No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
682 |
乳癌治療の成績を改善する迅速診断キットの開発と応用 |
茶野 徳宏 |
滋賀医科大学 |
宮本 健二郎 |
滋賀医科大学 |
特許取得は順調に進んでいる。しかし「免疫組織評価用簡易キットの作成」について、予備実験の結果もなく今だに計画途上ということは、この課題にどの程度の時間を割いて取り組まれたのだろうか。 |
683 |
高導電性と低熱伝導性が両立した酸化亜鉛熱電材料の開発 |
安達 智彦 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
高導電率と低熱伝導率については所定の成果が得られているが、“粉末充填プロセスの影響”についても検討いただきたい。実用化にあたってはコーディネーターの指摘のようにゼーベック係数が重要なので速やかに測定されたい。特許についても前向きの姿勢で検討することが望ましい。 |
684 |
Ti合金製人工骨表面への人体に安全で環境負荷の低い多孔質形成法の開発 |
岡田 太郎 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
Ti合金の表面処理は行っているが、合金種類については何ら述べられていない。評価は簡単な内容なので、純Ti,Ti-Al-V、Ti-Nb系など幅広く評価すべきである。 コーディネータのコメントにもあるが、生体材料の開発では、インプラント評価や医療機関における評価は欠かせず、これがないと開発そのものの意味がない。今後は専門家と、積極的な連携を取ることが望まれる。 |
685 |
蒸散機能を有する壁面タイルの開発 |
高畑 宏亮 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
壁面タイルの蒸散機能はヒートアイランド減少の緩和等に重要で、今回達成された研究成果は大いに評価出来る。低迷する地場産業回復の契機に活用されることを期待する。表面粗さが200μmと大きく、汚れが落ち難い、機械的強度の低下などの課題があると思われる。 |
686 |
多孔質水酸化鉄(FeOOH)水環境浄化材の高強度化に係る研究 |
坂山 邦彦 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
吸着能の改善ではα型との混合ではあるが比較的純度の高いγ型中心のものが可能となり、現在使われている吸着剤よりも高性能のものが得られており、さらなるγ型の含有量の増加の技術開発は必要であるが、一定の成果は上がったと評価できる。なお、造粒条件はバラツキや作業性で判定するのでなく、再微粒子化の減少や吸着速度の増加で判定すべきであろう。また実水では造粒表面が汚れに覆われる。何らかの前処理が必要になろう。 |
687 |
高信頼性を実現する新規静電気放電試験機の開発に向けた研究 |
山本 典央 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
ESD試験規格の重要性は言うまでもなく、この研究はその試験の再現性が乏しいという問題点を実証研究で明らかにしようとするものであり、いくつかの基礎データが得られている点は評価できる。しかし、基礎データ以外の条件が再現性に影響することはないのかなども検討が必要であろう。 |
688 |
新しい分析技術のための超高感度蛍光検査法の開発 |
白井 伸明 |
滋賀県工業技術総合センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
学会発表は産業財産権の確保後になされることをお勧めする。 今後も、コーディネーターと研究者との協力体制をとりながら研究を推進していくことを期待する。 |
689 |
伊吹山産カルシウム系化合物の表面改質による高機能化 |
神澤 岳史 |
滋賀県東北部工業技術センター |
倉上 茂 |
滋賀県 |
生産物の物性を十分把握・解析していることは評価できる。例えば添加物や混合比など化学的検討の他に押出機の軸の形状などを含むスペックなど生産手段の検討も今後必要であろう。アルカリ徐放性制御法の確立が未達であったが、これについては種々の条件を時間をかけて丹念に検討していけば、最適な条件設定が可能と思われ、その方法が確立されれば新たな知財確保も考えられる。企業との共同研究でもあり、具体的な製品イメージもあるので実用化も期待できると考えられる。 |
690 |
洋装用ブラックフォーマル素材としての浜ちりめんの開発 |
森下 あおい |
滋賀県立大学 |
安田 昌司 |
滋賀県立大学 |
浜ちりめんの物理的欠点が技術的にどのように解決されたのか、あるいは解決されるのか不明である。また、付加価値として想定されている感性的な素材特性についても具体的でない。今回の研究で明らかとなった課題を明確にし、それらの解決の目途を早急につけるべきである。そのことで、地元企業とのタイアップによる商品化・企業化が促進される。継続研究とパートナー企業の発掘を期待したい。 |
691 |
高品質ホンモロコの養殖技術 |
杉浦 省三 |
滋賀県立大学 |
安田 昌司 |
滋賀県立大学 |
高DHA・EPAを含むモロコの養魚方法を確認し、地域ブランド製品の形成に繋げた点は評価できる。企業化は現象の再現性を担保するだけでも充分かも知れないが、メカニズムの研究をもされるならば更なる発展が期待される。 |
692 |
セラミックス被覆綱の高機能化のための成膜後基板焼入れ処理条件に関する検討 |
田邉 裕貴 |
滋賀県立大学 |
安田 昌司 |
滋賀県立大学 |
成膜後に加熱処理で基板との密着性を高めた後で、地の基板を焼入れするのは「コロンブスの卵」的な発想で新規性がある。「処理条件について基本方針を提案できた」と言っているが、ベストの組み合わせの例、あるいは現象の傾向などについて明らかにする必要がある。連携する企業を見つけること、知財申請などを期待する。 |
693 |
有用環境ゲノム資源発掘のシステム開発 |
阿部 貴志 |
長浜バイオ大学 |
福崎 優太 |
長浜バイオ大学 |
IT関連特許は取得しているが、第2の企業化計画である有用物質の製品化にも特許が必要となる。特に関連企業とのアライアンスには特許が必須となるため、特許戦略の検討が望まれる。BLSOM法を用いて、具体的に何ができたかを示す必要があると思われる。 |
694 |
ヒト白血病ウイルス1型(HTLV-1)感染の予防法の開発 |
三輪 正直 |
長浜バイオ大学 |
福崎 優太 |
長浜バイオ大学 |
たとえラクトフェリンにHIV感染抑制効果が見られるにしても、通常、幼児は、すでに、十分量のラクトフェリンを母乳より得ている可能性が高い。ラクトフェリンのHIV感染抑制効果の基礎研究(特に作用機作の解明)は興味あるが、感染防止剤としての利用には限界があるのではないかと思われる。学会発表しているが、知的財産権の取得を目指す点で支障はないのであろうか? |
695 |
抗がん剤創薬の新規ターゲットLSD1の阻害剤開発 |
水上 民夫 |
長浜バイオ大学 |
福崎 優太 |
長浜バイオ大学 |
応募段階では「2件の特許出願を準備中」とあり、この研究では「新規リード化合物の開発に成功した」とあるが、特許出願を急いで進めていただきたい。 |
696 |
1粒子検出技術を応用した高感度ウイルス検査機器の開発 |
長谷川 慎 |
長浜バイオ大学 |
福崎 優太 |
長浜バイオ大学 |
本システムの開発には、バイオ分野の技術に加え、ポンプ等の機器および光学機器の開発が必要であり、本事業の期間と経費で全てを満足する成果を得るのは困難だと思われる。しかし免疫学的検査や遺伝子学的検査と異なり、新しい発想の検査装置であり、今後の他制度等での研究開発に期待したい。 |
697 |
新規HEFL照明を用いた付加価値の高い植物の作出 |
蔡 晃植 |
長浜バイオ大学 |
福崎 優太 |
長浜バイオ大学 |
着実な成果を出している。後はどのようにコストを更に低減できるかが重要なポイントであろう。野菜工場では近い将来、圧力効果(全圧、CO2の分圧)による省エネ・促成栽培が計られると思われるが、このことも参考にして研究を続けていただきたい(特に宇宙開発分野において)。 |
698 |
二波長全反射照明を用いたMicroTASにおける高感度生体分子検出技術 |
横川 隆司 |
立命館大学 |
近藤 光行 |
立命館大学 |
MEMSの応用デバイスの試作研究のような印象を受けた。競合装置に対抗して実用化するなら、具体の企業ニーズを早急に掌握し、デバイスの機能・性能向上に反映させ優位性を示す必要がある。企業での応用展開にはまだ多くの問題をクリアした上で、具体的ニーズに合わせた改良が必要である。引き続き予算獲得の努力行い、継続的に研究を遂行することが望まれる。 |
699 |
ソースコード変更の検索を可能とするソフトウェア開発環境の構築 |
丸山 勝久 |
立命館大学 |
松田 文雄 |
立命館大学 |
システム開発におけるソースコードの開発、改良と保守は、大きな課題である。研究の達成目標が数量化されていないので、どのレベルまで研究が進捗したかの評価が困難であるが、学会、論文の発表もあり、成果が上がっていると推察される。 |
700 |
リサイクル可能な耐熱ポリブテン樹脂の成型加工技術の実用化 |
山下 基 |
立命館大学 |
松田 純 |
立命館大学 |
非晶質成分低減のためのアニーリング処理など問題解決手法を見出し、これら研究成果の論文発表2件は評価が高い。しかし、論文投稿に先行した特許出願をおこなっていないことが残念である。実用化に向けた特許出願および企業との共同研究体制が今後望まれる。顕微鏡下の観測では、基板の影響を受けて結晶化が進行していない可能性はないだろうか?バルク、加圧などを検討されてはどうであろうか。 |
701 |
顔部品の高精度動き解析技術を用いた聾人サポートシステムの開発 |
山内 寛紀 |
立命館大学 |
澤守 麻由子 |
立命館大学 |
本試験研究は実現可能な研究計画に基づいた着実な努力の跡が伺われ、聾人サポートシステムとしても、工夫すれば実用化できる可能性がある。多くの類似研究が行われているので、HMMに基づいた現在のリップリィーディング技術との比較が必要と思われる。 |
702 |
腱・靭帯様再生コラーゲン組織の創製 |
山本 憲隆 |
立命館大学 |
近藤 光行 |
立命館大学 |
短期的な視点からは、必ずしも所期の成果が得られたとはいえないが、この研究で得られた成果や反省事項は再生医療を含む生命科学の進展に着実に貢献していると断言できる。今後とも他の研究者との共同研究や支援を得て本研究を途切れることなく進められることが望ましい。 |
703 |
斜面モニタリングシステムにおけるテンシオメータの改良 |
酒匂 一成 |
立命館大学 |
金丸 まや |
立命館大学 |
目標に向けて研究は着実に進展しているが、まだ実験室内での成果であり、実用化に向けて残されている課題は多い。具体的な検討を含めて研究を続けることを期待する。 |
704 |
交流電圧出力巻線を備えた一方向通電形のブラシレスDCモータによる電動発電機システムの開発 |
小松 康廣 |
立命館大学 |
澤守 麻由子 |
立命館大学 |
パワー半導体なみの総合効率90%の達成にはやや距離があるが、過電流に強い、安価である点から今後の研究成果を期待したい。企業化については、具体的なアクションはないものの、製品化のイメージは示されており、期待している。 |
705 |
トラックターミナルを利用したトラック配送・保管計画 |
西川 郁子 |
立命館大学 |
松田 文雄 |
立命館大学 |
社会性のあるテーマである。手法の有効性を示すためには、実データによる検証が必要であるが、企業秘密のため企業からの実データ収集が難しい。これをブレークするためには、複数企業に関心を持ってもらい、協調的な研究遂行が必要と思われる。それらの検討をコーディネータに期待する。 |
706 |
マルチメディア個紋の情報検索技術の開発 |
川越 恭二 |
立命館大学 |
中川 真由美 |
立命館大学 |
試験研究の趣旨に沿って、計画された実用化判断基準の検索精度を達成し、且つ知財確保の見通しを得る必要がある。メロディの自動作曲への展開は当初計画にない新たな方向であるが、進むべき目的・方向が異なり、裏付けとなる企業化に向けた具体的計画がなく、アイデアに留まっている。 |
707 |
センサネットワークのためのマイクロストレージネットワークシステムの開発 |
大久保 英嗣 |
立命館大学 |
松田 文雄 |
立命館大学 |
計画は概ね達成できており、企業化イメージも明確である。企業化への具体アクションを起こしていただきたい。また特許取得に向けての努力が期待される。 |
708 |
き裂近傍変位場情報に基づくコンクリート構造物の損傷診断システムの開発 |
日下 貴之 |
立命館大学 |
近藤 光行 |
立命館大学 |
内部亀裂の診断が可能となったことは特筆に値するが、実用化に向けて企業化を可能にしていくにはまだ残されている課題は多いと思われる。 |
709 |
赤外線位置・移動センシングシステム |
木股 雅章 |
立命館大学 |
近藤 光行 |
立命館大学 |
赤外線アレイデバイス(IPRSD)作動用アナログ回路、情報抽出アルゴリズムを実行する回路システムの試作は上手くいった。概ね高い評価を与えられるが、企業化には競合する種々のデバイスとの差別化が第一歩になるであろう。 |
710 |
気相と液相が混在する混相流の可視化計測技術の開発 |
塩見 洋一 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
試験部の両端からレーザー光を照射したことや高速ビデオカメラを用いたことにより微小時間間隔での速度分布が得られるなどの進歩が見られているが、実用化に向けては残されている課題も多く、まだしばらくは現状の研究を続けていく必要があると思われる。 |
711 |
伝統工芸としての彫金加工を再現するNC加工技術の研究 |
河嶋 壽一 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
名人と同等レベルの彫金加工を機械で再現するには、多種多様な鑿加工を機械化する以外に職人がどのような場面でどのような加工を行うのかといった感性のソフト化(知能化)が不可欠で、実用化には基礎研究の積み重ねがまだ必要と推定される。 3次元形状データから6軸加工データにデータ変換するも、工具形状と振動数、送り速度により出来上がるものは大きく変化すると思う。この部分の工学的解析手法はどうするのか。 |
712 |
車椅子の段差乗り越え機構の研究 |
岩本 太郎 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
特許出願が2件されているのは、ある程度評価できる。ただ、考えられている機構の、他の方法に比べての優位性について明確にすることが必要である。そうすれば、企業の協力が得られやすくなると思われる。 |
713 |
金属酸化物中空球状粒子による三次元規則構造体の作成とその光学的応用 |
青井 芳史 |
龍谷大学 |
石原 英昭 |
龍谷大学 |
研究計画が順調に遂行され、着実な成果が挙げられている。継続して共同研究に発展しており、本制度の趣旨に則った成果として評価できる。 |
714 |
モーションデータベースを用いたオン・デマンド型動作生成・制御システム |
曽我 麻佐子 |
龍谷大学 |
笹岡 晃治 |
龍谷大学 |
申請時の研究内容は達成されており,企業化に向けた努力も高く評価できる。ただし,研究成果の評価が,3名の個人的評価に終わったのは残念である。申請時の計画通り,現場での試験運用を行い,多くの協力企業とコンタクトを取ってほしい。 |
715 |
マイクロ波自由空間法による水分計測システムの開発 |
張 陽軍 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
本試験研究は当初計画を着実に進めており、企業化に向け、今後が期待できる。測定装置の小型化・経済化の見通しが得られたので、次の段階では若干でも性能向上があれば、技術的優位性が得られると見込まれる。 |
716 |
異種マルチ染色体を持つ遺伝的アルゴリズムによる印刷原版レイアウトの最適化 |
藤本 好司 |
龍谷大学 |
笹岡 晃治 |
龍谷大学 |
印刷原版レイアウトの問題は、理論的にはよく定式化されており、理解しやすい問題であるが、実際の印刷現場では、このような単純な問題としては解けない様々な条件がある。成果が上がるかどうかも含めて、実際に印刷業者との共同研究体制を確立することが望ましい。 |
717 |
ファジーマッチングに基づく多言語音声の同時認識方法の開発 |
南條 浩輝 |
龍谷大学 |
笹岡 晃治 |
龍谷大学 |
多言語の音声言語処理におけるパラレルコーパスの収集、および、音声翻訳技術は重要かつ難しい問題である。多言語同時認識という目標に重点があるが、1言語の認識にも手間取っており、多言語同時という目標の特徴が明確でない。 |
718 |
薄膜フォトダイオードと薄膜トランジスタによる人工網膜 |
木村 睦 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
具体的に必要とされる素子の機能と、現状の開発レベルとの差を明確にし、今後、企業化への道筋を含めて課題を設定しどのように研究を進めていくのか検討を加えることが必要であると思われる。 |
719 |
イオンプローブによる燃焼診断技術の開発 |
野口 佳樹 |
龍谷大学 |
中山 勝一 |
龍谷大学 |
(辞退) |
720 |
白物家電向け組込みサーバの開発と応用 |
野中 誉子 |
龍谷大学 |
笹岡 晃治 |
龍谷大学 |
研究成果は高く評価するが,この種の情報関連機器は,企業が使わなければ,その成果は全く日の目を見ないことになる。独り相撲で終わらないためにも,特許を申請し,家電メーカ等との連携を検討することが望ましい。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
721 |
ニホンミツバチ用分蜂群捕獲剤の開発 |
坂本 文夫 |
京都学園大学 |
谷 吉樹 |
京都学園大学 |
ニホンミツバチ分蜂群の捕獲剤開発を、フィールド実験を踏まえながら推進しており、取り組みは実用的で十分評価できる。また、科学的にも新規性のある内容である。今後、季節の制約等で一部遅れている野外試験などのデータを追加し、早期に実用化することが望まれる。 |
722 |
高効率で簡便な昆虫遺伝子導入ベクターの開発 |
伊藤 雅信 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
KPエレメントがFPエレメントより高い転移効率を有することを実験的に検証しており、ベクター開発のための、基盤データは得られたと考えられる。当初の目標には達しておらず、今後さらに実用化を目指して研究を進め、論文、特許出願を行うことが望まれる。 |
723 |
分光計測用白色パルスレーザ光の安定化技術の確立 |
永原 哲彦 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
分光計測用白色パルスレーザ光の安定化技術開発で、白色レーザ光の主な雑音を低減できた点は評価できる。今後、高周波領域の雑音も除去して、知財を明確にし、実用化を達成することが望まれる。 |
724 |
二次元電気泳動におけるタンパク質スポットの自動精密解析システムの開発 |
岸本 通雅 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
二次元電気泳動における自動精密解析システムの開発を目指した研究で、銀染色法の可能性を見いだした点は評価できる。今後、未達成部の原因を解明し、特許出願や、公設試・企業と共同で実用化を目指すことが望まれる。 |
725 |
高感度・高速・低コストな次世代免疫診断法の開発 |
熊田 陽一 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
scFv-PS-tag の製造法とその固定化技術の確立に関する当初の目標はほぼ達成でき、評価できる。特許、論文で知財権確保の努力も確実に行えている。抗体の特異性の確認、汎用性の検討等を続けていくことが望まれる。実用化のためには、如何に生産性向上を図るか、基本的な検討が必要と思われる。 |
726 |
新規フルオロアルキル基含有二鎖型界面活性剤の開発とPFOA代替乳化剤への応用 |
川瀬 徳三 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
フッ素系Gemini型界面活性剤の合成ルートの開発ならびに特性評価では、興味深い結果が得られている。乳化剤としての機能性を見極め、実用化に向けて、特許の取得を含む企業化方策の検討が望まれる。 |
727 |
ポルフィリンの高配向環状集積化薄膜による人工光合成アンテナの創製 |
浅岡 定幸 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
ポルフィリン薄膜を利用した人工光合成アンテナの開発で、親・疎水ブロック共重合体にポリフィリンを導入したミクロ相分離膜の調整技術を確立した点は評価できる。まだ基礎フェーズであり、今後は、薄膜の光学特性を解析するとともに、具体的な応用を探索し、実用化に繋げることが望まれる。 |
728 |
構造物表層の定量的欠陥診断を効率化する熱伝導ホログラフィ法の開発 |
増田 新 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
コンクリート構造物中の欠陥をより正確に捉えることができ、ほぼ期待通りの成果を得ている。特許を出願し、企業と連携して実用化を進めることを期待する。 |
729 |
臨床応用可能な点突然変異部位検出用核酸プローブ試薬の開発 |
村上 章 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
点突然変異部位検出用核酸プローブ開発の所期の目標をほぼ達成している点は評価できる。今後、手法を確立し、医学的な応用の検証を進めることが望まれる。 |
730 |
光学異性体の分離性能を10倍以上に向上するHPLC用分離媒体の開発 |
池上 亨 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
光学異性体の高分離性能を有するHPLC用分離媒体の開発で、2m長のモノリスカラムが作成できた点は評価できる。理論段数30万段には未到達であり、さらなる検討が期待される。また新規な超高性能カラムとして特許出願が望まれる。 |
731 |
天然動物型タンパク質の構造解析に適したカイコ由来の無細胞タンパク質合成系の開発 |
長岡 純治 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
無細胞タンパク質合成系と言うコンセプトはほぼ完成しており、共同研究体制を構築し開発に取り組んでいる点は評価できる。合成速度向上をRNA分解と分離し、さらなる効率の向上、及び、多種類のタンパク質の生産に対応できる手法の完成が望まれる。 |
732 |
イルカの抵抗低減機構の解明とスポーツ用ゴーグルへの応用 |
萩原 良道 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
イルカの抵抗低減機構をスポーツ用ゴーグルに応用する研究で、低流速下における抵抗測定値とシミュレーション値との比較や、試作品の作製などは評価できる。今後、高流速下での測定が必要である。なお、実用化に向けては国際水泳連盟の規定などに左右される局面も想定される。 |
733 |
難生分解性芳香族ポリエステル、PETを分解可能な酵素の開発と応用 |
平賀 和三 |
地球環境産業技術研究機構 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
PET分解に関わる酵素遺伝子を特定した点は評価できるが、性能が十分とは言えず、実用化に向けてより一層の研究が望まれる。 |
734 |
面発光レーザの帰還光応答特性のセンサ応用に関する研究 |
裏 升吾 |
京都工芸繊維大学 |
行場 吉成 |
京都工芸繊維大学 |
面発光レーザの特徴を生かした応用を提案し、基本的なデータを得た点、ならびに今後の課題を明確にした点は評価できる。実用化に当たっては、ヘッド構成のトレランスに関する検討を実施し、他のセンサに対する優位性を実証することが望まれる。 |
735 |
電気泳動法を用いた単層カーボンナノチューブの分離精製法の開発と応用 |
鈴木 信三 |
京都産業大学 |
物部 剛 |
京都産業大学 |
電気泳動法により単層カーボンナノチューブを精製し、それを用いて導電性薄膜を作製するという当初の目標は意欲的であるが、本試験期間中では準備の段階に終わったと判断される。今回の成果を基に、今後の研究展開に期待する。 |
736 |
絹織物の高機能化を目的とした環境調和型防縮加工技術に関する研究 |
吉村 央 |
京都市産業技術研究所 |
笹田 滋 |
科学技術振興機構 |
目標とする絹織物の環境調和型防縮加工技術の開発は、概ね達成されたと判断できる。早期に特許を出願し、企業と連携して実用化を進めることが期待される。 |
737 |
御召緯(おめしぬき)用撚糸機が小ロットで高速製造可能な新規撚糸機の開発 |
末沢 伸夫 |
京都市産業技術研究所 |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
初期の目標を超え、お召緯を撚り数3,000T/m、速度800m/hrで、4時間糸切れ無く製造できる試作装置の開発に成功するなど、しっかりした成果が得られている点は高く評価できる。今後、実用化が期待できるが、知財権確保の検討が望まれる。 |
738 |
鶏用有機酸カルシウム緩衝化抗病性飲料の実用化試験 |
八田 一 |
京都女子大学 |
伊藤 省二 |
科学技術振興機構 |
鶏用抗病性飲料の実用化を目指した研究で、試験飲料を投与した検体群は、有薬飼育と同等の生存率であることが示された点は評価できる。試験飲料投与群は水投与群に比して体重増加が抑制されているので、成長阻害作用があるおそれもある。今後、さらに試験を行い、企業化が可能かどうかを判断することが望まれる。 |
739 |
クリーンルーム用多孔板吸音材の研究と消音装置の開発 |
宇津野 秀夫 |
京都大学 |
笹田 滋 |
科学技術振興機構 |
目標とする多孔板吸音材を用いたクリーンルーム用消音装置は、実現に至っていない。時間的制約の感もあり、H21年度中に予定されている追加実験に期待する。企業等との連携により、ニーズに応える方向の検討が望まれる。 |
740 |
クラスレート系熱電変換材料の開発と熱的および機械的特性評価 |
岡本 範彦 |
京都大学 |
伊藤 省二 |
科学技術振興機構 |
クラスレート系熱電変換材料の開発を目指した研究で、熱電デバイス材料として必要な熱的・機械的特性を含めて、基礎的で有益な知見がいくつか得られた点は評価できる。今後は、無次元性能指数(ZT)≧1.5 を有する材料をさらに追求し、実用化に繋げることを期待する。 |
741 |
周期性四肢運動障害・むずむず脚症候群のバイオマーカーの同定(診断キット開発と根本的治療へ) |
角谷 寛 |
京都大学 |
樋口 修司 |
京都大学 |
マウス実験系の確立と共に疾患マーカーの候補を複数得ており、当初の目標はほぼ達成できたと評価できる。知財権確保にも十分な注意が払われている。今後は、マーカーの同定に注力するとともに、コンソシアム結成を利用して実用化に向けての研究が望まれる。 |
742 |
新規有機EL材料の合成とデバイスへの応用 |
梶 弘典 |
京都大学 |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
当初目標とした誘導体の合成ができなかったのは残念であるが、異性体を混合して従来の1.5倍の有機EL素子を作製し、構造解析により発光特性と異性体構造に関する知見を得ている点は、評価できる。抜本的な合成研究を検討するなど、更なる展開が望まれる。 |
743 |
発癌リスクを予測する遺伝子変異検出用オリゴヌクレオチドアレイの開発 |
丸澤 宏之 |
京都大学 |
樋口 修司 |
京都大学 |
学会発表は活発であり、学術的には興味深い成果が得られたと評価できるが、癌発生を予測する遺伝子変異領域の絞り込みができず、当初目標が達成できていない。知財確保や企業化に向け、次世代ゲノムアナライザー等の利用により研究を進めることが望まれる。 |
744 |
レーザを活用する選択的・高効率遺伝子導入システムの開発 |
久保 康児 |
京都大学 |
藤森 賢也 |
京都大学 |
平易なオートメーションプログラムの開発については評価できるが、目標とする遺伝子導入操作については、再現性が得られていない。共同研究企業とともに、この問題点を解消することが望まれる。 |
745 |
超臨界二酸化炭素を用いる木材の化学加工 |
高野 俊幸 |
京都大学 |
中村 務 |
京都大学 |
目標とする超臨界二酸化炭素を用いる木材のアセトアセチル化は、概ね達成されており評価できる。特許を出願し、既に実用されているアセチル化木材との差別化を明確にするために、大型の高温・高圧セルの検討など、企業と連携して実用化を進めることを期待する。 |
746 |
酵母の有機溶媒耐性賦与のメカニズム解明と生体触媒開発への応用 |
黒田 浩一 |
京都大学 |
藤森 賢也 |
京都大学 |
酵母の有機溶媒耐性メカニズムを解明し、生体触媒の開発を目指す研究で、有機溶媒耐性に係る遺伝子を発現するための知見が得られた点は評価できる。今後、酵母を用いた有用物の生産に繋げることが望まれる。 |
747 |
多重散乱を利用した簡易なシステムによる室内レーダイメージング |
阪本 卓也 |
京都大学 |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
短期間で目標を達成しており、十分な成果が得られていると評価できる。しかし、壁面材料が限定(金属)されるなど新たな課題も判明しており、実用化に関しては他との連携を深め、更なる研究が求められる。 |
748 |
圧電素子を用いた小型ハイブリッド制振ユニットの開発 |
山田 啓介 |
京都大学 |
笹田 滋 |
科学技術振興機構 |
2種類のハイブリッド制振を行うという当初の計画に対し、一つしか検討されておらず、また、実用化の見通しが得られていない。今後、企業との共同研究などにより、実用化の検討が望まれる。 |
