JSTについて

理事長挨拶

画像:国立研究開発法人科学技術振興機構 理事長 濵口 道成

今年は「科学と科学的知識の利用に関する世界宣言」、いわゆるブダペスト宣言が世界科学会議で採択されてから20年にあたります。

宣言では、21世紀の科学の責務として、それまでの「知識のための科学」の他、「平和のための科学」「開発のための科学」「社会における科学と社会のための科学」という4つの概念が示され、科学技術の社会に対する責務が初めて明確化されました。

その背景には、科学技術の発展が経済的な恩恵をもたらす一方で、環境問題などの地球規模の課題をも生み出し、持続可能で健全な環境の維持が危ぶまれていたことがあります。2015年には「持続可能な開発目標(SDGs)」が国連で設定され、ブダペスト宣言から20年が経過する現在でも、科学技術に解決が求められる課題はさらに広がり、深まっています。

わが国の科学技術政策を推進する中核的機関として、JSTは先端的な基礎研究を推進するとともに、社会の要請に応える課題解決型の研究開発に取り組んでいます。その中で、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

JSTは、急速に変容する社会に対応し、日本にイノベーションをもたらす新たな潮流の起点となる独創的なネットワーク型研究所としての機能を確立すべく、組織改革のためのイニシアチブ「濵口プラン」を策定し、変革に挑戦してきました。

その挑戦の一端が、課題解決型の研究開発事業である「未来社会創造事業」の創設や、科学技術と社会をつなぎ未来を共創するためのオープン・プラットフォームづくりです。

ブダペスト宣言を採択した世界科学会議では、科学者のみならず、技術者、国会議員、ジャーナリスト、行政官、市民ら約1800人が集まり、議論に参加しました。JSTもプラットフォームやさまざまな事業を通じて産学官民と共創し、社会課題の解決に貢献してまいります。

今年は「濵口プラン」による改革に取り組んで3 年の折り返し地点です。JSTがネットワーク型研究所として、社会により大きな付加価値を提供できるよう、ここからさらに改革を加速してまいります。

皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

平成31年1月
国立研究開発法人 科学技術振興機構
理事長

濵口 道成の直筆サイン