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地域ニーズ即応型(平成22年度終了課題)事後評価結果一覧


 平成21年度地域ニーズ即応型について、「地域イノベーション創出総合支援事業(重点地域研究開発推進プログラム)の課題評価の方法等に関する達」に準じ、事後評価を実施したので、下記の通り報告する。

 ・(参考)評価者一覧

 ・評価結果(以下に記載)


No. 課題名 調整役機関名 実施企業名 参画機関名 評価コメント
1 牛乳熱利用氷蓄熱ヒートポンプ給湯システムの開発 北海道立総合研究機構(工業試験場) 有限会社柳田電気 北海道立総合研究機構(工業試験場)
財団法人釧路根室圏産業技術振興センター
温水製造における電気使用量および灯油量の削減率等、企業の技術的課題は解決されている。課題解決により環境負荷低減も実現しており、実用化が十分期待できる。
今後は、ライフサイクルコスト等の経済性評価における課題の解決に向けた研究開発により、本システムが企業化し普及されることを期待する。
2 高感度マルチチャンネル携帯型SPRバイオセンサの開発 北海道立総合研究機構(工業試験場) 株式会社データ ベース 北海道立総合研究機構(工業試験場)
室蘭工業大学
技術開発により多点計測を可能にするなど、従来のSPR測定装置の欠点を克服し技術的課題を解決していることは評価できる。さらに当初計画していた抗生物質以外の物質も簡便かつ高速に測定可能であることなど、用途の拡大が望め、事業化が期待できる。
今後、さらなる小型化、測定チャンネルの増加等の開発を進め、製品化することを期待する。
3 積雪寒冷地用監視カメラシステムの構築 北海道立総合研究機構(工業試験場) 株式会社白石ゴム製作所
株式会社エルムデータ
北海道立総合研究機構(工業試験場) 積雪、降雪状態等の環境条件で安定した画像認識技術を開発し、さらに固定設置型の他に車両搭載型の監視システム可能としたことは評価できる。一方、寒冷状態での硫化水素検知装置に関しては課題が一部残っている。
本システムは市販機器により構成されており、固定設置型、車両設置型とも実用化が充分に期待できる。
4 陸上施設によるヤマトシジミ稚貝飼育システムの開発 北海道立総合研究機構(水産孵化場) スズキ産業資材株式会社 北海道立総合研究機構(水産孵化場) シジミの稚貝までの生残率を向上させる飼育システムの開発において、アップウェラー装置の応用、および既存水槽の改良を試み、室内試験及び実証試験において良好な結果が得られ、技術的課題を解決していることは評価できる。
さらに、既に大型の試験も実施しており、また大きな技術的課題も無いと思われることから、事業化することを期待する。
5 アンチエイジング機能を有するキノコの高度利用に関する研究 北海道立総合研究機構(食品加工研究センター) 株式会社コスモバイオス 北海道立総合研究機構(食品加工研究センター)
北海道立総合研究機構(林産試験場)
酪農学園大学
キノコの安定生産技術、食味関連指標の分析等の研究開発が行われ技術的課題は解決されている。さらにキノコ抽出液の機能性分析を行い、フィブリン溶解活性では納豆を上回る機能性が確認されるなど特筆すべき成果が出ている。
事業化に向けて、企業においてエキス加工、錠剤加工の試作品を作成するなど順調に研究開発を進めており、事業化することを期待する。
6 機能性を付与したナイトファーメントミルクの開発 北海道立総合研究機構(食品加工研究センター) 株式会社町村農場 北海道立総合研究機構(食品加工研究センター) 目的の機能性物質を高濃度に含む生乳の搾乳方法、さらにそれを高濃度化するための濃縮方法の開発を行い課題を解決している。また、製品化に向けて、機能性の高い発酵製品の可能性が得られる等、特筆すべき成果が得られたことは評価できる。
牛乳の販路拡大、高付加価値化の観点から、北海道畜産業に及ぼす効果は大きく、研究開発を継続して実用化することを期待する。
7 牛枝肉格付のための超薄型枝肉横断面撮影装置の開発 財団法人十勝圏振興機構 早坂理工株式会社 帯広畜産大学 現在の牛枝肉格付で反映されていない”コザシ”等を格付に反映させるための評価システムの技術開発を行い、画像取得、画像合成の技術的課題は達成している。一方、処理速度の点でまだ課題が残っていると思われる。
残る課題や装置の小型化を解決することで事業化は十分期待できると考える。
8 生分解性の制御可能な生分解性プラスチックと古紙を融合させた紙マルチの研究開発 財団法人十勝圏振興機構 北陽紙工株式会社 帯広畜産大学 生分解性プラスチックと古紙を複合させる紙マルチの研究開発において、プラスチックフィルムの塗工技術に関しては新たな課題が見出されている。分解性に関しては実証試験で目標を達成している。施工技術に関しては軽量化により作業性の改善が図られている。
事業化に当たり、新たな課題の克服、既存製品との性能、コストの比較評価が必要であり、これらを解決して事業化することを期待する。
9 喉頭摘出者の社会復帰を支援する身体装着型人工喉頭システムの実用化開発 北海道立総合研究機構(工業試験場) 株式会社電制 東京大学
北海道立総合研究機構(工業試験場)
喉頭摘出者のための身体装着型人工喉頭システムの開発に当たり、新型の呼気センサーを開発し、人工喉頭と組み合わせて身体装着型システムを試作し、イントネーションも良好に表出することが可能になる等特筆すべき成果が出ており、技術駅課題が解決されている。
既に試作品の性能評価を実施しており、今後は、モニターによる実証試験をとおしてシステムの改良を行い、実用化することを期待する。
10 農作物残渣等を燃料とする農業ハウス用自動燃焼ボイラーの開発 北海道立総合研究機構(工業試験場) 旭設備有限会社
ホクダン株式会社
株式会社NERC
北海道立総合研究機構(工業試験場)
北海道立総合研究機構(林産試験場)
北海道大学
自動燃焼ボイラ−の開発はほぼ達成され、ボイラー効率を大幅に向上させる等、農作物残渣系燃料の実用可能性を示したことは評価できる。
製品化に向けては農作物残渣の種類に応じた改良が必要であるが、開発したボイラーは比較的オーソドックスな構造であり、それは可能と思われる。また、農作物残渣に含まれる硫黄など腐食性微量元素への対応が必要である。さらなる研究開発を行い、事業化することを期待する。
11 ロボットメカニズムによる楕円体状農産物の自動加工装置の開発 北海道立総合研究機構(工業試験場) シンセメック株式会社 北海道立総合研究機構(工業試験場) 開発する農作物の加工作業を決定したうえで、自動加工装置の試作品の製造及び性能評価まで行い、新たに発生した課題も含めて解決していることは評価できる。
今後は実用化試験でさらなる改良を行い、早期の実用化を期待する。
12 脈理欠陥フリーLN結晶成長技術の研究開発 福島県ハイテクプラザ NELクリスタル 信州大学 LiNbO3単結晶製造において、低歩留問題を解決する非常に重要なテーマであるが、脈理欠陥の発生メカニズムの解明には至らず、欠陥フリーの育成条件等など所期目標を達成できなかったことは残念である。残された課題を解決すべく、引き続き研究を進め、知的財産権も確保して頂きたい。今後の進展に期待する。