749 |
非修飾核酸を用いた蛍光応答性アプタマーセンサーの開発 |
山東 信介 |
京都大学 |
増田 亜由美 |
京都大学 |
当初の目標はほぼ達成でき、蛍光アプタマーセンサー開発に関する基盤技術の開発に成功している。企業化、知財権確保の取り組みも進んでおり、評価できる。将来の応用に向け、さらに研究を進めることが望まれる。また、報告書は分かりやすく好感が持てる。 |
750 |
圧縮スギの形状回復機能を利用した非応力緩和楔の開発と応用 |
小松 幸平 |
京都大学 |
笹田 滋 |
科学技術振興機構 |
杉材を圧縮するという単純な方法で、応力緩和特性に優れた伝統的な木造建築に使用する楔を開発したことは、高く評価できる。特許を出願し、共同研究企業を見付けて、実用化に向けてさらに進めることを期待する。 |
751 |
土壌水分計付貫入計の応用による革新的な地盤環境探査技術の開発 |
小杉 賢一朗 |
京都大学 |
門林 剛士 |
京都大学 |
目標とする土壌水分計付貫入計を用いた革新的地盤環境探査技術の開発は、概ね達成されており評価できる。特許を出願し、共同研究企業を見付けて、実用化に向けて進めることを期待する。 |
752 |
機能変換酵素活用によるバイオエタノール高効率生産酵母の開発 |
小瀧 努 |
京都大学 |
年光 昭夫 |
京都大学 |
バイオエタノール生産用の高機能酵母開発で、有用な遺伝子組み換え酵母を見いだした点や、バイオマス材料として淡水藻類も使えることを明らかにした点は評価できる。今後、他手法との有意差を明確にし、実用化へと進めることが望まれる。 |
753 |
アドへサミンの応用開拓研究 |
上杉 志成 |
京都大学 |
年光 昭夫 |
京都大学 |
アドヘサミンの「細胞接着試薬」としての効果が確認され、特許出願、そのライセンスも完了するなど、成果は高く評価できる。今後、分子生物学的機能解明と、種々の領域での実用化が期待される。 |
754 |
代謝型グルタミン酸受容体をターゲットとする精神発達障害治療薬の開発 |
森吉 弘毅 |
京都大学 |
樋口 修司 |
京都大学 |
解析用ベクターの有用性が明らかにされ、基礎研究としては興味ある結果が得られている。今後は、アプタマー配列の同定に注力し、知財権確保と共に、実用化に向けて研究を進めることが望まれる。 |
755 |
制御された孔径を有する多孔質シリコンへの電解重合を用いた酵素の固定化 |
深見 一弘 |
京都大学 |
年光 昭夫 |
京都大学 |
多孔質シリコンを鋳型電極として、高分子膜表面に酵素を固定化した酸素センサーを目指した研究で、実験結果を基に、課題について論理的に抽出・整理できた点は評価できる。現状で企業化について判断するのは困難であり、さらなる進展が望まれる。 |
756 |
より多様なウイルスに耐性を有する農作物の開発 |
世良 貴史 |
京都大学 |
年光 昭夫 |
京都大学 |
発想が独創的で、当初の目標は達成できており、評価できる。今後の計画、知財権取得も具体的に示されている。実用化にはハードルの高い研究であるが、組換え農作物での作用の実証を目指し、研究を進めることが望まれる。 |
757 |
細胞内微小空間の温度変化を感知するフォトサーモセンサーの創製 |
清中 茂樹 |
京都大学 |
増田 亜由美 |
京都大学 |
細胞内微小空間の温度変化を感知するフォトサーモセンサーの創製を目指した研究で、当初目標の基礎技術をクリヤーし、知財化した点は評価できる。今後は、提携を希望する企業と共同研究を推進し、実用化を目指すことが望まれる。 |
758 |
ミトコンドリア外膜を染色する蛍光イメージング試薬 |
川添 嘉徳 |
京都大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
独自に見出した化合物SAから代謝物が生じていたため、当初の計画から外れた結果ではあるものの、興味深い成果が得られている。ミトコンドリア染色試薬としての実用化を目指し、研究を進めることが望まれる。 |
759 |
地球環境に優しい新規触媒の設計合成と 医薬品不斉合成プロセスへの活用 |
竹本 佳司 |
京都大学 |
樋口 修司 |
京都大学 |
アミノチオウレア触媒のコスト低減、代替構造を持つ新規触媒の合成など、目標はほぼ達成したと評価できる。今後は、触媒量の低減、反応の基質依存性の解決、本触媒の特徴を生かせる標的分子への集中など、実用化に向けてさらに研究を進めることが期待される。成果アピールのため、報告書に図の挿入が望まれる。 |
760 |
ケージド化合物を利用した光制御可能なアポトーシス誘導ペプチドの開発 |
中瀬 生彦 |
京都大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
アイデアは興味深く、その妥当性はほぼ立証されているが、アポトーシスの評価及び実施計画に予定された詳細な検討が不十分なように感じられる。知財権確保に向けてさらに研究を進めることが望まれる。 |
761 |
Chemical Geneticsを応用した内耳感覚細胞再生技術の開発 |
中川 隆之 |
京都大学 |
樋口 修司 |
京都大学 |
モデル構築に時間がかかり、全体の目標達成には至っていないが、薬物投与システムの有効性は検証でき、評価できる。今後、新モデルに改良を加えると共に、特許出願、実用化を目指すことが望まれる。 |
762 |
MRI用高温超伝導マグネットにおける微小電流減衰補償磁束ポンプの開発 |
中村 武恒 |
京都大学 |
増田 亜由美 |
京都大学 |
目標とするMRI用高温超伝導マグネットにおける微小電流減衰補償磁束ポンプの実現に向けて、大きく前進したと評価できる。事業化を目指す以上、論文発表の前に、まずは特許出願する姿勢が望まれる。 |
763 |
量子化学計算によるphotodynamic therapy増感剤の分子設計 |
長谷川 淳也 |
京都大学 |
年光 昭夫 |
京都大学 |
ポルフィリン関連化合物の量子化学的計算の研究で、学術的には成果が出ているが、具体的な分子設計まで至っておらず、実験研究者との共同研究が望まれる。 |
764 |
代謝工学的手法による木質バイオマス由来五炭糖発酵酵母の育種 |
渡邉 誠也 |
京都大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
キシロース輸送能に着目した研究では興味深い結果が得られており、効率的なエタノール発酵技術開発の研究は、基礎フェーズで着実に進捗していると評価できる。社会的ニーズの大きなテーマであり、知財権確保と共に実用化に向けてさらに研究を進めることが望まれる。 |
765 |
皮膚透過性を有する新規複合ペプチドの開発と応用 |
二木 史朗 |
京都大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
プロタミンの部分加水分解により生じたペプチドを活用する研究であるが、目標とする皮膚通過性を示さず、研究目標を達成できていない。基礎研究として、膜透過性を得ているようで、実用化に向け、用途の再検討が望まれる。 |
766 |
貝殻ペプチドを利用した重金属処理剤の開発 |
豊原 治彦 |
京都大学 |
藤森 賢也 |
京都大学 |
貝殻ペプチドを利用した重金属処理剤の開発で、貝殻ペプチドの効果や海草炭の効果が確認できた点や、取水口の廃棄物の有用性が示された点は評価できる。今後は、経済的観点も考慮して実用化を検討することが望まれる。 |
767 |
アセンブリフリー単一マスク回転傾斜露光法の開発とバイオ応用 |
鈴木 孝明 |
香川大学 |
伊藤 省二 |
科学技術振興機構 |
学術的に新規性をアピールする活動は進んでおり、医学分野、企業との共同研究が推進されていることは評価できる。総じて良い研究成果が得られており、実用性の高い技術の創出が期待できる。ただ、数値目標に関しては報告書にはどの程度実現したかの記述がないため客観的な評価はできない。特許化、企業化を期待したい。 |
768 |
食品中抗酸化性物質総量の簡易型測定器の開発 |
湯浅 義三 |
京都微生物研究所 |
井上 壽 |
けいはんな新産業創出・交流センター |
食品中に含まれる抗酸化性物質総量の簡易型測定器の開発を目指すもので、実際的な装置を試作できたこと、および実証データを得た点は評価できる。今後は、装置の精度向上や性能評価を推進し、実用化を推進することが望まれる。 |
769 |
セリシン定着加工生糸へのハイドラフト加工の応用 |
徳本 幸紘 |
京都府織物・機械金属振興センター |
西村 敏弘 |
科学技術振興機構 |
目標とするセリシン定着加工生糸へのハイドラフト加工は、概ね達成されたと判断できる。今後は、残る課題(生糸の黄変・コスト等)の解決を図り、企業と連携して実用化を進めることを期待する。 |
770 |
カンピロバクター及びサルモネラ菌非定着因子を持つ機能性飼料の開発 |
西井 真理 |
京都府畜産技術センター |
伊藤 省二 |
科学技術振興機構 |
カンピロバクター及びサルモネラ菌非定着因子を持つ機能性飼料の開発を目指し、アラビノキシラン投与がカンピロバクター増殖に影響することを明らかにした点は評価できる。当初予定した実験計画が、設備の不備などにより、不十分な実施に終わっているようであるが、今後は得られた知見を有効に活用し、実用化に繋げることが望まれる。 |
771 |
光触媒活性・高防錆性を有する亜鉛めっき酸化処理の開発 |
中村 知彦 |
京都府中小企業技術センター |
河島 俊一郎 |
科学技術振興機構 |
亜鉛メッキの高付加価値化を目指す意義のある課題で、地道な研究姿勢は評価できる。しかしながら、光触媒活性の向上はあるものの、防錆性の両立については、期待された結果が得られていない。科学的定量化の視点を入れた基礎的検討が望まれる。 |
772 |
大腸経由で肝臓機能を亢進させる食品成分(ポリエステル)の開発 |
牛田 一成 |
京都府立大学 |
上條 栄治 |
龍谷大学 |
斬新で興味深い着想であるが、ヒト糞便中に分解菌が検出されず、目標は未達成である。消化器系の医師との共同研究など、新たな切り口からのアプローチが望まれる。 |
773 |
最高品質遮光栽培茶を生み出す光環境の数値化 |
木村 泰子 |
京都府立茶業研究所 |
西村 敏弘 |
科学技術振興機構 |
遮光栽培で最高品質茶を育てるには、紫外線強度が影響し、さらに温度、湿度の効果も影響することを示したこと、これらを満たす遮光材が得られれば、良い茶が得られることを示した点は評価できる。今後は、更に広い波長領域で影響を検討し、基礎的知見を明確にした後、遮光材を実用化することが望まれる。 |
774 |
腫瘍組織に浸透可能な細胞間隙透過型siRNAキャリアーの開発 |
小暮 健太朗 |
京都薬科大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
siRNAキャリアとして期待できる結果が得られているが、細胞間隙を通過する実験、細胞内へのsiRNAの取り込み実験共、現状では定性的な評価結果であり、より研究を進めてsiRNAのキャリアとなりうることを実証することが望まれる。 |
775 |
(-)-Standishinalの不斉全合成を基盤とした新規アロマターゼ阻害薬の開発 |
野出 學 |
京都薬科大学 |
内田 逸郎 |
科学技術振興機構 |
アロマターゼ阻害活性を持つStandishinalの合成研究で、独自の不斉触媒反応を開発している点は評価できる。不斉合成は未達成であるが、関連する誘導体の全合成で着実な成果が得られている。今後、生物活性の評価により、新規なアロマターゼ阻害剤を見出すことを期待する。 |
776 |
天然物クルクミンおよびその類縁化合物を用いた心不全治療の開発 |
森本 達也 |
国立病院機構 |
樋口 修司 |
京都大学 |
培養細胞による実験で、クルクミン以上の作用を示す化合物を見出すなど目標を達成して点は評価できる。早急に動物実験を実施して、化合物の有用性を確認し、知財権を確保しつつ、企業化に向けた研究を進めることが望まれる。 |
777 |
プラズマ誘起電解法によるナノ粒子の連続製造システム |
伊藤 靖彦 |
同志社大学 |
南 了太 |
同志社大学 |
金属微粒子の製造方法として興味深いが、WやTaなどの高融点・高硬度材料の微粒子化を検討する計画に対し、実験ではNiのみが検討されている。また、数十ナノmレベルの単分散微粒子が得られるのか、実験結果を見る限り、明確ではない。実用化の観点からは、用途を明確にすることが必要であると思われる。 |
778 |
カーボンナノファイバー分散ペロブスカイト系新規熱電材料の開発 |
加藤 将樹 |
同志社大学 |
永田 和彦 |
同志社大学 |
CNFを分散して導電性を付与するという初期の目標に対して、目ぼしい成果が得られていない。準備の段階で終わったと予想されるが、電気伝導率向上のためにはCNFがネットワークを形成することが必須である。本手法がこれを実現できるか、原理的な可能性や材料設計など再検討が必要と思われる。 |
779 |
異極像結晶の熱励起によるX線源の開発と応用 |
吉門 進三 |
同志社大学 |
藏野 慎介 |
同志社大学 |
一定レベル以上のX線を小電力で安定して発生させる小型軽量X線発生装置の開発を目指し、二重ジャケットX線発生装置が課題達成に有望との基礎データを得た点は、評価できる。今後は、企業との共同などにより、試作して効果を確認し、実用化に繋げることが望まれる。成果のアピールには、報告書がやや冗長である。 |
780 |
環境に優しい小型冷却システムの研究開発 |
坂本 眞一 |
滋賀県立大学 |
藏野 慎介 |
同志社大学 |
貴重なデータを取得することに成功したということであるが、企業化にはまだ多くの問題をクリアする必要がある。社会ニーズの高い研究テーマであり、引き続き予算獲得の努力を行い、継続的に研究を遂行することが望まれる。 |
781 |
インテリジェント電極を用いる高感度・高信頼性尿糖センサの開発 |
盛満 正嗣 |
同志社大学 |
永田 和彦 |
同志社大学 |
インテリジェント電極を用いる高感度・高信頼性尿糖センサの開発で、酸化イリジウム系混合酸化物が白金に比して、高感度で尿糖測定でき、また妨害反応も抑制できることを明らかにした点は高く評価できる。本センサーは幅広い分野で活用できる可能性があり、早急の実用化が望まれる。 |
782 |
小型UWBフィルタの開発と応用 |
辻 幹男 |
同志社大学 |
藏野 慎介 |
同志社大学 |
当初の計画どおり遺伝的アルゴリズムを用いてフィルターが試作されており、新規なUWBフィルターとして評価できる。実用化の観点からは、従来技術との比較や特許の取得を行うなど、実用化に向けての計画を明確にすることが望まれる。 |
783 |
高分子/薄膜マイクロカンチレバーの創製と界面密着強度評価方法の開発 |
田中 和人 |
同志社大学 |
平尾 正三 |
同志社大学 |
目標とする高分子/薄膜界面における密着強度の定量的評価方法の開発に成功したように記述されているが、定量的記述がない。データ等に基づき、具体的に説明することが望まれる。FIB加工が高価であるために実用化が困難であるとの展望は、提案自体がシーズ発掘試験の趣旨と乖離している。 |
784 |
細胞接着性ナノフィルムの開発とその応用 |
東 信行 |
同志社大学 |
永田 和彦 |
同志社大学 |
細胞接着性ナノフィルムの開発は興味深い研究であるが、当初目標は達成できたとする裏付けデータが示されていない。今後、知財権確保に向けて、着実にデータを積み重ねることが望まれる。 |
785 |
生体電気インピーダンス式筋肉量測定と運動処方連携システムの開発 |
米井 嘉一 |
同志社大学 |
永田 和彦 |
同志社大学 |
計画通り実験を行い、企業へのアプローチがある点は評価できる。目標とする生体電気インピーダンス式筋肉量測定を用いた、双方向性健康増進システムは、実現に至っていない。コンテンツが静止画であり、記録が手入力に止まっているなど、残る課題の解決を図り、早急に目標を達成することが望まれる。 |
786 |
ナノインプリント用ガラス状炭素モールドの開発と応用 |
清原 修二 |
舞鶴工業高等専門学校 |
辻 正 |
舞鶴工業高等専門学校 |
当初計画されていたダイヤモンドのナノ加工までは実施されなかったものの、ほぼナノインプリント技術の原理実証はされたと評価できる。今後、知財権を確立し、用途を明確にして実用化することが望まれる。 |
787 |
血行促進・傷の治癒を目的とした、近赤外線を照射するシートの開発 |
丹下 裕 |
舞鶴工業高等専門学校 |
辻 正 |
舞鶴工業高等専門学校 |
目標とする近赤外線照射シートの開発を、臨床試験を除き、概ね計画通り遂行している点は評価できる。今後は、医療機関との連携を十分に図りつつ、残る課題の解決・実用化に向けて進めることを期待する。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
788 |
次世代義足外観作成法の研究 |
佐々木 万弓 |
関西医科大学 |
和田 省二 |
関西医科大学 |
今回の研究では、義足使用者に対するアンケートと健常者4人を対象としたCT測定を行っているが、義足使用者に対する検討はなされておらず、皮膚色・質感に関する検討も行われていない。今後これらに関するデータの蓄積が望まれる。 |
789 |
自動化プレス加工のための製品排出監視技術の開発 |
安室 喜弘 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
システムの試作等は計画どおり実施されており、20 Hz の実時間3次元形状計測が実現したことは大きな進展である。実環境での計測が望まれるところであるが、この方法は他にも応用範囲も広く、改良を重ねていくことが期待される。将来的にはファクトリーPCの進歩も期待できる。高速化のアルゴリズムに新規性があれば、知的財産の展開も図れることができ有用となる。 |
790 |
バイオエタノール濃縮用高分子膜の構造設計と膜分離法の開発 |
浦上 忠 |
関西大学 |
瀬尾 寛 |
関西大学 |
当初目標の90wt%エタノールは達成できなかったものの、相応の結果が得られている。また、実用化への課題も明らかとなってきており、次のステップへの足がかりができたものと判断される。バイオエタノールの低コストでの濃縮技術は極めて重要であり、実用化へ向けた積極的な取り組みが期待される。 |
791 |
超音波分解と質量分析をオンライン化した新規な高分子分析法の開発 |
荒川 隆一 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
超音波分解質量分析法について、高分子の同定・構造解析が確認されており、それの実応用は期待できるが、実デバイスへの発展はこれからという段階である。フロー系でキャビテーションが果たして起こるかどうかについては、基本からの再検討が望まれる。なお、静止系でのPEO-PPOの切断が見えてきたことは有用な情報である。 |
792 |
超音波の位相共役波の無歪超音波映像系への応用 |
山本 健 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
主たる目標である位相共役増幅器の開発ができなかったことは残念である。今後の展望に向けて、2つの課題があげられているので、着実な解決を図ることが望まれる。 |
793 |
非接触型触覚インタフェースの情報認知特性の研究 |
小谷 賢太郎 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
優れた研究成果が得られており、国際会議に2件の論文が採択されているものの、新しい情報提示装置の開発に集中した結果、企業化や知的財産確保まで検討が十分には進んでいない。ただし、視覚障害者支援技術として有用な研究テーマであり、今後の研究の進展が期待される。 |
794 |
見えないマークの開発とそれを用いた環境の知能化に関する研究 |
青柳 誠司 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
「企業化に向けた展望」に関して、2つの課題が示されているが、以下のことも念頭に置いて進展させることが望まれる:@ブラックライトは長時間照射で日焼けなどの問題があり、安全性の検討が必要、Aブラックライトの照射方法において、すべての物体がどの角度からも識別できるためには、マークが全ての角度に設定されている必要がある、Bマークの識別と物体の識別が同一視されていないか懸念される。 |
795 |
温度応答性ゾル−ゲル転移を示す生分解性ポリマーを用いた医療デバイス |
大矢 裕一 |
関西大学 |
瀬尾 寛 |
関西大学 |
動物実験など、実用化、特許化に向けた取り組みがなされておらず、今後は、実用化に向けた更なる検討が必要である。 |
796 |
ゼラチン繊維の新規架橋方法の開発及びバイオマテリアルへの応用 |
田村 裕 |
関西大学 |
柴山 耕三郎 |
関西大学 |
細胞培養試験以外は予定課題を検討し、ほぼ期待通りの成果を得ている。しかし、架橋反応に時間がかかりすぎており、企業化に結びつけるためにも更なる短縮が望まれる。 |
797 |
鼻腔内の気流解析に基づく鼻閉感の新診断・治療法の開発 |
板東 潔 |
関西大学 |
中本 博幸 |
関西大学 |
シミュレーションと気流解析による効果の検証は未達成である。今後の展開において、実証、とくに実際の病態との対比などの検証が望まれる。 |
798 |
双方向性ブレイン・マシン・インターフェース開発の基盤研究 |
稲瀬 正彦 |
近畿大学 |
松本 守 |
近畿大学 |
「ブレイン・マシン・インターフェースの開発のための基盤研究」としては一応の研究成果が得られているものの、今後は企業化や知的財産保護のための取り組みが必要である。 |
799 |
ミリ波照射による高性能窒化珪素粉末合成法の開発と実用化 |
三宅 正司 |
近畿大学 |
松本 守 |
近畿大学 |
製法の新規性については高く評価できるが、提案手法の優位性に関しては今後に残された問題も多く、具体的な戦略、例えば、酸化防止や大量処理を解決するための取り組みが必要である。 |
800 |
新規二光子吸収・発光材料の創製 |
山口 仁宏 |
近畿大学 |
松本 守 |
近畿大学 |
当初予定より多くの化合物の合成とその評価を行っている。また、論文投稿、特許取得についても、具体的な戦略が示されており、今後は企業との共同研究に移行させることが望まれる。 |
801 |
肝・胆・消化機能改善薬としての新規プロドラッグの開発 |
池川 繁男 |
近畿大学 |
松本 守 |
近畿大学 |
動物実験での検討が行われていないので、現時点では、本当に実用化が可能か見極めがつけにくい。実用化に向けて共同研究体制の確立が必要である。 |
802 |
細胞外マトリックス模倣人工タンパク質を用いた組織工学用材料の開発 |
柿木 佐知朗 |
国立循環器病センター |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
生理活性の評価が行われておらず、研究の進展が感じられない。実用化へと進展させるための課題を再整理して取り組むことが望まれる。 |
803 |
新規バイオマーカーを用いた非アルコール性肝障害の早期診断法の開発 |
吉田 康一 |
産業技術総合研究所 |
上原 斎 |
産業技術総合研究所 |
ヒドロキシリノール酸値が、酸化ストレスの有意な指標であることに対して、もう少し確実な検証結果が望まれる。当初の試験計画が必ずしも達成されていないことから、今後の更なる展開が望まれる。 |
804 |
自己励起蛍光タンパク質(BAF)を利用した新規発光分析試薬の開発 |
星野 英人 |
産業技術総合研究所 |
坪田 年 |
産業技術総合研究所 |
タンパク質精製の上の技術的な問題のため、研究の進展は必ずしも十分でない。ただし、シーズとしての有用性は高く、今後の発展が期待される。 |
805 |
骨導超音波知覚を利用した最重度難聴者のための耳鳴遮蔽装置の開発 |
中川 誠司 |
産業技術総合研究所 |
佐藤 義幸 |
産業技術総合研究所 |
総合的には評価できるが、耳鳴りマスカー開発に不可欠とされている改善効果の定量化、最適化条件の解明が不十分である。 |
806 |
大腸癌の早期発見に向けたレクチン固定化蛍光ナノスフェアの実証試験 |
佐久間 信至 |
摂南大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
動物実験では、癌と正常部位の識別が可能と思われるが、役立つ技術であることを検証する臨床試験が必要である。今後の計画については具体的なことが示されており、実用化へ進展が期待される。 |
807 |
髄液中L−PGDSの機能解析によるアルツハイマー病の診断法の開発 |
松本 佳乃 |
大阪バイオサイエンス研究所 |
吉田 政樹 |
大阪市都市型産業振興センター |
有益なデーターが得られ、次のステップに進む基盤ができているようであるが、今後、L-PGDS値がどの程度アルツハイマー病に特異性があるのかを証明する必要がある。 |
808 |
細菌自身のリボソーム不活性化を利用した耐性菌出現低確率抗生剤の開発 |
吉田 秀司 |
大阪医科大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
C末欠損RMFの発現により生育阻害が観測されたことは意義深いが、一現象をとらえているに過ぎないように思われる。企業化に向けた方向性を再整理して取り組むことが望まれる。 |
809 |
可溶性癌特異抗原及び癌患者血清中自己抗体の解析による新規膵臓癌診断マーカーの開発 |
中西 豊文 |
大阪医科大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
ELISA法の確立は行われたが、スクリーニングに基づく探索としては症例数が少なく、その臨床的意義は不明である。 |
810 |
呼気中へのアンモニア排泄活性化による高アンモニア脳症の予防確認試験 |
中張 隆司 |
大阪医科大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
当初の試験計画に対する進捗状況は不十分で、患者に対する積極的な検討が望まれる。なお、呼気中のNH3濃度を測定できることのメリットを裏づけるデータ提示が望まれる。 |
811 |
可逆的可溶化−不溶化が可能なポリスチレン担体の開発 |
下村 修 |
大阪工業大学 |
辻 公志 |
科学技術振興機構 |
当初予定のデータを得て、次のステップへつながる基盤情報を得るにいたっている。今後は企業化と知的財産権確保に向けた取り組みが望まれる。 |
812 |
ペプチドのβ−シート構造を利用した組織工学用足場の創出 |
平野 義明 |
大阪工業大学 |
辻 公志 |
科学技術振興機構 |
提案する「組織工学・再生医療用材料の開発」という内容のハードルの高さを考えると、達成度はまずまずであると評価すべきである。しかし、実用化への道は、克服すべき難題を乗り越えられるかどうか懸念され、更に数年単位の長期計画で取り組むべき課題である。 |
813 |
超廉価太陽電池の開発 |
鈴木 晶雄 |
大阪産業大学 |
本田 豁彦 |
大阪産業大学 |
研究成果の具体的なデータが明らかにされていないが、学会発表、報道発表、共同研究成立が多数なされている。今後は知財戦略に積極的に取り組み、企業化することへの努力が望まれる。 |
814 |
水と光を利用した局地的大気浄化装置の開発と設備条件の最適化 |
船坂 邦弘 |
大阪市立環境科学研究所 |
三嶋 大介 |
大阪市都市型産業振興センター |
局地的大気浄化装置としての成果は評価できる。水ミストによる微細粒子の除去にもその可能性を見い出しており、今後の企業化が期待できる。 |
815 |
カラムリアクターのための触媒担持型高分子モノリスの開発 |
松川 公洋 |
大阪市立工業研究所 |
辻 公志 |
科学技術振興機構 |
当初設定された目標通りの成果が得られているとともに、他制度への提案、知財など積極的な研究活動がなされている。実用化の見通しも得られており、企業化に向けた今後の展開が期待される。 |
816 |
マグネシウムシリサイド系熱電変換材料の耐酸化膜の開発 |
谷 淳一 |
大阪市立工業研究所 |
鈴木 義彦 |
科学技術振興機構 |
熱電変換材料開発に向けてある程度の成果が得られている。適切なPN接合への発展が企業化、知財化につながるので、今後は企業との共同開発など、実用化にむけての積極的な取組みが期待される。 |
817 |
熱帯性植物油脂をバイオディーゼルに変換する酵素法の開発 |
渡辺 嘉 |
大阪市立工業研究所 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
当初の目的であるリパーゼの反応率向上と活性の長時間維持については、適切なアルコールの選択および固定層型リアクターを組み合わせることで解決できている。更に副産物であるグリセロールの純度も、既存の方法より高いものが得られており、実用化に向けての基礎的な情報は十分である。実用化への努力もみられ、今後の進展が期待できる。 |
818 |
超広域湿度センサを用いた湿度制御による過熱水蒸気処理装置の高性能化 |
伊與田 浩志 |
大阪市立大学 |
渡辺 敏郎 |
大阪市立大学 |
数値計算よりも、実験を優先させたことは問題がないものの、今後は、使用条件に適した最適設計・製造技術の確立に資する理論的裏付けを得ることが望まれる。装置メーカーとの実証試験も今後の課題である。 |
819 |
口腔・胃・腸内共生細菌による水素ガス産生動態とその病態生理学的意義の解明 |
佐藤 英介 |
大阪市立大学 |
間 健一 |
大阪市立大学 |
本研究の目的である水素ガス産生動態の解析および食物による細菌叢の調節を介しての生体ガス産生制御に関して、明らかにされたのは各ガス発生に寄与している細菌類が主であり、とくに食物による制御については結果が出されてない。今後は、企業化に向けた取り組みを強めるべきである。 |
820 |
シークレット機能を有する光可逆フォトクロミック材料の開発と応用 |
小畠 誠也 |
大阪市立大学 |
渡辺 敏郎 |
大阪市立大学 |
ほぼ当初計画通りに研究が進められ、高い研究成果が得られている。また、試作物も発表されている。今後の実用化に向けては、具体的な事例を実施することで特性評価を行うことが重要であり、また、共同研究先となる企業の獲得が急務である。 |
821 |
がん放射線療法増感剤としてのポリペルオキシドの開発 |
