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地域ニーズ即応型(平成21年度終了課題)事後評価結果一覧


 平成20,21年度地域ニーズ即応型について、「地域イノベーション創出総合支援事業(重点地域研究開発推進プログラム)の課題評価の方法等に関する達」に準じ、事後評価を実施したので、下記の通り報告する。

 ・(参考)評価者一覧

 ・評価結果(以下に記載)


No. 課題名 調整役機関名 実施企業名 参画機関名 評価コメント
1 光技術を用いた食品の安全評価法の確立 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 三上水産株式会社 北海道大学 分光画像計測法を用いた食品の品質評価や劣化、腐敗等判別システムを構築することを目的としている。食品販売現場で利用可能なようハンディータイプの近赤外カメラ、紫外-可視光カメラシステムを試作して性能を評価した。カメラの要求性能はほぼ満たしていることは評価できるものの、分光データから品質や劣化度を定量解析するという点についてはまだ多くの課題を抱えている。 今後は要素技術群のシステムインテグレーションによるロードマップも念頭に置きながら技術システムとしての開発を進めることを期待する。
2 近赤外分光イメージングによる食品の品質および安全性の同時モニタリング技術の開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 北海バネ株式会社 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
北海道大学
本課題は2種類の方式を用いた近赤外分光イメージングによる食品の品質および異物混入検査システムの構築であるが、高速データ処理に関しては十分ではないものの、光学系、データ解析技術はほぼ課題を解決している。 ハードウェアについては既存デバイスを使用しており、データ解析手法とも手堅いことから、システム構築を達成することは十分可能と思われる。
3 道産カラマツ材高付加価値利用のための格付け評価システムに関する技術開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 株式会社サトウ 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
九州大学
格付け評価のための画像処理による評価値の算出等、要素技術の課題はある程度解決しているが、評価システムの実用的可能性を検討する段階における課題事項が残されている。 これらの成果を元に早い段階での実証的検討を行い、企業化することを期待する。
4 ライムケーキ由来高反応消石灰の製造と利用化技術 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 北海道共同石灰株式会社(現・北海道石灰化工株式会社) 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) ライムケーキ由来の高反応石灰の新たな製造技術の開発、およびその酸性ガス処理能力の評価を行い、従来製品より優れた結果を得たことは評価できる。さらに酸性ガス処理以外の用途も見出しており、それも含めた市場調査等から事業性評価を行い、ライムケーキの高次リサイクル事業への進展を期待する。
5 ながいもネットおよび付着残渣を分解する新規微生物の選抜 財団法人十勝圏振興機構 十勝共同農業組合連合会 帯広畜産大学 微生物を分離し、その接種効果を実規模で検証して効果の高い菌株を選抜・同定したことは評価できる。今後は分解能をさらに高める条件、大量培養条件等、実用化に必要な技術を確立し企業化を期待したい。
6 新規蛍光ソルバトクロミック色素の実用化研究 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 株式会社プライマリーセル 北海道大学 既開発の新規蛍光ソルバトクロミック色素を用いた蛍光プローブの設計・作製、そのプローブの定量的な毒性評価、および新規染色法の開発を実施している。プローブ及び染色法おいて、毒性がほぼ示されず長期培養が可能であるという結果は、染色後に細胞を長期観察することを技術的に可能とするもので評価できる。また、企業より生細胞染色用色素として商品化されていることも評価できる。 今後は、本商品の有用性評価を行い、付加価値を高めていくことを期待する。
7 食品,医薬品機能評価試験への応用に向けた小腸上皮組織分取装置の開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 株式会社岡田鉄工所 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
北海道大学
小腸上皮組織から腸細胞を分取する装置の開発で、分取機構の選定及び分取条件の評価を行い、試作機でマウス組織から実際に分取出来ることを確認したことは評価できる。しかし、分取効率や細胞の生存率等、まだ実験を重ねることが必要と思われる。また、機器の自動化やヒト組織への対応など実用化に向けた課題がまだ残っている。 腸細胞は食品や薬品の活性評価等に有用な手段になる可能性が大きいため、実用化に向けた研究開発を期待する。
8 画像を用いた農作業機向け車速計測センサの実用化 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 東洋農機株式会社 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 本課題で設定したセンサの要求仕様は将来の精密農業へ対応しうるもので、実地試験において非常に安定した出力が得られていることは評価できる。また、FPGAによる処理のハードウェア化により省電力性、農作業に耐えうる高耐久性に優れていること、FPGAの回路の変更により様々な農作業へ対応出来ることが評価できる。 今後は、水たまりへの対応など残る課題を克服し、早期の企業化を期待する。
9 身体的ストレス環境におけるリスクマネジメントのためのウェアラブル体調モニターシステム開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 株式会社ケイオス 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
札幌市立大学
ウェアラブル体調モニターシステムの製品コンセプト、デザインコンテストを検討し、それを元に外観プロトタイプ、機能プロトタイプを製作している。体温及び心拍センサーの評価において一定の結果が得られているものの、むしろ技術的課題が明らかになった段階と思われる。 今後は、本システムのユーザになるであろう、原子力関係機関と連携し、実用化に向けたさらなる研究開発を期待する。
10 植物性乳酸菌発酵甘酒のラット消化管粘膜免疫系細胞を用いた機能性評価 北海道立食品加工研究センター(現・北海道立総合研究機構) 高砂酒造株式会社 北海道立食品加工研究センター(現・北海道立総合研究機構)
北海道大学
植物性乳酸菌HOKKAIDO株によって発酵させた甘酒の免疫賦活能を評価した結果、発酵甘酒に強力な免疫調整機能は見られなかったものの、本乳酸菌の死菌が極めて強い免疫調整機能を持つこと、その機能が免疫系細胞の由来細胞に依存することを見出したことは評価できる。 発酵甘酒についてはモニタリング調査を実施し、その結果を受けて改良したものを作成しており、早期の商品化を希望する。
11 天然濃縮型カニエキス調味料の開発 北海道立食品加工研究センター(現・北海道立総合研究機構) 株式会社近海食品 北海道立食品加工研究センター(現・北海道立総合研究機構) 計画通りに試験が行われているが、当初考えられた食品用酵素によるエキス成分増強に関しては、成分増加は認められるものの、官能的評価において苦みが増えるなど、得られるメリットが少ないことが判明した。エキスの変色抑制、保存性向上は十分達成されている。天然調味料に関する市場性は高く、未利用海産物の利用は望まれており、本課題の技術で商品化は可能と考える。
12 人間の座位バランス機能強化ツールの開発 財団法人函館地域産業振興財団 有限会社パテントワークス 財団法人函館地域産業振興財団
北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
札幌医科大学
製品化に必要な研究開発項目(技術課題解決、効能の医学的・人間工学的定量評価)をすべて効率よく計画通りに実施し、目標を達成したことは評価できる。ファーストモデルでのテスト結果を評価し、さらに安全性・可搬性、利便性及び耐久性の向上が図られたプロトタイプを製作するなど特筆すべき成果と言える。 参加企業から、本プロトタイプを元にした製品が発売されており、今後の進展に期待する。
13 飼料汚染カビ毒の簡易測定法の開発 財団法人十勝圏振興機構 株式会社フロンティア研究所
北日本化学株式会社
北海道立畜産試験場(現・北海道立総合研究機構) デオキシニバレノール(DON)に対するモノクローナル抗体の作製、ELISA系の構築およびアフィニティーゲルの作成と開発計画通りに技術課題が解決されていることは評価できる。特に、構築したELISA系により、家畜飼料、穀物のDON残留検査を可能にし、また、アフィニティーゲルの開発により従来HPLCで検出が困難であったサイレージ飼料の検査が可能になったことは特筆すべき成果と言える。 参加企業から試薬として販売を開始しており、今後の進展に期待する。
14 生食用「お刺身こんぶ」の鮮度保持技術の開発 財団法人函館地域産業振興財団 株式会社三和建設
特定非営利活動法人こんぶ研究会
財団法人函館地域産業振興財団
北海道大学
「お刺身コンブ」の保存に必要な、海水量、温度、酸素量などの条件を明らかにし、2週間保存可、一般細菌数103以下、食中毒細菌の危害無し、藻体細胞組織の変色無しという当初目標に対して、3週間保存可という成果を得ている。これは全国流通を考えると特筆すべき成果と言える。また、包装、輸送の段階に関する技術課題を解決しており、企業化が期待できる。
15 抗MIF抗体のイヌアトピー性皮膚炎治療薬としての開発とMIFモニタリングツールの事業化 財団法人北海道科学技術総合振興センター 株式会社札幌イムノ・ダイアグノスティック・ラボラトリー 帯広畜産大学 企業で大量作製した抗MIF抗体を、MIFモニタリングツール及びイヌアトピー性皮膚炎治療薬として応用するための評価を実施した。構築したMIF定量ELISA系では溶血した血清においても、きれいな血清とほぼ変わらない測定値となるなど従来の問題を克服していることは評価できる。治療薬として一部の抗体に抗アレルギー作用を有することを見出している。 今後は企業化に向けたさらなる研究開発の継続を期待する。
16 小型軽量で介護負担を軽減する移乗補助ツールの開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 株式会社プラウシップ 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
東京大学
移乗補助ツールの試作機の検証実験を行い、その結果を受けて部材、形状等の改良により介護者の負荷軽減、被介護者のツールに対する安全性が向上していることは評価できる。最終試作機での運用試験を実施しており、従来製品に対して優位性のある製品の実現を期待する。
17 広域流通に用いるバイオマスプラスチック包装資材の開発 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構) 北一化学株式会社 北海道立工業試験場(現・北海道立総合研究機構)
北海道大学
