拠点
感性と創造性にもとづくデジタルものづくりが真に利活用される「ファブ地球社会」の実現を目指します。
プロジェクトリーダー
- 松原 健二
(株)ロングフェロー
代表取締役社長
研究リーダー
- 村井 純
慶應義塾大学
教授
目指すべき将来の姿
拠点概要
ファブ地球社会は、デジタルものづくり技術が持つポテンシャルを、人間一人一人がもっている個性・感性・創造性と強く連携させることで最大限引き出し、必要なものや新しいものを持続的に生み出し続け、社会のさまざまな課題を解決する、愉しくたくましい社会です。このような社会を実現するために「感性価値指標化技術のサービス化」、「拡張ファブリケーション技術のパッケージ化」、「社会制度・ライセンスの整備」に取り組んでいます。
研究開発テーマ
- 1. 感性価値指標化技術のサービス化
- ●感性価値メトリックが自律的に拡張される仕組みの実現
人間の多様な感性と、価値を生み出す創造性とをモデル化・インデックス化し、産業から個人までが利用可能な社会資源としてのメトリックを策定します。所望の物質感を有する素材の提供を実現する枠組み「感性ソムリエ」や、個人が自ら価値を具現化するデザインを支援する枠組み「感性デジタルビスポーク」を開発します。
- ●感性と創造性を直結するためのデザイン手法の確立
個人が真に欲しいモノや必要なモノを、動きなどの機能や使い心地も含めて具現化するため、直感的な設計支援インタフェースやデザイン手法を研究します。人工知能的手法により集団の感性とデザインノウハウからの情報解析方式を確立し、対話型デザインツールの開発に取り組みます。
- 2. 拡張ファブリケーション技術のパッケージ化
- ●材料をデジタル情報で定義し、活用するための仕組み
強度や伸縮性に優れたゲル素材、食材として応用が期待される可食素材などの3Dプリント技術の研究を行います。柔らかい素材を出力することに特化した3Dプリンタや、造形したゲルの標準見本等、デジタルマテリアル活用のためのプラットフォームを開発します。
- ●デジタルファブリケーション技術の標準化・パッケージ化
データから短時間にモノを製造するためのIoT型汎用工作機械「ファブリケータ(THE FABRICATOR)」の開発と、製造にまつわる各種データ形式(マテリアルデータ、3D形状データ、個体識別IDの管理、仕上げデータ、社会情報、品質検査法とその認定マーク)の標準化・オープン化に取り組みます。
- 3. 社会制度・ライセンスの整備
- ●ファブリケーション技術活用の為の制度整備
ハードウェア・スタートアップや福祉施設などにおけるデジタルファブリケーションを活用した小規模ビジネスでの創造的生活者の具体像を示し、その活動を促進するために必要な知的財産権や製造物責任に関するルールやツールを提案し、社会実装に取り組みます。現場より国レベルで解決されるべき課題について政策提言等を目指します。