科学オリンピックだより 2009vol.4

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・問題
・問1の解法と解答
・問2の解法と解答
・まとめ

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「科学オリンピックだよりvol.5」
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問2 解法 生命と光触媒の意外な関係
光合成の反応はとても複雑ですが、
光触媒の反応とよく似ている部分もあります。ここではエネルギーの出入りに着目し、
物質の酸化還元反応と合わせて考えていきます。
問2の解法
問2の問題文を整理すると、下図のような3つの化学変化にまとめられます。 光エネルギーがない状況では、どの反応が起こりやすいかを予想します。
酸素を使ってエネルギーを取り出し、二酸化炭素を排出することを「呼吸」と呼びます。「光合成」は、光エネルギーを有機物質の化学エネルギーに変換します。 植物自身および動物は、呼吸によって有機物からエネルギーを取り出して生命活動を維持しています。

光合成 6CO+6HO+光エネルギー → C6126+6O
呼吸  C6126+6O2→6CO+6HO+エネルギー
 
問2 解答
解答の解説
ブドウ糖から酸素へ電子が渡るとき、エネルギーが放出されています。 @とAの反応はエネルギーを必要とする反応なので、光が当たらない条件ではB「ブドウ糖と酸素の酸化還元反応(呼吸)」が最も起こりやすくなります。
「できたら楽しい」の心が生んだ光触媒
 本多−藤嶋効果を発見した藤嶋博士は、大学院の学生だった当時「光合成の仕組みを人工的にまねできたら楽しい」という一心で研究していました。 純粋な探究心から生まれた二酸化チタンの光触媒は今、環境負荷の少ないエネルギー源として注目される燃料電池への応用や、汚れを分解する建材、水質改善など、幅広い分野で実用化が進められています。
問題のココが面白い!