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基礎研究に係る課題評価の方法等に関する達


(平成15年10月1日平成15年達第48号)
改正(平成15年12月19日平成15年達第104号)
改正(平成16年4月1日平成16年達第34号)
改正(平成16年11月11日平成16年達第68号)
改正(平成17年3月31日平成17年達第34号)
改正(平成18年10月11日平成18年達第89号)
改正(平成18年11月22日平成18年達第103号)
改正(平成19年3月28日平成19年達第44号)
   第1章 総則
(目的)
第1条  この達は、事業に係る評価実施に関する達(平成15年達第44号)に定めるもののほか、同達第4条第2号の規定に基づき、戦略的創造研究推進事業等の基礎研究に係る課題評価の方法等を定めることを目的とする。
(基本方針)
第2条  独立行政法人科学技術振興機構(以下「機構」という。)が実施する戦略的創造研究推進事業等の基礎研究は、研究者の創造的研究活動を通じて、新たな科学技術の流れ、新産業の創出への手掛かり等を生み出そうとするものである。このため、評価に当たっては、研究課題及び研究領域に加えて研究者に着目した評価を行うことを基本方針とする。
(評価における利害関係者の排除等)
第3条  評価にあたっては、公正で透明な評価を行う観点から、原則として利害関係者が加わらないようにするとともに、利害関係者が加わる場合には、その理由を明確にする。
  利害関係者の範囲は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  被評価者と親族関係にある者
(2)  被評価者と大学、国研等の研究機関において同一の学科、研究室等又は同一の企業に所属している者
(3)  緊密な共同研究を行う者
 (例えば、共同プロジェクトの遂行、共著研究論文の執筆、同一目的の研究メンバー、あるいは被評価者の研究課題の中での研究分担者など、被評価者と実質的に同じ研究グループに属していると考えられる者)
(4)  被評価者と密接な師弟関係あるいは直接的な雇用関係にある者
(5)  被評価者の研究課題と直接的な競争関係にある者
(6)  その他機構が利害関係者と判断した場合
(評価の担当部室)
第4条  この達における評価の担当部室は、研究企画調整部、研究推進部、研究プロジェクト推進部及び研究領域総合運営部とする。
   第2章 研究課題及び総括実施型研究における研究領域の評価
(評価の実施時期)
第5条  評価の実施時期は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  事前評価
 公募型研究
 研究課題及び研究代表者又は個人研究者の選定前に実施する。
 総括実施型研究
 研究領域の選定及び研究総括の指定前に実施する。
 なお、外国の研究機関等と共同して研究を実施するものは、研究領域の選定、研究総括の指定及び相手国の研究機関の選定前に実施する。
 継続研究
 研究課題及び研究代表者、個人研究者又は研究総括の選定前に実施する。
(2)  中間評価
 研究予定期間が5年以上を有する研究について、研究開始後、3年程度を目安として実施する。なお、5年未満の研究についても、評価者の方針に基づき中間評価を実施することができる。
(3)  事後評価
 研究終了後できるだけ早い時期に実施する。
(4)  追跡評価
 追跡評価の実施時期については、別に定める。
(事前評価)
第6条  事前評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  事前評価の目的
 公募型研究
 研究課題及び研究代表者又は個人研究者の選定に資することを目的とする。
 総括実施型研究
 研究領域の選定及び研究総括の指定に資することを目的とする。
 なお、外国の研究機関等と共同して研究を実施するものは、研究領域の選定、研究総括の指定及び相手国の研究機関の選定に資することを目的とする。
 継続研究
 研究課題及び研究代表者、個人研究者又は研究総括の選定に資することを目的とする。
(2)  評価項目及び基準
 公募型研究(研究チームを編成するもの)
(ア) 研究代表者
 自らが研究構想の発案者であること。
 優れた研究実績を有し、研究チームの責任者として研究全体に責務を負うことができる研究者であること。
(イ) 研究課題
 先導的、独創的な基礎研究であること。
