評価一覧評価目次 > 地域別評価 沖縄県
地域結集型共同研究事業

平成19年度事業終了地域事後評価報告書

平成20年5月
独立行政法人科学技術振興機構 産学連携事業本部 地域事業推進部


4. 地域別評価
4−5 沖縄県
課題名 亜熱帯生物資源の高度利用技術の開発
事業総括
知念 榮治(沖縄セルラー電話(株) 代表取締役会長)
研究統括 安元 健(東北大学 名誉教授)
新技術エージェント 直木 秀夫(琉球大学 客員教授)
中核機関 (株)トロピカルテクノセンター
コア研究室
沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センター
行政担当部署 沖縄県観光商工部新産業振興課

1*事業目標の達成度及び波及効果並びに今後の展望

 下痢性貝毒検出キットの販売、フコキサンチン標準試薬の提供等、抗アレルギー作用を持つツバキ茶の製品化、フコキサンチン、フコイダン同時抽出法の事業化等、沖縄生物資源の事業化のための基盤技術の蓄積がなされ、事業展開の種となるシーズは揃い、データベース化、特許化も目標に達しているが、これらの成果をいかに事業化するかの具体的シナリオが欠如している。
 今後は、ツバキ茶等試供品の提供による認知度の向上や地域の壁を超えた技術移転など、積極的な方策を期待する。

2*研究開発目標の達成度及び成果並びに今後の展望

 研究総括のリーダーシップの元、オキカメリアシドの構造決定、化学合成方の確立、抗アレルギー作用の解明、昆虫細胞を用いたヒト脱リン酸化酵素の大量製造技術の確立等新たな技術的知見が得られ、機能食品のデータベース化、特許化など、目標を十分に達成している。
 今後は、研究実施場所の確保、参加研究者の活用等、沖縄県による継続的な研究開発のための枠組みと、継続的なサポートを期待する。

3*成果移転に向けた取り組みの達成度及び今後の展望

 ツバキの機能成分を生かした健康食品や、貝毒キットの製造販売等6件の実用化、商品化がなされ、既に販売実績があり、件数としては目標を十分に達成していると言えるが、今後のプランが全く見られない。
 今後は、地元企業や他県の大手企業との息の長い研究開発戦略やアクションプランの策定と、その堅実な実行を期待する。

4*都道府県等の支援及び今後の展望

 中核機関が会社法人であることもあり、職員の出向や、県予算によるバックアップ等沖縄県としての支援は、年々縮小していた感は否めず、自治体の意欲が感じられない。
 今後は、県予算の確保や本事業推進により構築された人的、機関間ネットワークの維持、構築など、県の積極的かつ継続的な取組を期待する。


◆ 研究開発の目標と達成状況

◆ 事業実施期間中における学術的、技術的、対外的活動実績

目次に戻る


This page updated on June 3, 2008
Copyright©2007 Japan Science and Technology Agency.