松本 章一 |
大阪市立大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
従来の手法がそのまま使えないため、新たな合成経路を確立しており、具体的な方法が記されていないが、応用につながる可能性が大きい。 |
822 |
新規抗炎症薬としてのジヒドロピリジン誘導体の開発 |
北川 誠一 |
大阪市立大学 |
間 健一 |
大阪市立大学 |
降圧剤として使用されているジヒドロピリジン系カルシウムチャネルブロッカーのうち、作用が明らかでなかったR体が「特異的に白血球機能制御作用を示す」ことを明らかにした点は特筆すべき成果であり、臨床応用への道を拓く成果であり高く評価される。 |
823 |
革新的光荷電分離分子システムの色素増感太陽電池への応用 |
鈴木 修一 |
大阪市立大学 |
中島 宏 |
大阪市立大学 |
目標といった太陽電池の試作は行われておらず、錯体の溶解性の改善および企業化の見通しについても言及していない。基礎的研究ではあるが、今後は知的財産の獲得に努めることが望まれる。 |
824 |
新規バイオリアクターを用いた簡易型培養骨作製システムの開発 |
橋本 典也 |
大阪歯科大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
培養骨を作成するための挑戦であり、申請書にある「毛細血管を模した中空糸によって酸素供給と老廃物排出を可能にしたい」というアイデアは素晴らしい。技術的困難さから、当初目的としたことのすべてを実現することはできなかったが、培養骨実用化への見通しがつけられたことは高く評価される。 |
825 |
赤外線レーザーを用いた早期消化管癌治療装置の開発 |
粟津 邦男 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
研究計画も順調に遂行され着実な成果が得られている。今後は、組織の炭化の解決に努めるなど、実用化に向けた取り組みが期待される。 |
826 |
テラヘルツ・プロファイロメトリーの開発 |
安井 武史 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
当初予定の目的はほぼ達成されている。今後は、知財権確保を念頭に置くことと、テラヘルツ・プロファイロメトリーの開発について、技術的に市販のレーザレンジファインダーで実現している技術に対する優位性を確保することが望まれる。 |
827 |
高次多光子顕微蛍光イメージング装置の開発 |
伊都 将司 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
3光子吸収の断面積に関する多光子イメージングにとって重要な成果が得られているが、基礎研究的側面が強い。今後は、知的財産権の確保の検討が望まれる。 |
828 |
次世代ブロードバンド通信対応型広帯域電波吸収体の開発 |
伊東 正浩 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
当初計画での2つの実施内容のうち、電波吸収能は当初の目標値に達していないが、もう一方の薄型材料は実現されており、実用化へ向けた展開が十分に期待される。 |
829 |
ウイルスベクターを用いたC型肝炎ウイルス感染評価系の開発 |
磯田 勝広 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
当初の目的「HCVのRNAをマウス肝に送達する」の達成には程遠い状況である。実用化への見通しも踏まえて、計画の再構築が必要である。 |
830 |
飛沫ウイルスを不活化する新規カテキンの開発と感染防御への応用 |
開發 邦宏 |
大阪大学 |
高橋 佑嗣 |
大阪大学 |
当初の計画を順調に遂行しており、三士会のサポートがこれからより具体的レベルで推進される可能性も高く、企業化、知的財産権確保に向けての展開が期待される。 |
831 |
導電性高分子/金属酸化物ナノハイブリッド膜のエレクトロクロミック素子への応用 |
橘 泰宏 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
新規ディスプレイデバイス素材に関する基礎研究として評価できる。ほぼ計画通り研究が進行し、目標達成までにあと一歩という状況である。今後は、実用化を念頭に置いた取り組みが望まれる。 |
832 |
レーザー誘起多光子吸収過程を利用した新規光メモリー系の開発と応用 |
宮坂 博 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
フォトクロミズムの基礎的な研究で、企業化への検討はこれからという状況であるが、計画に沿った研究がなされており、その将来性は評価される。今後は知的財産権の確保にも精力的に進めることが望まれる。 |
833 |
微小病巣の早期検出を目指した新規MRI造影剤の開発 |
向 洋平 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
当初の計画より進捗がやや遅れているが、目標とした成果への糸口はつかまれており、。今後の発展が期待される。なお、腫瘍に特異的に、金磁性ナノ粒子が取り込まれるとしているが、その機序が明示されていないので、その取り組みも強めることが望まれる。 |
834 |
原子層レベルの鉄プラチナ薄膜の磁気ストレージ材料としての可能性の検証 |
今田 真 |
立命館大学 |
松田 文雄 |
立命館大学 |
当初の目標に向って研究は進展しているが、得られた結果がデータとして示されておらず、定性的な進捗状況の報告に終わっている。垂直磁化メモリー開発のシーズ研究であるが、実用化の検討の前にまだまだ磁化特性解明・向上のような基礎研究が必要である。息の長い研究が必要と感じる。 |
835 |
歯根膜特異的ECMタンパクを用いた新規歯周組織再生治療薬の開発 |
山田 聡 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
PLAP-1を、タンパク製剤として局所に用いればよいのか、遺伝子導入する必要があるのか、が不明であり、今後の方向性を見極める必要がある。 |
836 |
有機薄膜の1/fノイズ検出とセンシングへの応用 |
山田 亮 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
現評価法の改善は行われたものの、新しい評価法の開発には至っていない。今後の実用化についても不透明な部分が多い。 |
837 |
ナノ分子デバイス作製に供する被覆共役ポリマーの新規合成法の開発 |
寺尾 潤 |
京都大学 |
樋口 堅太 |
大阪大学 |
ナノ分子デバイス作製に供する被覆共役ポリマーの新規合成法の開発で、基盤となる被覆単分子の有機合成と物性評価ができた点は高く評価できる。企業化にはまだ時間がかかると思われるが、他の助成金を活用し、将来の実用化を目指すことが望まれる。 |
838 |
植物由来原料からの医薬品類の触媒的な製造法の開発 |
芝田 育也 |
大阪大学 |
樋口 堅太 |
大阪大学 |
マイクロ波を使う新技術を導入するなど工夫がこらされた。また、今後の計画がきわめて具体的に示され、今回の試験成果の展開が考えられている。 |
839 |
生体吸収性アパタイトナノパーティクルの高機能化 |
松本 卓也 |
大阪大学 |
内田 国克 |
大阪大学 |
短期間に多くのデータ収集が達成されており、当初計画通り進行している。今後の進展が期待される。 |
840 |
光触媒ー磁性ナノ粒子複合材料による太陽光を利用したクリーン酸化プロセス |
森 浩亮 |
大阪大学 |
多田 英昭 |
大阪大学 |
すでに特許取得済みの成果を上回る触媒活性が得られているなど、当初目標は概ね達成されている。企業化に向けては、酸化剤、光エネルギー等に検討の余地がある。今後、光触媒の大量合成法の確立等の課題が解決され、他制度へと展開させることを期待したい。なお、知的財産の確保に向けた検討が望まれる。 |
841 |
光学活性な三重らせん錯体の合成と複合電子磁気材料への展開 |
森田 靖 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
当初予定の研究実施計画はおおむね達成され、ラセミ体の光学分割やその構造的・電子的知見など、特筆すべき研究成果が得られている。企業化に向けた展望は、現段階では基礎データの集積が優先であり、十分ではないが、可能性は認められる。知的財産権の確保は、早期に実現することが望まれる。全般的に、次のステップへ進む足がかりは確保されている。 |
842 |
生体イメージングのためのマルチモーダル造影剤の開発 |
神 隆 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
「マルチモーダル造影剤の開発」という臨床上重要な課題に取り組んでいることは評価できる。当初の研究計画は達成されつつあり、今後はシーズの実用化に向けたデータの蓄積が期待される。 |
843 |
ナノ粒子のフロー磁気質量分析法の開発 |
諏訪 雅頼 |
大阪大学 |
藤原 昌平 |
大阪大学 |
ナノ粒子のフロー磁気質量分析について、外国等との共同研究により、微粒子化と強磁場まで成功している。検出器としての商品化の可能性があり、今後のその点での取り組みが期待される。 |
844 |
ポリ乳酸プラスチック製造の効率化を目指した超乳酸耐性酵母の開発 |
杉山 峰崇 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
乳酸耐性を示す酵母の単離と二重変異による42%の収率向上は初期の目的を達成するもので、高い評価に値する。早急に特許を取得するとともに、企業化への検討が望まれる。 |
845 |
放射線を利用した繊維の抗菌処理技術の開発 |
清野 智史 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
着々と進展しており、また、大学発ベンチャー起業も計画されており企業化に向けた展開が期待できる。 |
846 |
規則性カーボン多孔体の新規合成手法の開発 |
西山 憲和 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
当初計画をほぼ達成し、十分な成果を得ているが、キャパシタンス評価の実施が望まれる。なお、粉末状サンプルを合成しているが、比表面積などの特性データを得る努力が必要である。 |
847 |
新しいアルミニウム構造桁の開発 |
大倉 一郎 |
大阪大学 |
辻 公志 |
科学技術振興機構 |
当初計画の試験研究をすべて終了し、その成果により実用化の研究に進んでいる。今後の企業化の可能性があり、知的財産権についても特許出願が期待される。 |
848 |
官能基選択的アシル化反応を基盤とするエステルの環境調和型合成法の開発 |
大嶋 孝志 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
当初の計画はほぼ達成されており、更に付加的な成果(実用的なアセチル化反応)も得られている。亜鉛クラスター触媒の大量供給のめどがついており、実用化が加速され、企業化への可能性が高い。他制度へ展開され、実用化へ向けた進展が望まれる。なお、特許等による知的財産権の確保にも努めることが必要である。 |
849 |
臨床検体中インフルエンザウイルスの網羅的ゲノム検出法の開発 |
中屋 隆明 |
大阪大学 |
内田 国克 |
大阪大学 |
成果は出ているので、今後は他制度への展開と企業連携を進めることが望まれる。 |
850 |
化合物熱分解法によって作製されたロータス型ポーラスアルミニウム合金の軽量化衝撃吸収部材への応用 |
中嶋 英雄 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
化合物熱分解発泡法による成果は実用化に向け高く評価でき、金属材料の軽量化の展開が大いに期待できる。企業化に向けた展望、知的財産権の確保などについての取り組みは十分である。 |
851 |
複雑時系列データの医療用多次元データベースシステムの開発と検証 |
猪口 明博 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
診療録情報だけではなく、購買履歴データに対する有効性を示すなど、当初の計画以上の成果が得られている。データのスケールが大きすぎで現在のマシンではM対Nは難しいとは思われるが、企業化が十分に期待される。 |
852 |
糖鎖シーケンシングを目指したオリゴ糖ユニット解析法の開発 |
長束 俊治 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
当初の研究計画どおり試験は実施されている。ただし、糖鎖の分岐構造を保持したままサンプルを調製することが可能と報告されているが、具体的データがないため、どれだけの効果があったかについては判断できない。糖鎖シーケンサーの開発までにはしばらくは時間を要するものと判断される。 |
853 |
ボツリヌス毒素の粘膜バリア透過機構を利用した新規なDDSの開発 |
藤永 由佳子 |
大阪大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
「ボツリヌスHAをDDSの制御に使用する」というアイデアは卓見であり、かなりの成果をあげたことは評価できる。実用化に向けて「HAで破壊したあとの細胞間バリアを修復しなくても臨床的に問題が無いのか?」という点については、動物実験に進んだ段階で解が得られる可能性があり、更なる研究の進展が期待される。 |
854 |
Biドープシリカファイバを用いたOCT用超広帯域赤外光源の開発 |
藤本 靖 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
実験的には優れた成果が出ている。製品レベルに上げるためにさらに出力増強を図り、専門家との協働作業によるOCT計測試験の実施が望まれる。今後の実用化・企業化に向けた検討が期待される。 |
855 |
電磁超音波センサとSH波を組み合わせた配管肉厚検査法の開発 |
平尾 雅彦 |
大阪大学 |
中村 邦夫 |
大阪大学 |
当初計画に対して、十分な成果が得られているが、今後は、企業化や知財権取得が大きな課題であり、その努力が期待される。 |
856 |
酸化物へテロナノワイヤを用いたクロスバー構造メモリデバイスの開発 |
柳田 剛 |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
課題名に掲げたクロスバー構造が未達成であるものの、特性的に画期的な成果が得られており、知的財産としての期待が高い。 |
857 |
微量・微細電気信号分析用の信頼性・生体親和性ナノアレイバイオチップの創製 |
李 恵りょん |
大阪大学 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
ナノアレイバイオチップについて、形状製作には問題はないが、得られた電気化学信号のS/N比や強度の解釈等明らかにされることが必要である。 |
858 |
Aβ離散促進作用に注目したアルツハイマー病予防法の開発 |
里 直行 |
大阪大学 |
内田 国克 |
大阪大学 |
研究目的である乳化剤などを用いたクルクミンの吸収効率向上に関しては当初の目標は達成できていない。ただし、これまでに申請者が構築してきたin vitro Ab sink assayを改良したハイスループット型の方法が新たに開発されているので、この測定方法を用いることでさらなる発展が期待される。 |
859 |
新規Wacker型反応による高効率なメチルケトンの一段階合成法の開発 |
實川 浩一郎 |
大阪大学 |
沼本 紀良 |
大阪大学 |
内部オレフィンという新たな基質も発見されているが、Wacker法の実用化については、スケールアップ、触媒活性、TONなどクリアーしなければならない問題点も多いが、今後の展開が大いに期待される。 |
860 |
刺激により易剥離可能な機能性粘着剤の開発と応用 |
舘 秀樹 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
吉竹 正明 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
当初計画に対して特段の進歩・成果が得られており、今後の展開についても具体的に示されている。企業化に向けて企業との共同研究を目指していることが大いに期待される。 |
861 |
複合化による高機能性芳香族ポリアミド微粒子の開発 |
吉岡 弥生 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
吉竹 正明 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
予定した課題は達成されており、現在すでに獲得している知財の発展形態を期待する。企業からのアプローチもあるようだが、実用化に向けては成果物の特徴を活かし、用途を絞った共同研究先企業の選定が重要である。 |
862 |
極低温汎用温度計の開発 |
筧 芳治 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
武井 廣見 |
科学技術振興機構 |
当初予定の1K以下では使えないが、1.8K以上では優れた特性の温度センサーとして利用することができ、具体的な製品化案が示されている。なお、知的財産権の確保は早期に検討することが望まれる。 |
863 |
新規な反応性全芳香族ナノポリイミド微粒子の製造と評価 |
浅尾 勝哉 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
吉竹 正明 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
目標達成度が高く、他制度への展開や技術移転による製品化の計画が予定されており、実用化へ向けた展望が得られている。 |
864 |
振動破損事故の防止に役立つ非ガウス型ランダム振動試験機の開発 |
中嶋 隆勝 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
森田 均 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
これまでの基礎データが良く蓄積されている研究であり、当初の予定を改良しながら良い結果を得ている。すでに特許も取得し、実用化に向けた課題も挙げられており、その解決によって実用化が期待される。 |
865 |
選択的レーザ焼結法による高品質人工骨のオーダーメード造形技術の開発 |
中本 貴之 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
藤田 直也 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
ほぼ計画通りに研究は進められているが、対象粉末材料がメーカーから入手できるかできないかなどは、研究計画段階で調査しておくべきことである。 |
866 |
電気的手法による難削材の超精密切削加工面の性状改善に関する研究 |
本田 索郎 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
藤田 直也 |
大阪府立産業技術総合研究所 |
当初目標の3項目のうち1項目が実施されなかったが、単結晶ダイヤモンドツールの磨耗を評価するには再研磨など時間を要することは理解でき、研究への取り組みは十分である。今後は、通電切削のアイデアの実証が期待される。 |
867 |
有機溶媒耐性固定化酵素の開発 |
安田 昌弘 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
有機溶媒中で安定な固定化酵素の開発について着実な成果が得られているようであるが、今後の展開に向けては、更なる綿密な計画を構築することが望まれる。 |
868 |
マグネシウムとチタンの長所を活かした次世代型軽金属材料の開発 |
井上 博史 |
大阪府立大学 |
巴月 康彦 |
大阪府立大学 |
計画に沿った研究が進められている。新規軽量材料として有望視できるが、実用化には企業との連携が不可欠であり、いろいろな機会にアピールすることが望まれる。 |
869 |
微生物吸着能を有する架橋抗菌ハイドロゲルによるバイオフィルム不活化 |
奥田 修一 |
大阪府立大学 |
西村 紀之 |
大阪府立大学 |
達成度は必ずしも高いとは言えないが、ヨウ素化ハイドロゲルそのものが抗菌性を持つことを確認できたため、今後の展開には期待できる。 |
870 |
高効率な遺伝子導入のためのデンドロン脂質ベクターの開発 |
河野 健司 |
大阪府立大学 |
亀井 政之 |
大阪府立大学 |
市販のベクターよりもすぐれた特徴をもち毒性も低いことから、将来的に有望な成果が見込まれる。具体的な商品化、実用化の計画が進んでおり、今後の発展が期待できる。 |
871 |
メカノケミカル効果を利用したアイラアイト巨大結晶の高速合成 |
岩崎 智宏 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
当初目標への達成度は高いとは言い難いが、問題点が明確化されたことによって今後の展開が期待できる。 |
872 |
BDF製造プロセスにおける副生グリセリンの超音波による新規処理技術 |
坂東 博 |
大阪府立大学 |
亀井 政之 |
大阪府立大学 |
BDF製造過程の副生グリセリンから、超音波を利用してプロピレンオキシドを得ようとする試みからメタンの回収ということに推移しているが、収量が小さいことが課題である。エネルギー有効利用ということであれば、超音波発生プロセスのエネルギー消費を見込んだエネルギー効率を見積もることが望まれる。 |
873 |
アラビナン分解酵素群を利用したアラビノース含有糖質の合成とその機能性評価 |
阪本 龍司 |
大阪府立大学 |
金澤 廣継 |
大阪府立大学 |
アラビノース含有糖質の機能性をインビトロの系で検討した結果、抗炎症性、免疫賦活化能および神経細胞保護効果を見出している。しかし、これらの物質が小腸から吸収されるかどうかが大きな課題であり、それについては検討されていない。さらに探索が必要であり、その時点で企業化の可能性が見出されることが望まれる。 |
874 |
癌特異的ERαコアクチベーターを利用した乳癌治療薬探索系の開発 |
山地 亮一 |
大阪府立大学 |
下田 忠久 |
大阪府立大学 |
抗がん剤として、エストロゲン抑制でなく、コアクチベータを抑制する発想はユニークであり、基礎的データが蓄積されている。実際に薬剤としては、組換えタンパクの安定性をはじめとして、輸送システムなど多くの課題に取り組む必要がある。 |
875 |
脂肪酸分析用新規キャピラリーカラムの開発 |
山本 公平 |
大阪府立大学 |
金澤 廣継 |
大阪府立大学 |
カラム製造との関係について、見通しが十分でなかったと思われるが、企業化するうえでの問題点が明確になったことは今後の展開に向けて有意義であると判断される。 |
876 |
貴金属ナノ粒子のエコロジカル生産技術 |
小西 康裕 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
試験管サイズから1リットル容器でのバイオ合成に成功し、当初研究計画通り進行しているようであるが、企業化に際しては解決すべき課題が残されている。 |
877 |
極性ナノ分域をもつイオン秩序型誘電体の創製と機能開拓 |
森 茂生 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
当初研究目的はほぼ達成されているようであり、特許の成立も期待できる。ただし、多数の論文、研究発表、特許がリストアップされているが、本研究成果との関連が明確でない。 |
878 |
微小結晶用磁場中誘電率測定装置の開発 |
西原 禎文 |
大阪府立大学 |
竹崎 寿夫 |
大阪府立大学 |
実用化に不可欠な温度測定の高精度化が未達成ではあるが、企業化に向けて次のステップに進む基盤はできている。 知財化を進めるとともに、実用化のための課題設や共同研究企業を得ることに努めて実用化の推進が期待される。 |
879 |
生体高分子の構造解析用アルカリ金属導入装置の開発 |
早川 滋雄 |
大阪府立大学 |
竹崎 寿夫 |
大阪府立大学 |
アルカリターゲットはこれまで期待されてきたが、扱いが難しかった。これを可能としたことは大きな意義がある。本手法は生体高分子の解析に有用であり、今後は市場化や企業化するための努力が望まれる。 |
880 |
帯電水ミストによる火炎制御技術の開発 |
足立 元明 |
大阪府立大学 |
亀井 政之 |
大阪府立大学 |
当初の研究計画通り実施され、目標とする成果が得られている。消火成功率50%という当初予想していなかった不確実性が問題点として残っているが、すでにメーカーとの連携も進んでおり、企業化の可能性もある。知的財産権については、早期の特許出願が検討されるなどは高く評価される。 |
881 |
熱帯熱マラリアの新規治療薬の開発 |
大西 義博 |
大阪府立大学 |
西村 紀之 |
大阪府立大学 |
「新・抗マラリア薬の開発」という世界的にも重要な衛生学の課題に取り組み、当初目的の相当部分を達成していることは評価できる。実用化への方向性も明確に示されており、今後の展開が待たれる。 |
882 |
高性能不織布給水器緑化システムの大規模適用に関する検討 |
谷川 寅彦 |
大阪府立大学 |
西村 紀之 |
大阪府立大学 |
開発成果は出ており、その優位性も示されているが、栽培試験が途中であり、その結果には興味ある。今後の企業化の可能性もあり、知的財産権確保が望まれる。 |
883 |
分子鋳型を用いる高精度リアルタイムセンサーの開発戦略に関する研究 |
長岡 勉 |
大阪府立大学 |
阿部 敏郎 |
大阪府立大学 |
斬新なアイデアで良い成果を得ており、原理的な目的は達成されているが、実用化にはまだ問題点も多く、今後の展開が望まれる。なお、ATP以外の分子への適用への展開も期待される。 |
884 |
小型・軽量・低温動作の固体酸化物型燃料電池セルの開発 |
津久井 茂樹 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
企業との共同研究が金属基板への加工等を可能にすると考えられるが、燃料電池セルの開発において最も重要な発電特性の測定が未達成であり、今後の積極的なアプローチが望まれる。 |
885 |
高強度・高延性Ti-TiC系ニューコンセプトニ重複相材料のin-situ合成と応用 |
津田 大 |
大阪府立大学 |
竹崎 寿夫 |
大阪府立大学 |
ほぼ計画通りに研究は進められたが、学会投稿論文の作成を目的としたことのみの研究とも判断される。 |
886 |
青色発光高分子ポリフオレンの光酸化白色発光領域を用いた潜像形成 |
内藤 裕義 |
大阪府立大学 |
阿部 敏郎 |
大阪府立大学 |
研究成果を具体的に例示し、計画と対照させて説明しており、また、特許出願の計画も行っている。更に継続すれば、企業化に向けてのアピール度も高いと期待され、企業化の可能性が大きいと判断される。 |
887 |
複合照射還元によるナノ微粒子生成制御法の開発に関する研究 |
堀 史説 |
大阪府立大学 |
稲池 稔弘 |
大阪府立大学 |
実用化、知財化に向けた対応は評価できるが、今回の研究において得られたどのような結果を特許化するのかを明確にすべきである。 |
888 |
環境調和型有機ラジカル反応の開発 |
柳 日馨 |
大阪府立大学 |
阿部 敏郎 |
大阪府立大学 |
ほぼ予定通りのデータが取得できている。特許取得に関しては、もう少しのデータ蓄積が必要であると思われるが、サンプルが花王から供給されることから発展的な展開が可能であると判断される。なお、今後はホウ素系還元剤とフッ素系溶媒の組み合わせにおける検討も加えて、ステージアップが期待される。 |
889 |
ヒト水棲型嗅覚受容体の機能解析と新たな水溶性匂い分子の探索 |
廣田 順二 |
東京工業大学 |
西村 紀之 |
大阪府立大学 |
本来申請していた計画とは異なり、同じ哺乳類であるマウスからORをクローニングしようとしているが、ヒトに対して期待される匂いを対象にしている研究において、このような手法は有効性に問題があり、説得性にかけていると判断される。 |
890 |
高磁歪金属ガラスの開発と応用 |
網谷 健児 |
東北大学 |
辻 公志 |
科学技術振興機構 |
研究グループにおける金属ガラスに関する広い知見を基に、実用化を目指した研究に発展できると判断される。なお、特許出願に関して早急に検討すべきである。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
891 |
プロセス化学を指向する革新的C−アシル化反応の開発と医農薬合成への応用 |
田辺 陽 |
関西学院大学 |
山本 泰 |
関西学院大学 |
優れた研究成果が得られて、次のステップに進む足がかりができており、企業化の可能性があると判断できる。合成ルートに関する特許に対する判断は妥当である。 |
892 |
ドメイン干渉を利用した遺伝子の機能発現抑制法の可能性試験 |
藤原 伸介 |
関西学院大学 |
大野 安男 |
科学技術振興機構 |
タンパクのフォールディングを利用した機能阻害法はユニークであるが、具体的なデータが不足している。他制度へ移行させて展開させることが望まれる。 |
893 |
歩行者の動態自動計測法の研究 |
田中 雅博 |
甲南大学 |
榊 剛夫 |
甲南大学 |
当初の計画以上の成果が得られている。実証実験はこれからであるが、限定された条件であれば、実用化が可能なレベルに達していると判断される。システムのコンパクト化が達成できれば実用化に拍車がかかることが期待される。 |
894 |
安全・安心な生活を守るための光る傾斜計の開発 |
芥川 真一 |
神戸大学 |
大内 権一郎 |
神戸大学 |
当初予定していた低コスト型でなく、高機能型の開発に変更となったが、光る傾斜計の実用化につながる優れた成果が得られている。このデバイスに対する産官学の研究会も組織され、企業化のメドは立っている。特許申請もについても十分検討が行われている。 |
895 |
