表では、海外からの数件に加え、慶應義塾大学、東京理科大学の、学部生も含む学生を中心にそれぞれの研究発表を行いました。その際、2分間の英語でのショートプレゼンテーションの機会を設け、簡潔に自身の研究を紹介するという試みを行いましたが、これは、学生にとっても聴衆にとっても大変好評であり、ポスターセッションそのものも、終了まで議論が白熱する様子も見られ、学生の研究のモチベーションという点でも有益であったと考えております。また、学生からは、シンポジウムの運営にあたっても、普段とは異なる経験ができた、という感想も受けており、その点でも有意義でありました。
今回、本シンポジウムを主催して、近年のダイヤモンド電極の電気化学応用の展開が著しいことを実感することができ、この分野の今後の展開への楽しみがますます大きくなったことは、最大の収穫でした。また一方で、この分野をさらに進展させるにあたっては、「ホウ素ドープダイヤモンド電極」の基礎物性や基礎評価の重要性がますます高まっていることも同時に実感し、周辺分野の研究者、企業の方々との協力や共同研究を加速してゆくことも重要な課題であると改めて認識した次第です。