構築チュートリアル

このチュートリアルでは、 2 台の Web サーバで負荷分散を行う構成を作ります。

前提

構築前の環境

_images/nwdiag-before.png

DTS クラスタ構築前の Web サーバ構成は次のものを想定しています。

  • Apache
    • 80 番ポートを使用
    • node1 と node2 で同じコンテンツを提供している
  • ネットワーク設定
    • 外向けのネットワークは 133.137.11.0/24 でネットワークインターフェースは eth0
    • 内向けのネットワークは 192.168.0.0/24 でネットワークインナーフェースは eth1

構築後の環境

_images/nwdiag-after.png
  • Apache
  • 80番ポートを使用する
  • dtsd
  • サーバ設定で 80 番ポートを使用する
  • リクエストインスペクタは httpri(rr) を使用する
  • ノードの動的追加を有効にする
  • node1 と node2 で L4 負荷分散、およびリクエストインスペクタによる負荷分散を行う

必要パッケージのインストール

それぞれのノードに必要なパッケージのインストールを行います。 次のパッケージをインストールすることで必要なパッケージが自動的にインストールされます。

ノード パッケージ
node1 client_1.0.0_amd64.deb
node2 client_1.0.0_amd64.deb
monitor wui_1.0.0_amd64.deb

dtsd の設定

dtsd パッケージのインストール時に、 dtsd init スクリプトの設定ファイル /etc/default/dtsd が存在しない場合には、GUI画面から入力を行うことで、同ファイルが自動的に作成されます。

dtsd/dtsadmin configuration 画面が表示されたら、ネットワークインタフェース設定欄に次の値(外向けネットーワークインターフェース名)を入力してください。

eth1

上記の値の入力後、タブキーによって「了解」ボタンにカーソルを合わせ、入力値を確定します。 その後、インストールが引き続き実行されます。

インストール後に、ファイル /etc/default/dtsd が次のように存在することを確認してください。

INTR_INTF="eth0"$
OPTIONAL_ARGS=""$

dtsd-loadmonitor-client の設定

dtsd-loadmonitor-client パッケージのインストール時に、 設定ファイル /etc/default/dtsd-loadmonitor-client が存在しない場合には、GUI画面から入力を行うことで、同ファイルが自動的に作成されます。

dtsd-loadmonitor-client/external-interface 画面が表示されたら、監視対象のネットワークインタフェース設定欄に次の値(内向きネットーワークインターフェース名)を入力してください。

eth0

また dtsd-loadmonitor-client/internal-interface 画面が表示されたら、通信に使用するネットワークインタフェース設定欄に次の値(内向きネットーワークインターフェース名)を入力してください。

eth1

上記の値の入力後、タブキーによって「了解」ボタンにカーソルを合わせ、入力値を確定します。 その後、インストールが引き続き実行されます。

設定

Apache の設定

Apache に設定の変更は必要ありません。

Heartbeatの設定ファイル

Heartbeat の設定ファイル /etc/ha.d/ha.cf に次の記述を追加、または修正してください。

autojoin any
bcast eth1
apiauth dtsd gid=root uid=root

dtsd init スクリプトの設定ファイル

上記のパッケージのインストール前に、dtsd init スクリプトの設定ファイル /etc/default/dtsd が既に作成済みの場合には、同ファイルの設定を確認、編集する必要があります。 /etc/default/dtsd の内容を確認し、次のように編集してください。

INTR_INTF="eth1"
OPTIONAL_ARGS=""

再起動

追加で設定を行った場合は、以下の手順で関連するサービスの再起動を行ってください。

# service dstd stop
# service heartbeat restart
# service dstd start

サーバ設定の適用

最後にサーバ設定の初期化を行います。

# dtsadmin -C
# dtsadmin -A 133.137.11.1:80 node1/1-4:node2/1-4

以上で設定は完了です。

Web サーバを使用する準備が出来ました。 ウェブインターフェースは http://192.168.0.3/ssi-demo/ から開いてください。