核酸性分子認識素子による疾病関連タンパク質高感度検出システムの開発 |
丸山 達生 |
神戸大学 |
中井 哲男 |
神戸大学 |
研究遂行中に新たな問題点が生じているが、研究は予定通り遂行され、特許出願の検討もなされている。汎用性を目指した取り組みを推進し、企業化に近づけることが望まれる。 |
896 |
アスファルト混合物の高温域でのせん断特性の評価に関する研究 |
吉田 信之 |
神戸大学 |
西原 圭志 |
神戸大学 |
アスファルト混合物の開発にとって有用な研究である。当初の研究計画通り実施され若干の課題も残されているようであるが、目標に対する成果が得られている。既に産官との連携もとっており、また、知的財産権については既に特許申請を行っている。実用化の可能性も高く、更なる発展が期待できる。 |
897 |
ペプチドメタボロミクスによる大腸がんバイオマーカーの確立とその臨床応用 |
吉田 優 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
計画通り実施したものの、血清には適用できないことが明らかとなり、当初の想定と異なる結果となったようであるが、この結果を解析し、次の提案に活かすことが望まれる。また、今後の進展が期待できる課題ではあるが、方法論を変えることも含めて、新たな研究への展開が望まれる。 |
898 |
多機能型高温耐性誘導剤の開発 |
山内 靖雄 |
神戸大学 |
柘原 岳人 |
神戸大学 |
マロンジアルデヒトによる高温耐性効果は、環境変化、害虫防除の点から有効であると考えられる。製品化は容易と考えられ、特許出願の準備もできており、農場での成果が出れば、早期の企業化が期待できる。 |
899 |
食肉熟成度の客観的評価法の開発 |
山之上 稔 |
神戸大学 |
鶴田 宏樹 |
神戸大学 |
企業化に向けた問題点は明確になっているが、モノクローナル抗体のコストや他の評価法との差別化が明確でない。興味あるテーマであり、今後の更なる検討が望まれる。 |
900 |
メタボローム解析を用いた各種呼吸器検体の比較と新たなバイオマーカーの確立 |
小林 和幸 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
未知のタンパクの同定は本来容易ではなく、一つの目標は達成されているが、残り二つの目標は試料の解析や検索の段階でとどまっている。ただし、施設の活用に関するコーディネートは評価できる。 |
901 |
新規がん抑制遺伝子TFLの遺伝子診断法 |
松井 利充 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
当初の研究計画は達成されており、臨床応用の実現性も高いが、TFL遺伝子の欠失の臨床的意味について明確にすることが望まれる。 |
902 |
腹部臓器の高分解能MR撮像のための体内RFコイル開発 |
松岡 雄一郎 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
基本的コイル構築については達成されているが、難しい研究課題であるため未達成の部分が多い。地道に努力していることは窺えるので、今後の進展が望まれる。 |
903 |
食道癌におけるMR内視鏡システムを用いた新たな診断法の開発 |
森田 圭紀 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
難しい研究課題であり、ヒトによる実験までは至っていない。RFコイルの形状や撮像シーケンスプログラムに新規性を求めるものと理解するが、企業化や特許化に向けた特長を持たせることに努めるべきである。成果は出つつあり、今後の進展が期待される。 |
904 |
タンパク質構造データマイニング |
大川 剛直 |
神戸大学 |
中井 哲男 |
神戸大学 |
当初の目的を達成しており、抽出率も100%ということで、今後の展開が期待できる。本研究で得られた複数の手法を複合化し、更なる効果の発揮が望まれる。論文誌等への投稿は着実に行われているようであるが、開発した技術は製薬等の分野への適用が考えられるので、早期に知的財産化の検討が望まれる。 |
905 |
リップリーディングの統合による脳性麻痺発話障害者の話し言葉の認識 |
滝口 哲也 |
神戸大学 |
中井 哲男 |
神戸大学 |
社会的な要請の高い研究テーマであるが、当初の計画通りの研究成果が得られている。また、企業化には関しては可能性が見えている段階である。今後は、本研究で明らかになった問題点の克服と実用化への努力に期待したい。なお、知的財産権保護の検討が望まれる。 |
906 |
キャリブレーションフリー視線計測装置の開発 |
長松 隆 |
神戸大学 |
西原 圭志 |
神戸大学 |
研究遂行中に生じた技術的課題を4台のカメラにすることにより克服し、予定通り目標をほぼ達成している。特許出願もあり、実用に資する計測システムになりうると判断され、企業化の可能性が期待できる。 |
907 |
胃発癌病原性ヘリコバクターピロリ感染診断の開発とその臨床応用 |
東 健 |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
有意義な研究であり、今後、RT-PCR遺伝子診断キットが開発されれば、他制度へ発展的に展開できる。なお、本邦におけるピロリ菌の東アジア型と欧米型の比率についても検討・言及が望まれる。 |
908 |
非破壊測定法を使用した有機肥料栽培野菜品質モニタシステムの開発 |
白石 斉聖 |
神戸大学 |
柘原 岳人 |
神戸大学 |
透過型の近赤外線分光測定装置の開発により、硝酸イオン濃度測定が簡便になり、野菜の品質評価に有効となる。必要なデータの取得はなされており、企業化に向けた問題点も明らかとなっていることから、今後の展開によっては企業化できる可能性が高い。知財を確保するとともに、企業と連携して市場調査などに着手することが望ましい。 |
909 |
クラゲ有効利用法探索を目的としたクラゲ懸濁液濃縮装置の開発 |
福士 惠一 |
神戸大学 |
西原 圭志 |
神戸大学 |
テーマの真空加熱によるクラゲ懸濁液濃縮装置の開発の遅れは熱・物質収支についての基本的検討が十分ではないことに起因していると判断される。熱源についても更なる検討を重ね、企業化の可能性を見出すことが望まれる。 |
910 |
メタボローム解析を用いた農薬およびその代謝物の高感度測定系の確立 |
平井 みどり |
神戸大学 |
榑林 陽一 |
神戸大学 |
標準物質についての高感度測定系が確立されているので、今後、神戸大学質量分析センターの事業としての発展性が期待される。 |
911 |
熟練機関員の聴取技能を代替する多用途対応型の打撃診断ハンマーの開発 |
木村 隆一 |
神戸大学 |
中井 哲男 |
神戸大学 |
研究実施計画に対する達成度は満たしているが、企業化を促進するためには、既に学会発表している成果(日本マリンエンジニアリング学会誌38(2003))との結合が重要である。また、数値解析も重要であるが、対象部材の重量・構造等でデータが変動すると思われ、データの採り方について検討が必要である。コーディネータとの更なる密接な連携で、企業ニーズの汲み取りに努めることが望まれる。 |
912 |
兵庫県産品を活用した生活習慣病改善食品素材の開発 |
吉田 和利 |
兵庫県立工業技術センター |
富田 友樹 |
兵庫県立工業技術センター |
これまでほとんど機能性が報告されていないイチジクを対象に糖尿病モデルマウスを用いて実験を行っている。その結果、イチジク投与群で有意な血糖値の現象を観察し、糖尿病予防に対する有効性を示唆しており、興味深い結果と判断できる。凍結乾燥によって応用できる製品が広くなり、また、他の有効成分も含有されていることからも、企業化に関心を持つ企業が出てくると思われる。早期の特許出願の検討が望まれる。 |
913 |
マイクロ表面弾性波流体素子の開発と超小型合成プラント応用 |
才木 常正 |
兵庫県立工業技術センター |
富田 友樹 |
兵庫県立工業技術センター |
マイクロ弾性表面波流体素子開発について、櫛歯構造が独特であり効率のよいマイクロ流体の混合を実現している。取得したデータをもとに、他制度へ発展的に展開させることが望まれる。 |
914 |
フェノール樹脂を活用したソフトナノマテリアルの開発 |
鷲家 洋彦 |
兵庫県立工業技術センター |
富田 友樹 |
兵庫県立工業技術センター |
当初計画を概ね達成し、企業化に向けた次のステップを具体的進めている。 |
915 |
誘電泳動を利用した迅速な免疫測定法の開発 |
安川 智之 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
簡便で迅速な免疫測定システムの構築の実施については意義あるものと評価できる。目標の達成度は高く、ほぼ計画通りに進捗している。ただし、通常法より感度が劣ることが課題であり、企業化に向けてはこの改善が望まれる。 |
916 |
水の磁気処理による銅管の孔食抑制技術の開発 |
花木 聡 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
ほぼ計画通りに研究は進められ、成果の一部は関連学協会で公開されている。企業協会会員との共同研究への発展が期待できる。 |
917 |
半導体のナノ評価に向けた走査型過渡容量顕微鏡の開発 |
吉田 晴彦 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
当初の計画通りの研究成果がほぼ得られている。重要な基礎研究を行っている段階であり、企業化や知的財産権の保護までは未だ時間を要する。ただし、長期的には現在の基礎研究が将来の発展に結びつく可能性もあると判断される。 |
918 |
非線形光混合法によるフェムト秒ストリークカメラの開発 |
高木 芳弘 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
光-光変換を利用した超高速計測技術で、この分野は最先端の計測技術を取り扱う重要分野である。基礎研究として高い成果が得られており、試作機により実用化への見通しも得られているなど、評価に値する。今後は、企業に具体的な応用例を示すことが重要であり、コーディネータとの密接な連携を図り,実用化に向かうことが期待される。 |
919 |
無歪み高分解能ホログラフィック顕微鏡の開発 |
佐藤 邦弘 |
兵庫県立大学 |
瀧澤 精一 |
兵庫県立大学 |
海外論文誌に投稿可能なレベルの研究成果が得られており、2件の特許出願も具体的に計画されている。ただし、企業化にはさらに継続した研究が必要であり、更なる検討が期待される。 |
920 |
電気化学SNPタイピング法の開発 |
山名 一成 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
計画が過大であったためか、複数の未検討事項はあるが、実用化に向けて低コストで簡便に合成できるレドックスレポーターの実現が期待できる。知的財産権確保の可能性も高い。今後は企業化を意識した取り組みが望まれる。 |
921 |
レーザ・プラズマ軟X線によるSi結晶化薄膜の作製と基礎評価に関する研究 |
松尾 直人 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
研究には真摯に取り組んだことが窺われるが、当初計画の試験項目が十分には実施されてなく、今後のさらなる展開が望まれる。 |
922 |
カーボンナノチューブから作製したバルク材料によるガスセンサーの開発 |
中川 究也 |
兵庫県立大学 |
松井 康明 |
兵庫県立大学 |
ほぼ計画通りに研究は進められ、研究発表も積極的に行っている。今後は、知的財産権の確保に努めるとともに、実用化に向けた積極的な取り組みが望まれる。 |
923 |
段差被覆性に優れたIr系薄膜形成技術の開発 |
藤澤 浩訓 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
当初の試験項目で問題が発生し、研究実施計画の目標が必ずしも達成されていないが、その原因の分析・考察が行われている。今後は、その考察を検証しながら、研究を推進することを望む。 |
924 |
超弾性形状記憶合金を用いた高速磁気駆動トルクアクチュエータの開発 |
日下 正広 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
基礎研究のステージだとは思われるが、変形特性解析結果の検証がなされておらず、接合性能評価は、固有振動数等から類推する等の検討が必要である。いろいろな角度からの検証技術で事業化に向かうことが望まれる。 |
925 |
半導体無機材料の静電紡糸プロセスの開発及びガスセンサへの応用 |
飯村 健次 |
兵庫県立大学 |
八束 充保 |
兵庫県立大学 |
新規半導体繊維の創成に成功した経過の詳細が十分に読み取れない部分はあるものの、成果としては高く評価できる。特許出願が予定されており、実用化を目指した展開が期待される。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
960 |
酵素を用いた新規血栓溶解剤の開発 |
上杉 佳子 |
岡山県生物科学総合研究所 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
酵素学的には非常に充実した研究であり計画されたことはおおむね達成できている。今後は、治療薬ないし特保への展開の具体的な方策を十分検討する必要がある。 |
961 |
血中ADMAを標的とした心血管疾患治療のための抗体療法の開発 |
木本 眞順美 |
岡山県立大学 |
湯浅 光行 |
岡山県立大学 |
研究課題は、社会的意義が高く、興味深いものである。ただ、ヒト型のみならずマウスの抗体が実際ADMAを減少させ、心血管疾患を改善するのかどうか実データによる説明が望まれた。 |
962 |
抗腫瘍治療薬開発指向のフラビン類縁化合物の合成と高効率酵素阻害活性試験の研究 |
永松 朝文 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
研究成果には興味深いものがあり、企業化についてはまだまだ今後の課題が残っているものの、具体的な戦略が示されており評価できる。 |
963 |
バイオディーゼルを高速1段製造する実用的触媒法の開発 |
押木 俊之 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
当初の目的をほぼ達成している。バイオディーゼル製造技術に関する本成果を基に、地域自治体との連携による企業化に向けた更なる発展が望まれる。また、メチルエステル誘導体の製造技術としての応用研究への展開が期待される。 |
964 |
成人T細胞白血病・リンパ腫の早期発見・早期診断・予後推定法の開発 |
岡 剛史 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
血液難病対策にインパクトのある研究と判断する。 知的財産権も出願されており、事業化への発展が期待される。 |
965 |
高精度放電加工実現のための静電吸着を利用した新しい加工油の浄化法 |
岡田 晃 |
岡山大学 |
松浦 啓克 |
岡山大学 |
研究目標は計画通り達成し、実用化についても具体的に企業との協力が得られており期待される。今後は、知的財産権確保にむけたより一層の取組が望まれる。 |
966 |
超塑性発泡法を用いた閉気孔の選択的導入と低誘電率基板への応用 |
岸本 昭 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
既に取得している基本特許の枠を越えた新たな発明は行われなかったが、計画書にそった研究が実施されており、シーズとしての技術を確立したと言える。 |
967 |
口腔環境モデルによる抗菌物質デリバリーシステムの機能評価 |
吉田 靖弘 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
実験動物を用いたう蝕モデルでの研究成果を得ることができなかったが、当初の計画はほぼ遂行されていると判断できる。リン酸化プルランが抗菌作用以外にペリクル除去作用も併せ持っているという新たな発見があり、実用化への利点が追加されたものと評価できる。企業化に向けた展望および知的財産確保に関しても、適切に処理が進められているものと考える。 |
968 |
自律的遺伝子変異能力を備えた新規細胞表層ディスプレー系の開発と応用 |
金山 直樹 |
岡山大学 |
遠藤 隆 |
岡山大学 |
企業化に向けた可能性のあるテーマであるものの、現時点では、当初計画された成果が十分達成出来ていない。知的財産権確保の可能性は考えられるが、それを実証するだけの成果が得られていない現在では、まだクリアすべき課題が残されていると言わざるを得ない。 |
969 |
酵素を用いる“夢の繊維”ポリトリメチレンテレフタレート原料の製造 |
虎谷 哲夫 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
補酵素サイクリング系構築の実現による低価格化という目標達成の可能性がまだ示されていない。しかし将来の企業化に向けて一定の方向性を見出せたのは確かと判断されるので、今後の進展が期待される。 |
970 |
炭素ナノクラスター薄膜を利用したナノバイオインターフェースの開発 |
高口 豊 |
岡山大学 |
村上 英夫 |
岡山大学 |
薄膜作成に関しては一定の成果は得られたが、 バイオインターフェースとしての性能に関する研究がほとんど実施されていない。今後は医学・生物分野、電気・電子デバイス分野の研究者の協力を得て、バイオインターフェースとしての性能確認をすることが重要と思われる。 |
971 |
超高効率ラジカル酸化反応系を利用した活性炭繊維の再生 |
今村 維克 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
目標は達成となっているが、具体的なデータの提示が望まれる。また今後は、知的財産権を確保して企業との共同研究が期待される。 |
972 |
精子の簡易的評価システムの開発と応用 |
舟橋 弘晃 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
精子の数、運動性並びに生存数についてはクリアでき、製品化の見通しも明らかになったと考えられる。しかし、もう一つの要因である精子の異常数等が簡易に判定できるようになるともっと付加価値が高くなるのではと思われる 。また、臨床現場での「実用化」の達成に向けて情報・データの蓄積が望まれる。 |
973 |
ボツリヌス毒素無毒成分を用いた腸管ターゲッティングDDSの開発 |
小熊 恵二 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
材料の調達に時間がかかり、研究計画の半分の進捗となったことは、当初の見通しに問題があったと思われる。HAを指向性リガンドとして付着させたリポソームの腸管ターゲッティング能の立証が急がれる。 |
974 |
高効率バイオセパレーションツールとしての微粒子の表面空間設計 |
小野 努 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
産業界にとって重要な技術であり、そのため競合する研究も多数ある。知的財産権の獲得が研究進捗度の重要なメルクマールとなる。今後、知財獲得や技術課題(分配速度や高分子密度の向上等)達成による企業化への進展が望まれる。 |
975 |
光電変換色素を使った人工網膜(岡山大学方式人工網膜)の評価方法の確立 |
松尾 俊彦 |
岡山大学 |
高野 和潔 |
岡山県工業技術センター |
着眼点は良く、本研究により膜の品質管理の実現が期待される。今後、この膜を臨床応用できる可能性を見いだせるような基礎的データ(特に動物実験によるデータ)を示すことで、企業化への可能性を示すことが望まれる。 |
976 |
環境有害物質のハイスループット毒性評価試験法の開発研究 |
森 泉 |
岡山大学 |
松浦 啓克 |
岡山大学 |
実用化の可能性を示すためにも、感度に関する検討・記載が求められる。今後、実用化に向けさらなる研究進展が望まれる。 |
977 |
廃水ゼロでアクリルアミドを製造する革新的触媒法の開発 |
石塚 章斤 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
アクリルアミドを比較的良好な収率で製造するための触媒システムの開発及び反応条件の探索は達成しているが、申請課題(廃水ゼロ)や個々の反応条件の最適化に於ける収率( 水添加量の影響以外)、あるいは再利用に関するデータが示されていない。今後は実用化に向けた研究の進展が望まれる。 |
978 |
超精密マイクロ砥粒加工技術による樹脂成形金型のエアベント形成への応用 |
大橋 一仁 |
岡山大学 |
東 英男 |
岡山大学 |
流れの解析とマスクプロセスの確立とも、当初計画通りではないが、具体的目標は達成しており、実用化の可能性は高いと思われる。企業との共同研究での展開が期待される。 |
979 |
リンパ管標的リポソームを使ったリンパ浮腫診断用高精度蛍光造影剤の開発 |
大橋 俊孝 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
in vivo 実験の前に in vitro 実験を入れる計画変更は納得できるものである。当初計画した目標達成が不十分であった点に関して十分な解析がなされ、今後の展開についても計画がなされていることは評価できる。 |
980 |
急性脳炎・脳症の罹患リスクの判定技術の改良・開発 |
大内田 守 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
当初の目標である「システムのキット化」までは達成できていないが、研究結果を分析し今後の課題として具体的事項を挙げていることは評価できる。 |
981 |
植物種特異的な生育促進作用を持つ細菌の微生物農薬としての応用 |
谷 明生 |
岡山大学 |
遠藤 隆 |
岡山大学 |
植物全体の生育の良さと可食部の質や収量とは別問題と考えられるので、メタノール資化性菌の植物生育促進効果が直接コメや大豆の収量増に結びつくのか、圃場でのテストが望まれる。また、植物生育促進のメカニズムの追求が必要と考えられる。実用化に当たっては農薬という範疇ではなく土壌改良剤とか、植物生育改良剤という方が上市しやすいのではないだろうか。 |
982 |
極性な電子秩序とその崩壊で室温で動作するメモリー素子の開発と応用 |
池田 直 |
岡山大学 |
遠藤 隆 |
岡山大学 |
磁場によりマルチフェロ特性が得られたことは特筆に値する。新規材料と多岐にわたる物性の発現から、産業に直結するデバイスに絞り込んで、企業と連携し、資金を集中させていくことが必要である。 |
983 |
新規アシラーゼを用いたタンパク質への部位特異的脂肪酸付加方法の開発 |
中西 一弘 |
岡山大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
脂肪酸をタンパク質に特異的に付加させ、新たな機能性を見出さそうとする研究は、極めて興味深く期待できる。しかしながら、当該研究期間においていくつかの問題点が発生し、標的酵素の発現系・精製に時間が費やされたこともあり、現時点では、十分な達成度に到達できなかったと考えられる。今後、企業化に向けた知的財産権の確保について、より一層の取組が望まれる。 |
984 |
コンクリートの磁気的リアルタイム水分量検査方法の開発 |
塚田 啓二 |
岡山大学 |
松浦 啓克 |
岡山大学 |
当初の目的である水分量測定システムの構築はなされ、リアルタイム計測の可能性に見通しを立てている。知的所有権の確保、および実用化についても期待される。 |
985 |
ポルフィリン蓄積促進化合物の探索と光線力学的治療への応用 |
藤田 洋史 |
岡山大学 |
大村 祐章 |
岡山医学振興会 |
研究者は、癌細胞へのポルフィリンの蓄積をフローサイトメトリーにて解析する手技を確立しているが、ポルフィリンが細胞内へ蓄積する機序は正常細胞でも癌細胞でも差がないと思われる。ポルフィリンが正常細胞に蓄積しないというデーターも示すべきであり、将来的にはin vivoの実験を組み込まねばならないと考える。 正常細胞への安全性など解決すべき問題も多いが、一部の物質(DFX)は医薬品であり用途拡大で市販・使用できる可能性がある。 |
986 |
ISFETを用いた多検体自動測定バイオセンサシステムの開発 |
毛利 聡 |
川崎医科大学 |
梶谷 浩一 |
岡山大学 |
測定時間短縮は解決されなかったが、目標のPH測定の誤差は解決され、計測システム構築は実現できたので、今後は企業との連携を深めて、ブラッシュアップを図ることが望まれる。 |
987 |
残留農薬検出用バイオチップの開発 |
永谷 尚紀 |
岡山理科大学 |
安井 茂男 |
岡山理科大学 |
当初の目標である、残留農薬検査用バイオチップの作製と検査チップを用いて残留農薬(ダイアジノンオキソン)を15分以内で0.01ppmと低濃度まで検出できた点は評価できる。実用化に向けた取り組みとしては、さらに酵素反応の条件の検討、ダイアジノンオキソン以外の農薬や実際の実サンプル抽出液を用いた検討を、チップ化検討と並行して行うことが望まれる。 |
988 |
有機触媒を用いるアミン類の選択的酸素酸化触媒反応 |
村橋 俊一 |
岡山理科大学 |
安井 茂男 |
岡山理科大学 |
本研究はこれまでの成果に基づき、再現性や効率化、スケールアップ等当初の目標を達成している。これらの知見に基づいてさらなる展開が期待される。 なお、既に他の方法で企業化しているところは、古い施設を廃棄してまで新しい方法を使うことはしないので、これからこの分野に参入しようとするアジアの企業に働きかけるのが良いと考えられる。 |
989 |
高効率マイクロリアクターの開発と応用 |
平野 博之 |
岡山理科大学 |
安井 茂男 |
岡山理科大学 |
実用化の可能性を示すためにも、コストパフォーマンスの検討や特許出願の見通しについての記載が望まれる。 |
990 |
情報保障用 マスク型音声認識静音マイクの開発と応用 |
佐藤 匡 |
吉備国際大学 |
原田 亮二 |
吉備国際大学 |
マイクを試作し、評価実験で95%以上の認識率を達成した点は評価される。しかし、現時点で、ノイズキャンセリングや空冷ファンなどの技術的課題は未達成であり、企業化に向けてより一層の研究進展が望まれる。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
991 |
製紙用パルプ液の繊維分散プロモータの開発 |
角田 勝 |
近畿大学 |
濱田 高義 |
くれ産業振興センター |
目標はほぼ達成しているが、実機に適した繊維の分散状態の作製は困難であり、方向性を変える必要があると考えられる。 現時点での企業化に向けた展望は必ずしも、はっきりとしていないが、課題は明確になっており今後の進展が期待される。 |
992 |
雨水による床冷暖房システムの開発 |
市川 尚紀 |
近畿大学 |
隅田 誠 |
近畿大学 |
非常に単純な原理を利用したユニークな発想の研究開発であるが、材料、装置などの特性をあらかじめ考慮した流れになっておらず、熱伝導率配慮の不備、検証実験予定の変更など、当初の計画を満足していない結果が多いと思われる。しかし、企業から関心が寄せられており、共同研究などで継続し、本成果の展開を図ることが期待される。 |
993 |
嚥下機能の低下した高齢者のためのたんぱく質含有粉末食品の開発 |
栢下 淳 |
県立広島大学 |
佐伯 達志 |
県立広島大学 |
ほぼ計画通りに研究開発が行われ、企業への提案や特許出願の準備もなされているようであり、実用化が期待できる。 |
994 |
定周波高効率直流電力変換器の映写用電源装置への実応用化 |
三島 智和 |
呉工業高等専門学校 |
野地 英治 |
くれ産業振興センター |
DC-DCコンバータを試作しているが、当初の実応用化にまでは至っておらず、さらなる検討が必要である。 また、知的財産確保についての調査も必要である。 |
995 |
イチゴ収穫の延長と前進化を図る栽培ベッド冷却技術の開発 |
伊藤 栄治 |
広島県立総合技術研究所 |
濱田 高義 |
くれ産業振興センター |
独自性の高いイチゴ据え置き栽培技術の肝要なポイントであるベッド冷却技術の実用化に向けて、目標以上の成果を達成しており、企業化が期待される。今後、冷却限界温度について検討することが必要と考えられる。 |
996 |
異なる熱処理方法を利用した高機能木質材料の開発 |
古山 安之 |
広島県立総合技術研究所 |
槙野 勝昭 |
ひろしま産業振興機構 |
計画通りに全て実施されたが、目標とすべき成果は一部得られず、現時点で、企業化の見通しを確立するに至っていない。また、今後、常圧蒸気と熱風処理の差異に関する研究が望まれる。 |
997 |
鋼板の摩擦攪拌点接合用工具の長寿命化・低コスト化への挑戦 |
坂村 勝 |
広島県立総合技術研究所 |
槙野 勝昭 |
ひろしま産業振興機構 |
有益な結果が得られているが、熱解析など理論的な面からの検討を加味することで、目標達成の早期実現を達成して欲しい。 |
998 |
加圧・減圧連続処理による食材表面の新規殺菌技術の開発 |
重田 有仁 |
広島県立総合技術研究所 |
山下 民治 |
くれ産業振興センター |
研究実施計画の目標達成度は高く評価される。実用化に向け、カット野菜や他の食材に対する有効性と技術の優位性を出来るだけ早く明らかにすることが望まれる。また、 イチゴやミニトマトでの真菌、一般細菌、大腸菌群の殺菌については一定の成果が得られたようであるが、保存試験では当初想定された日持ち延長効果は得られていないので、今後は加工原料の殺菌など別視点での技術開発にも発展させ、実用化に結びつけて欲しい。 |
999 |
超音波による食品中の異物検出 |
青山 康司 |
広島県立総合技術研究所 |
山下 民治 |
くれ産業振興センター |
研究実施計画の目標達成度は高く評価されるが、検出率などの定量的データ提示が望まれる。あと1年研究を続け企業化判断するとあるが、特許出願を視野に入れ、集中的に実施し、早急に検討することが望まれる。 |
1000 |
ユニバーサルデザイン開発技術による次世代背負い型機械フレームの開発 |
中村 幸司 |
広島県立総合技術研究所 |
野地 英治 |