13 男性不妊症精子のインプリント遺伝子を標的としたDNAメチル化解析システムの開発 福島県ハイテクプラザ G&Gサイエンス 東北大学 信頼性のある MultiplexPCR-Luminex システムを構築し、目標としていた8遺伝子のうち7遺伝子の測定系について良好な成果が得られたことは高く評価できる。今後は、残る1遺伝子の確認を行い、臨床現場において汎用性の高い検査法として確立すべく研究を進めて頂きたい。今後の進展に期待する。
14 機能性建築内装材の調湿作用が体感温度および電力ピークカットに与える効果 宮城県産業技術総合センター 新東北化学工業 宮城県産業技術総合センター
秋田県立大学
省エネ対策として期待の大きいテーマであるが、目標としていた試作品の吸放性効果、強度を得ることができず、基礎的な段階を脱していないのは非常に残念である。建材としての実証実験も未実施であり、実用化の可能性の判断は困難である。
15 直接通電による磁性薄膜の高周波評価装置の開発 宮城県産業技術総合センター 鞄潔h科学産業 東北学院大学
仙台高専 名取
 →小澤先生は東北学院大学に異動
透磁率評価、測定可能な膜厚について、当初の目標値を大きく上回り、達成できたことは評価できる。今後は製造工程に適用可能な評価装置としての課題を解決すべく、引き続き研究を進めて頂きたい。今後の進展に期待する。
16 射出成形用軽量樹脂の開発及びその成形技術の確立 宮城県産業技術総合センター 潟Gムジー 山形大学 所期の開発目標を概ねクリアし、繊維配向の影響や破壊じん性に与えるマトリックスと繊維密着性との関連など、実用化へ向けた知見が得られたことは評価できる。残された課題を解決すべく、引き続き研究を進め、知的財産権も確保して頂きたい。今後の進展に期待する。
17 電気化学的手法による細胞活性システムの開発と和漢薬評価への応用 富山県工業技術センター 立山マシン株式会社 富山大学
富山県工業技術センター
電気化学的に細胞の活性度を評価する手法について、原理的に可能であること確認されている。評価の精度について課題が残っている。本格的な実用化への道のりは遠いが、今後も地道に装置改良や薬成分解析法の向上を図ることによって事業化に向かう事を期待する。
18 含有アミノ酸成分を増強した脱塩海洋深層水を原料とする、アンチメタボリック機能を有する新規機能性飲料の研究開発 富山県農林水産総合技術センター(食品研究所) 五洲薬品株式会社 富山大学
富山県農林水産総合技術センター
富山海洋深層水にアミノ酸(GABAもしくはアンセリン)を添加することでアンチメタボ効果があることをマウス実験により確認している。また、GABA,アンセリンを同時に添加すると効果が阻害されるなど新しい情報も得ている。これらのアンチメタボリック機能に関する知見から商品化の目途が立っている。さらに海洋深層水のミネラルバランスと含有アミノ酸群の相乗的効果についての検討をすすめて、より有用な実用化を期待する。
19 鉄道軌道安定化のための、有機繊維強化コンクリート構造体および安定化工法の開発 富山県工業技術センター 東洋道路興業株式会社 富山県工業技術センター 当初の計画はほぼ達成している。共同研究の連携体制も良く、実用化にむけて大きな進展があった。今後、実用化の過程でさらに技術を高め、価値の高い企業化を期待する。
20 樹皮等県産材加工廃材の液化熱可塑性樹脂化等による利用技術の開発 富山県農林水産総合技術センター(木材研究所) 富山県西部森林組合 富山県農林水産総合技術センター 県産スギ材樹皮からこれまで以上に安定した樹皮繊維が得られるようになり、開発は大きく前進した。実用化において籾殻を併用する際には、それに伴うコストアップ、及び製品の品質変動・耐久性など、さらなる検討が必要である。知財の確保を早急に検討することが望まれる。
21 微生物変換法による10-ヒドロキシ-trans-2-デセン酸の製造方法の開発 岐阜県産業技術センター アピ 近畿大学
岐阜県産業技術センター
実用化に向けて課題が残るものの、ほぼ予定通り計画は実施された。生理活性評価試験では酵素活性阻害効果など、一部に興味深い結果を得ている。今後、機能性食品、サプリメントなどとして上市するためには安全性試験の完遂は必須であるし、コスト低減に向けた取り組みも必要である。機能性食品としての製品化に結びつくデータを獲得するべく、今後の更なる広範囲な活性評価と、次に繋げる取り組みに期待する。
22 アルツハイマー病を抑制する植物由来機能性成分の探索と健康食品への展開 (財)岐阜県研究開発財団 滑阜セラツク製造所 岐阜薬科大学 本課題はテーマがはっきりしており、方向性や手法が解りやすい。当初の計画のうち時間的な制限から実施されなかった項目もあるが、モデル動物に対しピーナツ渋皮抽出物が有効であることが確認でき、予定した成果を得ることができた。未実施の項目も含め、臨床データの取得を今後予定しており、同時に製品化に向け積極的に活動しており、企業化の可能性も大きい。
23 押した位置を検知できる柔らかい布製タッチパネルの開発 愛知県産業技術研究所 樺ニ屋 愛知県産業技術研究所 要素技術から応用・アプリケーションまでを総合的に捉えた開発が進められ、設定した目標は達成されている。先行技術調査やそれに基づく特許出願、展示会出展による積極的なニーズ発掘など、企業化・実用化のために様々な努力がなされている。商品をどのように創り上げていくか、新たな技術課題を抽出し、その解決に向けて、今後も企業と公設試との積極的な連携が望まれる。
24 金属フタロシアニン内包脱臭触媒を活用した内装用不焼成調湿セラミックス建材の開発 愛知県産業技術研究所 叶_清 名古屋工業大学
愛知県産業技術研究所
独創性のある方法で研究開発が実施されたが、遅延が発生し実施できなかった項目があり、当初期待された成果は得られていない。しかし、提案している複合材は、市販されている活性炭などの吸着材やチタニアなどの光触媒のように、吸着限度や光照射条件等の問題点を含まないため、実用化されれば多くの需要が期待される。今後、研究開発の継続に期待したい。
25 脊髄視神経型多発性硬化症の新規診断法の開発 (財)名古屋産業科学研究所 潟Aイ・エヌ・アイ
(財)名古屋産業科学研究所
三重大学
設定した方法における障害を避けるべく、方法を変更して研究期間内に測定法の目途をつけることができた。キット化する上で、まだ課題は残るが今後の企業化に向けた研究開発に期待したい。一方、研究報告書には、実施した結果だけではなく、実施内容、調査内容も分かるように記載していただきたい。
26 ブナシメジ未利用部の利活用による脂肪肝予防素材の開発 三重県工業研究所 辻製油 三重県工業研究所 ブナシメジの有効成分探索については研究が詳細に進められ、脂肪肝予防効果については一定の成果が得られている。しかし、実用化にはオガくずに起因する歩留まりの悪さ等、改善の余地をのこしており、更なる研究の積み重ねが必要と思われる。また、廃棄部分の再利用において、常に問題となるのが製品化においてのコストであり、今後の検討が望まれる。
27 安全・安心を高めるセンサー利用型の高感度食品検査法開発 三重県農業研究所 (財)食品分析開発センターSUNATEC 豊橋技術科学大学
三重県農業研究所
