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平成19年度シーズ発掘試験
事後評価一覧


 平成19年度シーズ発掘試験について、「地域イノベーション創出総合支援事業(重点地域研究開発推進プログラム)の課題評価の方法等に関する達」に準じ、事後評価を実施したので、下記の通り報告する。

 ・(参考)評価者一覧

 ・評価結果(以下に記載)

北海道
 
青森
秋田 岩手
石川 山形 宮城
富山 新潟 福島
福井 岐阜 長野 群馬 栃木 茨城
山口 島根 鳥取
京都 滋賀 埼玉


福岡 広島 岡山 大阪 奈良 三重 愛知 静岡 山梨 東京 千葉

大分 和歌山 神奈川
宮崎 愛媛 香川
高知 徳島
鹿児島
沖縄

課題のNo.と都道府県については採択時のプレス発表と同一です
 研究者、コーディネータはH19年3月末における情報を掲載しています


 北海道:96件 (JSTイノベーションプラザ北海道)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1 プロバイオティクスの有効成分を用いた新しい消化管疾患治療薬の開発 藤谷 幹浩 旭川医科大学 清水 條資 科学技術振興機構 プロバイオティクス治療薬としての評価は高く、特許の取得、企業との連携も伺え、今後が期待できる。
2 実体モデルをベースとする設計のための形状評価法の開発と応用 後藤 孝行 旭川工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 ほぼ計画通りに研究が実施され、良好な計算機シミュレーション結果が得られた。実用化に向けて具体的な検討が望まれる。
3 生分解性架橋ポリアスパラギン酸の合成とその吸水能に関する研究 梅田 哲 旭川工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 高吸収性ポリアスパラギン酸の合成については達成されており、今後ニーズとのマッチング、研究の発展についてより具体的なプラン検討が期待される。
4 磁気的非破壊検査装置の実現に向けた磁気シールド技術開発 松本 和健 釧路工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 実験系のトラブルがあったようだが、計画が可能な限り遂行された。今後は知的財産権取得について検討が望まれる。
5 海洋ユビキタスセンシングによる冷水塊の解明 和田 雅昭 公立はこだて未来大学 鈴木 孝司 公立はこだて未来大学 計画通り研究が進展したが、知財権確保等にむけて解決すべき点が明確になった。
6 ユーザーインタフェースに用いるための視線検出装置の開発 長崎 健 公立はこだて未来大学 鈴木 孝司 公立はこだて未来大学 当初目標は達成できなかったが、ユビキタスブイが開発できた。アイデアは良く実現すれば利用が見込まれるので研究の継続が望まれる。
7 正常ヒト鼻粘膜上皮細胞培養系を用いた新しいDDS開発の基礎研究 澤田 典均 札幌医科大学 一瀬 信敏 札幌医科大学 ヒト鼻粘膜上皮細胞を安定的に培養する方法を確立し、自然免疫とタイト結合機能の関係を解析する方法を開発しており、実用化に向けての研究に期待する。
8 悪性中皮腫(アスベスト肺癌)の特異的細胞表面マーカー探索と早期診断法の開発 中村 公則 札幌医科大学 一瀬 信敏 札幌医科大学 悪性中皮腫に対する特異的な抗体は、中皮腫患者の組織に特異的に反応することがわかり、本研究の主たる目的は達せられた。今後の発展が期待できる。
9 ポーラスアルミナ光干渉を用いたラベルフリー型DNAチップの開発 池上 真志樹 産業技術総合研究所 太田 英順 産業技術総合研究所 短期間にも係らず、着実に課題を達成している。その実用化のため企業との共同研究実施にとって重要な、知的財産権確保の検討が望まれる。
10 バイオアルコールによるAl合金の腐食挙動とその防食表面技術の開発 世利 修美 室蘭工業大学 加賀 壽 室蘭工業大学 研究計画に沿って試験がおおむね実施されているが、実用化に向けた展開がまだである。
11 高炉ダストを再活用した環境汚染物質の親環境型処理技術の開発 チャン ヨンチョル 室蘭工業大学 加賀 壽 室蘭工業大学 培養期間の短縮など期待できる結果がでており、特許化、企業との連携が望まれる。
12 木質系バイオマスのリグニンからの酵素法による芳香族化学原料生産系の開発 安居 光国 室蘭工業大学 加賀 壽 室蘭工業大学 白色腐朽菌の培養スケールアップと目的酵素の誘導、DNA解析等の基礎的研究には進展が見られ、実用化に向けた、特許等の取得が期待される。
13 構造物崩壊予知センシング技術の開発 矢吹 信喜 室蘭工業大学 加賀 壽 室蘭工業大学 いくつかの技術的問題点により、当初予定のデータを取得できなかったが、一部可能性のある知見が得られており、今後の進展を見る。
14 優れた強度と延性を有する球状黒鉛鋳鉄薄板の開発 長船 康裕 室蘭工業大学 加賀 壽 室蘭工業大学 目標の性能を達成しており、早い時期でのファインブランキング加工への適用が望まれる。
15 強相関アモルファスCe合金の熱弾性・熱電特性の発掘と改善 村山 茂幸 室蘭工業大学 朝日 秀定 室蘭工業大学 新規技術に繋がる新たな興味深い研究成果が得られたが基礎段階である。
16 三元遷移金属硫化物における強磁性発現材料の開発 本藤 克啓 室蘭工業大学 朝日 秀定 室蘭工業大学 計画に沿って試験項目は実施されたが、目的とするデータの取得には至らなかった。今後の進展を見る。
17 微量試料の生体分子間相互作用を測定する表面プラズモンセンサーの開発 加野 裕 室蘭工業大学 朝日 秀定 室蘭工業大学 屈折率変化の検出にはおもしろい方法であり、実用化に向けた検討が望まれる。
18 事象に関連した確率推論による疲労度の収束的推論システム 魚住 超 室蘭工業大学 朝日 秀定 室蘭工業大学 予定どおりの研究項目は終了しており、今後解決すべき課題が明確になった。今後の進展を見る。
19 Database AMPACを有効に活用した生産支援システムの開発 湯浅 友典 室蘭工業大学 花岡 裕 室蘭テクノセンター ほぼ計画通りに研究が進み、今後の展開の可能性を検討する段階。
20 熱潤滑挙動とトライボ設計を考慮した環境負荷低減型液圧ポンプの開発 風間 俊治 室蘭工業大学 花岡 裕 室蘭テクノセンター 技術シーズ育成までの基礎的検討事項を整理でき、その成果を生かす検討が必要。
21 対地、対物速度測定用マイクロ波レーダーの開発 田村 知久 十勝圏振興機構 大庭 潔 十勝圏振興機構 画像処理法などに比べ安価な速度計測が可能となる方法であり、今後解決すべき課題が明確になった。
22 枝豆自動莢剥き機の開発 佐賀 良市 十勝圏振興機構 大庭 潔 十勝圏振興機構 企業化に向けて地元企業等との共同研究が期待される。
23 生体材料を利用した高効率・低劣化特性を有する個体色素レーザの開発 川辺 豊 千歳科学技術大学 中島 博之 特定非営利活動法人ホトニクスワールドコンソーシアム レーザ発振という最低限の目標はクリアしているが、今後の進展を見る。
24 遺伝子多型解析による伴侶犬の適性診断技術の開発 鈴木 宏志 帯広畜産大学 田中 一郎 帯広畜産大学 計画の達成度、企業化への展望に確実性・現実性があり、知財権の確保が期待される。
25 イヌ熱ストレス蛋白質複合型癌ワクチンの研究開発 嶋田 照雅 帯広畜産大学 田中 一郎 帯広畜産大学 基礎データを集積できたことは今後の発展に期待度が高く、タンパクの発現、安定化に関する詳細な検討が期待される。
26 豚増殖性腸炎新規特異抗原検出診断キットの開発 古岡 秀文 帯広畜産大学 田中 一郎 帯広畜産大学 診断キット開発への基礎データが得られ、今後の発展が期待できる。
27 新規芳香族アミノ酸修飾反応を用いた固定化ペプチドライブラリーの生理活性スクリーニング法の開発 橋本 誠 帯広畜産大学 田中 一郎 帯広畜産大学 全体として研究計画を達成しており、実用化に対する検討が必要。
28 イネ科牧草の物理的強度測定装置の開発と応用 本江 昭夫 帯広畜産大学 藤倉 雄司 帯広畜産大学 牧草以外の不均一で軟らかい物質、例えば食品、などの物理的強度測定に応用できれば実用化の可能性が高く、問題点の解決が望まれる。
29 実用型根菜類肥大生長量測定装置の開発 柴田 洋一 帯広畜産大学 藤倉 雄司 帯広畜産大学 測定装置の小型化を実現し、根部の成長特性を見出しており、実用性が期待できる。
30 ビタミンCが分解しにくいニンジンの開発 得字 圭彦 帯広畜産大学 藤倉 雄司 帯広畜産大学 今後の進展が期待できる。特許化、企業との連携が期待される。
31 室温乾燥型透明二酸化チタン膜の作製技術の開発と応用 古崎 毅 苫小牧工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 研究計画は順調に遂行され既に特許の出願も行われており、今後の継続と成果が期待される。
32 放牧飼育で変動するウシ特異的発現マーカー因子の探索とそれを利用した放牧畜産物の判定システム開発 小酒井 貴晴 農業・食品産業技術総合研究機構 清水 條資 科学技術振興機構 マーカー遺伝子の存在が明らかになると共に、今後解決すべき問題点が明らかになった。継続した研究が望まれる。
33 高品質・広帯域ホワイトノイズ発生器の開発と応用 高田 明雄 函館工業高等専門学校 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 有益な成果が得られており、広い応用分野の存在が示唆されている。製品化、企業化に向けた継続研究が期待される。
34 自律駆動型水素吸蔵合金アクチュエータ実用化のための水素吸蔵放出特性試験 松村 一弘 函館地域産業振興財団 宮嶋 克己 函館地域産業振興財団 繰り返し吸蔵・放出回数も含めて、研究計画とおりに進展し、新しい知見も得られたと判断できる。具体的な製品像を描けるよう、企業との共同研究が望まれる。
35 水分状態を指標とした乾燥中華食材の機械乾燥技術の研究開発 小西 靖之 函館地域産業振興財団 宮嶋 克己 函館地域産業振興財団 従来難しかった、アワビ、ナマコの乾燥過程の水分種状態が明らかとなり、最適乾燥の実用化が可能となった。本知見から新しい乾燥技術、装置の開発が期待できる。
36 虫歯修復能を有する治療材料の開発 斎藤 隆史 北海道医療大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 虫歯修復活性の高い接着性モノマー含有レジンセメントの実用化に向け着実に進んでいると判断される。
37 生体安全性に優れた歯科用セメントの開発 遠藤 一彦 北海道医療大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 歯科用セメントのうち仮着用セメントとしてJIS基準を満たすものを開発したことは特記すべきである。また根管充填用シーラーとして新たに特許出願を準備しており、知財戦略も考えた研究開発を進めている。早期の実用化も期待できる。
38 一般歯科医院で使える偏性嫌気性細菌培養装置の実用化研究 中澤 太 北海道医療大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 根管治療における無菌状態の確認をチェアーサイドで簡便にできるキットの開発に成功し、共同開発する企業も決まったことで早期の実用化が見込まれる。新たな特許も出願しており、知財戦略も考えている。実用的で社会的ニーズが高く、優れた研究である。
39 六価クロム(Cr6+)含有廃棄物の還元化処理法の実用化研究 岸 政美 北海道工業大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 研究計画が達成されており、知的財産権の検討と企業化が望まれる。
40 低廃棄物新規バイオディーゼル燃料の製造方法に関する技術開発 西川 孝二 北海道自動車短期大学 能戸 正 北海道自動車短期大学 エンジンを用いた燃焼試験に成功しており、今後の成果が期待される。
41 カーボンナノファイバーの高効率製造システムの実用化研究 向井 紳 北海道大学 佐藤 完二 科学技術振興機構 排他的な基本特許は成立しており,それを基本にしたスケールアップに関する本研究ではベンチスケールにて80%もの極めて高い収率を達成している。今後は試作品供給体制を整えることで事業化が確実に進むと判断される。
42 極微小ゲート集積化基板を用いた分子分別システムの構築 並河 英紀 北海道大学 佐藤 完二 科学技術振興機構 短期間にも係らず、着実に課題を達成している。知的財産権確保及び実用化を意識した具体的(研究)戦略がコーデイネータと連携して進められており期待される。
43 耐摩耗性向上を目指した新規熱プラズマCVD法によるTiN−基板上への硬質酸化物コーティングの技術開発 清野 肇 北海道大学 佐藤 完二 科学技術振興機構 ジルコニヤベースで市販品(アルミナ)と同等の耐摩耗性を達成しており、実用化に向けて解決すべき課題が明確になった。
44 魚類の新たな生体指標蛋白を利用した環境エストロジェン評価系の構築 平松 尚志 北海道大学 小川 晴也 北海道大学 予定した実験は確実に遂行し、新たな知見も得られており、今後の課題が明確になった。今後の進展が期待される。
45 DHAを高レベルにもつリン脂質の発酵生産 奥山 英登志 北海道大学 須佐 太樹 北海道大学 無理の無い提案内容で、着実に成果を出したと評価できる。今後の進展によっては企業化も期待される。
46 相補的長鎖オリゴヌクレオチドを用いた特異抗体の多種・大量生産技術開発 渡辺 雅彦 北海道大学 清水 條資 科学技術振興機構 種に依存しない安価な新規抗体作製法が開発され、研究用試薬の販売が近いなど成果が大きい。
47 新たに同定されたマクロファージ・サブセットの抗腫瘍活性の解析とがん治療への応用 笠原 正典 北海道大学 清水 條資 科学技術振興機構 計画通りに遂行しており、今後の製品化、知的財産確保の期待度も高い。
48 自分の歯と同じくらいに噛み心地のよい人工歯根植立療法の実用化研究 石崎 明 北海道大学 清水 條資 科学技術振興機構 課題名にあるインプラント周囲の人工歯根膜に関するアイディアは古くから考えられてきたものであるが、基礎研究のテーマとして魅力的な分野であり、挑戦的な研究課題である。さらなる基礎研究の推進を期待したい。
49 新規な不均一化酵素によるイソマルトオリゴ糖の製造と実用化 木村 淳夫 北海道大学 清水 條資 科学技術振興機構 当初目標を十分達成すると共に当該酵素の新たな機能を発見し、また、実生産の方法も確立している。
50 発現カセット法を用いた大腸菌による有用生物活性物質生産系の確立 及川 英秋 北海道大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 将来的に有望な課題であるので、企業化へ向けて残された試験を早期にクリアーすることを期待する。
51 近赤外光を用いた脳浮腫モニタリング手法の確立 西村 吾朗 北海道大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 大きな成果が上がっており、早期の実用化に向けた進展が期待される。
52 強磁性ナノエッジ接合を用いた高感度磁気センシングの実用化研究 海住 英生 北海道大学 蛸島 武広 科学技術振興機構 独自の技術でナノエッジ接合と特性評価が実施され、優秀な成果を出している。企業化への具体的見通しも持っている。
53 プラズマ陽極酸化による軽量・高強度チタン合金への耐魔耗性コーティング 幅崎 浩樹 北海道大学 奈良林 直 北海道大学 学術的に大変興味ある成果を出している。他の方法より被覆法に高い優位性があると判断できる。
54 含水バイオエタノールからの有用石油関連物質合成 増田 隆夫 北海道大学 奈良林 直 北海道大学 計画通りの結果が得られており、脱水膜、触媒活性が解決できれば企業化に結びつくと期待される。
55 生体適合性を有する人工臓器用ポリノルボルネン複合材料の開発 佐藤 敏文 北海道大学 奈良林 直 北海道大学 合成法の進歩などもみられており、また新たな用途開拓にも可能性がもたらされている。
56 ハスカップの胚乳を利用した新品種育成技術の応用と加工品開発研究 星野 洋一郎 北海道大学 蛸島 武広 北海道大学 果実の多収量化と機能性成分のキナ酸の高含量化が期待される。
57 道産ネギ属食材活用による性的機能老化改善食品の開発研究 西村 弘行 北海道東海大学 清水 條資 科学技術振興機構 一部当初目標を達成出来なかったが、企業化の見通しがはっきりしており、次の展開が期待できる。
58 生体器官をつかった養魚飼料開発用実験装置の開発 木原 稔 北海道東海大学 清水 條資 科学技術振興機構 独創性、優位性が高い課題である。実用化への課題が多いと思われるが、他分野との連携での装置化が期待される。
59 難治性呼吸器感染症の予防と治療を指向した新規肺投与型リポソーム製剤の開発 森本 一洋 北海道薬科大学 清水 條資 科学技術振興機構 計画どおりに進められており、研究成果の早期特許出願および事業化が望まれる。
60 新規機能性ケイ酸塩を応用した13族元素分離回収材の合成と実用化評価 國仙 久雄 北海道薬科大学 東 市郎 北海道薬科大学 初期の目的は達成しており、新たな出願に繋がるさらなる技術の改良や実用化に向けた課題が明らかになった。
61 北海道産天然物を活用する糖尿病に有効な機能性食品素材の開発 渡辺 一弘 北海道薬科大学 東 市郎 北海道薬科大学 エゾウコギの新用途が期待でき、更なる成果の蓄積が望まれる。
62 非破壊分析によるコンブの品質評価技術の開発 宮崎 亜希子 北海道立釧路水産試験場 清水 條資 科学技術振興機構 従来の外見だけの評価から簡易に成分評価法の可能性が見いだせ、トレーサビリティー、ブランド化に繋がる研究である。
63 高比表面積を有する排煙処理用高反応消石灰の開発 長野 伸泰 北海道立工業試験場 後町 光夫 北海道立工業試験場 優れた結果が得られており、実用化に向けてコストなど課題の解決が期待される。
64 爆砕法と遺伝子組み換え機能性酵母を用いた高効率草本系バイオエタノール生産に関する研究 北口 敏弘 北海道立工業試験場 後町 光夫 北海道立工業試験場 計画が確実に遂行されており、基礎段階ではあるが企業化に向けた詳細なデータが得られている。
65 微細多孔質高分子膜によるバイオセンサーの開発 吉田 光則 北海道立工業試験場 鴨田 秀一 北海道立工業試験場 実施計画は極めて良好に達成されている。地域における企業との連携もニーズに即して進められており、また企業化に必要な特許の取得も計画されている。
66 車両軌跡の解析による高効率配送支援システムの開発 奥田 篤 北海道立工業試験場 鈴木 耕裕 北海道大学 計画以上の高性能なシステムが開発され、実用化の意義も大きい。
67 降雪環境に対応可能な画像照合を用いた視界状態検出方法の開発 三田村 智行 北海道立工業試験場 鈴木 耕裕 北海道大学 降雪時の視程を再現できるパラメータを見出したことは大きな成果である。本案件は道路管理者等の強いニーズがあり企業化の可能性は高い。
68 粉末RP鋳型による超迅速鋳物づくり技術の開発 戸羽 篤也 北海道立工業試験場 綿貫 幸宏 北海道中小企業総合支援センター 素形材製造分野で常に進化が求められている鋳造技術に係わる本成果は鋳造メーカーの新規製品化に係わる技術移転に結びつくことを期待したい。
69 換気廃熱を利用する空気式融雪路盤の最適設計 富田 和彦 北海道立工業試験場 東藤 勇 苫小牧工業高等専門学校 特許出願に示されるように、路面温度の均一化については充分評価されるが、製品化に最重要な現場実証試験が無いため、本製品の企業化に対する可能性評価が必要。
70 プロピオン酸菌を利用した乳製品の高付加価値化 川上 誠 北海道立食品加工研究センター 長島 浩二 北海道立食品加工研究センター 所望の菌の対酸機能性に関しては目標を完全に達成しており、今後の研究の発展が期待される。
71 道産小果実残渣を活用したメタボリックシンドローム予防食素材の開発 太田 智樹 北海道立食品加工研究センター 長島 浩二 北海道立食品加工研究センター 企業化への方向が明確であり、標的となる製品像の見通しも明らかになっている。
72 ブタ腸内細菌叢による肉質評価法の開発 山内 和律 北海道立畜産試験場 小関 忠雄 北海道立畜産試験場 計画どおり研究が進展し、企業化に向け地元企業等との共同研究が望まれる。
73 牛の赤カビ中毒症制御のためのデオキシニバレノール現地検出技術の開発 川本 哲 北海道立畜産試験場 小関 忠雄 北海道立畜産試験場 計画遂行が確実に行われており,現場での実用化も間近いと考える。
74 かび毒簡易検査キット開発のための高精度モノクローナル抗体の作製 竹内 徹 北海道立中央農業試験場 陰山 聡一 北海道立中央農業試験場 モノクローナル抗体は得られなかったが、高力価のポリクローナル抗体で測定系を構築しており、次のステップに進む見通しを得ている。
75 硬質小麦の品種開発を目的とした分子マーカーの開発 鈴木 孝子 北海道立中央農業試験場 陰山 聡一 北海道立中央農業試験場 新規パン用硬質小麦の早期育成などが可能になるため、育種に活用できる。
76 いちごリレー苗における花芽分化促進技術 田中 静幸 北海道立花・野菜技術センター 陰山 聡一 北海道立中央農業試験場 気候に恵まれない点もあるが、もう少し長期間の証明が欲しい。
77 ホットプレスを用いた熱圧硬化処理木材の開発 澤田 哲則 北海道立林産試験場 斎藤 直人 北海道立林産試験場 技術的見通しが明らかになり、特許も申請予定であるが、実用化レベルにはさらに加工技術の開発が必要。
78 芳香性を有する木質材料の開発 秋津 裕志 北海道立林産試験場 斎藤 直人 北海道立林産試験場 概ね当初計画通りの研究が為されている。一方、事業化にあたっては、市場調査が必須と考える。
79 立木での非破壊評価法の道産針葉樹への適用と応用 安久津 久 北海道立林産試験場 斎藤 直人 北海道立林産試験場 立木状態での非破壊検査の可能性が確認され、今後の応用展開が期待される有用なデータが得られている。
80 きのこを用いた機能性アミノ酸(GABA)の富化技術の開発 原田 陽 北海道立林産試験場 斎藤 直人 北海道立林産試験場 研究計画を全て実施し、目標を上回る成果を得た。早期の企業化が期待される。
81 化学修飾反応によるポリイミド微粒子の機能化 渡邉 眞次 北見工業大学 鞘師 守 北見工業大学 予定していた目的は達せられなかったが、解決すべき課題が明確になった。
82 個人用ホログラム作製法の研究 原田 建治 北見工業大学 鞘師 守 北見工業大学 研究実績は認められるが、競合の激しい分野であるので、企業との提携が必要かと思う。
83 ハイブリッド車用PWMインバータ駆動IPMSMの効率最適化制御に関する研究 村田 年昭 北見工業大学 鞘師 守 北見工業大学 当初の計画が実施できていない部分がある。
84 修飾アパタイト材料へのタンパク質吸着および脱離特性の評価 菅野 亨 北見工業大学 鞘師 守 北見工業大学 概ね研究が計画に沿って実施されており、今後の研究展開を見る。
85 木質由来導電性メソ孔炭素の電気二重層キャパシタ電極特性 鈴木 勉 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 当初の試験項目は予定どおり終了しており、現状の結果では企業化の可能性が見いだせたとは言い難い。
86 糖応答性色素放出ポリマーの薄膜化による目視型糖検出チップの作製 兼清 泰正 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 糖応答性色素放出薄膜の形成に基本的に成功した点が評価できる。特許の取得も十分に検討されており、グルコースに対する改良により企業化に向けた進展が期待される。
87 固体電解質膜作製のためのドライプロセス技術の開発 阿部 良夫 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 ほぼ計画通りに進行しプロセス技術を確立できており、企業化の可能性が明らかになった。
88 銀薄膜微細構造の作製とサイズ効果の検討 川村 みどり 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 有用な価値ある知見を得た優れた研究である。
89 新たな微生物変換系の開発と効率化 〜P450を用いた変換反応を効率化するRedox Partnerの開発と応用〜 住佐 太 北見工業大学 内島 典子 北見工業大学 計画は遂行できていない部分があるが、基礎的な用件は構築できており、実用化に向けて検討が必要。
90 超音波顕微鏡による骨組織の粗鬆化度評価システムの開発 柴野 純一 北見工業大学 二俣 正美 北見工業大学 粗鬆化の標準資料作成が不十分なためにシステムの再評価が必要。
91 青函排出泥を活用した電磁波シールドセラミックスの開発 伊藤 英信 北見工業大学 二俣 正美 北見工業大学 電磁シールド材は多種多様に存在する。用途、コストあるいは機能等どこに優位性があるか不明。製品化にはこの評価が不可欠。
92 道路ユーザーの安全・安心感に影響を与える路面凹凸形状の自動検出法の開発 白川 龍生 北見工業大学 二俣 正美 北見工業大学 現時点での目標達成度は低いが、実用化の意義はあり、企業化の努力が認められる。
93 連続繊維補強土地盤の凍結サンプリングと品質管理法の開発 山下 聡 北見工業大学 有田 敏彦 北見工業大学 実用的な新しい工法について、当初計画事項を遂行し目標は達成するとともに、さらに実用上に至る問題点解決の具体的方法を見いだした。
94 地中探査レーダーによる知床峠積雪観測 佐藤 研吾 北見工業大学 二俣 正美 北見工業大学 当初予定どおりに実施できていない部分があるが、知財権については検討されている。
95 BSE血液のメタボローム解析による生前検査診断への応用 横田 博 酪農学園大学 山田 龍翁 酪農学園大学、酪農学園大学短期大学部 BSEの生前診断候補物質を発見したこと特筆すべきことである。実用化に向けて期待が大きい。
96 遊牧民の民族飲料「馬乳酒」からの分離菌を用いた新規発酵乳(もしくは乳酒)の検討 石井 智美 酪農学園大学 山田 龍翁 酪農学園大学、酪農学園大学短期大学部 馬乳酒由来の酵母・乳酸菌による発酵乳の製造法と機能性に関する結果は興味深く、実用化が期待できる。

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 青森:15件 (JSTイノベーションサテライト岩手)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
97 高性能液晶波長可変フィルタの開発 中野 茂 21あおもり産業総合支援センター 山口 紀久 21あおもり産業総合支援センター 当初計画に対し期待される成果が見られ、今後連続・高速画像分光を可能にすることにより実用化が期待される。
98 リンゴ搾汁残渣由来有用オリゴ糖の低コスト分離システムの開発 加藤 陽治 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 分子濾過膜を用いた純度の高いオリゴ糖の分離が十分達成できていないが、今後の課題が明確化されており、更なる低コスト化と効率化の開発が望まれる。
99 医療用樹脂基材への新規多層構造DLC薄膜コーティング 中澤 日出樹 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 樹脂基板上への多層DLC膜形成の方向性の示されたことは評価できるが、実用化に向けて、その最適条件の確立、並びに形成膜の詳細な検討が望まれる。
100 新規皮膚潰瘍・褥瘡治療薬の開発 今 淳 青森県立保健大学 工藤 重光 弘前大学 本試験で使用した試薬に関する皮膚潰瘍・褥瘡治療の基礎的知見も得られ、企業化への可能性が充分に認められる。今後、特許化の検討が望まれる。
101 有機半導体材料を基盤とした高活性光触媒の開発 阿部 敏之 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 研究は計画通り行われ、有機のp/n接合形成技術の基礎的な知見が蓄積された。今後企業化に向け更なる検討が望まれる。
102 糖鎖改変ウリナスタチンの大量調製技術の開発と医薬品への応用 柿崎 育子 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 改変ウリナスタチンの大量調製技術については、計画通り進めることができたと考えられる。今後の各種生理活性試験の実施にて更なる成果が期待される。
103 マイコパラサイト代謝物を母格とした新規抗生物質の開発 橋本 勝 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 試験研究実施計画に基づき、様々な誘導体の合成に成功したのは高く評価できるが、新しい抗菌作用を持つ物質の発見は出来ず、今後の研究に期待される。
104 リンゴ台木品種マルバカイドウの矮性台木化に向けた実用化研究 原田 竹雄 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 (辞退)
105 ブルー相を用いた高速・高コントラスト表示媒体の開発 吉澤 篤 弘前大学 工藤 重光 弘前大学 ブルー相を用いる液晶表示の実用化には、動作温度領域、応答速度、低駆動電圧化等、更なる改善が必要であるが、開発研究の方向性が示されており、材料の最適化を通して実用化の促進が期待される。
106 神経変性疾患治療薬の開発 中村 敏也 弘前大学 野呂 治 弘前大学 動物実験が未了ではあるが、培養細胞のレベルでは、ほぼ計画は達成され、企業化にむけても期待できる結果を得ている。特許申請等の権利化が望まれる。
107 アルギン酸を用いた燃料電池用電解質膜の開発 葛西 裕 青森県工業総合研究センター 山口 紀久 21あおもり産業総合支援センター 現用のナフィオン膜と比較して,得られた膜のメタノール透過度は改善されたが、プロトン伝導度に課題が残っている。実用化に向けては課題解決と耐久性・コスト面での更なる検討が必要と考えられる。
108 食品成分由来潰瘍性大腸炎治療薬の開発 猟山 一雄 青森大学 貫洞 義一 独立行政法人科学技術振興機構 実験の量、質ともに充分であり、得られた結果も企業化に向けて大いに期待でき、今後、知的財産権確保への戦略の明確化が望まれる。
109 低放射化金属ガラス創製に関する研究 古谷 一幸 八戸工業高等専門学校 貫洞 義一 独立行政法人科学技術振興機構 F82H鋼の金属ガラス化の可能性の知見は得られたが、見込まれた成果の達成度が十分とは言い難く、更なる基礎検討が望まれる。
110 高圧熱水反応を利用した省エネルギー型フィッシュミール製造プロセスの開発 本間 哲雄 八戸工業高等専門学校 小野 堯之 宮城工業高等専門学校 バイオディーゼル燃料生産の実用化に有望な反応条件の最適範囲を得たことは評価できる。今後フィッシュミールの同時生産での課題解決と実用化に向けた更なる検討が望まれる。
111 化学気相析出法による酸化チタン前駆体の合成と高性能光触媒への応用 長谷川 章 八戸工業高等専門学校 小野 堯之 宮城工業高等専門学校 少量でアルデヒドの分解時間を改善することが判明した点は評価出来るが、粒径均一化等の課題があり、企業化に向けて特許化も含め更なる検討が望まれる。

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 岩手:25件  (JSTイノベーションサテライト岩手)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
112 微粉砕・非晶質化キチン系バイオマス資源の酵素分解技術の確立 戸谷 一英 一関工業高等専門学校 佐々木 浩二 岩手県南技術研究センター 当初の酵素分解法の開発研究がほぼ達成している。特許出願及び2社との企業化についての見通しもあり、実用化が期待される。
113 歯垢形成抑制効果を持つ多糖の開発 吉田 康夫 岩手医科大学 佐々木 蔵寿 いわて産業振興センター 当初予定の研究計画が十分達成されたとはいえず、今回までの実験データも十分生かし、今後安定したバイオフィルム評価系の確立に注力していく必要がある。
114 血管内膜損傷の診断マーカーとしてのS100A12の有用性の検討 人見 次郎 岩手医科大学 大島 修三 いわて産業振興センター 所期の計画は達成されており今後の展開が現実的、具体的に述べられていることから、次年度以降も臨床的成果、ひいては診断薬としての実用化が十分期待できる。
115 火炎検知用紫外線検出器の開発 遠藤 治之 岩手県工業技術センター 町田 俊一 岩手県工業技術センター 素子製作、及び特性試験は実施計画に沿ってほぼ遂行されており、今後の展望もある程度示唆しているが、結晶性の改善等、実用化に向けて、更なる基礎技術の蓄積が望まれる。
116 新規植物成長調整剤の実用化研究 臼井 紀子 岩手県生物工学研究所 古川 勉 岩手県農業研究センター 本試験での成長調整剤の候補物質は、当初想定していた成長調整機能ではなく肥料として効果があることが実験で見出されている。今後新規で安全な肥料としての開発が望まれる。
117 ギガイーサインタフェースを有する小型軽量全方位映像伝送システム 柴田 義孝 岩手県立大学 岸本 輝昭 岩手県立大学 本試験の結果、解像度・映像電送量は目標を達成している。企業との連携もあり早期企業化が期待される。
118 生体情報を活用するセンサネットワーク防犯システムの開発研究 瀬川 典久 岩手県立大学 岸本 輝昭 岩手県立大学 本試験の結果で課題として残っている緊張状態の判別アルゴリズムの完成後、防犯システムとしての具体的な検討・進展が望まれる。
119 トランスポゾン配列を利用したリンドウ品種識別技術の開発 西原 昌宏 岩手生物工学研究センター 勝部 和則 岩手生物工学研究センター リンドウの品種判定を可能とするトランスポゾンマーカーの確定という十分な成果が得られ、今後の具体的な計画も示され実用化が期待される。
120 工業用鋳物部品の寸法自動計測システムの開発 横山 隆三 岩手大学 大島 修三 いわて産業振興センター 本試験での目標は達成されたが、企業化に向けては解決すべき課題が残っており、企業との共同開発の進展を期待する。
121 冷間加工可能な高機能コバルトクロムモリブデン合金の開発 野村 直之 東京医科歯科大学 阿部 博 岩手県工業技術センター 当初計画に対し,期待された成果(生体適合性評価)が得られている.今後の共同研究体制も示されており展開が期待される.
122 河川護岸への適用を考慮した自己崩壊型ポーラスコンクリートの開発 小山田 哲也 岩手大学 細越 健志 岩手県 本試験にて、牡蠣殻を混合したポーラスコンクリートの崩壊に関する基礎的知見が得られた。実用化に向けて崩壊の制御に関する検討への進展を期待する。
123 血中アディポネクチンレベルを高める雑穀ヒエの機能食品素材の開発 西澤 直行 岩手大学 田山 敬太郎 岩手県 当初計画通り進行しており評価できる。最終的に食品として利用するのか、医薬組成物として利用するのか標的を定めることにより実用化が期待できる。
124 世界最高性能有機薄膜トランジスタの開発 小川 智 岩手大学 近藤 孝 岩手大学 世界トップレベルの移動度を達成するなど確実な研究進展が図られており、次ステップへの展開が期待できる。
125 新規澱粉特性を有するヒエ新品種「長十郎もち」の利用 星野 次汪 岩手大学 今井 潤 岩手大学 本試験にて、モチ性ヒエの特性解析及び食品へ加工特性が解明された。食品への適用の可能性は高く製品化が期待できる。
126 新規糖尿病合併症マーカーとしてのアミノ酸―グルコース化合物の応用 喜多 一美 岩手大学 小川 薫 岩手大学 アミノ酸グルコース化合物の臨床応用に向けての知見は得られた。今回の成果を踏まえ実用化にむけ、今後の着実な研究の発展が望まれる。
127 生物酸化と共沈によるヒ素汚染地下水の簡易浄化技術の開発 伊藤 歩 岩手大学 今井 潤 岩手大学 活性汚泥からの亜ヒ酸酸化細菌の分離と特性評価に関しては計画通りの成果が得られた。今後、連続酸化実験を行い実用化につなげる事を期待する。
128 ウルトラクリーン潤滑剤の開発 南 一郎 岩手大学 今井 潤 岩手大学 本試験によりイオン液体が既存の潤滑剤に比べ安定であるとの知見が得られた。今後、潤滑剤としての実用化に向けた評価機器の開発等で企業との連携が望まれる。
129 自動車車体用高マンガン鋼スクラップをリサイクルした高性能鋳造品の開発 小綿 利憲 岩手大学 今井 潤 岩手大学 Mg含有鋼にある種の元素を添加することにより球状黒鉛鋳鉄の製造が可能になった。今後企業との共同研究により企業化につなげることが期待される。
130 ローヤルゼリー機能代替ペプチドの応用開発 鈴木 幸一 岩手大学 小川 薫 岩手大学 本試験によりローヤルゼリー機能代替ペプチドの機能確認及び大量生産の基盤の構築が出来た。本試験の結果を基に企業との共同研究が行われており早期企業化が期待される。
131 神経回路再生を促進するローズマリー由来のカルノシン酸 佐藤 拓己 岩手大学 小川 薫 岩手大学 当初計画に対し、期待された成果が得られている。今後の共同研究体制も示されており展開が期待される。
132 スギ樹皮抽出物を原料とする天然抗酸化剤の開発 小藤田 久義 岩手大学 小川 薫 岩手大学 抗酸化剤の効果に対する知見が得られたことを評価する。今後、原理解明と安全性の確認が望まれる。
133 伝統家具に使用するための簡易的接合部品の構造開発とその応用 田中 隆充 岩手大学 小川 薫 岩手大学 試作品はデザイン性も高く特許出願も行っている。輸出用伝統工芸品の現地組み立てが可能になり地域産業の活性化が期待される。
134 ネコ尿タンパク測定キットの開発 山下 哲郎 岩手大学 小川 薫 岩手大学 本試験にて用いた試薬の高コーキシン除去効率と試薬としての有効性は確認できた。実用化に向けて安定性の向上などの課題はあるが、企業との共同研究により早期製品化が期待される。
135 リンゴ小球形潜在ウイルスのX線結晶解析によるウイルス粒子構造解析とその応用 磯貝 雅道 岩手大学 小川 薫 岩手大学 着実に成果をあげている。更なる基礎的な研究は必要であるが、安全性の確認と特許化が望まれる。
136 サケ頭部の未利用部位を有効活用したウナギ稚魚の成長促進技術の開発 森山 俊介 北里大学 佐々木 守衛 いわて産業振興センター 当初計画に対し、期待された成果が得られている。今後安全性の確認を行うことで早期実用化が期待される。

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 秋田:17件  (JSTイノベーションサテライト岩手)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
180 粒子分散型機能性流体による電界ブレードを用いた微細加工技術の開発と応用 赤上 陽一 秋田県産業技術総合研究センター 佐藤 明 秋田県 本試験にて原理は確認できたが、加工面の評価・曲線加工への展開等更なる検討が望まれる。
181 アークを気体電極とする電気分解技術の開発 武田 紘一 秋田県立大学 三浦 喜一 あきた企業活性化センター 当初計画に従い実験予定項目に関してはおおむね終了したが、企業化するにはエネルギー効率の向上などの更なる研究が必要である。
182 内視鏡装着用体内組織硬さ計測センサの開発 長南 征二 秋田県立大学 小川 斗鴻 公立大学法人秋田県立大学 センサーの製作にて硬さの測定性能が判明し、精度向上のための課題の明確化が出来た。今後課題の解決と企業化に向け医療機器用に改良を進め臨床実験につなげる事を期待する。
183 平板回路型液晶ミリ波位相変調器の開発と応用 能勢 敏明 秋田県立大学 小川 斗鴻 公立大学法人秋田県立大学 本試験により液晶を用いたミリ波帯位相器開発に指針を得たことは評価できる。今後、ミリ波帯の伝達特性の周波数分散等の基礎データの更なる蓄積が望まれる。
184 新規抗ストレス剤による鶏肉保存品質向上技術の開発 濱野 美夫 秋田県立大学 渡邊 雅生 秋田県立大学 当初期待していた相乗効果は得られなかったが、過酷試験で加工処理鶏肉の酸化防止効果を確認した点は評価できる。今後、抗ストレス剤の経済的効果等の検討が必要と考えられる。
185 環境保全型優良種子生産に向けた種子検査技術の確立 藤 晋一 秋田県立大学 渡邊 雅生 秋田県立大学 ばか苗病、いもち病の2つのプライマー遺伝子の検出法をほぼ確立しており、当初の目標を充分達成している。今後企業化に向けた検討が期待される。
186 珪藻土とゴミ溶融スラグの混合による人工軽量骨材の開発 対馬 雅己 秋田工業高等専門学校 三浦 喜一 あきた企業活性化センター 本試験にて焼成した人工軽量骨材が、市販の製品と品質的に遜色がないことが確認できた。特許出願もされており、早期の製品化・事業展開が期待できる。
187 塩化揮発法による種々の資源からのレアメタルの分離精製プロセスの開発 野中 利瀬弘 秋田工業高等専門学校 保坂 正晴 あきた企業活性化センター モデル物質の塩化揮発挙動の追跡結果と二次原料の塩化実験から、WとTaの高率での分離に成功しいる。今後企業との共同研究等により実用化に向けた更なる検討が望まれる。
188 体脂肪蓄積性の低い新規アセチル基含有食用油脂の開発 池本 敦 秋田大学 保坂 正晴 あきた企業活性化センター 概ね計画どおりに実施された。今後新規アセチル基含有食用油脂の生産に向け更なる研究が望まれる。
189 廃棄珪藻土濾過助剤からのシリコンカーバイド及び金属シリコンの作製 村上 英樹 秋田大学 保坂 正晴 あきた企業活性化センター 当初計画における試験項目は予定通り終了していると判断され、産廃利用に期待が持てる。今後、特許化に向けての検討が望まれる。
190 極めて高い活性酸素消去能を有するカバノアナタケの老化予防効果の実証と生活習慣病改善食品の開発 杉山 俊博 秋田大学 保坂 正晴 あきた企業活性化センター 抗酸化活性のある成分のHPLCレベルでの単離は評価されるが、今後疾患モデル動物を用いての効果判定、細胞培養系における評価等の継続した研究が望まれる。
191 大腸菌由来LPSアレイを用いた感染症診断技術の開発 天野 憲一 秋田大学 鎌田 真一 秋田大学 所期の計画は予定通り終了している。今後企業との連携を構築し実用化に向けた条件設定を行っていくことが望まれる。
192 高圧二酸化炭素処理による高導電性高分子薄膜作製技術の開発と応用 寺境 光俊 秋田大学 森川 茂弘 秋田大学 本試験にて目標値に近い導電度が得られた。今後基板材料の検討及び膜の熱・力学特性の評価を行い電解コンデンサへの適応を期待する。
193 ナノスケール二酸化鉛・高導電性ポリマーを用いた高電流・高容量鉛バッテリー 田口 正美 秋田大学 森川 茂弘 秋田大学 計画に沿った展開、進捗がなされ成果が出ている。今後、安定性の確保に向けた検討を行い企業化に向けた展開が期待される。
194 プラズマ酸化処理と片面極薄成膜による高分解能磁気力顕微鏡探針の開発 齊藤 準 秋田大学 森川 茂弘 秋田大学 本試験の実施にて、新たな課題が明確になった。周辺技術は概ね固まってきており、新たな課題の解決に向け更なる研究の継続が望まれる。
195 飛躍的に遺伝子導入を可能とする新規ベクターの開発と培養表皮作製への応用 亀田 隆 秋田大学 森川 茂弘 秋田大学 一定の成果は得られているが、ベクター導入効率に課題を残した。今後導入効率の改良と知財に対する方針の明確化が望まれる。
196 標的抗原埋め込み自己組織化単分子膜を足場とする抗体産生細胞反応性の化学修飾電極の作製 秋葉 宇一 秋田大学 森川 茂弘 秋田大学 当初の目標全てを達成するには至らなかったが、本試験で得られた成果を基にした新たなセンサーの開発への展開が期待される。

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 宮城:43件  (JSTイノベーションプラザ宮城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
137 雑魚の臭気に着目した使用可能期間予測手法と延長技術の開発 毛利 哲 宮城県産業技術総合センター 佐藤 明 宮城県産業技術総合センター 宮城県の特産品である水産練り製品に主として使われてきたスケソウダラすり身に加えて、近海魚も使用可能となれば、地域産業発展にも意義のある研究である。県内企業と連携し、商品化に向けたハードルをクリアし、早い成果を期待する。
138 単結晶シリコンの微細切削加工技術の開発 渡邉 洋一 宮城県産業技術総合センター 佐藤 明 宮城県産業技術総合センター 一部を除き、ほぼ目標を達成している。今後、工具メーカとの協力により工具の改良などを進めることにより、さらなる成果と、実用化の進展を期待する。特許の出願も望まれる。
139 自己組織化作用を利用する新規有機薄膜太陽電池材料の開発 遠藤 智明 宮城工業高等専門学校 小野 堯之 宮城工業高等専門学校 材料は合成できたが、有機薄膜太陽電池材料としての評価までには至っていない。既存化合物と比較した場合の優位性を明らかにして、さらに研究を継続することを期待する。
140 調湿機能を有する建築物用モルタル材料の開発と応用 北辻 政文 宮城大学 山口 一良 科学技術振興機構 研究計画の一部に未実施項目があり、期待通りの成果が得られなかったことは残念である。地域の特徴を活かした興味深い提案であり、今後のさらなる進展に期待する。予定の特許出願も望まれる。
141 ウシ精子の保存補助物質(PAS)の開発とその応用 小林 仁 宮城大学 渡邉 君子 東北大学 研究計画は予定どおり遂行されたが、期待した保存補助物質(PAS)の効果は必ずしも十分ではなかった。今後、PASの系統的な見直し・改良を進めることが望まれる。特許出願も早期に対応することが望まれる。
142 赤外複合レーザ光用超耐久性無機膜内装中空ファイバの長尺化 岩井 克全 仙台電波工業高等専門学校 小野 堯之 宮城工業高等専門学校 実施計画に沿って着実に実験、検討を進め、目標値をほぼ達成した点は評価できる。今後、耐久性について引き続き評価・検討することが望まれる。
143 ワイヤレス磁気マーカを用いた生体内挿入用チューブの位置・方向検出システム 荒井 賢一 電気磁気材料研究所 引地 智 みやぎ産業振興機構 総合的には目的をほぼ達成しており、評価できるが、もう少し定量的な表現の報告が望まれる。今後、方法、技術の十分な検証を期待する。
144 PCサウンド入出力端子を用いた画像化装置の開発と応用 星宮 務 東北学院大学 吉村 洋 仙台市産業振興事業団 ほぼ予定通り実施され、成果も得られた。今後、画質の改善と共に、USBを利用した場合のコスト、画質等、他の方式との比較優位性を示されることが望まれる。
145 MEMS対応赤外線吸収膜の開発と応用 木村 光照 東北学院大学 宮尾 俊三 仙台市産業振興事業団 センサの実証が未達成であるが、ユニークな試みであり、当初目標をほぼ達成していて評価できる。できるだけ早く、本法の実証を進めることが望まれる。企業化へ向けた努力をしており、必要なさらなる特許等の出願を期待する。
146 パーソナル通信用小型・薄型マルチバンドアンテナの開発 塩川 孝泰 東北学院大学 宮尾 俊三 仙台市産業振興事業団 アンテナ特性を基本的なところから押さえて設計し、有用な成果が出てきており、今後の進展に期待する。特許の早期出願が望まれる。
147 インピーダンス計測によるコンクリート壁・柱内部の含有塩分成分および埋め込み配管の非破壊評価装置の開発 芳賀 昭 東北学院大学 三浦 吉臣 仙台市産業振興事業団 計画はすべて実施された。基本原理の記載が無いことやコンクリート中のCD配管を精度よく検出することが難しいことなどから、CD配管検出の可能性が低いと判断される。今後の研究の積み重ねに期待する。
148 変形可能なガラス基板上へのダブルゲート微結晶Si TFTを利用したインバータの試作 原 明人 東北学院大学 小野澤 瑞大 仙台市産業振興事業団 着実に成果が得られており、特許出願もされていて評価できる。移動度などを含めた特性改善と、企業化へ向けたさらなる進展を期待する。
149 X線造影撮影によるコンクリート健全度評価手法の開発と応用 武田 三弘 東北学院大学 男澤 亨 仙台市産業振興事業団 順調に成果が出ている。現場採取のサンプルによるさらなる分析評価など、実用化を目指した緻密な研究の推進が望まれる。基本特許は出願済であり、今後、周辺特許の取得を期待する。
150 中赤外アイセイフ固体レーザーの小型・軽量化 佐藤 篤 東北工業大学 野澤 壽一 東北工業大学 着実に試作し、評価結果も得られている。本技術はこれまで開発があまり行われていないニッチなものであり、継続した着実な取り組みにより成果と特許出願を期待する。
151 ユビキタスネットワークのための超小型・高性能・位相直線・超低損失弾性表面波フィルタ・信号処理デバイスの基礎的研究 山之内 和彦 東北工業大学 野澤 壽一 東北工業大学 計画はほぼ遂行されている。今後の展開に記載されているように、今後も継続した研究開発により、目標とする位相直線性とフラットな通過帯を持つ、低損失・高速フィルタの実現を期待する。
152 内熱式電磁溶融法による石炭灰の溶融減容化および利材化 谷口 尚司 東北大学 大野 健一 科学技術振興機構 低い熱効率に甘んじていた石炭灰などのガラス形成酸化物粉体について、電磁誘導加熱する手法を、シミュレーションを用いて解析設計し、さらに撹拌機能も付加する事で、高い熱効率を実証できた事は高く評価される。今後は、企業化に向けた課題抽出等実用規模での適用を期待する。
153 デバイス特性揺らぎにRobustな20GHz動作超高速ロジック回路の開発 遠藤 哲郎 東北大学 大野 健一 科学技術振興機構 当初の目標も達成され、顕著な成果が得られており、評価できる。システム的な視点で提案回路技術がどのように応用され、その実現意義は他の手法と比べてどのような優位性があるのかなどの記載も期待する。特許出願予定の早期実現が望まれる。
154 マトリックス無しのタンパク質質量測定可能なTOF-MS用導電性基板の開発 佐藤 義倫 東北大学 大野 健一 科学技術振興機構 目標は明確であったが、実験が予想通りに進まず、目標の達成には至らなかった。今後は企業化に必要な技術的見通しを明らかにして研究を進め、特許出願も期待する。
155 インクジェット式電子回路印刷用銅ナノ粒子合成および酸化防止技術開発 バラチャンドラン ジャヤデワン 東北大学 峠 竹彌 東北大学 ワンポットプロセスの有効性は確かめられた。酸化防止をクリアする実験条件を再検討し、初期の目標達成を期待する。
156 ナノパルスレーザを用いた単結晶Ge加工変質層の完全修復技術の開発 閻 紀旺 東北大学 峠 竹彌 東北大学 十分な成果を上げており、評価できる。単結晶Geのみならず、既に単結晶Siについても同様の効果が認められている。加工変質層の修復が報告書記載の原理に起因するならば、本法は類似の材料について広く応用できると考えられ、さらなる研究が望まれる。
157 マイクロスラッシュ噴霧流利用型超高熱流束電子冷却システムの開発 石本 淳 東北大学 井硲 弘 東北テクノアーチ 当初の目標に達しなかったが、試作、評価、解析は着実に進展している。可能性のある研究であり、評価できる。CPU冷却など実用化を想定した課題解決に向けたさらなる進展を期待する。
158 強磁場と相平衡を利用した新しい電気炉ダスト処理法の開発 長坂 徹也 東北大学 井元 尚充 東北大学 資源・エネルギー・環境の面で効果が期待できる。特に、従来プロセスに対する優位性が明らかにされ、評価できる。今後は実際の電気炉ダストを用いるオンサイト処理へ向けた要素研究と磁気分離装置の設計開発等、関連企業との緊密な連携が望まれる。
159 2波長レーザ照射が可能な内視鏡治療装置の開発 松浦 祐司 東北大学 井元 尚充 東北大学 結石の破壊について有用な知見が得られつつあり、評価できる。本成果に基づき、内視鏡治療装置に展開できるようにさらなる進展に期待する。光源については、専門家と共同研究する方向も検討することが望まれる。
160 次世代フラットパネルディスプレイ用EL蛍光体BaAl2S4:Euの溶液法による合成プロセス開発 ペトリキン ヴァレリー 東北大学 熊谷 望 東北大学 発光効率の高い蛍光体の合成プロセスとして実用上興味ある結果が得られた事は今後に展望を与えるものとして評価し、今後の研究に活かされることを期待する。
161 ハード・ソフトウェア最適分割による高度組み込みシステム設計開発 堀口 進 東北大学 熊谷 望 東北大学 当初計画に対して、最適分割性能評価により、その目的を達成したと評価できる。特に、大規模システムを対象にした高速分割法は特筆すべき成果として認められるが、企業化に向けては更なる研究が必要であり、今後の進展に期待する。特許出願が望まれる。
162 膵島の発現するTissue Factor制御を目的とした新規膵島分離溶液の開発 後藤 昌史 東北大学 熊谷 望 東北大学 必ずしも当初計画は達成されてはいないが、得られた範囲の研究成果から企業化・特許取得の方向性はある程度明確になってきたと考えられる。しかし、膵島移植例数自体が現状では非常に少ないこともあり、実際の臨床応用までにはかなりの曲折が予想される。今後の進展に期待する。
163 高効率・精密加工性を有する「光ファイバーレーザー増幅器」の開発と応用 佐藤 俊一 東北大学 芝山 多香子 東北大学 新規なビーム形状のレーザ発振と加工実験は重要であり、径偏光レーザー光を確認できたことは評価できる。当初計画の増幅も実現近くにきており期待できる。新規光源の応用面での優位性を示し、実用化されることを期待する。
164 紫外線遮蔽機能を有する「新規体質顔料」の開発 佐藤 次雄 東北大学 芝山 多香子 東北大学 紫外線遮蔽機能を有する含水リン酸セリウム顔料開発目的の提案書記載の研究計画は達成された。今後は、結晶形状と紫外線遮蔽能の関係など基本的な物性に関する研究と体質顔料として適当かどうかの検討が望まれる。
165 新生児中耳疾患の早期発見を目指した「スクリーニング用診断装置」の開発 和田 仁 東北大学 芝山 多香子 東北大学 中耳疾患を有する新生児の中耳動特性の評価で良い結果を出せば企業化が可能であり、高く評価できる。今後、さらなる適用などの試験研究、実証を行い、新生児用中耳疾患診断装置の実用化を図ることを期待する。
166 オンチップ細胞応答計測システムの開発 新井 史人 東北大学 平泉 健 東北大学 当初の計画通りの成果が得られたことは評価できる。今後、対象ニーズや市場の想定、市場に要求される技術、仕様、検出・評価系への、立案・企画やプログレスの検証を進めながらの進展に期待する。
167 ナノ狭窄電子系STTマイクロ波発振器の研究 土井 正晶 東北大学 平泉 健 東北大学 申請者らが発明したマイクロ波発信器の性能アップ(出力、Q値)を達成しており、実用化に一歩近付いている。特許出願もなされた。今後の企業化へ向けた開発にはさらなる基礎研究も望まれる。
168 ポリイミドナノ粒子を用いた次世代低誘電率層間絶縁膜の開発 石坂 孝之 東北大学 平泉 健 東北大学 計画通り研究が遂行され、目的とする成果が得られたと判断される。得られた成果とターゲット実用要求特性への考察を深め、製造上の制約等を相談できる企業を探し、課題解決に取り組み、実用化技術として完成させることを期待する。
169 低分子組換え抗体の臨床応用に向けた新規調製プロセス開発 浅野 竜太郎 東北大学 渡邉 君子 東北大学 検討は計画通り進展している。これまでの成果をもとに企業にアプローチし、ライセンスアウト先を早急に決めて企業化に向けて進めることが望まれる。
170 癌のリンパ管新生抑制によるリンパ節転移抑制法の確立 佐藤 靖史 東北大学 渡邉 君子 東北大学 当初計画にあった実験は十分になされていないが、基本特許は出願されており、企業化期待は高い。制癌分野でオンリーワンとも云える潜在的価値をもつシーズであり、開発の方向性を具体的に定めた研究が期待される。
171 新規骨再生治療法確立のための幹細胞培養装置の開発 穴田 貴久 東北大学 渡邉 君子 東北大学 期待された骨再生試験にまで至っていないまでも、再生医療への応用を期待させる成果が得られ、更なる展開が期待される。新規性溢れる骨培養装置特許出願を早期に達成され、研究用の幹細胞培養装置の開発実現を期待する。
172 ヒト胎盤幹(TS)細胞を用いた新規細胞毒性判定システムの開発 有馬 隆博 東北大学 渡邉 君子 東北大学 当初計画は達成され、さらに新たな知見も加えられており、知的財産権確保にも配慮している点は評価できる。企業化までさらなる研究の積み重ねが必要であり、今後の進展に期待する。
173 認知症予防用プロリン異性化酵素薬剤の開発 内田 隆史 東北大学 渡邉 君子 東北大学 当初計画の一部は達成されたが、動物脳内へのデリバリー実験までには到達していない。さらなる研究の積み重ねにより企業化、知的財産権確保が望まれる。
174 チタンインプラントへの多層化・傾斜化リン酸カルシウムコーティング 成島 尚之 東北大学 東城 恵里子 東北大学 チタンインプラントの骨適合性向上という研究テーマを慎重、着実、且つ現実的に前進させており評価できる。特に、多層コーティング膜の作成に成功し、その生体内外評価に良い結果を得ている。今後の動物埋入実験に期待するとともに、本研究成果の特許出願が望まれる。
175 酸化亜鉛粒子膜の精密構造制御と高次機能化 殷 しゅう 東北大学 平塚 洋一 東北大学 当初の計画どおり、研究が進捗したとは言い難いが、酸化亜鉛粒子の様々な形態を制御することにほぼ成功している。実用化に関して幅広い可能性を秘めた素材であり、企業化へ向けたさらなる進展を期待する。知的財産権についても積極的に取り組むことが望まれる。
176 ガス除去フィルタの開発とその応用 野ア 淳夫 東北文化学園大学 新田 政芳 株式会社インテリジェント・コスモス研究機構 フィルターの組み合わせによる機能の向上はほぼ確認されており、今後は、大幅なフォルムアルデヒド除去率を長期間持続することも含め、企業化へ向けた研究を進めることが望まれる。
177 新規抗癌・抗カビ薬の評価と創薬開発 浪越 通夫 東北薬科大学 田村 光彦 科学技術振興機構 若干の計画変更はあったが研究は進捗し、成果が得られている。動物実験の達成度についても評価できる。今後は、抗癌活性試験を実施し、候補化合物の早期選択と実用化可能性の見極めを製薬会社と連携し進めることが望まれる。
178 抗ウイルス薬開発を目的とする新規双環性ヌクレオシド誘導体の合成 吉村 祐一 東北薬科大学 田村 光彦 科学技術振興機構 抗ウィルスを目的とする化合物の合成には成功したが、所望の効果が得られなかった。本試験研究を基礎に、現行品に優る新型製剤の開発へ努力される事を期待する。
179 神経突起伸長作用をもつ糖鎖の神経再生の可能性試験 伊左治 知弥 東北薬科大学 渡邉 君子 東北大学 当初計画の一部は達成されたが、実用化のためには精製糖鎖の収量をアップさせることが望まれる。今後の進展に期待する。