くれ産業振興センター |
各種動作による肩部と腰部への揺動による圧力の軽減とストラップの交差によるフィッティング、デザインについて評価される。今後、エンジンを搭載した場合の振動など、使用者に対する動的な影響の検討も必要と考えられる。 |
1001 |
空気伝播型センサーを用いたガイド波欠陥検査技術の開発 |
問山 清和 |
広島県立総合技術研究所 |
野地 英治 |
くれ産業振興センター |
目標を達成し、CFRPプロジェクトへの参画など企業化に向けた努力が評価される。今後は、得られた成果についての特許出願が望まれる。 |
1002 |
ベッドにおける生体情報検出装置の開発 |
米澤 良治 |
広島工業大学 |
馬場 榮一 |
広島工業大学 |
「体動から睡眠状態の推定が行える」とした点の根拠となる具体的なデータ(実験結果)の提示が望まれる。健康管理を目的としたベッドの開発は、一大産業となる可能性を含んでおり、本課題の今後一層の発展を期待する。 |
1003 |
カメラ画像による光透過高粘性流体の異物検出の高精度高速化に関する研究 |
河野 進 |
広島国際大学 |
濱田 高義 |
くれ産業振興センター |
検出率については最終目標に到達していないケースがあるが、今後の展開において実現できる目途は得られており、処理時間と装置価格についても最終目標を達成できることを確認している。企業との共同研究を継続して行っており、企業化の見通しも高いと評価できる。 |
1004 |
騒音に頑健な骨導音インタフェースの実用化 |
石光 俊介 |
広島市立大学 |
山田 洋 |
広島市立大学 |
申請時の研究計画はほぼ実行されている。今後の実用化を期待したい。 |
1005 |
低温領域で安定に作用する金、銀ナノ粒子触媒の開発 |
Galif Kutluk |
広島大学 |
松井 亨景 |
広島大学 |
本研究成果の根拠を示す具体的なデータの提示が望まれる。今後、企業との共同研究により実用化が進むことが期待される。 |
1006 |
極めて低い光反射率を有する表面の開発 |
加藤 昌彦 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
当初目標を達成できておらず、現段階では、実用化の見通しの確立に至っていない、多くの基礎データを得ており、今後に期待が残る。 |
1007 |
新規培養法による造血幹細胞の体外増幅の開発 |
梶梅 輝之 |
広島大学 |
山田 一徳 |
広島大学 |
計画がヒトレベルへ進んでおらず、さらなる研究が必要と考えられる。ヒトレベルでの結果が伴わないため、現時点では、実用化や特許化は難しいと思われるが、今後の発展次第である。 |
1008 |
歯科インプラント治療のためのγGTPを用いた診断システムの構築と新規治療法の開発 |
宮内 睦美 |
広島大学 |
山田 一徳 |
広島大学 |
報告書の試験内容の大部分は申請書からのコピーであり、実際に研究を行ったことをデータを示して具体的に報告する内容となっていない。成果については、申請書の段階でγGTP値が破壊の程度と正の相関を示すことを確認していると述べられており、この内容が成果として報告されていることが、申請内容と報告内容の齟齬を生んでいる。 |
1009 |
物理的かく乱に強い干潟地盤埋設型の有用二枚貝養殖技術の開発 |
駒井 克昭 |
広島大学 |
兵庫 道章 |
広島大学 |
研究の初発段階であるとは言え、構築しようとする養殖技術や養殖場の造成技術に関する具体的な提案が望まれる。 |
1010 |
温度変化で簡便に再生が可能な新しい複合化イオン吸着微粒子の開発 |
後藤 健彦 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
研究内容はまだアイディアの段階と考えられ、汎用的な複合化イオン吸着微粒子の開発が望まれる。 |
1011 |
新規分子設計を指向する放線菌由来工業酵素の機能開発 |
荒川 賢治 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
アイデア自体は興味深いが、研究計画の半分程度のみの達成となっており、、様々なペプチドやマクロライドについてLkcE酵素による変換が試みられたが、必ずしも有望な結果が得られてはいないと考えられる。今後、企業化に向けて、より一層の研究進展が望まれる。 |
1012 |
OHラジカルの酸化力を利用した新規殺菌剤の開発−イチゴうどんこ病などへの適用 |
佐久川 弘 |
広島大学 |
松井 亨景 |
広島大学 |
アイデアはユニークであり、仮に光フェントン試薬が実用化されたら画期的な農薬になり得ると考えられる。しかし、現段階では圃場における殺菌剤としての病害防除効果が明確でなく、また、防除効果を高めるために使用量を増やした場合に農作物に対する薬害を生じるおそれもあり、実用化に向けて、それらの課題解決が望まれる。 |
1013 |
内部養生による石炭灰の構造用コンクリートへの有効利用法の開発と応用 |
佐藤 良一 |
広島大学 |
松井 亨景 |
広島大学 |
研究はほぼ計画通り進められ、成果も当初の目的が達成されていると考えられる。知財の取り組みも進んでおり、実用化についても企業との共同研究が予定されており、順調に進んでいると評価できる。 |
1014 |
マイクロサイズ粒子などを用いた高速乗り物の制振・静音化技術の開発 |
三枝 省三 |
広島大学 |
伊藤 勇喜 |
広島大学 |
所期の目標は達成しているが、報告書の記載に工夫がほしい。 |
1015 |
多孔質絞り制御による新規静圧空気ベアリングの開発 |
山田 啓司 |
広島大学 |
松井 亨景 |
広島大学 |
工作機械に必要な剛性を焼結体の粉体径を小さくすることなどで実用に近づける必要があると考えられる。今後、レーザ表面処理、研削加工による形状精度の向上などの課題への取組が望まれる。 |
1016 |
表情理解・表出統合学習システムの開発と応用 |
若松 昭彦 |
広島大学 |
野村 啓治 |
ひろしま産業振興機構 |
自閉症児の表情理解という困難な目標の達成に努力しており、成果が少しずつ出てきていると考えられる。しかし、目標として挙げた課題の内のいくつかに開発の遅れが見られ、開発スケジュールの見直しが望まれる。 |
1017 |
柔軟な知能情報処理のためのフレキシブル連想メモリLSIの開発とその応用 |
小出 哲士 |
広島大学 |
兵庫 道章 |
広島大学 |
これまでの研究成果をベースとして、十分な成果が得られている。今後は試作されたLSIチップを活用して、さらなる設計の改善を行い、企業との共同研究を通じた実用化が期待される。 |
1018 |
IR/MAR遺伝子増幅法を蛋白質生産の基幹技術として産業化するための試験研究 |
清水 典明 |
広島大学 |
伊藤 勇喜 |
広島大学 |
抗体医薬は急速に増加しており、今後その生産性と品質が問題になることから、非常に期待される研究である。研究の方向が分岐しそうな雰囲気であるが、個々の成果を確実に押えることを期待する。 |
1019 |
食品廃棄物のエタノール・メタン二段発酵処理システムの開発 |
西尾 尚道 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
複合微生物系を用いて、無殺菌の食品残渣・廃棄物のエタノール・メタン二段発酵を行う計画であったが、現時点では、十分な成果は得られなかったと考えられる。しかし、将来的に有望な課題であるので、エタノール発酵技術の深化を図り、知財確保が望まれる。 |
1020 |
安心リハビリテーション平行棒の開発と臨床応用 |
前島 洋 |
広島大学 |
山田 一徳 |
広島大学 |
研究実施目標は達成され、 企業化にむけて着実な取組がなされていると思われる。ただし、車椅子の高さは84cmに対して、昇降可能な平行棒を70cmに設置されているが、横から車椅子を搬入する事も可能と考えられるが、高さについて分かりやすい説明が望まれる。 |
1021 |
ピエゾフルオロクロミック色素の開発と発光表示デバイスへの応用 |
大山 陽介 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
加圧で発光し、加熱で元に戻る材料を用いたディスプレイは、「黒板」に代わる表示デバイスにもなるので、研究価値は高いと思われる。 結晶構造とピエゾフルオロクロミズム特性発現との関係についての研究は着実に進んだと考えられるが、発光表示素子作製については、素子表面の被覆フィルムの課題解決が望まれる。今後、特許出願の積極的な検討が望まれる。 |
1022 |
可溶な両極性有機半導体を用いる塗布プロセスCMOSの開発 |
瀧宮 和男 |
広島大学 |
三浦 毅 |
広島大学 |
大気中で安定な塗布型の両極性有機半導体の合成、および、それを用いたCMOS初歩的動作確認に成功したとのことで、この方面に大きなインパクトを与える成果が得られた。本研究により、将来の企業化の可能性が見出せたと評価される。 |
1023 |
シリカ結合タンパク質を利用したバイオ機能性ガラスの開発 |
黒田 章夫 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
当該研究課題の最終目標として掲げられた「コケの付着防除と分解活性を付加したバイオ機能性ガラスの開発」に関する成果は必ずしも十分でないと考えられる。 しかし、Si-tagを利用したタンパク質の固定化に関しては、固定化したタンパク質の解離法も見出せたことで、本法がタンパク質の安価な精製の担体としても利用できることを示すものであり、実用化に向けた新たな成果と評価される。 |
1024 |
低出力超音波の顎関節症治療への応用 |
田中 栄二 |
徳島大学 |
吉田 利兵衛 |
ちゅうごく産業創造センター |
培養細胞において超音波照射により認められたコラーゲンおよびアグリカンのmRNAが増加することは期待される成果である。しかし、当初計画に記載の生体実験はまったく実施されていない。知的財産権の確保には、顎関節軟骨再生に関する動物モデルによるデータ、あるいは患者におけるデータが求められる。もう一段階の発想の展開が必要と思われる。 |
1025 |
ブタ凍結精子の受精能力を低下させない融解液の開発と人工授精への応用 |
島田 昌之 |
広島大学 |
兵庫 道章 |
広島大学 |
開発中の融解液はまだ構想段階であり、受胎率向上に貢献するかどうか当初の計画どおりには検証できていないため、今後のさらなる研究進展が望まれる。 |
1026 |
トウモロコシの高温ストレス耐性機構 |
藤田 耕之輔 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
研究計画のうち、半分程度しか達成されていないと考えられる。特に「トウモロコシの2期作を目指し、そのために高温ストレス耐性品種の具備すべき特性を解明する」という目標については、一部の手がかりを得たのみとなっている。研究スケジュールの見直しが望まれる。 |
1027 |
改竄防止と合理化を目的とした建設現場写真の撮影・RFID管理システム |
藤本 郷史 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
研究自体は当初の目標を上回る成果を得ているものと評価される。但し、知的財産への取り組み、実用化への取り組みについて今後大きな努力が必要と思われる。 |
1028 |
高機能金属結合タンパク質Vanabinによる重金属濃縮系の改良と応用 |
道端 齊 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
新しい2種のVanabinタンパク質と二価重金属と結合するタンパク質を同定することができたことは大きな成果である。これらのタンパク質の遺伝子を用いて高度金属濃縮細胞株が作成できれば企業化にむけた展望も開かれるものと期待される。 |
1029 |
環境配慮型フロアポリッシュの新規開発 |
白浜 博幸 |
広島大学 |
伊藤 勇喜 |
広島大学 |
乳酸共重合体の活用は困難となったが、酵素分解性については期待される結果が得られており協力企業との連携による実用化が期待される。 |
1030 |
eラーニングのためのテキスト読解促進機能 |
平嶋 宗 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
オーサリング機能に関しては、やや細部の機能実現に留まっている感はあるものの、今後、全体システムとしての完成度を上げることで、企業化の可能性が期待される課題である。 |
1031 |
街路樹木等の剪定廃材を利用した有機農法指向型害虫制御剤の開発 |
本田 計一 |
広島大学 |
三浦 毅 |
広島大学 |
研究計画はすべて実施され、効果・安全性等による植物エキスの類別、その調製法及び製剤化に関して顕著な成果が得られ目標を達成している。また、企業化へのプロセスが明らかにされ実用化が期待できる。 |
1032 |
マイクロチップ電気泳動法による遺伝子解析システムの開発(2) |
廣川 健 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
当初目標を達成したことを示す具体的データの提示が望まれる。また、現時点では、知的財産権を確保するに足る十分な成果は得られていないが、今後解決されるべき問題点が考察されていることは評価できる。 |
1033 |
高感度ルシフェラーゼを用いた新規エンドトキシン検出法の確立 |
廣田 隆一 |
広島大学 |
榧木 高男 |
広島大学 |
当初予定された計画通りに研究が遂行され、エンドトキシン検出に関して予想された以上の高感度検出が実現できており、その系がほぼ確立されたものと評価される。企業化への展望も十分に見込まれ、知的財産確保においても適切な処置が取られているものと判断する。 |
1034 |
人間工学に基づいて上肢挙上姿勢の頚肩腕部の筋負担を解消する補助器具の開発 |
宇土 博 |
広島文教女子大学 |
山崎 均 |
くれ産業振興センター |
当初目標は概ね達成されたと考えられるので、今後は広島県の果樹試験場と共同してブドウやナシ等の栽培作業への利用での検討が望まれ、実用化や企業化に向けた展開が期待される。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
1052 |
海水による二酸化炭素分離回収 |
一森 勇人 |
阿南工業高等専門学校 |
宮城 勢治 |
阿南工業高等専門学校 |
計画に沿って試験項目は実施されたが申請者が考えているような結論が導き出せるか疑問である。脱気機を改良してCO2分離率を上げるとともに回収量を求められるようにするとの本課題目的は達成されていないなど、CO2の分離には至っておらず、目的の主要部分は達成できていない。基礎研究から再考を願いたい。 |
1053 |
可視光応答型水分解光触媒ナノ結晶創製技術の開発 |
吉田 岳人 |
阿南工業高等専門学校 |
宮城 勢治 |
阿南工業高等専門学校 |
当初の目標は達成できなかったが、優れた触媒材料が達成できた場合の将来展望は示されている。知的財産権の確保を意識した展開がなされており、実用化に向けた検討を含め研究の継続が望まれる。 |
1054 |
摩耗ゼロ・高効率を有する磁気歯車の高トルク化と各種伝動装置への応用 |
原野 智哉 |
阿南工業高等専門学校 |
宮城 勢治 |
阿南工業高等専門学校 |
当初計画の歯車に関しては十分な結果が得られていないが、バルブ駆動、カップリングへの適用に対象を変更し、着実に成果を挙げた。企業とも密な関係が出来ている。特許出願の計画があり、コンタミネーションを嫌う食品機械への企業化が期待される。 |
1055 |
新規表面プラズモンセンサーの開発と応用 |
山口 堅三 |
阿南工業高等専門学校 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
ほぼ計画通り研究が進展した。企業との共同研究が計画されており、まずは知的財産権取得について検討が望まれる。 |
1056 |
LED看板や照明におけるLED最適配置計算プログラムの開発 |
上原 信知 |
阿南工業高等専門学校 |
宮城 勢治 |
阿南工業高等専門学校 |
いくつかの技術的問題点があり、当初計画された成果が得れなかった。期待される研究課題であるので研究の継続が望まれる。 |
1057 |
木質材料に付加価値を付与する表面改質技術の開発 |
西岡 守 |
阿南工業高等専門学校 |
宮城 勢治 |
阿南工業高等専門学校 |
計画に沿って試験項目は実施されたが、シリカの含浸には成功していないなど十分なデータ取得には至らなかった。さらなる検討が必要である。「国産杉材の有効利用」が研究意図のトップにあるが、必ずしも成果が得られていない。今後の発展を期待し、特許化企業との連携が望まれる。 |
1058 |
茶葉抽出液と乳酸菌を活用した発酵漬物の開発 |
宮ア 絵梨 |
徳島県立工業技術センター |
福田 和弘 |
徳島県立工業技術センター |
予定通り計画が実行され、順当な成果が得られている。実用化に向けて着実に進んでいる点は高く評価できる。知的財産権確保について努力を期待したい。 |
1059 |
マルチスペクトル画像による低コントラスト欠陥検出技術の開発 |
柏木 利幸 |
徳島県立工業技術センター |
福田 和弘 |
徳島県立工業技術センター |
計画に従って試験項目は実施され目的とするデータは得られている。今後は知的財産権獲得と実用化に向けての検討が望まれる。ただ、欠陥検出アルゴリズムの不記載など欠陥検出への適用実験の評価結果が十分報告されていない。 |
1060 |
光触媒(二酸化チタン)を用いた小型脱臭装置の開発 |
平島 康 |
徳島県立工業技術センター |
福田 和弘 |
徳島県立工業技術センター |
予定通り計画が実行され、順当な成果が得られていると評価できる。二酸化チタン触媒の効率化に温度の因子を導入した点は優れている。今後、測定方法を改良あるいは高感度測定法を導入し、また、初発悪臭濃度を低く設定して研究を進めるべきである。 |
1061 |
タデ藍の新品種早期作出のための葯培養技術の開発 |
村井 恒治 |
徳島県立農林水産総合技術支援センター |
豊永 恭代 |
徳島県立農林水産総合技術支援センター |
予定の研究項目はほぼ終了しており、今後解決すべき課題が明確になった。新規植物での培養系の確立は困難さを伴うものであり、時間をかけて取り組んでほしい。技術シーズ育成までの基礎的検討事項を整理し、その成果を生かす検討が必要と思われる。 |
1062 |
合成高分子の化学構造分布を分析評価するクロマト技術の開発と応用 |
右手 浩一 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
モノリスシリカカラムについて、溶離条件が例示されているが、共重合体の組成分別に、とくに有効かどうかの証拠が欲しい。実用的に重要な共重合体については、その組成やモノマー連鎖などの化学構造分布の評価に課題が残された。企業との共同研究が進められているが、あらたな知的財産権の確保について今後の進展を期待したい。 |
1063 |
発育鶏卵を用いた次世代型in vivo抗酸化物質評価法の開発 |
宇都 義浩 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
当初の研究目標をほぼ達成しており、企業化に向けてのアクションも取られている。ユニークな研究であり、動物による評価に代わるものとしての期待がある。メリットを生かして特許化を急いで頂きたい。 |
1064 |
ポータブルなナノ秒パルスパワー発生装置および周辺技術の開発 |
下村 直行 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
目標とするパルス頻度以外の計画は実行され、今後解決すべき課題が明確になった。ほぼ目標を達成している。知的財産権の確保は検討されていると思われるが、本装置を利用した応用研究を更に進め,この分野での企業化に期待したい。 |
1065 |
BGA ICのコンタクト不良検出用センサの開発 |
橋爪 正樹 |
徳島大学 |
牧野 正 |
徳島大学 |
完全なセンサーの作成までは至っていないが、研究の目標は達成されている。不具合に対する対処も確実に行われ、その妥当性も示されている.更なる高速化に期待できる内容であり、知的財産権の確保と企業化の期待は大きいと考える。 |
1066 |
光制御による導波路型波長選択光スイッチの開発 |
後藤 信夫 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
目的とする光スイッチの具体的構造が理解できない。研究実績はまだ途中経過のものもあるが,一部では進展がある。達成度は高くないがほぼ研究計画で予定された課題は遂行された。特許を出願している点は評価できる。企業との連携を通して製品化に期待したい。 |
1067 |
バルク状セルロースナノ繊維強化バイオマス複合材料の新規開発 |
高木 均 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
計画に沿って試験項目は実施されたが、十分な達成度は得られていない。バクテリアセルロースは高価で世界的に見ても生産はナタデココ用であり、工業材料への展開は期待できないのではないか。特許化は可能と思われるが、これまでの成果を生かし、企業化を再検討願いたい。 |
1068 |
南海地震に対する地方都市耐震化へ向けた広域地盤構造推定システムの開発 |
三神 厚 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
不整形地盤を考慮できるモデルによる地震応答解析から、水平地盤を仮定し得た解析に終わっている。予定通り研究項目は終了しているが、今後解決すべき課題が明確になった。知的財産権の獲得の検討と企業化に向けて研究の継続が望まれる。 |
1069 |
LSI内部のビアオープン故障の検査入力生成法の開発 |
四柳 浩之 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
試作したLSIの挙動とシミュレーションとの比較以外は遂行されており,ほぼ計画通りに進んでいる。大規模化、複雑化していくICの故障検査法の開発は評価される。知的財産権確保の可能性もあり、企業化も含め今後の進展が期待される。 |
1070 |
抗MRSA活性テルペノイドを範とする新規抗菌剤の創製 |
宍戸 宏造 |
徳島大学 |
安田 崇 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
論文は投稿・掲載されており、当初の計画、目標を大きく上回る成果を得ていると考える。しかし、緑膿菌に効果が全く見られないのは致命的である。企業化の可能性もあり、知的財産権の確保に向かい研究の継続を期待する。 |
1071 |
リポソームの新規サイジング技術の開発 |
松木 均 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
予定通りの計画が実行され順当な成果が得られた。加圧後のサイズ等のデータが示されておらず、非圧力系との比較がなされていないので達成度には少し疑問が残る。しかし、企業化への見通しも明確に示されており、早急に知的財産権の確保に取り組んでいただきたい。 |
1072 |
高精度誘電率計の開発と土構造物変状検出システムへの応用 |
上野 勝利 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
高性能の静電容量型土壌水分計を開発することを研究目標としているが、報告書からは初期計画の十分な結果は得られていない。具体的に何を新規に研究したのか不明確であるなど低い評価とならざるを得ない。特許化および企業化に向けて戦略練り直しを期待したい。 |
1073 |
ヒドロキシアパタイト薄膜を用いた水溶性重金属の回収−再生プロセスの開発 |
杉山 茂 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
実施計画において対象金属としていたもののうち水溶性鉛の再生はできなかったが,それが明らかになったこと、また口頭発表および論文誌への投稿など評価できる。知的財産権の確保の取り組みがなされていないが、実用化・企業化に向けて今後の研究を期待したい。 |
1074 |
円周方向周回の超音波による非接触型パイプ減肉計測方法の開発 |
西野 秀郎 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
計画通り試験が実行され順当な成果が得られている。減肉とピーク周波数の関係が実験と理論で確認され、学会発表も予定されている。知的財産権の確保について検討されており、企業化に向けた展望ができる。 |
1075 |
UV-LEDによる光触媒酸化作用を用いた果実の汎用型鮮度維持装置の開発研究 |
川上 烈生 |
徳島大学 |
牧野 正 |
徳島大学 |
当初の計画通り実施され、期間内に設定された目標は達成された。多くの果実に利用できる、汎用性のある鮮度維持装置の実用化は、今後の研究計画と成果の蓄積によって可能性がある。具体的な応用を見据えながらこれからの進展と知的財産権の確保を期待したい。 |
1076 |
動画像圧縮を高速で実現するH.264/AVC CABACエンジンの開発 |
宋 天 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
研究実施計画は計画通り遂行でき、口頭発表および論文誌への掲載など、格段の進捗、成果が得られている。成果の一部は既に特許申請済みであり評価できる。新しい手法が考案され、その特許申請も計画されており、今後はデモボードを完成させ、実用化に向けての進展を大いに期待したい。 |
1077 |
siRNA-コラーゲン誘導体複合体を用いたRNA干渉法による眼治療法の開発 |
大内 淑代 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
コラーゲン誘導体/siRNAの網膜、皮膚に対する導入が認められたことは成果である。目標が高く設定されており、現時点では研究計画通りの結果が得られているとは言い難い。しかしながら、研究の糸口は確実につかんでおり、今後の企業化に向けて研究の継続と発展を期待したい。 |
1078 |
有機ハイドライド脱水素触媒として優れたシンタリング耐性を持つシリカ被覆Pt触媒の開発 |
中川 敬三 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
予定通り研究が実行され順当な成果が得られいる。触媒活性の向上まで至っているが、同時に多くの今後解決すべき課題を見出している。特許化への検討と、継続的な研究の発展と企業化への具体的な道筋を明らかにしていくことを期待する。 |
1079 |
メカニカルミリング法による結晶構造制御と新規固体電解質の創製 |
中村 浩一 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
当初計画に対し格段の進捗・成果が得られている。諸特性を調べ、今後に繋がるデータを得ているが、研究は基礎的段階であり、知的財産権の確保と企業化について戦略を練り直していただきたい。 |
1080 |
分子標的探索機能を備えたペプチドライブラリーからの抗がん作用ペプチドの同定 |
辻 大輔 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
当初の研究計画にしたがって着実に研究を実施し、多発性骨髄腫に選択的なアポトーシスを誘導する化合物を発見するという学術的にも興味深い成果をあげている。このライブラーの量で、有効なペプチドを見いだせるのかは疑問である。知的財産権の確保について期待したい。 |
1081 |
ガス加圧法による新規酵素失活技術の開発 |
田村 勝弘 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
研究計画に加圧機の容量変更が行われたが、計画に従い確実に実施されている。加圧により酵素失活が証明された点が成果である。知的財産権確保の可能性が高いと考えられ、早急に企業化へ向けて取り組んで頂きたい。 |
1082 |
タンパク類似構造を有する立体規則性高分子材料の開発と応用 |
田中 均 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
研究計画通り実施され、醗酵乳酸出発の高度立体規則ポリマー合成法を確立している。基礎技術から出てきた「物=規則性高分子」であり、用途が発散されがちであるが、シーズを紹介するなど、用途を絞った展開を今後は期待する。 |
1083 |
プロテアーゼ耐性のユビキチン化阻害ペプチドの開発と応用 |
二川 健 |
徳島大学 |
大山 真吾 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
当初の計画に対して研究を精力的に実施し、活発な論文投稿、学会発表の様子からも研究の進展が伺える。しかし、運動器萎縮に対するプロテアーゼ耐性ペプチドの阻害効果の確認が実施されておらず、期待される成果があがったとは言えない。予定されている知的財産権の確保を期待したい。 |
1084 |
生体用非磁性合金の開発 |
浜田 賢一 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
当初の計画に対して格段の進捗、成果があり実用化につながる成果が得られたと思われる。しかし、新たな問題点として強度と靭性の同時確保という一般的な難題を解決する必要がある。知的財産権の確保については、特許出願済みであり企業化の準備もできている。成功が大いに待たれる。 |
1085 |
酸化ストレス誘導性細胞死を利用した新規癌治療法の開発と応用 |
福井 清 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
当初の研究実施計画はほぼ達成され基礎的研究の一部は進展した。申請者らの着想が新規性の高い点は評価できる。本研究の到達点である新規癌治療法の開発のためには一層の努力が望まれる。 |
1086 |
メモリー機能を示す新規インテリジェントポリマー材料の創成 |
平野 朋広 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