研究に遅延が発生し、また研究体制も途中で変更していることもあり、計画通りに実施されなかった。DNA判定実施のために品種特異性の可能性が見出されはしているが、DNAセンサーの実用化は、センサーの製造プロセスならびに製造技術に多くの課題があり、今後の技術開発によるところが大きい。問題発生のメカニズム解明と技術的な正当性の検証を行う必要がある。
28 分子接着技術を用いた新規多層アルミ配線基板の開発 名古屋市工業研究所 鰍「おう化学研究所
名東電産
岩手大学
名古屋市工業研究所
技術シーズに基づく反応メカニズムの基礎検証から、ビーカ検証、実用化検証、パイロットプラントでのテストと、実用化に向けたステップを着実に検証できている。その結果、実際のユーザを巻き込んだ信頼性評価まで進んでおり、データの蓄積と信頼性が確保できれば、実用化への発展に期待が持てる。
29 服用性と機能性を兼ね備えた新しい「龍角散」の開発 (財)岐阜県研究開発財団 潟cキオカ
蒲エ角散
岐阜薬科大学 技術上の課題はおおよそ解決し、ほぼ目的の規格を有するものを調整できること事が明らかとなった。最終製品形態は完成したが、特許出願の過程における大学と企業との意見調整に時間を要している。企業化へは時間がかかるものと見込まれるが、本製品は極めて有望であるため、企業−大学間の関係修復をまず図ること事が大切である。関係者の努力を求めたい。
30 魚あらを原料としたコラーゲン、脂質の抽出と機能評価に関する研究 三重県工業研究所 尾鷲物産 三重県工業研究所
三重大学
初期に設定した計画どおり実施され、コラーゲンやコラーゲンペプチドの効率的な抽出手法には一定の目処がたったと考えられる。動物レベルではあるが、コラーゲンペプチドの生理機能評価では、いくつかの部位に有意な影響が出ていることを確認することができている。一方で実用化にはスケールアップ実験や処理コストの検討等、課題がまだ残されているため、今後の更なる研究継続が望まれる。
31 光触媒担持ポリエチレンフィルムの開発 岐阜県産業技術センター ワコー化成 岐阜県産業技術センター 特性評価は大変丁寧に実施され、当初設定した目標も達成されている。開発された加工技術を県内の繊維会社との製品開発に提供し、実証実験において良い成果が得られている。また、応用展開、波及効果が大きいと思われるので、知財のあり方を十分に検討すること事が望まれる。今後は企業との共同研究を更に進めるとともに、企業化に向けたコスト面での検討も望まれる。
32 伝統工芸「絞り」における括り作業ロボットによる自動化 愛知県産業技術研究所 (有)名南機械製作所
(有)近清商店
大同大学
愛知県産業技術研究所
自動化装置の要素機構開発、布の押し込み力評価等、それぞれの研究参加者がうまく連携し、当初の計画目標が達成された。押し込み力を詳細に分析し、キャップ形状や布の特性に合わせた工法まで提案されている。その結果、伝統工芸「絞り」における、括り作業の機械操作が可能となり、プリントでは表現できない一つ一つが微妙に異なる独特の柄が得られており高く評価できる。今後、絞りの1技法として、実作業への技術導入の早期実現が望まれる。
33 多孔体金属箔ヒーターによる空中飛散細菌の焼却滅菌装置の開発 京都産業21 オパーツ株式会社 京都府立医科大学 指標菌(納豆芽胞菌)での滅菌効果が確認できたので、目標とする「空中飛散細菌の焼却滅菌装置の開発」は、達成されたと評価できる。今後は、熱交換器の高効率化・コストダウン・サイズダウン等の課題を解決した製品プロトタイプ機を完成させ、病院での実地試験の実施へと進むことが望まれる。病院での実地試験の結果を反映させた、完成度の高い「焼却滅菌装」が、多くの施設に展開されることが期待される。
34 石灰系化合物を用いた鳥インフルエンザウイルス不活化処理装置の開発 京都府農林水産技術センター畜産センター グローバリーテック株式会社 京都府農林水産技術センター畜産センター、                     京都産業大学 研究室で開発された技術をもとに、パイロット実験装置を製作し、実際のフィールドで活用できるかどうかの実証実験を行った。安定性や安全性などを検証する必要はあるものの、実用化にむけて大きく前進できたことは高く評価できる。競合技術がほとんど見当たらず、実用化・普及化が大いに期待できる製品であり、できるだけ早く市場参入することが期待される。
35 In-situ 繊維強化法による容器包装リサイクル材物性向上による環境製品の開発 京都市産業技術研究所 積水テクノ成型株式会社 京都市産業技術研究所 独自技術を利用して、リサイクル材料だけを使い、精力的な条件検討で高強度化が実現されている。目標値には達していないが、多少の新原料の添加により、実用レベルは達成できると想定され、リサイクル品の利用という観点からは問題ないと思われる。流動性が不足しており、製品化に当たっては成型方法の工夫など企業の努力が期待される。材料の供給確保の課題が残るが、環境志向という企業イメージ向上の意味合いを考慮すれば、商品化が期待できる。
36 玉露、抹茶の高品質化が期待できる新たな茶用被覆資材の開発 京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所 小泉製麻株式会社 京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所 玉露、抹茶の高品質化が期待できる新たな茶用被覆資材の開発に取り組み、椰子マットの遮光率に改良の余地が残るものの、従来の「本ず」とほぼ同等の高品質玉露、抹茶が得られることを見いだして、黒色化繊被覆に代替可能であることを明らかにした点、評価できる。今後は、特許出願を行うとともに、遮光性を改良して収量を確保し、実用化を達成することが望まれる。
37 新規なセリシン定着技術の開発 京都府織物・機械金属振興センター 丹後織物工業組合 京都府織物・機械金属振興センター 平成21年4月から、「新規なセリシン定着技術の開発」に取り組み、開発計画書に掲げた技術課題は、概ね達成されたと評価できる。今回の開発で低浴比加工の技術が確立し、コスト競争力が向上した。今後は、関係企業と協力して、セリシン定着絹糸を使用した高付加価値製品の商品化の実現が望まれる。国内マーケットでの評価を得つつ、海外に向かって展開できるオンリーワン製品が生まれることが期待される。
38 チタン窒化−陽極電解酸化処理法で合成した酸化チタン皮膜の可視光応答化技術の開発 奈良県工業技術センター 株式会社昭和 奈良県工業技術センター PBIIという手法を使って、可視光応答を実現したことは新規性があり、プロセスとして興味深い。ドライプロセスとして特徴があるので、今後、それを生かした応用への展開が望まれる。最終目標としているPCBの分解については、原理に立ち返った検討が必要と思われる。チタン金属表面を改質した光触媒では、粉体触媒で問題となる塗布方法の問題が無いので、実用的に優位性がある。成果を生かすために他の用途を探すことも必要と思われる。
39 楽焼釉薬の含鉄新原料の開発 京都市産業技術研究所 株式会社桂窯、          有限会社楽入          京都市産業技術研究所 京都市産業技術研究所が開発した鉛フリー釉薬の技術をベースに、新たな産地の原料を用いて、伝統的な楽茶碗を再現することに成功した。また、研究者の精力的な活動で原料の供給について見通しが立ち、大変実用性の高い成果が得られている。