ホタテ貝殻粉末利用による粒子充填強化型バイオマスプラスチック包装材料に関して、強い抗菌性が発現することを確認出来たことは評価できる。また、成型安定性、強度物性、接着性等に関しても実用に問題ないことを実証しているが、耐久性試験までは実施できていない。今後は残る課題を克服し、かつ基本的ビジネスモデル作成による技術・経済的評価も念頭に置きながら実用化可能性を検討する必要がある。
18 前浜魚入りかまぼこの鮮度評価基準(品質評価基準)策定と前浜魚入りかまぼこ新規製品群の開発 宮城県産業技術総合センター 株式会社阿部蒲鉾店 宮城県産業技術総合センター
宮城大学
この期間の研究開発として顕著な研究開発効果が得られたとは言い難いと思われるが、新規なヘキサナール・ペンタナールの抑臭効果のありそうな天然物抽出物が見いだされたことは、本研究の発展に期待をつなぐものである。 今回の成果を今後の新製品開発へつなげていただきたい。
19 機能性シリコーン中空糸膜による簾織り技術開発 福島県ハイテクプラザ 富士システムズ株式会社 福島県ハイテクプラザ シリコーン製簾織中空糸膜人工肺の開発において、気体の透過性能、圧力損失において市販品よりもすぐれた性能を示し1/5程度に小型化の目処がついたことは特筆すべき成果である。 また、残されている課題である中長期使用における安定化についてもすでに解決の目処がついている。 今後は、製造承認申請に迅速に対応すべく、当局とのコミュニケーションも含め準備を始め、商品化を急いでいただきたい。
20 DICOM標準仕様の医療用画像を対象とした解析・評価手法の確立 福島県ハイテクプラザ 有限会社ブリーズ 東京理科大学 副作用が少なからずある“造影剤有り”から、ユーザーの強い要望である“造影剤無し”へと技術的難易度を上げたが、独自技術(ファジー制御)により、可視化できたことは特筆される。 今後は、地元病院との協力を加速し、製造承認申請に迅速に対応することにより、早期に“医療認証”を獲得し、商品化していただきたい。
21 バッチ式内部熱交換型蒸留塔による省エネルギー型廃溶剤精製技術の開発 宮城県産業技術総合センター 三丸化学株式会社 山形大学 当初の目標のシュミレーターソフトの作製と、小型内部熱交換型実験用蒸留塔の作製は達成されたが、実験値と計算値の実証がなされていない。 今後は、今回作製した実験用蒸留塔を用いた実証試験並びにシュミレーションソフトの改良を進め、実用化を目指していただきたい。
22 圧電すべり波チップ振動子を用いたディスポーザル携帯型粘度計の開発 宮城県産業技術総合センター 東北電子産業株式会社 石巻専修大学 当初の研究開発計画の項目はほぼ達成し、初期の目標を上回る2種類の粘度計試作機まで製作しユーザー評価まで実施したことは大いに評価できる。 ユーザー評価を通じて出てきた実用的課題を拾い上げ、解決しかつ、コストパフォーマンスに優れた汎用性の高い、評価機器を完成し普及させていただきたい。
23 温度応答性樹脂を用いた医薬・スキンケアに有用なシート剤の開発 富山県工業技術センター ライフケア技研株式会社 富山県工業技術センター / 富山大学 本研究における産学官の連携が非常に上手くなされており、スキンケアに有用なシート剤としての性能的に満足のいく成果につながったことが高く評価される。樹脂の合成プロセスを簡素化するなど積極的にコスト低減を図り、企業化を行おうという姿勢も評価される。シート剤としての応用は広く、製薬企業への技術移転も十分期待でき、特許出願を迅速に行う事をお勧めする。今後はマーケティングをすすめ、応用の更なる拡大とキーテクノロジーの確立を行い、更に進展することが期待される。
24 プラズマアーク溶融法と組織制御熱処理法の複合プロセスによる炭化物分散型ステライト肉盛部材の開発 富山県工業技術センター 田中精密工業株式会社 富山県工業技術センター / 富山大学 技術的課題であった組織微細化と硬度向上は、PTA法によりほぼ解決され、当初の計画はかなりの部分で達成されている。残された硬度のばらつきについては、解決の可能性は十分にあると考えられる。今後は、企業化に向けて、コスト面についても明らかにしておく必要があり、自動車部品加工のみにとどまらず、この工法を適用できる企業のリサーチと更なるマーケティングをすることが望まれる。
25 ナノ粒子を用いた食器洗浄機対応漆器の開発 石川県工業試験場 有限会社能作うるし店 / 株式会社能作 石川県工業試験場 食洗機が普及した中で、その洗浄力に耐えうる漆器が継続的に使用できるようになることは特筆すべき技術と評価できる。更に、従来の黒漆の黒いが出せたこともあり、職人の使用感も良いことが報告されており、企業化が期待される。今後は、出願された特許が登録されるよう努力することが望まれる。
26 新規清酒小仕込試験方法の開発 石川県工業試験場 株式会社小堀酒造店 石川県工業試験場 試作した小仕込試験装置によって、1.5tの実地醸造に相当した環境を造り出すことに成功しており、小仕込み試験の可能性が高まったものと評価される。ただ、小仕込み試験装置の特性を十分に把握するためには様々な条件下での実験が必要である。そのデータ蓄積が出来れば、企業化への道が開かれるものと期待される。酒造メーカーは小仕込の方法を独自に行っている為、装置の規格化などが出来れば、本テーマの意義が更に大きくなると考えられる。
27 霧の検出が可能な道路降積雪監視装置の開発 石川県工業試験場 株式会社松浦電弘社 石川県工業試験場 当初の計画をほぼ達成している。高価な特殊照明装置は不要であり、装置価格及び設置価格の低廉化を図っていることから、近々の企業化が大いに期待される。今後は、厳しいあらゆる条件下での評価と汎用的設置性を更に追求したシステムの提案が望まれる。
28 製造工程で使用できる刃先形状測定方法の研究 岐阜県機械材料研究所 福田刃物工業株式会社 岐阜県機械材料研究所 ハードウェアに関してはほぼ解決されているが、ソフトウェアに関して処理時間の短縮化、画像データの逐次計測処理などに課題が残されている。現場で使える実用機とするためにはまだいくつかの課題が残るが、製品化の見通しは得られている。
29 5軸加工機用超精密回転テーブルの開発 愛知県産業技術研究所 高広工業株式会社 名古屋工業大学 ニードル軸受部のフレーキング対策、耐久性の確認など、更なる検討項目が残っているが、主要部分の開発の目処は立ったものと判断される。また、試作機の展示の打診もあり製品化に向けた展開が期待される。
30 鉛蓄電池再生を目指した活性・強化液添加剤カーボンナノ粒子懸濁液製造法の開発 愛知県産業技術研究所 丸ス釉薬合資会社 名古屋工業大学
愛知県産業技術研究所
当初考えた方法ではカーボンナノ粒子の微粒子化は不可と判明したが、導入技術の改善により製造性能の向上が実現された点は評価に値する。カーボンナノホーンは医療など多方面への応用が期待できると思われ、今後の進展に期待する。
31 高品質係数を有するフォルステライト誘電体素地の低温焼成技術の開発 愛知県産業技術研究所 株式会社シオン 名古屋工業大学
愛知県産業技術研究所
材料合成に関わる実験結果から、当初の目標が達成されたと評価できる。また、本課題の低温焼成への強い拘りは特筆に値する。競争的資金を獲得するなど、具体的な商品の事業化に向けた研究が継続されており、今後の展開が期待できる。
32 角質層の健全化をサポートするスキンケア用機能性ナノエマルジョンの開発 財団法人三重県産業支援センター 御木本製薬株式会社 順天堂大学
三重県工業研究所
データの蓄積は進んでいるが、申請動機の1つであるカルシウム塩の角質層への浸透性確認ができていないなど、企業の持つ技術的課題が解決したとは判断しにくい。残された課題の実施と、企業化に向けた更なる研究開発が望まれる。
33 悪天における乾燥機能付き収穫機械の開発と飼料イネの高品質サイレージ生産 三重県畜産研究所 有限会社ドリームファームスズカ 三重大学
三重県畜産研究所
今後の飼料自給問題の解決にあたり重要な研究である。今後は、装置の耐久性や既存飼料に対する優位性など、企業化に向けて更に課題を解決していく必要がある。
34 歯科インプラント手術支援用人工顎骨模型材料の開発 岐阜県産業技術センター 山八歯材工業株式会社 愛知学院大学
三重県工業研究所
岐阜県産業技術センター
予定した研究開発項目を実施し、成果が得られている。有用性が高く、また学術的にも興味深い研究である。 歯科医によるモニターサンプリングも行われており、実用化も近いと思われ今後の進展に期待する。
35 窯業廃棄物(キラ粘土等)と、高効率化光触媒を活用した環境浄化材の実用化研究開発 愛知県産業技術研究所 大有コンクリート工業株式会社 産業技術総合研究所
愛知県産業技術研究所
商品のプロトタイプを試作し、その課題の検証を行ったのは良いが、商品企画が不十分である。高効率化光触媒効果測定は困難と考えられ、研究の進め方も難しいと思われるが、課題を克服するべく今後の研究継続に期待する。
36 天然繊維100%のエコストレッチ織物の開発 愛知県産業技術研究所 有限会社青山繊維加工 愛知県産業技術研究所 最近は海外のアパレルメーカーが日本の技術に注目し新製品を開発する例が多く見受けられるので、今後の発展が大いに期待できる。そのためには、営業戦略をしっかり立てる必要がある。また日本の商社と組むのも重要であり、早急に営業方針を決める必要がある。
37 針葉樹植林木材料の新用途開拓のための新染色加工法の開発 愛知県産業技術研究所 尾州木材工業株式会社 愛知県産業技術研究所 独自技術を生み出し、一部特筆すべき成果が得られている。日本の材木を使うためのインフラ整備も重要となり、その辺りの問題提起、国、自治体への働きかけ等、今後の検討が望まれる。日本の林業の再生の一つの道として、今後も注目したい。
38 曝気ブロックを用いた河川の汚濁度に対応する水質浄化システムの開発 三重県工業研究所 勢和建設株式会社 三重県工業研究所 装置規模はデモ機レベルであり、実用機の開発および普及には時間を要する。今後は河川での実証試験を早急に実施し、耐久性、光触媒の効果など技術課題の収集にあたる事が望まれる。また、他のシステムと比べてその優位性などを明確にする点を期待する。
39 オゾンマイクロバブルを応用した精密洗浄技術の開発/td> 三重県工業研究所 ニッタ株式会社ニッタムアーカンパニー 三重県工業研究所 当初に設定した試験計画を全て実施し、精密洗浄装置のプロトタイプを作製することができた。オゾンを使用することから廃水処理を充分に考慮する必要がある。共同研究企業の商品開発の実績も考慮すると、実用化の可能性が高いと判断される。
40 軽量化と耐熱衝撃性を向上させたコーディエライト質厘鉢の開発 岐阜県セラミックス研究所 余語匣鉢株式会社 岐阜県セラミックス研究所 製品レベルの試作品も作製し、また、大量生産が必要な際の製造についても検討されており、実用化へのコストや耐久性等の評価段階に進めると思われる。実現場での耐久性試験を早期に実施し、商品化が望まれる。
41 回収困難な油の吸収性に優れた高性能モール状オイルキャッチャーの開発 愛知県産業技術研究所 ティビーアール株式会社 愛知県産業技術研究所 当初の目標は達成しており、従来品と比べて油吸着性能が優れている点が確認できた。企業化に向けては、連続運転試験や従来品に対する価格優位性等、検討すべき課題もあるが、環境規制の強化によるニーズも高く、今後の研究継続と進展に期待する。
42 バイプリザベーションを利用した新規きのこ発酵食品の開発 愛知県産業技術研究所 株式会社小出物産 名城大学
愛知県産業技術研究所
主目的であった製造工程における加熱殺菌工程の緩和は達成され、成分的にも既存品と遜色ない試作品が製造できた。耐熱性芽胞菌は現在加工食品で最も問題になっている菌種であるので、もう少し長期の効果を見る必要があり、今後の研究開発の継続に期待したい。
43 脱酸素シートの製品化研究 岐阜県産業技術センター 田中製紙工業株式会社 岐阜県産業技術センター 当初の目標は達成され、用途別に適合した脱酸素速度を持つ脱酸素シートを開発することができた。試作も終え、製品化の見通しが得られている。 しかし、複雑な組成ではなく模倣品が作製されやすい点が懸念されるので、今後の企業化に向けては知的財産権の確保等への留意が必要である。