感熱応答性ポリマーを示す(N−アルキルアクリルアミド)において、二種のアルキルの共重合体の熱挙動においての、温度の上昇と下降時の相転移温度のヒステリシスが見出されたことは、評価される。知的財産権の確保と実用化に向けて今後の展開が期待される。 |
1087 |
鋼板表面への粉体付着防止のための表面処理技術の開発と応用 |
米倉 大介 |
徳島大学 |
平岡 功 |
徳島大学 |
研究は順調に進められ、表面粗さが大きくなるとうねりの影響も出てくることを見出した。しかし、目的とする結果は得られなかった。特許は取得済みであり、実用化に向けて企業との共同研究を早急に期待したい。 |
1088 |
マルチメディア・コンテンツ検索のための高速汎用検索ライブラリの開発 |
北 研二 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
計画に沿って研究が進められ、目標も達成されている。知的財産権確保のための特許が出願済みである。実用化に向けては、特徴量の算出・保存についての検討が必要であるが、今後の展開に期待したい。 |
1089 |
次世代歯科用磁性アタッチメントの開発研究 |
木内 陽介 |
徳島大学 |
大塩 誠二 |
徳島大学 |
研究は当初の計画書通りにはいっていないように思われるが、研究の方向性には問題はない。磁性アタッチメントの考え方がとてもシンプルで義歯の維持の向上には明らかに寄与すると思われる。知的財産権の確保の可能性が十分あり、企業化への努力とともに今後の進展に期待したい。 |
1090 |
マルチフレーム型超解像による合成開口レーダ画像の高分解能化 |
伊藤 陽介 |
鳴門教育大学 |
木下 凱文 |
鳴門教育大学 |
当初の計画目標であるSAR画像の高分解能化(面積比で2倍)は達成されているが、高分解能化画像から得られる詳細な地上表面状態を利用する具体的な製品像が見えない。知的財産権の確保と企業化に向けての戦略立案を期待したい。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
1108 |
難聴児の家庭用聴力トレーニング機の開発研究 |
青野 洋一 |
愛媛県産業技術研究所 |
田所 祐史 |
愛媛県産業技術研究所 |
家庭用聴力トレーニング機の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、企業化に必要な、聴力トレーニング機に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても良く検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1109 |
バイオディーゼル燃料製造における洗浄排水の効率的処理技術の開発 |
福田 直大 |
愛媛県産業技術研究所 |
門家 重治 |
愛媛県産業技術研究所 |
排水処理技術の開発に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しや知的財産権の確保についての検討も不十分であり、さらなる検討が望まれる。しかし、目標達成の可能性のある新たな微生物を探索済みであり、企業との共同研究も進められているため、将来的に企業化の可能性が出てくることを期待する。 |
1110 |
イオン液体を利用したペーパー状触媒の開発 |
大橋 俊平 |
愛媛県産業技術研究所 |
森川 政昭 |
愛媛県産業技術研究所 |
ペーパー状触媒の開発に関して、研究実施計画通りの研究遂行ができず、当初の目標を大きく下まわる研究成果であり、事業化の可能性も全く見出されていないと判断する。反応触媒のシート化は達成したが、触媒反応の繰り返しによる機能低下もあり、製品化にはまだ時間が必要であると考える。また、現行品との比較実験で優位性を実証した上での知的財産権確保の検討を望む。 |
1111 |
染料の組み合わせによるタオルへの機能性付与 |
中村 健治 |
愛媛県産業技術研究所 |
橋 俊明 |
愛媛県産業技術研究所 |
タオルへの機能性付与に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められる。ただし、媒染剤・キトサン処理の効果については、さらなる検討を望む。事業化の可能性は見出されており、特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。試験研究成果を積極的に論文や展示会で発表を行っており、企業化に向けた、企業との共同研究の可能性が高くなっていると判断する。さらに、企業化に必要な、タオルに関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても、充分な検討が行われている。 |
1112 |
生分解性プラスチック接触材を利用したアマモ場造成技術開発 |
平田 伸治 |
愛媛県農林水産研究所 |
前谷 英雄 |
愛媛県農林水産研究所 |
アマモ場造成技術開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、アマモの定着・成長・繁殖の観測期間を延ばすことなど、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化への可能性は非常に高いと判断するが、この分野は公共事業であり、どこまで行政側の協力と予算を得られるかが課題である。実用化に必要なアマモ場定着に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略については適切な検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1113 |
安価で省力的な軟弱野菜周年栽培システムの開発 |
安西 昭裕 |
愛媛県農林水産研究所 |
谷口 弘季 |
愛媛県農林水産研究所 |
軟弱野菜周年栽培システムの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められる。しかし、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断されるため、今後の検討を望む。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しや知的財産権の確保と合わせて、さらなる検討を望む。 |
1114 |
四倍体デルフィニウムの花持ち性の改善および花弁の汚れ防止技術の開発 |
岡本 充智 |
愛媛県農林水産研究所 |
栗坂 信之 |
愛媛県農林水産研究所 |
デルフィニウムの花持ち性改善技術の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、有望な4倍系統の作出など、事業化に必要な技術課題解決の見通しが明らかにされている。しかし、知的財産権確保と、その内容に十分な検討を望む。 |
1115 |
マイクロサテライトDNA解析によるマハタ優良親魚選抜技術の開発 |
山下 浩史 |
愛媛県農林水産研究所 |
金尾 聡志 |
愛媛県農林水産研究所 |
マハタ優良親魚選抜技術の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行されて、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、マイクロサテライトDNA解析によって病気に強く、成長の速い遺伝形質を有するオス親魚の特定が可能になったことは特筆すべき成果であり、今後の展開に期待する。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。優良遺伝形質を有するオス親魚の発見方法に関する知的財産権確保を強く期待する。 |
1116 |
近赤外線装置を用いた珠入れ適期の特定による高品質真珠生産技術の開発 |
曽根 謙一 |
愛媛県農林水産研究所 |
金尾 聡志 |
愛媛県農林水産研究所 |
アコヤガイの珠入れ適期の簡易判定技術の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、特筆すべき研究成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、企業化に必要な、携帯型近赤外線装置に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1117 |
直交表を用いたソフトウェアテスト工数削減法と支援ツールの開発 |
阿萬 裕久 |
愛媛大学 |
西本 光生 |
愛媛大学 |
ソフトウェアテストに関して、構文解析を用いるなど研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。研究成果のオープンソースとしての公開・普及とそれに伴う企業化に向けた展望が不明確である。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1118 |
前駆体塗布法による有機電界効果型トランジスタの開発 |
宇野 英満 |
愛媛大学 |
西本 光生 |
愛媛大学 |
有機電界効果型トランジスタに関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、高い事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。しかし、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1119 |
がんミサイル攻撃機能を有する新規レクチン固定化人工細胞の実用化 |
加藤 敬一 |
愛媛大学 |
瀬野 英二 |
愛媛大学 |
新規レクチン固定化人工細胞の実用化に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、その成果は多数の学術論文として認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、事業化に必要な、がん細胞への特異標的・攻撃機能に関する多数の特許の出願も行われ、今後の特許取得についての具体的戦略も示されており、今後の展開に期待する。 |
1120 |
リステリア菌による、より安全で効率的な遺伝子導入法の開発 |
丸山 砂穂 |
愛媛大学 |
瀬野 英二 |
愛媛大学 |
リステリア菌の開発に関する高度な研究内容であるために、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、遺伝子導入実験が遅延するなど実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分であり、今後、さらなる検討を望む。 |
1121 |
レプチン感受性変更を介した新規機構による食物繊維の抗肥満効果の検討 |
岸田 太郎 |
愛媛大学 |
入野 和朗 |
愛媛大学 |
食物繊維の抗肥満効果の検討に関して、習得データが不十分であるなど研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分であり、企業化に向けた取り組みが記述されていない。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1122 |
微小共振器構造をもつ有機半導体レーザーの開発 |
近藤 久雄 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
有機半導体レーザーに関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果は得られたと認められる。しかし、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。特に、目標の77Kでの発振は達成されておらず、企業化に向けた具体的見通しがほとんど示されていない状況である。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討が望まれる。 |
1123 |
化学療法剤による口内炎・消化管炎症に対する症状緩和ドリンク含嗽剤の開発 |
荒木 博陽 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
口内炎に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得ており、その成果は学術論文として発表されているが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1124 |
故障励起関数に基づく高性能LSIに対する高効率故障検査ツールの開発 |
高橋 寛 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
「欠陥検出向けテスト集合生成ツール」の実用化に関して、ブリッジ故障に対する欠陥検出率については不十分ではあるが、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められる。事業化の可能性もあると判断するが、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。今回の試験結果の、既存ツールとの高い親和性や実装容易性という優位性を生かし、学会発表よりも特許出願を優先されることを切に望む。 |
1125 |
流体解析手法をもちいた眼房水の流れ解析モデルの開発 |
山本 康明 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
眼房水の流れ解析モデルの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていないと判断する。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1126 |
電動車椅子座席用空気圧分布可変マットの開発と応用 |
柴田 論 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
電動車椅子座席用空気圧分布可変マットの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果はほぼ得られたと認められる。本技術の優位性が充分に実証されておらず、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断するが、研究推進に向けた新たな具体的アクション(車椅子使用者の使用感の改善、車椅子に搭載するための小型化などの課題形成など)と更なる研究計画は明らかにされている。今後はシステムの有効性の確認後の知的財産権確保も含めて、さらなる検討を望む。 |
1127 |
農業用落ち綿マルチシートの機能向上のための開発と応用 |
上野 秀人 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
農業用落ち綿マルチシートの機能評価に関して、研究計画の一部の告がないなど研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、生育や栄養動態調査が行われ、その事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、農業用マルチシートに関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、さらに研究を進められることを望む。 |
1128 |
温水・温風熱ストレス処理による貯蔵果実の病虫害防除と品質改善 |
森本 哲夫 |
愛媛大学 |
西本 光生 |
愛媛大学 |
貯蔵果実の品質改善と病虫害防除システムの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、具体的データによる科学的実証が不十分であるために実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1129 |
動物の天然抗菌ペプチドの抽出精製と実用化技術 |
澄田 道博 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
天然の抗菌ペプチド開発に関して、養殖魚の白子から目的の抗菌性タンパク質精製に至らず、その実態が明らかにされていないなど研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされておらず、さらなる検討を望む。今後の企業化等へ向けた進展のために、活性の定量化等についても意識され、研究が継続されることを望む。 |
1130 |
塞栓用球状フェライトの低温における作製 |
青野 宏通 |
愛媛大学 |
瀬野 英二 |
愛媛大学 |
球状フェライト粒子作製に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、発熱特性が向上するなどほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていないと判断する。球状フェライトの作成について、材料、焼成方法などの基礎実験を行っている段階で、医療分野への応用には時間を要すると考える。今後、さらに研究を推進され、条件や材料を限定した特許の出願なども含めて検討されることを望む。 |
1131 |
無毒化リステリア菌を利用したがん治療法の開発 |
浅野 喜博 |
愛媛大学 |
瀬野 英二 |
愛媛大学 |
遺伝子操作菌の作製に関して、研究実施計画がほぼ遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、無毒でありながら免疫学的に抗腫瘍効果を示すリステリア株作成・取得に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、更なる展開に期待する。また、本課題は「無毒化したリステリア菌を利用したがん治療法の開発」として採択されているので、その内容を吟味した上で、がん治療法開発の方向性でのコーディネートを期待する。 |
1132 |
脳梗塞治療に有用な骨髄前駆細胞動員促進物質の探索 |
田中 潤也 |
愛媛大学 |
入野 和朗 |
愛媛大学 |
脳梗塞治療剤の開発に関して、研究実施計画に変更があったものの、当初の目標を上回る成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。具体的な実証結果提示の不十分さはあるが、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、事業化に必要な、BINCsを増殖させる因子を発見して特許出願も行われ、今後の特許取得についての具体的戦略も示されており、今後の展開に期待する。 |
1133 |
血管新生促進と抑制のバランス制御分子を標的とした血管ネットワーク形成特異的阻害剤の開発 |
東山 繁樹 |
愛媛大学 |
大山 真吾 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
血管ネットワーク形成特異的阻害剤の開発に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。企業化に繋がる阻害剤発見の見通しが立っていないことが大きな課題であり、さらなる検討を望む。一方で、研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画は明らかにされている。また、血管新生制御剤に関する特許の出願が行われ、今後の特許取得についての具体的戦略も示されている。 |
1134 |
形質転換による角膜上皮細胞の開発と角膜移植への臨床応用 |
白石 敦 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
角膜上皮細胞の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、角膜上皮細胞に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。 |
1135 |
高分子ビーズ集合体を鋳型とするハニカム状セラミック薄膜の作製 |
板垣 吉晃 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
ガスセンサ電極の構造制御法の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。不均一な島状構造しか得られないという課題がクローズアップされたことや、結果が定性的であり、定量化されていない(例えば、ppbの感度まで高める具体的指針が不明である)などの点で、実用化に向けたさらなる検討を望む。 |
1136 |
トランジスタ不良に伴う遅延故障に対する故障検査法の開発 |
樋上 喜信 |
愛媛大学 |
西本 光生 |
愛媛大学 |
トランジスタの遅延故障検査に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果は得られたと認められる。事業化の可能性も見出されていると判断する。特に、いくつかのベンチマーク回路に対してテストパターン生成を行い、全ての回路において100%の故障検出率を達成したという成果は特筆に値し、学術論文として、その成果が認められている。ただし、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1137 |
環境を考慮したビニールハウス無煙暖房装置の技術開発 |
尾上 清利 |
愛媛大学 |
田村 英樹 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
無煙暖房装置の技術開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。ただし、バイオマスの利用について本方式と、温水熱交換による方式との優劣を、具体的にコスト、運転費など比較し、目標を検討されることを望む。 |
1138 |
世界初の魚類寄生虫不活化ワクチンの開発に関する研究 |
北村 真一 |
愛媛大学 |
神野 俊一郎 |
愛媛大学 |
魚類寄生虫不活化ワクチンの開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行されている。特筆すべき研究成果が得られたと認められ、事業化の見通しも明らかになっている。特に、より効率的な虫体培養法と有効なアジュバンドの開発などの事業化に必要な技術課題解決などの見通しが極めて具体的に明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。事業化に必要な、ワクチンに関する特許の出願も行われ、今後の特許取得戦略も示されており、今後の展開に期待する。 |
1139 |
ホスホールを基盤とする機能分子材料の開発 |
林 実 |
愛媛大学 |
安田 崇 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
機能性有機材料開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、企業化に必要な、ホスホールに関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても、充分な検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1140 |
歯音を用いた学習機能を有する重度身障者のコミュニケーションデバイスの開発 |
葛目 幸一 |
弓削商船高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
重度の身体障害者のためのコミュニケーション機器開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。本研究の成果として期待されるデバイスは、個別性が強く、その適応範囲が極めて限定されることに課題があると思う。また、対象者の加齢や、障害の進行によっては、ごく限られた期間の使用に終わることも考えられる。これらの点について、さらなる検討を望む。 |
1141 |
造船組立作業における効率的なブロック配置アルゴリズムの開発 |
田房 友典 |
弓削商船高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
造船組立作業における効率的なブロック配置のアルゴリズムの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、建造工程効率化に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。造船会社との共同研究により、現場での実証実験も可能となるため、本システムの成果は大いに期待できると判断する。 |
1142 |
銀と脆性材料のラッピングにおける低摩耗ラップ板の開発 |
藤本 隆士 |
弓削商船高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
低摩耗ラップ板の開発に関して、研究実施計画通りの研究遂行ができず、当初の目標を大きく下まわる研究成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。銀材料をラップ板としてガラスを研磨する技術は新規性があるが、実用化に必要なラップ板の剛性向上、コストダウンという研究目標を達成できるまでには至っておらず、企業化には一層の研究が必要と考えられる。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1143 |
脳機能を高める柑橘類活性物質の探索とサプリメントへの応用 |
古川 美子 |
松山大学 |
菊地 敏夫 |
えひめ産業振興財団 |
柑橘類に含まれる脳機能活性物質の探索・解析に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。報告書の図から判断すると、柑橘由来物質は、ポジティブコントロールと比較して、その活性が必ずしも高くないことがこの研究の発展性を考えた時に気にかかる。このような点を意識され、研究が継続されることを望む。 |
1144 |
時計型酸素飽和度測定プローブの開発 |
宮田 剛 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
時計型酸素飽和度測定プローブの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、試作品が完成しているなど標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、共同研究企業の探索と、腕時計型プローブに関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。 |
1145 |
バイオフィルムを用いた海洋生物の付着防止技術の開発 |
早瀬 伸樹 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
バイオフィルムの海洋生物付着防止機構の解明に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、企業化には、バイオフィルム形成微生物を安定的に海洋構造物や船舶の塗装表面に固定する必要があり、更なる研究と技術開発が必要であると判断する。しかし、バイオフィルムを生産する菌株に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略については検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1146 |
人工鼓膜用パッチフイルムの開発 |
中川 克彦 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
人工鼓膜の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。しかし、市場ニーズはそれほど大きくないと考えられ、実用化へ向けて医療分野への調査が必要と考える。また、知的財産権確保についてもさらなる検討を望む。 |
1147 |
超臨界二酸化炭素を利用した省力型害虫・鳥獣類防除剤の開発 |
堤 主計 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
害虫・鳥獣類防除剤の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。実用化課題としては、対象害虫のターゲッティングなど農業害虫分野との連携や、生産コストの点について、さらなる検討を望む。 |
1148 |
CPT信号を用いた高感度磁気センサーの開発と応用 |
福田 京也 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
高感度磁気センサーの開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、特筆すべき研究成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、Coherent Population Trapping 信号に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、今後の展開に期待する。ただし、早急に商品化する具体的展望と具体的特許出願が望まれる。 |
1149 |
バッテリー残存容量・余寿命を推定するモデルベース検出センサーの開発 |
豊田 幸裕 |
新居浜工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
バッテリー残存容量・余寿命の推定に関して、研究実施計画通りの研究遂行ができず、当初の目標を大きく下まわる研究成果であり、今後さらなる検討を望む。しかし、事業化の可能性は見出されており、特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、企業化に必要な、ハイブリッド自動車に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1150 |
油の吸油率及び脂肪吸収率の少ない低カロリーパン粉の開発 |
笹山 新生 |
愛媛県産業技術研究所 |
毛利 作太郎 |