京都の伝統的な製品である楽茶碗の原料の枯渇という喫緊の課題に対応した成果である。窯元である企業において、新原産地の材料を用いて楽茶碗が再現できたと評価されており、業界全体への普及効果も大きいと判断される。
40 電子部品用X線CT装置の開発 京都高度技術研究所 株式会社ビームセンス 京都工芸繊維大学 開発された電子部品用X線CT装置は、他の方法では得られがたい情報を与えるハード技術であり、微細対象物に対する分解能、装置の大きさ、装置の構成等はいずれも実用に耐える。H23年4月以降、既に3台販売されたことからも分かるように、マーケットニーズに十分答える装置が開発されたと評価できる。今後は、加速・印加電圧を変えたX線像から得られる付加的情報等を取り込むことにより、より付加価値の高い製品が期待される。
41 正倉院内環境を実現する環境順応型収蔵庫システムの構築と文化財保存の検証 奈良県中小企業支援センター 株式会社ソダ工業、        株式会社サンロード 奈良大学 目標の「正倉院内環境を実現する環境順応型収蔵庫システムの構築」については、十分な検証データが得られたとは言えない。しかしながら、本研究の成果を応用した「環境順応型クリーン空調システム」であれば、企業化に期待はできるものと思われる。
研究報告書の記載については、目標・結果とも定量的な記載が少なく、定性的な表現が多い。また、図・付録図とも測定結果が記されていると思われるが、どう読めば良いのか分かり難いものが多数見られる。研究報告書は、読んで容易に理解してもらうという配慮が必要である。
42 圧力検知センサーパネルの開発及び実用化 京都産業21 日本電気化学株式会社 京都工芸繊維大学 大型平面ディスプレイのタッチパネル機能を安価に実現できるユニークなシステムであり、感圧パネルの作製から機構設計まで完成度の高い結果が得られている。また、本システムの機能を有効に発揮できるアプリケーションも開発されており、ユーザオリエンテッドな製品に仕上がっている。現行の材料を用いても製品としての価値はあると思われる。開発された感圧用の新材料の製品化については、タッチパネルとしてインパクトのある機能を発揮するためにも、早期の量産化の検討が必要である。
43 間欠X線パルスを用いた歯科用X線断層投影装置の開発 京都府中小企業技術センター 朝日レントゲン工業株式会社 京都府中小企業技術センター、           舞鶴工業高等専門学校 歯科のレントゲン撮影において画像転送期間はX線の発生を止めて患者の被ばく量を大幅に抑制する意欲的な課題である。PFC回路、高電圧高速スイッチ回路からX線源の間欠駆動と撮影技術まで全体にわたって新規設計を行い、間欠照射を実現し撮影ができることを実証したことは、高く評価できる。高周波化とデジタル化に基づいた設計思想であり、今後、実機製造に当たって基本的な設計が得られている。
現在ブレッドボードによる実証であるので、実用化に当たっては基板化やモジュール化と機器への実装方法などもう一段の開発が必要である。
44 伝統色を再現する高彩色赤色ベンガラ顔料の実用化製法の開発 京都市産業技術研究所 寺田薬泉工業株式会社 京都市産業技術研究所 炭酸塩や硫酸塩を用いて湿式で合成し、独自の工夫をして微粒で結晶性の良いベンガラの合成が可能であることを実証した。問題となる量産性についても300Lで再現することが実証されており、スケールアップの見通しが得られている。京都市産技研において良好な赤の発色が得られことも確認されている。高彩色ベンガラへの要望は強いので、まず少量の供給から開始することがベターと思われる。本格的な立ち上げには量産での再現性や微粒子の回収方法などの検討が必要と思われる。
45 プリンタブルエレクトロニクス超微細印刷による透明なITO代替電磁シールド・吸収材の開発 奈良県工業技術センター 東洋精密工業株式会社 奈良県工業技術センター 通信機器用電磁・シールド吸収材の開発を目指し、反射面に微細線をスクリーン印刷で作製し、電磁波吸収面にカーボンナノチューブ(SW-CNT)を塗布して、高い電磁波吸収率を持つ透明シールド板を実証したことは評価できる。ITOに替わる材料として、一つの候補と考えることができるが、ディスプレイ用としては透明性が低い。また、電磁波吸収用のSW-CNT印刷のコストや信頼性について、検討が必要であるが、興味深い着想であり、今後のさらなる研究が望まれる。
46 リサイクル可能なBINAPポリマーを配位子に用いた触媒的アミノ化反応による安価で簡便なトリアリールアミン合成の工業化 奈良県中小企業支援センター 共栄社化学株式会社 奈良工業高等専門学校 本課題は、次世代をにらんだ新規合成法の開発で、極めて挑戦的で興味深いテーマである。現段階は目的物質の合成に向けて反応条件の最適化を行っているところで、まだ実験室レベルの域を脱しておらず、企業化への期待度を言及できるレベルではない。しかし、本技術開発を成功させた際の波及効果は極めて大きいので、今後も工業化を視野に入れたプロセス開発を鋭意行うことが期待される。
47 豆腐粕単体での高密度乳酸発酵達成と乳質改善等効果の付与 大阪府環境農林水産総合研究所 (株)向井食品 ・大阪府環境農林水産総合研究所
・大阪府立大学
安価な原料から機能性の食品を開発した点は大いに評価できる。具体的には、安価な豆腐粕を利用して、乳酸菌を培養し、腸管免疫に関する機能性食品の製造技術とその科学的評価を行ったことは高く評価される。企業化によって、免疫食品の意義が明確にされ,その知名度アップに貢献することが期待される。
48 高精度織物読取装置の開発による糸配列検査システムの研究開発 兵庫県立工業技術センター (株)ブレイン ・兵庫県立工業技術センター
・兵庫県立大学
課題解決のためのシーズ技術と産学官協力での解決プロセスが明確であり、プロジェクトの目標を十分に達成している。地場産業育成にかける関係者の熱意に依るところ大きいが、地域ニーズ即応型にふさわしい研究開発推進プログラムであるといえる。今後は、対象織物の拡大、織機組込み、他産業領域での活用を図ることで、更なる展開が期待される。
49 簡易な褥瘡発生予測診断システムの実用化研究開発 兵庫県立工業技術センター アソート(株) ・大阪大学
・和歌山大学
・兵庫県立福祉のまちづくり研究所
褥瘡を引き起こす外的・内的要因に関わらない診断システムとしての新たなアプローチの開発であり、その実現に向けた装置開発と解析コードなどの実証がなされ、有意義な成果が得られている。今後は、褥瘡の進行度による皮膚組織の損傷度がおよぼす皮膚血流量の特性評価などの関係式まで拡張して、早期実用化を促進することが望まれる。
50 超低被ばくデジタルX線撮像装置の製品化研究 兵庫県立工業技術センター (株)神戸工業試験場 ・兵庫県立工業技術センター
・神戸大学
医療用LCX-CTの実用化に向け、必要な項目の検討を着実に進めるとともに、早期事業化の実現に向け、様々な用途先の探索を行っており、着実性と柔軟性を両立させた検討が進められている。小型・軽量でモバイル可能な低被ばくデジタルX線撮像装置は、医療用・工業用のみならず、将来には多くの利用用途先が想定され、早期の製品化の完成が期待される。