44 強化磁器食器の加飾による強度低下防止技術に関する研究 岐阜県セラミックス研究所 山津製陶株式会社 岐阜県セラミックス研究所 強度の低下が目標値には届かなかったが、現行のものより大きく改善できた。ただし、強度低下の因子は推察できたものの究明は今後の課題である。本テーマの必要性は極めて高く、市場の評価を受けるなど、事業化の可能性を検討することが望まれる。
45 遮音・通気性能を有する木製ドアの開発 岐阜県生活技術研究所 株式会社ハウテック
DAISEN株式会社
岐阜県生活技術研究所 参画機関が共同して、数多くの試作と評価を実施している点は評価できるが、目標値の達成には繋がっていない。別の要素技術を取り入れる等の工夫が必要である。ただし、基礎データが蓄積できたので、これをベースに発想の転換を望む。
46 ポリマーブレンドによる染色可能な改質ポリプロピレン繊維の開発 岐阜県産業技術センター 神谷マテリアル岐阜株式会社 岐阜県産業技術センター 当初の目標は全て達成され、今後は量産化段階での課題を順次解決して行く段階に至ったと評価できる。日本国内では繊維業界の低迷が続いているが、本課題で示されたような努力が、新規な高度技術の商品を産み出す契機になることを期待したい。   
47 インクジェット薄膜形成方式によるスクリーン製版 システムの開発 京都市産業技術研究所 株式会社恒河沙 京都市産業技術研究所 インクジェット薄膜形成を活用するスクリーン製版システムの開発で、計画された課題(UV硬化インクの開発・スクリーン紗への薄膜形成・印刷性能の評価)については、一定の成果を挙げ、高く評価できる。スクリーン製版システムとして販売するためには、解像度・生産性・コスト等の点で、よりレベルアップが求められるので、今後の更なる努力が望まれる。
48 超臨界流体を利用したナノプリント技術の開発 財団法人京都産業21 尾池工業株式会社 京都工芸繊維大学   超臨界流体を利用するナノプリント技術について、幾つかの基礎的知見は得られているが、目標としていた線幅100nm〜100μmに対する見通しが得られていない。インクジェットによる微細線描画の可能性そのものについて基礎検討がなかったので、提案プロセスと異なる方法に終始した。知財に対する取り組みは評価できる。
49 新しい紋ちりめん用機拵えの開発 京都府織物・機械金属振興センター 篠春織物株式会社 京都府織物・機械金属振興センター     4000口の電子ジャガードでシミュレーションすることにより、研究開発の目標であった900口のジャガードで製織できる、新しい機拵えの開発に成功した。これまでの紋ちりめん意匠にはない、新しい柄表現が可能になり、丹後ちりめんの競争力向上・差別化に、大いに貢献するものと期待される。
50 カキ加工廃棄物を原料とした「柿タンニン」の製造とこれを活用した高機能性木材の開発 奈良県農業総合センター 石井物産株式会社 奈良県農業総合センター、奈良県森林技術センター 柿加工廃棄物(未熟果実、果皮)からのタンニン抽出に見通しが得られた。また耐候性、抗菌性など木材の機能性向上、および、シロアリ実験による効果の検証を行うなど、技術課題の解決策が得られた。今後、量産化技術の確立が望まれる。
51 4 波長型LED 光源を用いた着物付着汚れの高精度検出装置の開発 京都府中小企業技術センター 株式会社プロスパー、有限会社土木 京都工芸繊維大学、龍谷大学、京都府中小企業技術センター 西陣織着物付着汚れの検出というニーズに対し、4波長発光ダイオード(LED)光源を用いて、ほぼ当初の計画通りシステムが完成し、効果も確認されている。今後、現場への導入のために課題を汎用化して、技術レベルを上げることが望まれる。
52 FD 保存された西陣織データ常用システムの開発 京都市産業技術研究所 株式会社梅垣織物 京都市産業技術研究所 これまで古いフロッピーディスク(FD)に保存されていたデータを常用のコンピュータシステムに移し替えるという所期の目標が達成され、地場産業への貢献が期待できる。伝統工芸の基盤を強化するものであり、システムとしての事業化が期待される。
53 高速製造法により作製した柿ポリフェノールの光安定化 奈良県工業技術センター 三精塗料工業株式会社、株式会社クロスライン     奈良県工業技術センター、奈良県農業総合センター、大阪教育大学   高速製造した柿渋で繊維を染めるメカニズムについて、有益な知見が得られている。退色を防ぐために酸化防止剤と紫外線吸収抑制剤の組合せを開発し、今後の柿渋の用途開発に貢献できる。選択による脱色など、実用化における課題を解決し、製品化についてコスト面の評価が望まれる。
54 チオグリコール酸アンモニウムを主成分とする表面処理剤の開発 財団法人京都産業21 佐々木化学薬品株式会社 関西大学 酸化被膜除去にチオグリコール酸を用いて、廃液から実用可能な再生品を得る技術は、環境問題がクローズアップされている中、時宜を得た研究開発であり、計画通り開発を遂行できたことは評価できる。既に市場での実証試験も始められているなど、企業化が期待される。
55 卓上型マイクロX線分析・透過装置の開発 京都府中小企業技術センター 株式会社エックスレイプレシジョン 京都大学、京都府中小企業技術センター 当初研究計画のキャピラリーX線源を使用すると装置が大型化するため、X線用アイリスを開発し、小型でかつ低コストの試作機を作製することができたことは評価できる。一部ソフトウェアの課題を残すが、近く完成するとのことで、期待される。
56 ブロイラー無薬飼育法に有用な抗菌性飲料の開発 京都府農林水産技術センター 株式会社ヘックジャパン 京都女子大学、京都府農林水産技術センター 鶏の無薬飼育は、消費者のニーズを満たし、食の安全・安心に貢献できる重要な課題である。前年度に開発した抗菌性飲料は、無薬飼育への利用が期待されるものと考えられる。実用化に向けては、試験管レベルの試験だけでなく、早急に鶏自体での効果の確認が必要で、感染試験の工夫、その成果に基づいた無薬飼育試験の実施が望まれる。
57 シルクフィブロイン粉砕技術の開発 京都府織物・機械金属振興センター ながすな繭株式会社 京都府織物・機械金属振興センター 粉砕が困難なフィブロイン粉砕に際して、新規に過酸化水素を用いて劣化を早め、目標である5μm以下の粒子径が達成できたと評価でき、要素技術の開発レベルは企業化が期待できる。実用化の観点からは、劣化処理装置の検討課題を解決し、当初に目標設定していた実機による実証が望まれる。
58 中空糸膜カートリッジを用いた汚泥濃縮によるメタン発酵高効率化技術の開発 大阪府環境農林水産総合研究所 東洋紡エンジニアリング株式会社 大阪府環境農林水産総合研究所 中空糸膜カートリッジを用いて下水汚泥濃縮をし、メタン発酵の高効率化に取り組んでおり、当初の技術課題についてはほぼ達成できている。今後は、スケールアップなど実用化に向けた検討(実証試験)が必要ではあるが、本検討結果を生かして、下水汚泥に留まらず、食品廃棄物等のメタン発酵への応用にも期待したい。
59 破損事故と過剰設計の防止に役立つ蓄積疲労振動試験システムの実用化研究 大阪府立産業技術総合研究所 IMV株式会社 大阪府立産業技術総合研究所 提案する試験システムの有効性は示されたと考えられるが、実用化には広い製品分野に渡って、適用可能であることが求められる。破損原因の究明はもとより、他の製品への適用例を増やして、総合的に適切な評価パラメータの収集が必要である。また、知財に関しても、蓄積疲労試験の短縮等、有用な知見も出ており、権利化し広く公開すべきである。
60 メタン発酵ガスの脱炭酸システムの開発 大阪府立産業技術総合研究所 株式会社モリプラント 大阪府立産業技術総合研究所 効率的なメタン発酵ガスの脱炭酸システムの開発に取り組んでいる。吸収塔や放散塔の基本設計、充填剤の検討、計算プログラムの評価などの検討を実施し、目標の純度98%のメタンを得ることができている。更に低建設費化と、省エネ運転のシステム設計等の確立によって企業化を期待したい。
61 水銀フリー深紫外光源用材料の精密制御と高品質化技術 兵庫県立工業技術センター 株式会社ユメックス 兵庫県立工業技術センター
神戸大学
当初設定の技術課題を着実に解決し、構造精密解析による高品質な成膜に繋がる知見や新規構造の励起電子源による発光効率の増大などの優れた成果をあげており、今後の技術開発により企業化も十分期待出来る。今後は成果の特許出願についての積極対応が望まれる。
62 微細切削加工技術構築支援システム 兵庫県立工業技術センター 有限会社大阪製作所 兵庫県立工業技術センター 目標とされた技術的課題はほぼ解決されたと判断され、企業化が期待される。工作機械や機械加工の分野は外需が増加しており、生産拠点も、中国を中心に途上国に移行しつつある。国際競争力のある独自の技術力が必要であるが、この点で、微細穴加工における付加価値化は優れており応用分野も多いと考えられる。
63 捺染工場から排出されるVOCの削減技術 和歌山県工業技術センター 和歌山染工株式会社 和歌山県工業技術センター
財団法人かがわ産業支援財団
研究目標値が未達成であり、また、発色性に関して新たに解決すべき課題を生じるなど、当初目標である非ミネラルターペン化によるVOC削減に繋げる具体的な成果が得られていない。本研究の中では新たな知見は見出だせておらず、連続試験機の設計等を目指す次ステップの研究フェーズへの展開には極めて大きなハードルがあると思われる。
64 テラヘルツ光を用いた宇宙機器部品に関する非破壊検査手法の開発 大阪府立産業技術総合研究所 非破壊検査株式会社 大阪府立産業技術総合研究所
大阪大学
本研究開発の目的である宇宙機器部品への応用を考慮して、新たに反射型THz−TDS検出システムを構築し、基本特性の実証や供試体の欠陥検出実証を実現したことは評価できる。基本特性は実証されたが、今後、ますます重要になる宇宙機器分野への適用についてはまだ課題が残されており、実用化に向けた更なる研究開発が望まれる。
65 デジタル複合機用ロールの高機能化 大阪府立産業技術総合研究所 有限会社アートケミカル 大阪府立産業技術総合研究所
大阪市立大学
コーティング剤の反応制御が予想以上に困難であることが判明し、結果的にはいまだ実用化には至っていない。シリコーンゴムロールとの密着性向上など、解決すべき課題は残るものの、その解決法については既に可能な方法が想定されている。情報機器メーカ等からの企業化へのニーズは高く、そのための有用な手掛かりも得られたと判断され、実用化への努力を期待したい。
66 Al製熱交換器の製造に資するAl管のフラックスレス接合技術の開発 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 大昭産業株式会社 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 当初の課題を想定範囲内の製造条件で達成することができており、Al製の熱交換器に取り替えができる方向性が見出されたことは評価できる。今後は実用化のための小型化、生産性の向上等、新たな開発が必要であり、量産技術の確立が強く望まれる。
67 プラスチック表面処理のためのナノ金属塗装プロセスの開発 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 株式会社シミズ
大研化学工業株式会社
地方独立行政法人大阪市立工業研究所 銀粒子の合成および量産技術が確立できたことは大きな財産であると評価される。試作展示品によるユーザーの声は貴重であり、是非活かして欲しい。密着性の最適化に関し、コーティング剤について有機保護基の選択での知見を精査すると共に、高反射性に特化した製品設計で企業化を図ることが望まれる。
68 高齢者と福祉用具との共存を推進するゴム製段差解消スロープの開発 兵庫県立工業技術センター シンエイテクノ株式会社 兵庫県立工業技術センター
神戸学院大学