 今後の科学技術に大きなインパクトを与える可能性を有していること。
 技術の進歩に画期的な役割を果たし、新産業創出への手掛かりが期待できるものであること。
 戦略目標及び研究領域から見て適当なものであること。
(ウ) 研究計画
 適切な研究実施体制、実施規模であること。
 公募型研究(個人で研究するもの)
(ア) 個人研究者
 自らが研究構想の発案者であること。
 研究遂行のために必要な研究実績と責任能力を有していること。
(イ) 研究課題
 独創性を有していること。
 今後の科学技術に大きなインパクトを与える可能性を有していること。
 研究領域から見て適当なものであること。
(ウ) 研究計画
 適切な実施規模であること。
 総括実施型研究
(ア) 研究総括
 当該研究領域(研究プロジェクト)の指揮を委ねるに相応しい優れた研究者であること。
 指導力及び洞察力を備え、若い研究者を触発し得る研究者であること。
 外国の研究機関等と共同して研究を実施するものは、相手機関と共同して円滑に研究を推進できること。
(イ) 研究領域
 革新的な科学技術の芽或は将来の新しい流れを生み出す可能性のあるものであること。
 戦略目標から見て適当なものであること。
 外国の研究機関等と共同して研究を実施するものは、共同研究相手機関と研究能力を結集することにより、革新的な科学技術の芽の創出や国際研究交流に資することが期待できるものであること。
(ウ) 研究計画
 適切な研究実施体制、実施規模であること。
 継続研究
(ア) 研究代表者、個人研究者又は研究総括
 公募型研究(研究チームを編成するもの)の継続研究においては、次を充たすこと。
 自らが研究構想の発案者であること。
 優れた研究実績を有し、研究チームの責任者として研究全体に責務を負うことができる研究者であること。
 公募型研究(個人で研究するもの)の継続研究においては、次を充たすこと。
 自らが研究構想の発案者であること。
 研究遂行のために必要な研究実績と責任能力を有していること。
 総括実施型研究、創造科学技術研究及び国際共同研究の継続研究においては、次を充たすこと。
 当該研究領域(研究プロジェクト)の指揮を委ねるに相応しい優れた研究者であること。
 指導力及び洞察力を備え、若い研究者を触発し得る研究者であること。
 外国の研究機関等と共同して研究を実施するものは、相手機関と共同して円滑に研究を推進できること。
(イ) 研究課題又は研究プロジェクト
 これまでに得られた研究成果に基づき、その成果を発展させるため研究を継続すべきものであること。
 今後の科学技術に大きなインパクトを与える可能性を有していること、又は技術の進歩に画期的な役割を果たし、新産業創出への手掛かりが期待できるものであること。
(ウ) 研究計画
 適切な研究実施体制、実施規模であること。
(3)  評価者
 公募型研究
 研究総括が領域アドバイザーの協力を得て行う。
 総括実施型研究
 パネルオフィサーがパネルメンバーの協力を得て行う。
 継続研究(公募型研究及び総括実施型研究)
 科学技術振興審議会(以下「審議会」という。)が行う。
(4)  評価の手続き
 公募型研究
 応募のあった研究提案について、研究領域ごとに、評価者が書類選考と面接選考により、研究課題及び研究代表者又は個人研究者を選考する。
 選考の結果については、応募者に理由を付して通知する。なお、不採択者からの問い合わせに対しては、機構が適切に対応する。
 総括実施型研究
 機構の調査結果を基に、評価者が研究提案を募るべき研究者を選出し、応募のあった研究提案について、評価者が書類選考、面接選考等により、研究総括及び研究領域を選考する。
 選考の結果については、応募者に理由を付して通知する。なお、不採択者からの問い合わせに対しては、機構が適切に対応する。
 継続研究(公募型研究及び総括実施型研究)
 機構の調査結果を基に、審議会が、科学技術振興審議会規則(平成15年規則第106号。以下「規則」という。)に基づき評価を行う。なお、公募型研究の継続研究においては、研究総括の意見を参考にすることとする。
上記アからウについては、必要に応じて外部の専門家の意見を聴くことができる。
(中間評価)
第7条  中間評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  中間評価の目的