愛媛県産業技術研究所 |
低カロリーパン粉の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められる。また、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。ただし、本研究では、多糖類ゲルと多糖類分解物を添加したパン粉の評価と、官能試験および保存試験では別のものを使用しており、研究成果の評価が困難である。また、ゼラチンはタンパク質であり、コンニャクゲルと夏ミカンじょうのう膜粉砕物を使用するのであれば、これについて官能試験および保存試験を行うべきと考える。そして、既存のパン粉との差別化を図る必要があると考える。以上の点で、さらなる検討が望まれる。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
1151 |
有機系捕集材と超音波利用による大気中VOC分解処理技術の開発 |
隅田 隆 |
高知県工業技術センター |
本川 高男 |
高知県工業技術センター |
VOC の捕集分解処理技術の開発に関して、ベンチスケール試作機による吸着実験が未達成であるなど研究実施計画の遂行が不十分で、当初の目標を下まわる成果であるが、事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。ただし、超音波の効果を科学的根拠に基づいて再度検討する必要があると考える。また、気液接触効率を工夫するなどして知的財産権確保に関する検討を望む。 |
1152 |
天然物質をベースとした捕集材による現場完結型六価クロム処理 |
山下 実 |
高知県工業技術センター |
本川 高男 |
高知県工業技術センター |
現場完結型六価クロム除去システムの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、市場ニーズ、標的となる製品像、吸着剤の製法とコスト、及び性能評価など事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、イオン吸着剤に関する特許出願も行われ、今後の特許取得についての具体的戦略も示されており、今後の展開に期待する。 |
1153 |
香味特性に優れた新規低価格帯清酒の開発 |
上東 治彦 |
高知県工業技術センター |
本川 高男 |
高知県工業技術センター |
新規低価格帯清酒の開発に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、事業化の可能性は見出されている。特に、数種の普通酒醸造用高香気性酵母を育種しており、ピルビン酸の問題を解決できれば、実用化も可能と思われる。しかし、個々の実験において発酵状態の違いのためかデータにばらつきがあり、今後、さらに実験を重ねて判断する必要があると思われる。また、知的財産権の確保についての検討が不十分であり、さらなる検討を望む。 |
1154 |
牛の行動管理システムの開発 |
川原 尚人 |
高知県畜産試験場 |
宮村 和典 |
高知県畜産試験場 |
牛の行動量の自動収集機器の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。実用化のためには、牛の発情行動発見率に関してはサンプル数を増やして信頼性を高める必要があり、無線端末の長期間連続稼動の実証を行う必要があると考える。しかし、研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画は明らかにされている。 |
1155 |
施設栽培ピーマン、シシトウ黒枯病の環境負荷軽減型防除技術及び装置の開発 |
下元 祥史 |
高知県農業技術センター |
山崎 浩司 |
高知県農業技術センター |
施設栽培ピーマン、シシトウ黒枯病の環境負荷軽減型防除技術に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。しかし、防除率が90%を達成した結露センサー付き病害防除コントローラーに関しては知的財産権の確保について、さらなる検討を望む。 |
1156 |
食味のよい水稲新品種‘南国そだち’の7月収穫安定化技術の確立 |
坂田 雅正 |
高知県農業技術センター |
山崎 浩司 |
高知県農業技術センター |
‘南国そだち’に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、実用化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。しかし、高温、強風被害を回避する確実な技術確立と、品種登録などの知的財産権確保の検討を望む。報告書においては、得られた結果の記述が非常に曖昧で、条件設定と得られた結果との因果関係が、極めて分かりにくく、評価が難しいものと判断した。 |
1157 |
高い柔軟性・吸収性と強度を併せ持つガラス強化マーセルパルプシートの開発 |
遠藤 恭範 |
高知県立紙産業技術センター |
関 正純 |
高知県立紙産業技術センター |
マーセルパルプシートの開発に関して、研究実施計画通りの研究遂行ができず、当初の目標を大きく下まわる研究成果である。柔軟性の必要基準を下げる、強度基準をいくらか犠牲にする等の、妥協可能なマーセル化条件・ガラス化条件を見出し、実用化目標を達成して頂きたいと考える。また、実験結果を具体的・定量的に記した図表がなく、記述の妥当性が判断できなかった。 |
1158 |
抗菌・抗かび活性を発揮する衛生用シートの開発 |
滝口 宏人 |
高知県立紙産業技術センター |
関 正純 |
高知県立紙産業技術センター |
抗菌シート、抗カビシートに関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しは明らかにされている。ただし、洗浄後の多核化合物の定着率が十分とはいえず、使用目的が限定されると考える。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画は明らかにされており、今後の展開に期待する。 |
1159 |
レーザー光を使った非接触マイクロアクチュエータの開発 |
伊藤 基巳紀 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
回転アクチュエーターの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性は未だ見出されておらず、さらなる検討を望む。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。しかし、マイクロマシンに関する特許出願は行われ、今後の特許取得についての具体的戦略も示されており、今後の展開に期待する。 |
1160 |
スラリーアイス製造技術を利用した新たな凍結濃縮装置の開発 |
横川 明 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
凍結濃縮装置の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。さらに、企業化に必要な、海水スラリー製造に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1161 |
アナログLSIの動作モニター型故障検出システムの開発 |
橘 昌良 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
アナログ回路の故障検出に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。本研究の最大の特徴である「テストモード無しに故障検出を行なう方法」を断念され、インパルス方式の「テストモードを設定する方法」を検討されているが、この方法は、現時点ではまだ方式検討の段階であり、実用化・企業化の可能性は今後の研究の成否に係っていると考える。知的財産権の確保についての検討も含め、今後、さらなる検討を望む。 |
1162 |
古紙および未利用木質資源から造った植物栽培用炭の鉢の開発 |
坂輪 光弘 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
植物栽培用炭の鉢の開発に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが、事業化の可能性は見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しと、事業化に向けた新たな具体的アクションが明らかにされている。また、鉢製造に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討されている。ただし、具体的データの記述がないなど、報告書の記載が不十分であり、正確な評価が困難であると判断した。 |
1163 |
LSI故障診断システムの研究・開発 |
真田 克 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
LSIの故障箇所候補の特定に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、リーク故障候補に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても、充分な検討が行われている。ただし、一般的故障診断に対する高速性や効率性などの優位性をより明確にする必要があると考える。 |
1164 |
ナノ構造組織制御による超伝導薄膜の特性向上 |
前田 敏彦 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
高温超伝導薄膜の成膜プロセスに関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。また、知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。ただし、この種の研究においては、非配向性粒をいかに制御し、減少させるかという点が目標であり、これに関する指針が望まれる。 |
1165 |
袋詰め薬剤画像診断システムの開発 |
竹田 史章 |
高知工科大学 |
都築 俊夫 |
高知工科大学 |
画像診断システムの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、実用化の可能性は未だ見出されていないと判断する。限定された状況での検査性能は、ほぼ計画どおりの値を達成しているが、実際には、半透明な袋の存在、粉末剤と錠剤との混合、類似品・類似形状の錠剤の存在など、企業化には解決すべき問題が多いと判断する。しかし、研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画は明らかにされており、今後の展開に期待する。 |
1166 |
汎用・安価で実用性の高い紫外線センサの開発 |
岸本 誠一 |
高知工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
紫外線センサの開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の見通しも明らかになっている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが極めて具体的に明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、特許出願を予定されており、今後の特許戦略も示されている。商品化を加速するには、センサとして紫外線量との関係を明確にすること、集光性を高めるための工夫が必要になると考える。装置が簡単であることなどから今後のさらなる展開を期待する。 |
1167 |
非接触歩行信号検出技術を利用したリハビリテーション支援システムの開発 |
栗田 耕一 |
高知工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
歩行リハビリテーション支援システムの開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、特筆すべき研究成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、「音」をリアルタイムフィードバックツールに用いるなど事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、企業化に必要な、微弱な誘導電流の検出に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討され、今後の展開に期待する。 |
1168 |
水中レーザー照射法を用いた半導体デバイスプロセス技術開発 |
池上 浩 |
高知工業高等専門学校 |
今井 正三郎 |
新居浜工業高等専門学校 |
レーザー微細加工技術の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、企業化に必要な、レーザー加工技術に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。 |
1169 |
クライアントの病状ステージに応じた新しい血糖コントロール食品の開発 |
川村 美笑子 |
高知女子大学 |
彼末 富貴 |
高知女子大学 |
血糖コントロール食品の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。しかし、商品ニーズの調査や共同研究企業の探索が必要と考える。また、知的財産権確保についても、さらなる検討を望む。 |
1170 |
水熱・酵素複合技術を用いた廃棄・漂着海藻の高速糖化 |
奥田 和秀 |
高知大学 |
安田 崇 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
廃棄・漂着海藻の高速糖化に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。海藻物から標記技術によって単糖・オリゴ糖が分離され、また残存セルロースのグルコース化に対する分析的な知見も得られている。しかし、企業化するためには、まだまだ沢山の課題があり、さらなる検討を望む。 |
1171 |
臨床検査としてのセレクチンリガンドをもつMUC1の意義 |
横山 彰仁 |
高知大学 |
大山 真吾 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
MUC1に関して、研究実施計画以上に研究が遂行されて、当初の目標を上まわる成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が全く見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていないと判断する。報告書に記載いただいたように、SLAKの特許取得や実用化は難しいと思われる。 |
1172 |
皮膚癌多発マウスを用いた新規シグナル阻害軟膏の紫外線発癌の抑制効果 |
横川 真紀 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
紫外線発癌に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが、事業化の可能性が未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。本研究の目標としては紫外線発癌の予防治療とされているが、もう少し焦点を絞り、前癌症状である日光角化症の治療軟膏の開発とする方が、当面の研究としては望ましいのではないかと考える。研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画は明らかにされており、今後の展開に期待する。 |
1173 |
近赤外分光法を利用した海外輸出用乾物の高品質乾燥装置の開発 |
河野 俊夫 |
高知大学 |
北添 英矩 |
高知大学 |
高品質乾燥装置の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。近赤外分光法に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている。 |
1174 |
紙表面上で疎水性機能材料含有マイクロカプセルを直接合成する手法の開発 |
市浦 英明 |
高知大学 |
北添 英矩 |
高知大学 |
マイクロカプセルに関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされ、様々な機能紙開発の可能性が示唆される。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされており、今後の展開に期待する。 |
1175 |
胸部CT画像によるじん肺自動診断の開発と応用 |
菅沼 成文 |
高知大学 |
大山 真吾 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
じん肺自動診断の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められる。特に、その研究成果は、多数の学術論文として認められ、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しも極めて具体的に明らかにされている。また、関連企業との連携も確立されており、実用化の可能性は高いと判断する。さらにじん肺の自動スコア化に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても、充分な検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1176 |
筋力訓練の指標となるリアルタイムの積分筋電計の実用化のための研究 |
石田 健司 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
リアルタイム積分筋電計に関して、研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であり、事業化の可能性も未だ見出されていないと判断する。特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。検討数が予定症例数より少なく、また調査2での筋力増加に有意差が見られない。高齢者が対象であるため、有効性を示すことが困難であると思われるが、システム自体はユニークであり、さらなる飛躍的改良と工夫を期待する。 |
1177 |
極晩生・極多収・良食味の品種候補‘村井79号’の西南暖地における適応性の検討 |
村井 正之 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
‘村井79号’に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、高い事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画が明らかにされている。さらに、企業化に必要な、品種登録などの知的財産権確保についても、充分な検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1178 |
白血病細胞増殖機構の網羅的解析・治療戦略決定への応用 |
池添 隆之 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
急性白血病に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。細胞増殖シグナルのプロファイリングで予後が予測できれば、テーラーメード医療を行なえる可能性がある。引き続き多くの基礎データが蓄積され、研究が加速されることを望む。 |
1179 |
時間的制約のある生活習慣病ハイリスク者に有効なeラーニングプログラム確立に関する研究 |
都竹 茂樹 |
高知大学 |
北添 英矩 |
高知大学 |
eラーニング・プログラム開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。しかし、他のeラーニングと差別化するために本提案技術の優位性を高めることが必要と考える。知的財産権の確保についてはさらなる検討を望む。 |
1180 |
微量有害化学物質除去機能を付与した排水路材料の開発に関する研究 |
藤原 拓 |
高知大学 |
北添 英矩 |
高知大学 |
農薬等の微量有害化学物質の除去機能を付与した排水路材料の開発に関して、研究実施計画以上に研究が遂行され、当初の目標を上まわる成果は得られたと認められる。研究推進に向けた新たな具体的アクションとさらなる研究計画も明らかにされているが、事業化の可能性は未だ見出されていないと判断する。特に、接着耐久性の検討や実用化に向けた公共団体とのタイアップの模索など、さらなる検討が望まれる。 |
1181 |
小児固形移植におけるEBウイルスの制御と対策 |
藤枝 幹也 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
EBウイルスの制御に関して、症例数、検討等も極めて少なく、研究実施計画の遂行が不十分で目標を下まわる成果であるが、高い事業化の可能性は見出されている。また、事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画も明らかにされている。さらに、EBV特異的killerT細胞の測定に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われており、今後の展開に期待する。 |
1182 |
錠剤化酵素を用いるビタミンB6分別定量キットの開発 |
八木 年晴 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
ビタミンB6分別定量キットの開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。本研究の方向性は充分納得できるが、企業化、知的財産確保に向けてはさらなる検討を望む。 |
1183 |
高知産藻類からのアレルギーおよび糖・脂質代謝制御物質の探索と応用 |
富永 明 |
高知大学 |
石塚 悟史 |
高知大学 |
高知産藻類に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められる。アレルギーおよび糖・脂質代謝制御に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略については検討も行われている。しかし、事業化の可能性は未だ見出されておらず、さらなる検討を望む。 |
1184 |
加工性に優れた安全かつ高機能なハイブリッド材料の開発と応用 |
米村 俊昭 |
高知大学 |
安田 崇 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
銀含有ハイブリッド化合物に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、当初の目標通りの成果がほぼ得られたと認められ、事業化の可能性も見出されている。特に、標的となる製品像、事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている。抗菌・抗かび剤などに関する多数の特許出願がなされ、今後の特許取得戦略についても検討が行われている。ただし、商品化を加速するためには、公設試験場や企業との強力な連携関係の構築と、積極的な事業活動への参画が望まれる。 |
1185 |
ソルボサーマル反応による酸素還元触媒用硫化物の合成 |
柳澤 和道 |
高知大学 |
安田 崇 |
株式会社テクノネットワーク四国 |
高性能な酸素還元触媒の開発に関して、研究実施計画に記載されている事項が遂行され、ほぼ当初の目標通りの成果は得られ、学術論文としても認められている。しかし、事業化の可能性が未だ見出されておらず、特に、標的となる製品像、実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である。実用化には、触媒活性能の向上に関係する因子の予想や、白金との表面積・安定性・ナノ化に関する比較などの点でさらなる検討を望む。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
1186 |
湿式プロセスによる高効率高分子素子の開発 |
永松 秀一 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
目標は達成されておらず、実用化にはまだ遠いように思われる。目標を達成できなかった要因を詳細に分析し、本研究テーマの次のステップに反映していくことが必要であると思われる。 |
1187 |
バイオセンサー素子マイクロペルオキシダーゼの化学合成法の開発 |
坂本 寛 |
九州工業大学 |
大矢 伸宏 |
九州工業大学 |
マイクロペルオキシターゼ(MP)を合成することができなかった等、当初計画に対して成果が出ていないのは残念である。研究開発の経過を詳細に分析し、MPを合成できなかった原因を突き止め、再チャレンジされることを期待する。 |
1188 |
データ圧縮と情報検索アルゴリズムの融合 |
坂本 比呂志 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
記憶容量性能にも時間性能にも優れた次世代情報検索技術であり、スケーラビリティも高いことは評価できる。一方、今後は、本事業の趣旨に則って企業化に向けた展望や知的財産権確保の検討が必要である。 |
1189 |
低コスト2軸配向金属基板を用いた高性能次世代超伝導線材の開発 |
松本 要 |
九州工業大学 |
末松 正典 |
科学技術振興機構 |
面心立方FCC CuNi/C2u2軸配向基盤にYBCO酸化物超伝道材料をエピタキシャル成長させる適正な熱処理と圧延条件を見出した点は評価できる。今後技術の権利化と実用化に対する具体化が必要である。 |
1190 |
金属硫化物を用いたロ−コスト燃料電池電極触媒の開発 |
清水 陽一 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
触媒活性や触媒合成手法の確立で良い結果が得られたが、長期劣化のない触媒の開発には今後の検討が必要である。 |
1191 |
大型構造物の施工時強化仕上げ法 |
西尾 一政 |
九州工業大学 |
長田 純夫 |
九州工業大学 |
本研究は計画に沿って進展したが、当初設定の結晶粒径は得られておらず、またその見込みも明確に示されていない。実用化に向けた戦略や取り組みにの具体性が必要である。 |
1192 |
有機化合物を用いた高感度フッ素センシングシステムの構築 |
柘植 顕彦 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
当初の計画にはフィルム化した化合物の評価を行うことになっているがフィルム化に成功していない。また結合特性の詳細な検討も実施されていない。フィルム化に対する戦略練り直しが必要である。 |
1193 |
電気刺激を利用した歩行訓練装置の開発 |
田川 善彦 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
全般的にみて、当初の目標に向けた研究成果が得られたとは言い難い。取得したデータが不十分であり、今後の方向性もはっきりしない。また実用化に向けた具体的なアクションや知的財産権の確保への明確なプランも示されていない。 |
1194 |
ボロン含有低コスト型組成の新規チタン系合金の開発と恒温加工性能の評価 |
萩原 益夫 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
ボロンの微量添加の最適化を図り、加工性能を検証することが目的であったはずだが、実際には0.1%のB添加合金しか調査されておらず、当初の目標どおり進捗していない。実用化に向けた具体的な計画とアクションが必要である。 |
1195 |
高い水素ガスバリア性を有する新しい無機化合物複合化CFRPの開発 |
米本 浩一 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
無機化合物複合化CFRPに関する材料特性、成型性に関する評価試験を計画通りに実行された点は評価できるが、本材料を実用化するにあたっての課題の抽出と対応策の明確化が必要である。 |
1196 |
地上民生品用帯電防止コ−ティングの宇宙環境適用性の評価 |
趙 孟佑 |
九州工業大学 |
田中 洋征 |
九州工業大学 |
地上民生品用の帯電防止コーティングが優れた耐真空環境性を有していることを明らかにしたことは評価できるが、初期目標を達成できていない。今後は、計画的な研究開発の遂行が望まれる。 |
1197 |
光触媒及び放射線誘起表面活性の定量測定装置の開発 |
川口 俊郎 |
九州産業大学 |
藤本 敏樹 |
九州産業大学 |
活性酸素種の電荷を10-16〜10-17Aレベルで測定できており、当初の目標は達成できたものと評価できる。今後は、より安価な測定装置の開発をはじめ、実用化に向けての展開を期待する。 |
1198 |
ナノバブルを利用した超音波遺伝子・ドラッグデリバリーシステムの確立 |
岩永 賢二郎 |
九州歯科大学 |
石川 宗晴 |
科学技術振興機構 |
実施計画の達成度は認められるものの、企業化に向けた見通しについては十分とは言えず、また知的財産への確保についても十分に検討されているとは言い難い |
1199 |
フィボナッチ数列により最適化された超低消費電力・高速DACの開発 |
Pokharel Ramesh |
九州大学 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
提案した手法で消費電力の少ないDA変換回路のCMSチップを開発していることは評価できる。特許出願、IP登録を行うとともに、企業との共同研究を進め、ソフトウエア無線等の低消費電力システムの実用化を図ることを期待する。 |
1200 |
帯電凝集反応を利用した環境微粒子のラグランジェ型高効率除去技術の開発 |