安全性に主眼を置いた段差解消スロープの試作品を製作しており、順調に進捗したものとして評価できる。耐久性なども検討されており、基本的な技術課題の目標値は達成されていると判断する。今後、高齢者や障害者の実際の使用感等を含めて、一歩進んだ検討がなされると、既存商品との差別化が実現でき、商品価値が高まるものと思われる。
69 梅加工副産物から得られる機能性素材の開発 和歌山県工業技術センター プラム食品株式会社 和歌山県工業技術センター
近畿大学
「梅酢」ポリフェノールの製造法の確立と組成分析、規格値の設定、ポリフェノールの吸収・代謝試験、薬効・安全性に関する試験を実施し、機能性素材開発に取り組んでいる。製造法の検討はほぼ達成できたものの、その他の項目については目標の達成まで至らなかったが、今後の課題は明確にされている。上市目標商品のアピールポイント等を強く意識した、今後の技術開発に期待したい。
70 介護関連の機能性シーツ開発 大阪府立産業技術総合研究所 神藤タオル株式会社 大阪府立産業技術総合研究所 介護関連用途のシーツに関して、防水性評価法、特性分析、試作品製作などに取り組んだ。技術的課題についてはほぼ検討し、達成できている。とくに防水性向上、消臭機能付与を有する試作品の開発ができている。今後、展示会での外部評価などを受け、実用化へ進むことを期待したい。
71 UV硬化型高屈折率ハイブリッドコーティング剤の開発 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 株式会社ソーラー 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 個々の課題は残っているものの、基盤技術も豊富に保有しており、今後のさらなる発展が期待できる。安価で大量合成が可能なトップダウン法への果敢な挑戦は方向として妥当なものと判断される。タッチパネル向けのハードコート化、また、帯電防止機能の付与など、用途開拓のための鍵も的確に把握しており、企業化が期待できる。多方面への用途展開を期待したい。
72 破砕ガラスリサイクルシステムの開発 和歌山県工業技術センター 株式会社資源開発 和歌山県工業技術センター
和歌山大学
破砕ガラスを色識別するには、回帰型方式では時間がかかり、本装置の改良での破砕ガラスリサイクルシステムを企業化するには更なる研究開発が必要である。ガラスより対象物として金属のリサイクルシステムへの応用による研究開発が望まれる。
73 薬液ナノエマルション生成用マイクロリアクターの試作評価 岡山県工業技術センター 協和ファインテック株式会社 国立大学法人岡山大学
岡山県工業技術センター
ナノエマルションの形成、薬液エマルションの薬理効果の検証及び小型の生成装置の試作と効果の検証は研究計画の通り達成している。薬理的な有効性が検証されたことから企業化は期待されるが、抗がん剤の生成装置として実用化するまでには、ナノエマルションの薬理に対する有効なサイズ範囲等の課題が存在すると考えられる。なお、研究報告書の記載にあたっては、装置の写真や図を利用したわかりやすい説明が求められる。
74 自動車部品の傷検査に対応した平面外観検査装置の高速化技術の研究開発 広島県立総合技術研究所西部工業技術センター シグマ株式会社 広島県立総合技術研究所西部工業技術センター 研究期間内では、目標とした0.1mmまでの傷検出には至らなかったものの(0.3mm以上検出可)、残った問題点は明確に整理されており、追加研究での解決が期待される。計画段階における課題の分析、解決手段等が具体的、かつ、明確であり、このことが、実施段階でのオンスケジュールの研究に繋がったものと評価される。
75 光増感色素による脱臭・殺菌装置の開発 公益財団法人ひろしま産業振興機構 株式会社横田工業商会 国立大学法人広島大学
広島県立総合技術研究所保健環境センター
対殺菌・ウイルス効果やシステムの各種パラメーターについて、最適化のための基礎データが得られており、技術的課題の解決がなされたものと評価される。但し、企業側の市場調査、事業計画の明確化が求められる他、現在までに得られたデータを踏まえ、開発すべき製品のFSを十分に行うことにより、次につながる成果を出されることが期待される。
76 広島産はっさくの抗肥満成分を利用したヘルスケア食品の開発 公益財団法人ひろしま産業振興機構 今岡製菓株式会社 国立大学法人広島大学
広島経済大学
試作品が完成し、具体的な発売計画が示されていることは評価される。当初の課題である「夏場にも売上げが落ちない商品とするためのマーケティング」や機能性のアピール方法に課題は残るが、地域性のある商品として積極的な宣伝活動を行うことで、一定の売上げが期待できると思われる。なお、抗肥満効果発揮の必要摂取量など、当初の各課題に対する定量的な報告、また、マーケティング研究の実態・データ解析結果の明示が望まれる。
77 転倒予防機能を備えた歩行補助靴下の開発 公益財団法人ひろしま産業振興機構 株式会社コーポレーションパールスター 国立大学法人広島大学 当初の目標を達成し、試作品での検証が進んでいることからも、企業化が十分に期待できる。但し、研究成果報告書については、結果のみの簡単な記述に留まっているため、当初計画の各項目についてどのような調査を行いどのような結果が得られたのかという具体的な記載が求められる。
78 酵素による米ぬか有効利用法の開発 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所 株式会社サタケ 岡山県農林水産総合センター生物科学研究所 研究開発については、当初計画に沿ってほぼ予定通り実施されたが、目標である「セルラーゼ類による米糠からの機械的搾油の高収率化」については、残念ながら解決に至らず、 企業化を期待するには残された課題が大きいと考えられる。なお、参画企業で実施された搾油試験について具体的な実験データの明示が求められる。
79 イカ釣り用高輝度LEDとそれを用いた省エネ型集魚灯の開発 島根県産業技術センター 島根電工株式会社 島根県産業技術センター 操業試験において、消費電力を低減しながら従来灯と同等の漁獲実績(年間平均)をあげており、当初の目標は達成されたものと評価される。但し、LED自体の光出力は従来灯の40%に留まっており、光に対するイカの生理・生態を含めた、科学的根拠に基づいた集魚灯の開発を行う必要があると考えられる。本事業では公設試が中心となり地場の複数企業との連携の基に実施されたが、こうした連携の成果が、集魚灯のみならず、LEDの他の用途への展開・発展に繋がっていくことが期待される。
80 藻場の修復のためのアマモ苗床シートの改良とその運用方法の開発 広島県立総合技術研究所水産海洋技術センター  フクヨシエンジニアリング株式会社
多機能フィルター株式会社
広島県立総合技術研究所水産海洋技術センター 企業の技術的課題(作業性の改善、コスト低減)は解決したものと評価される。また、ビジネス展開は公共事業をターゲットにしているが、アマモ場再生の効果(漁場再生以外のバイオ燃料、生理活性物質利用なども含め)を定量的に明示し、積極的に社会的貢献度をアピールすることが望まれる。
81 高速三次元スキャニングによる丸太の自動容積計測装置 広島県立総合技術研究所西部工業技術センター 日本システムデザイン株式会社 広島県立総合技術研究所西部工業技術センター 計測の高速化、装置の小型化、発光・受光部の木片対策など技術的課題はほぼ解決したものと評価される。なお、丸太の位置ずれによる計測精度の低下という課題は残っているが、その解決策も示されており、商品化が十分に期待できる。
82 マグネシウム合金への環境対応型高耐食性化成処理技術の開発 福岡県工業技術センター 株式会社正信
ケイアンドエムテクノロジィ株式会社
日金マグキャスト株式会社
福岡県工業技術センター  3価クロム化成処理については、耐食性、塗装密着性とも良好な特性を示し、6価クロムも検出されない技術が開発できた。ノンクロム化成処理については、耐食性、及び塗装密着性の一部の評価を除いて評価試験を終了し、良好な成果が得られている。  実用化では、化成処理を継続した場合に生じる化成処理剤の劣化検出と、劣化を修復する技術の開発が課題であるが、共同研究企業で取組み検討がされており、実用化が期待できる。
83 陶磁器におけるデジタルデザインプロセス導入に関する研究 佐賀県窯業技術センター 株式会社香蘭社 佐賀県窯業技術センター  本ツールは基本的な技術開発が終了し、すでに地域のメーカーが活用するフェーズに移行しており、企業化が進みつつある。地域の陶磁器産業の競争力向上の一方策として、本ツールが普及することを期待している。  なお、動植物等の形状に基づく複雑な形状を模様とする場合等の焼成変形予測ついては、さらに技術開発を進め、本ツールの有用性の一層の向上を図って欲しい。
84 鉛フリー&ウィスカフリーを実現する微細粒子複合錫めっきシステムの開発と二次電池電極材への展開 熊本県産業技術センター 株式会社野毛電気工業 熊本県産業技術センター
熊本大学
 微細粒子複合錫めっきシステムにより、鉛フリー&ウィスカフリーを実現できる可能性が確認されたことは成果といえる。  これまでのところ、電子部品への実際の適応検討や、リチウムイオン二次電池への応用の実験結果が報告されていない。  基礎的問題が解決された段階で、実用化に向けた研究継続を期待している。
85 金属マグネシウムを利用した環境水質浄化材の設計と製造 福岡県工業技術センター 日金マグキャスト株式会社 福岡県工業技術センター
九州工業大学
 回転式・共擦り方式浄化材再生法を採用したプロトタイプの連続処理システムを構築した。これにより、Niをほぼ100%除去し、排水基準値以下を実現できること、及び、浄化材であるMg表面に回収されたNiを衝撃力で剥離させ、Mg浄化能材を再生できることを明らかにした。  今後、処理速度の向上及びコストの推算などいくつかの課題はあるが、実用化が期待できる。
86 高性能半導体検査用接触子の開発 熊本県産業技術センター サンユー工業株式会社 熊本県産業技術センター
九州工業大学
 半導体テスト用のプローブの改善に係わるダイヤモンド被覆に成功しているが、実用のニーズに応えるためには、コンタクト回数とともに接触抵抗値が上昇するという問題の解決が必要である。  そのために、研究開発の継続が計画されているので、早期の企業化に繋がることを期待したい。試作品の出展は、企業サイドからの意見聴取ができ有用である。
87 超音速二流体ノズルによる低環境負荷ブラスト装置の開発 福岡県工業技術センター リックス株式会社 福岡県工業技術センター  音速以上の速度を微小な固体粒子に与えることにより、材料表面の洗浄や加工(摩耗)が可能なことを示した。  今回の試験では重曹粒子を用いて評価したが、スループットを上げるためにより硬い粒子を利用すること、また、粒子のリユース技術の確立については、企業側で検討されており、実用化が期待できる。
88 工業用シクロデキストリンポリマーの開発 地方独立行政法人青森県産業技術センター 株式会社環境工学 地方独立行政法人青森県産業技術センター工業総合研究所 シクロデキストリンポリマーの機械強度とコストについて課題解決の目処を付けた事は評価できる。今後スケールアップに伴う課題の検討も必要である。幅広い用途に活用出来る工業用材料でもあり、ヨウ素の回収などに早期の実用化が期待される。今回の研究成果により製造に関する特許2件を出願されたが、用途に関する出願も望まれる。
89 岩手県産材と地域伝統工芸を融合させたユーザーインヴォルブデザイン家具の開発 岩手県林業技術センター 岩谷堂箪笥生産協同組合
株式会社日本ホームスパン
岩手大学
岩手県林業技術センター
大学と公設試との連携により、企業・組合のもつ技術的課題が解決され、試作品が完成したことは評価できる。マーケットの大きさが課題であるが、本研究で培った要素技術を活かして関連商品を開発し、国内はじめ海外への展開が期待される。