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 山形:18件  (JSTイノベーションプラザ宮城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
197 新規緑藻によるバイオ燃料向け脂肪酸誘導体の生産効率向上に関わる培養条件検討 伊藤 卓朗 慶應義塾大学 田村 光彦 科学技術振興機構 計画通りには完了しておらず、報告書の説明も十分とはいえないが、企業化に必要な技術的な課題や今後の技術的見通しについては成果が出ている。生産性向上など実用化に向けたさらなる前進を期待する。
198 高機能めっき皮膜を用いた信頼性の高い電子基板の開発 三井 俊明 山形県工業技術センター 仁藤 庸一 山形県工業技術センター 鉛フリーはんだに適応できるメッキ技術に関して、ほぼ実施計画に沿った結果が得られている。実用化のためには、更なる実用化試験、問題点を克服する次のステップの試験研究が望まれる。特許出願に関しては十分な検討が望まれる。
199 ソフトシェルクラブ生産技術開発 本登 渉 山形県水産試験場 冨樫 滋 山形県企業振興公社 計画通りには達成されていないが、本研究により蟹の脱皮に関する解明に向けた基礎的データが採取され、企業化に向け第一歩が踏み出された。実用化に向けて地域広域連携とのさらなる密接な協力体制による開発が望まれる。
200 超伝導フィルタ用ロッドトリマーの電動駆動システムの開発 齊藤 敦 山形大学 近藤 健夫 山形大学 高性能なチューニング特性の実現とステッピングモータによる補償機構構築については評価できる。コスト削減と小型化などの課題を、さらなる研究によって解決し、実用化に向けた今後の進展を期待する。
201 新しい超伝導臨界電流密度測定システムの開発 大嶋 重利 山形大学 近藤 健夫 山形大学 当初研究計画のうち「ソフトの開発」は記述されていないが、ほぼ計画通り研究が実施され初期の目標は達成されている。臨界電流密度測定の他、磁性薄膜評価に使うために高い検出感度、既存の評価装置に優る特徴など、さらに検討を加えて企業化に向けて進展することを期待する。
202 大型攪拌翼を用いたセルロース分解酵素の反応促進に関する研究開発 高橋 幸司 山形大学 近藤 健夫 山形大学 攪拌条件の検討により、酵素量対基質を減量化した成果は評価できる。大型攪拌翼の個体分散性の良さから期待される結果である。目標の酵素量1/10へのさらなる考察、方策への提示が望まれる。
203 小動物対応ピンポイント電子スピン共鳴装置の開発 伊藤 智博 山形大学 浦山 隆 山形大学 ピンポイント電子スピン共鳴のための磁場配向コイルを設計・製作し、低電力化の成果を挙げている。引き続き、渦電流低減化の改良研究を進め、さらなる特許出願についても積極的に取り組むことが望まれる。
204 超音波放射圧を用いたマイクロ攪拌・マイクロ空冷システムの開発 広瀬 精二 山形大学 加藤 博良 山形大学 攪拌デバイス、空冷デバイスともに、基本的な動作は確認されたが、液体粘度の影響、性能の定量的評価などがさらに望まれる。優位性を発揮できる具体的な用途を絞り、企業と共同で実用化研究を進めることを期待する。
205 透明フレキシブル有機無機接合ダイオードを用いたイメージセンサの研究 廣瀬 文彦 山形大学 高橋 政幸 山形大学 当初の目標はある程度達成され、成果も得られている。提案するデバイスの問題点・課題を明確にして研究を進め、有効性、優位性をより明確に実証されることを期待する。
206 家畜尿への浸漬による果樹剪定枝の飼料価値の改善及び飼料製品としての開発 高橋 敏能 山形大学 高橋 政幸 山形大学 計画通り遂行できており、目標は達成された。飼料としての有用性、企業化展望などを考慮した研究開発を期待する。知財確保に向けた努力を期待する。
207 屈折コントラストによる乳癌検診用トモシンセシス撮像法の開発 湯浅 哲也 山形大学 小野 浩幸 山形大学 目標はほぼ達成され、提案する方法の実用性が確認されたが、雑音や組織の物理特性の違いなどの影響を検討が望まれる。特許出願も期待する。
208 医療診断用高速3次元超音波エコーシステムの開発 柳田 裕隆 山形大学 西岡 昭博 山形大学 予定通りには進捗しなかったが、新規性のある研究である。画像再生処理時間の短縮、解像度の向上など、企業の要望も聞きながら、今後の研究方針を立て、実用化に向けた研究を進め、特許出願も期待する。
209 EHDポンプ駆動による細管内振動熱輸送システムの開発 鹿野 一郎 山形大学 西岡 昭博 山形大学 本研究で開発された新型EHDポンプは、機械的駆動部を持たず小型化が可能であるなど魅力的な特徴を多く具備しており、評価できる。今後、企業化のためには、未達成の部分の検討を重ね、さらなる性能向上を期待する。
210 ルシフェリン発光測定法を用いた血液ポンプ内血栓形成の実時間観測技術の開発 瀧浦 晃基 山形大学 村山 朋也 山形大学 ほぼ計画通り進められたが、発光量の微弱さ、ばらつき等のため十分な結果が得られなかったのは残念である。企業と連携して今後の技術改良、知財確保への進展を期待する。
211 水蒸気接触法を用いた脱水性・乾燥性に優れた活性汚泥処理法の開発 高畑 保之 山形大学 村山 朋也 山形大学 自然乾燥性に関しては若干の向上が認められた。今後は加圧脱水性の向上を検討し、そのメカニズム解明を含めて、研究を進めることが望まれる。特許出願についても積極的に取り組むことを期待する。
212 コッククロフト・ウォルトン回路を用いた高出力多段組電池・EDLC充電回路の開発 仁科 辰夫 山形大学 村山 朋也 山形大学 当初の目標を十分に達成出来なかった。研究を継続し、所望の成果が得られることを期待する。さらなる特許出願も望まれる。
213 フッ素系共重合体の延伸に伴う微細構造変化と光学機能の発現 藤森 厚裕 山形大学 白澤 司朗 山形大学 研究はほぼ計画通り進められている。今後、安定した品質を得るために制御因子を見出し、企業化に結びつけることを期待する。
214 ポリマーブラシを利用した高イオン伝導性イオンチャンネルの形成 佐藤 貴哉 鶴岡工業高等専門学校 田村 光彦 科学技術振興機構 イオン液体モノマーからポリマーブラシ形成、評価にいたるまで、計画通りの進展を評価する。一方、知財取得面から学会発表・論文発表が適切に為されることを望む。電池メーカーとの共同研究の段階と考えられ実用化に向けて前進を期待する。

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 福島:12件  (JSTイノベーションプラザ宮城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
215 β-FeSi2熱電変換半導体を用いた高耐久性融雪パネルの開発 東 之弘 いわき明星大学 坂本 美穂子 いわき明星大学 現地での試験を含めて、本法による融雪効果を確認しており、評価できる。エネルギー変換効率や価格などが他の融雪方法に比較して優位な適応分野を明らかにし、企業化に進むことを期待する。
216 パターン分類手法を用いた動映像での影の除去 愼 重弼 会津大学 本杉 常治 会津大学 当初計画は実行された。影の除去性能に関しての考察とノイズリダクションとの違いを明確にすることが望まれる。
217 自然言語を用いたWeb検索のためのインテリジェントツール Klyuev Vitaly 会津大学 本杉 常治 会津大学 目標はほぼ達成されている。企業化にはまだ検討すべき事項が残っているが、他手法との定量的な性能比較等、今後も継続した研究を期待する。
218 有機酸を含むハフニア複合膜による高耐久性・高滑水性表面材料 西出 利一 日本大学 志村 夏美 日本大学 一部計画の達成に至らなかったが、新たな知見を得るなど成果もあった。企業化へ向けては、最適な用途の再考とさらなる特許出願が望まれる。
219 超臨界二酸化炭素を利用した有機固体混合物の自動分離装置の開発 加藤 昌弘 日本大学 松岡 義人 日本大学 計画通り作製された装置で自動分離できることが確認できた。自然対流を利用する装置に制約があり、今後、開発企業等のニーズを調査し、継続して研究を進めることが望まれる。
220 新しいアパタイト真空焼結体を用いた切削加工による再生生体部品の開発 田村 賢一 日本大学 谷中 秀臣 日本大学 当初目標をほぼ達成している。計画を中止した衝撃試験については理由を明確にしており、これについては今後も進めて頂きたい。生体への適応性の実証を行うことが望まれる。
221 POCSアルゴリズムを用いたJPEG画像ファイルサイズの低減法 相川 直幸 日本大学 渡辺 麻裕 日本大学 当初計画通りではないが、目標であるJPEG画像ファイルサイズの低減を達成しており、評価できる。但し、ファイルサイズ低減と画質維持において、客観的な画質評価が望まれる。特許出願し、企業との実用化検討を開始しており、今後の進展に期待する。
222 液晶用拡散反射板の微細表面形状加工のための振動切削装置の開発 小野 裕道 福島県ハイテクプラザ 大河原 薫 福島県ハイテクプラザ 研究の過程で出てきた各問題点の原因の究明に取り組むなど、目標達成に向けて詳細な検討が着実になされている。ほぼ計画どおりの実施状況であり評価できる。本研究成果の特許出願を早期に行い、実用化に向けてさらなる進展を期待する。
223 マイクロインサート成形用金型の精密位置決め機構の開発 安齋 弘樹 福島県ハイテクプラザ 大河原 薫 福島県ハイテクプラザ 設定した当初目標の実現には至らなかったが、それに向けての努力を評価する。多角的に実験を進め、課題の絞り込みも行われているが、企業化に向けて、さらなる検討と特許出願が望まれる。
224 硬質微粒子分散めっきによるマイクロ金型の高硬度化技術の開発 三瓶 義之 福島県ハイテクプラザ 大河原 薫 福島県ハイテクプラザ 目標は十分には達成されなかったが、本技術の問題点は大半解決されており、評価できる。改良を重ねれば企業化が見込まれ、今後の進展に期待する。一部の成果は特許出願が望まれる。
225 木質バイオマス利用に向けた高効率スターリングエンジンの開発 篠木 政利 福島工業高等専門学校 島田 靖孝 いわき市 当初予定を大幅に変更する事情が生じ、予定より遅れた。6月達成を目標にして研究を進め、企業化へ向けた進展と特許出願を期待する。
226 セラミド合成酵素スフィンゴミエリナーゼの開発 杉森 大助 福島大学 八代 勉 福島大学 目標は完全には達成されなかったが、企業との共同研究に至った点は評価できる。今後、連携企業と実用化に向けた検討を進め、特許出願に至る技術見通しについて議論されることを期待する。

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 群馬:19件  (JSTイノベーションサテライト新潟)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
268 織物電極を利用した新規殺菌装置の開発 北島 信義 群馬県繊維工業試験場 上石 洋一 群馬県 織物電極を用いた殺菌装置の有用性に関して予定したデータを蓄積した。今後実用化に向けた進展が望まれる。
269 マイクロカプセルを用いた抗菌・高消臭機能性繊維の開発 近藤 康人 群馬県繊維工業試験場 上石 洋一 群馬県 実用化のための検討がなされている。知的財産権の取得が期待される。
270 キシロース資化能を有する酵母の育種研究 関口 昭博 群馬県立群馬産業技術センター 上石 洋一 群馬県 企業化の道筋は明確だが、実用化にはまだ距離があり、更なるデータの蓄積が望まれる。
271 マイタケ中に存在する神経細胞死抑制物質の探索と製造方法開発 仁科 淳良 群馬県立群馬産業技術センター 上石 洋一 群馬県 マイタケから神経細胞死抑制物質の製造方法に関する特許の出願もなされており成果があったと考えられるが、物質の探索の今後の継続的な研究が望まれる。
272 廃潤滑油等の再資源化技術に関する研究開発 鈴木 崇 群馬県立群馬産業技術センター 上石 洋一 群馬県 当初の計画をおおむね遂行されているが、今後の一層の進展が期待される。確保すべき知的財産権の検討が望まれる。
273 強誘電体ポリマー単純マトリックス型メモリの非破壊読み出し技術研究 山本 亮一 群馬県立群馬産業技術センター 上石 洋一 群馬県 当初の計画遂行の中で、多くの課題が顕在化した。実用化にはまだ距離があり、さらに多くのデータの蓄積が望まれる。
274 金属基板を用いた低コスト色素増感太陽電池の研究開発 藤野 正家 群馬工業高等専門学校 上石 洋一 群馬県 学術的には興味深い研究であると評価されるが、実用化には高いバリアーがあると思われる。他分野への応用に関して、既存特許も睨みながら、十分な検討が必要である。
275 シルクフィブロインを用いる幼児の知能開発フィギュア商品の開発 河原 豊 群馬大学 上石 洋一 群馬県 ほぼ計画通りに行われた。特許取得予定の部分もあり実用化への進展もある。今後の実用化のため企業との連携に期待したい。
276 検索語の関連語を用いた分類型検索システムの開発 安川 美智子 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 特許の出願もなされており成果があったと考えられるが、企業化に向けた具体的な進展が望まれる。
277 高圧力下における懸濁粒子の分散安定性測定装置の開発と解析法の確立 外山 吉治 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 ほぼ計画通りに行われており、さらにタンパク質に関し解析を進めることにより、企業化に向けた具体的な進展が望まれる。
278 微生物培養液からの新規生理活性物質検索系の開発 武田 茂樹 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 当初の目的を達成していると判断されるが、生理活性について数値的な報告が望まれる。
279 難消化性・難溶性高分子多糖を用いたDDS製剤の開発 窪田 健二 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 当初の計画はほぼ遂行されている。今後、動物による生体実験などの継続的な研究が望まれる。
280 修飾DNAを基盤とするサリドマイドセンサーの開発とその臨床分析への応用 澤井 宏明 群馬大学 小暮 広行 群馬大学 修飾DNAを基盤とするサリドマイドセンサーの作製しており、当初の目的をほぼ達成していると判断されるが、実用化に向けて臨床医学との連携が必要と思われる。
281 紫外領域円二色性スペクトルを用いた血糖値測定システム 櫻井 浩 群馬大学 大沢 隆男 群馬大学 当初の計画の真空紫外円二色性スペクトルの測定システムによる血糖値の測定は、ほぼ達成している。糖尿病患者の血糖管理への実用化に向けて、血糖値の安定的測定の改良に向けて研究を継続することが望まれる。
282 マラリア防御免疫を阻害する原虫内免疫低下因子の同定 鈴江 一友 群馬大学 長岡 範安 群馬大学 マラリア感染免疫に非特異的非蛋白性因子が関わる貴重な知見が得られた。実用化に向けては、因子同定、生成法の確立など、さらなる進展が望まれる。
283 標的応答型核酸プローブの開発と一塩基多型(SNP)検出への応用技術の開発 篠塚 和夫 群馬大学 長岡 範安 群馬大学 標的応答型核酸プローブの作製しており、当初の目的をほぼ達成していると判断される。実用化に向けてチップ評価などのについて、継続的な研究が望まれる。
284 血中浮遊上皮細胞での核内受容体CARの発現を指標とした薬物代謝能の測定法の開発と臨床応用 柿崎 暁 群馬大学 塚田 光芳 群馬大学 当初の計画どおり、核内受容体CARの発現を指標とした薬物代謝能の測定法の開発がなされ、その手法の有効性が示されている。企業化に向けて、開発手法のために、さらなるデータの蓄積が望まれる。
285 新規肥満治療薬、糖尿病治療薬の開発 久保原 禅 群馬大学 塚田 光芳 群馬大学 当初の計画は概ね達成されている。企業化へのハードルは高く、本成果を踏まえた、さらなる基礎的解析が望まれる。
286 石丸積の強さを定量的に示すための数値実験システムの開発 土倉 泰 前橋工科大学 塚原 信孝 前橋工科大学 地元産業関連したユニークな課題ではあるが、実用化にはまだ距離があり、システム確認など基礎的な準備が望まれる。

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 新潟:39件  (JSTイノベーションサテライト新潟)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
395 マイタケ酵素を利用した高血圧予防食品素材の開発 西脇 俊和 新潟県農業総合研究所 真島 操 にいがた産業創造機構 当初の計画どおりに、概ね遂行された。企業化に向けて、高血圧予防食品素材の効果の検証および素材の大量生産系の確立が望まれる。
396 RFID(無線ICタグ)を組み込んだ口腔内リモートコントローラーの開発 寺島 正二郎 新潟工科大学 目黒 正義 にいがた産業創造機構 計画的に研究が実施され、開発システムで模型車の動作まで確認がなされる成果が得られた。企業との連携・知財の確保について、早急な進展が望まれる。
397 ダイヤモンド薄膜の環境制御化学研磨技術の開発 西口 隆 新潟大学 小田原 勝夫 にいがた産業創造機構 ダイヤモンド薄膜の環境制御化学研磨技術に対する基礎的なデータは取得されている。今後、企業化への道筋を明確し、研究の継続が望まれる。
398 睡眠時無呼吸症候群治療用NIPPV鼻マスクのフィッティングシステム 尾田 雅文 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初の目的をおおむね達成していると判断される。企業化むけて、特許の出願、競争優位性の明確化が望まれる。
399 超広視野レーザ走査装置を用いた高精度キズ検出装置の試作 新田 勇 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初の計画において、定量評価の部分を除いては、ほぼ達成された。今後、走査幅の検討など企業化への展望を明確することが望まれる。
400 米由来機能性タンパク質の特性評価と動物性タンパク質代替食品素材の開発 谷口 正之 新潟大学 中津 普門 新潟大学 タンパク質製造に関し特筆すべき成果に得られた。今後の共同研究企業との連携によりさらなる進展が望まれる。
401 石灰化能誘導が可能なヒト未分化歯根膜細胞の新規クローン化 吉江 弘正 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初目標は達成できていない部分があり、今後の展開について、明確な方向性の検討が望まれる。
402 皮膚疾患用広視野レーザ光干渉断層画像化装置の研究開発 趙 学峰 新潟大学 中津 普門 新潟大学 レーザを用いた皮膚疾患診断用断層画像測定システムの開発のための基礎的知見は得られた。企業化に向けて、さらにデータを蓄積することが望まれる。
403 ペンシル型強磁場超伝導バルク磁石に関する開発研究 岡 徹雄 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初の計画の定量評価の部分を除いて、ほぼ遂行された。今後、企業との連携により実用化するシーズ技術の方向性を明確することが望まれる。
404 電解重合法による導電性マイクロファイバーの作製とスマート・アクチュエータの開発 山内 健 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初計画を達成し、良好な知見が得られている。今後、企業との連携・特許取得について、早急に進展することが望まれる。
405 腰椎回旋不安定性診断システムの開発 北原 恒 新潟大学 中津 普門 新潟大学 今後、計画なされた目標を踏まえた研究の継続と、企業化へ向けて、本シーズ技術の方向性の検討が望まれる。
406 C57BL/6系統ES細胞を用いた遺伝子改変マウスの高速作成法の開発 崎村 建司 新潟大学 中津 普門 新潟大学 遺伝子改変マウスの高速作成法の基本技術が見出されている。今後、企業化に向けての課題の検討など、さらなる研究の継続が望まれる。
407 放出速度と生体適合性を最適化可能な複合型薬物徐放材料の開発と応用 田中 孝明 新潟大学 中津 普門 新潟大学 当初の計画は、概ね遂行された。開発された複合型薬物徐放材料の徐放速度の改良など研究の継続が望まれる。
408 組織移植のための血管縫合が可能な双眼ルーペの開発 柴田 実 新潟大学 中津 普門 新潟大学 開発をめざす双眼ルーペの具体的な設計もなされている。さらに企業との連携もなされており、臨床現場での需要が非常に高いことも把握していることから、製品化へ進展することが望まれる。
409 インフルエンザワクチン製造不適卵の非破壊迅速検出法の開発 中野 和弘 新潟大学 中津 普門 新潟大学 不適卵の非破壊迅速検出法の開発がなされ、企業とのさらなる連携による、研究の進展が望まれる。
410 周期的空間勾配のある強磁場下での反磁性有機微小球の微細配列手法の開発 福井 聡 新潟大学 中津 普門 新潟大学 微細配列手法がシミュレーションとモデル実験によりおおむね開発され、さらなるデータの蓄積により、手法の確立が望まれる。
411 新潟県産プチヴェールを用いた機能性食品開発 西田 浩志 新潟薬科大学 内山 雅彦 にいがた産業創造機構 特許出願がなされている。今後、機能性有効成分の評価についてのデータの蓄積が望まれる。
412 酵母によるバイオマスからの2−デオキシーシローイノソースの発酵生産システムの開発 高久 洋暁 新潟薬科大学 佐々木 峰子 新潟ティーエルオー 当初の計画はほぼ遂行されている。新たな課題も顕在化し、今後、共同研究などによる進展が望まれる。
413 食品中の難培養性微生物の検出技術の開発と応用 重松 亨 新潟薬科大学 佐々木 峰子 新潟ティーエルオー 本課題遂行において困難であった点について、今後、数値評価など継続的な研究が望まれる。
414 多方向同時測定による精密ボールねじ軸の空間精度測定法の開発 岡田 学 長岡技術科学大学 吉原 英雄 にいがた産業創造機構 当初の課題は、ほぼ遂行されたが、精密ボールねじ軸の空間精度測定法の実用化への課題を明確にすることが望まれる。
415 プリズム集光器を用いたコンパクト太陽追尾モジュールの開発 山田 昇 長岡技術科学大学 佐々木 峰子 新潟ティーエルオー 今後、企業化に向けて、経済性、耐久性等の検討が強く望まれる。
416 ハプトグラフに基づく個人認証技術の開発研究 桂 誠一郎 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初の計画が着実に遂行され、特許も出願されている。今後、企業との連携をはかり、社会実装型事業への展開が望まれる。
417 フェムト秒レーザーによる金型表面の機能化とその有効性の検討 伊藤 義郎 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 フェムト秒レーザー加工に対する新たな知見が得られている。実用化へのむけて数値的な改良についての研究の継続が望まれる。
418 多孔質含油材料の小型モータ用しゅう動接点(電気接点)への適用 金子 覚 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初の計画を遂行している。企業化へ向けて、定量的な評価を含めた研究の継続が望まれる。
419 縦渦励振発電を利用した電力自立型河川監視装置の開発 高橋 勉 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 目標とする装置は試作されている。実用化に向けて、企業との連携をはかり、本装置の有効性を明確にすることが望まれる。
420 流動性複雑流体の平面伸張粘度測定法の開発 白樫 正高 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 平面伸張粘度測定法の当初の開発の目標は、概ね達成されている。企業化にむけて、共同研究などにより研究が進展されることが望まれる。
421 環境浄化機能を有する新規添加型酸化セリウム光触媒の開発 斉藤 信雄 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 環境浄化機能を有する新規添加型酸化セリウム光触媒のほぼ開発なされ、特許の出願がなされている。今後、企業化に向けて、他技術分野の関係者や企業との連携も図りながら、研究の継続が望まれる。
422 特別支援教育における児童問題行動の動画を含む教育電子カルテ実用化研究 永森 正仁 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初の計画が遂行された。実用化向けて、共同研究により情報管理等の課題の整理が望まれる。
423 高磁場と反応焼結法を用いた高性能非鉛圧電デバイスの開発 田中 諭 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 デバイス素子の開発がなされるなど、当初の目標を達成していると判断される。企業化に向けて、継続的な研究の進展が望まれる。
424 ナノマトリックス構造形成による天然ゴムの高機能化 河原 成元 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初計画どおりに試験研究は遂行された。企業化に向けて、数値的評価などの継続的な研究が望まれる。
425 耐環境型液体分析マイクロチップの実用化研究 河合 晃 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 マイクロチップの試作がなされ、医用分野への展開の可能性が見出されていた。企業化にむけて、定量的な評価に関する検討が望まれる。
426 高窒素含有・超硬質アモルファスカーボンナイトライドの創製 伊藤 治彦 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初の計画の設定目標が高く、解決困難な面もあった思われる。今後、他の技術分野との連携により研究を継続することが望まれる。
427 異種積層材料の精密成形・切断法の開発と展開 永澤 茂 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 概ね計画どおりに研究の遂行がなされている。今後、異種積層材料の精密成形・切断法の基盤技術として、企業との共同研究に進展することが望まれる。
428 ニッケルフェライトポーラスバルクを利用した高温エステルセンサー 末松 久幸 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 概ね計画に沿って、データが蓄積された。センサー開発において、企業化に向けた、進展が望まれる。
429 原子・イオンレベルでの非破壊局所欠陥解析手法の開発と応用 黒木 雄一郎 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 非破壊局所欠陥解析手法の開発において、様々な手法で試行された、開発手法の絞込みは容易ではなかった。今後、実用化に向けた、課題の整理が望まれる。
430 PCB分解酵素系の塩化安息香酸分解菌での発現 福田 雅夫 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 当初の計画どおり、PCB分解酵素系の塩化安息香酸分解菌での発現が確認された。企業化に向けて、安全性の確立などの進展が望まれる。
431 稲わらの効率的メタン発酵技術の開発 小松 俊哉 長岡技術科学大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 メタン発酵技術の開発はなされている。実用化に向けて、定量的、経済的評価に関して、継続的な研究が望まれる。
432 食味・保存性の優れた災害備蓄用低水分蒸煮・部分アルファ米の開発 菅原 正義 長岡工業高等専門学校 内山 雅彦 にいがた産業創造機構 開発されたアルファ米に関して、企市場調査等の企業との連携により、企業化に向けた進展が見られる。開発成果に関し、定量的、経済的評価について、継続的な研究が望まれる。
433 マルチライン用異品種混入・花粉交雑検定ネガマーカーの開発 田淵 宏朗 農業・食品産業技術総合研究機構 安藤 益夫 農業・食品産業技術総合研究機構 当初の目標が達成され、さらに実用化を踏まえた得た技術水準にまとめている。関係機関との連携により、製品化が望まれる。

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 茨城:33件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
227 先進ナノ有機薄膜のための高感度力学特性計測技術の開発 金成 守康 茨城工業高等専門学校 城戸 隆行 ひたちなかテクノセンター 実用化の際の目標、課題が具体的に示されていないが、研究計画の目標を達成し、論文/発表、特許出願等精力的に研究を進めたことが認められる。
228 動的マイクロスペックルパターン干渉とマイクロ磁気探傷法による材料評価システムの開発 冨永 学 茨城工業高等専門学校 柏渕 泰彦 ひたちなかテクノセンター 特許出願のためのアイデアや知見は得ているものの、当初計画,目標は未達成である。解決できない問題にぶつかっており、報告書にあるよう方向性を変更することが適当である。
229 窒素マルテンサイトを利用した高強度・高耐食性表面改質法の開発 友田 陽 茨城大学 津田 征夫 ひたちなかテクノセンター 各種実験を精力的に行い当初の目的を達成し、新しい発見も見られる。特許出願をして、企業化に向けた計画を期待する。
230 米由来の廃棄バイオマスの燃料資源化技術の開発と応用 金野 満 茨城大学 高木 宣輔 茨城大学 将来のバイオ燃料として有望で、実用化の可能性を示した。特許出願をして、企業化に向けた計画を期待する。
231 熱ショックを利用した農作物の病害抵抗性誘導技術の開発と応用 佐藤 達雄 茨城大学 高木 宣輔 茨城大学 当初の研究計画に従い目標とする成果が得られ、特許出願も行なわれている。次期研究資金の獲得並びに企業等との共同研究が開始される予定であり、今後の事業化に向けた具体的な戦略が示されていることは評価に値する。
232 食品の残留農薬分析のための試料導入法の開発 池畑 隆 茨城大学 高木 宣輔 茨城大学 当初の研究目標はかなり達成されている。今後、更に感度を上昇させる等の工夫を凝らし、次の段階のプロジェクトにつなぐことが望まれる。
233 200℃動作パワー半導体用新アルミ銅合金ワイヤボンディングの開発 田代 優 茨城大学 中澤 哲夫 茨城大学 計画に対し特段の進捗成果が得られ、特許も出願するなど次のステップに向けての足掛かりが出来ている。企業化に向けた計画を期待する。
234 短波長・短距離光通信用ナノフォトニッククリスタルファイバの開発と応用 小峰 啓史 茨城大学 中澤 哲夫 茨城大学 報告書にも記載されている通り、当初計画した結果を十分には得られていないが、石英部材の作成には企業との連携が進められており、応用面において多分野の企業との協力を得るプランが示されているので、今後の進展が望まれる。
235 出芽酵母を用いた脂質蓄積関連薬剤スクリーニング系の開発 神坂 泰 産業技術総合研究所 小高 正人 産業技術総合研究所 酵母を用いたスクリーニング系の実用化に向けた道筋が今ひとつはっきりしない。有用性を示すポジティブコントロールがほしいところである。
236 骨髄高転移性乳癌細胞の転移マーカーの解析 岡田 知子 産業技術総合研究所 小高 正人 産業技術総合研究所 乳癌細胞の移転マーカーとして同定した遺伝子が既知のものであったようだが、機能等を総合的に検討し、特許の可能性が伺われれば、応用に向けて次の段階に進むことが望まれる。
237 病原性微生物のヘリケース活性を阻害する物質を迅速・高感度・低コストにスクリーニングする技術の開発 秋光 信佳 産業技術総合研究所 小高 正人 産業技術総合研究所 ヒトC型肝炎ウイルス由来ヘリケースの阻害剤を探索して実証試験を行っていることは高く評価できる。今後、適切な製薬企業と組むか、あるいは独自に特許性のある阻害剤を見いだすことが期待される。
238 骨関節健康増進への応用を目指した動的な関節力学特性計測方法の開発 金子 文成 産業技術総合研究所 池田 喜一 産業技術総合研究所 ベンチャーの起業、企業との共同研究など積極的で製品化に有益な具体的な成果が認められる。今後さらに症例の数を増やすことを期待する。
239 大気中での微小アパタイト皮膜作製技術の開発 清水 禎樹 産業技術総合研究所 名川 吉信 産業技術総合研究所 基盤となるべき研究が計画通りに進捗せず、目的とする皮膜の実証は図られていない。計画の見直しにより一定の基礎的な成果を見出すには至ったが、これらの事業化の可能性を推量する段階には無い。
240 プロテインチップ用ナノチューブマトリクス 青柳 将 産業技術総合研究所 名川 吉信 産業技術総合研究所 当初目標としていた成果が未だ得られていない。また、知財確保の担保も得られていない様子である。しかし、さらなる集中かつ効率的な努力によっては企業化への道が開かれる可能性がある。
241 ホウ素ナノ構造体を用いた原子力施設用臨界検出チップの開発 桐原 和大 産業技術総合研究所 名川 吉信 産業技術総合研究所 中性子活用を拡大する過程でのニーズに立脚したテーマでありながら、当初の計画不備や、新たな課題発生時のブレークスルーに向けた情熱が不足したため、目標未達成となり、出願計画・企業化展望も開けていない。
242 酢酸菌由来のセルロースナノファイバーを用いる機能性フィルムの創製 菱川 裕香子 森林総合研究所 山本 幸一 森林総合研究所 研究計画に従い、初期の目的となるフィルム調整の可能性について示すことが出来きたことは一定の評価に値する。しかしながら、リサイクル可能な汎用高分子包装材料など実用化に向けては、基礎的な検討課題が残されており具体的な戦略を再考し具現化していく姿勢を示していただきたい。
243 創外固定器の応用を高める新しい膝関節運動・支持装置の臨床応用化開発 石井 朝夫 筑波大学 小谷 純久 つくば研究支援センター 先の長い計画だが、着実に研究が進められており、今後の発展が期待される。計画、内容の記載がやや不明確で判断し難いところがあり、注意が必要である。
244 天然有機物由来フルボ酸を用いた抗アレルギー物質の研究開発 山田 パリーダ 筑波大学 角井 修 筑波大学 実用化に向けた研究を推進すべく結果が得られているので、今後、関連企業と共同で実用化に向けて次の段階に進め事が望まれる。更なる研究成果を期待したい内容である。
245 カフェオイルキナ酸を用いたアルツハイマー症予防食品の研究開発 礒田 博子 筑波大学 角井 修 筑波大学 カフェオイルキナ酸の安全性評価と機能性評価では成果が上がっているようである。今後はこれらの成果をどのように生かし、アルツハイマー予防食品を開発するかが課題である。
246 チュニジアオリーブ由来 apigenin 7-glucosideの白血病細胞分化誘導作用 韓 o奎 筑波大学 角井 修 筑波大学 研究目標に向けて進んでいるが、未だ多くの解析をする必要があるようである。いわゆる健康食品の開発が目的なのか、創薬が目的なのか、研究のゴールは不明確という印象を受けるので、その点も明確にして進める事が望まれる。
247 金属内包フラーレンに基づく機能性センサーの開発 赤阪 健 筑波大学 藤田 尚徳 筑波大学 当初の計画が予定通り実施され、目標とした成果も得られている。学術的に優れた研究であり実用化に向けた戦略的な研究の継続を期待する。
248 解剖学知見に基づく3次元人体モデルの直感的な操作インタフェースの開発 鈴木 健嗣 筑波大学 藤田 尚徳 筑波大学 当初の研究計画に基づいてほぼ研究目標を達成しているが、共同実施企業があるものの市場ニーズが不明であり、医工連携の強みを活かした企業化検討が必要である。
249 細胞組織体の非侵襲的な回収を可能とする培養皿の開発 福田 淳二 筑波大学 藤田 尚徳 筑波大学 当初計画に対し特段の成果が得られており、特許出願、他機関との共同研究による次期新規事業の採択による研究資金の獲得並びに企業との連携による事業化の加速などが図られているなど高い評価に値し、今後の実用化が大いに期待される。
250 酵素分析のためのマイクロシステムの開発 鈴木 博章 筑波大学 藤田 尚徳 筑波大学 中性脂肪の測定までは至らなかったが研究目標に対する到達度は概ね良好で、今後の課題も明確である。企業化を前提として特許戦略を確立するとともに、製造過程に絡む未解明技術の追求に期待する。
251 気体調節と半導体技術を組合わせた生化学、工学融合による新規青果物検疫処理技術の開発 弦間 洋 筑波大学 林 良夫 筑波大学 バナナの無農薬燻蒸技術として十分な成果が上がっている。実用化に向けて、今後は装置メーカー等との共同研究が必要となるだろう。
252 マイクロバブル技術を用いたバイオガス生物脱硫システムの開発 北村 豊 筑波大学 林 良夫 筑波大学 効率向上など共同研究の成果が着実に得られている。今後の計画により具体性が欲しいところである。
253 DNAM−1 リガンドを標的とした消化器癌治療のための抗体療法の開発 田原 聡子 筑波大学 林 良夫 筑波大学 DNAM-1リガンドを消化器癌の標的とすることの根拠が実証されたが、研究代表者の樹立したモノクローナル抗体の効果を検討するに至らなかったのは残念。だが、研究の更なる発展を期待する。
254 発生工学技術を応用したカーボンナノチューブの生体リスク評価系の確立 高橋 智 筑波大学 林 良夫 筑波大学 当初計画に対して不十分な部分もあるが、今後の展開に大いに期待が持てる。
255 放射線を用いたアスベストの無害化と可溶化に関する技術開発 永石 隆二 日本原子力研究開発機構 飯塚 隆行 日本原子力研究開発機構 計画の若干の遅れがあるが、社会性もあり知財確保の努力もあり、今後の展開に期待が持てる。
256 だるま落とし保護法を用いた糖鎖自動合成機の開発 今場 司朗 農業・食品産業技術総合研究機構 柏木 豊 農業・食品産業技術総合研究機構 ほぼ順調に開発が進んだが、市場調査と知財の確保に対し今後の努力を期待する。
257 生分解性プラスチック分解促進酵素の開発 北本 宏子 農業環境技術研究所 對馬 誠也 農業環境技術研究所 当初の目標を達成し、実用化に向けての取り組みを期待する。特許出願を高く評価する。
258 高配向カーボンナノチューブファイバの開発とコンポジット素材への応用 唐 捷 物質・材料研究機構 青野 正和 物質・材料研究機構 当初の目的である長尺ファイバ作製システム或いは作製プロセスの開発に関し、計画した研究がされず、したがって所望の成果は得られていない。新たな用途開発に資する研究を行い一定の成果を得るに留まっているため、今後の事業化に向けた研究計画の見直しなど新たの展開を期待したい。
259 高い細胞保持率をもつ複合足場材料の研究開発 川添 直輝 物質・材料研究機構 立石 哲也 物質・材料研究機構 本試験研究はほぼ計画通り進み、製品化に有益な具体的な成果が認められる。企業化に向けた活動はまだ計画の段階だが、知的財産権の獲得の期待も感じられ、今後の発展が大いに期待される。

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 栃木:8件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
260 磁気バリ取り技術の実用化試験研究 進村 武男 宇都宮大学 山村 正明 宇都宮大学 研究成果が明確に示され、当初の目標は達成されている。今後、事業構想に向けた課題設定の明確化など具体的・戦略的な計画の作成を図り、装置開発など企業化への加速を期待したい。
261 微生物の病原性抑制効果を有する新規シクロデキストリン誘導体の合成研究 伊藤 智志 宇都宮大学 山村 正明 宇都宮大学 当初の計画を上回る成果が得られ、特許取得にも積極的な姿勢がうかがわれる。今後の実用化に向けた取り組みも具体的であり高く評価される。
262 天然フェノール配糖体に着目した親水性チロシナーゼ阻害剤の創製 二瓶 賢一 宇都宮大学 山村 正明 宇都宮大学 多くの関連物質を合成できており、成果の面から大きな発展が期待できる。植物由来の水溶性チロシナーゼ阻害剤の探索研究の方法にもう一工夫が必要かもしれない。
263 水浸法による超音波乳ガン検診装置の要素技術の開発 飯沼 一浩 国際医療福祉大学 山下 信 小山工業高等専門学校 初期の目的に沿った成果が達成され、また新たな方式の創出など実用化に向け着実に前進している。企業との共同研究の実績からも更なるレベルアップを図り、今後の成果しだいにより企業化が期待される。
264 ナノバブルの循環器疾患の予防・治療に関する研究 北條 行弘 自治医科大学 松枝 健一 自治医科大学 細胞レベルと疾患動物モデル系での詳細な検討実施の結果、腎機能への効果が示された。実用化に向けたターゲットが明確になった点が評価でき、企業との共同で更に発展させることが望まれる。
265 魚類由来コラーゲン関連物質による機能性材料の創製 飯島 道弘 小山工業高等専門学校 山下 信 小山工業高等専門学校 目的はウシコラーゲンに代わり魚類コラーゲンを抽出、試験を行ったが、残念乍ら従来品に勝る物は得られていない。今後、化粧品やサプリメントに適用レベルのコラーゲンまたは誘導体の探索に期待する。
266 河川水門制御用油圧シリンダの容積可変機構の開発 桜井 康雄 足利工業大学 枝村 一弥 東京都 ほぼ計画通りに進んだが、企業化できる成果に不足が目立つ。特許出願の促進を望む。
267 結晶質無機イオン交換体からのナノサイズ板状蛍光体の作製 松本 泰治 栃木県産業技術センター 湯澤 修孝 栃木県産業技術センター 目的としたナノサイズの緑色発光蛍光体が得られ、特性等についての検討も計画通りに進められた。事業化に向けては青色発光蛍光体の開発が必要となるが、他機関及び企業との共同研究の計画も図られ、またアプリケーションの拡大も考慮した体制が構築されており、今後の成果を期待したい。

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 埼玉:11件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
287 作物別のウイルス病診断システムの構築 宇賀 博之 埼玉県農林総合研究センター 松本 達夫 埼玉県農林総合研究センター 初期の目的にあるマルチプレックスRT-PCRによる複数ウィルスの同時診断システムの確立は、キュウリ栽培において重要な病原診断法になり得ると考えられる。現場ニーズに即した成果が得られ、今後適応する作物の拡大など汎用性を付加し普及のためのマニュアル化等の検討が必要となる。
288 セラミックスと金属の拡散接合技術の開発と応用 巨 東英 埼玉工業大学 鈴木 勝也 中京大学 基礎的なデータ取得・解析は行われている。今後、企業化・知財取得に対する展開を期待する。
289 カスタム集積回路による埋め込み型機能的電気刺激装置の開発 高橋 幸郎 埼玉大学 市川 世司 埼玉大学 研究計画どおり実施され、十分な結果および成果が得られている。今後、実用化に向けての企業との共同研究や特許出願を積極的に進めることを期待する。
290 都市熱環境緩和にむけた水分自己調整機能材料の開発 藤野 毅 埼玉大学 市川 世司 埼玉大学 当初の予定はほぼ達成し、企業化の努力も行っている。今後の計画に具体性に欠ける感があるが、知財促進を期待する。
291 高熱流束プラズマジェットのVOC排ガス/ナノ粒子同時処理装置への展開 関口 和彦 埼玉大学 市川 世司 埼玉大学 順調に成果を挙げている。特許の申請もしており、さらなる開発の継続により実用化が期待できる。
292 機能性糖鎖を表面に配置したシリカ微粒子の簡便な合成法の開発 照沼 大陽 埼玉大学 望月 弘章 埼玉大学 研究の進展は見られるが当初の計画の達成までには到っていない。学術的な特異技術を有しこれを積極的に活用しようとしているが、企業化までには多くの課題と時間が必要と考えられる。特許出願など戦略的な計画の端緒が見受けられ、今後のステップアップが期待される。
293 表面機能を発現するレーザ微細加工装置の開発と機能製品の試作 池野 順一 埼玉大学 望月 弘章 埼玉大学 高い成果が得られている。企業化に向け、ハ−ドルを越える計画立案を期待する。
294 強誘電エレクトレットを利用した超広帯域音響センサの開発 蔭山 健介 埼玉大学 望月 弘章 埼玉大学 成果は出ており、特許も申請済みで、興味を持つ企業と協力して早期の実用化を期待するが、音響工学の基礎理論に立脚した取り組み、先例との優位性の明確化が必要である。
295 自己組織現象を利用した分子センサーシステムの開発と化学検査への適用 久保 由治 埼玉大学 望月 弘章 埼玉大学 当初の目標に対しある程度の成果は達成しているが、実用化に向けてはターゲットの具体的設定や競合技術に対する差別化などが不十分であり、更なる開発戦略が求められる。出願した特許を足がかりに今後の展開に期待したい。
296 可変キャパシタ機構を利用した容量型アクチュエータ制御システム 水野 毅 埼玉大学 望月 弘章 埼玉大学 計画通り、また論文執筆もなされている。用途、装置価格など企業化について検討を進めてほしい。
297 植物の自己防御反応を利用した環境低負荷型害虫防除剤の開発 瀬戸 秀春 理化学研究所 泉名 英樹 理化学研究所 一定の成果は得られ特許出願も行われたが、当初の目標に対し必ずしも成功したとは言いがたい。実用化に向け更なる基盤研究のステップアップ化を図り、企業等との共同研究を模索し迅速な目的研究に移行することが期待される。

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 千葉:15件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
298 高速・高精度なアナログ回路パラメータ最適化ツールの開発と実機実証実験 谷萩 隆嗣 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 電源回路開発に特化した設計および最適化ツールを実装し、それらを使用した具体的回路設計の実施については、効果の確認が終了した。計画外の成果として「最大、最小となるパラメータおよびその値の導出アルゴリズムの開発」があり、特許出願準備中である。OPTIMUSの製作会社であるベルギーNOESIS社と製品化のライセンス契約交渉中であり実用化は近いが、産業界への適用には広告などマーケティングが不可欠である。また、安定性・計算時間短縮などの改良の余地はまだ残っており、申請者の研究を引き継ぐ共同研究者による継続研究が必要である。
299 超高速性・広波長帯域性を有する2光子吸収型全光スイッチの試作 坂東 弘之 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 光スイッチング特性は得られなかったが,共用装置でのエッチング条件の確立や光測定システムの完成など、デバイス実現への足がかりは得られた。なお、ドライエッチングレート等の加工条件については更なる検討が必要である。また、基本的な特許は出願済みで、今後の知財戦略も明確であるが、今後、良好なデバイスを作製してスイッチング特性を確認し、企業化にむけた展望を明確にする必要がある。
300 画像処理による「ひよこの雌雄鑑別システム」(羽識別法)の開発 呂 建明 千葉大学 金田 欣亮 千葉県産業振興センター 羽毛識別法(尾根線追跡手法)に基づくひよこの雌雄判別法を開発し、目標を達成したが、まだ改善の余地が残されている。知的財産について記載が無いが、是非有効な知的財産を獲得し、本格的試作機の製作、新アルゴリズムでの判別率測定、課題抽出、対策、処理時間短縮、使い勝手向上などを図り、現場での実地テストを実施する必要がある。
301 新規イソフラボンを基盤とする癌細胞選択的アポトーシス誘導物質の開発 石橋 正己 千葉大学 石塚 勝巳 千葉県産業振興センター 学術的に有望なシーズであることは認めるが、予定された研究計画に沿った実行が行われず、所望の成果は全く見出されてはいない。実用化に向けた戦略的計画を見直し、着実な成果が得られる方向性の模索を期待したい。
302 新規微生物酵素”IOE”を用いた環境負荷低減型ヨウ素除菌剤の開発 天知 誠吾 千葉大学 平 隆 臣 千葉大学 除菌剤としての効果が優れていることが明らかにされ、目標とした成果が得られている。しかし、常温ではIOE酵素の活性が低下するので、商品開発においては、低温流通に限定した方法等を検討することが必要である。
303 高感度ミリ波レーダを用いた空港での3次元空間霧観測装置の小型化開発 鷹野 敏明 千葉大学 平 隆 臣 千葉大学 成田空港周辺におけるテスト測定に関連した事前調査が不十分で、一部目標未達もあるが、当初目標が明確になり着実に成果が得られている。
304 次世代高速通信用超高性能弾性表面波デバイスを実現する基盤技術の開発 橋本 研也 千葉大学 平 隆 臣 千葉大学 SAW素子の実現までは至っていないが、特性の理論解析や作製プロセスの検討等、着実に進展している。知的所有権や産学連携の検討も進んでおり今後の展開が期待される。
305 エイズ治療薬等材料創成の大幅な低コスト化の実現を目指した複素環芳香族化合物のテーラメード合成法の開発 吉田 和弘 千葉大学 平 隆 臣 千葉大学 学術的シーズとして評価出来る課題であるが、実用化に向けた目標設定に無理があった。社会ニーズに即した目的研究とするための戦略的な研究計画の立案が必要となる。
306 大気環境計測用小型サンプラーの開発 大坪 泰文 千葉大学 枝村 一弥 東京都 有益な成果が得られている。企業化、知財獲得の具体的な計画立案を期待する。
307 非接触実時間液体流量計測を対象としたAE信号処理法に関する研究 中田 毅 東京電機大学 枝村 一弥 東京都 当初目標を達成し、知的所有権や産学連携の検討も進んでおり、実用化を確実とする展開をしている。
308 再構築歯胚に用いる代替細胞の探索 友岡 康弘 東京理科大学 加藤 篤行 東京理科大学 初期の目標に対し一定の成果は得られ、着実に研究は前進した。新たな課題が発生するなど今後の計画の見直しは必要と考えられるが、社会的意義が認められ、また学術的にも優れた研究であり、実用化に向けた戦略的計画の基に継続した研究推進による成果を期待したい。
309 産業廃棄物を原料とする環境低負荷排熱発電素子の開発 飯田 努 東京理科大学 藤本 隆 東京理科大学 学会発表等で成果の実績を整理してある。ビジネス計画や、知財獲得の促進を期待する。
310 シリコン基板一体の貴金属多孔質層の形成とその応用 早瀬 仁則 東京理科大学 原谷 裕三 東京理科大学 計画した一方のPd系において事業化に繋がる成果が出つつある。新しい技術であり展開分野への期待は大きいので、適切な知的財産確保など特許戦略や具体的な事業化計画の策定が望まれる。
311 木質バイオマスを原料とするバイオディーゼル燃料製造用固体塩基触媒の開発 古川 茂樹 日本大学 中小路 尚匡 千葉県産業振興センター 触媒と反応の条件を成果として得ている。規模拡大時の課題を整理し、実用化のシナリオを期待する。
312 ヒューマンエラー検知システム 綱島 均 日本大学 渡辺 麻裕 日本大学 個別の必要技術開発を評価する。実用化に向けた企業との連携が不可欠であり、その動きが期待できる。