51 新規ガス緊急遮断工法の開発 大阪府立産業技術総合研究所(PCのみ) (株)コスモマテリアル 大阪府立大学 新規性のある工法につながっているが、更に最適なハイドロゲル樹脂の設計および合成の検討において、以下の(1)〜(3)に述べる現象を系統的・体系的に解析することが望まれる。(1)チキソトロピーの分散系溶液の状態が応力に対してゾルとゲルとの間で入れ替わることで表れる現象、(2)ゲル化しやすい分散系溶液に見られる現象、(3)応力の無い状態や、外力が加わるとゲル構造の分子間力の一部あるいは全部が破壊されゾル状態となり流動性を復元、更に外力が作用しなくなると再びゲル構造が再生され再び流動性を失う現象。
52 海藻類養殖のための魚類捕防除策装置の開発 和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場 (有)岩谷水産 ・和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場
・和歌山大学
当初のプロトタイプ装置で長期間の経過観察を行う計画が当初の1年から7ヶ月と短縮されたため、周辺環境、とりわけ魚類への影響の検証が十分には行われていない。今後は、海域での動植物の共存空間を保障しながらの取り組みを期待する。なお、本装置の有効性をアピールするための継続的なデータ集積に努めることが望まれる。
53 ロービジョン者生活支援めがねLVAG(Low Vision Assist Glasses)の開発 兵庫県立工業技術センター (株)共和電子製作所 ・神戸大学
・兵庫県立福祉のまちづくり研究所
・兵庫県立工業技術センター
高齢化が進む日本で、ロービジョン者支援の福祉機器開発に着目し、兵庫県立工業技術センターや神戸大学、福祉のまちづくり研究所の参画機関との連携で情報収集から設計開発に取り組んでいる。設計のレビュー・検証がなされて、残された課題の解決により、実際に使用される生活空間での妥当性確認が行われることが期待できる。今後は、性能や機能設計と同時に、使用者が身につけたいデザインや利便性を付与することも考慮して進めることが望まれる。
54 レーザを利用した高機能リードフレーム連続加工技術の開発 兵庫県立工業技術センター オリエンタル鍍金(株) ・(財)近畿高エネルギー加工技術研究所
・兵庫県立工業技術センター
レーザビーム形状を整形することにより平滑な切断面が得られ、切断面のめっき後に生じる盛り上がりもめっき漏れの防止や洗浄処理条件の検討によって解決するなど、地道な製造技術開発の成果が得られている。レーザを用いることで直線以外の加工にも適用範囲を広げることが可能で、多品種少ロット化など、機械的切断にくらべて多くのメリットを有する技術が開発されており、生産性の向上が期待できる。
55 構造最適化による高切削性能主軸系の開発 鳥取県産業技術センター 聖和精機株式会社 鳥取大学
鳥取県産業技術センター
一部の研究項目については、一定の成果が得られているものの、研究期間終了時点における未達成項目が少なくない。耐びびり性従来比などの数値目標もクリアしていないことから、未実施項目への対応も含め、企業化に向けた研究計画の見直しが望まれる。
56 独立電源型内水面用監視・通報システムの開発 島根県産業技術センター セコム山陰株式会社
ユーディエンジニアリング株式会社
株式会社太陽電機製作所
山口大学 消費電力が大きく改善されたチャージャを開発し、監視・通報システムのプロトタイプを完成させた点は評価できる。但し、今後、新たに開発したチャージャの性能評価を行うと共に、さらなるコンパクト化、低消費電力化が必要と結論付けている以上、重量・大きさ、また電力量などについて数値目標の明確化が望まれる。
57 来待石粉体焼成物「豆石」のニューバージョン「豆軽石」の商品化 −養液栽培用培地としての利用− 島根県農業技術センター 株式会社日本海技術コンサルタンツ 島根県農業技術センター
島根県産業技術センター
工業化が最優先され、弱体化が進んだ日本の農業の再構築には、施設園芸の強化と新たな省エネ型の植物工場の開発が重要な課題であり、本テーマは、その一助となる研究に進化する可能性を持っていると考えられる。今後、他の養液栽培システム及び培地と比較してその長所や機能の独創性、優位性をさらに高める事が必要であり、具体的は人工培地:豆軽石の焼成条件の改良によるコストダウン等が望まれる。
58 溶射皮膜高速形成技術の開発 広島県立総合技術研究所 マイメタリコン株式会社 広島大学
広島県立総合技術研究所 東部工業技術センター
当初計画で設定した3つの研究項目全てについて、ほぼ目標達成されたことは評価される。さらに、この成果を踏まえて応募したA−STEPハイリスク挑戦タイプに採択されたことは、事業化に向けての期待が大きいことを示している。ただし、考慮すべき課題(歩留まり向上、競合技術や業界の現況把握など)は残っているので、今後はこの点を踏まえて研究開発を推進し、事業化を図ることが望まれる。
59 天然繊維強化プラスチックのための界面改質剤とそれを用いた複合材の開発 地方独立行政法人山口県産業技術センター 化薬アクゾ株式会社 山口大学
山口県産業技術センター
本研究は界面改質剤[相溶化剤]の研究開発が主眼であったと思われるが、その点に関して当初目標の達成には至っていない。しかし、プレス成型法への製造転換は評価されるものであり、また、天然繊維強化プラスチック開発に向けた、一般的な課題に対して、参加機関がそれぞれ取り組み、様々な問題が明らかになったことから、今後、これらの知見を活かした研究の進展が期待される。
60 家畜のバイタルサインのモニタリングによるケアシステムの開発 広島県立総合技術研究所 株式会社三宅 広島県立総合技術研究所 畜産技術センター 本テーマは、牛の咀嚼行動のモニタリングによって飼育条件や病気、発情・分娩条件等が判断できる極めてユニークな研究であり、この装置の開発によって新規参入する企業や飼育未経験者、飼育者の老齢化対策などに極めて有効な装置であると考えられる。今後さらに性能を上げることによって新しい商品としての実用化が大いに期待される。
61 パッシブ地中熱の利用法(ジオパワーシステム)を活用したイチゴの局所冷却・暖房技術の開発 山口県農林総合技術センター 株式会社ジオパワーシステム 山口県農林総合技術センター 冬期の効率的なハウス内暖房などを目的として、パッシブな地中熱を活用した省エネルギー的なシステムを導入し、目標とした収量の増加と燃料費の削減が達成できたことは、評価されるものである。但し、今後、農業分野に導入・普及を図っていくには、コスト等の定量的評価を可能とする基礎データの蓄積が必要であり、さらなる研究の進展が望まれる。
62 街路樹剪定枝等の木質資源粉砕処理物を活用した発酵床豚肥育技術の確立 福岡県農業総合試験場 (株)林田産業
(有)共栄資源
  管理センター小郡
福岡県農業総合試験場 剪定枝粉砕物の水分含量をオガクズ以下(30%以下)にする手法を見い出したほか、肥育や肉質への影響が大きく見られなかった点は評価できる成果であり、バイオマスの有効利用やコスト低減への貢献の可能性がある。今後、コスト低減を目指した水分含量低減のための新たな手法の開発や敷料の泥濘化対策への取り組みが望まれる。