90 デジタル土壌養分分析システムの開発 岩手県農業研究センター 有限会社イグノス 岩手県農業研究センター 岩手県農業研究センターと企業の2つの機関がそれぞれの得意な技術を有機的に組み合わせ、当初の目標を達成し、商品名「スキャナライザー」として販売を開始している。開発したシステムは「岩手県農作物施肥管理指針」でも推奨され普及している。今後、全国販売への展開を期待したい。
91 樹皮等未利用木質資源を燃料利用とする「いわて型小型蒸気ボイラー」の実用化技術の開発 岩手県林業技術センター オヤマダエンジニアリング株式会社
岩手中央森林組合
岩手大学・岩手県林業技術センター 中小規模の製材所向けの木材乾燥機能付き蒸気ボイラーの開発であり、特に高含水率のバークの燃焼処理に関しては目標値を達成できた。今後、乾燥木材の高付加価値化につながる乾燥設備としてのシステム開発が望まれる。
92 県産漆を活用した機能性漆器の開発 地方独立行政法人岩手県工業技術センター 浄法寺漆器工芸企業組合 相模女子大学・地方独立行政法人 岩手県工業技術センター 攪拌機構を考案し速乾性漆の生産効率を大幅に向上できたことは評価できる。一方、試行した化学的速乾化処理は更なる検討が必要である。高密着塗装技術の開発に関しては、木材のみならず金属・ガラス及びプラスチックなど幅広い用途を想定した試験を行い条件の最適化の目処が立った。今後、本試験にて行われたマーケティング結果を基に対象製品の絞込みが望まれる。
93 保存安定性に優れた植物ウィルス診断キットの開発 地方独立行政法人青森県産業技術センター 株式会社福島商店 地方独立行政法人青森県産業技術センター青森県工業総合研究所・東京工業大学 企業化の課題であった抗体の安定化効果を有する新規ペプチドの精製コストの低減、安全性の確認等、企業と2つの研究機関の役割分担を通して目標を達成した。本ペプチドを活用することで保存安定性に優れたウィルス診断キットの製品化へのステップは大きく前進したと判断される。まだ既存製品に対する優位性の確保等の課題があると思われるが、早期企業化が期待される。
94 電界スラリー制御技術による次世代電子デバイス用薄片基材の研磨技術の開発 秋田県産業技術総合研究センター サイチ工業株式会社 秋田県産業技術総合研究センター・東北大学 研磨装置の改造・改良に時間がかかり、研磨加工変質層の評価技術の確立までには至らなかったが、研磨効率、平坦度の向上に関しては目標値を越える成果が得られた。今後、加工変質層の評価・低減技術の確立に注力することにより「電界スラリー制御技術」のさらなる高度化、企業化に期待する。
95 パルス電界を用いたきのこの増産 財団法人いわて産業振興センター 株式会社長根商店 岩手大学 原木栽培に関しては、印加電圧の最適値があることが判明した。また、菌床栽培においても菌種により1.3倍〜1.7倍と収量の増加が認められた。本試験を通じて、キノコ増産用のパルス電源も開発されており、今後、菌根性のキノコへの応用を進めることで、キノコ栽培現場での幅広い実用化が期待できる。本技術は、キノコのみならず他の植物への応用も可能である。
96 過敏性腸症候群の診断に用いる非侵襲マルチ分析チップの開発 財団法人いわて産業振興センター 東北化学薬品株式会社 岩手大学・岩手医科大学 唾液のアミラーゼに加え、コルチゾールを用いた迅速診断に使える分析チップを試作した。臨床評価を行ったがコルチゾールでは優位な差が確認できなかった。臨床試験の方法にも課題があり、改善が求められる。
97 高級天然繊維の不正表示防止のための即時識別方法の開発 財団法人いわて産業振興センター 小岩井農牧株式会社・株式会社生活品質科学研究所 岩手県立大学 従来、主成分が酷似している獣毛は化学的識別法は用いることが出来ず、テラヘルツ分光による本方法によって原毛検査の定量化の道が開けた。今後、実用化に向けて獣毛繊維の着色や脱色に関するデータを積み上げ、製品検査技術としての確立を期待する。
98 「地震耐震補強用ばねダンパ「ケッパル」の商品化」 秋田県産業技術総合研究センター 株式会社道光産業 秋田大学 木造枠組のコーナー設置型の補強・制振部材であり、独自の弾性体樹脂と金属との接着剤を開発し壁倍率がおよそ40%増になることを確認出来た。減振性能に関しても、研究機関と共同で良いデータが得られており、「ケッパル」として商品化された。
99 高効率色素増感太陽電池用新型半導体電極の開発 茨城県工業技術センター 株式会社アート科学 茨城大学 シリコン半導体を使わず製作に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として多くの期待を集めている。この段階での要素技術としては一つの成果であるが、企業化に関しては、色素増感太陽電池が日の目を見るかどうかにかかっている。
100 マグネシウム合金薄板の最適鋳造条件と圧延条件の確立 茨城県工業技術センター 権田金属工業株式会社 茨城県工業技術センター 技術的課題はほぼ達成され、生産ベースでの実施が始まろうとしている。問題はコストであるが、それも大きな隔たりがあるわけではないので、あとは経営の問題と考えられる。
101 紫外光および可視光に対する光触媒効果が制御された酸化チタン薄膜の開発 栃木県産業技術センター 有限会社マロニエ技術研究所 丸井計器株式会社 宇都宮大学 JIS規格に基づく構成機能を持ったテスターの最終目標のためには、装置のハード面での開発だけではなく、プログラムソフトの開発が必要である。この点も紫外光用サンプルの作成及びそれを用いた測定と合わせて今後進めるべき重要な課題である。
102 オーバルベル構造による次世代型ピストンピンアナ加工技術の開発 埼玉県産業技術総合センター 株式会社長山工業 埼玉県産業技術総合センター 当初の目標は、現状の量産切削機のカスタマイズを行い、削り加工シミュレーションと組み込みソフトウェアを開発することでサブミクロン精度のオーバル・ベル形状を持つピストン穴加工システムを開発することにあった。結果的に、ベル形状とオーバル形状を同時に加工することができず、ピストンを変形させて加工する方法を検討せざるを得なくなり新規性がなくなってしまった。
103 地域ネットワークが支える認知症者の遠隔生活支援システムの開発 財団法人千葉県産業振興センター 株式会社エスコアール 京都工芸繊維大学
独立行政法人労働者健康福祉機構 千葉労災病院
「企業化を進める意向」の案なら、ある程度、企業化が実現すると予想する。この課題は、社会福祉関連であるので、もともと、企業化には乗り難い課題でありやむを得ない。
104 歯周組織再生療法のための閉鎖系細胞培養用デバイスの開発 東京都立産業技術研究センター コアフロント株式会社 東京都立産業技術研究センター
日本大学
培養した細胞は患者に戻す訳であり、目的とする閉鎖系細胞培養用デバイスは、医療機器に当たる。そのため、企業化までには安全性の確認等のために時間がかかるので、更なる研究助成資金の獲得が必要あろう。
105 ポリエチレン製気泡緩衝材を利用した施設野菜の省エネルギー栽培技術の開発 神奈川県農業技術センター 川上産業株式会社 神奈川県農業技術センター
東海大学
参画機関の役割分担が十分に機能し、研究開発計画に沿って技術的課題を克服してきている。製品仕様が確立され、既にカタログ販売の実績も見られ、その他異なる仕様の商品化も順次予定されている。施設(ハウス)栽培用の保温カーテンや水稲育苗用の被覆材として、機能の差別化を強化するなど、消費者ニーズに対応した改良を加え、栽培技術と併せた拡販戦略等も考慮していけば、十分な勝算が期待される。
106 スクリーン印刷技術を応用した燃料電池用セパレーターの開発 東京都立産業技術研究センター 株式会社サガラプロセス印刷 東京都立産業技術研究センター 燃料電池は今すぐ普及するものではないが、要素部品の量産プロセスを確立しておくことは重要である。今回、現用の印刷設備を活用してセパレータが造れることを確認できたことは意義がある。今後、それほど蓄電時間を要求されない普及段階の燃料電池に対しては、さらに開発を進めれば実用化は可能と考える。
107 集積型高電圧光電池の開発に関する研究 神奈川県産業技術センター 株式会社ゼオシステム 神奈川県産業技術センター 研究開発計画に従い各機関が役割を分担し、技術的課題を十分に解決して実用化に必要な目標をすべて達成している。歩留まりの向上と基板の大口径化の可能性が期待できる成果が創出され、量産化によるコストダウンに繋がるものである。今後は開発の進捗に併せ、差別化や優位性など特徴を明確にし、知的財産に関し戦略的に考えていく必要がある。ニーズを上手に捉え、システムメーカー等と共同していくことで、企業化は十分期待できる。
108 個人住宅用太陽光発電のための小型高効率ACモジュールの開発 財団法人神奈川科学技術アカデミー 福島電機株式会社 東京工芸大学 200Wと言う安価な個人住宅用太陽光発電を狙っており、その場合、発電された電気もただコンセントに差し込むだけで利用可能という製品コンセプトが良い。また、企業の意欲が高いので、近い将来、電力変換効率の目標90%も達成され、企業化されると思う。
109 剪定枝などの農林廃棄物の地域資源化技術の確立 茨城県工業技術センター 笠間焼協同組合 茨城県工業技術センター 栗剪定枝の灰を釉薬原料とするための前処理技術ができ、釉薬として有用であることを示すことができた。しかし、商品として釉薬を企業化するためには量の確保、コストなど検討すべき点も多く、それに向けた具体的検討はまだあまり行われていない状況である。
110 頭頸部IVRにおける患者眼球被ばく低減のための局所X線遮蔽装置の開発 茨城県工業技術センター 株式会社関東技研 茨城県工業技術センター
筑波大学
当初の目標としていた技術的課題はクリアできたので、今後装置メーカーとの協議で、実際には装置のメーカーが、この特許を使って製作することになるのではないか。
111 ロボット用高効率・高出力コアレスモータの開発 茨城県工業技術センター スターエンジニアリング株式会社 茨城県工業技術センター コアレスモータは、コアのあるモータとは違い、まだ、設計技術が確立していないが、モデル化手法を作り、それに基づいた試作品が目標効率を達成したことは評価できる。しかし、巻線以外の影響因子に対する考慮がまだ不十分であり、さらに改良を進めて欲しい。
112 画像探知によるイチゴ損傷早期検査システムの開発 栃木県産業技術センター 有限会社スペクトルデザイン 栃木県産業技術センター
宇都宮大学
各機関が課題を解決し、高性能な評価装置の実現が可能となった。イチゴ生産地域の選果場やJAなどがユーザとして見込める。更に仕様の最適化や装置の小型化を図れれば、量産化も視野に加わり、個別の農家等を対象とした汎用性のある低価格の装置開発にも勝算が広がる。また、イチゴ以外の損傷により著しく商品価値の下がる食品(メロンや白桃・・・)等への応用展開も期待したい。
113 自動車用操縦支援システム向けパワーアシスト装置およびそのサポートシステムの開発 財団法人埼玉県中小企業振興公社 株式会社ニッシン自動車工業 東京農工大学 基本的なシステムは完成し、あとは微調整的な課題を残すのみである。いよいよ車検を取る段階なので、それがスムーズにいくかどうかが大きな課題である。
114 廃石膏粉末を主原料とした再生路盤材用造粒化物製造方法の開発 千葉県産業支援技術研究所 株式会社丸昭建材 千葉県産業支援技術研究所 廃石膏粉末を主原料とした再生路盤材用造粒化物を製造するという着想は良かったが、強度(修正CBR値=路床土支持力比)が予想外にでず、苦戦した。ただ、今後、法規制(廃石膏のリサイクル義務化)が進めば市場が広がるので、廃土を混ぜないで企業化を狙う方向はありそうである。
115 ナノ粒子による厚膜PTCサーミスタの開発 神奈川県産業技術センター 株式会社 マキシマム・テクノロジー 神奈川県産業技術センター 大電流に対応でき信頼が高い低抵抗のPTCのニーズは大きくなっているが、今回の開発ではシート抵抗値、抵抗ジャンプ値、耐電圧とも目標未達である。今後の課題解決の実施内容だけで達成できるかは根拠不明であるが、実現できることを期待する。
116 群馬伝統食材「大白ダイズ」を用いた機能性保持食品への応用開発 群馬県立群馬産業技術センター 有限会社尾瀬ドーフ 東洋大学