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 東京:56件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
313 Complex Regional Pain Syndrome 早期診断における拡散強調MR画像の有用性 中村 俊康 慶應義塾大学 二見 精彦 慶應義塾大学 初歩的データだが、今後の進展が期待できる成果が得られている。しかし、研究は未だ萌芽期であり、今後、企業化や知的財産権確保に関しての明確な見通を立てて研究を進展させることが望まれる。
314 UMGT用1円玉サイズ高負荷超小型プロパン燃焼器の試作研究 湯浅 三郎 首都大学東京 栗田 良夫 首都大学東京 当初の試験項目を実施し、得られた成果の質が高い点を評価する。企業化への展開、知財の確保を望む。
315 液中における物体の超音波による姿勢制御試験 舘野 寿丈 首都大学東京 宗木 好一郎 首都大学東京 ほぼ当初の計画通りに実験を実施し、いくつか新しい知見が得られていることは評価できる。特許も申請され、今後の実用化に向けた研究の展開が期待される。
316 ナノチューブの配向制御と電極化を目的とした光硬化樹脂の伸張流生成装置 水沼 博 首都大学東京 栗田 良夫 首都大学東京 難しい研究を良くこなした。試作の繰り返し、知財の確保など企業化への展開を促進するよう望む。
317 インクジェットチップによる極微小試料送達と蛍光測定による超高速診断計測システムの開発 内山 一美 首都大学東京 尾形 祐美子 首都大学東京 ほぼ計画通りに研究が進展し、目標の成果が得られている。インクジェットチップの精度向上、学会等での成果報告、特許申請、事業化企業との連携も良好であり、実用化への展望も良好のようである。
318 地物データGISを活用した精緻な都市洪水流出予測モデルの開発 河村 明 首都大学東京 國府 勝郎 首都大学東京 地道なデータ収集、DB化、プロトタイプの予測モデル構築を評価する。行政部署との連携で実用化を期待する。
319 レーザーダイレス引抜きによる金属マイクロチューブの高速製造技術の開発 古島 剛 首都大学東京 國府 勝郎 首都大学東京 予定したデータが取得し、次への足がかりを得ることが出来た。知財の確保を急ぎ企業化の展開を期待する。
320 環境ストレスに強いイネの開発 小柴 共一 首都大学東京 尾形 佑美子 首都大学東京 当初予定した計画での進展は未達であるが、一定の成果は積み重ねられた。他研究機関及び企業との共同研究体制も既に構築され、新たに参画するプロジェクトにより今後の進展を期待したい。
321 5.8GHzマイクロ波および光触媒を用いた塩素系汚染物質の分解 堀越 智 上智大学 坂本 和夫 科学技術振興機構 一連のマイクロ波活用研の研究成果は評価出来る。特許出願を関係者と相談して推進することを望む。
322 夾雑イオンに影響されない含フッ素亜鉛イオン蛍光プローブ試薬の研究開発 田中 潔 成蹊大学 枝村 一弥 東京都 当初の研究計画に沿った成果は得られてなく、実用化への進展は図られていない。しかしながら、派生的に新規な知見が得られるなど一定の評価はしたい。課題に掲げた応用・実用化に対し今後の基盤的研究成果の積み重ねを期待したい。
323 高圧力処理による香水の熟成期間短縮技術の研究開発 清水 昭夫 創価大学 中江 博之 タマティーエルオー 試験実施内容およびデータが若干不十分ですが、香水成分の短時間熟成に一応成功しているので、熟成を要する発酵食品等への応用も検討しては如何か。褐変等の解決があれば醤油・酒類等へ展開も期待できる。
324 プラズマガス化システムによる廃携帯電話の効果的処理 稲葉 次紀 中央大学 佐藤 矩正 中央大学 計画に沿った試験研究が予定通り実施されたが、目標とする成果は必ずしも得られたとはいえない。基礎データの上積みによる今後の実用化の可能性及び現在準備中であるガス化システムの特許化などを期待したい。
325 血液検査による睡眠時呼吸障害のスクリーニングシステムの開発 川杉 和夫 帝京大学 船渡川 伊久子 帝京大学 現段階では、未だ研究の萌芽期であり、十分な成果が得られていない。更に研究を重ねて症例数を増やし、実用化への目処を立てることが望まれる。
326 強靭耐摩耗用DLC膜作製法の改良 田中 勝己 電気通信大学 高橋 めぐみ キャンパスクリエイト 計画した密着度の高いDLC膜が形成されたが、本技術の鍵となる低温化が達成されていない。有望な技術であり展開分野への期待は大きいので、適切な知的財産確保など特許戦略や事業化計画の具現化が望まれる。
327 機能と形状の関係性に基づく物体認識手法の開発と応用 長井 隆行 電気通信大学 須藤 慎 キャンパスクリエイト 物体学習・認識アルゴリズム、画像(情報)検索手法を開発したが、実装と実験・評価については、簡単な性能評価にとどまっている。企業への提案活動を行うためにはプロトタイプシステムの開発が不可欠であるが、プロトタイプの作成には至っていない。本技術は家庭内ロボットなど未来技術を思考したものであり、商品ターゲットを明確にして進める必要がある。
328 エネルギー回生ダンパ装置の研究開発 中野 和司 電気通信大学 須藤 慎 キャンパスクリエイト 回路上の技術的課題は解決できている。実用に耐えるシステム試作と知財の確保を期待する。
329 耐ビット反転とプログラム進化を可能にする宇宙機用CPUの開発と応用 高玉 圭樹 電気通信大学 須藤 慎 キャンパスクリエイト FPGAによるプロトタイプCPUの開発、実ミッションを想定したプログラム上での進化メカニズムの開発については、目標で掲げた故障診断プログラムの実装と非同期型進化メカニズムの考案と検証ができた。統合試験と検証については機能を絞ったFPGAレベルで達成したが、実ミッションで適用可能なアルゴリズムの実装ができなかったのは、当初の見積もりに問題があったのではないか。人工衛星の必要機能に対するFPGAの条件の検討がされているようには見えず、ゴールに対する研究ステップを明確にする必要がある。
330 超磁歪素子を用いた完全埋め込み型骨導補聴器の開発 小池 卓二 電気通信大学 田川 毅 キャンパスクリエイト 本試験研究では、製品化に有益な一定の成果が認められる。企業化に向けた活動は計画の段階だが、知的財産権の獲得予定に付いて一定の見解も述べられていて、更なる進展が期待される。
331 携帯端末用高性能省電力並列プロセッサシステムの実用化評価 曽和 将容 電気通信大学 李 瑩玉 キャンパスクリエイト FPGAプロセッサ実用化の再検討、命令セットのチューニング、コンパイラの改良、アーキテクチャの改良と再構成、総合デバッグと基本性能評価を実施し、ほぼ完全に目標を達成した。しかし、企業化した場合のメリットが不明確であり、開発のステップとしてLSI化を前提とした研究プロセスが重要である。
332 蛍光性π拡張複素環化合物の開発と材料化 平野 誉 電気通信大学 鈴木 基子 キャンパスクリエイト 当初の計画に従い一定の成果が得られ、特許取得に向けた準備も進んでいる。企業との共同研究が開始され、実用化に向けての目的研究への進展を今後に期待したい。
333 歯周病治療のための新規の殺菌用光線器具の開発に関する研究 渡辺 久 東京医科歯科大学 小沢 三千晴 東京医科歯科大学 基礎研究の範疇だが、実験計画の一定の進行は伺われる。商品化に向け、具体的発見等がないと特許出願は困難と思われるので、更なる追及が必要である。
334 船外機における冷却水系統の洗浄システムの開発 酒井 久治 東京海洋大学 伊東 裕子 東京海洋大学 試作機による研究室レベルの成果が得られたが、計画にあった船外機実機での検証が進展していない。今後実機での実証を踏まえ、事業化に向けては更なる小型・軽量化を実現し、海域での船外機洗浄システムとしてのホタテ貝殻末を使うアイデアを実用機としての結実を期待したい。
335 キヒトデ抽出物の抗真菌剤としての利用 石崎 松一郎 東京海洋大学 松山 祐子 東京海洋大学 中規模型プラントの構築により、有用性と経済性を検討し、実用化に近づけた展開に期待する。
336 衛星情報を用いた沿岸域での漁場予測システムの開発と応用 山崎 秀勝 東京海洋大学 馬場 文雄 東京海洋大学 計画に対してどこまで終了して何が課題として残っているかが不明確で、報告書として不十分といわざるを得ない。従って、実用化、知的財産についても、判断する材料が無い。
337 牽引車輌の重心検知・横転限界速度予測装置の実用機の開発と適用 渡邉 豊 東京海洋大学 林 進一郎 東京海洋大学 個別の必要技術の成果は評価出来る。今後は、実用化に向けたシステムとしての検討を期待する。
338 Webサーバ連携方式による大規模コンテンツ共有機構の構築と応用 田胡 和哉 東京工科大学 佐藤 亮 東京工科大学 途中で実証実験方針を変更したが、ある程度まとまった成果を得ており、特許化には問題があるものの、企業化に向けての準備の目安がつけられている。
339 DNAの分岐構造を利用した一塩基多型(SNPs)の蛍光検出法の開発 加藤 輝 東京工科大学 山岸 勉 東京工科大学 当初の試験計画はかなり進展している様子である。今後の実用化に向けて、汎用されているほかのSNP検出法との差別化の検討が必要と思われる。
340 バイオミメティックニオイセンサの開発と応用 三田地 成幸 東京工科大学 山岸 勉 東京工科大学 当該技術に関心を示す具体的企業も現れ今後の課題も整理されているので、発掘試験のさらなる進展を見守りたい。予定された出願の加速を通し早期技術確立、企業化への道筋をつけることが急務と考える。
341 Web学習用コンテンツを自動作成する講義収録システムの開発と評価 市村 哲 東京工科大学 辻 文代 東京工科大学 実証実験は実施したが、大学という性質上、一部をオープンソースとすることは理解できるが、知的財産権をどう確保するかの検討も必要である。
342 雑音・音楽融合型再生システムの開発 井上 亮文 東京工科大学 辻 文代 東京工科大学 当初計画のかなりの部分は達成されたが、市場動向・状況から、企業化、特許化の再検討が必要である。
343 スマート構造技術に基づく大容量磁気ディスク装置の実用化研究 梶原 逸朗 東京工業大学 鹿田 洋 横浜企業経営支援財団 企業ニーズを捉えて研究を進めたが遅延した。実験を促進し、知財出願の材料発掘を期待する。
344 破骨細胞応答型薬物放出材料の開発 吉岡 朋彦 東京工業大学 金古 次雄 東京工業大学 計画に沿って試験研究が進められたが、当初予定した粒子径を制御した層状化合物の合成ならびに評価など成果にはいたっていない。また、目標である層間への薬液のインターカレーションについての検討も未達である。確実な計画の履行による今後の成果に期待したい。
345 CADデータ修復技術の開発 萩原 一郎 東京工業大学 松本 和也 東京工業大学 当初目標のNURBSでの開発が達成できていない点が残念であるが、市場ニーズを明確にして企業化を進めて欲しい。
346 大気圧非平衡プラズマを用いた無触媒水素化プロセスの開発 関口 秀俊 東京工業大学 林 ゆう子 東京工業大学 計画遅延、目標未達であるが、別の観点から企業化の期待がもたれていることから、研究開発の方向を少し変えることを推奨する。
347 有機金属分解法を用いた磁気イメージング用高性能磁気転写膜の開発 石橋 隆幸 東京農工大学 福島 忠男 長岡技術科学大学 設定された数値目標が達成されている。企業化に向けて、関連技術分野との連携により、現在の課題について継続的な研究が望まれる。
348 鳥類赤血球に発現する薬物代謝酵素を指標にした環境汚染評価法の開発 渡辺 元 東京農工大学 平田 美智子 東京農工大学 ある程度の結果が得られているが、未だ例数が少ないので目標が実証されているとはいい難く、今後の研究展開もはっきりしない。これらの点を詰めることが望まれる。
349 地殻変動監視のためのレーザ距離変位測定装置の開発 黒川 隆志 東京農工大学 田中 公 東京農工大学 測定時間1分以内の見通しが得られ、高精度化を確認したが、装置小型化については、現在、試作評価中である。特許の国際化は大いに期待でき、基礎研究は十分に進んでいると思われるが、実用化に関しては楽観できる状況とは言えない。
350 静電噴霧-熱フィラメント法を用いたダイヤモンド単結晶高速育成技術 松嶋 雄太 東京農工大学 田中 公 東京農工大学 計画通りにフィラメント金属の最適化を図り、目標値の成長速度100μm/hに対し250μm/h(三次元成長を考慮)を達成しており特段の成果が得られ評価に値する。先願特許の審査請求さらに本成果の出願の予定など知財確保の意識も高い。大型化・事業化にはメーカとの共同研究が必須であり、早急な企業参画により技術レベルと製品化レベルの違いを明確化するなど装置開発の結実を大いに期待したい。
351 高分子エレクトロニクスデバイスへ向けた薄膜パターンの無溶媒形成技術 臼井 博明 東京農工大学 田中 公 東京農工大学 予定の試験を通して確実に本技術の有効性を示し、既に企業との共同研究を進めており今後の計画も具体的である。企業化に必要な特許出願や次のステップに進む他制度へ発展的に展開しているなど特段の進捗が図られ、事業化が大いに期待される。
352 環境センシングへ向けた超高分解能・高確度な分光光度計/周波数計の開発 塩田 達俊 長岡技術科学大学 島村 太郎 東京農工大学 技術的には研究提案時点で達成していたような印象を持ち、計測器のユニット化及び試作が出来ていないが、目標とする計測器の基礎的可能性は確認できた。
353 土砂災害早期避難勧告発令用斜面モニタリングシステム開発 白木 克繁 東京農工大学 江口 元 東京農工大学 モニタリングやシミュレーションで一定の成果が得られた。知財の確保と大雨時などの測定に期待する。
354 ポリメトキシフラボノイドを活用した歯周病予防ケア製品の開発 宮浦 千里 東京農工大学 平田 美智子 東京農工大学 動物試験においてポリメトキシフラボノイドの歯周病予防効果が確認されたことは、成果として評価できる。今後は人の歯周病予防効果の確認が必要だが、実用化に向けての展開が明確に示されており、更なる展開が期待される。
355 加水分解ケラチン含有高湿潤フェイスマスクの創製 野村 義宏 東京農工大学 平田 美智子 東京農工大学 研究計画通りに必ずしも進展していないので低い評価しか得られない。しかし、関連基本特許を有する等の強みがあり、湿潤性プラスチックは医療用、化粧用、栽培植物用等への応用の期待は大きく、生分解性も評価される。
356 ペプチドリガンドの新規探索法in silico panning法の開発 池袋 一典 東京農工大学 平田 美智子 東京農工大学 予測理論に基づく研究は、生物学的実験による裏付けが必須である。本研究は、理論的に魅力ある提案をしていながら、実際は、提案の方向に進んでいないようである。目標を達成するには、生物・医学研究者等との共同研究が必要であろう。
357 アフィニティートラップリアクターの新展開 清水 幸輔 東京農工大学 保坂 真一 東京農工大学 アフィニティートラップリアクターを用いた活性型トロンビンの製造という当初目的は全く達成されていないようである。特許、論文もなく、まだ何も始まっていないように見受けられる。内容はおもしろそうであるのに、もったいない気がする。
358 耐薬品性に優れた鋳型高分子ゲルを利用する遷移金属捕集材料の開発 前山 勝也 東京農工大学 田中 公 東京農工大学 意欲的であり、計画と実行がきちんとしている。当初の目標に早期に達成し特許出願を期待する。
359 大口径シリコンウェーハの形状測定技術の確立 夏 恒 東京農工大学 江口 元 東京農工大学 当初の試験項目の測定はほぼ計画通り遂行されたが、解析について物性値が不十分であり目標には未達である。今後は企業化の可能性を見出す上で、企業が求める測定精度を把握するためにも共同研究先を早急に見い出すことが重要である。V型クランプ機構の考案についても特許出願の可能性を検討すべきである。
360 渡り鳥尾腺ワックス中のマーカー分析による渡り経路の特定手法の開発 高田 秀重 東京農工大学 江口 元 東京農工大学 感染の解明の手がかりとなり、社会的価値を評価する。産業化へのシナリオを企画するよう望む。
361 パイプライン輸送における脈動性を用いた摩擦抵抗低減技術の開発 岩本 薫 東京農工大学 堀野 康夫 東京農工大学 流露摩擦抵抗の低減の実証を評価する。残された課題を整理し、企業化へのシナリオと知財の確保を望む。
362 多成分縮合反応による強力な抗乳がん剤、抗骨粗鬆治療薬の創製 椎名 勇 東京理科大学 加藤 篤行 東京理科大学 期待される薬効の発現もさることながら、各種化合物の工程短縮は画期的成果といえる。知的財産権の確保についての意識も高く学術的に優れた研究であり、一方で合成法としての展開については企業化の可能性を大いに期待される。主題であった実用的な製造・合成法の確立については未達であり、今後の成果を切望する。
363 ナノ粒子を利用した細胞イメージング・癌治療技術の開発 大塚 英典 東京理科大学 山内 進 東京理科大学 ペプチド・癌標的因子をα末端に導入し、標的細胞のイメージングと温熱療法による癌細胞消失効果を達成するという当初目的は全く達成されていない。ガンの温熱治療法を確立するためには、医学系研究者との共同研究が必須であると考えられる。
364 ホスファターゼ発現によるポプラの成長速度の促進およびセルロース生合成能の向上 海田 るみ 京都大学 神谷 靖雄 つくば研究支援センター 一定の成果が得られており、将来展望は十分に開けている。先願特許に順次新たな知見を積み上げるなどの特許戦略を考慮し、継続した研究の遂行により本開発の達成を今後に期待する。
365 東洋医学における脈診計測診断システムの基礎開発 武居 昌宏 日本大学 加根魯 和宏 日本大学 実験装置の製作は進んでいるようだが、課題となっている動脈圧の定量的な測定について具体的な対策が明記されてなく、見通しははっきりしない。模擬システムが構築されようとしている段階で、今後臨床応用への過程では問題が多々あるようだ。
366 酵素機能を有する新規酸化剤系の創製と未利用天然資源への高度利用 飯田 隆 日本大学 井上 典之 日本大学 目的とした薬理活性物質の合成については実証までに到っていないが、酸化剤の開発で一定の成果は認められる。今後は既存の技術等との差別化など特許戦略を考慮した計画の下に更なるステップアップを期待したい。
367 生体埋込型バイオセンサ製造のためのプラズマアクティベーション装置の開発 平田 孝道 武蔵工業大学 雨森 千恵子 神奈川科学技術アカデミー 成果には多少の不十分さはあるが、医療方面の最先端の研究開発であり、幅広い用途も考えられる。基礎研究的な状況で企業化にはまだ時間がかかりそうであるが期待感はある。
368 フォスファターゼ調節医薬の開発 町並 智也 明星大学 佐野 浩 木原記念横浜生命科学振興財団 当初の計画に予定されていた約半分の試験項目は実施に到っていない。事業化に向けた目的研究に関し周到な研究計画の策定が望まれ、更には知的財産戦略などを考慮した着実な成果の積み重ねによる今後の開発に期待したい。

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 神奈川:26件  (JSTイノベーションサテライト茨城)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
369 超高速・低電圧動作ポテンシャル制御量子井戸光スイッチの開発 荒川 太郎 横浜国立大学 永井 義人 横浜国立大学 巧妙な素子構造を考案し、高速・高効率な変調動作を実証し、実用化デバイスの実現に向けての見通しが得られた。知的財産権については出願検討中であるが、企業化については共同研究を計画しており、不純物を低減する方法について検討を継続することを希望する。
370 炭素系複合ナノ材料の開発 荻野 俊郎 横浜国立大学 村富 洋一 横浜国立大学 予定されていた試験研究が実施されず、成果など進捗は図られていない。実用化に向けた目的研究に対し、周到な研究計画の再考など着実な成果を伴う展開を今後に期待したい。
371 眼の加齢度計測装置の開発 岡嶋 克典 横浜国立大学 村富 洋一 横浜国立大学 システムは原理実証されており、装置の完成が近い印象を与える。本研究における特許申請の項目は検討を要するだろう。良好な結果が得られつつあるが、もっとデータを蓄積する必要があるだろう。
372 ゼオライトを出発原料とした窒化物蛍光体の開発 脇原 徹 横浜国立大学 村富 洋一 横浜国立大学 当初の計画に沿った試験研究が実施されず、目的とした成果も得られていない。実用化に向けた目的研究に対し、綿密な研究計画の下今後の発展を期待したい。
373 ネガ型反応現像画像形成による高性能かつ低環境負荷型感光性エンプラの開発 大山 俊幸 横浜国立大学 村富 洋一 横浜国立大学 当初目的の達成はなされている。また、企業との共同研究に至っている点も評価できる。残された課題も明確になり、今後は周到な特許戦略を策定するなどした上での継続した研究の推進により、実用化を大いに期待したい研究である。
374 ゲルテンプレート法によるナノ多孔性シリカを用いた近赤外光遮蔽材 車田 研一 横浜国立大学 村富 洋一 横浜国立大学 初期の計画の下に着実に試験項目が実施され、ほぼ期待する成果も得られている。課題も明確になり、今後は知的財産の確保など具体的な事業化を意識した目的研究へと移行し、共同研究企業など研究体制を整えながら継続した成果の積み重ねによる実用化を期待する。
375 インターフェロン応答性プロモーターの遺伝子ワクチンへの応用 武下 文彦 横浜市立大学 小塚 彩 横浜市立大学 新しいプロモーターを用いたDNAワクチンの予防・治療効果を解析し、良好なデータが得られている。今後の他制度への展開に際して、企業化標的の明確化が望まれるが、安全性に関する基礎研究を十分に踏まえることが必要である。
376 骨転移を起こす前立腺癌を予測する診断薬の開発と応用 梁 明秀 横浜市立大学 小塚 彩 横浜市立大学 将来を見越して、リン酸化ペプチドに対するモノクローナル抗体を作製しようとする試みは、企業化の可能性を高めるものとして評価できる。ポリクローナル抗体を用いた成績については、数値での記載がないため、感度・特異度などの評価が困難である。
377 安定化ERゲルの開発とシリコンウェハの真空中高速搬送用固定素子への応用 柿沼 康弘 慶應義塾大学 二見 精彦 慶應義塾大学 目的とした成果が得られており、企業と共同開発を進めている点も評価する。特許出願を期待する。
378 多糖を利用したタンパク質/ペプチドの経口投与製剤の開発 佐藤 智典 慶應義塾大学 佐野 浩 木原記念横浜生命科学振興財団 一定の成果は得られ、これに伴う特許の出願がなされたが、当初の目標に対し必ずしも達成したとは言えない。実用化に向け更なる基盤研究の蓄積が必要と考えられ、申請中の事業等の活用により迅速な目的研究に移行することが期待される。
379 枚葉式スピン洗浄装置用完全純水駆動ウォータドライブスピンテーブルの開発 中尾 陽一 神奈川大学 雨森 千恵子 神奈川科学技術アカデミー 理論解析の段階であり、研究が未完了である。実験と企業化の計画をじっくり練ることを期待する。
380 食育を通した糖尿病予防ストラテジー 井上 肇 聖マリアンナ医科大学 雨森 千恵子 神奈川科学技術アカデミー ヨード含有食品に糖尿病予防効果が確認されたことは興味深い成果だが、投与を行った3群の結果の違いは、今回の報告では理解しにくいものとなっている。マウスの臓器から得られるインスリン受容体遺伝子発現の作用機序に関する検討の進展を期待する。
381 三極型高周波プラズマCVD法による32nm 世代LSI用カーボンナノチューブ配線の作製技術の開発 庄 善之 東海大学 田巻 一彦 神奈川科学技術アカデミー CNTの低温成長および選択成長を実証したことは評価できるが、本手法によるCNTの配線材としての性能が評価できておらず、また、工業生産として十分な成長速度と微細化を実現するための検討が必須である。
382 人の行動解析に有効で長時間使用ができる可搬型眼球運動測定装置の開発 山田 光穗 東海大学 加藤 博光 東海大学 当初の目標である100グラム以下という軽量化が達成できた点で、研究計画は予定通り達成できたといえる。軽量化やデザイン、耐久性の面などで知的財産権の出願を早急に検討するべきであろう。
383 2倍の切断加工速度を実現するラジアル偏光レーザー光共振器の試作と評価 遠藤 雅守 東海大学 加藤 博光 東海大学 当初の狙いとは違ったが、一定の成果が得られた。公知例調査、新規特許出願に努力を期待する。
384 半導体レーザ励起自己混合薄片固体レーザによる流体・微粒子計測装置の開発 大塚 建樹 東海大学 加藤 博光 東海大学 装置を構築するための基礎的検討、確認及び知財権の確保はできていると判断するが、ニーズや実用化に向けての展開が十分検討されているとは判断できない。
385 超臨界流体を用いた熱CVDによる高アスペクト比ホールの埋め込み技術の開発 秋山 泰伸 東海大学 加藤 博光 東海大学 微細孔の埋め込みに、超臨界流体を利用することに着目したことは独創的であるが、目標とする埋め込み形成に至っていない。製膜結果が実験条件に非常に敏感であり、定量的な検討を要するが、企業との連携も芽生えており、今後の展開を期待する。
386 物体を通すスクリーン及びそれを活用したコンテンツの試作と評価 濱本 和彦 東海大学 加藤 博光 東海大学 システムとしてまとまってきているが、権利化、企業化が進んでいないことから、更なる価値の創造が必要である。
387 廃EPS粉砕材を再生利用した高耐衝撃性を有する超軽量モルタルパネルの開発 笠井 哲郎 東海大学 加藤 博光 東海大学 製品レベルまでには至っていないが、共同研究計画が提示されており、企業化の実現に期待する。
388 光化学分解によるディーゼル燃焼排ガス中NOxのカスケード除去試験 大山 龍一郎 東海大学 加藤 博光 東海大学 Nox除去率で一定の成果が得られた。ランプ専業企業と耐久性を高め、ビジネスプランの実行に期待する。
389 高輝度LEDを使った局在プラズモンバイオセンシングチップ 梶川 浩太郎 東京工業大学 松下 近 東京工業大学 高輝度LEDを用いた簡便システムから、Nd:YAGレーザーによるヘビーシステムへと変わった理由がはっきりしないが、金の異常反射の利用という新しい展開もあり、高感度化が実現でき、特許申請なども着実に行われており実用化に向けた成果が上がっている。計画的に次年度の発掘試験への申請を推進しており、産学連携、出願対応を含めて、発掘試験(研究)への真摯な意欲とその継続性を評価する。
390 巨大電荷制御トランジスタを用いたセラミックスエレクトロニクス 徳光 永輔 東京工業大学 松下 近 東京工業大学 酸化物不揮発性メモリ素子の研究開発で良好な成果が得られつつあり、次ステップへの展開が期待できる。一方で、知的所有権の確保については検討が不十分である。
391 高精度・高感度認識が可能な革新的修飾プローブの開発と応用 大窪 章寛 東京工業大学 松本 進 東京工業大学 目標はかなり達成されており、すでに特許出願もなされている。共同研究も進行中で、企業化や知的財産権の確保に向けて全体としては期待がもてる。しかし、本試験研究の成果については物足りなさは否めないので、更なる積み重ねが必要であろう。
392 エチレンとメタノールからの選択的プロピレン合成 馬場 俊秀 東京工業大学 林 ゆう子 東京工業大学 予定したデータが部分的に取得でき、次へ進む足がかりが出来た。企業化に向けた戦略を期待する。
393 メタン−メタノール直接転化反応に利用する生体触媒の大量調製法の構築 宮地 輝光 東京工業大学 林 ゆう子 東京工業大学 基礎的な積み重ねを評価する。実用化まで地道な努力が必要だが、着実な特許出願を望む。
394 ポルフィリンのリン光を利用した色変化型光学酸素センサー 朝倉 則行 東京工業大学 林 ゆう子 東京工業大学 実験室レベルの基本特性の確認に終っており、実用に向けた研究としては不十分で、簡便性に特化することによる実用化という目標に対しては未達成である。また、シーズオリエンテッドで明確なニーズを特定しがたく、出願のないことと相まって今後の事業化に疑問がある。

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 山梨:10件  (JSTイノベーションサテライト静岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
498 ユニバーサルデザインを目指す聴取補助装置実証機の開発 石川 稜威男 山梨大学 還田 隆 山梨大学 研究の成果により老人性難聴向け「聞き取り改善装置」の商品化に着手された点は評価できるが、研究の要点である難聴者による評価が不十分なのは問題である。企業からコスト面の要望なども踏まえ、更なる研究開発を期待する。
499 高操作性・高学習容易性を有する文字入力手法の開発と応用 郷 健太郎 山梨大学 還田 隆 山梨大学 一部に達成できなかった目標はあるが、ほぼ計画通りに進行したと思われ、結果として確実な成果が出て特許出願もなされた。企業化への具体的な見通しが不足しているが対外アピールを続けていくとのことで期待したい。
500 シリンジを検出の場とする簡易蛍光光度計の開発と応用 鈴木 保任 山梨大学 還田 隆 山梨大学 計画通りに研究が実施されシリンジが試作されている点は評価できる。フルオレセイン評価での感度低下や紫外線LEDでの感度向上についても研究の進展が望まれる。製品化に向けた市場調査と、難しいけれども知財権獲得に努力してほしい。
501 10GHzを超える高速クロック分配を実現するキャビティシステムの開発 加藤 初弘 山梨大学 鈴木 通夫 山梨ティー・エル・オー 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。
実用化研究を意識しておらず、今回の成果とマイクロ波集積回路への応用にはギャップを感じる。高速クロックを分配して回路内で使用できるレベルには達していないと思われる。
502 微生物を利用したブドウ病害防除法の開発 高柳 勉 山梨大学 還田 隆 山梨大学 灰色かび病では実用化試験が少雨のためできていないが、べと病抑制効果は確認され企業化の見込みが認められる。今後の研究を通じ特許出願してほしい。ブドウ組織上の定着性や圃場レベルの抑制効果も重要なので早急に確認されたい。
503 早期薬剤耐性診断法の減農薬ブドウ栽培への展開 鈴木 俊二 山梨大学 還田 隆 山梨大学 「研究実施計画の達成」について、優れていると認める。
診断キットの開発まで行けば企業化が十分に期待できる。企業化に向けての知的財産権の確保には解決すべき課題もある。応用範囲の広い現場向け診断法の確立を望む。
504 抗C型肝炎ウイルス治療薬評価に有用な迅速評価系(レプリコン細胞)の構築 山下 篤哉 山梨大学 菅原 幸雄 山梨大学 すべての評価基準について、一層の努力を期待する。
レポーター遺伝子の発現ができず、当初計画が遂行できていない。今年度申請した課題と融合して成果を期待しているが、本研究がある程度達成されなければ今年度申請課題の達成も疑問である。
505 超臨界流体を利用した三次元集積回路配線形成技術の開発 近藤 英一 山梨大学 菅原 幸雄 山梨大学 「企業化に向けた展望」「知的財産権確保の期待」について、優れていると認める。
本研究により三次元集積回路プロセスにおける応用、装置化に関する特許を期待したい。既存技術で対応が困難な配線形成に対するチャレンジであり、積極的に挑戦してほしい。
506 超音波による骨接合用髄内釘横止め穴位置検出装置の開発 水口 義久 山梨大学 菅原 幸雄 山梨大学 技術開発では、まだ研究の域であるが、以前に診断技術として知的財産権が確保されており、共同研究にて早期にアタッチメントを装着した試作品の完成が望まれる。医療機器への応用を考えると、X線法との性能比較試験データが望まれる。
507 高効率LD励起固体レーザー材料の大型単結晶育成技術の開発 田中 功 山梨大学 名取 裕貴 山梨大学 大型結晶育成に関する進歩はみられるが目標値はクリアできていない。単結晶を育成の成果と併せて、その特性も検討しなければ実用化の評価は難しい。企業との共同研究を進めるとともに、知財権確保についても一層の努力を期待する。

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 富山:14件  (JSTイノベーションプラザ石川)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
434 MEMS技術を応用した磁気嵐式ガスレートジャイロセンサの研究開発 小幡 勤 富山県工業技術センター 谷野 克巳 富山県工業技術センター 計画通りのセンサの試作検討が実施されており、目論見が結果として得られている。特許出願も成されており、実用化に近づいている。ユニークなアイデアであり、ターゲットとなる具体的な応用製品(現行のリプレスでも良い)を見つけて、製品としての優位性をアピールできるよう努力願いたい。
435 高精度CMOS基準電圧発生回路を用いた温度センサの開発 松田 敏弘 富山県立大学 山田 惠宣 富山県立大学 基本回路構成としては目標が達成された、しかし、微細CMOSについてはやや不満足な結果となった、その原因が静電破壊防止回路のリーク電流増大によると推定されている。原因確定までしておいてほしい。
436 Jw−CAD図面からの「配管種別使用量自動算出システム」 安井 直彦 富山県立大学 山田 惠宣 富山県立大学 研究の成果はあがり、すでに企業との共同出願特許となっている。あとは大学での研究というより、ユーザーインターフェース等企業を中心とした開発に移行すべきである。さもなくば、製品化のチャンスを逃しかねない。
437 筆順誤りの癖を指摘する漢字筆順判定システムの開発 中井 満 富山県立大学 定村 茂 富山県立大学 研究の成果は、それなりに上がっているようが、実用化の視点から見るとどの程度結果が出たら、実用化に向かえるのかといった見極めや目標が判らない。基礎研究を抜け出せない危険性を感じる。
438 ユビキタス環境を想定した虹彩による個人認証装置の開発 中村 清実 富山県立大学 定村 茂 富山県立大学 当初の計画は達成された。既に特許も取得しており、今後、様々な展示会等への出展や企業へのPRを行い実用化の実現を期待する。企業の課題を解決すべく、地域ニーズ即応型への応募を通じ実用化を図ってほしい。
439 フレキシブル導液シートを利用した環境調和型高能率研削加工技術 岩井 学 富山県立大学 定村 茂 富山県立大学 フレキシブル導液シートを用いる本手法の有効性は示されているが、その効果に対する導液シートにかかるコストや耐久性の検討が無く、産業上の有効性が不明な点、および特許未出願であるところが気に掛かる。
440 影の動的変化にロバストな顔動画像認識処理技術の開発 塚田 章 富山商船高等専門学校 安田 匡一郎 中部科学技術センター 当初の計画は達成されている。今後、コーディネータ等の協力も得て、次のステップへの進展を期待する。
441 タンパク質等の拡散係数を簡便かつ正確に測定する技術開発 宮部 寛志 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 測定条件の最適化がピンポイントであり、得られた結果から劇的な改良は望み難い。企業にとって魅力的であるかどうか疑問が残るし、特許化の具体性が判らない。
442 組込み式次世代型超臨場感音場再生システムの開発 広林 茂樹 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 報告書に結果を示すデータ(エビデンス)が見当たらないが、特許出願はされた様子なので、従来に見られない効果があったのだろう。興味を示す企業を見つけ、実用化へ進めて欲しい。
443 高分解能走査型ミリ波サーモグラフィーの開発 莅戸 立夫 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 走査型ミリ波サーモグラフィーシステムの構築が出来たものと考えられる。裏付けとなる赤外線型との総合評価・比較を行った上で、ミリ波受信回路系の改善など、諸課題を明確にし、製品化に興味を有する企業を探索されたい。
444 次世代半導体へのイオン注入用パルス重イオンビーム発生技術の開発 伊藤 弘昭 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 多段静電加速を行い特定のイオンのみを加速させる方式を開発し、その性能を評価した。真空度の面などでシステム改善への指針が見出された。半導体応用の実用化に向けて重要な、不純物コンタミネーションの課題について検討されていないのが惜しい。
445 機能低下した下肢筋の補助を目的にした起立援助椅子の試作開発 鳥海 清司 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 起立動作に作用する筋の負担度に関する基礎データの収集解析がなされ、それらのデータを基に起立援助椅子の試作を行った。この試作機での実証実験での筋の動作解析、実障害者でのデータ収集・比較解析を行い実用化へ向かって頂きたい。
446 カプセル触媒によるジメチルエーテルの低温直接合成の技術開発 椿 範立 富山大学 岩瀬 洋一 富山大学 バイオ燃料の開発にも効果を示す技術であり、社会的意義は大きい。既に企業からの引き合いもあるやに聞き及んでいる。着実な研究を進めるためにも育成研究への応募も念頭に、企業連携を推進されたい。
447 窒化物−炭素系ナノコンポジット膜の開発によるアルミ切削工具への展開 野瀬 正照 富山大学 石黒 雅熙 富山大学 ナノコンポジット膜自体は十分の強度をもつことは実証されたが、最終的な成果は得られていない。その原因を追究することでブレークスルーできるのではないか。興味を示す企業があるとのことなので、共同研究を通して、メカニズムを解明され、技術を完成されたい。

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 石川:29件  (JSTイノベーションプラザ石川)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
448 視野障害者の生活支援機器の開発 下村 有子 金城大学 久野 光広 金城大学 視野障害者を支援するシステムの研究で予定したデータが取得でき、次のステップに進むに十分な結果が得られている。システム改善への指針が見出されているが、今後、知的財産権取得を急ぎ、具体的な実用化を望む。
449 DNAマイクロアレイにおける外部標準データベース構築 石垣 靖人 金沢医科大学 増田 浩子 金沢医科大学 当初の目的であるデータ処理の精度向上は達成されている。本研究成果のコアとなるアイディアは、広い範囲へ適用可能であり、早期の特許出願及び実用化に向けての進展を期待する。
450 紫外線反射防止サングラスレンズ開発とその効果の実証 小島 正美 金沢医科大学 増田 浩子 金沢医科大学 興味ある成果が得られ、企業と共同して出口を考え、知財確保の配慮もされた研究として高く評価できる。残る課題を克服して、早期の実用化が期待される。
451 施設入所高齢者の転倒予防のための擬似体験型歩行訓練器具の開発 佐藤 進 金沢工業大学 角井 嘉美 金沢工業大学 高齢者の転倒予防を支援する歩行訓練試作器を作成し、計画通りの性能試験を実施し、所期の成果が得られた。特許取得にも進んでいる。商品化では残された課題の解決が必要とされているので、着実に推進することを期待する。
452 針状焦電センサを用いた新規な赤外線顕微鏡の開発 會澤 康治 金沢工業大学 角井 嘉美 金沢工業大学 本針状センサの開発によって、微細な領域の熱分布計測など新規な応用が期待できる。二次元焦電イメージセンサーとしての動作が確認できなかったことは残念であった。具体的な商品企画と特許戦略を着実に進められることを期待する。
453 余剰汚泥からの共存型嫌気性プロセスによるエネルギーとりん回収技術の確立 池本 良子 金沢大学 奥野 信男 金沢大学 ほぼ計画通りに推移し、数値データもかなり多く蓄積されてはいる。実用化の面から見た成果の説明や、到達目標の設定とそれへの達成度の表現が無い。まだまだ実験室レベルでの確認の域であり、今後の段階的なスケールアップの取り組みに期待する。
454 無拘束心電・呼吸同時検出による健康・安全シルバーバスシステムの開発 本井 幸介 金沢大学 長江 英夫 金沢大学 綿密なフィールド実験及びその精密な分析がなされており、達成度は良好。健康安全バスシステムとしての特徴をアピールしながら、社会システムとして認知されることを期待する。
455 新規インドール化合物による骨粗鬆症治療薬の研究開発 鈴木 信雄 金沢大学 長江 英夫 金沢大学 順調に成果が得られた。実用化に向けては、更に作用メカニズムの解明、毒性試験等が必須である。これらを解決して早期の実用化を期待する。
456 テナントビル厨房排気を対象とした高性能オイルミスト除去・脱臭装置の開発 瀧本 昭 金沢大学 分部 博 金沢大学 得られた成果の欄には、申請書の記述と同じことが書かれているため、具体的な成果が不明であり、特許についても意味不明で、このままでは判断ができない。
457 腫瘍血管新生を標的にした癌普遍的内用照射治療薬剤の開発 吉本 光喜 金沢大学 長江 英夫 金沢大学 予定された成果が得られておらず、計画の見直しが必要。研究の進展を期待する。
458 高強度・高導電率銅合金薄板材の開発 北川 和夫 金沢大学 分部 博 金沢大学 本申請における合金工法(ARB法)は機械的特性と導電率がともに著しく向上するなど、結果も良好で、計画通りの成果を収めている。特許も出願準備中である。今後、早い時期の実用化を目指していただくことを期待する。
459 バーチャルスクリーニング陽性物質を候補とする新規糖尿病合併症薬シーズ化合物開発 山本 博 金沢大学 長江 英夫 金沢大学 スクリーニングで絞り込まれた候補物質のうち1種類について詳細な試験を行ったが、期待した効果が不純物によると判明したのは残念だった。副成分を除いた物質や、その他の候補物質の評価を進めることを期待する。
460 分子鋳型を用いた立体識別型分離剤の開発とクロマトグラフィー充填剤への応用 国本 浩喜 金沢大学 渡辺 良成 金沢大学 結果としての数値データがほとんど記載されず、分離効率向上が数値として不明である。企業化を意識した研究とは言い難い。特許の取得のための技術的な特色が具体的に顕示される必要がある。
461 癌細胞特有の染色体欠損(遺伝子多型とアレル欠失)を利用した癌特異的治療薬開発 川上 和之 金沢大学 渡辺 良成 金沢大学 当初の目的は達成できていないが、実用化に向けて新たな課題が判明した。siRNAの導入技術の開発が今後の課題となる。これを解決して更なる発展を期待する。
462 超音波波形(Aモード)を用いた新規簡便型筋力測定装置の開発 宮本 賢作 金沢大学 渡辺 良成 金沢大学 簡便型が、どの程度簡便になったかなどの記載が不足しているが、ほぼ目標を達成できたものと推定できる。スムースな産学連携、商品化を期待する。
463 超音波を利用した凝固制御による食品の高品質冷凍技術の開発 多田 幸生 金沢大学 平野 武嗣 金沢大学 超音波作用により凍結効果があるか不明。寒天ゲル組成と魚肉組成の差異による超音波効果が不明。結晶破壊は、発熱と凍結との間でどのような関係にあるのかのデータが欲しい。
464 分岐網創成法による電子基板発熱冷却チャンネル網の設計法の開発とその応用 山崎 光悦 金沢大学 平野 武嗣 金沢大学 冷却媒体の選択と供給安定の問題、予定した実施計画の一部が実行不十分であり、さらなる検討が望まれる。
465 土壌不均一性を考慮した土壌不溶化技術の確実化手法の開発 川西 琢也 金沢大学 平野 武嗣 金沢大学 土壌不均質性を考慮した設計手法を確立するに必要な基礎データは取得でき、不均質性解析の理論面での進展は予想以上である。次のステップへの足がかりができたので、ニーズに対応することを考えて欲しい。
466 超小型・超高速画像処理機能を持つ高解像度イメージセンサ 秋田 純一 金沢大学 高田 律子 金沢大学ティ・エル・オー 素子数の増加を図った視線検出装置は、高齢化社会にとっても必要である。しかし、目標とする高解析度イメージセンサーの実現には、まだギャップがあると考えられる。先ず、既存の機能デバイスを使ってシミュレーションし、プロトタイプでの評価後にチップ化へ進むことを望む。
467 チップ磁気共鳴技術 北川 章夫 金沢大学 常山 知広 金沢大学ティ・エル・オー 着実に進展が期待できる構成である。電子スピン共鳴吸収を検出原理としたマイクロチップセンサでの実現はもう少し先になりそうであるが、今後は具体的な応用商品やマーケティング等々を着実に進めることを期待する。
468 PAH類を様態別に測定出来る装置の開発 早川 和一 金沢大学 常山 知広 金沢大学ティ・エル・オー 大気中に存在する有害化学物質を様態も含めて測定可能なカートリッジを開発し、成果が示された。とくにNPAHの様態別分布が明らかにされた。製品化についても、企業との共同研究もスムースに行われアクションがとられている。
469 放射菌によるP450系酵素群の大量発現系の開発 荻野 千秋 神戸大学 五十嵐 泰蔵 金沢大学ティ・エル・オー 研究提案のP450タンパク質の高発現化は未達成であったが、ヘモグロビンの発現・放線菌での分泌生産系では初めて確認でき、ヘム骨格を有する酵素の効率的発現への路が開かれて、今後の検討により大量分泌生産への可能性が示された。また、ニーズをともなう有用性の高い技術について、足がかりとなるデータを取得できた。今後の展開を期待する。
470 レーザー光とインクジェットプリントを併用した難染性繊維の染色技術開発 沢野井 康成 石川県工業試験場 奥野 孝 石川県産業創出支援機構 具体的な数値でもって、基礎研究レベルでは、染色効果があると示された。企業化にはハード面、効率化の点で越えなければならない課題があるが、可能性は十分に認められる。レーザー発振機などハードのメーカーとの共同研究など進め実用化に繋げて行くことを希望する。
471 高硬度ナノ炭素膜中の水素含有量を制御した長寿命切削工具の開発 安井 治之 石川県工業試験場 塚林 和雄 石川県産業創出支援機構 研究自体の推進は具体的な数値データで明らかに認められ,成果報告書としても良く作成されている。これをベースに、「プラザ石川での育成研究」では、実用化を目指してさらに発展させていくことを期待する。
472 安全性を考慮したネットワーク型バイラテラル遠隔操作システムの開発 河合 康典 石川工業高等専門学校 割澤 泰 石川工業高等専門学校 当初の計画は一部を除いて達成されているが、試験実施項目のうち一つは制御実験の内容が「安全性の検証する」となっている。しかし、具体的にどのような成果が出たら安全といえるのかの説明が無く、こちらのほうは成果の判断ができない。今後、残った課題を解決し、特許出願に向けての進展を期待する。
473 新規リポソーム融合技術に基づく細胞模倣マイクロラボラトリーの開発 濱田 勉 北陸先端科学技術大学院大学 山本 外茂男 北陸先端科学技術大学院大学 目標達成の数値を含む具体的なデータがなく、基礎的な知見を得た段階だと思われる。また、計画にあった「マイクロラボラトリーの構築」には至っていない点は残念である。「光マニピュレーションの研究」などでの進展を期待する。
474 有機ELデバイス用超精密評価・分析機器の開発 村田 英幸 北陸先端科学技術大学院大学 山本 外茂男 北陸先端科学技術大学院大学 計画が通り実行された。試験の過程で得られた有機EL素子の耐久性支配要因を把握し、更にその要因を除去する事に取り組み、良い結果を導き出した事は評価出来る。また、素子メーカから本装置への引き合いがあるのがその証拠でもある。
475 歪半導体カンチレバー応用次世代プローブカードの研究開発 山田 省二 北陸先端科学技術大学院大学 山本 外茂男 北陸先端科学技術大学院大学 基礎研究的な段階を多く含み、その達成状況の数値データが報告されていないので、達成度の判断はできないが、「得られた成果」の記述にもあるように、製品化を目指すにはまだまだ多くの要因の制御ができないことには難しいと思われる。ニーズは明白である挑戦的な課題でもあるので、長い眼でみた取り組みを期待する。
476 漢方薬の作用原理に基づく副作用がない糖尿病治療薬の探索 古林 伸二郎 北陸大学 大桑 優子 北陸大学 予定された作用が観察され成果を見出したが、実用化に向けては更なる作用メカニズムの解明など課題は残る。これらを解決して早期の実用化を期待する。

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 福井:21件  (JSTイノベーションサテライト滋賀)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
477 逆送型高効率循環式ヒ−トパイプの開発 大西 東洋司 若狭湾エネルギー研究センター 祝 一裕 若狭湾エネルギー研究センター ほぼ計画通りの進捗がみられる。企業化(実用化)へ向けての努力は評価できる。都市エリア産学連携促進事業研究テーマの一つとして実用化を目指すのは、フォローアップとして心強い。今後の展開が期待される。
478 遺伝子マーカーを用いた硫酸還元細菌の迅速計数法の開発 近藤 竜二 福井県立大学 祝 一裕 若狭湾エネルギー研究センター 研究は計画通り終了しているが、基本特許および本研究成果が公開されており、知的財産権の確保は不可能。また、市販キットを用いるため、独自の製品化が困難と思われる。更なる研究成果により、用途特許による知的財産権の確保をしてほしい。
479 獣害対策支援のための地理情報システムの開発 辻野 和彦 福井工業高等専門学校 上坂 治 ふくい産業支援センター 衛星情報の導入・活用などは斬新で評価できるが、得られた情報の展開方法などについての検討が不足している。イノシシの捕獲が無く、今後イノシシの行動範囲の把握を進めてほしい。
480 緑被の生長を阻害しない薬剤散布による表層地盤の安定化工法 辻子 裕二 福井工業高等専門学校 上坂 治 ふくい産業支援センター 研究の方向性は良い。地盤の安定化についての検討は進展している様子であり、評価できる。植種の適・不適についての検討など、企業化に向けてもう少し研究期間が必要と思われる。
481 融雪用自励振動ヒートパイプの開発 宮崎 芳郎 福井工業大学 上坂 治 ふくい産業支援センター 計画が着実に実施され、協力企業が実用化に向けての検討を始め、企業化のための設計の段階まできていることを評価したい。特許等の出願に積極的に取り組まれることを望む。
482 衝突粉砕法による均質微粒化二次電池材料の開発 米沢 晋 福井大学 奥野 信男 福井大学 衝突粉砕技術の有効性を示唆するデータが得られたことは評価できる。今後は、微粒化条件と得られた微粒子の特性および電池特性(独自の技術であるフッ素化との組合せも含めて)とのより精密な関係を評価し、当該技術の独自性を見出す必要がある。
483 簡易型オンラインパーティクルカウンタの開発 吉長 重樹 福井大学 奥野 信男 福井大学 知的財産権確保までの成果はあげられていないなど、目標達成にまでは至っていないが、課題と克服法は提示されており、企業化への進展は期待できる。今後の発展が期待される。
484 非定型CpG DNAの作用特性に基づいた感染症重症化予防治療法の開発 伊保 澄子 福井大学 吉田 芳元 福井大学 NF-κB関係の創薬は国際的に開発競争が進んでいるので、研究開発規模を適正化して実用化へのスピードを上げるとともに、知財化戦略を充実させ、是非、製品化まで至ってほしい。実用化のためには治験を念頭においた開発研究が必要と考えられる。
485 感染症診断のためのPETイメージング剤の開発 法木 左近 福井大学 吉田 芳元 福井大学 18F−Nアセチルグルコサミンの合成が、当初目標を達成するための最重要課題である。幸い合成の目処はついているとのことなので、今後研究の加速が期待できる。目標達成に向けて努力してほしい。
486 ゴム材料の最大弱点である酸化劣化の克服とゴム材料の新展開 瀬 和則 福井大学 吉田 芳元 福井大学 企業化に関して、生産コストと材料の機能性が問題となる。研究では開発材料の機能評価がなされていないため、優位性が読み取れない。論文投稿を今年度の活動としているのは本試験の意義と大きく異なっている。実用化に向けた積極的なアクションを期待する。
487 レアメタルフリーポストリチウムイオン電池正極材料の開発 荻原 隆 福井大学 吉田 芳元 福井大学 実用化に向けて、確実な進展が見られた。論文投稿、学会発表も積極的であり、充分な成果を挙げている。
488 ヒートアイランド防止のための路面冷却評価技術 福原 輝幸 福井大学 吉田 芳元 福井大学 申請時の試験計画に対して、実施された試験の成果が必ずしも充分とはいえない。実用化に向けて更なる努力が望まれる。
489 熱・水・塩収支法による路面雪氷状態予測モデルの開発と凍結防止剤の最適化 藤本 明宏 福井大学 吉田 芳元 福井大学 概ね研究計画は達成しているが、実用化に向けて更なる検討が必要である。理論的成果を現場で試験的に適用することが望まれる。
490 高出力光半導体による果菜類栽培の研究 岡井 善四郎 福井大学 吉田 芳元 福井大学 地道な実証実験のもと目標を充分に達成しており、成果があったと判断できる。種々の栽培条件のもとで実験実証を行い、量産化、低価格の実現に向けての研究を進めてほしい。特許の取得が望まれる。
491 展開型常時微動アレイ観測に基づく地盤探査法の開発と応用 小嶋 啓介 福井大学 吉田 芳元 福井大学 地下深部構造の評価に適用されている常時微動のアレイ観測技術を、建設予定地の三次元地盤構造の高精度評価に適用する見通しが現状では立っているとはいえない。実用化に向けて更なる検討が必要と思われる。
492 胃がん強毒性ピロリ菌感染症診断キットの開発 山川 雅希代 福井大学 小坂 忠夫 福井大学 計画変更による成果は得られているが、企業化までには多くの課題を残している。企業化に必要な知的財産権確保の検討が不十分である。当初の目的である強弱毒性識別キット作製に向けた戦略を再構築することが望まれる。
493 小児科溶血性連鎖球菌感染症の次世代型診断キットASLOの開発 藤井 豊 福井大学 小坂 忠夫 福井大学 研究計画の達成および企業化・知的財産獲得に関する検討・計画がなされており、企業化の可能性がある。今後、診断薬・試薬・製薬メーカーとの早期アライアンス等、企業化に向けての研究開発を展開していくことを望む。
494 マルチ血糖測定器・マルチ携帯キャリアに対応するSMBGデータ送信方式の開発 森川 博由 福井大学 巽 信夫 福井大学 アプリケーションをSMBGのみに限定する必要はないのではないか。高齢者の健康維持のために、監視が必要なパラメータを広く扱えるような展開を図ってはどうかと思われる。その方が企業化の道が開けると思う。
495 匿名セキュリティシステム技術の確立 田村 信介 福井大学 巽 信夫 福井大学 当初の計画通り研究が終了し、所要の成果も得られた。次は企業化に向けて、企業と連携して事業化のための課題を解決していく段階にあると思われる。適用分野を考える必要があるが、実用に耐えられる技術である。
496 軸およびねじり負荷機構一体型多軸油圧シリンダーの開発と応用 伊藤 隆基 福井大学 谷 賢 福井大学 当初計画に沿って着実に検証試験が行われ、本格的な開発に向けた基礎データの蓄積がなされている。この研究で明らかとなった課題の解決に向けて、さらに研究を継続することが期待される。
497 力学的(安全)・生理学的(安心)・心理学的(快適)な視点からの「杖」の開発 吉澤 正尹 福井大学 齊藤 敏機 福井大学 高齢者に関する人間工学的な研究として実用化の可能性も高く、充分な成果が得られている。早期の商品化に向けて、パートナー探しにより積極的に取り組まれることを期待する。