63 植物水分ストレスの非接触式計測装置の試作開発 長崎県工業技術センター (株)メカトロニクス 長崎県工業技術センター 開発テーマにおいて、目標を実現し、実用化に向けた基盤が整いつつある。実用化には、今後、多くの果物や野菜類への適用可能性の検証と販売戦略の立案が必要である。長崎の県予算により開発が継続される予定であり、今後、実用技術に仕上げられることが期待できる。
64 プラスチック線ラセン化技術の開発 長崎県工業技術センター 粕谷製網 (株) 長崎県工業技術センター 初年度は、想定した技術では目標が実現できないことを確認したが、課題を解決できる技術を発想・開発し(特許出願は終了)、ラセン成形速度も目標を大幅に上回った。実用化においては、共同開発企業がプラスチック線ラセン化装置、並びにそのラセン線を使って編網する“半自動編網機”を試作し、その機能を確認した。実用が期待できる。
65 梢頭部を活用した新しい黒糖の開発及び原料サトウキビの周年収穫技術との開発 沖縄県農業研究センター (有)シートーヤー 沖縄県農業研究センター
沖縄県工業技術センター
研究開発項目はすべて実施できており、また目標値は計画以上に達成されている。特に、高機能化と周年栽培に成功しており、高く評価される。また、マーケット調査から今後の商品化において成功する可能性が高く、今後の展開が大いに期待される。
66 分子接着技術を用いた金属薄膜生成技術の開発 財団法人 いわて産業振興センター 株式会社東亜エレクトロニクス 国立大学法人岩手大学 分子接着技術を用いて、所期の目標である電波通過特性に優れた不導通皮膜を得るノンエッチングの樹脂めっきプロセスの開発は達成した。プロセスコスト面でも優位性が確認できており、企業化の可能性は極めて高い。
67 青森県及び三陸沖で漁獲される水産物を対象とするUV-A照射式乾燥装置の試作機作製・実践と導入可能性の調査 財団法人21あおもり産業総合支援センター 合食フローズン株式会社 学校法人八戸工業大学 本研究開発にて作成した装置を用いてUV-A照射式乾燥法による遊離アミノ酸の増加効果は確認され所期の目的は達成できた。加えて、生菌数の抑止効果や低温乾燥の可能性を示唆する結果が得られており幅広い海産物への応用が期待できる。今後、実用化に向けてはUV-Aの作用機序の解明と装置の低価格化、乾燥効率のアップが課題として残っている。本研究開発終了後も共同研究を継続して本課題に取り組んでおり、実用化が期待される。
68 杉樹皮培地を用いた新規花壇苗用培養土の開発 岩手県農業研究センター 三研ソイル株式会社・葛巻林業株式会社 岩手県農業研究センター 本研究における産学官の連携が良好に進められており、ほぼ狙い通りの研究成果が得られた。特許も出願されるなどの成果が出ている。コスト面では課題が残ったものの今後の改善が期待できる。しかしながら岩手県農業研究センター南部園芸研究室(陸前高田市)が被災し当面継続試験は出来ない状況にある。このため、用途についても花壇苗用以外に、塩害の影響を受けないイチゴの高設栽培用の培地としても活用されるなど、今後、地域の復興モデルのひとつとしての展開が期待される。
69 多用途バイオエタノールの生産をコアとする干し芋製造ゼロエミッション 茨城県工業技術センター 武田 文宣 株式会社 照沼勝一商店
茨城大学
蒸留廃液の利用方法については、今後更なる検討が必要であるが、低コストのゼロエミッションを目的としたバイオエタノールのオンサイト生成技術は、環境および経済の両面で、効果が得られる可能性がある。また、干しイモ残さ以外を原料した食品加工残さへの応用展開が見込める。今後も、引き続き、3者が協調した開発を進めることにより、早期の企業化や事業化に期待したい。
70 セキュリティペーパー用赤外線発光板状蛍光顔料の開発 栃木県産業技術センター 金井 悠輔 吉澤石灰工業株式会社 本課題で作成した蛍光顔料は印刷用インク顔料にも適している。インクの方がペーパーよりも使用量が少なくて済み、また、在庫を抱えるときも安価で済むので、蛍光インクとして開発を進めた方が企業化は早いと思われる。幸い、同社はインクメーカー、印刷メーカーと蛍光インクを共同開発する予定であると報告しており、こちらに期待する。
71 高齢者に多発する誤嚥性肺炎、感染症、口腔乾燥症の予防・診査用マルチ口腔機能測定装置の開発 財団法人 埼玉県産業振興公社 産学連携支援センター埼玉
錦織 浩治 株式会社 ライフ
株式会社 タイセー
芝浦工業大学
埼玉工業大学
埼玉医科大学
本件実施企業の株式会社ライフは、別途、長年、開発してきた口腔水分計の開発を終え、薬事法にもとづく医療機器製造販売の承認も受け、医療機器:口腔水分計「ムーカス」として昨年から発売を開始しており、今年(2011年)2 月22 日付けで保険適用の決定区分A1(包括)にも登録された。しかし、pHセンサーの開発、「細菌数・種類の測定」の開発については、ほとんど成果が出ておらず、一からやり直す必要がある。今後の開発に期待したい。
72 茶およびカンキツ成分を活用した骨と歯を守る特定保健用飲料の開発 地方独立行政法人 東京都立産業技術研究センター 大泉 幸乃 株式会社 ファルメ
東京農工大学
企業の技術的課題を解決し既存製品との差別化が図れており、着実に実用化に向けた開発が展開されている。今後は飲料メーカーとの共同開発によりヒトでの効果検証と安全性を早急に進めることで、中高年齢層の健康維持に必須の骨と歯に注力した競争力のある商品としての開発が期待される。
73 サスペンション用シリンダの高アスペクト比内面摺動部への均一DLC成膜法の開発 神奈川県産業技術センター 安田 誠 有限会社 コンタミネーション・コントロール・サービス
名古屋大学
企業化した時の具体的な達成目標値とそれに対する結果が示されていない点はあるが、開発過程でのノウハウの蓄積も多く、企業化の可能性は確認できたと考える。フリクションとその変化が小さいショックアブソーバーが実現すれば車の乗り心地は向上するので、早く実製品での最適化を実現し、製品に採用されることを期待する。
74 杜仲葉を用いた高機能食品の研究開発 神奈川県産業技術センター 安田 誠 有限会社 碧山園
神奈川県衛生研究所
富山大学
掲げられた課題について一定の進捗が図られ、データの蓄積により新たな課題が明確になりつつある。目標とする機能性食品の開発には、基本計画の見直しも必要と考えられ、商品の競争力強化のための戦略的な方策の再考など、確実な計画の元に今後の企業化推進に期待したい。
75 レジスト除去用大気圧誘導結合プラズマ装置開発 茨城県工業技術センター 大城 靖彦 リバーベル株式会社
千葉工業大学
当初の研究開発目標に挙げた3点の数値性能目標については、報告書に説明がないので達成度が不明であるが、技術的課題は定性的には解決されつつあると考える。試作装置の評価結果は不十分なので、さらに基礎実験を積み上げ、半導体装置産業に従事する装置メーカなどに早く認知され、共同開発体制を作って行くことを期待する。
76 めっき廃液の無害化処理システムの開発 栃木県産業技術センター 金井 悠輔 パルシステム株式会社
桑名商事株式会社
宇都宮大学
実用機の開発には、スケールアップ化や性能発揮の安定性、作業性、初期設備投資とランニングコストなどの経済性試算など、今後の実用化に向けてクリアすべき課題・研究開発項目は多く時間を要すると考えられるが、産学が連携を強化し緻密な計画の下、着実な進展を図り企業化を達成することを期待したい。