 研究課題又は研究プロジェクト毎に、研究の進捗状況や研究成果を把握し、これを基に適切な資源配分、研究計画の見直しを行う等により、研究運営の改善及び機構の支援体制の改善に資することを目的とする。
(2)  評価項目及び基準
 研究の進捗状況と今後の見込
 研究成果の現状と今後の見込
 相手機関との研究交流状況と今後の計画(外国の研究機関等と共同して研究を実施するものに限る。)
 なお、上記アからウの具体的基準については、研究のねらいの実現という視点から、評価者が機構と調整の上決定する。
(3)  評価者
 公募型研究及びその継続研究
 公募型研究においては、研究総括が領域アドバイザー、必要に応じて機構が選任する外部の専門家の協力を得て行い、その継続研究においては、審議会が行う。
 総括実施型研究及びその継続研究
 総括実施型研究においては、研究課題又は研究プロジェクト毎に、機構が選任する外部の専門家が行い、その継続研究においては、審議会が行う。
 なお、上記ア及びイについては、必要に応じて海外の研究者や専門家に評価への参画を求める。
 また、イの総括実施型研究(継続研究を除く。)においては、必要に応じてパネルオフィサーの意見を聴くことができる。
(4)  評価の手続き
 研究課題又は研究プロジェクト毎に、評価者が、被評価者からの報告、被評価者との意見交換、研究実施場所での調査等により評価を行う。
 また、評価実施後、被評価者が説明を受け、意見を述べる機会を確保する。
(事後評価)
第8条  事後評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  事後評価の目的
 研究の実施状況、研究成果、波及効果等を明らかにし、今後の研究成果の展開及び事業運営の改善に資することを目的とする。
(2)  評価項目及び基準
 外部発表(論文、口頭発表等)、特許、研究を通じての新たな知見の取得等の研究成果の状況
 得られた研究成果の科学技術への貢献
 相手機関との研究交流状況(外国の研究機関等と共同して研究を実施するものに限る。)
 なお、上記アからウの具体的基準については、研究成果等の水準及びその将来展開を重視するという視点から、評価者が機構と調整の上決定する。
(3)  評価者
 公募型研究及びその継続研究
 公募型研究においては、研究総括が領域アドバイザー、必要に応じて機構が選任する外部の専門家の協力を得て行い、その継続研究においては、審議会が行う。
 総括実施型研究及びその継続研究
 総括実施型研究においては、研究課題又は研究プロジェクト毎に、機構が選任する外部の専門家が行い、その継続研究においては、審議会が行う。
 なお、上記ア及びイについては、必要に応じて海外の研究者や専門家に評価への参画を求める。
 また、イの総括実施型研究(継続研究を除く。)においては、必要に応じてパネルオフィサーの意見を聴くことができる。
(4)  評価の手続き
 研究課題又は研究プロジェクト毎に、評価者が、被評価者からの報告、被評価者との意見交換等により評価を行う。
 また、評価実施後、被評価者が説明を受け、意見を述べる機会を確保する。
(追跡評価)
第9条  追跡評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1)  追跡評価の目的
 研究終了後一定期間を経過した後、副次的効果を含めて研究成果の発展状況や活用状況等を明らかにし、事業及び事業運営の改善等に資することを目的とする。
(2)  評価項目及び基準
 研究成果の発展状況や活用状況
 研究成果から生み出された科学技術的、社会的及び経済的な効果・効用及び波及効果
 その他前号に定める目的を達成するために必要なこと。
 なお、ア及びイに関する具体的基準並びにウについては、評価者が決定する。
(3)  評価者
 機構が選任する外部の専門家が行う。なお、必要に応じて海外の研究者や専門家に評価への参画を求める。
(2)  評価の手続き
 研究終了後一定期間を経た後、研究成果の発展状況や活用状況、参加研究者の活動状況等について追跡調査を行う。
 追跡調査結果等を基に評価を行う。
 評価は、研究領域としての評価の意義も有することを踏まえて行う。
(被評価者への周知)
第10条  評価の担当部室は、評価の目的、評価方法(評価時期、評価項目、評価基準、評価手続き)を被評価者に予め周知するものとする。
(評価方法の改善等)
第11条  評価の手続きにおいて得られた被評価者の意見及び評価者の意見は評価方法の改善等に役立てるものとする。
   第3章 公募型研究に係る研究領域の評価