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 長野:19件  (JSTイノベーションサテライト静岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
508 ヒアルロン酸合成促進性天然化合物の皮膚機能性向上に関する応用研究 板野 直樹 信州大学 篠塚 由紀 信州TLO 「企業化に向けた展望」について、一層の努力を期待する。当初の試験項目はほぼ予定通り終了している。克服すべき課題が残されたものの、今後に繋がる進捗が認められる。企業化に向けて次のステップに進む足がかりができている。
509 糖鎖工学を利用した新規遺伝子導入法の開発 高橋 将文 信州大学 杉原 伸宏 信州大学 「企業化に向けた展望」について、一層の努力を期待する。心血管細胞への遺伝子導入条件の探索ができたことは評価できる。しかしながら、具体的なトランスレーショナルリサーチの具体案が欠如しているために、企業化に向けた展望は厳しい。
510 高性能アイススラリーの微細管内における流動特性 熊野 寛之 信州大学 藤井 國久 信州大学 すべての評価基準について、一層の努力を期待する。
当初の試験項目で問題が発生しデータを取得できていない。研究における問題発生時の対応策が不十分である。要因の分析を十分にした上での対応を望む。
511 高飽和磁化・高透磁率FeCo薄膜の強磁性共鳴周波数の高周波化とその応用 劉 小晰 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、優れていると認める。
学術的基盤に根ざしかつ製品像が明確な研究である。製品化には安定性の課題が残っているが、集積回路素子製作段階では企業との共同研究が早道であり、コーディネート支援に期待する。
512 コンパクト差動ボールねじの開発とミリストローク超精密位置決め機構への応用 深田 茂生 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、優れていると認める。
原理の提案と試作が完了していること、企業と合同で行っていること、特許を出願していることで企業化に向けて遂行していることが伺え、評価できる。
513 超臨界二酸化炭素を用いた溶体噴霧法による有機半導体薄膜創製技術の開発 内田 博久 信州大学 藤井 國久 信州大学 「企業化に向けた展望」について、一層の努力を期待する。
薄膜作製技術の基本的な確認は行われているが、企業化を目指した場合の問題点がクリアされていない。解決すべき課題に対する取り組みが必要であり、研究の完成度を上げることが望まれる。
514 カーボンナノファイバー複合高強度マグネシウム合金の開発 清水 保雄 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。
開発材の引張強度・耐力は計画に沿って向上しているが、靭性が現在使われている材料と同等以上でないと企業化は難しいと思われる。知的財産権については積極的な展開を望む。
515 GSM携帯電話用磁性薄膜/誘電体薄膜ハイブリッド高次スプリアスフィルタの開発 佐藤 敏郎 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。解決すべき課題に対し全て取り組んでいる点を評価する。目標値未達は残念である。企業化までには距離があり、今後の更なるシーズ展開に期待する。
516 汎用放線菌遺伝子操作ベクターシステム開発 片岡 正和 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。「研究実施計画の達成」について、優れていると認める。
企業化に向けた場合、大腸菌による遺伝子発現系より優れた何らかの成果を導く必要があると思量する。
517 高分子/カーボンナノチューブ複合体を用いた超高性能電界電子放出源の開発 伊東 栄次 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。研究レベルで一応の達成度があったものと評価するものの、実用レベルではNEDO目標である4V/μmで10mA/cm2に対して5.5V/μmと目標未達であり残念である。
518 Fe基金属ガラス複合材料磁心を用いた低損失・超薄型パワーインダクタの開発 山沢 清人 信州大学 藤井 國久 信州大学 「企業化に向けた展望」について、一層の努力を期待する。研究レベルで一応の達成度があったものと評価する。残された課題は電力密度の向上(寸法の縮小化)として明確であり、これを補完して企業化に繋げることを望む。
519 ポリイミド超高感度湿度センサーを用いた防湿フィルムの透湿度性能評価 宮入 圭一 信州大学 藤井 國久 信州大学 「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。目標性能に達しておらず成果に乏しい。作製素子のばらつきや測定ノイズによりデータ信頼性に疑問が残る。研究継続や実用化に向けた具体的かつ積極的な取り組みを期待する。
520 フラックス法による高性能光活性単結晶薄膜電極の開発 手嶋 勝弥 信州大学 藤井 國久 信州大学 すべての評価基準について、優れていると認める。基盤となる成果を元に、さらに実用化に向けた活動が必要である。ただし、低い光電変換効率を最終目標値10%に向上できるかについて根拠ある研究展開が必要であろう。
521 透明な相分離ガラスを母材とした高輝度蛍光体の開発 樽田 誠一 信州大学 藤井 國久 信州大学 「企業化に向けた展望」「知的財産権確保の期待」について、一層の努力を期待する。研究計画記載事項が全て実施され成果が得られてはいるものの、目標の405nm等に励起光ピークを出現させるまで至らなかったため、実用化可能性までは認め難い。
522 カーボンナノチューブと金属からなる金属繊維とその樹脂複合材の開発 杉本 公一 信州大学 藤井 國久 信州大学 すべての評価基準について、一層の努力を期待する。当初研究計画で示された目標が未達だったほか、計画された実験の一部は未実施である。導電性に関する致命的な問題も発生し,実用化の可能性は疑問であると判断する。
523 人工嗅覚細胞による健康モニタセンサの開発 木村 睦 信州大学 清水 信孟 長野県テクノ財団 すべての評価基準について、優れていると認める。
企業の高齢者福祉分野における参入の活性化や、居宅高齢者、施設入所者のQOL向上と保健・医療・福祉分野の研究開発に寄与できると思われ、更なる発展を期待する。
524 ナノ磁性微粒子を用いた毛髪駆動機構の開発 藤井 敏弘 信州大学 清水 信孟 長野県テクノ財団 「企業化に向けた展望」について、一層の努力を期待する。
興味深いテーマであるが企業化を意識した見方をするとまだ遠いように感じ、用途のターゲットも不明確に感じる。もう少し研究を進めてからあらためて実用化を考えるのが適当である。
525 産業廃棄物灰から合成した触媒による汚染土壌の浄化 錦織 広昌 信州大学 坪井 開 長野県テクノ財団 すべての評価基準について、一層の努力を期待する。研究前の調査不足があり、また吸着材として使用した触媒をどのように土壌と分離して汚染物質を取り除くのか不明確であるためアイデアそのものに無理があるのではないかと思慮する。
526 インダクション磁気センサを用いた非破壊検査システムの開発 田代 晋久 信州大学 坪井 開 長野県テクノ財団 「知的財産権確保の期待」について、優れていると認める。試験研究実施計画にそった研究がなされており、知的財産権確保につながる成果も得られている。今後は、実用化を目指し企業と連携して研究を進める事を期待する。

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 岐阜:21件  (JSTイノベーションプラザ東海)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
527 性転換雄アユ精子の凍結保存技術の開発と全雌アユ生産への応用 桑田 知宣 岐阜県河川環境研究所 三浦 航 岐阜県河川環境研究所 雄魚へのホルモンあるいはサケ脳下垂体投与で精子の運動性が改善されることが明らかにされている点は学術的に興味深い。一方、その分子機構は未解明であり、今後の探求が望まれる。
528 横編機完全同期型ニット原糸染色システム(無縫製色柄編機)の開発 奥村 和之 岐阜県産業技術センター 武藤 高義 岐阜県研究開発財団 新規性の高い「無縫製色柄編機」を開発し、その基本的性能を確認できている点が評価できる。また、その実用化に向けての具体的アクションも取られている。将来的、生産コストの低減につながり、企業競争力向上に寄与することが期待できる。
529 キノコ由来ペルオキシダーゼ大量生産技術の開発 上辻 久敏 岐阜県森林研究所 武藤 高義 岐阜県研究開発財団 リグニン分解酵素活性が高い菌株が得られことは興味深い。一方、活性が誘導されるまでの培養時間が長いデメリットがあるため、その改善を目指す基礎研究が必要であると思われる。酵素生産系のスケールアップにおいて一層の改善が望まれる。
530 土壌微生物群集を作物栽培に好適な構成に誘導する土壌改良材の開発 吉村 明浩 岐阜県生物工学研究所 前田 喜朗 科学技術振興機構 非晶質カルシウムが特定の有用微生物の繁殖に有効であるという学術的に興味深い知見が証明された。この技術を産業的栽培に応用することが望まれ、今後、その方向での展開がなされることを期待する。
531 カイコ形質転換細胞による淡水魚ワクチンの生産 河村 敏 岐阜県生物工学研究所 前田 喜朗 科学技術振興機構 予想できなかった問題があり、当初の予定通りに計画が遂行できなかったことは残念である。発想は独創的であるので、今後、ベクターの改良、ワクチン生産、ワクチンの有効性試験について、十分に改善策を検討していただきたい。
532 がん転移診断用新規リンパ節検出剤の開発 羽賀 新世 岐阜県保健環境研究所 西川 治光 岐阜県保健環境研究所 実験計画とその実施ならびに結果に対して詳細でしっかりとした報告がなされており、高く評価できる。得られた結果も実用性へ向けて有望なものと思われる。今後実用化へ向けて、特許化も含めた具体的方策の検討が望まれる。
533 環境再生を目的とした植樹ロボットの開発 奥川 雅之 岐阜工業高等専門学校 砂田 博 岐阜県産業経済振興センター 研究新規性の重要な課題の一つの試作評価が実施不可能となるなど、計画に問題があったと思われるが、植樹システムの試作評価は行われ、ある程度の目標達成ができている。
534 非侵襲的体内脂質動態の診断装置開発 吉田 敏 岐阜大学 丸井 肇 岐阜大学 実用的な試作機も完成しているようであり、実用化を早期に実現すべきである。生活習慣病予防に大いに役立つデータの集積が可能となるこの非侵襲的な脂質動態の診断装置は、大変高い将来性が見込まれる。
535 複数の神経変性疾患に有効な新規神経保護薬の創製とその実用化 平田 洋子 岐阜大学 丸井 肇 岐阜大学 新規化合物の合成が確実に進められていることと、モデル動物実験で有用性が確かめられたことは評価できる。当初の計画より対象となる化合物が増えたので、今後有用性の高い化合物を絞り込む必要がある。
536 RNA創薬を目指す高機能性核酸オリゴマーのPETプローブ化法の開発 北出 幸夫 岐阜大学 丸井 肇 岐阜大学 他との差別化の点について明確な記載が無いのが残念であるが、目標設定は実用的重要性からは優れたものであり、堅実な成果を挙げているようである。PETの短半減期核種による標識化について、専門家との共同研究を検討されるとよい。
537 新規マンニッヒ反応を基盤とするホルムアルデヒド−フリー合成プロセスの開発 船曳 一正 岐阜大学 荒賀 年美 岐阜大学 新しい知見に基づいた意欲的なプロセスと評価できる。収率などの点で、現状では技術移転に問題があると思われるが、潜在性は高い研究テーマであるので、更なる挑戦を期待したい。
538 色素増感型フレキシブル太陽電池の高性能増感剤の開発 松居 正樹 岐阜大学 荒賀 年美 岐阜大学 当初期待された新しく合成した色素による変換効率の改善は見られなかったものの、研究は真摯に行われ、知見も得られており、貴重な学術的データの集積が図られたと評価できる。
539 世界最小のマイクロコンバスタの開発とそれを用いた携帯用電源の開発 高橋 周平 岐阜大学 荒賀 年美 岐阜大学 超小型燃焼器の作動条件の決定はなされたが、目標効率を実現する微小電源の開発には至っていない。実用化の可能性を評価するためには、更なる基礎研究の蓄積が望まれる。
540 脱塩系粒子分散液を用いるエレクトロレオロジー流体の開発 木村 浩 岐阜大学 荒賀 年美 岐阜大学 一部を除いて当初計画をほぼ終了できている。今後、企業化及び知的財産権確保の方策について、もう少しきめ細かい検討が望まれる。
541 高級和牛のおいしさ評価のための画像技術の開発 加藤 邦人 岐阜大学 水谷 嘉之 岐阜大学 大方当初の計画通り終了した。着眼点は非常に興味深く、定量化が可能になれば、品質評価の高速化や牛肉の品質の向上が期待できる。今後の研究の発展に期待したい。
542 ロボットハンド用小型関節トルクセンサの開発 毛利 哲也 岐阜大学 水谷 嘉之 岐阜大学 まだ実用面からの議論の余地があると思われるが、他の研究目標はほぼ達成されており、企業化の可能性も十分高いと判断される。間節トルクセンサを人間型ロボットハンドに実装することは介護ロボット等では重要であり、今後の発展が期待される。
543 α−マンゴスチンのオプティマイゼーションとガン細胞アポトーシス誘導活性 飯沼 宗和 岐阜薬科大学 前田 喜朗 科学技術振興機構 時間の余裕が無く、いくつかの研究課題に取り組めなかった。本研究開始前に基本特許を出願しており、知財確保の意識が高い点は評価できる。実用化のためのいくつかの研究課題も残されれており、今後、研究の継続が望まれる。
544 ポリフェノール類の機能性固体分散体の調製と応用 戸塚 裕一 岐阜薬科大学 前田 喜朗 科学技術振興機構 興味深い発想の研究であり学術上の価値が認められる。難水溶性ポリフェノールのナノ粒子化について、更なる検討が望まれる。
545 固体基質を用いる無溶媒接触還元反応 門口 泰也 岐阜薬科大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 環境に優しいプロセスとして時代のニーズに合ったプロジェクトと考えられる。期待通りの成果が得られており、今後の展開が期待される。反応が効率よく進行するメカニズムを解明することで更なる発見のヒントが得られると考える。
546 ナノ複合粒子の準安定相化を利用する排ガス無害化用セラミックスの開発 小澤 正邦 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 特段の成果が挙がっており、企業とのコンタクトもあり、特許も出願済みである。白金レス、高温でも触媒活性を失わないという点で従来の触媒に比べて有利な差別化がなされており、今後の企業化が大いに期待される。
547 ソース逆問題に基づく動画像信号の高効率符号化・復号化アルゴリズムの開発 山谷 克 名城大学 PERNOT CYRIL 名城大学 ノイズの低減について、当初の目標を達成できており、従来の方法に比べ、20%程の画像圧縮率の改善が示されている。画質の改善も見られることから、今後の実用テストの実施を期待される。

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 静岡:22件  (JSTイノベーションサテライト静岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
548 定量位相顕微鏡による生物細胞の定量解析技術に関する研究開発 池田 貴裕 光産業創成大学院大学 袴田 祐治 光科学技術研究振興財団 細胞解析用だけではなく創薬分野の特定ツールとして可能性を見出したことは特記できる。所属機関や企業を活用しての企業化と知的財産権取得を期待する。なお、展示会での技術公開が知財権を狭めてしまう危惧がある。
549 低コストで簡便な手法による芳香族化合物の直接酸化製造法の開発 押川 達夫 沼津工業高等専門学校 小野 義光 浜松科学技術研究振興会 「企業化に向けた展望」については優れている。水銀灯での変換率が高く有効な手法といえる。LED使用時の変換効率は20-30%であり、集光・照射方法により更に向上が望め、実用化が期待できる。
550 免疫細胞活性化ビーズの開発 丸山 宏二 静岡県立静岡がんセンター研究所 八十 昌夫 しずおか産業創造機構 倫理審査委員会の承認に時間がかかり、研究が遂行できなかったのは計画の甘さと言わざるを得ない。また、企業化にも多くの問題が残り、知財権の獲得に関しても、特許調査を開始したというのでは遅過ぎの感がある。一層の努力を期待する。
551 先端医療応用に向けたsiRNA搭載リポソームの開発 浅井 知浩 静岡県立大学 鈴木 次郎 静岡県立大学 目標が十分に達成できなかったことは残念であるが、siRNAデリバリーシステムが構築されたので、これを用いた治療効果を証明してほしい。製薬企業との関係から企業化は期待できるが、知財権取得に関する具体案検討は必要である。
552 化学物質に応答し可逆的にゾル-ゲル転移する親水性低分子ゲル化剤の開発 山中 正道 静岡大学 粟田 正志 静岡大学 「知財確保の期待」について優れている。当初計画が達成され、特許も出願されている。また、企業化の技術課題も明らかにされているが、現在得られている化合物では企業化が難しいと考えられ、今後さらに多くの化合物作製が望まれる。
553 高感度脈波検出機能を有する筋疲労計測装置 庭山 雅嗣 静岡大学 出崎 一石 静岡大学 研究計画の達成と企業化展望について優れている。企業化および知的財産権確保については、今後の研究成果を含め具体化されることを期待する。今回の研究で明らかになった課題を解決し、製品実用化をめざして欲しい。
554 酸化物半導体を用いた紫外・可視領域受発光素子開発 中村 篤志 静岡大学 出崎 一石 静岡大学 「研究実施計画の達成」について優れていると認められる。しかし、実用化の観点から、製作された素子による発光特性の再現性や安定性についての実験評価結果も必要と思われる。
555 熱電デバイス用均一組成SiGeバルク単結晶成長技術の開発 早川 泰弘 静岡大学 斉藤 久男 静岡大学 固溶体型状態図を有する物質は、組成制御が困難で、均一組成を有する結晶の成長は極めて難しく、さらに、InGaSb結晶成長の成果によって、今後の方向性は見出せていると思われる。知的財産権確保について一層の努力を期待する。
556 機械式冷凍機を用いた高感度テラヘルツ半導体検出器システムの開発と評価 廣本 宣久 静岡大学 斉藤 久男 静岡大学 研究計画の達成について優れている。目標であるヘリウムを使用しない機械式冷凍機により半導体検出器の高感度化を実現し、低コスト化の検討もされているので企業化が期待できる。今後はニーズに合わせた実用化可能性を示すことが望まれる。
557 抗菌性物質と生体膜の相互作用を検出・解析する単一GUV法の開発 山崎 昌一 静岡大学 藤田 武男 静岡大学 実験方法確立の基盤は整備されたが、目的である抗菌性物質のスクリーニングやそのメカニズム解析への使用可能性が明らかになっておらず、企業化や知的財産権確保についても見えないので、一層の努力を期待する。
558 複雑形状焼入鋼部品の表面硬さと硬化層深さのX線非破壊検査法の開発 坂井田 喜久 静岡大学 藤田 武男 静岡大学 「研究実施計画の達成」「知的財産権確保の期待」について、優れていると認める。得られた成果を踏まえ、今後の課題および展開について認識されており、今後の展開が期待できる。
559 拡張後絞る冷間前方押出しによる歯車の成形法の開発 吉田 始 静岡大学 藤田 武男 静岡大学 知的財産権確保については優れている。金型製作などが間に合わずに実験検証が終了しておらず、定性的な確認どまりとの印象を拭えない。提案している技術自体は十分に高いので、研究計画の達成に一層の努力を期待する。
560 0.1アトリットルを滴下する超微小液滴塗布装置の滴下量安定化制御法の開発 岩田 太 静岡大学 藤田 武男 静岡大学 研究計画の達成については優れている。超微小液滴滴下の制御技術開発は計画通りに進行し、原理のみでなく具体的な装置製作と小型化を達成していることは評価できる。本研究の効果は半導体プロセス、微細加工、バイオなど広範囲に及ぶと期待される。
561 光ファイバーを利用した表面張力測定プローブの開発 齋藤 隆之 静岡大学 藤田 武男 静岡大学 企業化展望について優れている。製品化を考えている企業があるので、企業と共同で課題を解決すれば企業化は十分可能と考える。ただし、知的財産権の活用方策については十分な戦略が必要である。
562 分布増幅光ファイバ伝送路の高感度多重散乱光干渉量測定法の研究 相田 一夫 静岡大学 名和 英夫 静岡大学 計算機合成による試験光の発生では一定の成果が得られているものの、MPIの定量評価において発生した新たな問題の解決手段が見出されておらず、今後の展開に不安が残る。なお、この問題の解決により特許化の可能性はある。
563 口コミ分析のモニタ調査活用によるハイブリッド型ブランド計測手法の開発 佐藤 哲也 静岡大学 藤田武男 静岡大学 本年度の研究により、対象の範囲を絞り込み、今後の方向性を見出すことはできたが、目標が達成されたとは言えない。企業化にむけてのより具体的な検討が求められる。今後、研究計画の達成と企業化展望について一層の努力を期待する。
564 衛星画像を用いた大規模災害時救助支援用道路閉塞検知システムの開発 佐治 斉 静岡大学 藤田武男 静岡大学 データ精度の問題で目標は達成されていないが、成果としては十分得られたと判断する。今後の研究が他データの利用可能性に依存している問題は本システムの有効性が認められれば解決できると考える。災害時の広域道路状況把握以外への応用も十分ありうる。
565 水熱酸化による窒素含有バイオマス廃棄物のクリーン処理・熱回収装置の開発 岡島 いづみ 静岡大学 鈴木 孝典 静岡大学 研究計画どおり開発が遂行されており、企業化への見通しや知的財産権の確保も検討されている。各評価基準に関する達成度等は平均的ではあるが、今後とも着実な進展が期待される。
566 バイオマス+プラスチック混合廃棄物からクリーン・高発熱量燃料合成装置の開発 佐古 猛 静岡大学 鈴木 孝典 静岡大学 最適な水熱燃料化条件決定において収率100%の目標は未達成だが、その他は概ね計画通りで設定課題はクリアされている。ただし、報告書から読取る限り作業量が少なく見え残念だった。企業化見通しや知財確保についても検討されている。
567 ジメチルエーテルを原料とした水素製造、それに用いる触媒の開発およびその大量試作 武石 薫 静岡大学 鈴木 孝典 静岡大学 触媒の性能劣化の課題はあるが、概ね計画通りの目標は達成されている。知的財産権の確保についての検討もされており、企業化の可能性もあることから、今後も研究を継続することを期待する。
568 表情画像を用いたリアルタイム心理状態推定技術の開発 野須 潔 東海大学 加藤 博光 東海大学 課題達成の要件となる顔代表点のリアルタイム自動抽出は実現できたが、感情を推定する具体策が示されていないので、リアルタイム心理状態推定技術という最終目標までは距離がある。また、企業化と知財権確保にも少々遅れが見られた。
569 含りん非天然物型化学合成物質による新規抗ガン剤の開発 藤江 三千男 浜松医科大学 四本喬介 浜松医科大学 研究を通じて抗癌剤としての薬効はある程度検証されたと言えるが、企業化に向けては幾つかの問題点をクリアする必要がある。特許申請は早めに行ってほしい。安全性評価はこれからで、臨床応用までの道程は長いと思うが期待している。

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 愛知:75件  (JSTイノベーションプラザ東海)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
570 高耐熱性、高耐水蒸気性を有する自己複合化水素分離膜の開発と応用 永野 孝幸 ファインセラミックスセンター 山本 義明 ファインセラミックスセンター 開発したガス分離膜の耐熱耐水蒸気性を向上させる手法を確立し、その有効性が確認できた。成膜条件の最適化による水素ガス透過率の向上が、今後の重要な開発課題である。
571 合金選択酸化法による表面改質技術の開発 北岡 諭 ファインセラミックスセンター 安田 匡一郎 中部科学技術センター 「θ-Al2O3結晶」を抑制する処理法を見つけたことは企業化に大きく貢献するものである。低酸素分圧処理で得られたAl2O3は高純度で耐摩耗性も良い結果が出ており、商業的利用価値も高いと思われる。
572 ヒトサイトメガロウイルス弱毒ワクチン株の効率的作成 磯村 寛樹 愛知県がんセンター 瀬野 義隆 科学技術交流財団 大腸菌内での2階組み換え法による変異ウイルス作製法を確立した点は評価できる。現段階では実用化に向け解決すべき問題点を明らかにしたとは言いがたいので、今後も継続して基礎的な試験を行うことが望まれる。
573 抵抗溶接法によるニッケル合金と鋼材のクラッド材料の開発 古澤 秀雄 愛知県産業技術研究所 近藤 正夫 愛知県産業技術研究所 予定した実験データを取得し、目的とする接合可能条件を示すことができたが、組織変化が認められ、化学プラントへの実用化に向けては未解決の問題が残っている。次のステップでの検討が望まれる。
574 軟質木材に密度勾配を付加した機能性木質建材の開発 浅田 文仁 愛知県産業技術研究所 齊藤 秀夫 愛知県産業技術研究所 木材の圧蜜加工の試験方法および各種物性の評価試験に対して、完成度の高い報告である。商品化にあたっては、競合商品との差別化を明確にし、そのための機能・特性の絞り込みを図ることが重要である。
575 導電性織物を利用した身体挙動検知システムの開発 池口 達治 愛知県産業技術研究所 齊藤 秀夫 愛知県産業技術研究所 当初計画と初期の目標はほぼ達成されている。今後に向けての課題はあるが、再現性があり、かつ、ある程度の挙動量と挙動方向の検出が低コストで実現できれば、スイッチとしての利用も可能であると思われる。
576 複雑組織を有する編地の3次元モデリング及び変形予測手法の研究 太田 幸一 愛知県産業技術研究所 齊藤 秀夫 愛知県産業技術研究所 研究計画は十分達成しており、実用化にむけた研究会を立ち上げるなど、長期展望に基づく研究計画がある。機能上の製品加工技術に優位性をもたらす開発研究である。
577 フレキシブル色素増感太陽電池用酸化チタン多孔膜の低温成膜技術 加藤 一徳 愛知県産業技術研究所 深谷 英世 愛知県産業技術研究所 当初、目標とした4%以上の変換効率を達成した点は評価できる。製品への技術移転のために、変換効率の更なる改善が望まれる。
578 ライスヌードル用水稲育種素材の開発 中村 充 愛知県農業総合試験場 野口 正樹 東海地域生物系先端技術研究会 当初の計画通りに研究が進められ、ほぼ予定通りの結果が得られている。今後、知的財産権の取得と、公的機関として愛知県地域の産業界への還元を進めることが期待される。
579 水ガラスを用いた有機ー無機複合材料の開発 井上 眞一 愛知工業大学 今井 淳夫 愛知工業大学 当初計画に沿って着実に研究が実施され、優れた成果が得られている。今後コーディネータと協力し、特許、ノウハウなど、しっかりとした知財戦略を構築することが必要である。
580 新規リン酸系プロトン導電体を使用した中温作動燃料電池の開発 冨田 衷子 産業技術総合研究所 亀山 哲也 産業技術総合研究所 当初提案通りの試験内容が実施され、初期の目標を達成した。今後の特許取得について、具体的な戦略の検討が望まれる。
581 ユニバーサル核酸を利用する一塩基多型解析技術 片岡 正典 自然科学研究機構 瀬野 義隆 科学技術交流財団 当初の予定通りには行かなかったが、課題を見つけ、それに対する取り組みも行われている。今後企業化への可能性を検討されることが望まれる。
582 MEED波動場を利用した表面吸着構造の解析法の開発 堀尾 吉已 大同工業大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター 計測技術の基礎の部分に関する研究が着実に進んでいる。1サンプルについて実施されたに過ぎないが、新たな分析法の登場を予感させる成果が得られており、一定の評価ができる。今後の実用化・企業化に向けた長期のシナリオづくりが重要である。
583 人物の顔形状および表情変化3次元計測システムの開発 宮阪 健夫 中京大学 鈴木 勝也 中京大学 計画予定はほぼ実施されたが、今後の企業化や知財確保などについての具体的な記述が見られない。試験結果についてより具体的なデータにより根拠を示すことが望まれる。
584 OK量子化理論を用いた新しい画像圧縮符号化法の研究 輿水 大和 中京大学 鈴木 勝也 中京大学 提案手法が従来手法と相補的であることが明らかとなったことは評価できる。従来手法のJPEG画像圧縮法に対して、決定的な優位性を明確に示せるよう、今後の研究に期待したい。
585 モデル動物(線虫)を用いた有害物質感知バイオセンサーの研究 三輪 錠司 中部大学 永井 義明 中部大学 有害化学物質による解毒系遺伝子誘導をGFP発現により検出する線虫の作製については目的を達成できた。現時点では課題が多いものの、研究は大変よく進められているので、今後の展開に期待したい。
586 高保水性樹脂の開発に関する研究 山本 敦 中部大学 木本 博 中部大学 吸着・捕集剤の開発については、期待された成果があがっている。材料の問題点も明らかになっており、その解決に向けて、次のステップに進む足がかりができたと言える。今後特許化に向けての積極的な取組が望まれる。
587 汎用糖鎖固定用抗体の作製とそれを用いた早期疾患診断用糖鎖チップの開発 林 宣宏 藤田保健衛生大学 吉田 勝 名古屋産業科学研究所 実用化に向けた目標設定と計画設定が確かであり、堅実に実用化に向けて成果を挙げているものと判断する。糖鎖チップにおける有用な糖鎖構造の設定と作製に関してのビジョンを明確にすることが望まれる。
588 筋ジストロフィーに対する画期的新治療法のモデル動物を用いた基礎評価 土田 邦博 藤田保健衛生大学 吉田 勝 名古屋産業科学研究所 当初の計画になかったマイオスタチン阻害薬過剰発現マウスで、効果を実証できたのは、大きな成果である。オリジナリティーの高い仕事を実用化に向けて堅実に研究を進めているように見える。特に薬剤の開発のみならずその評価系も独自作り出しており高く評価できる。
589 撥水性と光触媒活性を併せ持つ高機能表面の設計と性能評価 松田 厚範 豊橋技術科学大学 遠藤 一明 豊橋キャンパスイノベーション 本研究成果は、チタニアと有機シリケートとの錯体の光化学的処理により期待する機能を得るものである。当初の計画にない良い成果をあげており、特許も出願済みで有望である。
590 環状型RNAアプタマー調整法の安価大量精製法への応用と実用化 梅影 創 豊橋技術科学大学 上松 正和 豊橋キャンパスイノベーション 試験内容の実施結果が要約のみでデータその他の結果が示されていなかったのは残念である。今後企業化に必要な技術課題や見通しについての検討が望まれる。
591 非晶質/ナノ結晶超弾性材料の開発 土谷 浩一 物質・材料研究機構 中野 義和 (独)物質・材料研究機構 TiNi合金では双晶変形から非晶質化、ZrCu合金ではナノスケールの変形帯からの非晶質化という現象を見出し、今後の超弾性研究に新しい分野を開拓したことが評価できる。
592 プラズマ溶射法による窒化アルミニウム皮膜作製技術の開発 山田 基宏 豊橋技術科学大学 松井 一雄 豊橋技術科学大学 100μ程度の皮膜ができたことは、研究が一歩前進したと考えられる。得られた膜の熱伝導率は目標に達しなかったが、大きくできる根拠を示してその達成を目指して着実に進んでいただきたい。
593 フィルタードアークプラズマビームによる細管内壁へのスーパーDLCコーティング 滝川 浩史 豊橋技術科学大学 村田 勝英 豊橋技術科学大学 ノズル内面に厚さ6μものダイアモンドを成膜させたことは特筆すべきである。当初の目標には無かった新しい有望な成果が得られたことは評価できる。
594 音響インピーダンスを利用した画像化技術のための生理分子特徴化技術 吉田 祥子 豊橋技術科学大学 村田 勝英 豊橋技術科学大学 超音波顕微鏡を用いて生体中に取り込まれた分子プローブを非侵襲的にその場で検出するという目標に対して、目標を達したとは言い難いが、可視化の可能性は示せすことができた。ステップアップに向けて市場規模等の検討が望まれる。
595 新たな寄生離散ウェーブレットによるリアルタイム異常診断システムの開発 章 忠 豊橋技術科学大学 村田 勝英 豊橋技術科学大学 P-DWTの適用により、理論上計算量の70%の低減の確認を含め、リアルタイムで異常信号を検出する基本技術を生み出しており、設定目標は達成している。実用化までにはまだ隔たりがあるが、2社と共同で試作するプランに期待が持てる。
596 被介護者の安心と介助者の負担軽減を両立するパワーアシスト移動リフトの開発 三好 孝典 豊橋技術科学大学 大石 和彦 豊橋技術科学大学 当初の計画はほぼ遂行され、特段の成果(介護力の低減)や課題(安定性など)を明らかにしている。複数の特許出願もなされており、医療スタッフからの意見等を考慮するとともに、利用者も含めたより良い機器の開発がなされることを期待したい。
597 新規ZnOナノ構造体の開発とUVランダムレーザーへの応用 苗 蕾 ファインセラミックスセンター 岩間 紀男 名古屋工業大学 当初の目標をほぼ達成し今後の課題も明らかにされている。取得した成果を基に共同研究、および特許の出願を予定していることは評価に値し、技術的にも期待される。
598 交流モータ駆動用高効率・小型電力変換器の入力共振抑制 竹下 隆晴 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 ソフトウエアによる対処法がモータの慣性効果とうまく協調しており、モータの速度変化性能を損なうことなく、高電圧抑制効果を実現している点で実際的な研究であるといえる。研究は当初の計画通り達成し、企業との共同研究も検討されている。新たな特許申請では先の特許との明確な差別化が必要である。
599 準剛体回転流を用いた微粒子分級方式の高効率化 土田 陽一 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 研究の遅れが見受けられ、研究目標の達成度は低いが、計算機シミュレーションはなされており、有用な知見と一応の成果が得られている。
600 IPTG代替品を指向した新規糖鎖高分子の開発 高須 昭則 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 糖鎖高分子を合成したが、期待した成果が得られなかった。既存の化合物IPTGを越える性能が得られなかったため、現時点で企業化の目処は立っていない。今後の成果に期待したい。
601 柔軟性を有する人工毛皮面を用いた流動抵抗低減技術の開発 伊藤 基之 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 当初計画された目標に達する成果が得られておらず、基礎的な実験データの取得に止まってはいるものの、省エネにつながる研究であり、根気よく続けるに値する内容である。今後材料の種類などを増やして研究されることが望まれる。
602 細胞操作用導電性ナノバイオ探針の開発 種村 眞幸 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 バイオテクノロジー分野で期待される細胞操作用のCNF探針の一括成長を可能にし、当初の計画通りに着実に成果を挙げている。企業が研究の進展を望んでおり、企業化の可能性が出てきた。
603 圧力振動場での非ニュートン流体中の複数気泡の移動現象に関する実験的研究 岩田 修一 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 再現性の課題が残されているものの、当初計画をほぼ実施した。非ニュートン流体に圧力振動をかけ、新しい脱泡促進技術を開発しようとする試みは、化学工業における新技術として期待される。企業との共同研究、特許出願等、実用化に向けた努力も認められる。
604 不均一場を利用する高性能分離カラムの開発 北川 慎也 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 不均一場カラムにより分離性能を向上させるという第一の目標は達成した。着実にデータを積み上げて次のステップに向けたアイデアを得るに至っており、一定の評価ができる。企業等との共同開発への具体的なアクション(ビジョン)を示すことが望まれる。
605 圧電アクチュエータ用鉛フリー積層薄膜の開発 柿本 健一 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 ニオブ酸ナノシートの積層順を検討することにより、目的とする材料が得られており、当初の計画に対して特段の進展成果が得られている。今後はアニール処理法の検討が必要である。
606 WWW上の電子商取引のための自律的宣伝交渉ソフトウエアの開発と応用 伊藤 孝行 名古屋工業大学 岩間 紀男 名古屋工業大学 目標とする性能を達成できており、企業化の道筋もついているように見える。開発の意欲もあり、知財も十分である。限定した局面での実用化に向けての開発と捉えて進めていくとよい。
607 脂肪族オリゴエーテルデンドロンのリチウムイオン電池用添加剤としての応用 石垣 友三 名古屋市工業研究所 瀬野 義隆 科学技術交流財団 研究は当初計画のうち、時間的な制約によるもの以外はほぼ達成している。性能が目標を上回ったことも評価できる。PCTに出願しており、国際展開に対処できている。
608 荷電コロイド結晶を用いた大型・高品質フォトニック材料の開発 山中 淳平 名古屋市立大学 羽田 裕 名古屋産業科学研究所 次のステップとして、育成研究のテーマとしての採択が決まっており、順調に研究が進捗している。優れた学術の成果をもとに、産業化に向けても興味深い内容を多く含んでいる。幅広い展開が可能であり、今後のさらなる発展を期待する。
609 液相還元法による金属銅ナノ微粒子の合成と形態デザイン 興戸 正純 名古屋大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター この研究から合成されるCu、Niのナノ微粒子の応用分野は広く、安価なプロセスが実現できれば工業化は容易と考えられる。早急に企業とタイアップし、実用化を目指すべきである。
610 新しい可視光応答型光触媒の開発に関する研究 鈴木 憲司 名古屋大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター 新しく提案した可視光応答型触媒が広範囲な光波長域で有効であることを見出している。実用化に向けて、高比表面積を有する物質との複合化による成果を期待したい。
611 ブロック共重合体パターンを鋳型とした微細造形技術の開発 関 隆広 名古屋大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター 水面展開手法を用いて2次元配列した逆ミセルナノパターンによるナノ加工の可能性の成果及び表面逆ミセル構造の形成の成果、及びそれらの積極的な成果発表の点が評価できる。今後企業化や知的財産権に関して検討されることが望まれる。
612 導電性を有する耐摩耗性DLCコーティング法の開発 大竹 尚登 名古屋大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター 導電性と耐摩耗性で当初の予測以上の結果が得られ評価できる。着想は大変面白いので、企業化の出口を明確にし、企業との連携をより進めて是非実現して欲しい。
613 発光性色素 / 粘土ハイブリッド固体材料を用いた温湿度センサーの開発 笹井 亮 名古屋大学 安田 匡一郎 中部科学技術センター 各種有機分子に対するセンシング特性の検討はほとんど行われていないものの、発光量子収率や応答速度の高速化等については、初期の目標が得られている。今後に向けての新たな課題や、特性評価のための新たな装置の開発に向けての取組を期待する。
614 計測・制御のためのキロヘルツ帯電力線通信方式の高信頼性化 片山 正昭 名古屋大学 山田 義憲 名古屋産業科学研究所 配線形状とプレーカーの伝送特性への影響が予想以上に支配的であることの発見は本試験研究の大きな成果である。電力線を利用した有力な通信方式として実験的確認が得られており、将来企業化できる可能性が高い。
615 高効率並列タンデム型色素増感太陽電池の開発に関する研究 森 竜雄 名古屋大学 山田 義憲 名古屋産業科学研究所 研究遂行過程で幾つかの課題を積み残しており、現時点での達成度は低い。今後の企業化に向けた展望について明確にされることが望まれる。
616 低毒性半導体ナノ粒子を用いる増感太陽電池の開発 鳥本 司 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 酸化亜鉛多孔質電極に光増感効果を与えることが確認できた。セルを試作し、エネルギー変換効率の評価を速やかに行い、知的財産権獲得に繋げることが望まれる。
617 金属ナノ粒子の高純度合成法の開発 岡崎 健一 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 AuAg合金の合成目標、および粒子固定の目標を達成している。新たな特許出願もあり、幅広く活用できる可能性が高い合金ナノ粒子の新規作成方法として、今後の展開が期待できる。
618 非金属系超原子化ヨウ素化合物を触媒に用いる高効率環境低負荷型アルコール酸化反応の開発と実用的応用 ウヤヌク ムハメット 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 当初の目標を越す触媒活性を達成するよい成果を挙げている。計画していた酸化反応のスケールアップ試験等、その他幾つかの研究項目の結果が報告書に記述されていないのが残念である。
619 マイクロエレクトロメカニカルシステムデバイス用非鉛系圧電体薄膜の開発 坂本 渉 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 当初目標をほぼ達成しており、今後得られる研究成果には特許出願の可能性もある。正確に電気的な特性を評価できるプロセス技術の完成度を高めることが望まれる。
620 イオン交換ヘテロポリ酸による高効率固体ルイス酸触媒の開発 清水 研一 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 ヘテロポリ酸が有用であることを見いだし、環境調和型プロセスとなりうることは示された。今後残された問題が解決されれば、一層の展開が期待される研究である。
621 多価カチオン導入ヘテロポリ酸による高効率エステル化触媒の開発 薩摩 篤 名古屋大学 大森 茂嘉 名古屋産業科学研究所 エステル化反応において、新規触媒を見出したことは特筆すべきである。また当初は目的とはしていなかったバイオマス由来化学原料合成のプロセスにも応用できることを見いだした点を評価したい。今後の展開が期待される課題である。
622 CNx膜の超低摩擦現象の工作機械摺道面への適用 梅原 徳次 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 全体的に期待した十分な成果が得られてはいないが、ほぼ研究計画に沿って遂行されており、その結果も明確に記述されている。
623 フッ素樹脂のパルスプラズマ昇華によるガス無供給でのフッソ含有DLC成膜 上坂 裕之 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 具体的に対象物を絞り込んでおり、本方法の特徴を上手く引き出すことも考えており、今後の発展が見込める課題である。
624 古民家等の改修における古材の物性に関する非破壊評価法の開発と応用 佐々木 康寿 名古屋大学 伊藤 靖浩 名古屋大学 曲げ剛性の推定については、今後も引き続き検討すべき課題として残っているものの、解体前の構造体の状態で各部材の強度が非破壊的に評価できれば、解体後の部材の利用や、歴史的木造建築物等の修理・保守技術の進展に大きな効果が期待される。
625 すす粒子赤熱法を利用した小型ディーゼル微粒子濃度計の開発 山本 和弘 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 研究計画が着実に遂行されて、提案法の可能性が検証され、実用化に向けての課題が明確化できた。計測技術の有効性や正確性に関するデータも蓄積されており、完成度は高い。
626 ノーマリオフ型 GaN MOSFET の開発 水谷 孝 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 高周波、高耐圧、高出力で動作するTRとしてのGaN HEMTのノーマリオフ型化の実現に前進が見られ、今後の課題もはっきりしたことは評価できる。積極的な知的財産権取得についても評価できる。
627 身体の協調構造を利用した運動補助システムの開発 宇野 洋二 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 当初の計画は遂行され目的は達成されており、福祉工学並びに福祉機器開発の基礎研究として重要な意味を持つと思われる。今後実際に使用する人たちの意見を十分に反映した、本当に使いやすい機器を開発することが重要である。
628 高密度分散量子ドット埋め込み構造を用いた広帯域光源の開発 渕 真悟 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 生体断層像撮影用の光干渉断層撮像装置用光源として大いに期待され、計画通りに成果を挙げている。実用化にはまだ多少乗り越えなければならないハードルはあるが、企業が研究の進展を望んでいるので、展望は明るい。
629 定量測定可能な摩擦力顕微鏡用マイクロプローブの開発 福澤 健二 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 検出感度の数値目標は達成されていないが、測定装置の基本的な部分は確立しており、実用化に向けて最大の課題は解決されている。また、国内・国外の特許も出願・請求されており、これらの成果は高く評価できる。
630 免震ゴム支承のライフタイム性能表示システムの開発 伊藤 義人 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 「ライフタイム性能表示システム」の構築に必要なデータはほぼ取得できている。信頼性確保に関する技術とICタグ開発に関して知的財産権を確保し、検証実験を終えた後、システムの実用化を目指して欲しい。
631 多元系溶媒による3C−SiC結晶の低温溶液成長 宇治原 徹 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 Si-Ti溶媒法により、3C-SiCの高速成長を実現しており、3C-SiCnoバルク成長の実用化への可能性を示した。今後、出願が検討されており、実用化への研究が期待される。
632 金属ナノ粒子複合化による高機能光材料の開発と応用 中村 新男 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 フェムト秒レーザー分光等の高度な技術を用いてCNT等のナノ物質を活用した光機能材料を開発していて、着実に計画通りの成果を挙げている。ステップアップするには結果が未熟であるので、今後の進捗を期待したい。
633 高硬度で親油性の高いコーティング膜の低温合成技術 田邊 靖博 名古屋大学 押谷 克己 名古屋大学 金属部材のみならず、PETのような高分子部材へのコーティングも可能であることを示すなど、良い成果が得られている。今後更なる特性向上と低温化が望まれる。
634 多孔質ナノ微粒子凝集体の調製と触媒の展着・高分子材料への分散 棚橋 満 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 計画にほぼ沿って研究を実施しており、得られた成果は応用範囲が広い、優れたものである。ポスター賞や論文賞を受賞していることも高く評価できる。今後共同研究および知的財産についての検討が望まれる。
635 複合酸化物中のエルビウムの配位数で整理した広帯域波長通信用光増幅器材料の開発 吉野 正人 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 当初の目標をある程度達成しており、酸素配位数で整理した基礎的なデータは新しい知見として評価できる。企業化あるいは知的財産確保に向けて、さらなる研究の実施が望まれる。
636 ナノスケール接合技術の開発と応用 安坂 幸師 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 サブナノメートル寸法の溶接技術であるが、着実な進展がなされ、計画通りに成果を挙げている。ステップアップするには結果が未熟であるので、今後の進捗を期待したい。
637 腸内ガス分析に適した貴金属ナノ粒子機能薄膜の医療応用 八木 伸也 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 本研究により、少なくともRhのナノ粒子におけるCS2ガス検出の可能性が示唆されており、次のステップに向けた前進が見られる。企業化への展望をより明確にするため、本技術を用いてセンサを作る際の要素技術や、実用化に向けた企業等のコンタクトを模索することが望まれる。
638 大型複合セラミックの無焼結・ネットシェイプ成形 小橋 眞 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 予定していた試験項目を全て行い、一部を除き、全体的にはほぼ計画時の達成度が得られたと評価できる。着眼点はよいが、大型化の目標は未達成であり、今後の成果を期待したい。
639 ナノ分子膜によるリサイクル可能な超はっ水繊維の開発 石崎 貴裕 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 繊維の水滴接触角が当初の目標に達していないものの、従来のフッ素系材料に換え、環境に配慮し有機分子のナノ構造体でロータス効果を狙う着想は素晴らしい。民間企業と連携し、アプリケーションを確定して開発を進めることが望まれる。
640 大容量光リング連接ノードシステムの開発 佐藤 健一 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 光信号のままでのルーティングネットワーク処理システムの開発研究において、一定の成果は得られた。必要な種々の検討を行った上でモノシリック集積化が実現できれば、企業化も期待できる。
641 フレキシブル透明磁性ナノコンポジット材料の開発 余語 利信 名古屋大学 近藤 良治 名古屋大学 目標値に達していない結果もあるが、今回の成果をベースに将来に向けての課題が明確化できたことは、実用化へのステップとして大きい。目標とする磁気光学効果の性能指数を得るための、膜厚を薄くするプロセスの改良が望まれる。
642 分子クラスター二次電池の開発と応用 阿波賀 邦夫 名古屋大学 藤縄 祐 名古屋大学 現状のリチウムイオン電池と同様な放電容量について目標を達成し、配位子交換による電池容量の増加が確認された。新規な二次電池として実用化されるよう地道な研究開発が継続されることを期待する。
643 縦型マイクロチャンネルエピタキシーを利用した結晶基板作製技術の開発 成塚 重弥 名城大学 松吉 恭裕 名城大学 当初の縦成長に関する試験項目で問題が発生したため、十分な結果が得られなかった。今後の方向性を明確にされることが望まれる。
644 GaN系窒化物半導体による高性能電力変換素子の開発 岩谷 素顕 名城大学 松吉 恭裕 名城大学 当初の申請目標値には少し届かないが、ほぼ同程度のデバイスが開発できており、研究実施計画は達成できている。予定していたデータが取得でき、次のステップの足がかりもできている。

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 三重:11件  (JSTイノベーションプラザ東海)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
645 近赤外分光法を用いた生ごみ堆肥の熟度判定 藤原 孝之 三重県科学技術振興センター 増田 峰知 三重県科学技術振興センター 当初予定していたデータは取得できている。堆肥化装置に近赤外センサを組み込む具体的な技術に関して、積極的な企業とのコンタクトと特許取得が望まれる。
646 ブドウ果粒の長期貯蔵技術の確立 輪田 健二 三重県科学技術振興センター 増田 峰知 三重県科学技術振興センター 高級ブドウを顆粒で販売するための基本的なデータ取得に向け、検査項目の選択など準備を整えることができている。今後、企業化を含めた積極的な戦略の考案が望まれる。
647 無機固体酸構造制御によるプロトン伝導有機-無機ハイブリッド材料の高性能化 青木 裕介 三重大学 加藤 貴也 三重ティーエルオー 材料の破断強度が不足していることを除けば、ほぼ目的を達成できている。破断強度不足についても、ハイブリッド材の使用など具体的対策が示されており評価できる。企業化についてはコーディネータからのコメントもあり、今後の展開に期待したい。
648 脊椎用体内固定具の性能評価に対する6軸材料試験機の開発 稲葉 忠司 三重大学 加藤 貴也 三重ティーエルオー 当初計画では3次元位置計測の実現としているが、2次元計測にとどまっている。その他は計画通り実施した。この試験システムが、脊椎用体内固定具の有用性の検討に適用できるためには、多くの具体的な固定具を使用して生体実験を行う必要がある。
649 パルス変調ガス導入方式によるナノ材料の精密成長制御プロセスの開発 佐藤 英樹 三重大学 伊坪 明 三重県産業支援センター 魅力的な提案内容であるが、この研究のキーポイントであるCNTの特性評価が一部達成されていない。企業化に向けた展望は明るいが、まだ具体的な段階ではない。今後の進捗に期待したい。
650 金属触媒不要のメタルフリーカーボンナノチューブ製造法の開発 小塩 明 三重大学 伊坪 明 三重県産業支援センター CNT生成の触媒粒子を発見したことは、触媒粒子の構造解析〜機能解析につながり、今後の研究に大いに役に立つと考えられる。すでに特許を出願しており、今後の特許取得についても具体的な戦略が示されていることは特筆すべき点として評価できる。
651 代謝工学的手法を用いたバイオマスからのアクリル酸生産 粟冠 和郎 三重大学 岡谷 佳澄 三重大学 成果は十分でなかったが、実用化に向けて積極的に取り組んでいる姿勢は評価できる。今回実施するに至らなかった項目に対して、代替法等含め、今後の目的達成のための対応を再度検討することが望まれる。
652 変異種海藻イチイヅタからのキシリトール製造技術の開発 荒木 利芳 三重大学 岡谷 佳澄 三重大学 当初の想定と異なる点もあり、得られた成果は予想を下回ったが、努力の跡が見られる。生態系や漁業に被害を与えている海草を材料に有用物質を作るという面白い視点で展開されている研究開発であり、今後もこの調子で進めていただきたい。
653 ノウハウ継承支援を目的とした自動演習システムの開発 桝井 文人 三重大学 三橋 一郎 三重大学 システムプロトタイプを作成し、実用化の一定の見通しもついた。今後、自動化の過程について十分明らかにし、特許化に向け具体的な計画を検討されることが望まれる。
654 生体分子認識を行うPEG被覆プロテオリポソームの開発と応用 湊元 幹太 三重大学 松井 純 三重大学 リポソームのみと受容体融合リポソームとでODの差が十分とは言えず実用化までにはまだ道が長い感があるが、研究は順調に進んでおり、今後の努力で多くの課題を克服できると期待できる。
655 ボルテックス方式を軸とした各種リポソーム簡便作製技術の開発と応用 吉村 哲郎 三重大学 松井 純 三重大学 作製機器製作まで踏み込んでいる点と、溶剤と回転速度を変えることによってリポソームを作り分ける着想は評価できるが、この技術だけで特許性が出てくるかは疑問が残る。今後具体的な応用の成功例を複数示し、技術の普及を目指すことが望まれる。

