2016年3月
(ワークショップ報告書)俯瞰ワークショップ報告書 平成27年度 環境科学技術分野 最新研究開発動向/CRDS-FY2015-WR-13
エグゼクティブサマリー

 CRDS は、各科学技術分野を俯瞰して分析すること、俯瞰の分析に基づいて今後国として重要な研究開発戦略を提言することを主な任務としている。その俯瞰及び提言に資する活動の一環として、具体的な技術シーズや最新の研究開発動向を把握するために、最前線で活躍する研究者による話題提供と意見交換の会合を、環境分野の3 つの要素技術ごとに3 回開催した。各会合から抽出された主要な動向は下記の通りである。

 環境分析技術では、主に研究用途を想定した先進的で高感度・精密な分析技術開発と、全球的なモニタリングや現場観測を想定した安価、簡易、可搬的な分析技術開発の2つの方向性が示された。また、測定技術の発展により、膨大な物質を同時検出する研究開発が進展している。それに伴い、大量のデータを処理する情報処理技術の活用が必然となり、定量の自動化などを行うソフトウェア開発、ライブラリ整備が求められている。

 環境予測・評価技術では、複雑な地球システムとその現象を把握するため、モデルの精緻化や高解像度化だけでなく、気候変動予測または気候変動影響に関連する多種多様なモデルの統合が進められている。地球システムに作用する要素として、土地利用などの人間活動も統合され始めている。また、様々なモデルが開発される中で、国際的にモデルを相互比較するプロジェクトが実施されている。

 環境対策技術(環境修復・浄化、資源回収・リサイクル技術)では、目的とする課題解決と同時に、省エネ化、低炭素化、低コスト化、副産物の回収、高付加価値物の創出などを達成する技術開発が行われている。環境対策技術は、要素技術だけでなく、要素技術を組み合わせてシステム化・統合化する研究開発を推進することも必要である。さらに、学際融合のみならず業界や行政などとも連携した取組みが必要とされる。環境対策技術が社会に受容されるためには、処理メカニズムの解明とともに、技術の評価とその結果の提示も必要である。

 得られた知見は、2017 年に発行予定の俯瞰報告書の作成や、各種提言活動、情報発信等に広く活用する。

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