77 変形性膝関節症の治療支援やそのリハビリ装具の品質向上を目的とする膝関節3D動作測定解析・評価システムの開発 (財)千葉県産業振興センター 金田 欣亮 アルケア株式会社
千葉大学
この種の開発は、変形性膝関節症(OA)患者のQOL向上が最終目標である。そのためには、新規な言わば次世代型とも言うべき膝装具を開発することが最終課題となる。その意味で期待は大きいし、需要も大きい。本件実施企業であるアルケア社は膝装具メーカーであるので、期待している。
78 小笠原海域での効率的な漁業を行うための漁海況予測システムの開発 東京都島しょ農林水産総合センター 妹尾 浩太郎 株式会社環境シミュレーション研究所
東京海洋大学
国内の第一次産業は、輸入品にコストで圧倒される展開が慢性化しており、高い技術を利用した効率的な経営の実現が急務と考えられる。本成果は、個別漁業者のスキルに依存しない安定した漁獲を実現できる可能性を有している。島しょ部に限らず広い海域で利用可能なシステムへの発展を期待したい。
79 ペンシルビルに適用する制振装置の試作と評価 東京都立産業技術研究センター 福田 良司 株式会社コスモテックス
東海大学
建築構造物に対するおもりの質量比を3.28%とした場合に顕著な効果があり、実用化に必要な有効質量比1%での制振性の可能性は見出せた。「低コストかつ省スペースで設置可能な制振装置のプロトタイプの試作及び性能評価」に対しては今後の課題として残ったが、早くエンドユーザに認知され共同開発体制を構築することを期待する。
80 簡易型自動培養システムに搭載可能な接着性細胞用培養器の開発 (財)木原記念横浜生命科学振興財団 中村 克己 メデイカルサイエンス株式会社
バイオシステムメデイカルテクノロジ−株式会社
慶應義塾大学
予算規模と期間を想定すれば、ある程度、予測できた結果とも言えるが、意欲的な課題であり今後も市場ニーズは高い。同じ培養表面で接着性と剥離性を兼ねるには、表面自体の変化が必要かもしれない。静的な表面で目標を達成するには、素材の選別からやり直す決断も必要かと考えられる。
81 金型成形台のたわみ補正ジグを利用した高精度成形 群馬県立群馬産業技術センター 株式会社 清光金型 群馬工業高等専門学校
群馬県立群馬産業技術センター
報告書にある課題達成度については、手段の準備に対する部分的な達成度であり、課題の本質的な達成度は著しく低いと言わざるを得ない。金型形状は種類が多く、汎用的な補正ジグの構築は極めて難しいと思われるので、技術的課題解決の方法を再構築し、企業化に向けて有効性を示せるように課題達成に向けたスキーム形成の再検討が必要である。
82 ガスの影響による射出成形不良の改善技術の開発 群馬県立群馬産業技術センター 株式会社 一倉製作所 群馬県立群馬産業技術センター 群馬県のプラスチック工業振興協会が抱える射出成形不良という共通課題に対して中核機関が会員企業にヒアリングを行い、課題内容を明確化することから進め、参画機関の密接な連携のもとで研究開発を実施した。可視化金型やガス分析などによる不良発生メカニズムの解明からCAE解析を進め、課題解決方法を見出し、不良率の低減などの成果が得られた。 同方法による成果を協会加盟企業に対して開示・共有することで、水平展開を実施し波及的効果をもたらしている点は高く評価できる。今後の継続的な発展を期待したい。
83 利根沼田地域の未利用リンゴを用いた新商品開発 群馬県立群馬産業技術センター 雪国アグリ 株式会社
永井酒造 株式会社
群馬工業高等専門学校
群馬県立群馬産業技術センター
産学官の各参画機関が協力して「村おこし」をめざし、構造特区としての川場村ブランド構築に向けて、市場価値に欠けるリンゴを用いた商品開発がすすめられた。一部の商品化は未達成だが、シードル(りんご酒)開発においては地域由来酵母の選定と安全性評価、発酵技術開発などの技術的課題が解決され、地域活性化のプラットホームでシードルの仕込みと販売が平成23年中に確定している。今後の地域への波及が期待される。
84 生活改善機能食品素材としてのトリフの特性の科学的実証とその応用 (財)新潟インダストリアルプロモーションセンター 新潟麦酒 株式会社 新潟薬科大学 生理活性素材としてトリフに着目して、機能性を発揮することが期待される複数分子の同定や、それらの分析手法を確立した点は評価できる。しかし、当初目的である人工培養トリフを用いた評価を行うことができなかったこと、マウス等での機能性評価では今回期待される結果が得られなかったことなど、必ずしも十分でない点が多い。今後はトリフの安定供給体制の確立を行った上で、企業化に向けた商品開発における具体的なターゲットの絞り込みを行うことと、必要となる科学的根拠の蓄積を更に進めることが望まれる。
85 光学特性に基づいた照明シミュレーションが可能なトップライト(天窓)の開発 静岡工業技術研究所 潟Xカイプランニング 静岡工業技術研究所 研究開発目標は達成されており、当初目標を超えるシミュレーションプログラムの効率化、特許出願など特筆すべき成果が得られている。天窓採光に用いる各種部材の光学データから室内照度を精度高く予測する手法を用いて開発した新製品が既に企業化され、販売実績もある。省エネルギーへの貢献など、今後の開発と展開に期待できる。
86 浸漬式超音波気密漏洩検査システムの開発 徳島県立工業技術センター 中道鉄工 株式会社 徳島県立工業技術センター 市場が広く製品化が期待されるが、これまでの解析結果から企業化は困難である。オフラインでは、気泡が超音波により確認されており開発の技術レベルが高まれば今後の進展が可能ではないか。人材育成が最大課題かもしれないが、今後は、工業技術センターの強力な指導を期待したい。
87 テーパーベアリング軌道面の表面粗さ判定装置の開発 徳島県立工業技術センター 株式会社 松浦機械製作所 徳島県立工業技術センター 産官の連携により多くの新しい知見が得られている。産官両者の事情で企業化は中止されているが、業界に紹介、説得して早い商品化を期待したい。県内にはベアリング製造に係わる中小企業が多く、これを導入することにより全体的に技術レベルの向上が見込まれる。活用まで面倒をみる努力を工業技術センターに望みたい。
88 オリーブ果汁濃縮エキスの機能性スクリーニングに関する研究 香川県産業技術センター 東洋オリーブ 株式会社 香川県産業技術センター
国立大学法人徳島大学
国立大学法人筑波大学
財団法人 四国産業・技術振興センター
学術的には未解決の問題が残るが、商品化が進み、販売に至っている。典型的な産学官連携による研究成果であり、本支援事業の目指す成果が得られた。産業廃棄物の有効活用も可能となった。小豆島の新しい地域素材として広く市場に活用されることを願う。販売時において商品説明に、大学、産業技術センターの研究成果、評価が非常に役立っているとの企業側のコメントがある。
89 3次元加飾UV塗装シートの開発と製品化 高知県工業技術センター 株式会社フジコー 高知県工業技術センター 当初の技術課題は,概ね解決し,3次元加飾UV塗装シートの開発は成功したと言える.平成24年に製品化を計画し,販売先企業と試作品の評価を行っているが,密着性,外観不良とコスト低減が新たな課題となっている.これらを解決すれば,自動車メーカーだけではなく,家電メーカーやスポーツ用品メーカーなどへの大きな展開が期待できる.