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 滋賀:28件  (JSTイノベーションサテライト滋賀)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
656 微量試料中の溶存酸素分子数を絶対測定する装置の開発と応用 石田 哲夫 滋賀医科大学 宮本 健二郎 滋賀医科大学 当初の計画に対し、特段の進歩と成果が得られた。製品化への課題が明らかにされ、克服法も明らかにされている。新規で独自なものは早期に特許出願することが望まれる。取得したデータをもとに更なる発展が期待出来る。
657 新規多孔質ポリ乳酸フィルムの孔径制御による高機能化 山中 仁敏 滋賀県工業技術総合センター 川嶋 眞生 滋賀県産業支援プラザ 些少の研究進捗は見られるが、孔径の制御性以外に成果は読み取れない。作成した膜の機能が評価されていないため、企業化への展望が成り立たない。また、新たな特許も考えていないので、実用化に繋げることは難しいように感じる。
658 マイクロナノ構造体成形に適した電鋳材料の開発 安田 吉伸 滋賀県東北部工業技術センター 倉上 茂 滋賀県 着想が素晴らしく、また実験計画が明確だっただけに計画未達は残念である。しかし、今後の開発方向に指針を与える貴重な基礎的データは蓄積された。今後は、X線を用いた応力評価をすることも必要である。
659 自励振動を利用した生体粘弾性のリアルタイム測定装置 栗田 裕 滋賀県立大学 松居 祐一 滋賀県立大学 当初計画に沿って着実に実験が行われ、有用なデータが得られている。知的財産権についての記述がなく、今後の展望は不明である。企業化可能性のある分野が提案されているが、今後はそれぞれの分野における要求スペックと提案技術の有するポテンシャルとの比較が重要となる。
660 残存能力を生かす片手用アシスト機能付車椅子の開発 安田 寿彦 滋賀県立大学 松居 祐一 滋賀県立大学 着実に成果を得るとともに次の課題も明らかにされている。早期の実用化を期待したい。まだ課題も残されているが、実現した技術に今後継続した努力で、一定の成果が得られると考える。
661 高発電特性を有するYSZ/SDC-NiO 電解質膜のCVI 法による作製 菊地 憲次 滋賀県立大学 松居 祐一 滋賀県立大学 燃料電池としての特性向上については、アノード、カソードの材料選定、多孔化技術での検討も有効である。また、ナノテク技術として、透明なセラミック膜のコーティングなどでも展開の可能性がある。企業化が期待できる。
662 充填材料としての再生反毛わたの品質評価と感性価値製品への適用 與倉 弘子 滋賀大学 宇佐美 照夫 滋賀大学 研究の方向性は確立されていると思われるので、今後はより広範な試験データを取得し、再生反毛わたの特徴(より定量的なデータ)を見いだす必要がある。早急に再生・利用技術の活用が期待される分野への展開フレームを構築することを期待する。
663 バクテリアセルロース・コンポジットの流動誘起構造の解析と成形技術への応用 千葉 訓司 滋賀大学 宇佐美 照夫 滋賀大学 この研究により、ナノスケールのファイバーをフィラーとした成形品のための基礎データが得られている。これ自身特許性はないが、ナノファイバーを利用した成形品の具体像が見えれば、企業化は大きく進むであろう。
664 TEMトモグラフィー技術を用いたナノスケール・イメージベース力学解析手法の確立 高野 直樹 立命館大学 近藤 光行 立命館大学 研究としては、データも豊富で一定レベルを達成しているが、ナノレベルの界面層を持つ材料は多数あるので、より明確な物質構成を持つものを選び、本技術の有用性、汎用性を明確に証明されることを期待する。それによって汎用的な解析手段となるかどうかの価値が決まる。
665 防災を目的とした超音波による地中含水量評価システムの開発 深川 良一 立命館大学 金丸 まや 立命館大学 超音波によって地中の含水量評価が行えることは確認されたが、多様な土質に対する適用可能性については今後の課題であり、実用化への道のりはまだ相当に長いものと思われる。
666 下水汚泥溶融スラグのコンクリート用骨材としての実用化研究 児島 孝之 立命館大学 金丸 まや 立命館大学 天然骨材を置換しても強度が下がらないコンクリートの製造方法を提案するか、強度は低くても支障がない使用箇所を提案してマーケットを広げるかのどちらかに絞りながら研究を進めることを希望する(公共土木工事に関する愛知県方式を参照)。
667 ライフサイエンスのためのナノバイオエレクトロニクスの開発研究 磯野 吉正 立命館大学 工藤 真弓 立命館大学 計画に述べられた新規バイオセンサーデバイスの着想は興味深いが、実証実験に遅滞が見られたのは残念である。その原因を確かめて、技術的課題を明らかにし、今後の展開をどうすべきか、総括してほしい。
668 牛乳をベースとする新規機能性調味液の製造法の開発 若山 守 立命館大学 松田 文雄 立命館大学 研究計画の一部は達成できていないが、製法は確立され、特許戦略も具体的に検討されており、企業化の可能性がある。早期に製法特許の出願および具体的な成分分析と官能試験を実施し、知的財産権と優位性の確保が望まれる。
669 ヒトの筋出力特性を三次元曲面により評価する新手法の開発とその応用 伊坂 忠夫 立命館大学 西村 亮 立命館大学 当初計画が実行されるとともに目標成果も達成され、企業化の課題も明確にされた。今後は共同開発する企業の発掘が成功へのキーといえる。
670 視覚を用いた布の展開と定置に関する技術開発 平井 慎一 立命館大学 西村 亮 立命館大学 目標はほぼ達成されたものと認められるが、実際に行われた研究はかなり変更されている。変更前の方法を採れた方が良かったのではないかと考えられるものがあり、企業化へのさらなる努力が必要である。複数の特許出願は評価できる。
671 感度安定型PZT素子を用いたインフラ構造物の健全性監視システムの開発 日下 貴之 立命館大学 矢野 均 立命館大学 鋼材については評価の見通しが立ったが、コンクリートについてはまだである。コンクリートは複合材料なので、散乱による減衰が著しいであろう。減衰が少ない鋼材とは別に、コンクリートに適した技術という視点も必要と思われる。
672 能衣装のデジタルアーカイブ化及び新作デザインの試作シミュレーション 尹 新 立命館大学 柳瀬 圭志 立命館大学 様々な服飾が、種々の環境の中でどのように見えるかをシミュレーションで観測できる可能性につながり、より広範な応用分野があると思われる。知的財産の確保、企業化の検討などを進めてほしい。
673 レオロジー物体の変形シミュレータの構築 田中 弘美 立命館大学 柳瀬 圭志 立命館大学 第1の課題について明確な成果が示されていない。また、第2の課題である柔軟物体操作システムの構築もされていない。いくつか確認できない点あるも、滋賀医大、阪大との共同研究を次ステップとして実施する計画は評価できる。知的財産権について検討してほしい。
674 針先端形状を考慮した穿刺シミュレーションモデルの開発 山口 哲 立命館大学 柳瀬 圭志 立命館大学 計画通り実施されており、現段階ではまだ特許に直結はできないが、有効性の評価を進めて特許につなげるとともに、モデルへフィードバックすることで、よりよい開発研究を遂行してほしい。企業化・知的財産権確保の予定はあるが、先の事と思われる。
675 文書間の類似性に基づく柔軟な情報検索システムの開発 小柳 滋 立命館大学 廣瀬 充重 立命館大学 検索手法としての新規性は高いが、まだ企業化できるレベルまで精度があがっていない。改良研究でどこまで精度をあげるかが次のステップであり、企業化の成功要因となると考えられる。検索プロセスの視覚化については、新規性を明確にできれば企業化できる可能性がある。
676 小型表示装置における虫眼鏡式ユーザインタフェースの実現 野中 誉子 龍谷大学 山内 一寿 龍谷大学 テーマに実用的な新規性がある。研究計画に掲げた目標はほぼ達成され、企業化の見通しを得たことは評価できる。学会・論文発表前に早期に知的財産権を得ておくことが企業化上必要である。
677 外来緑化植物種の生態調査に基づく地域産樹木種による緑化手法に関する開発 宮浦 富保 龍谷大学 上條 栄治 龍谷大学 一部実施できなかった研究がある。今後の取り組みについて具体的に研究計画を練って研究を進めてほしい。公共性が高いことは理解できるが、特許の取得や企業化を念頭において研究を遂行することを望む。
678 琵琶湖沿岸部・河口部におけるアユの生態調査とアユ資源保護への応用 遊磨 正秀 龍谷大学 上條 栄治 龍谷大学 公共性の高い重要な研究で、得られた知見は重要である。自然環境変化の影響を受けやすい研究であるので、事前調査などでモデル地区の設定を行い、より成果を得られやすい計画を立てることが望まれる。
679 消火活動の策定支援システムの開発とその応用 宇土 顕彦 龍谷大学 上條 栄治 龍谷大学 消化活動用システムとして実用レベルに達した。次は使いやすさへのグレードアップであり、消防庁との共同開発が望まれる。水道や高層ビルへの展開も視野に入っており、企業化の視点からも評価できる。地図では示されない障害物などの情報をいれる工夫も望まれる。
680 生理活性を有する高分子量酵素法ポリフェノールの開発 辻本 敬 大阪大学 石原 英昭 龍谷大学 高分子重合研究として新規性もあり興味深い研究である。どんな機能を持った素材が生まれるのか明確にして特許の権利化を急ぎ、さらに実用化に向けて開発研究を進めるとともに、広報活動を積極的に進めるることを希望する。
681 迅速かつ目視で評価可能な酵素阻害剤スクリーニングシステムの開発 宮武 智弘 龍谷大学 石原 英昭 龍谷大学 前臨床試験を請け負う企業(CRO)等との共同研究を通じて、キナーゼの検出感度を向上させる工夫を基に特許出願などの検討を希望する。企業化には“目視による評価”にこだわる必要はない。論文・学会での公表を優先している点は、企業化に向けて問題を残している。
682 フローセルを利用した重金属イオン微量分析法の開発 糟野 潤 龍谷大学 石原 英昭 龍谷大学 高感度のセル開発に成功しており、特許の出願も行っている。企業化に向けて、重金属イオンに対しての高感度、高選択性を充分に検証し、さらに、分析手法としての限界感度などの確認を進めて、優位性を見いだすことが必要である。
683 麻布の回転ローラー式砧加工装置の開発研究 堀川 武 龍谷大学 中山 勝一 龍谷大学 アイデアを一応実証するところまでは進んでいる。ただ、実際の砧加工での光沢と滑らかな風合いを得るところまでは至っていない。伝統産業の近代化の一つとして大事なテーマであり、是非継続検討を望みたい。企業化に向け特許等の出願についての検討を望む。

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 京都:68件  (JSTイノベーションプラザ京都)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
684 発芽黒大豆抽出液の機能性食品としての開発 深見 治一 京都学園大学 谷 吉樹 京都学園大学 丹波地方特産品の黒大豆成分に強い抗アレルギー活性が認められたのは新規な知見の成果として評価される。今後、活性成分の発芽との関連性の科学的実証、薬理活性のin vivo試験での実証等実用化の可能性を探究する展開が望まれる。
685 鋼表層へのMo粉末プラズマ溶接による高耐食性表面の創製 秋山 雅義 京都工芸繊維大学 笹田 滋 科学技術振興機構 MoやNb溶接時に、母相にMoやNbの炭化物が生成し、これが強固な表面硬化層として作用することを発見し、粉体プラズマ溶接と同時に形成する技術を確立したことは、当初目標を上回る成果と評価できる。この炭化物は、1000℃以上の高温に晒される工具類の耐熱性向上にも優位に働くはずであり、知財化を図り、早急の実用化が期待される。
686 キャリアドープによるGaN系希薄磁性半導体の磁性制御 園田 早紀 京都工芸繊維大学 河島 俊一郎 科学技術振興機構 室温動作のスピンエレクトロ二クスデバイスの開発を目指して、GaMnN:Mg単結晶を作製し、熱活性型電気伝導を確認するなどの進展は認められるが、Siドナーの添加が実施されていないなど、当初の研究計画は変更されている。今後は、幅広くよりも、メリハリを付けた研究開発により早期の実用化を期待する。
687 微粒子衝突法による金属材料の表面創製とナノ結晶化 森田 辰郎 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 微粒子衝突(FPB)処理による表面組織のナノ結晶化と耐食性向上について、チタンとアルミ合金で検証し、概ね期待した効果を確認していることは評価できる。しかし、より重要な鉄鋼材料での試験には至らず、また、知財の取得に向けての検討も行われていないのが惜しまれる。これらについて、更に研究を発展されることを期待する。
688 一次元ホール輸送材料としての色素修飾アミロース-ヨウ素包接錯体の開発 森末 光彦 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 ヨウ素−デンプン反応で形成した螺旋構造のチャンネルを利用した電解質中のホール輸送の高効率化を目的とした研究であり、分子設計から目指した材料の合成に見通しが立てられるレベルにまで到達したことは評価できる。しかし、まだ最終的な化合物の合成には至っていないのが惜しまれる。成果の特許化や製品像の具体化にも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
689 ステイン法によるガラスのフルカラー着色のための基礎的研究 角野 広平 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 銅及び銀のインクジェット描画により発色の色調を調整できることを示した点は評価できる。平行して目標としている三原色の同時発色にはもう少し研究が必要と思われる。今回の成果を基に応用商品が開発されることを期待する。
690 超音波を用いたソフトマテリアルに対する新しい非接触解析法の開発 則末 智久 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 超音波を用いた新しい非接触解析法について、既存技術とは異なる優れた性能を実証したことは、評価できる。実用化には、まだかなりの距離があるように見受けられる。基本特許が押さえられていない以上、応用特許を押さえる努力をする等、事業化に向けて、更に研究を発展されることを期待する。
691 乳酸エステルの直接重縮合によるポリ乳酸の合成 小林 四郎 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 目標の10量体以上の重合度を持つ乳酸エステル重合物の合成は達成されていませんが、ほぼ計画通り進行した結果が得られている。知財権も特許出願で確保されており、今後新規な重合物としての高機能材料開発に向け、研究が進展することが望まれる。
692 迅速高感度臨床診断を目指した革新的イムノアッセイ技術の開発 熊田 陽一 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 物質特許として出願した新規なペプチドを用いるイムノアッセイ法の技術開発により、高感度、迅速な検出に成功した成果は十分評価される。今後、産学連携により実用化に向け、研究の発展が期待される。
693 緊急車両の接近を聴覚障害者に提示するマルチモーダルインタフェースの開発 森本 一成 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 基本的なシステムを完成させ、緊急車両の識別と方位検出および光と振動による情報提供の効果を実証した点で評価できる。実用化にあたってはノイズの多い実空間での課題が想定される。聴覚障害者の運転支援という社会的意義の高いテーマである。今後よりいっそう障害者の立場に立った研究を期待する。
694 ディジタルホログラフィに基づく繊維状物体の3次元姿勢測定法 村田 滋 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 ディジタルホログラフィを用いて変形を伴う繊維状物体を高速で計測することを目指したもので、当初の目標はクリアーできていないが、シミュレーションにより可能性は見出されている。今後は実証実験を行い、具体的なニーズを持った企業との共同研究への発展を期待する。
695 生物発光シグナルに基づく細胞内蓄積型レドック性有害金属イオンの時空計測 柄谷 肇 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 YFP蛍光を用いて細胞内重金属をイメージングすることを目指して、CNTの調整、表面修飾などの基礎技術面では大きな進展が認められるが、イメージングの可能性を判断できる段階には至っていないと思われる。今後は、重金属イオン検出の可能性を定量的に評価し、実用化へ向けた進展を期待する。
696 ヘム結晶化阻害を基盤とする抗マラリア薬の開発 亀井 加恵子 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 植物葉成分のE2にヘム結晶化阻害、E1にin vivo抗マラリア活性がある知見を見出されたのは評価される。今後は、in vitro, in vivo共に活性のある化合物の探索と知財権確保が望まれる。
697 エテノ型核酸を用いた核酸検出素子の開発 小堀 哲生 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 遺伝子診断に用いるSNP検出プローブの開発は、世界的に競合の激しい技術開発であるが、提案の方法論には独自性が認められる。しかし、合成したプローブの検出感度のデータが示されていず、検出波長の可視化も未達成に終わっている。今後、知財権確保も含め、一層の進展が望まれる。
698 末梢血流の非定常低周波成分解析による覚醒状態定量化手法の研究 小山 恵美 京都工芸繊維大学 行場 吉成 京都工芸繊維大学 簡便な手法で覚醒状態定量化を目指し、入眠段階とPSG、入眠段階と抹消血流解析個々の相関関係が得られているが、提案手法の可能性を示す段階に至っていないと思われる。評価パラメータやサンプル数を増やし、シーズの信頼性の向上を期待する。
699 マウス神経幹細胞を利用した効率の良い中枢神経発生系の開発 黒坂 光 京都産業大学 物部 剛 京都産業大学 pt-GalNac-Tが神経細胞の分化に不可欠な酵素であることを実験的に証明した知見は評価される。一方、マウスの神経細胞への本酵素の導入により神経細胞へ分化する実験は未達で、企業化への展望は見えない状況である。今後、特許出願を経由した論文発表の研究成果が得られることが望まれる。
700 5’末端翻訳領域デファレンシャルデスプレー(5’RDD)法の検討と改良 別所 親房 京都産業大学 物部 剛 京都産業大学 5’RDD法の実用化研究の中で、新しいWRDD法の開発により、新しい遺伝子発見に成功した成果は評価されるが、まだ実験データは不十分で、既存の解析方法に対する優位性を示すには至っていないと思われる。特許申請を経由して論文発表を行う研究成果が得られることが望まれる。
701 低反応性熔融ルツボを用いたMg-Ag-Y水素吸蔵合金の開発 門野 純一郎 京都市産業技術研究所 伊藤 省二 科学技術振興機構 独自のツールとしての低反応性坩堝を用いて、Y含有量の多いMg-Ag-Y系の水素吸蔵合金を試作し、その特性を確認できたことは高く評価できる。成果の特許化や製品としての実用化にも力点を置いて、燃料電池用水素吸着応用以外への展開を図り、更に研究を発展されることを期待する。
702 炭素モノフィラメントを用いた高密度製織技術の開発 白井 治彦 京都市産業技術研究所 伊藤 省二 科学技術振興機構 カーボンモノフィラメントを高密度に織って新たな機能性材料の開発を目指し、試作した可動筬型経糸引き上げ装置で100本/cm経糸メッシュを実現したことは評価できる。電磁シールド用としてはさらなる高密度化が必要になると思われる。今後は、高密度化を推進するとともに、本シーズの特長を活かす別の用途への展開も期待する。
703 高付加価値を有する新規鉄系天目釉薬の開発 橋田 章三 京都市産業技術研究所 伊藤 省二 科学技術振興機構 地道で系統的な研究により、金色に発色する全く新規な鉄系天目釉薬の開発に成功したことは評価に値する。商品価値も極めて高いと思われる。今後一度の焼成により金色発色が得られるよう、さらなる進展が期待される。
704 有機酸緩衝化貝殻溶解サトウキビ醸造酢の調製と鶏への飲水投与抗病性試験 八田 一 京都女子大学 伊藤 省二 科学技術振興機構 鶏自体の抗病性を高めて感染症を予防することを目指し、開発した抗病飲料の投与による卵殻強化と抗菌性の可能性を検討していますが、確証するまでには至っていないと思われる。今後は、検証データを積み重ねるとともに、投与鶏の食材としての価値の検討を期待する。
705 水平を維持する3次元免震台の開発 松久 寛 京都大学 笹田 滋 科学技術振興機構 リンク機構型免震台については、順調な研究進展であると評価できる。当初計画にある連結液体封入ピストン型免震台については、評価未完了であるのが惜しまれる。企業と協力するなどして、実用機の開発に向けて、研究が更に進むことを期待する。
706 水気耕栽培屋上緑化システムを利用したマルチ型空調システムの開発 吉田 治典 京都大学 笹田 滋 科学技術振興機構 開発目標とする水気耕栽培屋上緑化システムの有効性を、具体的に示したことは評価できる。多くの建物に実装できれば、CO2削減・省エネルギー・ヒートアイランド現象緩和に寄与し得るものと思われる。企業と連携し、水漏れ・経年劣化・コスト等の、事業化する上での問題・障害をクリアすることを期待する。
707 液相レーザーアブレーション発光分光分析におけるスペクトルの安定化 作花 哲夫 京都大学 河島 俊一郎 科学技術振興機構 液相における固体表面微量元素分析のため、LAPSを提案し、発光強度の安定化に向けた検討が種々なされているが、実用レベルに達するには多くの課題が残されているように思われる。ブレークスルーに向けて、さらなる研究の深耕を期待する。
708 伝統織物手法を用いたウェアラブル回路構成法の検討 黒田 知宏 大阪大学 河島 俊一郎 科学技術振興機構 伝統的織物にウエアラブル回路を織り込むという新規なアイデアの実現に向けて、その可能性が見えるレベルにまで到達したことは評価できる。ただ、数値データが全く記載されていないのが惜しまれる。成果の特許化や製品像の具体化にも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
709 新規リジンα-オキシダーゼの開発とL-ピペコリン酸生産への応用 三原 久明 京都大学 藤田 聡美 関西ティー・エル・オー リジン発酵と共役させたピペコリン酸発酵系の構築に必要なリジン蓄積大腸菌が得られなかったことで、研究は進展していないようである。今後、この課題解決に向け産学連携で飛躍的発展を期すことが望まれる。
710 全固体リチウム二次電池の電解質−電極界面のナノ構造設計 岸田 恭輔 京都大学 大浦 俊彦 京都高度技術研究所 全固体Li電池の実用化に必須となる電極−電解質界面特性の改善について、研究計画が着実に実行され、多くの有効な基礎的知見が得られていることは評価できる。しかしながら、解決すべき課題がまだ多く残っている。事業化への展望・知財権の確保などにも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
711 マイクロ波による「電力・情報同時無線伝送技術」に関する研究 山川 宏 京都大学 永井 一弘 京都大学 基礎的な準備に時間がかかり、実際にフライトした実験が実施されておらず、目標は未達成と言わざるを得ない。社会的に有意義な課題である。今年度の準備作業を生かして来年度に成果が得られることを期待する。申請書、報告書の課題名の統一を望む。
712 電磁粒子モデルを用いた高周波発生装置数値シミュレータの開発 臼井 英之 京都大学 永井 一弘 京都大学 マグネトロンの3次元電磁波解析を目指すものの、電極の複雑形状のために、予想以上に時間がかかったようで、シミュレーション結果が全く得られておらず、研究計画は未達成と言わざるを得ない。シミュレータの必要性は高いので今後に期待する。
713 フラクタル形状を有する遮熱外壁の研究 酒井 敏 京都大学 高田 寛 京都大学 フラクタル日除けを用いてヒートアイランドを抑制しようという卓抜した提案で、小規模実験によりアイディアの有効性は実証されている。実用化には、より高い効率を持つ構造解析、製作ならびに設置方法などの検討が必要と思われる。今後は、トータルコストの評価を含めた実用化研究の推進を期待する。
714 光機能分子における励起ダイナミクスの精密解析と理論テクノロジー 江原 正博 京都大学 是成 幸子 京都大学 光機能分子における励起ダイナミクスについては、学術研究として優れた結果が得られたと評価できる。今後は、事業化に向けて、成果の特許化や製品像の具体化にも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
715 非修飾DNAを用いた遺伝子診断に向けた機能性蛍光色素の開発 山東 信介 京都大学 是成 幸子 京都大学 独自のコンセプトの下に、非修飾天然型DNAを用いた1塩基精度での標的核酸配列診断・検出に成功した成果は高く評価される。今後は、長波長域で動作する蛍光色素へ展開するとともに、出願済みの特許の知財権を活用し、産学連携による企業化へ進展することが期待される。
716 選択的にカーボンナノチューブを可溶化する共役系高分子の開発と応用 梅山 有和 京都大学 是成 幸子 京都大学 優れたアイデアで、coPPVのSWNTに対する高い分散能を達成した成果は高く評価される。今後、高いカイラル選択率を実現し、光電変換素子・太陽電池として本複合材料の実用化に向けて、研究が進展することが期待される。
717 π共役型置換基を持つホスホールの合成と光学材料への展開 俣野 善博 京都大学 是成 幸子 京都大学 独自に設計した環状ホスホールを計画通り合成に成功したのは、評価される。しかし、非線形光学材料としての期待した特性、それに化合物の安定性は満足すべきレベルに達していない。今後、課題解決に向け、デザインの再検討を含む研究展開が望まれる。
718 固体状態で強発光するパイ共役系材料の開発 清水 正毅 京都大学 是成 幸子 京都大学 テトラフェニルヘキサトリエン系化合物の合成に関して進展がみられるが、最終化合物が完成しておらず、性能を評価する段階に至っていない。今後、よりいっそうの進展を期待する。
719 ハイパワーリチウムイオン電池用CNF-酸化物複合負極材料の開発 安部 武志 京都大学 是成 幸子 京都大学 ハイパワーリチウムイオン電池負極の開発を目的に研究を進め、カーボンナノチューブ・酸化チタン複合体を形成することができたこと、さらに、これが優れた充放電特性を示すことを確認したことは評価できる。しかし、電気二重層キャパシタとしての特性評価が未実施です。今後の進展を期待する。
720 標的遺伝子変異ラットの効率的な作出方法 真下 知士 京都大学 中屋 百合恵 京都大学 本試験研究を通じて、標的遺伝子変異ラットを作製するシステムが構築できた成果は、高く評価される。今後、知財権を確保しながら、産学共同研究で疾患モデルラット活用での企業化に展開することが、期待される。
721 カーボンナノチューブを利用した高効率遺伝子導入アレイ 井上 祐貴 京都大学 中屋 百合恵 京都大学 エレクトロポレーションによる遺伝子導入にCNTを利用することにより、遺伝子発現効率を高めたことは高く評価できる。CNTの垂直配向には課題が残っているが、今後企業との共同研究により進展することが期待される。
722 生分解性プラスチックの非滅菌酸発酵での材料生成とその合成技術の開発 津野 洋 京都大学 藤森 賢也 京都大学 生ゴミから高純度Lポリ乳酸を高効率で生産するシステム構築を目指して、濃縮・生成、重合それぞれのプロセスに進捗が認められるが、課題も残っていると思われる。今後、材料の高純度化を中心に、工業化に向けたトータルプロセスの検討を期待する。
723 脂肪細胞由来セロトニン制御による肥満・心血管疾患合併症に対する治療戦略の開発 尾野 亘 京都大学 樋口 修司 京都大学 本試験研究の成果として、セロトニン受容体拮抗薬の新規な用途特許の出願を果たしたのは高く評価される。今後、予定の臨床研究を通して新規な肥満症治療法の開発に進展することが期待される。
724 医学用語シソーラスに基づいた効率的医療情報検索システムの開発 金子 周司 京都大学 樋口 修司 京都大学 正しい医学用語を迅速かつ容易に取り出す情報検索システム構築を目指して、当初計画をクリアーし、既に、複数の企業から問い合わせがあるなど、技術移転の可能性が高いものと判断する。知的情報サービスの新たなビジネスモデル創出を期待する。
725 腎グルコーストランスポータNaGLT1に着目した血糖降下薬の開発 増田 智先 京都大学 樋口 修司 京都大学 NaGLT1遺伝子欠損マウスでの実験は難渋されているが、NaGLT1特異的阻害薬が新規で安全性も期待できる短時間型血糖低下薬として有望であるという知見の獲得は、成果として評価される。今後、学学連携で、特異的阻害薬を見出し、産学連携で新薬創製へと進展することが期待される。
726 メタボローム解析と心筋代謝シミュレーションを用いた新しい心不全バイオマーカーの単離 塩井 哲雄 京都大学 樋口 修司 京都大学 心不全の進展に伴いペントース・リン酸経路の活性が上昇しているという知見は評価されるが、具体的成果が記述されていないので、本試験での達成度がよく見えない。新規心不全バイオマーカーで知財権を確保し、実用化の端緒を見出すことが望まれる。
727 低酸素刺激に応答して蛍光を発する癌細胞を利用した創薬システムの開発 原田 浩 京都大学 樋口 修司 京都大学 ルシフェラーゼを利用したマウス個体レベルの低酸素蛍光イメージングに成功し、抗癌剤薬効評価系の構築は進展していると評価される。今後、新たな特許出願に繋がるより臨床病態を反映した抗癌剤薬効評価系の開発が期待される。
728 空気圧を利用して免荷歩行できる装置の開発と臨床試験 黒木 裕士 京都大学 樋口 修司 京都大学 開発目標の免荷歩行装置については、患者での臨床試験は倫理委員会の承認がまだのため実施できていないが、それ以外はほぼ計画通りの成果を挙げたと評価できる。腹部圧迫感など、実用化に向けた課題も明らかになっており、今後は、知財権確立を念頭に、装置の試作は企業、評価は大学という役割分担で、更に研究を発展されることを期待する。
729 難治性皮膚角化症・ダリエー病に対する治療薬の開発 高橋 健造 京都大学 樋口 修司 京都大学 カンナビノイド作動薬が遺伝子、蛋白発現レベルの変動への寄与により、ダリエー病治療薬になる可能性を証明した研究成果は高く評価される。今後、産学連携研究で、開発候補化合物探索に精進されることを期待する。
730 DNA毒性の、高感度検出アッセイ系の樹立 武田 俊一 京都大学 樋口 修司 京都大学 DNA毒性検出の新しい技術開発として、世界一種類の多い遺伝子破壊株の構築では成果が出ているが、本検出法の有効性を示す実験の記述がなく、達成度は評価しかねる。今後、海外との共同研究を支援する他の制度等への申請が望まれる。
731 高効率なインシリコ薬物探索システムの研究開発 奥野 恭史 京都大学 竹田 英樹 先端医療振興財団 立体構造に基づかないリガンド予測法として独自性のあるシステムを構築し、GPCR受容体で従来型ドッキング計算法より高い予測率を示した成果は高く評価される。今後、ベンチャー立ち上げの中で、論文発表で世界的に認知される技術の確立が期待される。
732 義肢構造材用マグネシウム合金への高耐食Mg2Si被覆技術の開発 坂之上 悦典 京都府中小企業技術センター 笹田 滋 科学技術振興機構 マグネシウム合金の表面に、ドライプロセスでMg2Si皮膜を形成できたことは評価できるが、耐食性・耐久性の向上は達成できていない。厚さ数10μmの緻密な皮膜を、迅速に形成させる方法の確立に力点を置いて、知財権確立を念頭に、更に研究を発展されることを期待する。
733 13C-標識アミノ酸誘導体の網羅的合成法の開発研究 今野 博行 京都府立医科大学 内田 逸郎 科学技術振興機構 所期の13C導入アミノ酸側鎖の合成は達成できなかったようであるが、12Cでの効率的なアミノ酸合成法の開拓に一定の成果が得られている。今後、産学連携を探索する中で、所望の13C導入アミノ酸ライブラリー構築へ研究展開されることが望まれる。
734 切り花の観賞期間を延長する開花速度抑制剤の探索 佐藤 茂 京都府立大学 伊藤 省二 科学技術振興機構 開花速度を調整して鑑賞期間を延長することを目指し、トルコギキョウなどに対する効果を確認していて、実用化の可能性は高いと思われる。今後、延長効果の定量的な把握、他の花卉類への適用性を検討し、知財権確保を念頭にしつつ、早期に実用化されることを期待する。
735 言語資源と分類タグ付与技術を利用した高機能意見分析分類システムの開発 金丸 敏幸 情報通信研究機構 中村 升一 テレコム先端技術研究支援センター 言語資源と分類タグを付与して意見分析分類システムを開発するいう興味深いテーマで、一定の基礎データが得られたことは評価できる。しかし、有効性についての検討がほとんどなされておらず、今後の成果に期待する。
736 数値・固有名詞に基づく大規模自然言語テキストの情報分析と可視化 村田 真樹 情報通信研究機構 中村 升一 テレコム先端技術研究支援センター 数値と固有名詞を用いたテキストマイニングシステムとして初期の目標以上の成果が得られていると評価できる。有効性についても分かりやすく例示されている。今後、企業との共同研究で実用化に向けた取組が期待される。
737 捕食寄生甲虫を利用した新たな樹体内害虫防除技術の開発 浦野 忠久 森林総合研究所 福山 研二 森林総合研究所 捕食寄生甲虫を利用し、樹木内の害虫を駆除することを目指して、補食寄生中の個体数の効果や寄主の成熟度との関係を得るなど、多くの科学的知見が得られている。今後は、野外実験による殺虫効果を検証し、早期の実用化を期待する。
738 新型溝形状を有する高回転精度流体動圧軸受の開発 松岡 敬 同志社大学 永田 和彦 同志社大学 高回転精度流体動圧軸受けを開発し、「ロータの回転振れが従来の1/2になった」との成果が記述されている。測定装置や実測データを具体的に示されることが望まれる。今後、事業化に向けて、成果の特許化や製品像の具体化にも力点を置いて、研究を発展されることを期待する。
739 光分解性ペプチド・ナノ薄膜の開発とその応用 古賀 智之 同志社大学 永田 和彦 同志社大学 基板上への光分解性ポリペプチド薄膜の作製と物性評価、光分解性評価など計画通り実施され、基本原理が確立されたことは評価できる。今後、実用化のためには、膜の均一化やタンパク質との親和性評価などが望まれる。
740 ロボットハンド搭載用高精度小型6軸力覚センサの開発と応用 小泉 孝之 同志社大学 永田 和彦 同志社大学 小型力覚センサーによりロボットハンドの高機能化を目指す研究で、4軸センサーを試作し、基本データは採取されているが、当初目標の6軸センサーの検討は大幅に遅れている。今後は、蓄積された成果を踏まえて、高機能化の早期実現を期待する。
741 高性能応答特性を有するインパルス高電圧測定システムの開発 馬場 吉弘 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 インパルス高電圧の正確な計測方法を目指して、ほぼ計画どおり実験が実施されたことは評価できるが、プロトタイプの特性改善について微調整が必要とあるものの、具体的な記載がない。また、リングつり下げ線の電流の影響の改善も不明である。今後、実用化に向けてさらなる進展が期待される。
742 多周波数選択機能を持つフィルムの開発と応用 辻 幹男 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 多周波数選択機能をもつフィルム開発を目指して、遺伝的アルゴリズムを利用したパターン設計を検討し、着実な研究が遂行され、基本的特性が確認されている点で評価できる。実用化に向けては、斜入射特性を満足させる設計法の検討が必要であるが、企業との共同研究を行うことも望まれる。
743 光パルス間位相の制御技術の開発とその超高速光時分割多重通信への応用 戸田 裕之 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 光時分割多重(OTDM)回路の安定化により超高速光通信の基幹技術に供することを目指して、当初目標をクリアーし、学会発表や特許出願も積極的に進められている。今後は、企業ニーズを取り込みながら、より長期的な視点での実用化を期待する。
744 太陽熱エネルギーを利用した熱音響冷却システムの基礎検討 坂本 眞一 同志社大学 蔵野 慎介 同志社大学 熱音響冷却システムにより、夏季に太陽光だけのエネルギーで零度以下の冷却が出来る基礎的な条件が得られた点は評価できる。大変ユニークな方法であるが、実用化のためには、コストや用途などのアセスメントを行うことが必要です。
745 合成同時焼結による高強度を有する緻密なサイアロンセラミックスの開発 廣田 健 同志社大学 中尾 敦信 同志社大学 放電プラズマ加工法により、曲げ強度が600MPaと高強度でしかも電気伝導性を有するサイアロンとCNF複合体を開発し、精密な部材を得ることを可能にしたことは、高く評価できる。特許も出願されているので、製品像の具体化・コスト等にも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
746 異極像結晶の熱励起によるX線源の開発と応用 吉門 進三 同志社大学 中尾 敦信 同志社大学 異極像結晶の熱励起によるX線発生というユニークな発想により、既存技術が抱える課題を解決しようという意欲的な研究で、当初目標はクリアーされており、特許出願も積極的に行われている。今後は、電源の小型化などシステム全体を対象とした検討を加え、早期の実用化を期待する。
747 シリコンコンサートホールの設計・開発 土屋 隆生 同志社大学 南 了太 同志社大学 膨大な演算が必要な音響空間の設計を、FPGA上でリアルタイムにシミュレートする目的で、FPGA個々の基本性能が確認できたことは評価できる。しかし、CPU間の通信など実用化までにかなりの時間が必要になると思われる。さらなる意欲を持って研究を継続されることを期待する。
748 音楽独習システムの開発 柳田 益造 同志社大学 南 了太 同志社大学 コンピュータ用いて音楽教育を総合的に行うユニークな研究で、要素技術に関しては当初の計画どおりに達成できたと評価できる。実用化に当たっての問題点も明確化され、今後新たな取組みが期待される。
749 カモフラージュの解析による環境に調和したパターン作成システムの開発 坂東 敏博 同志社大学 南 了太 同志社大学 背景にマッチしたデザインシステムを開発するために、カモフラージュパターンを撮影・評価し、隠蔽効果を持つことは確認されたが、生物機能の活用には多面的な検討が必要と思われる。さらなる研究の深耕と併せて、研究成果の他分野への展開を期待する。
750 伐採木材の効率的運搬法の開発−原料チップの効率的な搬送− 土井 正好 舞鶴工業高等専門学校 笹田 滋 科学技術振興機構 木材チップ輸送システムにより林業復興をはかる目的で、吸気輸送方式の実験から可能性が示唆され、当面解決すべき課題が明らかになっている。今後は、実用化に向けた技術課題の解決とともに、トータルのエネルギー収支や関係行政機関との調整を含めた、多面的な検討を期待する。
751 IL−1レセプターアンタゴニスト点眼剤の臨床開発 山田 潤 明治鍼灸大学 内田 逸郎 科学技術振興機構 角膜炎症動物モデルで点眼薬としてコスト削減、ステロイドへの優位性で有用な研究結果が得られている。今後、易感染性のないことを実証し、抗炎症、又緑内障治療の点眼薬へ実用化できる可能性を探究する研究展開が望まれる。

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 奈良:15件  (JSTイノベーションプラザ京都)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
890 微生物変換法を用いた希少ヒドロキシ脂肪酸の生産技術開発 岸本 憲明 近畿大学 松本 守 近畿大学 ロイヤルゼリーの微量成分で各種薬理作用を示すとされる10HDAの生産を、目標の生産量10g/Lには達していないが微生物変換技術で可能性を示すデータが得られたのは評価される。成果としての知財権を活用し、産学連携で実用化へ進展する研究推進が望まれる。
891 メタボリックプロファイリング技術を活用した機能性付加飲用柿酢の開発 田中 健 奈良県工業技術センター 高橋 晴雄 奈良県中小企業支援センター 高ポリフェノール含量の柿酢を試作し、メタボリックプロファイリングを活用して、高品質であることを見いだしたことは評価できる。本方法が一般化されていないため、研究成果の実用化を客観的に判断することが困難に思われる。今後は、研究成果の権利化を含めて、技術情報を整理し、円滑に技術移転することを期待する。
892 大和伝統野菜「ヤマトマナ」の生理機能を活かした新しい食品の開発 高村 仁知 奈良女子大学 高橋 晴雄 奈良県中小企業支援センター ヤマトマナ粉末の食品への具体的利用での抗炎症成分の長期保存方法の開発は、一定の成果として評価される。今後、健康食品として認知される科学的根拠を示す方法論の探求が望まれる。
893 ほ乳類網膜組織再生のための細胞外基質の開発研究 荒木 正介 奈良女子大学 藤野 千代 奈良女子大学 独自に開発したゲルサンドイッチ器官培養法により、カエルやニワトリで網膜神経層組織の再生を示唆するデータを得られたのは、評価される。今後、本技術の有用性が哺乳類でも実証されることが望まれる。
894 抗真菌活性を有する新規防臭剤の開発 鈴木 孝仁 奈良女子大学 藤野 千代 奈良女子大学 間伐材を用いて抗真菌性防臭剤の開発を目指し、消臭効果、防菌作用を持つ新たな製品の提案をされているが、もう少し学術的な検討が必要と思われる。今後は、効果の定量的な評価、安全性の確認などのデータを充実させ、知財権についての考慮も期待する。
895 高い親和性を有する蛍光性亜鉛イオンキレーターを用いる生細胞解析 三方 裕司 奈良女子大学 藤野 千代 奈良女子大学 本研究開始以前に特許を取得した蛍光性亜鉛イオンキュレータ1isoTQENの改良合成は、ほぼ達成したものと評価できる。しかしながら、肝心の、蛍光特性の評価が未完了で、データが全く記載されていないのが惜しまれる。評価を完了し、蛍光特性の改善が実証されることを期待する。
896 誘引物質を用いた水生有害貝類の長期制御システムの確立 遊佐 陽一 奈良女子大学 藤野 千代 奈良女子大学 水生有害貝類の誘引剤に長期残効性を持たせるため、ポリウレタンコーティングによって誘引効果の長期化を目指す研究は計画通りに実施されている。実験水田での試験において、加害量軽減に著効が見られず、さらなる検討が必要と思われる。フィールド試験を含め、より回避効果向上へ向けた研究の発展を期待する。
897 三重らせん構造を有する抗菌性ペプチドの開発 谷原 正夫 奈良先端科学技術大学院大学 戸所 義博 奈良先端科学技術大学院大学 知財権を確保する中で、細菌に対する抗菌性と哺乳類細胞膜保護作用で有効性が見出されたのは、研究成果として評価される。今後、本ペプチドの、抗菌メカニズム、用途に応じた薬剤適性(物性、吸収性、毒性、活性度)を検討する中で、実用化を探究する研究の進展が望まれる。
898 環境汚染物質用超高感度・超高速検出システムの開発 内藤 昌信 奈良先端科学技術大学院大学 戸所 義博 奈良先端科学技術大学院大学 ポリシランを用いて、10^-15^MオーダのFイオン検出の可能性を見いだしたたことは高く評価するが、当初の研究計画とは大幅に異なっている。今後は、新たに発見した事象の再現性、定量性を検証し、早期に実用化の可能性を見極めることを期待する。
899 モレキュラーバンドエンジニアリングによる新規発光性分子ワイヤの創成 尾之内 久成 奈良先端科学技術大学院大学 戸所 義博 奈良先端科学技術大学院大学 モレキュラーバンドエンジニアリングを用い、フタロシアニンを主鎖骨格に周期的に有する可溶性ポリマーの合成については一部達成されているが、実用化という観点からは未だ基礎的段階と思われる。
900 蛋白質活性状態の新規構造解析法の確立と基盤整備 上久保 裕生 奈良先端科学技術大学院大学 戸所 義博 奈良先端科学技術大学院大学 蛋白質活性状態の新規構造解析法について、基礎的で意義のある研究であると評価できる。しかしながら、実測データが全く記載されていないのが惜しまれる。成果の特許化や製品像の具体化にも力点を置いて、更に研究を発展されることを期待する。
901 三次元光記録を目指した二光子吸収色素の開発 小川 和也 奈良先端科学技術大学院大学 戸所 義博 奈良先端科学技術大学院大学 三次元光記録用二光子吸収色素開発を目指し、精力的に研究を行って、当初の目標値を越えたことは評価できる。今後、安定性の評価や収率の向上を図り、実用化への姿勢を期待する。
902 情報家電の遠隔操作・遠隔監視を直感的に行うユビキタスリモコンの開発 安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学 萩原 史朗 奈良先端科学技術大学院大学 情報家電の遠隔操作・監視用ユビキタスリモコンの機能がほぼ予定どおり実証されたことは評価できる。今後、特許の早期取得や企業との共同研究を期待する。
903 広域屋内環境におけるユーザ位置高精度推定技術の開発と実用化実験 神原 誠之 奈良先端科学技術大学院大学 萩原 史朗 奈良先端科学技術大学院大学 固有IDを埋め込んだ再帰性反射材を利用する高精度位置推定技術の開発で、位置及び姿勢誤差が高精度で検出できることを実証したことは評価できる。今後は、IDパターンの自動印刷技術の開発などが課題であり、企業との連携推進、知財化が望まれる。
904 鏡面円筒鏡を用いた物体全周の三次元動形状計測システムの開発 眞鍋 佳嗣 奈良先端科学技術大学院大学 萩原 史朗 奈良先端科学技術大学院大学 円筒鏡面の簡単な機器構成で3次元計測システムを開発する試みで、配置の較正が必要でない条件を明らかにしているが、オフラインでの作業状態である。自動形状復元方法を目指すなど意欲的であるが、問題点も明らかになっている。これら課題を早急に解決し、実用化を加速することを期待する。