伊藤 一秀 |
九州大学 |
山内 恒 |
九州大学 |
帯電クラスタの濃度減衰はダクトの材質に依存することを見出したのは評価するが、当初の縮小空間での煙草煙微粒子を用いた実験を行うべきである。実用化を考えた場合、知的財産の取得に向けた具体的アクションも必要である。 |
1201 |
糖尿病発症における性差を利用した糖尿病治療薬の開発 |
稲田 明理 |
九州大学 |
平田 徳宏 |
九州大学 |
女性ホルモンの標的分子の同定単離をb細胞から行うと言う計画は極めて高く評価出来るが、具体的に研究が進行している様子が伺えない。 |
1202 |
貴金属合金ナノ粒子合成法の開発 |
永長 久寛 |
九州大学 |
緒方 道子 |
九州大学 |
白金ナノ粒子担持触媒の調製法だけでなく、当初計画には無いCO酸化触媒特性が明らかにできていることは、企業化の可能性は見出されたと判断される。今後、応用分野への知的財産権への検討が必要である。 |
1203 |
高効率電気光学特性を有するモレキュラーグラスの開発 |
横山 士吉 |
九州大学 |
緒方 道子 |
九州大学 |
開発素子の電気光学定数は初期値では世界的レベルに到達したこと、また、知的財産権の確保について十分な検討が行われている点は評価できる。現性能の約2倍の定常値を実現できる技術の追求を期待する。 |
1204 |
口内法X線撮影シミュレーションシステムの改良と応用 |
岡村 和俊 |
九州大学 |
京谷 香菜子 |
九州大学 |
本研究でセンサによる位置データの取得、そのデータを用いたシミュレーションプログラムは出来たが、シームレスなシステムとしては未完である。問題・課題を明確にした対応が必要である。 |
1205 |
正常子宮内膜幹細胞の同定と再生治療への応用 |
加藤 聖子 |
九州大学 |
京谷 香菜子 |
九州大学 |
興味深い研究で、予定した計画も誠実に実施し、実際に子宮内膜幹細胞マーカー候補のレセプターAを同定したということは評価できる。潜在的な価値高い研究と思われるが、今後の展望を適切かつ丁寧に書かれていないのが残念である。 |
1206 |
純アルミ板挿入型高力ボルト高摩擦接合を用いた鉄骨構造継手の開発 |
吉岡 智和 |
九州大学 |
岸本 泰洋 |
九州大学 |
研究計画を一部変更して実施された点は特に問題はないが、拒絶査定された特許に代替できる技術の検討と取組みが必要である。 |
1207 |
癌栄養血管を標的とした新規癌遺伝子免疫療法の開発 |
久枝 一 |
九州大学 |
平田 徳宏 |
九州大学 |
産業化(医薬化)できるかのコンセプト、成果の価値、特許性、企業化へのアクションの実績など、いずれにおいても、記載内容の中に企業化の可能性を見いだすことができない。 ユビキチン融合遺伝子での免疫誘導、さらにAQP-1遺伝子を融合した場合の免疫誘導の、いずれにおいても、基本的な技術は確固たる先行特許があることが強く疑われ、本成果に新規性、進歩性が認められるかは疑問である。 |
1208 |
有用微生物群を封入したポーラスブロックによる水質浄化システムの開発と応用 |
押川 英夫 |
九州大学 |
山内 恒 |
九州大学 |
有機汚濁水域の改善のための技術開発研究であるが、初期BOD740mg/lという生下水よりも高濃度での実験を行っており、現地条件と著しくかけ離れている。本研究成果が最終目標のどの辺りに位置しているのか明示する必要がある。 |
1209 |
生体内フリーラジカル反応画化のための造影剤開発 |
山田 健一 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
糖尿病モデルでの検討がなされなかったのは残念だが、これまでとは異なる反応性を有する新規ニトロキシルラジカルを見出す等、評価できる。基本特許はすでに押さえてあるが、今後、用途特許等を取得するとともに、企業化に向けた具体的な方針を明確にされることを期待する。 |
1210 |
ナノチタニア系無機プロトン伝導体の開発 |
松本 広重 |
九州大学 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
全般に予定通り進行している。チタニア圧粉体の緻密化に問題があるが、硫酸修飾で目標の10倍高い伝導率を得られ、企業化の可能性が見出せた。 |
1211 |
アデニンヌクレオチド透過担体に作用するアポトーシス阻害剤の開発 |
新藤 充 |
九州大学 |
石川 宗晴 |
科学技術振興機構 |
新化合物の合成と生物活性において、計画を上回る成果を得ているが、実用化にあたっては、BAKの大量合成法の確立、有効類縁体の構造の確定と作用メカニズムの解明などへの追究が必要である。 |
1212 |
レーザー誘起超音波法を用いた完全非接触型歯科インプラント固定率評価装置の開発 |
森田 康之 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
歯科インプラント固定率の評価法として、レーザー誘起超音波法が応用できる可能性は見いだされているが、試験データが不十分で、実用化へは改良を要する点が多い。 |
1213 |
電界誘起酸素エッチングによる探針先端の原子レベル先鋭化 |
水野 清義 |
九州大学 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
開き角5°以下の電子線を得ることができた点、電界放出電子線を試料表面に照射し後方散乱された電子線をマイクロチャンネルプレートで検出して回析パターンの観察に成功した点は評価できる。他大学、装置メーカーとの共同研究等、実用化に向けての展開を期待する。 |
1214 |
(生き物の)非平衡力物性計測システムの開発 |
水野 大介 |
九州大学 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
細胞に関する種々の情報を新規に観測し定量的に求める等の重要な研究成果が得られたと考えられる。研究成果の知的財産権の確保および企業化への展開を期待する。 |
1215 |
ロボット群による大規模建造物の自動レーザ計測システムの開発 |
倉爪 亮 |
九州大学 |
前田 真 |
九州大学 |
当初の研究目標である計測方法、計測精度については、数値で達成したこと明示していること、また、複数企業から問い合わせをうけていることから、実用化も期待できる。今後、環境に対するロバスト性やコスト等への配慮も望む。 |
1216 |
多元ドープによるバルクナノコンポジット構造ZnO系酸化物熱電材料の開発 |
大瀧 倫卓 |
九州大学 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
バルクナノコンポジット構造ZnO系酸化物熱電材料の開発として当初計画した研究をほぼ終了しており、知財化も進んでいると評価できる。今後、オファーを受けている企業からの情報も考慮した、より実用化に向けた取組みを期待する。 |
1217 |
アルツハイマー病モデルマウスにおける認知機能・病理学的解析法の開発 |
大八木 保政 |
九州大学 |
平田 徳宏 |
九州大学 |
本研究では抗AD薬の臨床的効果を効率的に解析する方法の確立を目指しており、十分ではないが、ある程度の成果を得ている。APOの有効性は設定された実験系で明確であるが、既存薬剤(Donepezilほか)との比較がほしかった。 |
1218 |
再生医療用新型理想ウイルスベクターの開発 |
竹田 誠 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
iPS細胞に繋がるベクター開発に繋がる研究というのは、実際に行われた内容から乖離している。申請書に書かれた研究計画も、適切に行われていない。 |
1219 |
海綿骨を模倣した三次元連通気孔型人工骨置換材の開発 |
竹内 あかり |
九州大学 |
平田 徳宏 |
九州大学 |
開発した人工骨置換材の優位性を定量的に評価するとともに,骨欠損再建実験には大型動物の使用が必要など問題点も明らかにしており,当初の目標を達成しているものと思われる. |
1220 |
乳幼児期の種々疾病予知・予防のための腸内フローラ解析システムの構築 |
中山 二郎 |
九州大学 |
深見 克哉 |
九州大学 |
基本技術は進捗している。特に糞便中の16sRNA遺伝子配列解析システムは十分に応用できるものと思われる。種レベルの分布が測定できればアレルギーとの関連性も見えてくると思われ、評価できる。 応用としてのアトピー発症との関連性については、今後の発展を待つ。 |
1221 |
疾病感受性ゲノム情報による集団リスク階層化技術の開発と応用 |
中島 直樹 |
九州大学 |
桜田 敏生 |
株式会社産学連携機構九州 |
豊富な臨床データに最新のゲノムデータを加えプログラムの精緻化を図る点、またその解析体制が整ったことは評価できる。しかし対象数が100人程度では、個々のリスクアレルのオッズ比から考えると統計的に有意なデータが得られるとは考えにくい。 |
1222 |
有機ELを光源とするマイクロチップ用蛍光検出システムの開発 |
中嶋 秀 |
首都大学東京 |
古川 勝彦 |
九州大学 |
1枚のマイクロチップ上に分離チャネルと検出システムを集積した小型の化学分析システムを開発し、予定したデータが取得でき、実用化が期待される。特許出願および企業化の具体的検討を進められることを期待する。 |
1223 |
高機能エレクトロクロミック高分子材料の開発と固体薄膜デバイス応用 |
長村 利彦 |
九州大学 |
緒方 道子 |
九州大学 |
研究計画に対してほぼ目標を達成した点は評価できるが、表示素子としての耐久性(耐湿、耐熱、耐候性)など多くの課題が想定される。無機系および有機系の競合材料と比較した優位性がどこにあるのかを検証する必要がある。 |
1224 |
ナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の高温用ヒートシンクへの応用 |
堤井 君元 |
九州大学 |
出田 光太郎 |
九州大学 |
予定した試験項目はすべて実施しているが、最も重要な目標であった熱伝導率の改善は達成されていない。実用化には、半導体を超える熱伝導率を実現するための方策の抽出が必要である。 |
1225 |
基質アナログを用いるポリケタイド新規生産システムの開発 |
田浦 太志 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
本研究の目的はポリケタイド化合物ライブラリーの大量生産とその生理活性の探索であるが、100種以上の酵素合成ポリケタイドからなるライブラリー構築は未達成で、得られたポリケタイドの生理活性評価にも至っていない。一方、新規な化合物が酵素法によって取得できる可能性は示された。しかし、その生産性は低く得られる化合物の生理活性試験を行には多くの時間が必要となる。 |
1226 |
生体内レドックス反応解析用アミノ酸プローブの設計・合成 |
田中 正一 |
長崎大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
学術的に興味深い研究であるが、企業化の観点からは、その判断の基礎となる試験研究成果が未だ十分得られておらず(動物実験)、企業化の実現性については現時点ではまったくの未知数である。 |
1227 |
多重系光制御有機導波路レーザーを用いた近紫外レーザーの創製 |
渡邉 博文 |
九州大学 |
直居 哲 |
科学技術振興機構 |
有機導波路レーザ自体の性能向上、また近紫外領域への波長確保を実証し、学会発表し、企業化の可能性を見出せたことは評価できる。今後はその成果を企業化や特許申請につなげることが必要である。 |
1228 |
窒素を合金元素として活用した省資源型高強度チタン合金の開発 |
土山 聡宏 |
九州大学 |
坂本 剛 |
九州大学 |
予定していたデータはほぼ取得できているが、本試験研究で得られた成果が曖昧であり、実用化に向けた戦略や取り組みにおいて具体性が欠けている。 |
1229 |
有機ラジカルを用いたDNA型及び高分子型新規MRI造影剤の構築 |
唐澤 悟 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
有機化合物ではこれまで最高の感度を実現しており、デンドリマー化合物ではin vivo試験を行うまで研究が進展した。特許出願については見通しがついているように思われる。 |
1230 |
超高速非線形データ照合法の応用展開 |
内田 誠一 |
九州大学 |
直居 哲 |
科学技術振興機構 |
学術的な研究としては、成果が得られたと認められるが、企業化へ向けた具体的な検討(照明変動に対する頑健性等の企業化へ向けた技術的課題の検討、企業等との連携への検討、知的財産権の確保等)が不十分である。 |
1231 |
サイズ均一多孔質炭素を用いた抗肥満薬の開発と薬効評価 |
平田 美由紀 |
九州大学 |
平田 徳宏 |
九州大学 |
メソ孔炭素のトリグリセリド低下薬としての可能性は見出せたが、既存薬との間で優位性を明確にしてほしい。さらに、クレアチニン上昇は、安全性の面から気になる。電解質(Na, K, Ca)の挙動や各臓器の組織学的検討も必要である。 |
1232 |
澱粉枝作り酵素群の基質特異性の構造基盤と応用 |
木村 誠 |
九州大学 |
深見 克哉 |
九州大学 |
当初の目標である結晶構造の解析は実施できなかった。 活性アミノ酸残基の同定はBEIに限定しており、しかも活性中心の同定はできていない。加工澱粉の創製では期待していた原料澱粉の特性が反映された固有の加工澱粉とはならず、単に環状化糖鎖が効率よく生成するだけであった。しかし、各種澱粉の加工用酵素としての企業化の可能性はあると考える。 |
1233 |
高効率で安全な組換えウイルス増殖用カイコ細胞Bme21の無血清培養技術の開発 |
李 在萬 |
九州大学 |
深見 克哉 |
九州大学 |
全般に実験データの記述が乏しい報告書である。特に無血清培地培養条件下で、馴化した細胞のタンパク質の生産能(量)が記載されておらず、本細胞が製造上の実用性があるのか判断できない。 |
1234 |
大腸がん細胞の浸潤・転移に対する新規阻害剤の開発に向けた基盤研究 |
鈴木 淳史 |
九州大学 |
山本 英樹 |
九州大学 |
任意の時間で腸管上皮細胞特異的にSnailの過剰発現が誘導でき、発生した大腸癌の細胞に上皮−間葉転換(EMT)を引き起こすことが可能な遺伝子改変マウスを作製することに成功した。よって、実験目標はおおむね達成されたが、企業化計画の立案が不充分である。また知財確保を早急に実施してほしい。 |
1235 |
患者とともに聞いて診断する聴診器システムの開発 |
小山 倫浩 |
産業医科大学 |
田中 邦明 |
株式会社久留米リサーチ・パーク |
臓器の障害による聴診上の雑音を検知するソフトの完成には至っていないが,改善した試作機の作成,遠隔地との実証実験を行うなど改善が見られる. |
1236 |
マグネシウム系化合物を用いた製鋼スラグ固化剤の開発 |
阪本 尚孝 |
福岡県工業技術センター |
平田 敬一郎 |
福岡県工業技術センター |
スラグ(副産物)の有効利用を促進する上でも、重要な課題である。たま、ホウ素の添加量を減らすためにマグネシウムを利用する技術は新規性に富んでおり、期待される。しかし、適切なマグネシウム化合物が見出されていないなど、まだ研究の初期段階を脱し切れていない。今後の研究展開を期待する。 |
1237 |
有用物質生産用ナノファイバーリアクターの高性能化とその応用可能性評価 |
山口 哲 |
福岡県工業技術センター |
鍛治 茂樹 |
福岡県工業技術センター |
当初の試験項目と数値目標をクリアしている点は評価できる。 有用物質生産用のバイオリアクターとして実用化をめざすためには、どれ位長期にわたって稼動できるのか(操作安定性)やシリカナノファイバーが再生可能なのか(耐久性)、を調査する必要がある。 |
1238 |
極小径光ファイバプローブを用いた微細三次元形状測定器の開発 |
村上 洋 |
鹿児島大学 |
遠矢 良太郎 |
鹿児島大学 |
新しい計測方法を提案しており、ニーズもあると思われる。現在の技術を更に発展させることで、有用な計測方法になると思われる。 |
1239 |
木質系残さまたは竹の活用による環境調和型養豚経営の確立 |
小山 太 |
福岡県農業総合試験場 |
木下 玲子 |
株式会社久留米リサーチ・パーク |
廃棄物の処理ならびに家畜由来の環境問題の改善に通じる重要な課題であるが、試験の水準が低い。展開はあるが、企業化が見えない。知的財産取得に向けた取り組みが弱い。 |
1240 |
PCD製マイクロ研削工具の開発とナノメータ研削への応用 |
天本 祥文 |
福岡工業大学 |
宮崎 賢 |
福岡工業大学 |
PCD製研削工具の性能としては、当初目標としていた研削精度を上回る実験結果が得られており、総合的に十分な成果が得られていると評価できる。企業化するには研削速度を10倍速くする必要があるが、多くの応用分野が拓かれているので、今後の研究展開を期待したい。 |
1241 |
安全な抗菌性物質としての機能性プロシアニジンの開発に関する研究 |
上西 秀則 |
福岡歯科大学 |
冨田 和弘 |
科学技術振興機構 |
企業化に向けた展望、特許申請など優れた成果が認められる。製品化にあたっては、安定した成分比を得る工夫と共に、プロシアニジンオリゴマー特有の抗菌活性の確認が必要だと思われる。また、真菌に対する抗菌性の試験も望まれるところである。企業化においては原料の量的確保が重要であるので、その具体的計画がほしい。 |
1242 |
アオサ・ポリ乳酸系グリーンコンポジットの開発 |
吉村 利夫 |
福岡女子大学 |
冨田 和弘 |
科学技術振興機構 |
多岐組成のコンポジットの力学特性および生分解特性について検討がなされている点は評価できるが、重要課題の一つである力学特性向上についての手法の検討が不足している。 |
1243 |
細胞内微小器官特異的に局在化する活性酸素捕捉システムの構築 |
塩路 幸生 |
福岡大学 |
坂本 弘明 |
福岡大学 |
計画対して目標以上の成果(合成収率)が得られている部分もある。これまでの研究の総合成果として特許の出願がなされおり、また企業化も計画されている点は将来性を感じさせる。 |
1244 |
ロボットによる管状構造物の全方位パノラマ画像計測 |
松岡 毅 |
福岡大学 |
坂本 好夫 |
九州システム情報技術研究所 |
模型環境での動作は確認されているが、実用化に向けて、汚れた表面の下の見えない亀裂の幅や断面減少の進展の把握、汚水水滴対策等、実際の現場の要請に対応した開発が望まれる。また、高速道路、新幹線トンネル等で実用化されている有害微少亀裂監視装置・手順に対する優位性の検討も必要と思われる。 |
1245 |
対話式幾何学を基礎とした知的娯楽ソフトウェアの開発 |
濱田 龍義 |
福岡大学 |
坂本 好夫 |
九州システム情報技術研究所 |
オープンソースの普及活動として評価できるが、実用化に向けて課題の整理、ターゲットの確認とアプローチ等の検討が必要と思われる。また、特許にはなじまないとしても著作権の確保ができないかの検討は必要と思われる。 |
1246 |
超音波キャビテーション領域を有するマイクロリアクターの開発 |
油谷 英明 |
北九州工業高等専門学校 |
米倉 英彦 |
北九州産業学術推進機構 |
本研究の最大の目的であった超音波によるキャビテーションを利用した反応促進の効果を確認するまでには至らなかったのは残念だ。ただ,ソノシステムとマイクロ装置を融合した系は興味深いので,今後の進展に期待したい。 |
1247 |
高ダイナミックレンジ動画像の圧縮に関する研究 |
奥田 正浩 |
北九州市立大学 |
米倉 英彦 |
北九州産業学術推進機構 |
静止画像用の高ダイナミックレンジ画像圧縮符号化技術を動画像に適用し、一定の成果が得られたことは評価できるが、研究結果を、使用したカメラに依存する部分と依存しない部分(一般性)に明確に分離する必要がある。また、特許申請には、少し距離があると判断される。 |
1248 |
機能性フラーレンを利用する細胞評価チップの開発 |
礒田 隆聡 |
北九州市立大学 |
北井 三正 |
北九州産業学術推進機構 |
実施計画は実行されている。しかし、抗原濃度に対するセンサーの感度が低く改良が必要である。センサーの基質特異性を検討して欲しい。すなわち、抗体分子以外のタンパク質の非特異的吸着による電圧変化も調べる必要がある。 知的財産への確保についても検討してもらいたい。 |
1249 |
大気中水蒸気量のリモートセンサーの開発 |
内海 通弘 |
有明工業高等専門学校 |
梅本 光政 |
有明工業高等専門学校 |
安価なレーザを用いた大気中湿度計測の可能性が見出せたこと、さらにA4系列利用の可能性も示唆されたことは評価できる。特許出願、実用化への展開を期待する。 |
No. |
研究課題名 |
研究者 |
コーディネータ |
評価コメント |
氏 名 |
所 属 |
氏 名 |
所 属 |
1258 |
ビワ種子を含有する血糖上昇抑制作用を有する機能性食品の開発 |
田中 一成 |
長崎県立大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
ほとんど当初予定の実験計画は完了したように思える。安全基準(5ppm未満)を完全にクリアーした製造法を確立して欲しかった。収率とコストの点も記載が欲しかった。企業化に向けたのアクションが、現時点では展示会での消費者の動向調査どまりであり、より積極的な企業化アクションが求められる。 |
1259 |
耐熱性フレキシブル基板の開発と色素増感型太陽電池への応用 |
古川 信之 |
佐世保工業高等専門学校 |
高橋 栄功 |
中小企業基盤整備機構 |
ポリシロキサンをポリイミドとハイブリッド化したことによる透明で耐熱性の高いフィルムを得たことは評価できる。しかし、用途である色素増感型太陽電池に利用する場合、先行技術のとの差別化が課題となる。透明な耐熱性フィルムは数多くあり、それらとの性能及びコストなどを比較した優位性を明確にする必要がある。 |
1260 |
天然薬物特異的小型化抗体を用いた薬用成分検出キットの開発研究 |
宇都 拓洋 |
長崎国際大学 |
冨田 和弘 |
科学技術振興機構 |
一本鎖抗体が取れたことは評価出来る。すなわち、ELISA構築に必要な技術的課題は解決した。しかし、一本鎖抗体のみで定量用ELISAを構築する計画なので、異なるエピトープを認識する別の一本鎖抗体の作製が必要である。すなわち、異なるハイブリドーマより同じ方法でもう1個の一本鎖抗体を作る必要がある。 また、一本鎖抗体の基質特異性(非特異的吸着がないこと)の検討も必要であり、実用化までにはまだ多くの作業がある。 |
1261 |
生薬成分に対するモノクローナル抗体を機軸とした簡易分析キットの開発 |
森永 紀 |
長崎国際大学 |
石川 宗晴 |
科学技術振興機構 |
モノクロ抗体を使用したグリチルリチンの発色型簡易分析キットの開発を行った点は評価できるが、ジンセノサイドやセンノサイドの発色分析法の確立も望まれる。また、特異性の保証や、夾雑物による干渉効果の確認、サンプルの前処理法の開発等の諸課題を解決し実用化を図ることを期待する。 |
1262 |
海洋天然物ラメラリンをリード化合物とする新規抗がん剤の開発 |
岩尾 正倫 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
ラメラリンDを凌駕するすぐれた新規化合物の合成に成功している。水溶性が問題となっていることから、1位の誘導化の際に予め物性を予測し合成方針を出すべき。薬効に関しても更なる向上が必要と思われる。また、他のトポイソメラーゼ阻害剤との差別化も重要である。 |
1263 |
PET診断の普及を支援するための放射性68Ga供給システムの開発 |
原武 衛 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
研究全体として、基礎的評価項目について当初目的を達せられているが、当該基礎事項が既知の有機高分子体を用い、更には既存無機ジェネレータに性能が及ばないのは残念な結果である。 |
1264 |
省エネ加速のための高速ディジタル制御汎用スイッチング電源の開発 |
黒川 不二雄 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
電力効率の改善がディジタル制御方式により図れることが示され実用化の可能性を見出したことは評価できる。今後は、企業との共同研究も含め、実用化に向けて展開されることを期待する。 |
1265 |
次世代ディーゼルエンジン用ハイブリッドターボチャージャの開発 |
坂口 大作 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
当初計画のハイブリッドターボチャージャの試作、コンプレッサの特性試験については計画通りに実施出来たことは評価できる。未実施となった実機ディーゼルエンジンによるデータ補完と実用化に向けた具体的アクションが必要である。 |
1266 |
母体血漿中胎盤特異的mRNA/miRNAを用いた胎盤機能検査の開発 |
三浦 清徳 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
基本的データはそろってきていると思われる。特にmiRNAについてのデータが得られて、分子マーカとしての期待が持てる。よって、今後の治験等のプロジェクトを立ち上げ、妊娠合併症の診断システムを確立してほしい。特に厚生労働省との関係を重視する必要があると思われる。 |
1267 |
新型高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)感染症に対する治療用抗体製剤開発に関する研究 |
山城 哲 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
中和活性のある抗体がまだ得られていない。しかし抗体作成のための基礎的検討は充分なされている。本研究計画の完全な遂行には今後時間を要する。 |
1268 |
液中プラズマを用いた医療用チューブ内面へのDLCコーティング技術の創成 |
篠原 正典 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
いくつかの有用な成果が得られたことは高く評価されるが、より客観的な評価のためには、定量的なデータあるいはコーティング膜の断面SEM写真等が必要と考える。本技術のポテンシャルは期待できるので、医療用器具などへの実用化・企業化に必要な性能目標をより明確化した上での、今後の更なる研究開発が望まれる。 |
1269 |
酸化チタン光触媒抗菌作用を活用した医療用手術材料の開発と応用 |
小関 弘展 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
計画はほぼ遂行されている。研究項目が多いため時間的に十分な成果は得られていない。さらに研究を続けると、企業化、知的財産権確保の期待がかなり高い。 |
1270 |
量子ドットを活用した天然有機生理素材の細胞内動態解析法の開発 |
松永 常典 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
量子ドットを利用してキトサンの細胞内動態を経時的に観測する事とキトサンの検出感度を飛躍的に高める試みは斬新なイデアとして評価できる。しかし量子ドットとキトサンの結合物は沈殿を起す等の問題が生じており改良が必要である。 |
1271 |
脳梗塞治療薬のスクリーニング |
植田 弘師 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
PTaは従来の脳梗塞薬とは違った機構を持っており、その活性ペプチド部位を特定し、さらにペプチドを合成しPtaと同様の活性を有する事を動物モデルでも明らかにしており評価できる。本ペプチドを用いてマイクロドーズ動態解析を行う事やサルでの薬理薬効試験を計画している事から臨床での使用を視野に入れていることが理解でき、今後が期待できる。 |
1272 |
関節リウマチの新たな血清診断ならびにそれを応用したテイラーメイド医療の確立 |
川上 純 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
関節リュウマチにシトルリン化H3ヒストンが関与する可能性がある事を明らかにしたことは評価出来る。シトルリン化H3ヒストンと関節リュウマチの発症に相関があることを確実に実証できれば、診断分野での企業化の展望が開ける。 |
1273 |
ポリ酸塩−共役ロタキサン複合体を用いた光電変換材料の開発 |
村上 裕人 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
溶液系での基本特性から基本的なデータは得ているが、申請時のアイデアであるシクロデキストリン包摂フェニルエチレンの単離精製が達成されておらず、したがって、ロタキサン特有の構造に由来する特性が表れていない。データを早急にまとめて特許出願する必要がある。 |
1274 |
低希土類含有量に基づく高性能磁石膜の設計開発 |
中野 正基 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
アークプラズマガンの製造メーカーと共同研究を進めているので、今後の実用化や、知的財産の確保が期待できるが、希土類の低含有化・高速成膜化に及ぼすチャンバーならびにアークプラズマガンの構造の最適化に関する目標値の実現が必要である。 |
1275 |
海産ミジンコの培養技術開発と仔魚用餌料としての応用 |
萩原 篤志 |
長崎大学 |
森 紅美子 |
長崎大学 |
順調に当初計画した成果は得られている。しかし、申請者の望む安定的な高密度培養にはまだかなりの隔たりがある。 |
1276 |
下痢原因となる病原細菌のガングリオシドプローブを用いた病原毒性の診断 |
和田 昭裕 |
長崎大学 |
梅津 照彦 |
株式会社長崎TLO |
SDS-PAGEによる糖鎖の分析法にもとづくパターン解析だけでは目標を達成したとは言えない。 病原性因子の糖鎖に対する結合は非常に特異性が高く、ガングリオシドに結合するものが病原毒素であるとする仮説には無理がある。実際、ベロ毒素はガングリオシドには結合しない。よって、得られたガングリオシド結合性の単離物質が病原性毒素であるかは不明である。研究の企業化に向けた展望は極めて低い。 |