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実用技術化プロジェクト

高効率エネルギー機器システム実現のための先進的産業用電気機器の開発

領域概要


運営総括(PO):
大崎 博之 / 東京大学 教授

 最終エネルギー消費量に占める電力消費量の割合は増加の一途をたどっており、電気エネルギーの発電、送配変電の過程での高効率化、電気エネルギー利用分野での低損失化は、ALCAが目標としている低炭素化を推進する上で重要です。特に電気エネルギーを発生する発電所の高効率化やエネルギー利用の中でも交通輸送システムの電動化とそのさらなる高効率化、それらへの超伝導技術などの先端材料の適用可能性などについては、ALCAの中でも研究開発が行われてきました。電気エネルギーと機械エネルギーの間のエネルギー変換機器である回転機は、電気自動車への適用の他、さらに風力発電機や産業用モータへの発展の可能性もあります。
 本プロジェクトでは、革新的な電気機器技術やシステム技術に基づいて、先端電気材料・磁気材料などを導入して、エネルギー機器・システムの飛躍的な低損失、高効率化を達成し、これらが低炭素社会を実現するキーデバイスであることを示します。これまでの小型軽量高効率な超伝導回転機や低コスト高温超伝導線材、超伝導磁気分離システムなどの研究成果を基に、

  • 超伝導磁気分離技術に基づくボイラー給水系へのスケール付着を防止の実ボイラー系統での実証
  • コンパクト高効率超伝導回転機のさらなる高性能化と長時間運転性能の実証
  • 低コストで長寿命、省保守化が可能な極低温冷却技術の開発と実証
  • 液体窒素冷却長尺低コスト超伝導線材と実用的超伝導マグネット技術の開発
  • その他、超伝導技術による革新的な省エネルギー機器の開発

 などを実施し、5年後に産業界あるいは公的研究資金による大型実用化研究への展開を目指します。


H25

磁気分離法による発電所ボイラー給水中の酸化鉄除去

西嶋 茂宏 (福井工業大学 工学部 教授)

火力発電所給水系の概略図

磁気分離法による発電所ボイラー給水中の酸化鉄除去 概要図

火力発電所のボイラー給水系から鉄酸化物スケールを除去する超伝導磁気分離システムを開発し、火力発電所からのCO2を削減します。
今までは除去することが困難であった高温高圧のボイラー給水中で発生するスケールを超伝導磁気分離を用いて除去することで、発電効率を高く維持し、燃料消費量を抑えてCO2発生量を削減することができます。
国内の全火力発電所に設置すれば、 約150万t-CO2/年の削減になります。

H23

低コスト高温超伝導線材

土井 俊哉 (京都大学 大学院エネルギー科学研究科 教授)

低コスト高温超伝導線材 概要図

 電力利用の高効率化を図るために、銅線の代わりに電気抵抗ゼロである超伝導線を使用することは非常に効果的です。しかし現状では超伝導線の価格が非常に高いことから医療用MRIやリニア新幹線などの特殊な用途にしか利用されていません。本研究では現状の10分の1の低価格を実現するために、高価な貴金属、レアアース、レアメタルを使わない超伝導線を新たに開発し、更にそれに適した安価な製造プロセスの開発を目指します。

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