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 大阪:98件  (JSTイノベーションプラザ大阪)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
752 新規RNA核外輸送因子による抗ウイルス性自然免疫調節作用の評価 木村 富紀 関西医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 「IFN-αによる抗ウイルス自然免疫を調節」するという臨床的に非常に重要な課題に取り組んでおり、それなりの成果は得ているものの、「新規RNA輸送因子RNPS1」がRNPS1 がIFN-α1 mRNA の核外輸送調節を通じて宿主自然免疫応答を調節する候補には成り難いことなど、克服すべき課題を残している。
753 動脈硬化症における不安定プラーク検出法の開発 桝田 緑 関西医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 (辞退)
754 帯電臓器に対するMRI造影剤の最適投与システムの開発 池田 耕士 関西医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 一定の基礎データーは蓄積されたが、実用化についてはまだ見通しは得られておらず、今回実施された手法について検討することが必要と考えられる。
755 電気泳動現象を利用した微粒子の分級技術の開発 芝田 隼次 関西大学 武井 廣見 科学技術振興機構 当初計画の試験項目を予定どおり終了しているが、実用化にはまだ問題点も多く残っており、さらなる基礎的研究を要すると考えられる。
756 高弾性ゲル形成能を示す温度応答性ポリマーによる低侵襲ドラッグデリバリーシステムの研究 大矢 裕一 関西大学 田中 久仁雄 関西大学 当初の研究実施計画が達成されていない部分があるものの主要な部分に関しては大方達成されている。細胞委嘱によるゲルを足場とした再生医療用材料としての可能性が期待される。知的財産取得に関してはよりターゲットを絞るべきである。
757 多孔質アノード酸化膜を利用した脱臭触媒材の開発 藤野 隆由 近畿大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 実験計画変更があったものの、当初の目的と目標に沿った注目すべき成果が得られている。また、今後の特許取得について、具体的な戦略が示されている。
758 ハロゲン化炭化水素溶媒代替粉体を用いるインプラント技術に適した粉体の実用化試験 佐々木 洋 近畿大学 大野 安男 科学技術振興機構 新規ポリ酸塩触媒の開発に関して、当初計画に対して良好な試験結果が得られている。具体的に企業との共同研究が進行し、知的財産権の確保についても検討が行われており、実用化が期待できる。
759 ジクロロシランの電極還元反応によるポリシランの精密重合法の開発 石船 学 近畿大学 根津 俊一 近畿大学 年度内ですべて計画通り達成されてはいないが、ポリシランの重合法として着眼点が良く、今後この手法が発展する可能性がある。ポリシランの調整法で特許を出願されることが望まれる。
760 ガンの診断と治療に有用なバイファンクショナルな化合物の創製 若宮 建昭 近畿大学 松本 守 近畿大学 熱中性子線照射による療法と診断の機能を併せ持つホウ素ーフッ素化合物の合成と機能を研究課題としているが、機能解明の計画はまだあまり実行されていない。共同研究の体制が整っているが、現段階では知財権の確保が計画されておらず、検討が必要である。
761 大脳皮質による歩行制御様式の解明とその応用 中陦 克己 近畿大学 松本 守 近畿大学 本研究は、基礎研究であるため、企業化・知的財産権は、まだまだ先の課題であるが、工学研究者とのタイアップにより、成果が社会に還元できる可能性を大きく含んでいる。
762 生分解性フォトニック結晶の開発とナノリリザーバーデバイスへの応用 藤島 武蔵 近畿大学 松本 守 近畿大学 生分解性フォトニック結晶の作製については当初の計画を実行できたが、第2の課題である分解特性、薬物吸着・放出特性の評価は十分には達成できていない。今後、スピードアップして成果に結びつけることが望まれる。
763 無機酸化物ナノ蛍光体を用いたナノ領域バイオイメージング 伊藤 征司郎 近畿大学 松本 守 近畿大学 ナノメーターオーダーの膜厚で表面修飾した希土類イオンをドープした無機酸化物ナノ粒子が高い量子効率を有することを見いだしており、基礎データが得られている点は評価できる。しかし、バイオイメージング試験は実施されていないのが残念である。
764 巨大組織再建のための毛細血管網を有したスキャフォールドの作製 江橋 具 国立循環器病センター 大野 安男 科学技術振興機構 スキャフォールドを用いた細胞培養の目標は達成できなかったが、それ以外の生体適合性や移植実験に関しては特筆すべき結果を得ており、今後の展開が期待される。現時点で既存材料との差別化が明確であり、実用化が期待できる。知的財産の取得も計画的である。
765 重度難聴者のための自動車等運転時における聴覚補助技術の開発 中川 誠司 産業技術総合研究所 佐藤 義幸 産業技術総合研究所 「音源定位能付き骨導超音波知覚利用補聴機器」を開発して重度難聴者に自動車運転の可能性を示すという、「障害者医療」において重要な課題に取り組んでいる。「音源定位能」に関してはそれなりの成果を得てはいるものの、研究の進展については更なる努力が必要と思われる。しかし、着実に目標に近づきつつあると期待される。
766 好熱菌を用いた難分解性動物タンパク質に対するリサイクルバイオテクノロジー 茂里 康 産業技術総合研究所 小黒 啓介 産業技術総合研究所 難分解性動物タンパク質に対する分解活性を有する好熱菌を用いて、同物質の生ゴミ処理機における分解特性を検討している。本法の実用レベルでの有効性が示されており、コラーゲンペプチド生産などの再利用技術としての実用化が期待できる。
767 遺伝的網膜疾患の原因遺伝子の同定と診断チップの開発 古川 貴久 大阪バイオサイエンス研究所 吉田 政樹 大阪市都市型産業振興センター サイエンスとしては素晴らしいが、実用化の可能性は少し低いことが気にかかる。候補遺伝子の同定、およびジーンチップ作製の目途をつけることが望まれる。
768 二次元ゲルプラスチック化法による機能性プロテオミクスの新しいツールの創出 和田 明 大阪医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 ゲル状での活性測定には一部成功しているものの、当初計画に対し、データの取得が不十分である。企業化に向けて期待される進展がみられておらず、実用化のために克服すべき課題抽出を明確化すべきである。
769 塩基性蛋白質に着目した抗癌剤5-フルオロウラシル耐性マーカーの同定と診断法の予備的検討 境 晶子 大阪医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 予定が十分に達成されておらず、研究レベルにとどまっていると考えられる。
770 高レーザー耐力光学素子応用のためのフッ化物系材料の複合的表面加工処理技術の開発 神村 共住 大阪工業大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 光学研磨のみの石英ガラス表面のレーザー損傷耐性と比較して、当初目標(約4倍)よりも高い最大約5倍の高レーザー耐力化を実現、さらに処理後の表面に光学薄膜を蒸着させて未処理の場合よりもレーザー損傷耐性が最大2倍向上する結果を得ている。メーカーと共同で早期の実用化を目指しており、今後の進展が期待できる。
771 塔状構造物に関する新しい振動制御法の研究 飯田 毅 大阪産業大学 野村 健次 大阪産業大学 自由振動模型実験から,新たにバネマス粒状体ダンパーの有効性を見出しており、今後の企業化の可能性があり、知的財産権確保が期待できる。振動台での実験結果とFEMによる解析結果を比較検証できるようになれば、より良い振動抑制装置の開発につながるものと思われる。
772 燃焼合成反応熱を利用した新推進系小型ロケットの開発 山田 修 大阪産業大学 野村 健次 大阪産業大学 当初の計画通り終了しているが、企業化について目標を明確にすることが望まれる。
773 銀ナノ粒子の水溶液中調製と高分子素材への吸着技術の開発 藤原 裕 大阪市立工業研究所 武井 廣見 科学技術振興機構 無電解銅めっき反応に対する触媒活性の高い銀ナノ粒子の作製条件と吸着条件を明らかにし、銀ナノ粒子を高密度で強吸着することが可能となり、低環境負荷かつ省エネルギーの画期的な合成プロセスによる新しい触媒の実現に向けて大きく進展した。実用化に向けて残された課題の早期解決を期待する。
774 メタクリル系新規耐熱性透明樹脂の開発 松本 章一 大阪市立大学 武井 廣見 科学技術振興機構 着実に基盤的データを蓄積している。本提案の内容の範囲内では、十分な成果と考えられ、このような蓄積が、応用につながるシーズとなると考えられる。
775 新開発の関節内投与型DDSを用いた家兎膝関節軟骨欠損部修復実験 北野 利夫 大阪市立総合医療センター 間 健一 大阪市立大学 当初の研究計画は臨床的に重要な課題であり、計画も妥当なものと判断できた。しかし、研究の進展度の一層のスピード化を期待する。
776 肝臓病診断用チップ開発に関する研究 田守 昭博 大阪市立大学 間 健一 大阪市立大学 当初の研究実施計画に対してそれなりの成果を得ている。今後の研究の進展にはさらなる努力が必要と思われる。
777 超高圧力媒体の開発 村田 惠三 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 既に、一部の成果について特許出願を行っており、企業の協力を得られており、期待する。
778 高輝度発光材料を用いた高効率な短波長光変換薄膜素子の開発 鐘本 勝一 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 基礎データの取得が未だ不十分であると思われる。発光メカニズムを詳細に検討し、既存技術との比較が行えるように期待する。
779 高出力軟X線用酸化物多層膜結晶ミラーの開発に係る試験研究 熊谷 寛 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 良い成果である。軟X線用酸化物多層膜結晶ミラーとしての実用性についてより詳細なデータ・説明があればよかった。
780 体積走査法に基づく3次元立体ディスプレイ装置の開発と応用 宮崎 大介 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 提案手法の原理的な有効性は確認できているが、実用化のために必要な表示像サイズの拡大という問題に対しては満足できる結果が得られておらず、将来的な解決方法の検討を望む。
781 再帰反射材の日射照り返し抑制効果の高効率化試験 酒井 英樹 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 実験結果は最終目標としていた反射率80%とはほど遠いものに見える。今後の一層の努力を期待したい。
782 近赤外高次多光子顕微鏡開発のための試験研究 八ッ橋 知幸 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 学術的にも大きな成果を挙げているが、企業化に関して次のステップへの努力を期待する。
783 軟体動物および節足動物の血液主要成分を利用した環境調和型酸化触媒の開発 伊東 忍 大阪市立大学 三刀 基郷 大阪市立大学 当初の研究実施計画はほぼ達成されている。天然由来材料の活用という位置づけは評価できる。企業化・知的財産確保に関しては模索段階であり、具体的な取り組みを期待したい。
784 高機能性、高安全性の新規止血・組織接着剤の開発 長崎 健 大阪市立大学 渡辺 敏郎 大阪市立大学 当初計画の達成に加えて、ゲル化の高速化など期待レベル以上の性能を有する止血・組織接着剤の開発に成功した。実用性の高い技術であり、共同開発企業も既に存在し、基本特許の出願もなされており、実用化への見通しがたっている。
785 超臨界流体中での酵素活性を利用した生体由来組織の脱細胞化 澤田 和也 大阪成蹊短期大学 東別府 良彦 大阪成蹊学園 超臨界二酸化炭素系中で形成される逆ミセル系における酵素活性は解明され、学術的な進展は見られる。しかし、主目的である生体組織の脱細胞化に関する検討が殆どなされておらず、企業化の進め方について検討が望まれる。
786 ビスマス・アルミドープ石英による近赤外広帯域分光光源の開発 中塚 正大 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 当初の研究実施計画はほぼ達成されており、共同研究など具体性あるスキームに沿って企業化が進められている。また、関連特許を既に取得し、今後の知財確保の方向性もクリアである。
787 粉体プロセスを用いた高強度・高衝撃エネルギー吸収性マグネシウム合金の開発 近藤 勝義 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 当初計画どおりの成果が得られている。予定したデータが取得でき、企業において小型サンブルの試作・評価を進行中であり、今後スケールアップ素材での性能検証が企業化のポイントとなろう。
788 光機能性酸化膜の低温成長と発光デバイスへの応用 寺井 慶和 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 当初計画のプラスチック基板上ではないが、E添加ZnOの室温成膜が達成されている。当初の計画とは違うが、知財の検討が行われており、さらに研究を進め、目標のプラスチック基板上への作成が期待される。
789 固体燃料を用いた携帯用マイクロ燃料電池の研究開発 杉野 隆 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 実用レベルに至るには課題が多いが、様々な発展が期待できる。一層の検討に期待したい。
790 有機半導体単結晶を用いた分子検出デバイスの開発 竹谷 純一 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 提案した方法が優れた検出感度をもつ上、素子も安定であることが示されている。加えて、ユニークな効果を観測するなど大きな可能性を含んでいる。すでに協力関係にある企業との商品化の検討がなされており、今後の研究成果や企業化に期待が大きい。
791 酸化物ナノワイヤ構造を用いた不揮発性メモリ素子の開発 柳田 剛 大阪大学 武井 廣見 科学技術振興機構 研究実施計画が高度であった故、成果としての価値は高い。迅速な知的財産権の確保が望まれる。
792 酸化剤を必要としない効率的アルコール酸化反応系の開発 満留 敬人 大阪大学 沼本 紀良 大阪大学 優れた研究成果を得られていると考えられるが、実用化を目指した研究はこれからである。
793 常温・常圧下で行うケトンの光化学的クリーン合成 白石 康浩 大阪大学 沼本 紀良 大阪大学 有害廃棄物の生成しない汎用的高効率ケトン合成プロセスであり、当初の計画に対し良好な試験結果が得られている。企業化に関しては解決すべき問題も多いが、可能性が示されている。
794 細胞毒性を示す生体触媒の高効率生産系の確立 西岡 求 大阪大学 沼本 紀良 大阪大学 中核分子であるYGGEの機能についての解析が進み、かつ、YGGGなど別分子の新たな機能も見出されるなど、一定の成果は認められる。しかしながら、企業化のための課題解決の方策が見えてきていない。
795 安定な開殻有機分子を基盤にした分子結晶性二次電池の開発 森田 靖 大阪大学 沼本 紀良 大阪大学 当初の計画通り検討が進んでいる。今回の成果に関係する特許の出願を行う計画があり、知財権確保について検討が進んでいる。今回、TOT合成収率を2%向上が、企業化のための目標収率の明確化を望みたい。
796 多孔性中空炭素シェルに内包させた金属ナノクラスター触媒の合成 池田 茂 大阪大学 沼本 紀良 大阪大学 概ね、当初の計画にそった成果が得られている。また予定外の結果に際しても、別法を適用することで一定の成果が達成された。企業化に関しては交渉進行中であり、可能性は見出せると予想される。
797 金属クラスターを含有する有機分子の分子蛍光の増強に関する研究 劉 虹ウェン 大阪大学 清水 裕一 大阪大学 有機発光ダイオードに関して金属クラスター添加という独自の方法で研究が進められ、多くの有用な知見が得られている。今後さらに検討が進み企業化されることが期待される。知的財産権の確保が望ましい。
798 半導体中の遷移金属不純物の除去方法開発 白井 光雲 大阪大学 清水 裕一 大阪大学 当初の計画である、BOx複合物を用いた実証実験が行われていないが、シリコン中の遷移金属不純物のためのゲッタリングプロセスのシミュレーション化を大いに期待する。
799 高次な環境浄化機能を有する酸化チタンナノチューブの高性能化 関野 徹 東北大学 清水 裕一 大阪大学 Ti金属上でのチタンナノチューブ(TNT)形成をはじめ諸々の可能性等の検討を重ね、新規な結果を得たことは評価できる。TNTの吸着能と光触媒性能の相関を見極めるにはTNT製造方法等の知見がある企業との共同研究も視野に入れ、企業化への方向性を展望して頂きたい。
800 レーザー直接描画法による液晶微細配向制御技術の開発 尾ア 雅則 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 非常に独創性の高い有望な研究であり、学術的な価値および企業化の期待も大きい。しかし残念ながら、知的財産権確保に関しては積極的な姿勢がみられない。
801 細胞内移行ペプチドを用いた効率的かつ簡便な新規遺伝子導入技術の開発 吉岡 靖雄 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 ペプチド修飾アデノウイルスベクターを用いた遺伝子導入系は、優れた遺伝子発現活性を示し、本アプローチが多様なペプチドの効率的導入・発現へ応用可能であることが示唆されている。今後の展開を期待する。
802 自然界豊富科学種の触媒的直接反応開発 馬場 章夫 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 アルコールの直接置換という革新的で独創性の高い研究内容であり、今後の発展が期待される。企業化には、更なる検討課題も残っているが、可能性は見出されている。知財の確保について、検討が望まれる。
803 オールウェットプロセスによるフレキシブルディスプレィ素子の開発 大森 裕 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 発光効率に関しては当初計画の半分程度であるが、ポリマー透明電極に関しては十分な成果が得られている。企業化には更なる研究が必要である。
804 電子実装用新低温固相接合技術開発 高橋 康夫 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 電子実装に不可欠なCu/Snの大気中常温近傍での固相凝着接合に必要な条件を達成している。しかし、接合面積が大きくなった場合に均一な接合が困難になる点などの実用化課題が残されている。
805 細菌の宿主細胞侵入モチーフを用いた粘膜免疫用ドラッグデリバリーシステムの構築 寺尾 豊 大阪大学 多田 英昭 大阪大学 In vitro実験は当初の目的を達成しているが、臨床応用で重要なin vivo実験が未達成である。しかし、成果の発表に関しては優秀であることを考慮すれば、今後の進展が大いに期待できる。
806 医用ディスポーザブルリニアアクチュエータの開発 西川 敦 大阪大学 中村 邦夫 大阪大学 当初の目標は十分に達成されており、特許出願がなされ、実用化に向けて着実に成果があがっている。
807 新規精製用タグによる合成ペプチドの生産及び精製キットの開発 相本 三郎 大阪大学 土居 幹生 大阪大学 ペプチドの新規精製手法の開発に関しては成果が得られている。企業化に関しては、現時点では難しいが、今後、知的財産権の確保に向けた検討が望まれる。
808 共振電極と分極反転構造を用いた高性能光SSB変調器の開発 村田 博司 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 原理実証研究としては確たる成果が得られている。当初目的のSSB変調器を達成するためには更なる研究の継続が望まれる。
809 有機スピンバルブ素子の開発 夛田 博一 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 計画時に記載の歩留まりが報告書には書かれていないため、歩留まりの改善の程度が判断できないが、有機材料によるデバイスの中でスピンバルブ素子の期待は大きいので、一層の実用化研究を期待したい。
810 微分スペクトルイメージング用波長可変フォトニックフィルタ 奥山 雅則 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 計画通りに研究が実施され、目的は達成されている(波長のピークシフトが3 nmから5.2 nmに改善)が、実用化に向けた問題(実用化に必要なピークシフト)も残している。
811 パルス磁気顕微鏡による磁性・キラリティー評価法の開発 渡會 仁 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 優れた研究成果である。パルス磁気顕微鏡による磁気染色・キラル染色の将来性に期待する。
812 光コム生成テラヘルツ光ビートを用いた高分解・超高ダイナミックレンジ測距法の開発 横山 修子 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 サブテラヘルツ帯における光ビートの応用での測距の可能性をさらに高めてもらいたい。
813 リアルタイムシステムのためのフィードバック型リソース配分法の開発 潮 俊光 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 本研究により、当初考案のアルゴリズムの改善方向が明確になったが、企業化のためには、アルゴリズムの汎用化が必須であり、今後の検討に期待する。
814 超音波共鳴法を用いた超高精度低温弾性定数計測システムの確立 垂水 竜一 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 当初の計画以上に、特筆すべき成果が得られた。一方、知的財産確保の努力が望まれる。
815 超高感度水晶バイオセンサの開発 荻 博次 大阪大学 藤原 昌平 大阪大学 当初の実施計画の一部(薄膜化と凝集率測定)については達成されていないが、今後の方向性は見出されており、実用化のための共同研究企業を探す一層の努力に期待したい。
816 より正確、安全な縦隔リンパ節生検をめざした、バーチャルナビゲーションシステム(Virtual navigation sysytem)の開発 内海 朝喜 大阪大学 内田 国克 大阪大学 これまでの研究実績からの進展が大きいとは考えにくいが、実現されれば企業化の可能性は高いと期待できる。知的財産の確保を望む。
817 金属性と半導体性カーボンナノチューブの分離装置の開発 脇坂 嘉一 大阪大学 内田 国克 大阪大学 当初の計画は達成されていないが、金属性CNTの分離において純度96.4%まで改善されている。
818 急性心筋梗塞におけるリモデリング促進因子抑制療法の開発 谷山 義明 大阪大学 内田 国克 大阪大学 当初の目標は実現できていない。一方、ペリオスチンのスプライスバリアントの新規の機能を見いだし新たなる展開に結びつく可能性が示された。
819 生物的無毒化処理によるセルロース系バイオマスの効率的利用 片倉 啓雄 大阪大学 内田 国克 大阪大学 当該菌による前処理が有効であることは確認できたが、今後の展開が難しい。
820 高病原性トリインフルエンザウイルス迅速診断法の開発 中屋 隆明 大阪大学 内田 国克 大阪大学 当初計画の達成だけでなく、実用化に必要な基盤の確立を行なってる。ヒトに対する検討まで至らなかったのが残念であるが、実用化された場合の波及効果は大きいと考えられる。
821 磁気的機能を付与した均一分散金属ナノ粒子含有コーティング樹脂材料の開発と応用 山内 智央 大阪大学 樋口 堅太 大阪大学 近年注目されるポリマー系ナノコンポジット材料の開発について、ほぼ当初の計画にそって研究成果が達成されている。実用化に向けて、スケールアップ等の検討が必要であり、ナノコンポジット材料に関しては限定的であるが、糸口が見出されている。
822 ヘムタンパク質を基盤とするバイオ超高感度酸素センサーの開発 林 高史 大阪大学 樋口 堅太 大阪大学 現行品の改良をもくろんだ2点について、期待された効果がえられなかったのは残念であるが、適切な修正がなされており、今後の展開が期待できる。
823 ハロペルオキシダーゼの酵素機能に基づいた環境調和型ハロゲン化プロセスの開発 平尾 俊一 大阪大学 樋口 堅太 大阪大学 工業的に重要なハロゲン化プロセスに関する検討が行われ、天然酵素のレドックスシステムに基づいた環境調和型の触媒反応が見出された。分子状酸素を用いるなどの改良により工業化へ向けた可能性が示唆されている。
824 脂肪組織由来未分化間葉系幹細胞を用いた次世代型歯周組織再生療法開発 橋川 智子 大阪大学 妹尾 八郎 大阪大学 当初計画の達成に加えて、顕著な再生能力を有する幹細胞と足場材の開発に成功した。実用性の高い技術であり、既に基本特許の出願もなされている。臨床試験等も予定され実用化が近いと判断できる。
825 環境半導体β-FeSi2の高品質エピタキシャル膜成長への挑戦 瀧川 靖雄 大阪電気通信大学 彦坂 明宏 大阪電気通信大学 β-FeSi2(100)薄膜結晶をSi(100)基板上にエピタキシャル成長させることに成功しているが、本来の目的である環境半導体高効率発光デバイスを作製する上で必要な間接遷移型から直接遷移型への移行には取り組まれていない。また、知財権確保に対する検討が望まれる。
826 溶融炭酸塩を用いた食品廃棄物の高付加処理法の開発 杉浦 公彦 大阪府立工業高等専門学校 阿部 敏郎 科学技術振興機構 試験研究実施計画に基づいて研究は遂行され、3つの課題のうち2つは達成された。一方、水蒸気添加法と燃料供給方法に課題が見出されたが、明確になった技術的課題を克服することにより、今後の発展が期待される。
827 参照光なしディジタルホログラフィ装置の開発 重井 宣行 大阪府立工業高等専門学校 松田 元伸 大阪府立大学 有望な技術であるが、参照光なしディジタルホログラフィ装置が未完成である等、所望の研究が進んでいない。今後の進展が望まれる。
828 高機能・高活性を有する金属/TiO2ウニ状微粒子光触媒の開発 日置 亜也子 大阪府立産業技術総合研究所 武井 廣見 科学技術振興機構 研究計画に基づいて研究が着実に進められており、必要なデータをすべて得ている。企業化まではまだ少し距離があるように思えるが、知財権確保への方向性は明確に示されている。
829 超精密切削におけるダイヤモンド工具の熱化学的磨耗の抑制に関する研究 本田 索郎 大阪府立産業技術総合研究所 森田 均 大阪府立産業技術総合研究所 得られた結果はダイヤモンド工具のみならず工具一般に応用が可能であり波及効果は大きい。
830 MEMS技術を用いた微小材料の熱物性測定デバイスの開発 宇野 真由美 大阪府立産業技術総合研究所 森田 均 大阪府立産業技術総合研究所 熱物性測定をMEMSで行う技術であるが世界的に競争の激しい分野で、今後、定量性と再現性が求められる。試料保持方法の課題は別の方法で解決した場合、測定できる試料に制限が加わる事にならないか懸念される。実用化に向けてコーディネーターと連携をとり戦略的に進めてほしい。
831 大規模原本データベースの高速画像検索に基づく文書・画像の実時間改竄検出 黄瀬 浩一 大阪府立大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 当初想定していた規模10万画像には及ばなかったが、着実に進捗しており、学会でも評価されている。また、特許出願も十分である。実用化に向けての課題が明らかになっている。具体的な企業化へ努力を期待する。
832 製造性に優れた超耐熱・超耐環境次世代型金属間化合物合金の開発 高杉 隆幸 大阪府立大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 企業化に向けての計画が極めて具体的であり、今後の進展が期待される。
833 頻度・鮮度の多面分析に基づく動向分析ツール 辻 洋 大阪府立大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 ツールができたところで、このままだと公開して終わりになってしまう恐れがある。せっかくの成果を生かせるようにするには今後どうすればよいか検討してほしい。
834 高気孔率・高強度を有する炭化ケイ素(SiC)多孔体の新規合成と自動車用セラミックガスタービン燃焼触媒担体の開発 間渕 博 大阪府立大学 武井 廣見 科学技術振興機構 取得したデータが不十分であり、今後の方向性がはっきりしない。他制度への展開を真剣に模索、努力して欲しい。
835 高速回転偏心ねじり押出し法の開発と難加工マグネシウム合金への適用 高津 正秀 大阪府立大学 武井 廣見 科学技術振興機構 最も重要な機械的性質の評価、Zパラメータと動的再結晶粒径の評価が行なわれず、当初の目的の達成を望む。
836 反応性ビラジカルを用いた革新的有機EL素子の設計と開発 池田 浩 大阪府立大学 稲池 稔弘 大阪府立大学 学術的に非常にレベルが高い。実用化を視野に入れ企業との共同研究も推進するとともに、多くの研究発表などを行っており十分な成果を得ている。
837 大気圧常温プラズマと吸着剤を利用した高効率小型VOC無害化技術の開発 黒木 智之 大阪府立大学 稲池 稔弘 大阪府立大学 CO およびオゾンについては常温で酸化マンガン触媒によって室内許容濃度以下に削減することが示された。しかし、吸着プロセスの改良と循環処理時間短縮化の問題が残っており、研究実施計画の達成度の向上を期待する。
838 キシロース及びその重合体を代謝する休眠遺伝子発現菌株の育種 岸田 正夫 大阪府立大学 下田 忠久 大阪府立大学 研究目標と進捗状況に開きがあるように感じる。キシロースを資化する菌株の単離に成功しているが、今後の方向性を得るためにはさらにデータ取得が必要である。
839 新規な酵素を用いた新規なキチンオリゴ糖の調整とその利用 上田 光宏 大阪府立大学 下田 忠久 大阪府立大学 当初予定していた重合度の高いキチンオリゴ糖の作成が達成された。しかし、キチン分解酵素の大量発現、キチンオリゴ糖の抗菌・抗真菌活性、抗アレルギー糖の検討に関しては企業化につながる成果は得られなかった。
840 帯電ナノ液滴を用いた香辛料の防菌・防黴 足立 元明 大阪府立大学 松田 元伸 大阪府立大学 期待された結果が得られなかったものの、研究計画は着実に実行され新たな知見が得られている。帯電ナノ液滴の殺菌機構のより詳細な解明が今後の目標達成に必要ではないかと考えられる。
841 ビル風における風害低減に有効な風力タービンとその応用 金子 憲一 大阪府立大学 松田 元伸 大阪府立大学 計画の見通しが甘く、研究の進捗が充分に見られない。企業化や権利化の意欲と検討があるので、より積極的な研究を期待する。
842 カメ培養肝細胞を用いた簡便で再現性の高い環境汚染評価法の開発 鎌田 洋一 大阪府立大学 西村 紀之 大阪府立大学 代表研究者が他の研究機関に異動となり、研究の達成度は当初の予定よりも明らかに低下した。企業化、知的財産の期待度も低い。
843 生体内輸送蛋白質を用いた難水溶性薬剤の新規ドラッグデリバリーシステム 乾 隆 大阪府立大学 西村 紀之 大阪府立大学 静脈投与によって難水溶性のNBQXの運搬に成功したことは臨床応用への道を開く画期的成果であり、しかも、一流の国際誌に数編の論文を発表していることは高く評価すべきである。
844 主翼独立制御型水中グライダーの高度知能化に関する研究 有馬 正和 大阪府立大学 巴月 康彦 大阪府立大学 ほぼ予定とおり進捗し、他制度への展開・企業化の可能性が見出せた。知財については更なる検討が必要である。
845 水素機能性を有する次世代汎用型高強度耐熱金属間化合物の創製と応用展開 金野 泰幸 大阪府立大学 巴月 康彦 大阪府立大学 当初計画どおりの実験を遂行して優れた成果が得られ、新しい高硬度耐熱金属間化合物が開発されている。特許取得も可能であり、企業化の可能性もあると考えられる。
846 超長寿命フッ素樹脂電子ペーパ実現のための革新的プラズマ複合処理法の開発 大久保 雅章 大阪府立大学 巴月 康彦 大阪府立大学 フッ素樹脂電子ペーパは現在注目されており多くの報告がある。その中での成果は立派である。寿命比較試験が未達であるが、次ステップへの展開が期待できる。
847 超臨界二酸化炭素を用いた新規な高機能性化粧品の設計 綿野 哲 大阪府立大学 巴月 康彦 大阪府立大学 順調に研究が進展し、特に企業化に向けては具体的な計画があり、本試験研究の趣旨に添う発展を見せている。実用化には、生体との関連など物質特性のみでは計りしれない部分へのファクターも考慮して欲しい。
848 Ti合金と同等の高比強度を有するFe3Al基耐熱合金の開発 小林 覚 東北大学 阿部 敏郎 科学技術振興機構 基礎的研究成果は得られているが、企業化のためにはFe3Alの難切削特性の解決に最優先で取り組むことが望まれる。今後の実用化への展望を開いて欲しい。
849 貴金属・磁性体複合型ナノ触媒の開発 水越 克彰 東北大学 武井 廣見 科学技術振興機構 研究はほぼ目標を達成して次のステップに進む足がかりが出来た。実用化に向けて方向性を見定めてまい進して欲しい。

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 兵庫:40件  (JSTイノベーションプラザ大阪)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
850 天然ワカメ由来クロロフィル増感太陽電池の開発 王 暁峰 関西学院大学 山本 泰 関西学院大学 教育用には使える可能性があるが、実用化へ向けた技術的課題が残っており、解決策の検討が望まれる。
851 生分解性プラスチックの加工性向上を目指した結晶性・熱安定性に関する研究 尾崎 幸洋 関西学院大学 山本 泰 関西学院大学 研究計画はすべて達成し、非常に多くの論文と学会発表を行っており、基盤的評価技術として価値ある成果を得ている。今後、知財権確保、及び企業化検討(まだかなり距離があるように思える)が期待される。
852 ゲノム初期化因子の簡易スクリーニング法の開発研究 木下 勉 関西学院大学 山本 泰 関西学院大学 本研究ではツメガエルをモデル生物として、レポーター遺伝子の発現から初期化因子の大規模スクリーニングが可能な路が示されており、当初の計画を達成している。脊椎動物への応用ができれば、成果としては大きい。今後、企業化へ向けた検討が期待される。
853 金めっき技術を応用した新規免疫学的検出技術の開発 西方 敬人 甲南大学 安田 耕三 甲南大学 金コロイドを用いた免疫的分析手法が組織染色ならびにウエスタンブロッティングへ適用できることを示し、方法論としての有効性を実証している点は評価できる。また、既存技術をそのまま生かして本提案による新技術を付加するという単純な系で大きな効果が明示できたことから、汎用性が高く企業化に向けたスキームが見えやすい。しかし、期待した検出感度が得られておらず、今後の改善が求められる。今後、既存技術へ付加しやすくするための課題解決が必要でと考えられる。
854 放射光及び第一原理計算を用いた局所構造解析技術の開発と実用材料への応用 梅咲 則正 高輝度光科学研究センター 武井 廣見 科学技術振興機構 基礎的研究の域を出ないが、実用化の努力は行っており評価できる。今後、多種の微量元素の局所構造解析への展開など、さらなる研究の進展を期待したい。
855 インソール製作を簡略化するための足底測定法に関する研究 奥 英久 神戸学院大学 松原 加代子 神戸学院大学 「高齢化社会」が急速に進行しつつある我が国において、足底に疾患を有する人に合ったインソールを製作する技術の開発に挑戦している本課題は重要である。実行された研究によって、「製作技術者の経験を生かし足底計測装置の利点を生かしたインソール製作方式が有効」であることを示したことは高く評価できる。一方、製作技術者の関与が必要であることは、疾患に合ったインソールの大量「生産には不向き」であるという新たな問題を提示している。知的財産権の確保について充実することが期待される。
856 ランダム・セントロイド最適化法を用いた新調理システムによる健康調理条件の探索 後藤 昌弘 神戸女子大学 亀治中 吉男 神戸女子大学 当初計画していた減糖に関する検討が、実験器導入の遅れ等により実施されなかった。実験器導入の遅れの理由を明記が望まれる。
857 望みの抗体と酵素を連結可能なアダプター蛋白質の開発 田中 勉 神戸大学 塩野 悟 神戸大学 アダプター分子の抗体結合活性および酵素活性が失われない状態で抗体に特異的に結合することを確認できた事は特筆すべき成果である。種々の抗体を用いた実証データの蓄積、及び実用化を期待する。基本特許は出願済みであり、実用化されると波及効果は大きい。
858 早期食道・胃癌に対する新規内視鏡的治療法の開発 森田 圭紀 神戸大学 小野 英男 神戸大学 当初の研究実施計画の大方は達成されている。着実に実用化が進められており、今後の更なる臨床応用に向けた発展が期待される。
859 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)モデルマウスを用いた病態解析とその臨床応用 林 祥剛 神戸大学 小野 英男 神戸大学 メタボリックシンドロームの予防に力を入れている現時点において、「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」の発生機序の解明に取り組んでいる本研究は重要な意義を持っている。しかしながら、研究の進展度は期待されたものよりも遅く、将来の実用化の展望を明瞭にすることが望まれる。
860 昇温溶出アフィニティークロマトグラフィーによる一塩基多型の検出 勝田 知尚 神戸大学 小野 英男 神戸大学 設定目標のレベルが高かったにもかかわらずほぼ目標が達成されている。特に一連の操作を行った際に高いSNPの検出感度が得られたことは評価できる。実用化ための検討課題と対応策が明確であり、同種の手法で開発を進めている企業も既に存在することから実用化の期待は大きい。知的財産権の確保が望まれる。
861 補体媒介性細胞障害を利用した高感度の微量抗体測定法 小西 英二 神戸大学 小野 英男 神戸大学 ほぼ予定が達成されているものの、研究のアウトプットが明確でなく、知的財産権の検討が不十分である。
862 ヘリコバクターピロリ感染による胃発癌リスク診断の開発 東 健 神戸大学 小野 英男 神戸大学 当初設定した目標に向けて着実に成果を上げており、臨床上の有用性の検討を含めた今後の発展が期待される。
863 カンチレバーを用いた高感度テラヘルツ電子スピン共鳴技術の開発と応用 太田 仁 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 試験研究としては成果が得られているが、実用化(テラヘルツ帯への拡張)へのブレークスルー、及び特許出願が望まれる。
864 安全・安心な生活を守るための光る変位計の開発 芥川 真一 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 光る変位計は活用範囲が広く実用的な研究開発である。多くの現場で実証試験を実施し有益な情報が得られており、改良を加え、さらに発展するものと期待できる。
865 タンパク質固定化ナノ粒子を用いた分子インプリントプロテインチップの開発 竹内 俊文 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 目的たんぱく質のみを選択的に吸着できる基板の開発を達成している。今後、実用化・企業化を期待する。
866 ルームミラー透過式赤外カメラを用いた安全運転支援のための車内撮像システム 黒木 修隆 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 ほぼ計画通りに研究が実施されている。当初の目標値は達成できていないが、問題点は明確であり、企業との共同研究により、企業化へ向けた展望が開けることが期待できる。装置の開発であり、特許化の検討が望まれる。
867 機能性有機薄膜を指向するπ共役が拡張したチアゾール誘導体の設計と合成 森 敦紀 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 機能性有機薄膜を指向するπ共役拡張型チアゾール誘導体の設計と合成に関し、当初の目的は概ね達成されている。今後の展開として薄膜デバイスの作成とその機能評価が必要である。知的財産権の確保が望まれる。
868 経口抗体療法の開発 谷口 泰造 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 当初の計画の初期段階にとどまっており、進捗を妨げている諸問題を克服することが望まれる。
869 熟練者の感覚技能を継承する−皮革の触感のデジタル化− 井上 真理 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 他の試験研究と比べると異色のテーマであるが、現場との連携がなされており、社会的には重要な研究テーマである。今後、データ解析に基づく予測式のフィードバックによる実用化レベルのシステム開発、企業化に向けた取り組みが期待される。
870 キャリヤー輸送膜とガス吸収法のハイブリッド化による高効率ガス分離法の開発 松山 秀人 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 回収率が低い点を改善しなければ、企業からの興味は得られにくいと考えられ、回収率のさらなるアップのためにどのような課題があるのか、その手段が何なのかを明確にすることが必要である。
871 油水界面を用いるタンパク質の電気抽出分離・分析法の開発 大堺 利行 神戸大学 大内 権一郎 神戸大学 油水界面型マイクロフローセルを用いてタンパク質の電解クロマトグラフィーが可能であること、及び血清・食品などの生体サンプルへの適用可能性が示されている点が評価できる。今後、企業化可能性の明確化・知的財産確保を期待する。
872 脳性麻痺による発話障害者の音声コミュニケーション支援に関する試験研究 滝口 哲也 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 企業化へはまだ道のりは遠いように思えるが、一定の進捗があったことで評価できる。次のステップとして「話し言葉」へ対応する事は自然の流れであり、是非開発を継続し、企業化及び特許化することを期待する。
873 参加型アプローチによる生活空間情報データベースの構築手法 朝倉 康夫 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 計画通りに研究が実施され、目的を達成している。企業化の難しい研究分野であると思われるが、社会的な要請は高く、企業との共同研究も行われており、着実に研究成果の蓄積がなされている。今後、知的財産権の確保が期待される。
874 図形アルファベット仮説に基づく画像検索・分類システムの開発 山口 一章 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 ほぼ計画通りに計画が実施された。目標とする数値には至っていないが、学術的には十分な成果と考えられる。ただし、実用化のためには、成功確率を高めることが必要で、この点の解決が望まれる。解決によって、企業化および知的財産権確保の展望が開ける。
875 生体自己組織化構造リポソームの高収率生成法の開発 鈴木 洋 神戸大学 中井 哲男 神戸大学 当初の目的を達成している。収率のアップを目的とした研究課題は、実用化のためには必須な課題であり本提案の対象物であるリポソームならなおさらである。今後、基本技術の確立、企業化ための技術的課題の解決、及び知財確保が望まれる。
876 食品内部の微生物汚染を可視化するインピーダンス・トモグラフィ装置の開発 豊田 淨彦 神戸大学 柘原 岳人 神戸大学 農産物や食品内部の微生物汚染を、非破壊で迅速、簡便に検出し、その空間分布を可視化する装置の開発を目的としている。測定周波数が決定され、解析アルゴリズムも開発されており、基礎データは得られたと評価できる。今後、特定企業との共同研究、知的財産の確保、及び当初予定されていたP.fluorescensの蛍光発光による汚染領域測定が望まれる。
877 新規作物保護剤の開発 佐々木 満 神戸大学 鶴田 宏樹 神戸大学 生物活性評価による候補分子の絞り込みがなされ、構造的な特性も見出されており、リード化合物からの実用化に向けた道筋が見えつつある。今後、遺伝子レベルでの検証など周辺データの取得による作用機構の解明の進展も望む。
878 ダイオキシン類の高感度多検体簡易測定法開発 芦田 均 神戸大学 鶴田 宏樹 神戸大学 ダイオキシン簡易測定法の100倍の高感度化、2倍の迅速化を達成しており高く評価される。この技術に対するニーズは高いと思われ、企業化へ向けての動きを加速すること、及び市場開発が期待される。
879 位置情報付き画像類似度を用いたモバイル向け地域情報データベースの試作 鎌原 淳三 神戸大学 由雄 正保 神戸大学 予定通りの進捗で、これから行う一般に公開した実証実験の結果が楽しみである。今後、企業化、及び特許化が期待される。
880 石綿代替ガスケットの寿命短期予測手法の構築 高木 知弘 京都工芸繊維大学大学院 由雄 正保 神戸大学 (中止)
881 脳障害治療を志向した細胞製剤の応用試験 松山 知弘 兵庫医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 骨髄由来神経幹細胞による細胞製剤の実用化にむけての基礎データとして、至適投与を検証することが十分なされなかったが、当初の計画をほぼ達成している。実用化には多くの困難が予想されるが、今後の実用化展開が期待される。
882 インクジェットプリンター用フォトクロミック色素の開発 山口 忠承 兵庫教育大学 大内 権一郎 神戸大学 特許に関し積極的に取り組んでおり、独自技術の獲得に精力的であり有望な研究である。しかしながら、具体的な手段に関する記載が不足しており、その結果が技術的に良いのかどうか判断ができない。企業との関係や特許との関係があるならば、その点を記述を充実すべきである。
883 キトサンを用いた新規生分解性材料の開発 平瀬 龍二 兵庫県立工業技術センター 富田 友樹 兵庫県立工業技術センター 十分な力学的物性と高い抗菌性を有するキトサンー塩組成物を作成している。また基本となる特許はすでに出願している。今後は高い抗菌性を活かした新たな用途開発を行う必要があり、まだ具体化はできていないがこの方面で企業化を目指すという方向性に期待したい。
884 PBII法を用いたNIL用高硬度・高剥離性を有するF-DLCモールドの開発 神田 一浩 兵庫県立大学 元山 宗之 兵庫県立大学 研究計画にそって十分な検討がなされており、NII用モールドの剥離財材としてF-DLCコーティングを用いる試みが達成されているのは特筆すべきことであり、企業化への期待も大きい。今後、企業化に向けて転写を繰り返しても良好な転写パターンが得られることをデータで示すことが望まれる。
885 ナノコンポジット材料の部分放電劣化機構の解明による超耐サージモータ巻線の創製 永田 正義 兵庫県立大学 元山 宗之 兵庫県立大学 研究計画が着実に実行され、良好な結果が得られている。企業と連携した研究体制への支援が望まれる。
886 カーボンナノチューブを用いた高発電効率燃料電池電極の開発 佐野 紀彰 兵庫県立大学 山口 學 兵庫県立大学 試験研究の計画通りにすべての項目を達成している。ただし、触媒利用効率は30倍に向上したが当初目標の100倍には至っていない。実用化へ向けた方向性が明確になったが、今後十分な知財権の確保と企業化が期待される。
887 セルロースナノファイバーで木材由来熱硬化樹脂を強化したバイオマス複合材 岸 肇 兵庫県立大学 山口 學 兵庫県立大学 研究課題をすべて達成し、十分な研究成果を得た。その研究成果から企業化可能な内容を含んでいると判断するが、今後引き続き検討し、実用材料としての整形技術の確立、確立知財権確保及び企業化が期待される。
888 新規ウェットプロセスによる高密度垂直磁気記録媒体の製造 八重 真治 兵庫県立大学 瀧澤 精一 兵庫県立大学 新規ウェットプロセスによるテラビット垂直磁気ナノアレイを作製するための金属ナノ粒子形成法とSiナノ孔の形成法を確立させ、これに磁性体を充填することに成功し、本研究開発によりシーズ技術を実用化に向けて前進させた。今後、粒子析出位置の制御、ナノ孔深さの制御等が望まれ、今後の進展を期待する。
889 高感度および低LERを有するEUVレジストの開発 渡邊 健夫 兵庫県立大学 瀧澤 精一 兵庫県立大学 電子線用新レジスト膜に関して、解像性能は約2倍よくなっているが、申請書の内容と比較すると、LERは以前より悪くなり(3 nmから3.5 nm)、EUV工の露光感度も悪くなっている(2 mJ/cm2から5.0 mJ/cm2)。EUV光を用いた2光束干渉露光系の開発は進まなかったが、今後高感度・低LERのEUVレジストの性能向上を目指して、大いに成果が期待される。

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 和歌山:6件  (JSTイノベーションプラザ大阪)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
905 新規な生物活性をもつコラーゲン・バイオマテリアルの開発と応用 森本 康一 近畿大学 大野 安男 科学技術振興機構 当初の研究計画に示された未分化のHL細胞を自然分化させるには至らなかったが、ほぼ目標を達成しており、細胞培養用シート等の応用展開の基盤が確立したと評価できる。実用化後の波及効果の高い技術であり、知財確保の計画も明確である。
906 金属プラズマを利用した大面積イオン源の実用化 重本 明彦 和歌山県工業技術センター 前畑 進 わかやま産業振興財団 開発装置の排気系統に問題があるということで、当初計画の十分なデータが得られていない。課題名にある大面積イオン源の実用化に解決すべき課題が多く残っている。
907 覚せい剤精神病のリスク予測および診断マーカーの開発 前田 武彦 和歌山県立医科大学 大野 安男 科学技術振興機構 予定が十分に達成されていないと考えられる。既存の物質での特許化について期待される。
908 米糠由来のフェルラ酸を主成分とするDDS用ベシクルの開発 坂本 英文 和歌山大学 稲木 良昭 和歌山大学 提案段階で合成する化合物の溶解性や親水性などある程度、想定できた結果に終わっていないかについて、判然とせず、生態内での物質の構造を参考にすることが望まれる。主に糖鎖が重要な役割をしているのではないかと考えられる。
909 柔軟性基板・高信頼性個人認証用指紋検出技術の開発 幹 浩文 和歌山大学 湯崎 真梨子 和歌山大学 当初計画に沿って実験が行われている。また、指紋センサー技術はすでに完成された部分もあり、このデバイスで無ければ実現できない分野の開拓が望まれる。
910 視覚言語を用いたラフスケッチにおける曲線の清書化システムの開発と応用 原田 利宣 和歌山大学 湯崎 真梨子 和歌山大学 具体的成果の記述が不足しており、計画の達成度に関しては判断が困難で、企業化、特許化についても記述を充実することが望まれる。

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 鳥取:8件  (JSTイノベーションプラザ広島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
911 応力測定用薄膜センサの開発 小野 勇一 鳥取大学 岡本 尚機 鳥取大学 実用化に向けた最大のハードルは、組み合わせ応力及び温度が再結晶化現象に与える影響と思われ、さらなる基礎研究が必要と考える。
912 植毛を用いたファン低騒音化技術の開発 西村 正治 鳥取大学 岡本 尚機 鳥取大学 研究の方向を、もう少し基礎段階から練り直す必要があると考える。
913 イネの倒伏防止に有用な新規短稈遺伝子d60のDNA本体の単離と利用 富田 因則 鳥取大学 佐々木 茂雄 鳥取大学 本研究は重要なテーマであり、相補的機能検定によって遺伝子本体が証明されれば実用化に向けて大きく前進することが期待される。知財に関しても充分配慮されている。
914 プロテインサイエンスによるコンフォメーション病の治療法の開発 河田 康志 鳥取大学 佐々木 茂雄 鳥取大学 生細胞など生体試料を用いた実験を希望する。
915 菌類・きのこ類の機能性多糖を利用した植物免疫活性化技術の開発に関する研究 児玉 基一朗 鳥取大学 山岸 大輔 鳥取大学 熱水抽出法、スプレー処理法そして浸漬処理法は確立されている。そしてレンチナンによる植物の病害微生物からの保護作用を見いだした点も評価出来る。今後は実用化に向けて、企業との共同研究を期待したい。
916 多様性オリゴペプチド−シリカナノハイブリッドによる新規分離カラムの開発 櫻井 敏彦 鳥取大学 前田 尚良 鳥取大学 分子認識能が双極子モーメントとペプチド部の二次構造の二つのファクターで決まる為、多くの組み合わせ実験が必要なことは理解できるが、認識機構が明確な例が一つでも示されれば良かったと思われる。
917 神経変性疾患治療を目指したNrf2活性化薬剤およびNrf2活性化検出システムの開発 中曽 一裕 鳥取大学 前田 尚良 鳥取大学 転写因子Nrf2の活性化を引き起こす薬剤の候補が見出されているので一定の成果が得られたものと評価できる。今後、定量的な作用効果の確認を期待する。
918 コウモリを模した高機能超音波センサシステムの研究開発 大北 正昭 鳥取大学 和田 肇 鳥取大学 周波数可変の超音波で目標認識能力を向上させるという基本項目の検討が充分とは言えないが、従来の超音波センサーを改善する進歩性のある研究と認められる。

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 島根:9件  (JSTイノベーションプラザ広島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
919 太陽エネルギーを駆動熱源とする可搬式小型吸着式製氷機に関する研究 本間 寛己 松江工業高等専門学校 糸原 保 島根県 基礎研究段階から踏み出しているとは言えない。装置の製作ノウハウの蓄積や企業との共同研究をさらに進めるべきと考える。
920 シングルサインオン型ネットワーク認証システムの開発 原 元司 松江工業高等専門学校 糸原 保 島根県 当初の計画が充分でなかったため、家電等の認証ができなくなっており、企業化には多くの課題が残っていると思われる。
921 イオン交換性鉱物を用いた1stepプラスミド精製法の開発 永田 善明 島根県産業技術センター 川谷 芳弘 島根県産業技術センター 実用化への課題は多いと思うが、従来法に代るプラスミド精製法として期待したい。
922 下水汚泥の有効利用による海岸砂地からの飛砂防止植生導入技術の開発 増永 二之 島根大学 糸原 保 島根県 海洋植生回復技術の開発は、現実のニーズに即した目標であり、十分な検討を経て実用化に結び付けていただきたい。
923 高効率低ノイズ化実現可能なスイッチング電源の開発 山本 真義 島根大学 丹生 晃隆 島根大学 当初の計画とは異なる製品分野ではあるが、今後の研究次第で製品化に結びつく可能性はあると思われる。
924 長期治療患者のための受診タイミング自己管理システムの開発と実地評価 平川 正人 島根大学 丹生 晃隆 島根大学 概ね所期の研究目標を達成できている。より一層のユーザビリティの向上を図り、企業化に向けた取り組みを期待する。
925 半導体ナノ粒子を用いた高輝度エレクトロルミネッセンスパネルの開発 藤田 恭久 島根大学 北村 寿宏 島根大学 原理的には優れたアイデアであるとは思うが、所期の研究目標の全てが未達であり、企業化につながる研究成果が得られていない。
926 移植骨を精密加工するフライス盤の実用性試験 森 隆治 島根大学 中村 守彦 島根大学 極めて有効なシーズと考える。企業化のためにフライス盤の精密度を高めることを希望する。
927 酸化亜鉛(ZnO)ナノ微粒子による癌診断の技術開発 中村 守彦 島根大学 北村 寿宏 島根大学 他の発光剤と比較した場合の優位性が示されており、特許出願もされている。今後の進展に期待したい。

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 岡山:38件  (JSTイノベーションプラザ広島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
928 血管形成促進作用を有する天然物化合物の解明と創薬開発 松原 主典 広島大学 三原 博道 広島大学 実施計画の1.薬草中の血管形成促進成分の同定も2.血管形成促進作用を有する天然化合物誘導体の作用機序解明も達成されていない。創薬開発では、同定できたとしてもそれが最適かどうか膨大な数の類似化合物を合成・スクリーニングする工程が待っている。
929 内因性NOS阻害剤ADMAの代謝機構を活用した心血管疾患の新規な予防・治療法(薬)の開発 木本 眞順美 岡山県立大学 湯浅 光行 岡山県立大学 研究は当初の予定通り着実に進められ成果も得られている。今後の研究の進展を期待したい。
930 動的再構成技術を適用した並列パイプライン化処理による3次元グラフィックスの高速化 森下 賢幸 岡山県立大学 湯浅 光行 岡山県立大学 目標である「三次元グラフィックスの高速処理」について、実現の可能性を示すことが求められる。
931 肝臓癌及び腎臓癌遺伝子治療のためのREIC/Dkk-3アデノ随伴ウイルスベクターの開発 賀来 春紀 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 当初計画のin vitro実験が行われていない。特許化、企業化を行う上で、in vitroとin vivoの研究成果は重要と考えるので、今後の研究課題として欲しい。
932 モデルマウスの検討と動脈硬化の可視化法に関する基盤研究 松浦 栄次 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 目的の可視化は未達成だが、動脈硬化病変に特異的なモノクローナル抗体が得られたことは評価できる。
933 ポリリン酸処理によるチタンインプラントの高機能化 吉田 靖弘 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 計画書通りに研究が進まず、また本研究の主目的である安全性検討のデータ及び結果が一切示されていず、実用性の判断が困難。
934 特異的プロモータを用いた肺腺癌に対する新規治療型ベクターの開発 松岡 順治 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 本研究計画での遺伝子ベクターに新規性と優位性に基づく妥当な課題設定、目標設定であり、実用化に向けて期待できる。
935 血中遊離DNA遺伝子解析による頭頸部癌の早期診断システムの開発 Gunduz Mehmet 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 当報告書には血清を用いたデータが示されていない。本研究は長期的な観点で対応すべきテーマと考える。
936 難治性小児てんかんの早期発見技術の開発 大内田 守 岡山大学 大村 祐章 岡山医学振興会 企業化が期待できるデータであると思われる。リスク遺伝子の検出率を向上させ、キット化に繋がることを期待する。
937 新規OHラジカル発生系を利用した金属表面上の油汚れの超効率的除去技術の開発 今村 維克 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 所期の成果は得られているが、実用化には他方式(水の電気分解や超音波など)と併用した方法を探ることも必要かと思われる。
938 新原理誘電性を応用する特異な電子材料の開発 池田 直 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 電子分極強誘電性という新発見の現象の正確な理解と記述の基礎研究が優先であり、応用はその後でよいと思われる。
939 新規in vitroヒト型抗体作製システムによる抗体医薬創製 金山 直樹 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 抗体医薬は今後ますます重要となることが想定され、本研究の目的としていることには大きな期待がかかるところである。したがって知的財産権を取得して企業化することは有望であると判断出来る。しかし本実験結果から、「複数の有効な方法」「有効な方法を見いだした」という点を特段の進捗、あるいは特筆すべき点と判断することはできない。
940 水蒸気プラズマ処理によるGaN発光ダイオードの高効率化技術の開発 上浦 洋一 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 所期の数値目標以上の成果を達成しており、今後の企業化が期待される。
941 バイオプロセスによる重要医薬中間体の環境調和型不斉合成 依馬 正 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 研究計画のバイオプロセスによる不斉合成は実用化の可能性が高いと考えるが、事業化のためには原料等のコスト比較を行って欲しい。研究は競争なので、早期の技術開発を期待する。
942 インスリン産生細胞を再生するベータセルリンの開発と応用 妹尾 昌治 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 膵臓初代細胞の増殖・分化への影響を解析する実験が達成されていず、企業化にはまだ障壁が高いが、実用化を期待する。
943 バイオポリマー循環利用プロセスのためのセラミックス固定化酵素の開発 酒井 貴志 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 今後イオン液体担持シリカゲル固定化リバーゼの特許化と企業との連携強化が望まれる。
944 多様な非天然アミノ酸が導入可能なタンパク質合成系の創製 大槻 高史 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 設定された目標は達成されているが、実用化までにはまだ多くの課題があると思われる。将来、実践的な有用性を高めることを期待したい。
945 MRSAやVRE等の多剤耐性菌に有効な医薬品の開発 土屋 友房 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 このような問題は医薬品開発過程においてよく見られることではあるが、それを克服しなければ知的財産や企業化につながらない。現時点では、有望な方策があるとは言い難い。
946 ピリジニウム塩誘導体が有する抗マラリア活性発現メカニズムの探索 佐々木 健二 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 今回の成果からは企業化の可能性は難しいものと思われる。
947 グリコーゲン利用に関わる輸送体の異常検出キットの開発 表 弘志 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 計画の事前検討不足が感じられる。輸送体(NPT4)遺伝子のクローニングが出来ただけのようで、これからが研究のスタートのように感じられる。
948 活性炭吸着有害有機塩素化物の直接電解還元無害化処理―活性炭循環系の構築 田中 秀雄 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 活性炭の専門家(含む企業)との共同研究によって開発課題を明瞭にすることが望まれる。
949 伸びきり鎖結晶(シシ構造)の高密度生成によるポリ乳酸の高強度・高耐熱性化 木村 邦生 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 ポリ乳酸について高配向、高融点のシシ生成を立証したことは評価できる。高密度・均一分散させた材料を作成する手法の開発が企業化のポイントと思われる。
950 ポリスチレン高親和性ペプチドタグを用いた革新的蛋白質相互作用解析システムの開発 中西 一弘 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 高感度、高迅速な蛋白質ー蛋白質相互作用解析システムの開発を目標としているようであるが、何をどこまで明らかにしようとしているか具体的な目標性能が示されていず、また他の方法との比較がないため、成果の評価は困難であり、これから更に他の研究資金で基礎的な検討を続けるレベルと思われる。
951 多成分蛍光標識ペプチドライブラリーを用いる高効率創薬手法の開発 北松 瑞生 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 蛍光アミノ酸の合成はできたものの、それを用いた蛋白・ペプチドセレクション法の性能評価結果内容及び最適条件の検討結果内容について報告されていないので、本研究の評価が出来ない。
952 高磁場回転磁束条件での磁気特性測定装置の実用化研究 高橋 則雄 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 市販の無方向性電磁鋼板の飽和磁束密度が2T程度であり、これを用いて2T以上の高磁束発生装置を製作するのはかなりハードルが高い。発想の転換が必要ではないかと思われる。
953 高効率分子構築法を利用したイオンチャンネル制御分子の開発 門田 功 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 計画していた全合成には至らなかったが、目処付けできた点は評価でき、今後の展開が期待される。
954 ウィルスエンベロープを利用した標的型薬物運搬キャリヤの低抗原性化法 多田 宏子 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 計画は未達であるが新しい技術であり安全性の保証ができれば臨床現場で役立つ可能性が大と考えるので、今後の開発を期待したい。
955 痛風治療薬を志向した縮合ピリミジン類の酵素阻害分子設計と応用研究 信定 弘美 岡山大学 梶谷 浩一 岡山大学 「得られた成果」の中に「バーチャルスクリーニング系を確立した」として掲載しているグラフは申請書のグラフと同一であり、またin vivo試験には到っていないことから、研究の進展が疑わしい。
956 極低周波を用いた金属深部欠陥の検出と画像化の開発と応用 塚田 啓二 岡山大学 松浦 啓克 岡山大学 欠陥検出の画像表示など計画通りに進んでおり、地元企業との連携も緊密であり、知財確保の可能性も認められ、高く評価できる。
957 精密ワイヤ放電加工用高性能ワイヤ電極の開発に関する研究 岡田 晃 岡山大学 松浦 啓克 岡山大学 短期間で現象の解明に基づく放電加工用電極の開発を進めて特許申請がなされており、ほぼ期待通りの成果が得られていると思われ、事業化、社会的波及効果が期待できる。しかし、報告書に具体的な記述がない。事後評価を行うためには詳細な報告書が必要である。
958 分子性物質による高感度磁気センサーの研究・開発 花咲 徳亮 岡山大学 松浦 啓克 岡山大学 分子性物質の磁性利用は今後伸びる可能性のある分野であるが、基礎研究の域を出ず、十分な研究成果が得られているとは思われない。
959 病的な異常声帯振動の簡易可視化方法の開発と実用化 出口 真次 東北大学 東 英男 岡山大学 提案された簡易可視化法は機械診断への利用可能と判断される。一方臨床使用には問題点を見極めた検討が必要である。知的財産権取得もあり、用途によっては早い実用化が期待される。目標への臨床応用と共に企業化へ向けた進展を期待する。
960 研削加工の生産性向上のための高感度型加工開始点検出システムの開発 藤原 貴典 岡山大学 東 英男 岡山大学 ほぼ所期の成果が得られたと考えられる。今後、信号処理を含めたシステムとしての完成が期待される。
961 多様な産業ニーズへ対応したキャビテーション利用脱気・注気装置の実用化 鷲尾 誠一 岡山大学 東 英男 岡山大学 追加実験の実施や、新たに混合液の分留の可能性が出たことなど、総合的に見て高く評価できる。
962 動物細胞を用いたタンパク質ラジカルスカベンジング活性測定法の開発 益岡 典芳 岡山理科大学 安井 茂男 岡山理科大学 細胞レベルでの生理的なラジカル発生量及びスカベンジング活性量の量的関係の基礎研究が望まれる。開発希望のキットは、タンパク質ラジカルに特異的とはいえない現象の利用なので、企業化には疑問が残る。
963 フェニレン−ジイニレン骨格を有する新規発光材料の開発と応用 折田 明浩 岡山理科大学 安井 茂男 岡山理科大学 研究対象のフェニレン-ジイニレン化合物の安定性が低いということは、EL材料としては致命的だが、新しい機能材料の設計・創出につながると思われる知見が得られており、今後の展開に期待したい。
964 CKCにおける二関節筋機能を利用した下肢筋力増強用着衣の開発と応用 河村 顕治 吉備国際大学 原田 亮二 吉備国際大学 本研究では装具のシーティングベルトにゴムバンドにより弾力性を与えて得られる効果の判定を行った。その結果に基づいて「筋トレスパッツ」を開発し,その有用性について検討し,一定の成果を得た。本課題が目指す下肢の筋力増強やリハビリテーションへの応用のためには、長期使用による増強効果の判定や使い易さが必要であり,今後の研究展開に期待したい。また、商品化のためには企業との連携が必須であり、今後の実用化努力を期待したい。
965 スーパーオキサイドセンサカテーテルの開発 遠藤 恒介 川崎医科大学 大村 祐章 岡山医学振興会 高感度、安定性、耐用性のある新規SOD固定化法が確立できれば、企業化も可能と考えられる。