群馬県立勢多農林高等学校
群馬県立産業技術センター
大白ダイズの優良系統選抜基準の確定や、従来品種との比較による栄養成分において優位性があることが確かめられるなど一定の評価がなされた。今後は、機能成分の科学的統計的有意差検定を進めるべきことのほか、本課題で試作評価された全粒豆腐などの食味評価などの結果を踏まえた、企業化に向けた商品開発における戦略的な取組が必要である。
117 プラスチック成形機付帯装置の開発・改善によるコスト削減 群馬県立群馬産業技術センター 株式会社ジュンコーポレイション 群馬県立産業技術センター ガスインジェクション成形の樹脂厚制御における温度制御や樹脂流動制御のための可視化技術など残された課題もあるが、ほぼ当初計画通りに進められ目標を達成している。大手自動車メーカーをはじめとする複数企業からの引き合いもあることから、引き続き残された課題を解決していくことで地域への波及性と企業化が期待される。
118 湿式プロセスによる固体超潤滑摺動機構 新潟県工業技術総合研究所 日本メッキ工業株式会社 長岡技術科学大学 ナノダイヤモンド複合めっきに関する技術的なデータの積み上げはなされてきているが、DLCとの耐久性などの比較が十分でない。今後は、企業化に向けた取り組みの中で、実際の摺動機構等への適用による品質信頼性の評価などを想定される市場対象においてカスタマー企業との連携をもとに引き続き技術開発を進められることが望まれる。
119 原料大豆(主に国産)の利用率向上と環境負荷低減のための味噌用大豆脱皮装置の開発 新潟県農業総合研究所食品研究センター 古川機工株式会社
株式会社峰村商店
新潟県農業総合研究所 脱皮装置の開発試作と脱皮試験において、従来方式の乾式脱皮との比較で排水負荷の低減などで優位性が確かめられた。また、味噌等製品の香味・アミノ酸組成にも従来方式と大差なく、色調においては優位性が確かめられているが、企業化を担う事業主体者が不明確であるので、今後事業化計画の再構築が求められる。   
120 金属酸化物系微粒子による消臭性ファイブロマテリアルの開発 群馬県繊維工業試験場 株式会社黒沢レース
長産業株式会社
群馬県繊維工業試験場 当初計画された技術的な課題である消臭機能やその機能回復率、また抗ダニ・アレルゲン性などの目標は概ね達成されている。その他、追加的に抗酸化能などの評価でも技術的成果が得られている。今後は、本課題申請時に当初目標としていた病院向けへの消臭カーテンなど、想定している企業化に向けてより具体的な課題設定と取り組みが望まれる。
121 超音波キャビテーションを利用した軽合金材料表面への圧縮残留応力付与技術の開発 新潟県工業技術総合研究所 アドバンエンジ株式会社 新潟大学
新潟県工業技術総合研究所
当初計画されていた軽合金向け技術からステンレス系素材向けに課題対象が変更されたことへの根拠について記述が不十分である。また、圧縮残留応力の分布と表面粗さなど得られたデータの統計的優位性や今後の企業化への見通しに関して再検討が必要である。
122 堆肥発酵法による六価クロム還元処理を応用したコンクリートスラッジの再資源化 財団法人にいがた産業創造機構 株式会社環境保全事業 新潟薬科大学 六価クロム還元能の高い耐性菌を単離するなど一部成果も認められるが、当初計画されていた目標を十分に達成していない。植物の発芽の阻害要因とメカニズムの特定など、堆肥としての利用に未だ課題が残っている。企業化するに向けて有効性、安全性の面では課題が多く、それらをどう解決していくかなど再整理する必要がある。
123 レジオネラに対する新しい日常管理システムの構築 財団法人にいがた産業創造機構 新潟バイオリサーチパーク株式会社 新潟薬科大学 おおむね当初計画の通り進められた。フィルター検査キットの消耗品ビジネスと投げ込み型の濾過濃縮ポンプ装置の組み合わせによるビジネスモデルおよびユーザーへの講習会などを企図している。想定される市場ユーザーからすでに接触があることなどから、本法の優位性を生かせば、地域内外への波及と併せて今後の企業化への期待は高まる。
124 パワーアシスト付き入浴用リフトの研究開発 静岡県工業技術研究所 株式会社 アマノ 豊橋技術科学大学 企業、研究機関、公設試が各々の得意分野で十分に開発に寄与している好例と思慮。機構、制御部分は問題なく進み、評価もフィードバックされている。ただ、総合評価(施設による被験者実験)が不十分であり、モニタ評価が必要である。早急にモニタ評価を実施して課題を洗い出し、企業化に結びつけて欲しい。
125 超磁歪素子を用いた補聴器用骨伝導デバイスの開発 財団法人やまなし産業支援機構 真幸電機株式会社 山梨大学
山梨県工業技術センター
試作したデバイスについて、大学が使用者側の情報・評価を得たり、工業技術センターが固有の測定技術を活かすことで、課題を解決し、音質面・装着面でも十分な優位性がある骨伝導補聴器用デバイス(ヘッドホン)を開発することができた。今後は、今回開発した製品の商品化に向けた具体的な展開計画を立て、進めて行くことが望まれる。
126 キャリッジアームの省資源低コスト加工技術の開発 長野県工業技術総合センター GAST JAPAN株式会社 長野県工業技術総合センター 従来方式に比べて、省資源で低コストな製造方法として実用的なアイデアであることは確認されたが、「接合時間が目標に対して長い」「精度確保に課題がある」など基本的事項が未達なのは問題である。今後精度確保や時間短縮という量産化に結び付けるようなプロセス開発、という目的を達成し技術課題を解決するための継続した検討が必要である。
127 高精度・小型・低騒音の医療用ステッピングモータドライブ装置の開発 長野県工業技術総合センター 多摩川精機株式会社 長野県工業技術総合センター 技術的には有用であり他の機器への応用も考えられる技術であり、当初の目標も概ね実現できている。県工技総センターと技術力の高い県の工業部品メーカーとの連携にて、好成果を生んだと言える。但し、医療機製品であることから、コンパクト化はもちろんのこと製品の信頼性についても充分検証しながら、実用化に努力されたい。あわせて、今後知的財産権の取得等も検討されたい。
128 湿式微細化処理による全粒豆腐(オカラ未分離豆腐)の開発 長野県工業技術総合センター 有限会社八光食品工業 長野県工業技術総合センター 研究成果として、微細化工程の高速化、新たな凝固方法の知見は得られたが、平均粒径の微細化については目標に達成できず、品質においてもザラツキを感じるなど十分な成果を得ることはできなかった。また企業での製造試験が不十分であり、企業化の期待度は高くない。高品質で機能性の高い豆腐の開発に取り組んで欲しい。
129 超音波援用塑性加工による微細形状作製装置の開発 長野県工業技術総合センター 高島産業株式会社 長野県工業技術総合センター 超音波振動と塑性加工の組合せ技術により微細形状の技術確立が期待出来、医療機器のみならず新市場の創出が期待される装置開発と思われる。微細化や金型形状の最適化等が必要であるが、これまでの蓄積から解決可能と期待される。今後は、用途先の調査と、それに応じた技術課題が解決され、早期に実用化されることを期待する。
130 非接触による厚さ測定器の開発 長野県工業技術総合センター 株式会社永田製作所 長野県工業技術総合センター レンズ加工業共通のニーズである、実用可能なレンズ厚の高精度測定器が開発でき、基礎的な研究開発と成果が得られている。今後は、顧客に受け入れられる販売価格の設定と作り込み、実機での耐久性評価を行い、展示会出展による開発製品のPRと、顧客の要聴取、考案したパテント出願・権利化などを進め、競争上の優位を確保し、今後の企業化に期待したい。
131 摩擦攪拌点接合によるアルミニウム精密箱形部品の <高精度・低歪み>接合技術の開発 長野県工業技術総合センター 株式会社平出精密 長野県工業技術総合センター 具体的に装置を試作し、従来技術に対して充分な強度が確保できる等の一定の成果は得られている。但し、寸法問題は目標寸法をクリアしておらず、本技術の接合歪みの小さい特徴を活かすためにはアルミニウム合金の物理特性を考慮した解決方法の検討が必要である。汎用な加工装置とするためにはさらに開発を継続することが望まれる。
132 多地点間メディカル画像共有システムの開発 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター 株式会社アールテック 静岡大学 大きくインフラの改善を求めずに遠隔多地点で医療用画像情報の共有化の可能性を見出した野心的な開発である。多地点間通信やセキュリテイの問題に関しては目途が立ったものと思料できるが、データベースの管理手法や「速度・精細度」等、遠隔画像診断上解決されなければならない問題が解決しているとは言い難い。今後はさらに先発競合する技術との差異を求めたい。
133 ハーモニカ自動調律機の開発 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター 株式会社鈴木楽器製作所 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター レーザーによる金属薄板の加工条件設定の解析により、ハーモニカ用リードの調律実用化研究に関して実験データの解析が丁寧に行われている。調律の前工程における各リードの音程ばらつきがレーザー調律で吸収でき、また、リードの耐久性が一律に確保できることから製造ラインへの投入が可能であり、企業化が十分期待できる。
134 20GHz信号伝送を実現する微細バンプ実装の開発 長野県工業技術総合センター 株式会社ミスズ工業 長野県工業技術総合センター 伝送特性上の研究課題は達成されたと評価される。2次試作でマザーボードの素材を変更したことが、この開発を成功に導いた大きな要因と思料する。企業が本開発成果を利用した量産体制に移行したいとしているが、本技術の潜在市場性の調査及び開拓がさらに必要とみられる。
135 高出力UVランプ電極の開発 長野県工業技術総合センター 株式会社オーク製作所 長野県工業技術総合センター 電極内部に高熱伝導材料(Cu)を封入するという目標は達成されており、さらに本研究の成果をもとにWの接合技術が確立されれば、電極の再利用にも道が開かれる可能性がある。今後の課題として、現在の延長線のほか、材料の選択と形状も考慮されたい。
136 再発酵しない酵母を利用した無添加みその開発 長野県工業技術総合センター 上高地みそ株式会社 長野県工業技術総合センター 低発酵性酵母を用いた無添加みその開発に必要な、再発酵しない酵母を選択する課題に対して、アルコール感受性株を再選抜しラボレベルでその機能を確認できたことは一部の課題を解決した。しかし、工場規模での醸造試験が未達であるため直ちに企業化に結び付く成果が得られたとは言い難いため、試験推進と熟成条件や熟成度判定の基準の未整備等試験開発の「基盤づくり」があわせて進むことを期待する。
137 里芋を活用した焼酎製造における原料処理法の開発 長野県工業技術総合センター 浅間酒造有限会社 長野県工業技術総合センター 機械的、化学的等処理を試み、処理速度の短縮、歩留りの向上を達成したとあるが、充分に剥皮することができず目標の処理速度には未達である。また、焼酎としての品質の面について検討がなされていないので、このままでは現場適用は困難である。今後とも、包丁での皮剥きを排除する手法の開発を継続されたい。
138 ポリ乳酸系耐熱容器の製造技術開発 長野県工業技術総合センター 株式会社平和化学工業所 長野県工業技術総合センター 日常生活に十分なレベルの耐熱温度60℃を付与する条件を見出した。量産化のための連続式熱処理炉を発注、量産化の期待もある。しかし、バッチ処理から連続処理になった場合の再現性や改善指針などが不明であり、より基盤を安定させる努力が必要と思慮する。