(評価の実施時期)
第12条  評価の実施時期は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 事前評価
 研究領域の選定及び研究総括の指定前に実施する。
(2) 中間評価
 研究課題の研究予定期間が5年以上を有する研究領域について、研究開始後、3~4年程度を目安として実施する。
(3) 事後評価
 研究領域の終了後できるだけ早い時期に実施する。
(事前評価)
第13条  事前評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 事前評価の目的
 研究領域の選定及び研究総括の指定に資することを目的とする。
(2) 評価項目
  研究領域
(ア) 戦略目標の達成に向けた適切な研究領域であること。
(イ) 我が国の研究の現状を踏まえた適切な研究領域であり、優れた研究提案が多数見込まれること。
 研究総括
(ア) 当該研究領域について、先見性及び洞察力を有していること。
(イ) 研究課題の効果的・効率的な推進を目指し、適切な研究マネジメントを行う経験、能力を有していること。
(ウ) 優れた研究実績を有し、関連分野の研究者から信頼されていること。
(エ) 公平な評価を行いうること。
(3) 評価者
 審議会が行う。
(4) 評価の手続き
 機構の調査結果を基に、審議会が、規則に基づき評価を行う。
(中間評価)
第13条  中間評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 中間評価の目的
 研究課題の中間評価の結果を受けて、戦略目標の達成に向けた状況や研究マネジメントの状況を把握し、これを基に適切な資源配分を行う等により、研究運営の改善及び機構の支援体制の改善に資することを目的とする。
(2) 評価項目
(ア) 研究領域としての戦略目標の達成に向けた状況
(イ) 研究領域としての研究マネジメントの状況
(3) 評価者
 審議会が行う。
(4) 評価の手続き
 評価者が、研究領域毎に、研究総括からの研究課題の中間評価結果の報告等により評価を行う。
 また、評価実施後、被評価者が説明を受け、意見を述べる機会を確保する。
(事後評価)
第15条  事後評価の目的等は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 事後評価の目的
 研究課題の事後評価の結果を受けて、戦略目標の達成状況や研究マネジメントの状況を把握し、今後の事業運営の改善に資することを目的とする。
(2) 評価項目
(ア) 研究領域としての戦略目標の達成状況
(イ) 研究領域としての研究マネジメントの状況
(3) 評価者
 審議会が行う。
(4) 評価の手続き
 評価者が、研究領域毎に、研究総括からの研究課題の事後評価結果の報告等により評価を行う。
 また、評価実施後、被評価者が説明を受け、意見を述べる機会を確保する。
(被評価者への周知)
第16条  評価の担当部室は、評価の目的、評価方法(評価時期、評価項目及び評価手続き)を被評価者に予め周知するものとする。
(評価方法の改善等)
第17条  評価の手続きにおいて得られた被評価者の意見及び評価者の意見は評価方法の改善等に役立てるものとする。
   附則
 この達は、平成15年10月1日から施行する。
   附則(平成15年12月19日 平成15年達第104号)
 この達は、平成15年12月19日から施行する。
   附則(平成16年4月1日 平成16年達第34号)
 この達は、平成16年4月1日から施行する。
   附則(平成16年11月11日 平成16年達第68号)
 この達は、平成16年11月11日から施行する。
   附則(平成17年3月31日 平成17年達第34号)
 この達は、平成17年4月1日から施行する。
   附則(平成18年10月11日 平成18年達第89号)
 この達は、平成18年10月11日から施行する。
   附則(平成18年11月22日 平成18年達第103号)
 この達は、平成18年11月22日から施行する。ただし、総括実施型研究の平成18年度における研究領域の選定及び研究総括の指定については、なお従前の達を適用する。
   附則(平成19年3月28日 平成19年達第44号)
 この達は、平成19年4月1日から施行する。
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