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 広島:39件  (JSTイノベーションプラザ広島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
966 深海微生物由来タンパク質を利用した高圧・低温耐性ナノデバイスの創製 仲宗根 薫 近畿大学 濱田 高義 くれ産業振興センター 表題と実験結果に余りにも大きいギャップがあり、また、それを埋めるためには、余りにも大きい超えなければならない課題があり過ぎるように思われる。
967 高濃度パルプ繊維分散評価技術の開発 角田 勝 近畿大学 濱田 高義 くれ産業振興センター 当初目的の1つであるレーザー光を用いた方法(経時濃度むら)との比較検討がないので、良否の判定は困難である。従来の低濃度域での検討であり、目標とする高濃度液での有効性に関する手がかりが示されていない。このような固液混相流における画像処理による濃度決定方は既にいくつか提案されているが、本研究の独創的な点についての記述がないため、その手法の評価は出来ない。
968 振動除去型多段スパイク構造の開発と応用 西村 公伸 近畿大学 世良 俊邦 ひろしま産業振興機構 理論解析や試作による音質評価試験では実用化につながる成果が得られたと考えられる。
969 嚥下機能の低下した高齢者のための食品の開発 栢下 淳 県立広島大学 佐伯 達志 県立広島大学 予定通り計画が実行され、順当な成果が得られた、と評価できる。ただ企業化には、物性だけでなく開発する食品の様態に関する種々の事柄もあるので、それらの解決による製品化を期待したい。
970 男性不妊症予防バイオマーカーの開発 矢間 太 県立広島大学 佐伯 達志 県立広島大学 本研究によって得られた成果(蛋白質:AFPの機能)は独創性が極めて高い。今後のヒトを対象にした開発試験の画期的成果を期待したい。
971 大豆発酵による有用成分の生成とその効率的生産・分離技術の確立 渡部 緑 広島県立食品工業技術センター 山下 民治 くれ産業振興センター 有用成分の迅速な分離・濃縮技術をより改善して素材化技術を更に進めれば、実用化の可能性は大きい。
972 RFIDを用いた失禁センサの開発 山田 憲嗣 大坂大学 馬場 榮一 広島工業大学 失禁モニタの無線化は,機能面では従来の方法と大きくは異ならないが,患者における測定環境やQOLを向上させた(RFIDタグの設置位置やアンテナの最適化等)という点で、実用面において特筆すべき成果が認められる。RFIDタグの複数個使用やその配置等の工夫により尿量や発汗量等の計測が可能となれば、生理情報としては格段に価値が向上するので、失禁センサとして利用する事業化を期待する。
973 大気中生体観察用電子顕微鏡の実用化研究 菅 博 広島国際大学 山崎 均 くれ産業振興センター 電子顕微鏡は分解能が命だが、このレベルでは空気中でも他の手法があると思われる。
974 感光性を有する有機半導体と薄膜トランジスタ 大下 浄治 広島大学 榧木 高男 広島大学 合成した材料から有望なものを一つ選定し、デバイス・プロセス研究と評価をしっかり行って実用性を見出して欲しい。
975 コンクリートの諸元情報保持手段としてのICチップ活用に関する研究 河合 研至 広島大学 榧木 高男 広島大学 次ステップに進める前に技術動向、他分野での成功例、チップが具備すべき性能などを十分に調査し、もう一段階の発想の展開が必要と思われる。
976 高周波水中プラズマ技術の開発と応用 長沼 毅 広島大学 榧木 高男 広島大学 無電極化の課題は残っているが、実用化・企業化の可能性は高いと思われる。
977 microRNAを標的とした新世代型バイオドジメトリー・マーカーの開発 達家 雅明 県立広島大学 三宅 哲雄 科学技術振興機構 基礎研究が十分ではなく申請者が考えているような結論が導き出せるかどうか疑問である。
978 遺伝子診断用高速ゲル電気泳動システムの開発とその実用化 木下 英司 広島大学 鈴藤 正史 広島大学 糸ゲル電気泳動システムでの変異の検出限界の解析が今後の重要な課題として残されているが、企業との共同研究に期待したい。
979 リン酸基結合ナノ分子を用いた高感度メチル化DNA検出法の開発 木下 恵美子 広島大学 鈴藤 正史 広島大学 Phos-tagを固定化したポリアクリルアミドを開発し、選択的にリン酸化タンパク質を検出する方法を開発した。企業との共同研究が開始されており、今後の発展を期待したい。
980 アスベスト検出酵素を利用した喀痰アスベスト検査法の開発 西村 智基 広島大学 坂當 粂夫 広島大学 所期計画の半分は十分な結果が得られてはいないが、社会的には重要度の高い技術であり、現状でどこまで計測可能か明確にする必要がある。
981 オンサイトでの適用を可能にする各種水質評価モニターの開発 田中 一彦 広島大学 伊藤 勇喜 広島大学 報告書に記載されている成果に従うならば、安価な装置として発展途上国等で利用されることが期待される。
982 陽極酸化法における耐食性と装飾性に優れたマグネシウム皮膜の創生 矢吹 彰広 広島大学 伊藤 勇喜 広島大学 当初の研究目標をほぼ達成し、今後の実用化に向けたアクションも取られており、期待が持てる。
983 コロイドテンプレート法を利用した中空ナノ粒子及びポーラス粒子の合成 Ferry Iskandar 広島大学 坂當 粂夫 広島大学 当初計画に対して格段の進捗、成果が得られ、今後の計画も明瞭である。
984 内分泌かく乱化学物質除去機能を持つ複合化磁性ナノ粒子の開発 後藤 健彦 広島大学 榧木 高男 広島大学 自己評価として各項目に高い達成率を記しているが、当初計画時の実験が説得性ある根拠もなく実施されていず、また報告書には具体的に成果が記述されていないので、低い評価とならざるを得ない。
985 超高透過性を有する水素分離膜のセルフチューニング製膜 都留 稔了 広島大学 榧木 高男 広島大学 光析出法など従来とは異なり、かつ溶液中での製造はコスト低下や膜精度の安定性向上に期待できるが、実用化には膜性能の一層の向上が必要と考える。
986 拒絶反応を抑える次世代抗体医薬の前臨床試験 河本 正次 広島大学 榧木 高男 広島大学 分子メカニズム、薬理作用の解析については、目標以上の成果が出ている。また、明らかとなった本抗体の作用点から、単に移植だけの話ではなく、免疫異常・過剰に起因する他の多くの疾患への応用も示唆しており、当初設定された以上の研究成果と言えよう。唯一、マイナス点は、肝移植モデルでの検証が完了してない点であるが、これは、投与抗体量の問題で解決されると容易に予想されることから、それ程、大きなマイナス要素とはならないと判断した。
987 光増感色素による病院・畜舎内空気の脱臭・殺菌技術の開発 正岡 淑邦 広島大学 榧木 高男 広島大学 当初の実験計画を予定通り終了し、高い成果が得られている。今後の計画が具体的に示され、実際にアクションも取られており実用化への展開が期待される。
988 高性能有機ラジカル電池の開発 井上 克也 広島大学 榧木 高男 広島大学 具体的なデータの開示がないため評価ができない。
989 新たな機能性柑橘成分を利用した抗肥満ヘルスケア食品の開発 平田 敏文 広島大学 秋田 直宏 広島大学 柑橘類を素材とした新規機能性物質創生の実用化が期待される。引き続き安全性の検討、活性物質の解析、そしてヒト臨床試験が望まれる。
990 パルスデトネーションエンジンにおける排気平滑化技術の開発 遠藤 琢磨 広島大学 松井 亨景 広島大学 目的を実現する手法を変更し、「排気バッファ室を設けて排気圧力変動の平滑化」を図っているが、この手法は古典的と言わざるを得ない。この特性は消音器以降の音響負荷により変化するので、タービン以降の構造によって影響を受ける。報告ではこの点に対する見解、現実での採用可能性についても触れられておらず、難点なしとはいえない。
991 板材成形・スプリングバック高精度シミュレーションのための材料パラメータ自動同定システムの開発 吉田 総仁 広島大学 松井 亨景 広島大学 材料依存の初期値、探索範囲に関するデータベースは試行錯誤の結果として得られるものであり、実用化は非常に難しいと思われる。
992 マイクロ伸長流動ノズルを用いたPGSS法によるポリマー微粒子製造 木原 伸一 広島大学 松井 亨景 広島大学 伸長ノズル改良により、粒子サイズを従来の半分にできた点は評価できるが、微小化と収率増大の方法が明らかでなく企業化と特許化は困難と思われる。
993 コプレーナ伝送線路を用いた超小型テラヘルツ分光分析ヘッドの開発 角屋 豊 広島大学 松井 亨景 広島大学 テラヘルツ波を用いた計測法の進捗に貢献しているが、企業化に向けてはコーディネータの努力が必要と思われる。
994 超小型・広帯域マイクロ波アンテナを目指した左手系複合材料の開発 蔦岡 孝則 広島大学 松井 亨景 広島大学 負の透磁率が得られることを見出せたことは評価に値するが、実際に応用するにはさらなる基礎研究が必要と思われる。
995 メタボリックシンドロームを予知、診断するバイオアッセイシステムの開発 浅野 知一郎 広島大学 前田 裕司 広島大学 申請時では、少数例の知見であったため、広島大での日系米人医学調査の約3,000名の血清と診察データを有効利用するというものであった。しかるに、出てきた結果は、10症例程度であり、しかも記載された実験内容から判断すると数週間で終了すると思われるデータである。研究のアプローチ自体は評価できるが、このシーズ発掘試験研究で何をやったのかという点で評価すると、多検体での実験をどれだけ試み、新たな研究成果がどれだけ得られたのかほとんど見えない。
996 イメージングを用いた神経変性疾患治療薬物候補のスクリーニング 酒井 規雄 広島大学 前田 裕司 広島大学 薬物効果解析手法の開発については一定の成果が得られているが、研究計画に問題があったのか、新規神経変性疾患治療薬のスクリーニングについては殆ど成果が得られていない。企業化への戦略練り直しを期待したい。
997 口腔癌の予後を予測する簡易診断キットの開発 工藤 保誠 広島大学 前田 裕司 広島大学 計画は惜しくも未達で遺伝子メンブレン・アレイの作製までであったが、継続してその有用性検討等を進められたい。
998 植物乳酸菌の産生する抗菌ポリペプチドの高度利用技術開発 的場 康幸 広島大学 山田 一徳 広島大学 計画は予定通りに実施されたといえる。高度でかつ困難な課題に挑戦していると思われるが、企業化に向けた展望に明るい成果が得られていないのは残念。
999 担体添加バイオスラリー法による実油汚染微粒子土壌の浄化 奥田 哲士 広島大学 榧木 高男 広島大学 所期の成果は得られている。企業とのマッチングや特許化が望まれる。
1000 複合イオンでカゴを充填した熱電変換材料の開発 高畠 敏郎 広島大学 榧木 高男 広島大学 当初の目標に達しておらず、実用化の目処も、知財の獲得の可能性もない。
1001 建築物のひび割れ補修効果の簡易評価システムの開発 松本 慎也 広島大学 浜中 達也 東広島商工会議所 計画通りに実施したとあるが、内容が不明である(供試体の具体的な記述、現場での状況など)。
1002 甘草抽出物による植物病害防除機作の解明 宮川 久義 農業・食品産業技術総合研究機構 家常 高 農業・食品産業技術総合研究機構 甘草抽出物中のグリチルレチン酸はキュウリの病原菌発生抑制に有効であるという新知識を得ており、薬剤としての製品化に向けて共同研究を実施していることは評価できる。
1003 火災とその鎮火による温度と負荷履歴に対する鉄鋼材料と構造物の非弾性変形特性評価システムの開発 井上 達雄 福山大学 槙野 勝昭 ひろしま産業振興機構 得られた成果として多くの論文発表等の紹介があり、それなりに成果が得られたようであるが、具体的研究結果の報告をしていただきたい。
1004 流体扉の開発 梅田 眞三郎 福山大学 槙野 勝昭 ひろしま産業振興機構 基礎研究段階であり、さらなる基礎研究が必要と考える。

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 山口:11件  (JSTイノベーションプラザ広島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1005 シクロデキストリン成分をもつ球状ヒドロゲルの調製とバクテリア固定化担体としての応用 山ア 博人 宇部工業高等専門学校 大高 聰 山口大学 技術の核となるバクテリアの挙動を直接的な手法で把握していない点や、実試料等による検証が終えられていない点が課題として残されている。
1006 水素吸蔵金属を用いた異種金属の接合技術に関する研究 村田 卓也 山口大学 森 健太郎 山口大学 実用技術としては未完だが、シーズ技術としては可能性がまだある。
1007 他局による干渉を抑圧する光CDMA方式の性能評価 松元 隆博 山口大学 森 健太郎 山口大学 所期の成果が得られている。企業との協力のもと、さらなる研究の推進を期待する。
1008 遺伝子発現データの視覚化によるオーダーメイド医療の実現に関する研究 宮本 貴宣 山口大学 森 健太郎 山口大学 取得したデータは不十分であり、今後の見通しも不明瞭と言わざるを得ない。
1009 低品位パーム油を用いたディーゼルエンジン燃料の調製技術の開発 佐伯 隆 山口大学 大高 聰 山口大学 銀イオン含有添加剤のコストを含めた実用化検討が必要と思われる。
1010 間伐材と鋳鉄製籠による沿岸漁礁の開発と実用化の研究 関根 雅彦 山口大学 大高 聰 山口大学 当初の計画通りきちんと研究を実施されているが、魚類、底生生物のいずれもが期待したほどの蝟集効果を示しておらず、実用化には更に継続的な調査研究が必要であろう。
1011 超高速光スイッチング材料の開発 笠谷 和男 山口大学 大高 聰 山口大学 実用化には至らないことが明確になったと思われる。
1012 癌予防的診断のためのゲノムコピー数ハイスループット解析システム開発 末広 寛 山口大学 殿岡 裕樹 山口大学 興味深いプロジェクトではあるが、報告書の(1)試験内容および(2)試験内容の記載が極めて簡潔で得られたデータの説明がないので、今後の展望を判断できない。
1013 細胞膜女性ホルモン受容体を標的とした治療薬開発のための組換え動物の作製 水上 洋一 山口大学 殿岡 裕樹 山口大学 交配による目的タンパクの発現低下などの問題はあったが、ほぼ当初の予定通り進められており、その成果も基礎的には興味深いものがある。また知的財産権の確保も期待されるが、企業化については今ひとつ焦点が曖昧であるので、この部分への注力が望まれる。
1014 生分解性ポリマーステントの低摩擦・高強度化とその評価 南 和幸 山口大学 浜本 俊一 山口大学 そもそも生体分解性ポリマーに金属ステントの替わりをさせることに無理があると考える。
1015 微小光共振器を用いた半導体量子ドットレーザーの開発 栗巣 普揮 山口大学 大城 和宣 山口ティー・エル・オー 基礎研究段階であり、さらなる基礎研究が必要と考える。

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 徳島:27件  (JSTイノベーションサテライト徳島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1016 磨耗ゼロ・高効率を有する磁気歯車の高トルク化と各種伝動装置への応用 原野 智哉 阿南工業高等専門学校 宮城 勢治 阿南工業高等専門学校 目標が高かったためか当初の計画が達成できなかった。知的財産確保も期待できるので今後の発展を望む。
1017 液圧張出・逆張出・しごき複合加工法の確立 畑中 伸夫 阿南工業高等専門学校 森本 巌 徳島県立工業技術センター 目標は達成できたと思われる。知的財産確保は難しいが、この分野の業界における技術レベルは高く企業化に向けて共同研究先を見つけて頂きたい。
1018 第四アンモニウム塩を固定化したウレタン系樹脂の抗菌特性 武知 博憲 徳島県立工業技術センター 大村 芳正 徳島県立工業技術センター 目標は達成できたと思われる。知的財産化が可能と思われるので企業化に向けてさらなる発展を望む。
1019 キャビテーション援用による金属材料の高アスペクト比穴加工技術の開発 小川 仁 徳島県立工業技術センター 大村 芳正 徳島県立工業技術センター 実用化・事業化の可能性を示した研究成果は高く評価できる。知的財産権の確保についても十分検討されており、今後は取得した研究成果をもとに他制度への発展を期待したい。
1020 天然高分子を利用した超軽量有機成形培地の開発 金磯 牧夫 徳島県立農林水産総合技術支援センター 駒留 勇人 徳島県立農林水産総合技術支援センター 当初計画の達成に加え知的財産権の確保についても検討が行われている。本研究の最大の価値は、莫大な熔融熱(化石エネルギー)軽減、低炭素化社会につながる可能性があることで、企業化の可能性も高い。取得した研究成果をもとに他制度への発展を期待する。
1021 血中中性脂肪低減薬の開発 根本 尚夫 徳島大学 安田 崇 テクノネットワーク四国 難溶性の化合物の水溶性確保は極めて重要な課題である。研究は計画通りに実施され特段の進捗、成果が得られた。企業化に必要な特許等の出願も行っている。取得したデータをもとに他制度へ発展的に展開し、実用化を目指していただきたい。
1022 運動器(筋・骨)の萎縮原因遺伝子ユビキチン連結酵素の阻害剤 二川 健 徳島大学 大山 真吾 テクノネットワーク四国 当該ペプチドがラットモデルで有効であった点は評価できるが,同様の効果を示す低分子の開発が進まなかった点は今後の課題と言える。短期間で成果を期待できる課題ではないので、知的財産権の確保について今後検討をお願いしたい。共同研究企業も見つかっており企業化の見通しが明らかになった。取得したデータをもとに他制度への発展的な展開を期待する。
1023 情報表示のセキュリティを確保するランダム偏光フィルタの開発 山本 裕紹 徳島大学 辻本 和敬 テクノネットワーク四国 当初の計画になかった課題についても成果があがっており、目標がクリアされた。技術移管の可能性のある企業との関係を構築し企業化の可能性が見出せた。知的財産権の確保と、取得したデータをもとに他制度への発展的展開を期待する。
1024 機能性シリカナノ粒子を用いた放射線変色材料シートの開発と応用 三好 弘一 徳島大学 土取 孝弘 テクノネットワーク四国 当初の計画はほぼ達成できている。知的財産権の確保についても検討されており、企業からの問い合わせがあるなど企業化への可能性も見いだせた。取得したデータをもとに次のステップに進む足がかりが出来たと考えられる。
1025 高齢者の運動機能を維持する膝関節用インテリジェントパワーアシスト装具の開発 安野 卓 徳島大学 牧野 正 徳島大学 アシスト力推定を除き,ほぼ当初計画を達成でき期待した成果が得られた。今後も企業化への努力と知的財産権の確保について検討を期待する。取得したデータをもとに次に進む足がかりが出来た。
1026 同一成分で赤から黄・緑、青へと変化する新規酸窒化物顔料の開発と応用 森賀 俊広 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初設定した目標はほぼ達成できた。知的財産権の確保について可能性が高く、青色の発現如何によるが企業化の可能性が見出せた。取得した研究成果をもとに、他制度への発展的な展開を期待する。
1027 高機能官能基を有する立体規則性高分子材料の開発と応用 田中 均 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初の計画に対し格段の成果が得られた。知的財産権の確保について十分な検討が行われており、企業化の可能性が見いだせた。洗浄能力/光学特性とかなりかけ離れた性能を示すので、どちらかに絞った企業化の検討を期待したい。
1028 DC−RF併用スパッタ法による光触媒アナターゼ型TiO2スパッタ薄膜の高速製膜法の開発と応用 富永 喜久雄 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初の計画に対し格段の進捗、成果が得られた。知的財産権の確保について十分な検討が行われており、企業化の可能性が見いだせた。市販品より同等以上の光触媒機能が得られ、さらに紫外線LEDにおいても空気の浄化に期待できる。取得したデータをもとに、他制度へ発展的に展開され実用化を目指していただきたい。
1029 サブミクロン幅光配線技術の開発と応用 原口 雅宣 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 計画内容をほぼ実行できている。企業化に向けた可能性も見出せているが実験的な証明に関する問題点も残された。知的財産権の確保について検討が行われており、取得したデータをもとに次に進むステップの足がかりができた。
1030 スダチの発酵促進作用を利用した発酵食品の開発 横井川 久己男 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 完全には計画が実施されなかった。知的財産権の確保についての検討が十分ではないが、課題とは異なる増殖抑制作用での知的財産権の確保について検討している。このままでは企業化は難しく再構築が必要ではないか。
1031 粉体の新規非加熱殺菌技術の開発 田村 勝弘 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 予定したデータは取得されているが研究目標は達成されていない。知的財産権の確保について検討が不十分である。この分野の有効な殺菌法の開発が待たれており、期待される開発である。企業化の可能性を今後も続けて検討してほしい。
1032 新規ミトコンドリア蛋白の発現パターンの解析とパーキンソン病治療への応用 三ツ井 貴夫 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 計画は順調に達成できている。特許申請や企業との連携など、充分な成果を上げている。取得された研究成果をもとに他制度を利用し、最終的な治療薬としての企業化への発展を期待したい。
1033 創薬のためのプロテアーゼ阻害剤探索法の開発 辻 明彦 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初の計画はほぼ達成できたが、未知のものを含むその他のプロテアーゼの解析は十分でない。基礎研究として高く評価するが、知的財産権の確保について十分な検討がされていない。企業化の可能性はあるものの、進捗状況、準備状況とも十分とは言えない。
1034 表面プラズモン共鳴を用いた金属表面状態二次元評価装置の開発と応用 岩田 哲郎 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初の計画はほぼ達成できている。知的財産権の確保についての検討もされており、企業化の可能性も見いだせた。メチレンブルーを使う仕事が残されているが今後の発展を期待したい。
1035 RNA helicase A の機能解明 ~ 骨代謝調節を目指して ~ 岡村 裕彦 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 研究の着目点は妥当で新規性もある。基礎学術としては適切に研究を発展させている。しかし、知的財産権の確保についてはまだ時間を要するので企業化の可能性は見出せていない。今後の課題克服に期待したい。
1036 酸化鉄食品とナノテスラ磁気センサを用いた摂食,嚥下機能診断法の開発 市川 哲雄 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 当初設定した目標をほぼ終了した。知的財産権の確保について十分な検討が行われており、磁気センサの性能向上により人への応用の実用化が期待できる。取得したデータをもとにさらに詳細な検討を加え次のステップに進めていただきたい。
1037 ホログラフィック2光子造形法の開発と応用 早崎 芳夫 徳島大学 大塩 誠二 徳島大学 目標はほぼ達成されている。独自のアイデアで造形法の新たな局面を切り開きつつあり、企業と共同研究をおこない企業化の可能性が見出せた。知的財産権の確保について十分な検討が行われており、取得したデータをもとに他制度への発展的な展開と実用化を期待したい。
1038 カテキン代謝菌を用いたお茶成分由来新規機能性物質の開発とその効率化 間世田 英明 徳島大学 平岡 功 徳島大学 カテキントランスポーターの取得に成功している。知的財産権の確保について十分な検討がされている。企業化への取り組みはみられるが、技術的に検討を要する。
1039 金属ストロンチウムを用いる簡便で有用なGrignard代替試薬の開発と応用 三好 徳和 徳島大学 平岡 功 徳島大学 ハロゲンの制限を克服できなかったが、目標はほぼ達成できた。知的財産権の確保につては検討が不十分である。取得した研究成果をもとに企業化への努力を期待したい。
1040 胃粘膜表在性蛋白質に対する抗体を用いた胃がん内視鏡手術支援技術の開発 辻 大輔 徳島大学 平岡 功 徳島大学 抗体の作成に、さらに一層の工夫が必要である。非腫瘍部と腫瘍領域との区別を可視化するためのさらなる検討が必要である。しかし、知的財産権の確保と企業化について可能性があり、今後研究の継続と推進を期待したい。
1041 自主防災組織で活用可能な津波避難シミュレーションシステムの開発 成行 義文 徳島大学 平岡 功 徳島大学 当初の計画に対し、格段の進捗、成果が得られたが、知的財産権の確保につては検討が不十分である。研究課題は企業化という観点ではなく,行政も含めた産学官連携にポイントがあると考えられるので、地域の防災・減災を担うべき行政側にアピールして実現化していただきたい。
1042 カルプロテクチンを用いたポイント・オブ・ケア検査による歯周病診断法の開発 木戸 淳一 徳島大学 平岡 功 徳島大学 順調に進行しているがPOCT検査にむけては、検査としての感度、特異度などの検査特性の評価や、検査の簡便化、反応時間の短縮などの課題が残っている。知的財産の確保についてまだ不明確な点が残り、企業化の可能性は見出せていない。今後の課題克服が期待される。

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 香川:21件  (JSTイノベーションサテライト徳島)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1043 低温細菌由来コラーゲン分解酵素の構造及び生化学的性質の解析 小川 雅廣 香川大学 塩崎 紀子 テクノネットワーク四国 当初の計画通り、目的とするコラーゲン分解酵素を精製しその性質を明らかにされている。企業化に必要な特許の出願も済んでいる。解決すべき問題は残されているが、企業化が大いに期待できる。
1044 イムノアフィニティーカラムを用いた加工食品中のオクラトキシンAとBの分析法の確立 川村 理 香川大学 塩崎 紀子 テクノネットワーク四国 分析対象を広げすぎたため、実用化のターゲットが不明瞭になったが、研究目標はほぼ達成できた。特許の出願も準備されており、まだ解決しなくてはならぬ問題は残っているが企業化の可能性が見出せた。
1045 単一細胞分光トモグラフィの実用化に向けての評価研究 石丸 伊知郎 香川大学 田村 英樹 テクノネットワーク四国 当初目標を達成できていることに加えて,企業化に向けて市場化の調査等も行われている。主な特許も取得されており追加の知的財産権の確保について検討が行われている。企業化の見通しが明らかになっており、取得した成果をもとに次のステップに飛躍していただきたい。
1046 マイクロピラーアレイを有する微小液体クロマトグラフチップの開発 大平 文和 香川大学 十河 修二 香川大学 十分な成果が得られており、当初の目標は達成された。用途を限定したクロマト応用が期待できる。知的財産権の確保と、企業化への進展を期待する。
1047 民生部品を用いた宇宙ロボット電子基板技術の研究開発 能見 公博 香川大学 倉増 敬三郎 香川大学 地域企業の活性化も組み入れた研究計画が着実に実行され大きな成果が得られている。知的財産権の確保について十分な検討が行われており、地域企業との企業化の可能性の期待が高く、非常に評価できる。今後は他制度への発展的なステップアップを望む。
1048 電子・スピン情報伝達磁性薄膜半導体材料の開発と応用 高橋 尚志 香川大学 福井 次郎 香川大学 特徴的なアイデアと技術を用いて、これからいろいろなデータを集積されることによってスピン制御が可能な試料や技術が期待される。知的財産権の確保と企業化を検討いただきたい。優れた研究と思われるが、基礎的な段階と考える。
1049 色落ち海苔の多糖を活用した抗アレルギー食品素材の開発 岡崎 勝一郎 香川大学 福井 次郎 香川大学 計画の一部が達成されなかったが、新規な知見が得られている。アレルギー疾患に対する有効性を証明するためにはアレルギー疾患モデル動物の症状改善作用を証明することが効果的ではないか。今後の研究発展に期待したい。
1050 樹皮の液化に関する研究 鈴木 利貞 香川大学 福井 次郎 香川大学 樹皮の液化や成分分析は計画通りに行われた。しかし、当初の計画は十分に達成できていない。新規な知見も得られており今後の研究成果に期待したい。
1051 マイクロサテライトマーカーおよびミトコンドリアSNPsを利用したニッポンバラタナゴの遺伝的同定法の開発 池田 滋 香川大学 福井 次郎 香川大学 ニッポンバラタナゴとタイリクバラタナゴを鑑別できるゲノム型マーカーを60以上開発した業績は高く評価される。知的財産権の確保について計画がないが、是非取得し、企業化を目指していただきたい。特筆すべき成果が認められるが、現在の状態では本制度の趣旨に添わない。
1052 衝突エネルギー吸収材としての中空金属球の新しい製造法 吉村 英徳 香川大学 福井 次郎 香川大学 当初の計画に対し、特段の進捗、成果が得られている。企業化に必要な特許の出願も行われている。今後は企業化を目指し、効率よい加工法とエネルギ吸収能の増加に取り組み、他制度へのステップアップの展開を期待する。
1053 半導体レーザー励起高強度テラヘルツフォトニック結晶光源の開発 鶴町 徳昭 香川大学 福井 次郎 香川大学 研究は計画通り遂行され、期待した成果が得られている。企業化に必要な特許も出願され、また論文もできている。企業化に向けて、取得したデータをもとに他制度への発展的な飛躍を期待する。
1054 黒毛和種の新規成長ホルモン受容体遺伝子多型の簡易判別法の確立 大久保 武 香川大学 福井 次郎 香川大学 黒毛和種牛を鑑別する既開発の手法を多数の検体で試した意義は認められるが、研究目標を達成できなかったことは残念である。今後の研究成果に期待したい。
1055 快適空間創造のための快適度センシング技術の開発 土居 俊一 香川大学 福井 次郎 香川大学 香りと快適度に関する研究目的はほぼ達成された。知的財産権の確保と企業化をめざし今後の研究成果に期待したい。
1056 瀬戸内海沿岸域における災害予測・事前防災対策システムの開発 白木 渡 香川大学 福井 次郎 香川大学 一部を除き当初の計画がまだ達成できていないが優れた成果が得られている。今後は知的財産権の確保について努力され、地域社会の防災・減災に大いに貢献できる課題であるので、早急に実用化し、成果を商品として社会に提供することを期待したい。
1057 簡易自動処理装置による高濃度ホウ素およびフッ素含有廃水の処理実証試験 掛川 寿夫 香川大学 福井 次郎 香川大学 複合毒性物質を一連の凝集操作で、フロック化できることは示された。排水中に含まれる重金属等の安価な効率の良い除去方法の開発は非常に重要な研究課題である。実用化のためには知的財産権の確保について検討が望まれる。
1058 疾病媒介蚊幼虫駆除のための超音波殺虫装置の開発 村主 節雄 香川大学 白石 宏志 四国産業・技術振興センター 試作装置により超音波殺虫装置の有効性が示されている.計画されていた殺虫のメカニズムの解明は完了していないが,十分な効果が実証された。主な特許については取得済みであるがさらなる知的財産権の取得を検討されたい。企業化の見通しが明らかになったので、取得したデータをもとに他制度への発展的な展開をして、実用化を期待する。
1059 局在表面プラズモン増強による単一分子レーリー散乱分光装置の開発 伊藤 民武 産業技術総合研究所 細川 純 産業技術総合研究所 計画に従って実行され、特段の進捗、成果が得られている。企業化のために特定の企業も見つかっている。成果は研究論文として掲載されており、今後は知的財産権の確保について検討を願い、企業化へ向けて他制度への発展的なステップアップを期待したい。
1060 Development of a nanosensor for toxic materials ビジュ バスデバンピラィ 産業技術総合研究所 細川 純 産業技術総合研究所 研究目標はほぼ達成できた。研究成果は論文として掲載されている。知的財産権の確保について検討中であるが、企業化および早期の実用化が望まれる。
1061 養魚用高効率生物ろ過システムの開発 山本 義久 水産総合研究センター 桑田 博 水産総合研究センター 器材の故障などがあり、予定の計画は達成されなかったが、特許を出せる成果と企業化への道は開けた。実用化を図る企業と共同開発において研究の進捗を期待したい。
1062 新規超高速共焦点光学系の開発 冨永 貴志 徳島文理大学 田村 英樹 テクノネットワーク四国 当初の研究実施計画はほぼ達成されている。しかし、企業化に必要な知的財産権の確保について検討が加えられているが、企業化の具体的な方向が明確には至っていない。今後の研究成果に期待したい。
1063 カオリナイト系セラミックス処理による水の機能化と機能水の応用 佐藤 一石 徳島文理大学 細川 純 産業技術総合研究所 純水とセラミックス処理水との間に水構造差を定量的に評価する明確な結果が得られなかったことは残念である。一部計画が実行できていない部分もあるが、新規な知見が得られている。今後の研究成果に期待したい。

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 愛媛:25件  (JSTイノベーションサテライト高知)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1064 未利用魚介類を原料とした色が薄く、生臭さ及びうまみが改善された新規発酵調味料の研究開発 新谷 智吉 愛媛県工業技術センター 石丸 尚志 愛媛県工業技術センター 新規発酵調味料の研究開発に関して,研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるし,事業化の可能性も未だ見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていない点が気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権確保の検討が望まれる.
1065 柑橘成分の有する貯穀害虫忌避性を用いた防虫紙の研究 西田 典由 愛媛県紙産業研究センター 森川 政昭 愛媛県紙産業研究センター 貯穀害虫忌避性を有する防虫紙の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果(樹脂フィルムへの担持の成功など)が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている(低コストで未利用資源を有効活用するというコンセプトは素晴らしいとの評価意見も出た).また,事業化に向けた新たな具体的アクション(2企業との共同研究開始)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1066 機能性粉体の点担持技術による新規シート状材料の研究開発 高橋 雅樹 愛媛県紙産業研究センター 森川 政昭 愛媛県紙産業研究センター 塗料化技術と不織布シートへの坦持・複合化技術の確立に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,MFCをバインダーとする吸放湿性能を保持した不織布シートへの加工に成功されたことはすばらしい成果だとの評価意見も出た.しかし,知的財産権確保の検討が望まれる.
1067 親子鑑別によるマハタ高品質種苗供給のための優良親魚選抜技術の開発 山下 浩史 愛媛県水産試験場 瀬野 英二 愛媛大学 マハタの優良親魚選抜技術の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(オス親魚特定率の向上など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,農林水産省の「新たな農林水産施策を推進する実用技術開発事業」や平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.事業化に必要な知的財産権確保の検討が望まれる.
1068 デルフィニウムの遺伝的特性を利用した花持ち性改善技術の開発 岡本 充智 愛媛県農業試験場 栗坂 信之 愛媛県農業試験場 雄性不稔を利用して、花の日持ちを延長させるというアイデアそのものがユニークであるデルフィニウムの花持ち改善技術の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(鮮度保持剤の代替や四倍体への適用など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1069 耐久性に優れた軽量陶器瓦の研究開発 菅 雅彦 愛媛県窯業試験場 安岡 史朗 愛媛県産業技術研究所 軽量陶器瓦の研究開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,特筆すべき研究成果が得られた(基礎データを確実にきっちりと取っている点を評価しますとの意見も出た)と認められ,事業化の見通しも明らかになっている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,具体的耐久性の向上など)が極めて具体的に明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な特許出願も予定されているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.
1070 血管ネットワーク形成を特異的に阻害する核酸試薬を用いた抗腫瘍剤の開発・応用 東山 繁樹 愛媛大学 大山 真吾 テクノネットワーク四国 新規血管新生制御転写因子(Z因子)の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,特筆すべき研究成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている(例えば,新たに開発されたスクリーニング法で、z因子-CBF1結合抑制剤にも期待が持てます).また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1071 がんに対する革新的骨髄移植療法の開発 安川 正貴 愛媛大学 大山 真吾 テクノネットワーク四国 T細胞レセプターの抗腫瘍効果の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,特筆すべき研究成果が得られたと認められ,事業化の見通しも明らかになっている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが極めて具体的に明らかにされている(ある企業と実用化を目指した共同研究として遂行されている点は高く評価する意見も出た).また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な特許出願も予定されているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.
1072 UHF帯を利用した長距離無線ICタグ用アンテナの開発と実用化 松永 真由美 愛媛大学 小谷 哲哉 愛媛大学 ICタグ用アンテナの開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(展示会での成果公表が企業の関心を呼び,一企業とは実用化に関する共同研究契約を結ぶ方向で話が進んでいる点を評価する意見も出た)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な,無指向性円偏波アンテナに関する特許等の出願も行われている(副産物的な特許も取得申請されている)し,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.
1073 高周波誘導による局部予加熱での軸拡径加工法の開発 朱 霞 愛媛大学 小谷 哲哉 愛媛大学 独創的で新規性のある高周波誘導予加熱装置の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られた(最適加熱条件を明らかにするとともに、局部予加熱により著しい成果を得ている点を評価する意見も出た)と認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.しかし,知的財産権確保の検討が望まれる.
1074 レーザを用いた印刷用紙の再利用技術の開発に関する研究 井堀 春生 愛媛大学 神野 俊一郎 愛媛大学 レーザを用いたトナー除去技術の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが,事業化の可能性が未だ見出されていない点が気がかりである.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である.また,知的財産権確保の検討が望まれる.
1075 ゲートレベル診断ツールを用いたトランジスタレベル故障診断法の開発 樋上 喜信 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 トランジスタレベルの故障診断法の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果は得られた(例えば,研究実施計画にある計算時間目標に対して,それを達成するなど)と認められるが,事業化の可能性が未だ見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかになっていない点が気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)は明らかにされている.また,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1076 卵巣癌特異的遺伝子治療におけるキャリアー細胞の感染成立機構の究明 濱田 雄行 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 卵巣癌特異的遺伝子治療におけるキャリアー細胞の感染成立機構の究明に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが,事業化の可能性が未だ見出されていない.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権確保の検討が望まれる.そして,本研究成果は,今後の研究の進展(例えば,腫瘍特異的細胞融合を利用したオンコリティックアデノウィルス感染効率の向上)および企業化に対する前進が期待されるものとなっているとの評価意見も出た.
1077 クロロフィル蛍光計測法による潜在的生育不良苗診断システムの開発 仁科 弘重 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 クロロフィル蛍光計測法の苗生産現場導入に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている.そして,本研究の成果であるクロロフィル蛍光画像計測による植物診断技術がJST重点地域研究開発推進プログラム(平成20年度開始の育成研究)で利用されることにもなっております.
1078 エクスターナルGRIDのProfitableな利用を実現するアルゴリズムの確立 小林 真也 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 着想が独創的で興味深い研究であるエクスターナルGRIDのセキュアプロセッシング技術の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが,実用化の可能性が見出されていない点が気がかりである.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通し(プログラムの再構成アルゴリズムなど)が明らかにされていないことが残念である.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権確保の検討が望まれる.
1079 体内の菅腔を縮小する次世代経カテーテルデバイスの開発 高橋 学 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 管腔治療用経カテーテルデバイスの開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1080 閉鎖性海域の鉛直混合を促進する低反射護岸の開発 中村 孝幸 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 低反射護岸の開発に関して,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,当初の目標を大きく下まわる研究成果であるし,事業化の可能性も未だ見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかになっていない点が気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.しかし,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている.
1081 栗渋皮中の血糖値上昇抑制物質の同定と利用 辻田 隆廣 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 栗渋皮中の血糖値上昇抑制物質の同定に関して,精製濃縮したポリフェノール含有物の大まかな組成の提示もできないなど,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,当初の目標を大きく下まわる研究成果であるし,精製により純度が上がっても活性は3倍程度の上昇に留まるなど,事業化の可能性も未だ見出されていない点が気がかりである.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である.
1082 フルオロイソインドールの新規合成法の開発と有機電子材料への応用 宇野 英満 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 テトラフルオロイソインドールの合成法研究に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となるHDFTBPを用いた有機電界効果型トランジスタという製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,テトラフルオロインドールの収率の向上など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,イソインドール類に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1083 分子不稔化技術を用いた新しい真珠養殖技術の確立 三浦 猛 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 分子不稔化技術を用いた新しい真珠養殖技術の確立に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験(B:発展型)に採択)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な,アコヤガイの生殖細胞系列の発達に関する特許等の出願も行われているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.そして,愛媛大学の高度な技術と、現場の県水産技術センターとの連携が、良くとれている成果であり、実用化が期待できるとの評価意見が多数出た.
1084 液体中高密度プラズマ処理による高機能性表面繊維製造法の研究 豊田 洋通 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 新規性のある液体中高密度プラズマ処理による高機能性表面繊維製造法の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募,そして派生研究が科学研究費補助基礎研究(B)に採択)が明らかにされている.しかし,知的財産権確保の検討が望まれる.
1085 高分子ポリマーとゼラチン・マイクロカプセルを用いた人工神経の開発 羽藤 直人 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 高分子ポリマーとゼラチン・マイクロカプセルを用いた人工神経の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像(人工神経外筒),事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,神経再生能の検討など)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1086 脂腺細胞のペプチド分泌の活性化と抗菌薬としての利用 澄田 道博 愛媛大学 瀬野 英二 愛媛大学 新規分泌膜小胞セボゾームの実用化研究に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.しかし,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1087 無電極放電ランプによる可視光通信の研究と開発 岡本 太志 弓削商船高等専門学校 津田 雄造 西条市産業情報支援センター 可視光通信光源の特性評価に関して,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,当初の目標を大きく下まわる研究成果であり,事業化の可能性も全く見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていない点が気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクション(例えば,無電極放電ランプに関する通信の実験など)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1088 結晶配向セラミックスの簡易作製技術の確立 中山 享 新居浜工業高等専門学校 村上 哲也 東予産業創造センター 結晶配向セラミックスの作製技術の確立に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られた(永久磁石による結晶配向の成功など)と認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,常温結晶配向セラミックス製造技術に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.

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 高知:23件  (JSTイノベーションサテライト高知)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1089 海水中のホウ素除去システムの開発 川北 浩久 高知県工業技術センター 津嶋 貴弘 高知県工業技術センター 重要な地下資源となる深層水を安全にかつ安定的に供給する視点から,意義の認められるホウ素除去システムの開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.しかし,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1090 天然繊維をベースとした六価クロム捕集材の開発 山下 実 高知県工業技術センター 津嶋 貴弘 高知県工業技術センター 六価クロム捕集材の開発に関して,研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるが,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,具体的な排水処理の実験など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な特許等の出願も出願されているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.
1091 新規海洋細菌を用いた抗腫瘍生理活性色素の生産 榎本 恵一 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 色素産生細菌の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られた(新たな生理活性としてシグナル伝達系酵素阻害作用が青色色素で見出されたことはすばらしい成果との評価意見も出た)と認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(青色色素については企業が関心を示していて,サンプル提供、展示会への参加など企業との共同研究に積極的であることを評価する意見も出た)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.しかし,知的財産権確保の検討が望まれる.
1092 色面サイズ増大にともなう色の見えの変化の予測と応用のためのアプローチ 篠森 敬三 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 色面面積増大に伴う色の見えの変化の研究に関して,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,当初の目標を大きく下まわる研究成果であり,事業化の可能性も全く見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていないことが気がかりである.また,知的財産権確保の検討が望まれる.しかし,面積効果を定量的に捉えることが予想以上に困難で、計画通りの研究成果が得られなかった点に関しては、「瞳孔径の変化など、より多くの要因で面積効果を捉える必要がある」ことが認識されているので,この技術課題解決に向けて更なる研究を期待致します
1093 触媒微細構造制御による多結晶シリコン膜の結晶核密度制御と高品質・低温形成技術 古田 守 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 シリコン薄膜の金属誘起固相成長の研究に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.しかし,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.しかし,Al金属触媒でSiの結晶化が低温でできたのはすばらしい結果であり,企業との共同研究を開始するまでに進んでいる点が評価できるとの意見も出た.
1094 半導体レーザによるコンパクトな200nm領域波長可変深紫外線光源の開発 野中 弘二 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 200nm領域波長可変深紫外線光源の開発に関して,研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるし,事業化の可能性が見出されていないことが残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていないことが気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1095 超撥水処理だけで実現できる新しい軸受構造 竹内 彰敏 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 新規性と独創性の高いスリップ軸受けの検討に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.さらに,企業化に必要な,軸受け構造に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.そして,広い応用分野への展開の可能性をもつ基礎研究であることから、企業との共同研究等の成果を大いに期待しますとの評価が多く出た.
1096 近赤外光を使った安全・簡便なリンパ観測装置の開発 木村 正廣 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 近赤外光を使ったリンパ観測装置の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,人に対する有効性など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.しかし,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1097 液晶を使った表面実装アクチュエータの開発とプリント基板上への実装 三枝 嘉孝 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 プリント基板上に液晶セルを実装させる検討に関して,研究実施計画の遂行が不十分で当初の目標を下まわる成果であるし,事業化の可能性が見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていない点が気がかりである.また,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1098 患者の能力を最大限発揮させる効率的立ち上がり訓練機の開発 井上 喜雄 高知工科大学 都築 俊夫 高知工科大学 立ち上がり訓練機の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られた(基礎的な実験が可能な訓練機の開発が完了した)と認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,立ち上がり訓練機に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている.
1099 非結球アブラナ科葉菜類(プチベール)の出荷規格外及び廃棄部位の有効利用を目指した機能性食品素材の開発 渡邊 浩幸 高知女子大学 高村 禎二 高知女子大学 プチベールの機能性食品の開に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.さらに,企業化に必要な,香辛野菜類に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1100 新規有機不斉触媒の開発と利用 小槻 日吉三 高知大学 安田 崇 テクノネットワーク四国 新規有機不斉触媒の開発と実用展開に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,炭素―炭素結合形成反応の水系触媒に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている.そして,医薬・農薬・化粧品関連企業の研究者と連携して、水中で有効なDMAP関連有機触媒の実用化が望まれるとの意見が出た.
1101 シグナル伝達分子阻害薬によるアレルギー性結膜疾患の重症化抑制 福島 敦樹 高知大学 塩崎 紀子 テクノネットワーク四国 T細胞シグナル伝達分子阻害によるアレルギー性結膜疾患の重症化抑制研究に関して,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,当初の目標を大きく下まわる研究成果であり,事業化の可能性も全く見出されていない点が気がかりである(しかし,(MEK阻害薬により結膜炎を誘導するT細胞活性化抑制が確認できたことは評価された).特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが明らかにされていません.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクション(実用化に向けた長期的な展望での新しい阻害薬の探索や遺伝子レベルでの阻害などの模索など)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.また,知的財産権の確保についての検討が不十分であり,さらなる検討が望まれる.
1102 アブラソコムツ等未利用魚の食品素材への利用技術の開発 森岡 克司 高知大学 松崎 武彦 高知県産業振興センター アブラソコムツの実用化研究に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが,事業化の可能性が未だ見出されていない点が残念である.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通し(安全性の実証など)が不十分である.また,出願済みの「アブラソコムツを原料とする食品材料の製造方法」に関する知的財産権確保(特許登録)の検討が望まれる.
1103 全方向移動が可能な歩行訓練機の介護予防事業への展開に関する研究 石田 健司 高知大学 松崎 武彦 高知県産業振興センター 高齢者の運動プログラムの構築に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の見通しも明らかになっている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが極めて具体的に明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(共同研究している高知工科大学王硯玉教授が発明した歩行訓練機は,歩行王(あるきんぐ)の商標登録がされて,ある企業から販売されることになった,本研究者は臨床評価を担当)と更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,移動式歩行訓練機に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1104 酵素法ビタミンB6分別定量キットの開発 八木 年晴 高知大学 石塚 悟史 高知大学 独自の酵素学的な技術に立脚したオリジナリティのある酵素法ビタミンB6分別定量キットの開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて(生化学・分析化学的な解析がきちんと遂行されている),ほぼ当初の目標通りの成果は得られたと認められるが,事業化の可能性が未だ見出されていない点が気がかりである.特に,標的となる製品像,実用化に向けた技術課題解決などの見通しが不十分である.しかし,キット開発に向けた更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)は明らかにされている.また,知的財産権確保の検討が望まれる.
1105 キレーター脂質を用いる薬物輸送系の開発 本家 孝一 高知大学 石塚 悟史 高知大学 コンセプトに新規性のある標的細胞への薬物輸送系の開発に関して,研究実施計画通りの研究遂行ができずに,主目的たる遺伝子の特異的細胞導入の実験には成功していない等,当初の目標を大きく下まわる研究成果であり,事業化の可能性も全く見出されていない点が残念である(しかし,特異的レセプターに結合するキレーター樹脂表現リポソームの作成に成功した点は高く評価しますとの意見も出た).特に,標的となる製品像,実用化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされていないことが気がかりである.しかし,更なる研究推進に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)は明らかにされている.しかし,企業化に必要な,キレーター化合物含有薬物輸送剤に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても検討が行われている.
1106 良食味・極早生・短稈の新品種‘ヒカリッコ’の高知県における適応性と耐冷性の検討 村井 正之 高知大学 石塚 悟史 高知大学 ‘ヒカリッコ’の特性調査に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,特筆すべき研究成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,極早生、短稈という特性を利用して、地域のイネ栽培の問題解決と新しい作型を提唱している点を評価する意見も出た.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(特に,”ヒカリッコ”を農林水産省に品種登録して現在審査中であるということが高く評価された)と更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.
1107 主要海産魚に感染するイリドウイルスワクチンの開発 大嶋 俊一郎 高知大学 石塚 悟史 高知大学 イリドウイルスワクチンの開発に関して,研究実施計画に記載されている事項が遂行されて,ほぼ当初の目標通りの成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(例えば,企業化への大規模な試験など)が明らかにされている.今後の事業化に必要な知的財産権確保の検討が望まれる.
1108 ペルオキシダーゼ標的・増感放射線療法 KORTUCの開発とその適応疾患の拡大 小川 恭弘 高知大学 島崎 たどる 高知大学 酸素標的・増感放射線療法に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,特筆すべき研究成果が得られたと認められ,事業化の見通しも明らかになっている.特に,その成果については,新聞で”癌治療に放射線増感剤,世界初の局注用の増感剤”,”医学部に世界的快挙だ”,”安全,安価,がん治療の柱に”等の見出しで紹介されている.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(無菌精製過酸化水素とヒアルロン酸を使用時に簡単に混和できるプリパック型の剤形の開発など)と更なる研究計画(例えば競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な,放射線療法増感剤に関する特許出願も行われているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.そして,本療法のさらなる適応疾患の拡大が期待されるとの意見も出た.
1109 銀含有多機能高付加価値ハイブリッド材料の開発と応用 米村 俊昭 高知大学 島崎 たどる 高知大学 無機ー有機ハイブリッド抗菌・抗かび剤の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,高い事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通し(他技術に対する優位性の実証など)が明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な,抗菌・抗カビ剤に関する知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.
1110 小型冷凍機を用いた物性実験のための極低温環境の構築 西岡 孝 高知大学 島崎 たどる 高知大学 極低温冷凍機に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られた(例えば,0.4Kの温度の保持時間、短時間の温度のゆらぎ、最低温度に達する時間などの目標をすべて達成)と認められ,事業化の見通しも明らかになっている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが極めて具体的に明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクション(ある企業とは製品化の検討を進め、共同で展示会への出展も計画しているなど)と更なる研究計画(例えば,競争的資金制度に応募)が明らかにされている.さらに,事業化に必要な,極低温冷凍機に関する特許の出願も行われているし,今後の特許取得についての具体的戦略も示されている.
1111 界面重合反応を活用した新規ナノファイバーの合成法とナノファイバーの特徴を有するシート状素材の開発 市浦 英明 高知大学 島崎 たどる 高知大学 ナノファイバーの特徴を有するシート状素材の開発に関して,研究実施計画に記載されている事項以上の研究が遂行されて,当初の目標を上まわる成果が得られたと認められ,事業化の可能性も見出されている.特に,標的となる製品像,事業化に必要な技術課題解決などの見通しが明らかにされている.また,事業化に向けた新たな具体的アクションと更なる研究計画(例えば,平成20年度シーズ発掘試験に採択)が明らかにされている.さらに,企業化に必要な知的財産権確保と今後の特許取得戦略についても,充分な検討が行われている.