139 磁性めっき線を用いた共振型DC−DCコンバータの開発 財団法人長野県テクノ財団 株式会社イチカワ 信州大学 周波数依存特性をみる限り、磁性メッキ線使用の有意差は見られたが、そもそも効率は、回路構成や、直流抵抗成分に圧倒的に依存しており、申請段階の技術比重とは大きく異なった結果といえる。比較水準数も削られ、当初検討すべき基礎特性の膜厚依存性を最後になって精査しなおすなど、研究機関と共同開発にしては精密さを欠いたと言わざるを得ない。
140 高強度繊維と熱可塑性樹脂からなる複合ケーブルの高速成形技術の開発 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター サカイ産業株式会社 湘南工科大学
静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター
本課題の条件検討は概ね当初予定通りに行われた。しかし、成形ロールの位置、高張力・高温度での成形条件、実機への適用条件等についてはなお詳細な検討が必要であり、企業化には相当の時間がかかると思われる。また知財化についても検討が必要である。今後も研究が継続される見通しであり、実機レベルでの検証で所望の性能が得られれば企業化の可能性はあると思われる。
141 水滴利用型微小反応場配列用プレートの開発 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター 有限会社コマーシャルリソース 山梨大学 当初目標は概ね達成されている。企業化に向けては疎水性ポリマーへの適用、プロセスの低温化、ポリマー膨潤の制御、PDMS のリサイクル使用等の技術課題が残されており、これらを解決したうえでデバイス開発を実施する必要がある。なお時間を必要とするが最終的な企業化に期待する。あわせて知的財産の確保に留意されたい。
142 短絡解除気中放電による厚膜形成自動化システムの開発 静岡県工業技術研究所 テクノコート株式会社 筑波技術大学 複雑な制御を必要とせず厚い皮膜生成ができる可能性を見出した。この研究テーマは加工部位計測技術の確立と多関節ロボットによる自動化を目的としているが、現状では微細欠陥の存在があり皮膜層の緻密化の課題が残されている。今後は加工条件データベースの構築を進めることによりより自動化システムに近づけること、および電極材料の検討等被膜そのものの均一化高品質化に対する開発にシフトすることに期待する。知的財産権の確保維持が不可避である。
143 ベルトの切断等加工技術の開発 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター 川口細巾織物株式会社 静岡県工業技術研究所浜松工業技術支援センター 本加工技術を確立することによって、危険な作業環境の改善と熟練者によらない加工作業が可能となり、作業コストの低減が図れる。課題解決に向けて試作したレーザー加工機は、ほぼ目標の加工性能を持つ。新たな課題はあるものの解決方法に見通しもあることより、企業化が期待できるものと判断される。
144 高速・高密度パッケージICに対応したIC検査ソケット治具の開発 滋賀県工業技術総合センター 大西電子株式会社 滋賀県工業技術総合センター 技術的課題解決のための研究開発のステップを着実にこなし、現在の検査治具の使用限界が明確になり、使用限界以下で使用する検査治具も納入されている。今後使用限界を引き上げるための共同研究を続けていくとされていることから、さらなる改良が期待される。
145 人間適合性に関わる設計向上に貢献する面圧測定システムの開発 福井県工業技術センター 株式会社重松製作所
株式会社シャルマン
独立行政法人産業技術総合研究所
福井大学
眼鏡やマスク等、人の顔にかけて使う商品の開発用ツールとして、感圧ヘッドダミー(標準男性用)の試作品を完成することができた。眼鏡専用あるいはガスマスク専用として、接触部位のみに密度を高めてセンサを重点配置する方がコストが下げられ、製品としては有利になるのではないかと思われる。
146 電子線グラフト重合技術を用いた金属イオン吸着剤の開発 財団法人若狭湾エネルギー研究センター 株式会社ミツヤ 福井大学 電子線のグラフト重合条件の検討により、所望のアンチモン吸着材を開発できたが、実環境での実地試験において、2-3日で吸着材に目詰まりが発生することが明らかとなった。この対策の検討が今後必要である。染色業にとっては将来的に必要な技術であるので、道のりは険しいかもしれないが、ぜひ研究開発を続行されることを願っている。
147 自動車部品の超音波による高周波焼入部材検査技術の開発 滋賀県工業技術総合センター 甲西高周波工業株式会社 滋賀県工業技術総合センター
立命館大学
超音波により厚さ1−2mmの焼入厚みを測定する非破壊検査技術を検討したが、可能性を見極められたものの、定量化には至っていない。実用化するためには、更に厚み測定精度の向上、斜め超音波入射など検討を進めてほしい。ニーズとしては大きいので、技術的課題の着実な解決を図っていってほしい。
148 早期治癒機能を持つ高追従タイプ緊急絆創膏の開発 滋賀県工業技術総合センター 東洋化学株式会社 滋賀県工業技術総合センター 患部に密着性の良い絆創膏材料の開発であるが、ほぼ目的に近い性能の素材が得られた。あとは既存製品に対する優位性を明確にしながら、商品化に向けて努力していってほしい。
149 バイオアッセイ測定の事業化に向けて 滋賀県工業技術総合センター 株式会社日吉 滋賀県工業技術総合センター
滋賀県琵琶湖環境科学研究センター 長浜バイオ大学
ほぼ計画通りに実行できた。試験用としてのビジネスは可能であるが、本法の企業化と利用に対しては、研究の特殊性から、行政における支援と受け入れが必要と考える。本格的な企業化については、環境ホルモンの規制化等社会的な動きがないと困難。企業化については、希望を持って地道に努力していってほしい。
150 野菜工場におけるハイパースペクトルを用いた迅速生育評価技術の開発 滋賀県工業技術総合センター ツジコー株式会社 滋賀県工業技術総合センター
滋賀県農業技術振興センター
北海道工業大学 
ハイパースペクトルを利用することの意義、およびそれを利用しての品質管理項目等が研究開始の時点から明確でなかったことが、よい成果を生み出すことができなかったことの要因であろうと推察される。生育状況の変化に伴う明確なスペクトル変化は観察されなかったことから、事業化にはまだまだ時間が掛かると思われる。工学的な視点から研究開発計画を練り直して研究を進めてほしい。
151 車載部材用PPベースポリマーアロイの生産技術開発 滋賀県東北部工業技術センター 角一化成株式会社 滋賀県東北部工業技術センター 当初の目的であるPPをベースにしたポリマーアロイの成形条件は確立した。ユーザーからの要求で、当初のシート部材用材料としての開発計画を外板部材用としての高度な仕様に変更した。物性解析等によるメカニズムの検討も含めて、基礎的な研究から再出発して良い製品を開発していただきたい。
152 ナノファイバー技術を利用した高機能透湿防水シートの開発 滋賀県東北部工業技術センター 新江州株式会社 滋賀県東北部工業技術センター
滋賀県立大学
大面積ナノファイバーシート作製技術やラミネート技術の研究開発を行った。その結果、ほぼ当初の技術課題を解決し目標を達成し、透湿防水性能を持つことが認められた。今後は実使用に対応した大型装置による試作検討、長期耐候性等に関する検討が必要となる。
153 機能性成分付与と環境負荷低減を同時に実現する高機能養殖魚飼料の開発 滋賀県水産試験場 株式会社松屋 滋賀県水産試験場
滋賀県立大学
低リン化の琵琶マス用飼料として、性能的には満足するものが得られた。飼育時の疾病、生残率、成長段階別飼料、残餌率、あるいは利用開拓が待たれているオキアミの利用などについても整理していく必要がある。コスト的に課題があり、養殖ビジネス全体の中でバランスを図ることが必要。
154 低温ハイブリッド水素製造装置開発のための溶接技術の確立 福井県工業技術センター 江守エンジニアリング株式会社
福伸工業株式会社
福井工業大学 水素製造条件(500℃、硫酸蒸気雰囲気)におけるニッケル系合金溶接部の劣化状況を確認し、初期特性として良好であることを確認するなど、計画通り研究開発が実施できた。企業化に向けては、この研究開発課題の解決のみならず更に熱交換器や電極材料など水素製造装置全体のシステム構築が必要である。現在企業化の見通しは立っていないようであるが、水素製造装置の実用化に向かってさらに努力を続けていってほしい。
155 レーザー溶融方式によるナノファイバー水系濾過フィルターの開発 福井県工業技術センター アンビック株式会社 福井大学 技術的には面白い内容である。現在はまだ基礎的な段階であり、目標のナノファイバー径には到達しなかった。基礎データを着実に蓄積しており、今後の展開が期待される技術である。研究期間終了後も細径実現のための研究を継続するとともに、現状のナノファイバー径でも有効活用できる分野を検討することも良いのではないかと思われる。
156 オートクレーブを用いた簡単な成形条件による低ボイド高耐熱炭素繊維強化複合材料の開発 滋賀県工業技術総合センター 株式会社アイ.エス.ティ 滋賀県工業技術総合センター 低ボイド化と短時間成形化について企業化できるレベルに達した。宇宙・航空機用材料として、魅力的な国際商品になる可能性がある。現在工場に量産設備を導入中で、サンプル出荷に入る予定とのことであるが、外国出願も含めて特許戦略を充分に準備することが大事である。
157 白飛び黒つぶれをなくすリアルタイム動画画質改善装置の開発 滋賀県工業技術総合センター 株式会社ジーニック 立命館大学 当初計画通り悪条件下での監視カメラ映像などをリアルタイムで鮮明化できる基本システムをFPGAで実現することができた。競争力のある製品となるためには、処理速度・フレーム数だけでなく、コスト・サイズ・消費電力・動作速度などに関しても目標の仕様があるはずであるが、このあたりも明確にしてほしい。企業は事業化の意欲が高く、1年程度で販売を目指しているが、販売先を見つけるのに時間が掛かると予想される。
158 超緻密炭化ケイ素焼結体の加工時に発見される欠損の発生防止 滋賀県工業技術総合センター 株式会社ビッツ 龍谷大学 技術課題の解決では十分な成果が得られ、かつ企業化に関しても十分期待できる。今後の大型化のためには、研磨条件に関する検討をもう少し細かく確認していくことが重要と考えられる。共同研究企業が経営方針の変更にともない、本研究開発をいったん中断する予定である。近いうちに再開されることを望む。
159 チップポケット付工具とキャビテーション援用による板ガラスの一方向高精度・高能率穴あけ機の開発 徳島県立工業技術センター 坂東機工株式会社 徳島県立工業技術センター
徳島大学
産学官連携がうまく機能した例であり、加工法に関する技術課題を解決、評価も十分行っている。一日も早い企業化を実施していただきたい。また、装置の小型化、低コスト化を追求しながら加工効率もあげ、ガラス以外の脆性材料への展開と、知的財産権の確保にも努力をお願いする。
160 「イチゴ苗の早期病害診断サービス」実施のための技術開発 徳島県立農林水産総合技術支援センター農業研究所 株式会社アワジェニック 徳島県立農林水産総合技術支援センター
徳島大学
大学の協力もあって、企業が抱える問題点はほぼ解決できたように感じられる。産学官連携による成果である。新技術による大幅な検定時間の短縮とコストダウンを図ることができた。PCR法によるイチゴの診断が確立出来れば他の果物、野菜の病気診断にも利用できる。今後も農家が期待する診断サービスの開発に向け努力して頂きたい。
161 徳島すぎ高度難燃化技術を活かした建築資材の開発 徳島県立農林水産総合技術支援センター ミロモックル産業株式会社
新丹生谷製材協同組合
徳島県立農林水産総合技術支援センター 多くの実験が繰り返されたが、難燃材開発の優位性を理論づける結果はまだ得られていない。現状技術レベルを認識し、いかにしたらビジネスに繋がるか再考願いたい。まだ事業化には数段のハードルが予想されるが、徳島県の産業への貢献を期待している。
