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バイオテクノロジー

領域概要


運営総括:
近藤 昭彦/神戸大学 教授

 バイオテクノロジーの幅広い領域における先進的な技術を駆使して、カーボンニュートラル、バイオプロセスによる省エネルギーの立場から大幅な温室効果ガス排出削減への貢献を目指します。具体的には、バイオマス育種によるCO2 固定化技術、バイオマス転換技術、CO2 直接転換技術、多様な有機資源転換技術などの研究開発を対象とします。微生物研究、植物科学研究、バイオプロセス研究といった従来の枠組みを超えた学際的な研究開発を推進します。


H26

原形質流動の人工制御:植物バイオマス増産の基盤技術としての確立

富永 基樹 (早稲田大学 教育・総合科学学術院 専任講師)

あらゆる植物の細胞内では,原形質流動と呼ばれる細胞内輸送がみられます。シロイヌナズナで原形質流動を発生しているミオシンモーターを人工的に高速化したところ,植物の大型化が明らかとなりました。本研究開発では,ミオシンの更なる高速化によりシステムとしての完成を進めると共に,資源植物として有望視されているイネでの検証実験を行い,様々な植物バイオマス増産に適応可能な普遍的基盤技術としての確立を目指します。

H26

気相微生物反応を用いる革新的バイオプロセスによるメタン/メタノール変換

堀 克敏 (名古屋大学 大学院工学研究科 教授)

不純物を含む低品位メタンを、微生物を用いて、燃料及びハブ化学物質として重要なメタノールに変換する高速気相バイオプロセスを開発します。排水処理場や埋立地から放散するメタンと、天然ガス使用量の1/9に及ぶメタンを産出可能な有機廃棄物をターゲットとします。メタノール高生産株を代謝工学により作出、接着蛋白質を利用する独自技術で高密度に固定化し、ばっ気も撹拌も不要な気相プロセスを構築します。

H25

転写と時計の改変によるラン藻炭素源供給の量的緩和とコハク酸生産

小山内 崇 (明治大学 農学部 専任講師)

コハク酸は、プラスチックなどの化学製品の原料となることが知られています。コハク酸は石油から合成されていますが、環境・資源の問題から生物由来の生産が求められています。本研究では、光合成細菌であるラン藻を用いてコハク酸生産を行います。ラン藻を用いることにより、光エネルギーと大気中の二酸化炭素を直接利用できます。本計画では、最新の代謝解析技術を駆使して、効率的にコハク酸を生産する技術の開発を行います。

H25

人工ヘテローシス技術による植物バイオマスの多次元増産

持田 恵一 (理化学研究所 環境資源科学研究センター チームリーダー)

雑種形成による異種ゲノムの融合とゲノムの倍数化は、植物ではしばしば形態的・生理的強勢を示す「雑種」を生みだします。本研究では、計算生物学とゲノム研究を融合したアプローチにより強勢現象の基本原理を掴むこと、そして植物を強勢状態にする技術を「人工ヘテローシス技術」として実用化することを目指します。この技術により植物のバイオマス生産性を向上し、二酸化炭素の排出量を抑えた資源・エネルギー開発に貢献します。

H24

種々の作物に持続的な耐病性を付与する技術の創成

能年 義輝 (岡山大学 大学院環境生命科学研究科 准教授)

農産物の病害被害は甚大な為、植物の耐病性向上はバイオマス増産に有効です。本研究ではまず、1.植物の免疫応答を活性化する環状ペプチド剤を独自手法で探索します。そして、2.そのペプチド剤を植物に作らせることで耐病性を付与する革新技術を創出します。これは薬剤耐性菌が出ない、環境負荷が低い、対象病害が広い、種々の作物に適用可能という利点を備えており、農薬や伝統的育種を補完する新たな植物保護手法となります。

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