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 福岡:56件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1112 微細流体混入燃料によるディーゼルエンジンの燃焼改善 中武 靖仁 久留米工業高等専門学校 外山 寛二 久留米工業高等専門学校 ディーゼルエンジンの燃費向上や排ガスのエミッション低減のための技術開発として燃費を5%低減できることが示された段階である。今後それらのメカニズムの解明を通した燃費向上の取組みと、実用化への道を明確にする必要がある。
1113 中和型抗ヒトIL-18抗体を用いた間質性肺炎の新規治療薬開発 星野 友昭 久留米大学 池田 敬史 久留米リサーチ・パーク 当初目的の、抗ヒトIL-18抗体による中和活性は見出せていないが、抗IL-18受容体抗体による中和が適切との作業仮説を得ている。抗ヒトIL-18受容体抗体を樹立して試薬としての販売実績があることから抗体の作成に期待をする。
1114 視覚障害者の空間認識能力を考慮する最適経路探索 家永 貴史 九州システム情報技術研究所 坂本 好夫 九州システム情報技術研究所 目標はほぼ達成できたとあるが、実用化に向けた実証検討がなされていない。ビジネスモデルにも依存するが、企業化を目指すなら、特許申請は必要である。個々の空間認知機能への着目はおもしろいが、定量評価ができて初めて学問が成立する。数値化の困難を想定した研究計画が遂行されるべきであった。
1115 斜め蒸着法による高効率光触媒の研究開発 能智 紀台 九州共立大学 中川 祥次 福岡県産業・科学技術振興財団 (辞退)
1116 チューブ接続が不要な微量液体秤量混合デバイスの開発 安田 隆 九州工業大学 末松 正典 科学技術振興機構 新薬候補物質の量の影響を少量の試薬で短時間に行える技術の開発として評価できる。実用化にはまだ課題が残されているが、その解決を期待する。
1117 高温超電導マグネットの設計手法の開発 小田部 荘司 九州工業大学 大八木 衆司 九州工業大学 窒素冷却超電導マグネットの設計法を確立し,これに基づいたマグネットで所定の磁界の発生を実証し,さらに過冷却窒素で目標以上の磁界を発生したことは評価できる。今後この設計法を一般化できれば実用の範囲が広がると思われる。特許の出願を検討いただきたい。
1118 癌細胞統合シミュレータの開発 倉田 博之 九州工業大学 大矢 伸宏 九州工業大学 細胞周期についてのネットワークをシミュレーションした例しかなく、他のシミュレーターとの比較が今後必要である。研究成果の一部等を学会で発表しており、企業化や知的財産権の確保への取り組みが不十分である。
1119 超電導軸受式ターボ分子ポンプの開発 小森 望充 九州工業大学 大矢 伸宏 九州工業大学 超電導材料を用いた磁気軸受の応用研究だが、当初計画のモータ駆動及び3〜4万rpmの回転数での評価に対し、エアタービンによる1万rpmに留まっており、目標が未達である。今後、実用化に向けた目標に基づいた研究開発が必要である。
1120 抵抗クラティング法による軽量耐摩耗性複合材の開発 山口 富子 九州工業大学 田中 洋征 九州工業大学 Al、Tiのような軽量材料にWC粉末などをクラッドして軽量耐摩耗材を創製し、耐摩耗性の向上効果を認めているが、気孔が残るなどの課題が出ている段階である。今後は物性評価のみでなく、耐久性、また形状他クラッド製品としての要求事項を加味した上での実用化に向けた取組みが必要である。
1121 超小型衛星の高度化に資する高性能小型ロケット推進機の試作と試験 各務 聡 九州工業大学 田中 洋征 九州工業大学 超小型人工衛星をターゲットとした小型推進機の技術開発を目標を掲げて取組み試作ガスジェネレータの燃焼の安定性が実証されたが、いくつかの課題が出てきた段階である。今後他方式との優位性比較などが必要である。
1122 コニカルスパイラルグルーブベアリングを用いた遠心血液ポンプ 塚本 寛 九州工業大学 田中 洋征 九州工業大学 揚程、流量目標を達成したポンプが製作されたが、効率面での改善課題がある。最終目標である「溶血」「血液凝固」の防止に関する研究方向性がまだ見えていない。今回の結果が、それらにどのような効果をもたらすかのまとめがほしい。
1123 粉体用大気圧プラズマ照射装置の開発 古賀 啓子 九州産業大学 藤本 敏樹 九州産業大学 目標として設定した性能をほぼ達成するプラズマ処理装置を試作した。いくつかの課題が残っているが,実用化に向けた完成度の高い試験結果で今後に期待したい。市場性の検討やユーザーへの紹介など、共同研究企業と連携して、事業化に向けた活動を期待したい。早急に特許の出願を検討いただきたい。
1124 意図推定機能を有する上肢動作介助ロボットの開発 榊 泰輔 九州産業大学 藤本 敏樹 九州産業大学 視線停留による制御を実現した。精度に課題はあるが、究明済みである。知的財産権に関しても具体的に進めている。視線に着目し、視線角度と停留時間判別フィルタをかけ推定する試みはおもしろく、今後の3次元動作への展開を期待したい。
1125 ミトコンドリアを標的とするアポトーシス阻害剤の開発研究 新藤 充 九州大学 石川 宗晴 科学技術振興機構 合成法が少し簡略化されて進歩している段階で、最終段での収量の改善が課題である。研究は着実に進展しているので、より合成しやすく活性の強い化合物を見出し、更にスピードアップを図るのがよい。
1126 糖尿病予防成分の迅速獲得のためのα-グルコシダーゼ固定化アフィニティークロマトグラフ法の構築 松井 利郎 九州大学 冨田 和弘 科学技術振興機構 当初の研究実施計画のうち、ブドウ果皮からの活性成分の単離試験については、予期せぬ問題発生で未実施となっている。しかし、課題としては今後重要なものであり、実用化に向けて、製品化に寄与する可能性がある。
1127 新規バイオプロセスの実用化に向けたシトクロムP450活用システムの開発 一瀬 博文 九州大学 冨田 和弘 科学技術振興機構 当初の計画を達成し、特定の微生物資源の機能解析をハイスループットで実施した点は評価できるが、今後の展開に関して具体的なものが見えない。活性発現に必要な補酵素など汎用化は難しい技術と考える。特許戦略も不明である。
1128 ユビキチンプロテアソーム系の活性化によるマラリアに対する2段階DNAワクチン 姫野 國祐 九州大学 田中 邦明 久留米リサーチ・パーク ユビキチン融合遺伝子を用いた独創性の高い研究であるが、マウスモデルを用いたブースターによる最終効果の確認には至っていない。今後の展開内容が申請時とほぼ同じであり、成果のまとめと、展開方向の整理が望まれる。
1129 確率分布の高速ノンパラメトリック推定による頑健な実時間画像解析技法の開発 谷口 倫一郎 九州大学 坂本 好夫 九州システム情報技術研究所 所期の目標は実現でき評価できる。更に実用化に向けて、解像度、屋外映像での再現率、適合率など、性能の改善についての検討が必要である。メーカとの共同研究もスタートしており、企業化の実現性はあると思われる。また特許の出願を検討いただきたい。
1130 金ナノロッドの体内リアルタイムモニタリング法の開発 新留 琢郎 九州大学 古川 勝彦 九州大学 マウス実験はS/N比は悪いが達成されているようである。しかし、測定深さは1cm程度で、ヒトへの応用は理論的にも困難である。また、ナノ粒子は最終的に脳に蓄積されることが知られており、その安全性の確認が必要であろう。
1131 SiC表面自己改質によるグラフェンの形成 田中 悟 九州大学 古川 勝彦 九州大学 グラフェン形成の条件が明らかになっており,実用化に至る試験研究として成果が得られたと思われる。更に、水素の役割、ナノ表面パラメータとグラフェン化過程の関係を明確化することが望まれる。実用規模のグラフェン形成プロセスについて研究を期待したい。特許の出願を検討いただきたい。
1132 結晶形態制御による太陽電池用多結晶シリコンの発電高効率化 成田 一人 九州大学 古川 勝彦 九州大学 凝固速度を大きくすると多結晶シリコンの結晶粒を粗大化できることが示された。今後結晶性の追求、また実用化に向けのスケールアップとその際のメカニズムの解明が必要である。
1133 スピン転移型多孔性錯体による効率的水素ガス貯蔵材料の開発 松田 亮太郎 九州大学 古川 勝彦 九州大学 研究実施計画は、ほぼ予定通り行われており、当初の目標を達成している。実用化の見通しについても述べられているが、水素吸蔵特性に関する具体的な報告がない点が懸念される。知財についても早期の出願が待たれる。
1134 光学活性機能物質の高純度大量合成用不斉固体触媒の開発と応用 稲永 純二 九州大学 古川 勝彦 九州大学 高性能・高耐久性のキラル錯体触媒を創成するフロープロセスを開発した点は評価できる。今後は他の研究開発手法との優位性の明確化や大量合成の可能性評価など実用化に向けた研究開発を期待する。
1135 純アルミ板を挿入した高力ボルト高摩擦接合の開発 吉岡 智和 九州大学 坂本 剛 九州大学 高力ボルト高摩擦接合の開発を目的に、締め付けボルト径をパラメータとして試験し強度が向上する結果が得られているが、当初予定のボルト2本としての比較、また得られた成果については図表での説明や他の方法との比較が望まれる。
1136 非構造壁を利用した摩擦抵抗型制振システムの開発 山口 謙太郎 九州大学 山内 恒 九州大学 建物に生じる変形を抑制する条件について解析と実験による実証を行なっているが、まだ研究開発段階にある。今後、形状などの検討に基づき実用の道を明確にしてほしい。
1137 生体挿入型生体レドックス計測共振器の開発 市川 和洋 九州大学 山本 英樹 九州大学 生体レドックス計測用共振器としてカップラー型共振コイルが適していることを示した点は意義がある。今後、十分な疾患モデル動物実験を通した、より実用化に向けた研究開発を期待する。
1138 ミトコンドリア機能変化を指標とした新規脳血管障害画像化法の開発 大和 真由実 九州大学 山本 英樹 九州大学 各研究項目に取り組み、結果が示されているが、画像化法の開発で、画像を用いた成果の説明がなく、成果の説明が不足している。並行して行われている先端計測分析機器開発事業課題と区別してその成果を明確にしていただきたい。
1139 新規ハイブリット型ナノバブルを用いたソノポレーションによる低侵襲性遺伝子治療法の開発 寺本 憲功 九州大学 山本 英樹 九州大学 アイデアは興味深いが、得られた成果は細胞培養系に留まっており、血液中、in vivoでの可能性は明らかにされていない。米国を中心に、ウイルス型の遺伝子導入が、実用化されている中、本手法の実用的な優位性を示して欲しい。
1140 生合成酵素を用いたテトラヒドロカンナビノール新規生産システムの開発 田浦 太志 九州大学 山本 英樹 九州大学 研究のコンセプトならびに基盤技術は既に確立されており、その意味での進歩性はないが、研究全体の新規性は高いと評価できる。また、ベクターの改良は目的を達成できなかったが、培養条件の検討による合成酵素の向上は評価できる。
1141 活性化破骨細胞のみを標的とした骨破壊制御抗体薬の開発 久木田 敏夫 九州大学 山本 英樹 九州大学 動物モデルでの検証に未達はあるものの、ヒト破骨細胞への反応性の検証は達成している。方向性は意義のあるものと考えられるので、特許出願への取り組み、企業との連携を進め、今後の進展を図っていただきたい。
1142 生体での可視化を目指した8−オキソグアノシン蛍光人工プローブの開発 佐々木 茂貴 九州大学 山本 英樹 九州大学 水溶液中で利用できる簡便な蛍光検出キットの目途を付け、色調変化型の開発にも成功している。モデル細胞系での視覚化を検証して早期に知財の権利化を進め、企業への技術移転を進めていただきたい。
1143 サンゴ由来の新規アレルギー性皮膚疾患治療薬の開発 宮本 智文 九州大学 山本 英樹 九州大学 サンゴからのジテルペン類の大量調製、NO阻害作用の評価、抗アレルギー作用の評価を全て遂行し、全てにおいて所期の目標が達成されている。企業との連携のもと、事業化計画も検討され、特許出願に向け、準備されている。
1144 酸化ストレス性疾患の予防・改善に向けた新規抗酸化物質の開発 山田 健一 九州大学 山本 英樹 九州大学 企業化に向けた新規化合物を合成し、研究実施計画はほぼ達成している。知的財産権を確保した上で、積極的に成果のアピールに向け準備されている。今後、実用化に向けて、疾病動物モデルでの評価を急ぐ必要がある。
1145 メカノセンシングバイオリアクターの開発 水野 大介 九州大学 緒方 道子 九州大学 コロイド粒子を付加したAFMで力学刺激ができることを検証し、力学刺激を行えるバイオリアクターをモデル化している。実用化に向け、力学刺激で蛋白質発現が誘導されることを示して、具体的なターゲットを絞って欲しい。
1146 産業廃棄物からの環境配慮型貴金属の分離・リサイクル方法の検討 渡邊 公一郎 九州大学 緒方 道子 九州大学 貴金属の回収法として優れていると思われる。現在、まだ基礎実験の積み上げ段階であり、ミニプラント等実用化のための具体的方策、ターゲットとする廃棄物の決定など、今後検討する課題が残されている状況である。
1147 コンパクトディスク型マイクロチップを用いる表面プラズモン共鳴センサの開発 今任 稔彦 九州大学 緒方 道子 九州大学 独創的で,有用性の高い技術開発と思われる.要素技術は完成しつつあるが,システムとして完成するには,更に時間が必要のようである。企業化に向けた目標を明確化して,研究開発を進めることが必要と思われる.
1148 先見知識・好みをレイアウト自動最適設計に反映させる対話型設計手法の開発と応用 高木 英行 九州大学 松尾 晃成 九州大学 住宅などのレイアウトを対話型で自動的に最適設計させる技術は計画通りの成果が出ておりその意義は大きい。今後実用化に向けて企業との連携もアプローチを始めており、実用化に向けた研究開発を期待する。
1149 細胞センシング機能を有する糖鎖修飾金ナノ粒子の開発 北岡 卓也 九州大学 深見 克哉 九州大学 金表面に施した糖鎖修飾ナノ粒子のバイオセンサーは、従来の金粒子と比べて高感度化できる可能性を示した点で意義がある。今後は適用ターゲットを絞るなどにより実用化に向けた研究開発を期待する。
1150 イネ澱粉枝作り酵素の触媒機構の解明と澱粉工業への有効利用 木村 誠 九州大学 深見 克哉 九州大学 研究実施計画ついて、一部は達成されているものの、活性アミノ酸残基の改変や新規特性を付与した澱粉の合成等の最終目的までは達していない。今後は知的財産権の確保や実用化をめざして研究を進めることが必要である。
1151 アンチエイジング乳酸菌の探索 片倉 喜範 九州大学 深見 克哉 九州大学 スクリーニング系を構築し、特許出願している点は評価できるが、目的の機能性を有した物質であるとの検証はなされていない。本研究の主体が乳酸菌なのか、乳酸菌が生産する物質なのかを明確にすることが必要である。
1152 新規ポルフィセン光増感剤の合成とハイブリッド触媒の開発 嶌越 恒 九州大学 古川 勝彦 九州大学 一重項酸素をほぼ100%の量子収率で発生するポリフィセン化合物の開発に成功した点は評価できる。今後は無機系との優位性を明らかにするなどを含め、実用化に向けた研究開発を期待する。
1153 生親和性の評価における炭素ナノ物質の表面構造及びサイズ制御技術の開発 尹 聖昊 九州大学 古川 勝彦 九州大学 炭素ナノ物質の粒径5nm〜100nmの範囲を7つの粒径に分けて精度良く調整できたこと、またこれらの粒子をラットの気管内に投与して、ある粒径以下では毒性を示すことが示された。今後この知見に基づき実用の道を明確に示してほしい。
1154 現在の海における鉄鉱床形成を模した人工鉄沈降・鉄分離技術の開発 清川 昌一 九州大学 中武 貞文 九州大学 海中での鉄資源の生成機構を解明する上で、学術的には大変興味深い研究である。構想は大きいが、企業化を狙った研究成果・評価が不明である。今後、鉱物資源との優位性比較のためには企業のパートナーが必要である。
1155 ソーラシステムを導入した携帯型斜面危険度診断システムの開発 安福 規之 九州大学 坪内 寛 九州大学 本システムが安価で実用化されれば、防災上有効であるが、計画に対して進捗は遅れ気味という印象である。システム開発の具体的な内容が不明確であり、企業化や知的財産権の確保のためには、更なる検討が必要である。
1156 神経生理学的手法を推進するための実用的ロボットリハビリ装具の開発 坂井 伸朗 九州大学 坪内 寛 九州大学 肩甲骨把持によるリハビリ支援ロボット装具の可能性が確認されたが、研究者も課題としている装着の容易性の他、小型・軽量化やフィット性などの研究開発が必要と考えられる。
1157 レーザー照射装置と組み合わせた根管治療用歯科内視鏡の開発と応用 吉嶺 嘉人 九州大学 平田 徳宏 九州大学 アイデアとしては評価できるが根管用内視鏡で湾曲根管のどの辺まで観察可能かはっきりしない。内視鏡とレーザ照射装置とを組み合わせたプロトタイプの特長を明確にして、企業との共同研究、連携を進めていただきたい。
1158 標準化された多様な炭素ナノ同素体の肺障害評価系による安全性材料の開発 田中 昭代 九州大学 平田 徳宏 九州大学 重要なテーマだが、当初の目標が達成されておらず、計画完遂のためにも適切な実験条件の設定が望まれる。実用化に向けて、標準サンプルの調整方法(適性純度や不純物について)の確立や毒性評価方法の検討が必要である。
1159 有機-無機複合体を前駆体として用いる高結晶性酸化物ナノ粒子の調製 木田 徹也 九州大学 安部 英一 産業技術総合研究所 高結晶性酸化ナノ粒子の調整として2手法の評価を計画したが、1手法にとどまっている。今後、その手法や、研究者が課題として抽出している調整条件やスケールアップに対する解明が必要である。
1160 遺伝的ネットワークプログラミングによる株式売買システムに関する研究 間普 真吾 早稲田大学 道家 隆博 北九州産業学術推進機構 チャレンジングな研究である。よい応用分野が見つかることを期待する。特許の出願を検討いただきたい。
1161 迅速・簡単な一塩基多型タイピング方法の開発 奥村 史朗 福岡県工業技術センター 石川 宗晴 科学技術振興機構 アルデヒド脱水酵素のSNP検出手法の検討を行い成果を得ている。他のケースへの応用と、SNP変異4種に対する結合度を同一溶液中で測定する手法に関する評価が残されている。測定手法には類似の特許があり、特許性はないことが問題である。
1162 ナノチューブ状シリカの効率的な製造に関する研究 野見山 加寿子 福岡県工業技術センター 大崎 徹郎 福岡県工業技術センター ナノチューブ状シリカの収率向上、安定生成を目的に、スケールアップとコスト低減できること、また収率もほぼ目標に近い値が達成されたようである。企業とも連携して研究開発していることから、今後実用化への道を明確にしてほしい。
1163 小型衛星のための高速通信無線モジュールの開発 田中 卓史 福岡工業大学 直居 哲 科学技術振興機構 当初の試験項目が予定通り修了した。性能評価は,今後行われる予定。企業化に向けて多くの実験・評価が必要と思われる。継続研究を期待する。また特許の出願を検討いただきたい。
1164 アクティブ制御コロイダルダンパーの開発と実用化研究 スウーチュー クラウデュヴァレンティン 福岡工業大学 宮崎 賢 福岡工業大学 従来のアクティブ制御油圧ダンパーに代わるコロイダルダンパーの技術開発を目指し、本体の製作はできたが制御ソフトが未完に留まっている。今後、従来方式との優位性を早期に見極め、実用化への道を明確にすることが望まれる。
1165 Sr含有炭酸アパタイト骨置換材の開発 松家 茂樹 福岡歯科大学 石橋 慶憲 福岡歯科大学 骨生成促進効果を期待して、Sr含有炭酸アパタイトの調整し、転化時間が短い、強度が低下する知見を得ているが、骨伝導性・吸収性の評価がまだである。課題の対応策を検討され、データを補完し、知財確保をしてほしい。
1166 有機溶剤を用いないナノ分散塗装システムの開発 三島 健司 福岡大学 坂本 弘明 福岡大学 有機溶媒の代替溶剤として二酸化炭素を利用した塗料を創製し、予定の試験を通して塗装VOCの削減と実用塗膜が実現されることが示唆された。今後はコストや創製工程の検討も含め、実用化に向けた開発が期待される。
1167 肥満研究支援のための脂肪細胞チップの開発 中澤 浩二 北九州市立大学 北井 三正 北九州産業学術推進機構 研究実施計画のうちマイクロデバイス化のみ未達であるが、脂肪細胞チップの設計・製作とその性能評価については予定通り実施されている。特許も提出した上で、成果の発表準備等なされており、評価できる結果である。

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 佐賀:6件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1168 籾殻からのゼオライト/多孔質籾殻炭の水熱合成と新規イオン交換材料への応用 勝木 宏昭 佐賀県窯業技術センター 安田 誠二 佐賀県地域産業支援センター 籾殻を炭化処理後、いくつかの成分を添加水熱処理して各種ゼオライトを生成。それを農業資材として実用化評価ではほぼ目標値が達成でしている。微粒ゼオライトの安定性に関する課題が抽出されており、今後、生成物を土壌改良材や農業資材へ実用化することに向けた開発が期待される。
1169 アレルギー疾患における線維化を標的とした診断システムの確立 出原 賢治 佐賀大学 原 尚道 佐賀大学 かなりの達成度を示しており,企業化や特許出願への取り組みもある程度試みられている.繊維化についてペリオスチンの診断的有効性に着目した点優れている。他のアレルギ-疾患への診断的有効性も含め効果を確定する、今後の展開が期待される。
1170 鹿角霊芝中のβ−グルカンの高温高圧溶媒による高効率抽出 林 信行 佐賀大学 原 尚道 佐賀大学 グルカンの抽出収率が通常の方法に比べて極めて効率的に抽出できる装置と方法論を確立している。ただ、高熱下での抽出のためグルカンの安定性等が懸念される。 今後、ゲルろ過、HPLC等による分析が必須である。
1171 大腸菌発現系を利用した病原体認識分子のハイスループットスクリーニング 福留 健司 佐賀大学 原 尚道 佐賀大学 目標がほとんど達成されず、研究計画に問題があったといわざるを得ない。得られた結果からは目的とするcDNAライブラリーは十分なものでなく,知的財産権についても出願できる段階ではない.
1172 自己抗体プロファイルを用いた難治性神経疾患の髄液診断法の開発 末岡 栄三朗 佐賀大学 原 尚道 佐賀大学 髄液診断マーカーとして自己抗体の至適化途上であるが、実用化には近い印象が有る。現状の成果の特許申請をすべきであると考える。複数の抗体を用いた感度改善の試みの可能性も検討して、ELISA法を完成していただきたい。
1173 新規電極構造を持ったバイオ燃料電池の開発と評価 綾戸 勇輔 産業技術総合研究所 若林 勝彦 産業技術総合研究所 新しいユニークな研究であるにもかかわらず、着実に研究開発が進められており、現段階としてほぼ満足のいく成果が得られている。また、知的財産権を確保した上で成果の発表も積極的に展開しており、企業化も期待できる。

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 長崎:11件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1174 実環境OCRのための射影歪み補正方法の開発と評価 志久 修 佐世保工業高等専門学校 高橋 栄功 長崎県産業振興財団 有用な技術で,実用化する意義の高い研究である.共同研究企業と連携して、文字認識率やコスト評価などの目標を明確化し、事業化に向けた活動を期待したい。また特許の出願を検討いただきたい。
1175 乳酸菌代謝生産物質における癌細胞増殖抑制因子の探索及び作用機序の解明 野嶽 勇一 長崎国際大学 高橋 栄功 長崎県産業振興財団 当初の試験計画にある乳酸代謝生産物質(PS-H1)が、報告書ではPS-B2の研究に置き換えられているが、その根拠が乏しい。低分子化合物であれば物理化学的性質が明らかにできたはずだが、進度が遅くその成果が不明である。
1176 園芸用光合成有効波長域増幅フィルムの実用化に向けた実証試験 西村 安代 長崎総合科学大学 山中 孝友 長崎総合科学大学 測定機械のコスト問題やフィルム間の比較等も出来ておらず、研究計画が未達である。定量的な指標が示されておらず学術的にも進展が見られていない。企業化に向けた展望、知的財産権に関しても成果が得られていない。
1177 グリコシダーゼ解析キットの開発 真木 俊英 長崎大学 梅津 照彦 長崎TLO 具体的な研究成果が見られ新たな研究方向が見えてきて企業化に向けた展開が期待出来る。特許の出願を検討いただきたい。
1178 耳垢型決定遺伝子ABCC11の機能に着目した腋臭・耳垢抑制薬の開発 吉浦 孝一郎 長崎大学 梅津 照彦 長崎TLO 極めて独創的な研究である。今回は目的とする結果が得られなかった。しかし、可能性を秘めていると思われる。膜輸送蛋白のスクリーニング系は樹立できているが,腋臭の判断基準ができていないことが、研究成果が挙がっていない原因としている。
1179 母体血漿中へ流入する胎盤特異的mRNAを標的とした胎盤機能の網羅的 三浦 清徳 長崎大学 梅津 照彦 長崎TLO 目標どおりに研究が実施され、シーズの鏡のような成果である。胎盤特異的発現遺伝子群のプロファイリングから、胎盤機能を早期に評価する独創性の高いに仕事であり、しかも実用化に必要なデータを確実に蓄積している。今後はマイクロアレイによる手法の確立が望まれる。
1180 ガングリオシドをツールとした病原細菌の病原毒性の診断 和田 昭裕 長崎大学 梅津 照彦 長崎TLO 一部の予定していた試験研究(質量分析による新規病原性たんぱく質の解析)が実施されていないが、研究の方向性は正しいと思われる。サンプル数を増やして、成果が出る可能性がある。検討数を増やして目的を達成してほしい.
1181 メソポーラスシリカの常圧・低温・迅速合成法の開発 森口 勇 長崎大学 高橋 栄功 長崎県産業振興財団 メソポーラスシリカは吸着剤、触媒、環境浄化剤などへの活用が期待される中、低コストで生成できる手法の研究として評価できる。課題がいくつか残されているので、今後実用化展開するにあたり、目標を数値化する工夫などの取組みが望まれる。
1182 高密度培養に適した高ストレス耐性ワムシ品種の開発と産業への展開 萩原 篤志 長崎大学 森 紅美子 長崎大学 研究実施計画通りに、ワムシの遺伝的多様性に富む個体群の創出に成功している。知的財産権を確保することにより、実用化が期待される結果である。ただ、万能ワムシ群(このような物が存在するのか)の意味が不明である。
1183 無線ネットワーク情報伝達技術などを活用したリアルタイム道路斜面 蒋 宇静 長崎大学 森 紅美子 長崎大学 ほぼ研究実施計画通りに成果が得られているようだが、実現場における運用検証に関しては、まだ防水性と長期電源確保の問題が残っており未着手である。今後、企業化、知的財産権の確保へ向けた努力が必要である。
1184 スーパークリーンディーゼルエンジン用ターボチャージャの開発 植木 弘信 長崎大学 森 紅美子 長崎大学 PMとNOxを同時に削減する要求に対応できるようにするために、排ガスによりコンプレッサを高速に回して酸素補給させるスーパークリーンエンジン用ターボチャージャーを、シミュレーションと試作による実証により解明している段階である。今後、実用化に向けた目標値の設定と研究開発が必要である。

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 熊本:18件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1185 洗浄廃液中のパルスレーザ生成プラズマによる有機物質処理 岡野 大祐 九州東海大学 石川 宗晴 科学技術振興機構 研究目標の達成に一定の前進が見られるが、初期の計画に十分到達したとは言えず、一部到達である。研究計画に注意が必要である。さらに企業化の見込み、特許出願には更なる検討が必要である。
1186 昆虫病原性糸状菌製剤への補助剤による防除効果促進技術の開発 荒木 朋洋 九州東海大学 冨田 和弘 科学技術振興機構 当初計画されていた詳細な構造解析は未完了であるが、興味深い研究で他の昆虫病原性糸状菌への展開も期待できる。ただ、今後解析に必要な高純度の目標評品を得られる目処がはっきり見えていないところが懸念される。
1187 波動光学的音検出法(レーザマイクロホン)の実用化開発研究 園田 義人 九州東海大学 末松 正典 科学技術振興機構 光で音を検出する方法の実用化を目指した課題への取組みとして意義があるが、目標設定した項目のうち重要な課題として残されたSN比の向上に向けた解決が必要である。
1188 鉛フリー&ウイスカフリーを指向した球状セルロース複合型錫めっき技術の創成 永岡 昭二 熊本県工業技術センター 草野 民三 くまもとテクノ産業財団 電子機器の接合部に発生する錫ウィスカ防止の一方策としてのストレス緩和法は公知だが、天然高分子球体と錫との複合メッキによる独自の方法を適用し、ウィスカ抑制や応力緩和の効果が認められているようである。今後の展開に記載の通りPbフリーはんだのウィスカ防止への展開も期待する。
1189 環境調和型バイオポリエステル生産システムの開発 松崎 弘美 熊本県立大学 坂田 敦子 くまもとテクノ産業財団 微生物によるバイオポリエステルの研究は興味ある内容であり、研究の進展も認められる。一方、遺伝子発現とPHA(ポリヒドロキシアルカン酸)生合成との関連性が明確でなく、実用化に向けて一層の努力が必要である。
1190 超広帯域レーダを用いた高精度コンクリート診断システムの開発 西本 昌彦 熊本大学 草野 民三 くまもとテクノ産業財団 所期の仕様目標である、アンテナのサイズと周波数帯域はほぼ達成できた。更に欠陥の検知精度、鉄筋径の推定精度などの検討が必要である。実用化への技術的課題は明らかとなっていると思われる。市場性の検討など、共同研究企業と連携して、事業化に向けた活動を期待したい。早急に特許の出願を検討いただきたい。
1191 経鼻ワクチン開発のための鼻粘膜M細胞標的センサー分子の創製 三隅 将吾 熊本大学 坂田 敦子 くまもとテクノ産業財団 サルエイズウィルス外被糖蛋白質結合、M細胞標的分子(MCTM)の皮下投与で、特異的なIgAの誘導が確認され、MCTMのアジュバント効果の評価ができる。ただ、経鼻接種による感染予防効果の確認がまだである。効果の確認を進めていただきたい。
1192 ナチュラルプロテインチップによる自己抗体検出システムの開発 荒木 令江 熊本大学 坂田 敦子 くまもとテクノ産業財団 目標どおりに研究が実施され、シーズの鏡のような成果である。データを示して報告されることで実用化展開の方向性が分かりやすくなる。企業との共同研究も検討されているとのことで、今後の展開・実用化が極めて楽しみなプロジェクトである。
1193 持続性・血中滞留性・肝臓選択的遺伝子・siRNAデリバリーシステムの開発 有馬 英俊 熊本大学 津田 弘久 熊本大学 遺伝子デリバリ系として持続性停留性細胞特異性をめざす意欲的な研究であるが、肝心のPED- α-CDEの合成にとどまっており今後の展開が期待される。企業化に向けた取組においては、同種技術との差別化が最大の課題である。
1194 細胞内送達が可能なハイブリッドタンパク質発現ベクターの開発とその応用 國安 明彦 熊本大学 津田 弘久 熊本大学 ビオチンタグに課題はあるが、細胞内送達を確認し成果を得ている。本試験研究で目指したものではないが、知財確保もしている。今後、発現蛋白の不溶性、ビオチンタグを改良して展開を期待したい.
1195 電気化学−触媒ハイブリッドに基づく飲料水用硝酸性窒素浄化技術 町田 正人 熊本大学 水野 優子 熊本大学 飲料水に含まれる硝酸性窒素を選択的に浄化する技術の開発において、概ね当初計画どおり進んでいるようだが、副生イオンの生成率が目標に達していないように見受けられる。実用化を目指したスケールアップでは新たな課題も予想されるが、それらの解決に向けた研究開発が必要である。
1196 排ガス浄化に有効な新規塩基性多孔体の開発 池上 啓太 熊本大学 水野 優子 熊本大学 メタ多孔体を合成し、NO吸着性の向上を目指した排ガス浄化用触媒の研究開発において、NO還元性評価は出来たがCO2吸着除去に関する評価が未完となった。今後の実用化に向けた活動では企業からの仕様を明確にした取組みが必要である。
1197 カーボンナノチューブ合成基板電極を用いた直接電子移動型バイオ電池の作製 冨永 昌人 熊本大学 水野 優子 熊本大学 カーボンナノチューブ表面の汚れの原因は大気中に曝すことが大きいことを明確にし、その対策を取った上でバイオ電池を作製して、その効果を実証して目標を達成している。今後、コーディネータ所見にあるように実用化に向け、企業と連携した研究開発を期待する。
1198 水中衝撃波を利用した表面処理技術による表面粒子複合工具の開発 田中 茂 熊本大学 野田 耕右 熊本大学 金属材料へ硬質粉末粒子を打ち込むことにより、金属物性を改質する技術開発において、ねらい通りの成果が得られていない原因分析と対策抽出がなされている点は評価できるが、目標値を定めた上で、その実現に向けた取組みが必要である。
1199 衝撃波による柑橘類果実の減酸処理装置の開発 嶽本 あゆみ 熊本大学 野田 耕右 熊本大学 研究実施計画はほぼ達成されているが、対象果実によっては苦味が感じられる場合もあるとのことで、更なる進展を期待したい。電気由来の衝撃波処理装置の知財権確保についても準備中とのことで期待出来る成果である。
1200 水銀の除去・回収能を有する電気透析−微生物ハイブリット型バイオリアクターの開発と応用 岩原 正宜 崇城大学 石川 宗晴 科学技術振興機構 着想は興味深い研究であるが、既知の技術を応用した研究で、技術の特許化には注意が必要である。研究データを基に、リアクター開発の面での知財確保を検討され、早急に実証レベルでの試作を望みたい。
1201 光線力学療法用薬剤として機能する新規両親媒性フラーレン誘導体の合成 八田 泰三 崇城大学 冨田 和弘 科学技術振興機構 当初予定の3割程度の達成率というところが最大の問題点である。企業化の可能性はあると考えられるが、今後の研究計画が不明瞭である。C60-Py+-系両親媒性誘導体の薬理効果確認までの研究継続が望まれる。
1202 磁性体を用いたサージフィルタの開発 毛利 存 八代工業高等専門学校 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 損失の大きい磁性材料の製作については目的は達せられた。さらに持続時間が長いという課題など、実用化に向けた研究の継続を期待したい。また特許の出願を検討いただきたい。

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 大分:8件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1203 吹付け工法用モルタルのコンシステンシー測定装置の開発 一宮 一夫 大分工業高等専門学校 石川 宗晴 科学技術振興機構 報告書は充実し、計画通りに研究が遂行されている。実用化も期待できる。今後、現場での検証を行って、モルタルのコンシステンシーが回転粘度計で計測できるという仮説の設定について、論証する必要がある。
1204 ケミカル・ミリングによる金属発泡体の気孔形態制御法の開発 松本 佳久 大分工業高等専門学校 石川 宗晴 科学技術振興機構 提案された目標はほぼ達成されており、特許等の知的財産権の確保に必要な知見が十分に得られている。ヒートシンクと代替人工骨への応用では個々に要求機能が異なり検討が必要。医用分野へは臨床試験など医工連携による検証が必要である。
1205 環境騒音の利用による材料の革新的音響特性測定システムの開発 大鶴 徹 大分大学 近藤 晋一 大分大学 計画が若干縮小された、という問題はあるが、他はおおむね良好であり、特許も出願済み。
1206 相互アシスト方式多相コンバ−タの技術開発 西嶋 仁浩 大分大学 近藤 晋一 大分大学 良い成果が得られている。市場性の検討など、共同研究企業と連携して、事業化に向けた活動を期待したい。早急に特許の出願を検討いただきたい。
1207 ADAM8の機能解析から新しい喘息の予防・治療薬の開発へ 樋口 安典 大分大学 森岡 勝彦 大分大学 ユニークな研究であるが、目的とする結果が得られていない。喘息治療薬は多く存在するので、単に作用機序が違うというだけでは、差別化できない。詳細な条件設定が必要な大腸菌に於ける異種蛋白質の発現に工夫をされ、ペプチドの同定ができるようにしていただきたい。
1208 静電微粒化水滴の注入による廃油・廃液のリユース化技術の開発 金澤 誠司 大分大学 森岡 勝彦 大分大学 研究成果は出ているが、基礎的な可能性が確かめられた段階である。 企業化には、処理した廃液の用途等も含めた出口を明確にする必要がある。また、成果発表等を行う前にきちんと特許を確保しておくことが望まれる。
1209 生分解性高分子の液晶材料化と強化複合材料の開発 氏家 誠司 大分大学 森岡 勝彦 大分大学 セルロース化学修飾体のうち、液晶性セルロースで作成した繊維が絹繊維よりも強度が強いことが示唆されてい。今後は他の生分解材料との定量的な分析・評価を行ない、実用化に向けた研究開発が望まれる。
1210 改質反応用貴金属代替Ni触媒の開発 永岡 勝俊 大分大学 安永 昌二 大分TLO 当初の計画である活性発現機構、触媒の特性解析、炭素耐性の検討等は達成しているが、知的財産権の確保なしに論文発表等が先行しており、実用化に向けて懸念される。長期活性試験やプロセスデータの整備等が事業化の課題である。

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 宮崎:18件  (JSTイノベーションサテライト宮崎)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1211 非破壊による農産物の品質(含残留農薬)検査技術 永田 雅輝 宮崎大学 小林 太一 みやざきTLO 当初の計画は予定通り実施され、まだいくつかの解決すべき課題があるが事業化の可能性は見出されている。現場ですぐに必要となる技術であり、プロトタイプはできているので、企業との早急な共同研究が期待される。
1212 生理活性糖鎖をターゲットとした分子設計ソフトウェアの開発 湯井 敏文 宮崎大学 平井 澄夫 科学技術振興機構 研究内容は基礎化学的に興味のある内容ではあるが、有機化合物の解析のためのプログラム作成には時間がかかる場合が多く、その精度を向上させることも大変な作業である。本研究では目標に対応した研究成果は得られておらず、知的財産権の確保も難しいと考えられえる。
1213 レーザープロセスによる自己組織化被膜の形成 甲藤 正人 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 本試験において、定性的な知見は得られており、今後の研究によって新たな知見を得ることができれば、知的財産権の確保も加納であると考えられる。しかし、企業化のためには、さらに実用技術の確立を目指す必要があると思われる。
1214 高比表面積水酸化ニッケルの新規調製法の開発と二次電池への応用 酒井 剛 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の目標が達成され、本試験の成果から特許の出願もなされており、今後も、実用化に向けた研究を継続することを期待する。
1215 IGSF4/TSLC1抗体を用いた抗体治療法の基礎研究 森下 和広 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の計画はほぼ遂行され、当該抗体両方に可能性が見出されている。しかし、創薬としてはさらに長期間の研究が必要となり、当面の知的財産が出る可能性は低いと考えられる。
1216 分子シャペロン誘導剤による神経細胞死抑制法の開発 今泉 和則 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初予定していたデータを取得でき、次のステップに進む足がかりが示されており、今後の研究展開に期待したい。
1217 エンドキニン由来の鎮痛薬の開発 西森 利數 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の計画および目標もほぼ達成されており、知的財産権の確保についても検討されている。最終的目標は創薬であるので、研究開発に長い年月が必要である思われるが、医薬品へとして製品化できるよう研究を継続して頂きたい。
1218 プロアンジオテンシンー12の診断薬としての応用 加藤 丈司 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の目標達成には到っていないが、具体的製品像が明確で、企業化への実現可能性が強く見出されているテーマではあるので、今後の研究成果に期待したい。
1219 新規生理活性ペプチドの臨床応用 山口 秀樹 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の予想と異なる結果が得られたことにより、現状では、事業化へ展開する材料や知的財産権確保の可能性が見出せていないのが残念である。
1220 過酸化水素によるアルケン類の高性能エポキシ化光触媒の開発と応用 白上 努 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 多種のアルケン類でエポキシ化反応を確認するなど、当初の計画は確実に遂行され、かつ、計画外に新たな反応が見出されたことにより、今後の展開にさらに期待が持てる成果が得られている。
1221 高解像度人工衛星画像による分水界の判読法の高精度化 竹下 伸一 宮崎大学 石川 正樹 宮崎大学 当初の計画は確実に遂行されたが、目標への到達度が若干遅れているように思われる。しかし、本試験研究により、分水界判読法の高精度化のための要因を見出したことは評価できる。
1222 光電界電離を用いる卓上型真空紫外レーザーの高性能化 窪寺 昌一 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 当初の研究計画をほぼ実現しており、基本的な技術は達成されていることは評価されるが、実用化の目標までは一段の取組みと支援が必要と思われる。
1223 電子スピン共鳴法による生体物質の抗酸化能の計量デ−タベ−ス化 中島 暉 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 当初予定していたデータが取得されており、得られた成果に基づき、今後の実用化に向けた具体的アクション等についても検討されている。しかし、データベースがホームページに公開されていることから、企業化のための戦略が必要と考えられる。
1224 大規模スクリーニングを可能とする簡便なナチュラルキラー活性測定法の開発 江藤 望 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 当初の計画も予定通り遂行され、企業化への可能性が見出され、知的財産権の確保について検討されていることが評価できる。
1225 スパッタリング法による高濃度希土類ドープガラスの試作 前田 幸治 宮崎大学 武藤 弘之 宮崎大学 実施計画通りに研究開発を行っているが、企業化を検討する段階までは到達しておらず、現状では知的財産権を確保するレベルにないと判断される。
1226 不眠症改善を目的とした睡眠促進物質(SPS)カルノシンの応用 井本 真澄 九州保健福祉大学 平井 澄夫 科学技術振興機構 当初の計画に対し、充分な成果が得られていない項目も見られるが、具体的製品像が明確であり、企業化への可能性は見出されているので、今後の研究成果に期待したい。
1227 複数種植物病原ウイルスの簡易同時診断法の開発と応用 菅野 善明 南九州大学 平井 澄夫 科学技術振興機構 農業の現場などにおいて、迅速に多検体のウィルスが検出できる興味ある技術が検討されているが、類似の検査法が多くあることから、先行技術調査を早急に行い、知財化可能か、企業化できるか早急に検討すべきである。
1228 高感度ホットスポット酸素センサの作製と評価 野地 英樹 都城工業高等専門学校 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 当初の計画において全く達成されていない項目があり、目標の達成度は低いが、本試験において明らかとなった課題について解決方法の検討が行われており、今後の展開に期待したい。

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 鹿児島:15件  (JSTイノベーションサテライト宮崎)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1229 筋肉の新規タンパク質の有用性の検討 松田 貞幸 鹿屋体育大学 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 当初の実施試験項目は遂行されず、到達目標に対する充分なデータを得ることもできていない。また、企業化への可能性も見出されておらず、知的財産権確保と併せた実用化プラン等も検討されているとは言い難い。
1230 ナノ・マイクロ粒子を混合した高熱伝導・電気絶縁性樹脂材料の開発 小迫 雅裕 鹿児島工業高等専門学校 中原 義毅 鹿児島工業高等専門学校 本試験研究により、今後企業化に必要な技術的課題などは明確になっているが、当初の研究計画に掲げた目標の到達度が低いため、未到達項目について原因を解析し、適切な対策を講じていただきたい。
1231 ステレオ動画解析法による3次元塑性変形可視化技術の開発 牟禮 雄二 鹿児島県工業技術センター 平井 澄夫 科学技術振興機構 当初の計画を超える成果が得られており、かつ、今後の事業化に向けての課題が明示され、製品化の見通しが明らかとなっている。更なる進展に期待したい。
1232 BVDVを用いた新規抗フラビウイルス薬の同定と開発 馬場 昌範 鹿児島大学 中村 恵造 鹿児島大学 新規抗フラビウイルス薬のリード化合物を同定することに成功し、さらに、抗フラビウイルス活性の高い化合物を得ることにも成功している。また、本成果について特許出願も行っており、C型肝炎治療に対して有望な化合物を発見・開発した意義は大きく、現在、JST重点地域研究開発推進プログラムの育成研究にて継続して研究開発が行われていることからも、企業化に向け期待が持てる。
1233 マダニ由来の新規抗菌分子の抗インフルエンザウイルス効果の検証 藤ア 幸蔵 鹿児島大学 中村 恵造 鹿児島大学 マダニ由来の新規抗菌分子のインフルエンザウィルスに対する活性を実証し、その予防・治療効果を発揮する新規創薬を目指していることは高く評価できたが、本試験を遂行した結果、当初の予想と全く別の結果となり、企業化や知的財産権確保の可能性が見出せないのは極めて残念である。
1234 健脳成分プラスマローゲンを水産廃棄物から回収する技術の開発 安藤 清一 鹿児島大学 中村 恵造 鹿児島大学 水産廃棄物からのプラスマローゲン回収技術について一定の成果は得られているが、目標の達成度が明確ではない。しかし、実用化に向け期待の持てる内容なので、各研究項目の検討内容をさらに充実させ、研究を継続していただきたい。
1235 メタンと二酸化炭素を含むバイオガスからの燃料電池用燃料(水素と一酸化炭素)の合成 松永 直樹 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の計画通りに試験項目を実施しておらず、事業化に向けて実証および解決すべき項目が山積している。
1236 安全・安心のためのセキュリティキー入力システムの開発とその評価に関する研究 佐藤 公則 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 特許出願を行い、今後の知的財産権を考えた展開を計画しており、独創的なアイデアによるセキュリティーキー入力システムの開発であるので、認証が確実できる技術開発に成功すれば、応用や企業化が期待される。
1237 中温作動用固体酸化物形燃料電池の正極材料の開発 鮫島 宗一郎 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の研究計画は着実に実施されたが、目標値は達成されていない。しかし、本試験研究において見出された成果について特許が出願されており、実用化に向けた具体的アクションやプランを検討し、是非とも継続して研究を行っていただきたい。
1238 ガラス基板上への2軸配向シリコン薄膜の作製手法の開発 土井 俊哉 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 計画は確実に遂行され、目標も達成されているが、実用化に向けて解決すべき課題が多い。
1239 食品中の異物検出のための軟X線スペクトル装置の開発 守田 和夫 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の計画は確実に遂行され、共同研究についても検討がなされており、今後とも継続して研究を行っていただきたい。
1240 新規1,5−アンヒドロ−D−フルクトース誘導体の調製と性質 安部 淳一 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の計画は実施されたが、予定していた目標は達成されず、事業化につながる成果が得られなかったことは、極めて残念である。
1241 高分子−シリカ複合ナノ粒子の分散安定性と物質固定化評価 山元 和哉 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の研究計画に記載された事項の検討が行われており、本試験での成果を基に今後の展開について検討されているが、新たな知的財産権の確保を急ぐ必要があると思われる。
1242 高感度金属蒸着光ファイバーSPRバイオセンサーシステムの開発 肥後 盛秀 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初の目標は達成されており、企業化に向けた今後の展開や共同研究についても検討が行われているので、今後は、有力な機能に絞り込んだ研究を通して、本システムの完成度向上が望まれる。
1243 肝再生治療薬HB-EGFの臨床化を目指した試験研究 小戝 健一郎 鹿児島大学 中武 貞文 国立大学法人鹿児島大学 当初予定されていた実施項目において、遂行度が充分とは言えない項目はあるが、実用化に向けて着実に前進しているように思われる。創薬は、事業化までに長い期間および大型資金を要するが、事業化を念頭においた周辺特許の確保などの特許戦略を鑑みながら、当該研究を拡大・推進されることを期待する。

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 沖縄:7件  (JSTイノベーションプラザ福岡)

No 研究課題名 研究者 コーディネータ 評価コメント
氏 名 所 属 氏 名 所 属
1244 糖鎖結合蛋白質を用いた悪性リンパ腫治療法の開発 森 直樹 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 高い達成度を示しており,特許出願(過去のものではあるが)への取り組みもある程度なされている.今後、動物試験、臨床試験等も検討され、実用化に向け展開をしていただきたい。
1245 未利用植物資源を活用した根こぶ線虫病の防除に関する研究 田場 聡 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 アレロパシーを生産する植物資源に着目した研究で、企業との共同研究も始まり今後の展開が期待できる。実施計画の達成度が低いところが懸念されるので、先ずは、研究計画を達成し、知的財産権を確保の上、成果の発表が必要である。
1246 養殖ヒトエグサ由来硫酸化多糖の機能性開発 小西 照子 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 健康補助食品への可能性より、化粧品への開発へ移行した理由が不明。また、コラーゲン関連の研究結果も出ていない。ヒトエグサの活用促進という意味で、研究計画を完遂し、知的財産権を確保することが必要である。
1247 絶縁基板上薄膜トランジスタのための製膜と結晶化後の基礎評価に関する研究 野口 隆 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 TFTや光ダイオードセンサの電極応用をターゲットに要素研究において、Si薄膜をある条件下で結晶化することにより単結晶に匹敵するまで抵抗が低下する成果が得られている。今後は、未検討となったRTA(高温短時間アニール)の評価等により、実用化までの研究開発が期待される。
1248 沿岸流動鉛直構造計測のための多周波電波センサ技術の開発 藤井 智史 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 当初の試験計画通りのデータ得られた。レーダー反射波が水深に対する周波数依存性を示す根拠などを明確化して、共同研究企業と連携して、事業化に向けた活動を期待したい。また特許の出願を検討いただきたい。
1249 医薬品リード化合物としてのエラグ酸類縁体大量合成法の開発 安里 英治 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 安価なエラグ酸を原料とする合成法で短時間にオキカメリアシドを単離できる技術の開発は高く評価できる。今後、さらなる収率向上に向けた各合成ステップの収率向上など、実用性を視野に入れた研究開発を期待する。
1250 非晶質炭素薄膜における導電性制御技術の開発 山里 将朗 琉球大学 伊良部 忠男 琉球大学 ヨウ素ドーピングにより導電性を所定の値まで向上できたことは評価できる。更に実用上課題となる脱ドーピングの抑制の実際の素子への適用など、継続研究が望まれる。また多数の応用を掲げているが、企業化には時間が必要と思われる。

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