(v) 沖縄県
事業の目標・概要
沖縄県内健康食品産業においては、近年、健康食品が全国的な健康への関心の高まり中で、沖縄県産亜熱帯生物資源のウコン、アロエなどを活用した商品を中心として170億円産業へと大きく成長し、注目されている。
本事業では、地域資源である亜熱帯生物資源の高度利用に関する基盤技術を確立し、沖縄県の健康、バイオ関連産業の振興を図るとともに、大学院大学の設置を見据え、沖縄のライフサイエンス分野における科学技術振興の一翼を担うため、(株)トロピカルテクノセンターを中核機関に、琉球大学、(独)産業技術総合研究所などバイオテクノロジー分野で研究ポテンシャルの高い大学、研究機関、工業技術センター、および県内企業との連携のもとで、共同研究開発を実施するとともに、沖縄県のバイオ分野の科学技術基盤の形成(地域COE)を目指す。
研究テーマの概要は以下のとおりである。
A.生物資源を利用した有用物質の生産技術開発
微生物等を用いた有用物質の生産技術の開発、生物資源の加工技術の開発、生物資源からの有用物質の抽出、分離精製技術を開発する。さらに、これらを活用して健康食品素材、化粧品素材、医薬品原料などの用途開発を行う。
B.生物資源に含まれる有用物質の機能解析
沖縄県の生物資源について、有用物質の分離精製および構造解析を行い、生化学手法あるいは動物実験等によりその機能および効果について解明するとともに、品質保証のための標準評価法及び定量分析法の開発と機能性物質ライブラリを構築する
事業実施期間中の研究項目と実施体制
研究項目 |
実施機関 |
グループリーダー |
JST負担研究費
(百万円) |
A−1.
海藻類の機能性物質の生産技術開発
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監ロピカルテクノセンター、琉球大学 |
監ロピカルテクノセンター
研究員 嘉手苅崇
研究員 楠元俊英
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133 |
A−2.
食用植物資源の新規利用法および加工技術の開発
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監ロピカルテクノセンター |
監ロピカルテクノセンター
研究員 吉田匠
研究員 廣瀬美奈
研究員 今田有美
琉球大学遺伝子実験センター 教授 屋宏典
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197 |
B−1.
沖縄産有用生化学資源の探索と生産技術開発
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監ロピカルテクノセンター、琉球大学 |
監ロピカルテクノセンター
研究員 吉野敦
琉球大学理学部
准教授 田中淳一
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145 |
B−2.
遺伝子資源の有効利用
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監ロピカルテクノセンター、(独)産業技術総合研究所 |
監ロピカルテクノセンター
研究員 池原 強
(独)産業技術総合研究所
グループ長 丸山進
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123 |
B−3.
品質保証のための標準評価法および定量分析法の開発と機能性物質ライブラリの構築
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沖縄県工業技術センター |
沖縄県工業技術センター
班長 市場俊雄
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14 |
合 計 |
612 |
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