162 3Dシミュレーション技術による航空貨物輸送の最適化・効率化に関する研究 香川県産業技術センター 株式会社サヌキットジャパン 香川県産業技術センター ユーザーインターフェースも十分考慮されている。これらのシステムは貨物の受付から現場への指示など全体システムの中に組み入れて力を発揮する。航空貨物以外の対象にも有効で、先ず陸上輸送に適用してバグ取りを計ってはどうか。これまでに開発された貨物積みつけアルゴリズムが効果的であり、可視化を図ることにより一層リアルになった。いずれにしても事業化が待たれる。
163 スギの樹皮を有効活用した多孔質吸音材料の開発 徳島県立工業技術センター 株式会社山本鉄工所 徳島県立工業技術センター 廃材としての樹皮を活用し、地域産業の振興を目的とした課題は評価したいが、コスト的には採算性がとれない。事業化に対しては数段のハードルを越える必要がある。他の材料を混合するなどコストダウンの策定と多くの技術データの蓄積により現用の商品にない特性をもった製品化と販売にまで取り組んでいただきたい。
164 生地ねじ専用ハンドの開発 徳島県立工業技術センター 株式会社ヒラノファステック 徳島県立工業技術センター 自社用としては使用のめどが立った。ディジタルシミュレーションを利用してさらなる軽量化と耐食性を考慮した、季節を問わない長時間使用可能な商品化を期待したい。潤滑油の除去方法、緩衝ゴムの耐久性向上策など解決すべき課題が出てきた。知的財産権の獲得へ向けての努力もお願いしたい。
165 オーダーメイド医療用具のための下肢形状計測システムの開発 徳島県立工業技術センター 株式会社ヨコタコーポレーション
東光株式会社
徳島県立工業技術センター 使用目的の医療機関との共同研究に発展させ、事業化を目指していただきたい。人体専用の計測システム以外にもアパレルなどいろいろな造形物への計測に拡張可能で、今後の商品拡大を期待する。知的財産権獲得についても考慮いただきたい。
166 原料野菜の過不足に影響されない浅漬け安定生産システムの開発 徳島県立工業技術センター 辰巳屋食品株式会社 徳島県立工業技術センター よりよい商品化のための最適条件を探る必要がある。知的財産権獲得にも力を注いでいただきたい。でなければ、この方法は二番煎じと疑われかねません。コスト面で有利であることを考え、本研究成果を他の商品製造への応用も可能である。ブランド商品開発を目指して今後も努力を期待したい。
167 スギ突き板シート染色機の開発 徳島県立工業技術センター 株式会社ビッグウィル 徳島県立工業技術センター 地域産の材料を使用するため、地域への波及効果も期待できる。知的財産権の確保に努力願いたい。製造コストの削減が可能であることから早い実用化を期待する。
168 新しい養殖魚種を対象とした自発給餌システムの開発 愛媛県農林水産研究所水産研究センター 福伸電機株式会社 愛媛県農林水産研究所水産研究センター、福伸電機株式会社 研究計画に記載されている事項は概ね遂行されています。多様な試験が行われている中で、一部の魚種では良い成果も得られています。魚種によって習性が異なりますので、イシガキダイなどに魚種を絞り込んで、自発給餌システムの企業化に取り組んだ方がよいのではないかと思われます。クエに対しては、改良型プル式大型センサーの使用などに関する検討が課題として残されています。また、マハタについては全体のシステム調査の再検討が必要であると思われます。今後、これらについても検討を重ねられ、愛媛県が実施している「都市エリア産官学連携推進事業」での水深可変型養殖システムに、本研究の成果が生かされることを強く期待致します。
169 近海漁業漁獲物の鮮度保持に最適な水質調整装置の開発 高知県海洋深層水研究所 株式会社カゴオ 高知県海洋深層水研究所、株式会社カゴオ、高知工科大学 海上での漁獲という不確定な原料を対象にした計画の立てにくいテーマでありますが、企業の抱えていた技術課題を解決するための成果は当初目標の半分以上は得られたと認められます。特に、漁獲物としての鰹や鮪の保存用冷海水に流出する血液量の把握や保存冷海水のパイロット規模での水質調査に関する技術的成果は、有用なデータとして評価されます。平成20年度に製作された水質調査装置を実操業船に搭載して実地調査を行い、本装置の適正化が計られれば、本研究の成果が企業化に繋がる可能性は高いと思われますので、今後の研究に期待致します。
170 排泄物吸収シートの開発 高知県立紙産業技術センター 株式会社近澤製紙所、金星製紙株式会社 高知県立紙産業技術センター、株式会社近澤製紙所、金星製紙株式会社 研究計画に記載されている事項はほぼ全て遂行され、企業の抱えていた技術課題を解決するための目標に近づいたと認められます。吸収シートに厚みをもたせた工夫により、特筆すべき成果が得られ、企業化が充分に期待できると考えます。実機レベルでの商品試作に関する検討が重ねられれば、企業化への可能性は飛躍的に増大すると思われます。今後、介護負担の軽減に向けた商品開発が益々進むものと思われます。こうした中で、この「軟便等に対する吸収性能が優れた紙オムツの開発」に関する研究成果が生かされ、新しい紙オムツの商品化が実現することを期待致します。
171 微細穿孔により吸音性を高めた自動車用内装材の開発 愛媛県産業技術研究所 日本ケミテック株式会社、シンワ株式会社 愛媛県産業技術研究所、日本ケミテック株式会社、シンワ株式会社、新居浜工業高等専門学校 研究計画に記載されている事項は全て遂行されて、企業の抱えていた技術課題を解決するための目標にほぼ達したものと認められます。特に、@これまでの高性能吸音材では困難であった10mm程度の厚みで1000Hzの吸音率0.5以上を達成したこと、A背後を空気層ではなく、不織布層とすることで新たな吸音構造体を開発している点が高く評価され、これらの成果により企業化が期待できると考えます。さらに、薄手のPP樹脂版やフィルムに小径孔を規則的に開ける適切な加工法が開発されれば、本基材の量産体制は成立すると期待でき、商品化が実現できるものと思われます。
172 界面重合法を用いた温度調節機能を付与した高機能オムツ用素材の調製-プラントレベルでの連続的調製手法の確立− 愛媛県産業技術研究所紙産業技術センター カミ商事株式会社 愛媛県産業技術研究所紙産業技術センター、カミ商事株式会社、高知大学 研究計画に記載されている事項はほぼ全て遂行されて、企業の抱えていた技術課題を解決する成果が得られたと認められます。パラフィン含有マイクロカプセルの調整とその基材への塗布は難しい技術でありますが、基材繊維として主体繊維(EP043)とバインダー繊維(ソフトN-720F)を組み合わせ、パラフィンとエチレンジアミンを塗付させる技術を組み上げた点は高く評価されます。今回の研究で明らかにされた @界面重合を行った後、製品を乾燥させてもエチレンジアミン臭が残る、Aプラントレベルでの連続的界面重合を行うプロセスの中で、基材に塗付されたパラフィンがロールに析出するとの問題が解決されれば、十分に企業化が期待できると言えます。
173 分割方式による実用的ロータリーフィルターの研究開発 高知県工業技術センター 株式会社カンキョー、金星製紙株式会社 高知県工業技術センター、株式会社カンキョ−、金星製紙株式会社 研究計画に記載されている事項は全て遂行されて、企業の抱えていた技術課題を解決する成果がほぼ得られたと認められます。回転体の動的バランス調整に関する技術的煩わしさ等を解放すべく、フィルター装着用の枠を分割する技法を用いて問題解決を図っている点は、評価されます。高知県内の企業の製造力を結集して分割方式のロータリーフィルターを製造する視点に立った本研究は、高知県工業センターを中心として的確に遂行されたと言えます。また、ウェブ不織布を基材とするフィルターを県外産フィルターの4分の1〜5分の1の低価格で製造できる見極めができたことも評価できます。製品試作の検討結果では、フィルターセグメントとフィルター枠の固定化に多少の問題が残るとは言え、企業化は十分に期待できると考えます。
174 アンチエイジング新物質セサミノールのナノ粉体化による素剤製品開発 宮崎県工業技術センター 清本鐵工株式会社 宮崎県工業技術センター 研究目標はほぼ達成され、一応の結果は得られているが、商品化については、安全性試験のクリアーが今後の課題といえる。H22年度についても、実施企業と宮崎県工業技術センターの共同研究は継続されることから、販売戦略も含めた研究の実施と事業化への進展を期待したい。
175 衝撃吸収機能付与による圧造工具の革新的長寿命化 鹿児島県工業技術センター 株式会社ユニオン精密 鹿児島県工業技術センター 圧造工具の長寿命化については、目標の3倍を超える約4.5倍の工具寿命が達成されている。また、工具費の低減についても年間約2.6億円の削減が見込まれるなど大きな成果が得られている。知的財産権の確保も適切に行われており、大手工具メーカーとのライセンス契約も検討中ある。他形状のネジ類への技術展開も早急に進めて頂きたい。
176 焼成発泡軽石を用いた大判軽量緑化基盤の開発 鹿児島県工業技術センター 株式会社ストーンワークス 鹿児島県工業技術センター 緑化基盤の大きさを従来の30cm角から2.8倍の50cm角まで大判化することに成功し、50%前後の軽量化も達成できている。これは、屋上緑化の耐荷重においても優位性の高い製品が完成したといえる。また、新商品の当面の販路も確保されており、今後の事業拡大が期待できる。南九州の地域資源であるシラスの有効利用にもつながる成果といえる。
177 離床予測システムの実用化研究 鹿児島県工業技術センター 株式会社省力化技研
メイワ医科工業株式会社
鹿児島県工業技術センター 計画は確実に進められており、目標も達成され、実用化に近いレベルまで達している。介護施設等の福祉ベットにおける離床時の転倒防止技術は、これからの高齢化社会においてますます重要となってくる。今後も試作機を介護施設で継続運用し、固体差を識別するデータの収集や信頼性向上につながるソフトの追加開発を行ってほしい。また、商品化についてはとコスト削減の検討が必要と思われる。
178 高感度イムノクロマト用金属ナノコロイドと製品の開発 大分県産業科学技術センター 株式会社キューメイ研究所 大分県産業科学技術センター 金ナノコロイドより視認性に優れる黒色の白金ナノコロイドを用いた市販イムノクロマト製品と同等以上のウイルス検出感度を持つ、金ナノコロイド製イムノクロマト製品の開発に成功し、現在、臨床検査薬として厚生労働省に申請するために複数の医療機関での評価を実施中である。早急な厚生労働省への申請と、承認後の商品化を期待したい。
179 漢方生薬の抗菌効果を発揮させる外用製剤の開発 宮崎県工業技術センター 中森製薬株式会社 宮崎県工業技術センター
宮崎県産業支援財団
みやざき農業共済組合
調整した油性外用製剤が、従来の新中森獣医散(生薬粉砕物)と同様に牛白癬治療薬として十分有用であり、患部における剤形としての浸透性、保持性の適正も確認できている。また、牛白癬菌以外にもマラセチア菌に対する効果も確認され、小動物(ペット)への展開が期待できる。製造特許は既に出願済みで、現在、用途特許を準備中である。今後は、薬剤としての承認申請にチャレンジして更なる事業拡大につなげてほしい。
180 宮崎県ブランドビールの開発・製品化 宮崎県食品開発センター 株式会社ニシダ 宮崎県食品開発センター
宮崎大学工学部
マンゴー酵母を用いた発酵は、これまでアルコール度数が3%未満と低いことが商品化への課題でとなっていたが、今回の研究によってアルコール度数を5%程度にまで高めることができ、宮崎県ブランドビール「マンゴーラガー」が商品化された意義は大きい。既に、本年度の目標1万本を超える約2万本が販売済であり本課題は大成功といえる。今後は商品登録によるブランドの確立と、すべての原料を宮崎産で製造できるような農工連携等による新商品開発に期待したい。

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