90 製紙原料中の妨害樹脂除去技術及びシステムの開発 高知県立紙産業技術センター ひだか和紙有限会社 高知県立紙産業技術センター 当初の技術課題は,ほぼ解決し,高品質で優位性のあるコウゾ紙が販売できる状況である.開発された手法を小さな1企業のみで実施するには,まだ高コストであるので,数社共同で製造システムを購入するなどの活動が必要と思われる.
91 化石燃料節約のための低温伸長性台木を活用したバラ生産技術の開発 愛媛県農林水産研究所 有限会社たんばら園 愛媛県農林水産研究所 バラは切花市場の主要品種の一つである.卸売価格が比較的高い冬季での生産が可能となる本技術の完成は,省エネルギーと生産コスト低減に大いに寄与するものと期待される.課題としては,@バラ栽培は3〜5年に及ぶため,2年目以降の収量品質の確認,A多くの切り花品種とノイバラとの接木親和性や収量の調査,B選定したノイバラでの接木苗生産などが必要となるが,今後の活動が期待される.
92 機能性綿糸生産技術の開発 愛媛県産業技術研究所 有限会社富士商店 愛媛県産業技術研究所 当初目標の技術課題は,充分には解決しているとは言い難いが,実用化に向けた方向性は示されている.すなわち,@ゼオライト合成法の検討,Aコスト低減につなげるための実用的生産量を確保するための設備の導入,Bゼオライト綿糸を用いたタオル生地での機能発現効果やタオルとしての品質保持の確認 などである.また,どのような脱臭機能を付与させるか等の用途を含めたマーケッティングが必要である.
93 魚病に対する耐性機能及び餌料転換効率が改善された養殖用稚魚の安定生産システムの開発 愛媛県産業技術研究所 株式会社アドメテック、バイオ愛媛株式会社 愛媛大学 リポソーム化成長ホルモン(GH)の効果検証は,企業化の目処が立つまでには至っていない.研究中間時には,「実用化に向けての次の課題は,実際の飼料転換効率の向上および歩留まり向上などを,養殖業者へアピールすることができる実験データが必要である」と指摘された.しかし,その後の研究でGH注射投入では効果は認めらるものの,経口投与では有意差は見出せないという結果であった.GHの経口投与による成長促進効果を目指して,再現性の確認を行うとともに,研究の方向性など根本的見直しが必要である.
94 寒冷地産’カサブランカ’切り下球を用いた暖地における高品質安定切り花生産技術の確立 高知県農業技術センター 土佐市農業協同組合 高知県農業技術センター 栽培時期の異なる産地の球根を掘り上げ,その切り下球の保存条件等を検討し,栽培実証することが課題であった.この点に関して,冷蔵条件等を確認・検討し,寒冷地産の切り下球を用いたカサブランカの暖地生産技術が確立できる見通しが立った.本研究により,@生産コスト低減,A購買意欲を満たす花色の品質向上などが課題として残るが,国内有数の産地間での連携が強固なものとなった点は注目に値し,今後の活動が期待される。
95 吸湿液の調湿機能を用いた農産物用低温調湿長期貯蔵装置の研究開発 宮崎県工業技術センター (株)キヨモトテックイチ 宮崎県工業技術センター
宮崎大学農学部
(株)キヨモトテックイチ
吸着技術工業(株)
貯蔵装置は完成し、農産物長期保存に関するデータの収集は行われたものの、装置性能の優位性を示す十分な結果が得られていない。今後は、完成した装置の特徴である吸湿液とエチレンカットガス技術をうまく組合わせた鮮度維持技術の確立に取組んでほしい。また、製品化については市場ニーズを踏まえた性能の差別化と低コスト化が重要と思われる。
96 サツマイモ由来のカフェオイルキナ酸高含有食品の開発 鹿児島県農業開発総合センター トーシン(株) 鹿児島県農業開発総合センター
筑波大学
トーシン(株)
技術的な課題はクリアされており、得られた結果をもとに「紅酢紅しぼり」の原料を「アカムラサキ」から「ムラサキマサリ」に変更したカフェオイルキナ酸の含有量を高めた商品も製造されている。産学官がうまく連携して企業ニーズを解決した成功例といえる。また、事業拡大に向けた企業の意欲も旺盛なので今後の新商品(パウダー等)の開発を期待したい。
97 静電気放電発生箇所検出システムの実用化に関する研究開発 鹿児島県工業技術センター (株)日本計器鹿児島製作所 鹿児島県工業技術センター
(株)日本計器鹿児島製作所
関係者の精力的な取組みによって研究目標は十分に達成され、企業ニーズ(製造工程で発生する静電気放電の発生箇所の特定)の解決に加えて、さらに障壁は高いものの静電気検出システムとしての商品化も期待できる成果が得られている。今後は、システムのコンパクト化と精度向上の検討や測定器具を対象としたメーカなどとの新しい連携も必要と思われる。
98 多段気流分級装置を用いた整粒シラスの連続製造とシラスコンクリート製品の開発 鹿児島県工業技術センター (株)プリンシプル 鹿児島県工業技術センター
(株)プリンシプル
研究計画が確実に進められパイロットプラントまでの技術課題(製造技術、製品品質)はほぼ克服されている。実プラント化への課題は経済性であるが、実施企業は(財)かごしま産業技術センターの助成金に採択され、「シラス細骨材の低コスト化製造技術の確立」を実施中であり製品化は目前であると思われる。また、鹿児島県では公共事業の一部にシラスコンクリートの採用義務化も検討されており、今後の事業拡大も期待できる。

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